JPH05262869A - ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物Info
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Abstract
ポリオールを短時間で製造する方法を提供するととも
に、更にこれを用いた高強度で且つ耐加水分解性、耐カ
ビ性に優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物を提供す
る。 【構成】3−メチル−1,5−ペンタンジオールを主成
分とする多価アルコールと多塩基酸又はその無水物とを
脱水エステル化反応せしめ、次いで得られたポリエステ
ルポリオールにラクトンを開環重合させて得る。有機ポ
リイソシアネートと上述のポリエステルポリオールとを
反応せしめた末端イソシアネート基含有ウレタンプレポ
リマーに、ジクロロジフェニルメタンジアミンを混合し
て、硬化物を得る。 【効果】低融点、低粘度のポリエステルポリオールが短
時間で得られ、しかもこのポリエステルポリオールを用
いた硬化性樹脂組成物の硬化物は、高強度で且つ耐加水
分解性、耐カビ性に優れていた。
Description
低粘度のポリエステルポリオールを短時間で製造する方
法に関するものであり、更にこれを用いた高強度で且つ
耐加水分解性、耐カビ性に優れた硬化物が得られる硬化
性樹脂組成物に関するものである。
摩耗性等に優れ、フォーム、エラストマー、接着剤、塗
料等多くの分野に使用されている。ポリウレタン樹脂は
主としてポリイソシアネートとポリオールから合成され
るが、その中のポリオールとして最も多量に使用されて
いるのはPPGと称する、ポリプロピレングリコール、
又はそのエチレンオキシド変性体である。その理由は安
価であるだけでなく、常温で低粘度の液状を呈する為、
取扱いが極めて容易な事による。
械特性等の面は充分でなく、そのような特性が要求され
る分野にはポリエステルポリオールが用いられる。ポリ
エステルポリオールとしては、例えばエチレングリコー
ルとアジピン酸から合成されるポリエステルポリオー
ル、1,4−ブチレングリコールとアジピン酸から合成
されるポリエステルポリオール等のアジペート系ポリエ
ステルポリオールや、ε−カプロラクトンを原料にした
ポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール等が一般
的に使用されている。
オールは分子量が一般に1000以上では融点が40〜
60℃のワックス状固体であるため、液状である事が要
求される種々の用途への使用が困難になる。又、溶融時
の粘度も高く、作業性は極めて悪い。
ポリオールを得る試みが今までにも数多くなされてき
た。例えば、特開昭57−164121号に記載されて
いる様に、ネオペンチルグリコールや2−メチル−1,
3−プロパンジオール等の側鎖を有する多価アルコール
から得られるポリエステルポリオールとε−カプロラク
トンとをエステル交換し多塩基酸/多価アルコール/ラ
クトンのランダム共重合ポリエステルポリオールとする
方法が提案されている。
ンダム共重合ポリエステルポリオールとする方法では常
温で液状のポリエステルポリオールが得られるものの溶
融粘度は一般のポリエステルポリオールと同様に高く、
又エステル交換反応に長時間を要するという問題があ
る。
グリコール等の側鎖を有するポリエステルポリオールと
有機ポリイソシアネートとを反応せしめた硬化物は、満
足出来るような耐加水分解性を有さず、しかも耐カビ性
も良くないという欠点もあった。
で且つ低粘度のポリエステルポリオールを短時間で製造
する方法、及び高物性でしかも耐加水分解性、耐カビ性
に優れたポリウレタン樹脂について鋭意研究の結果、側
鎖にアルキル基を有するポリオールとして、3−メチル
−1,5−ペンタンジオールを必須成分としてラクトン
とのブロック共縮合ポリエステルポリオールとする様に
反応を行うと、ネオペンチルグリコールとラクトンとの
ブロック共縮合ポリオールを製造するのに比べて、短時
間で反応を終了させることができ、しかも得られたラク
トン変性ポリエステルポリオールは、それに比べて溶融
粘度を極端に小さくすることができることを見い出し
た。
ールを必須成分として用いてラクトンとランダム共縮合
ポリエステルポリオール又はブロック共縮合ポリエステ
ルポリオール成分を含有する硬化物は、従来の硬化物に
比べて、耐加水分解性のみならず耐カビ性までもが極め
て良好なことをも見い出した。
明を完成するに至った。即ち本発明は、3−メチル−
1,5−ペンタンジオールを必須成分とする多価アルコ
ールと多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル化反応
せしめ、次いで得られたポリエステルポリオールにラク
トンを開環重合させるラクトン変性ポリエステルポリオ
ールの製造方法、有機ポリイソシアネート(A)と、3
−メチル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必
須成分として得られるポリエステルポリオール(B)か
らなる硬化性樹脂組成物、及び有機ポリイソシアネート
(A)と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラ
クトンとを必須成分として得られるポリエステルポリオ
ール(B)とを反応せしめた末端イソシアネート基ウレ
タンプレポリマー(I)と、活性水素を少なくとも2つ
有する活性水素化合物(II)とからなる硬化性樹脂組
成物を提供するものである。
チル−1,5−ペンタンジオールを必須成分として用い
る。
併用し得る多価アルコールとしては、例えばエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、2,2’−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン1,4
−ジオール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール等を
用いることができる。又、上記ジオールに更にトリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールを必要に応じて併用しても何等差し支
えない。
それ単独で用いてもよいが、通常は、その他の多価アル
コールと併用しても良い。その他の多価アルコールを併
用する場合、全ポリオール中、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオールを60重量%以上使用する事が好まし
く、80重量%以上である事が更に好ましい。この範囲
であるとより低融点で且つ低粘度のポリエステルポリオ
ールが短時間で得られ、しかも、最終的に得られる硬化
物が高強度でしかも耐加水分解性、耐カビ性に優れたも
のとなるという本発明の効果が充分発揮される。
縮合させるのに必要に応じて用いられるもう一方の成分
たる多塩基酸又はその無水物としては、例えばコハク
酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸又はそれらの無水物等を単独あるいは2種以上併用
して用いることができる。
れる。また本発明におけるラクトンは、公知慣用のもの
がいずれも使用でき、例えばブチロラクトン、δ−バレ
ロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトンまたはそれらの開環物等を単独あるいは2
種以上併用して用いることが出来る。中でもε−カプロ
ラクトンが最も好ましい。本発明に於いてはラクトン変
性ポリエステルポリオール中に、上記ラクトンを30〜
80重量%含有する事が好ましい。この範囲のラクトン
変性ポリエステルポリオールは最終的に硬化物にした場
合の物性も良好で、結晶性も低く融点が常温以下になる
ので好ましい。
ポリエステルポリオールの分子量は、通常500〜50
00、好ましくは500〜3000であり、これらの分
子量のものがウレタン樹脂用原料として好適である。
尚、酸価及び含有水分はできるだけ低いものがウレタン
樹脂用原料として好ましい。
ールを合成するには、例えば先ず3−メチル−1,5−
ペンタンジオールを必須成分として含有する多価アルコ
ールと、多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル化反
応せしめ、次いで得られたポリエステルポリオールにラ
クトンを開環重合させることにより、多塩基酸/多価ア
ルコールのポリエステルとラクトンとのブロック共重合
ポリエステルポリオールを得ることができる。
得る上記のラクトン変性ポリエステルポリオールの製造
方法では、上記工程後、更に長時間高温で反応させ多塩
基酸/多価アルコール/ラクトンのランダム共重合化す
る必要が無い為、同様の原料を用いてランダム共重合ポ
リエステルポリオールを製造する際の反応は、より短時
間で終わらせることができる。
の原料成分の反応温度は、通常140〜240℃、好ま
しくは180〜220℃である。反応中は窒素ガス等の
不活性ガスを液中に通じておくことによって、ポリエス
テルポリオールの色相を良好に保つことができる。ポリ
エステルの縮合時間は目標とするポリエステルポリオー
ルの分子量等によるが、通常8〜20時間である。一方
ラクトンの付加反応は、単にブロオク共重合を行うだけ
なので、それに要する反応時間は、通常数時間で充分で
ある。
ルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン化
合物ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ、ジブチ
ルスズオキサイド、塩化第1スズ等の公知の触媒がいず
れも使用出来る。使用量は一般に0.01〜1000p
pmである。
ポリエステルポリオールの製造方法についてであるが、
次にそのポリエステルポリオールを用いた硬化性樹脂組
成物の発明について説明する。
ソシアネート(A)と、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールとラクトンとを必須成分として得られるポリエ
ステルポリオール(B)とからなる形態(通常ワンショ
ット法という)と、有機ポリイソシアネート(A)と、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを
必須成分として得られるポリエステルポリオール(B)
とを反応せしめた末端イソシアネート基ウレタンプレポ
リマー(I)と、活性水素を少なくとも2つ有する活性
水素化合物(II)とからなる形態(通常プレポリマー
法)に大別できる。
は、ラクトン変性ポリエステルポリオール(B)として
は、ブロック共重合ラクトン変性ポリエステルポリオー
ルのみならず、それと同様に、ランダム共重合ラクトン
変性ポリエステルポリオールが使用できる。これらはそ
れぞれの単独使用でも、併用でもよい。
脂であり、それは前述のように主として有機ポリイソシ
アネート(A)とポリオール(B)とを反応させるか、
末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー(I)と活
性水素を少なくとも2つ有する活性水素化合物(II)
とを反応させることにより得られる。
イソシアネート(A)とポリオール(B)を必須成分と
して、それらのイソシアネート基と活性水素原子とをイ
ソシアネート基が過剰となる反応条件で反応させれば容
易に得ることができる。
にせよ、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラク
トンの骨格を分子中に有していることにより、高強度で
且つ耐加水分解性、耐カビ性に優れた最終硬化物たるポ
リウレタン樹脂が得られるのである。
の反応割合、成分(I)と(II)との反応割合は特に
制限されないが、通常イソシアネート基と活性水素原子
とが当量となる様に各々の成分を用いる。
としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシア
ネート、トルイジンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ト
リフェニルメタントリイソシアネートおよびこれらの混
合物、変性物等が挙げられる。
るポリウレタン樹脂を得るには、ポリオール(B)の他
にポリイソシアネート(A)と反応し得る活性水素化合
物を併用しても良い。活性水素化合物としては、多価ア
ルコールや多価アミン等の代表される活性水素を少なく
とも2つ有する活性水素化合物(II)の他、モノアル
コール、第2級アミン等の(II)以外の活性水素化合
物を挙げることができる。プレポリマー法においても、
活性水素化合物(II)の他、それ以外の活性水素化合
物を併用してもよい。
3−メチル−1,5−ペンタンジオールをはじめ前述の
多価アルコールが全て使用出来る。多価アミンとしては
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチル
トルエンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン等のアミン類、エタノールアミ
ン、プロパノールアミン等のアルカノールアミン類等が
挙げられる。
イソシアネート(A)及びポリオール(B)、又はプレ
ポリマー(I)及び活性水素化合物(II)の他に、必
要に応じて公知の発泡剤、触媒、反応遅延剤、乳化剤及
び気泡安定剤等の界面活性剤、顔料、染料、難燃剤、老
化及び暴露に対する安定剤、可塑剤、炭酸カルシウム等
の充填剤等がいずれも使用できる。
つ耐加水分解性、耐カビ性に優れる硬化物を与える為、
フォーム、熱硬化性及び熱可塑性のエラストマー、塗
料、接着剤、合成皮革、床材等の建材分野等、多用途に
使用できる。
これはあくまで一態様でしかなく、本発明は実施例のみ
によって限定されるものではない。また文中「部」
「%」は全て重量基準を示す。
リオールの合成) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1300部、ア
ジピン酸978部、テトラブチルチタネート0.026
部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃
で10時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化反
応を行い、水酸基価225.8KOHmg/g、酸価
0.9KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
部、テトラブチルチタネート0.010部を加え、19
0℃で2時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価11
2.0KOHmg/g、酸価0.7KOHmg/g,色
相(APHA)70、水分0.008%、溶融粘度(a
t75℃)95cps、融点は約3℃であった。 実施例2(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール780部、アジ
ピン酸587部、テトラブチルチタネート0.016部
を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で
9時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化反応を
行い、水酸基価223.1KOHmg/g、酸価0.6
KOHmg/gのポリエステルポリオールを得た。
部、テトラブチルチタネート0.006部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価66.
3KOHmg/g、酸価0.5KOHmg/g,色相
(APHA)80、水分0.011%、溶融粘度(at
75℃)220cps、融点は約14℃であった。 実施例3(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1545部、ア
ジピン酸1593部、テトラブチルチタネート0.03
1部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220
℃で12時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化
反応を行い、水酸基価75.0KOHmg/g、酸価
0.3KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
部、テトラブチルチタネート0.013部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価48.
2KOHmg/g、酸価0.3KOHmg/g,色相
(APHA)60、水分0.007%、溶融粘度(at
75℃)490cps、融点は約1℃であった。 実施例4(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール961部、1,
6−ヘキサンジオール240部、アジピン酸1239
部、テトラブチルチタネート0.024部を仕込み、常
圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で11時間、縮
合水を留出させながら脱水エステル化反応を行い、水酸
基価74.1KOHmg/g、酸価0.4KOHmg/
gのポリエステルポリオールを得た。
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価37.
4KOHmg/g、酸価0.3KOHmg/g,色相
(APHA)50、水分0.010%、溶融粘度(at
75℃)780cps、融点は約6℃であった。 実施例5(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1201部、ア
ジピン酸1239部、テトラブチルチタネート0.02
4部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220
℃で11時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化
反応を行い、水酸基価75.2KOHmg/g、酸価
0.7KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価37.
7KOHmg/g、酸価0.4KOHmg/g,色相
(APHA)80、水分0.009%、溶融粘度(at
75℃)770cps、融点は約2℃であった。 比較例1(特開昭57−164121号公報のトレー
ス) ネオペンチルグリコール1128部、アジピン酸133
3部、テトラブチルチタネート0.022部を仕込み、
常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で10時間、
縮合水を留出させながら脱水エステル化反応を行い、水
酸基価74.7KOHmg/g、酸価0.6KOHmg
/gのポリエステルポリオールを得た。
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で15時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールに
ε−カプロラクトンを開環重合で付加させると共にネオ
ペンチルグリコール、アジピン酸、ε−カプロラクトン
のランダム共重合体のポリエステルポリオールを得た。
水酸基価37.6KOHmg/g、酸価0.3KOHm
g/g,色相(APHA)130、水分0.004%、
溶融粘度(at75℃)1050cps、融点は約6℃
であった。
℃で3時間しか加熱攪拌しない場合は、融点は約21℃
であった。 〔ポリウレタン樹脂への応用例1−プレポリマー法〕実
施例1〜5及び比較例1で合成した各種ポリエステルポ
リオールに2,4−トリレンジイソシアネートを、NC
O/OH=2/1(等量比)の割合で加え80℃で10
時間反応させ、末端イソシアネート基含有ウレタンプレ
ポリマーを合成した。
−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(M
OCA)を用い、2液混合したものを型に流し込んでウ
レタンエラストマーを製造した。その際、プレポリマー
は80℃、硬化剤は120℃に温調し、NH2/NCO
=0.90/1(等量比)で反応させた。熟成は110
℃で10時間行った。 〔耐加水分解性の評価〕応用例で得られた2mm厚のウ
レタンエラストマーシートを物性測定用ダンベル打ち抜
き後、70℃の温水に所定時間浸せきし、浸せき後の抗
張力保持率で評価した。 〔耐カビ性の評価〕ブドウ糖ペプトン寒天培養基上に、
応用例で得られた2mm厚のウレタンエラストマーシー
トを添付して、5種のカビの混合胞子懸濁液を接触し
て、30℃、湿度90〜95%で培養して、表面の劣化
状態を観察した。なお、この試験にはJIS Z 29
11−1960かび抵抗性試験記載のアスベスギルス・
ニゲルATCC9642、ペニシリウム・ルテウムAT
CC9644、リゾーブス・ニギリカンスS.N.3
2、トリコデルマT−1 ATCC9645、ケトミウ
ム・グロボスムATCC6205の5種のカビを用い
た。
ン変性ポリエステルポリオールの製造方法では、従来の
ランダム共重合ラクトン変性ポリエステルポリオールの
製造方法に比べて、反応時間が著しく短縮されているこ
とがわかる。
ルポリオールを必須成分として得た硬化物たるポリウレ
タン樹脂は、従来の硬化物に比べて耐水性(耐加水分解
性の尺度である)及び耐カビ性が格段に優れていること
がわかる。 〔ポリウレタン樹脂への応用例2−ワンショット法〕実
施例5及び比較例1で合成した各ポリエステルポリオー
ル、1,4−ブタンジオール及び4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)とを、活性水素原子
とイソシアネート基が当量となる様にそれぞれワンショ
ット法で反応させ、ポリウレタンエラストマーを製造し
た。これらのエラストマーを用い、上記応用例1と同様
な評価を行った。結果を表3に示す。
ルポリオールを必須成分として得た硬化物たるポリウレ
タン樹脂は、従来の硬化物に比べて耐水性(耐加水分解
性の尺度である)及び耐カビ性が格段に優れていること
がわかる。
1,5−ペンタンジオールを必須成分としてブロック共
重合ラクトン変性ポリエステルポリオールを製造するの
で、粘度が低いものが、短時間で得られるという格別顕
著な効果を奏する。
1,5−ペンタンジオール骨格とラクトン骨格をブロッ
クとしてあるいはランダムに有する原料を用いているの
で、それを硬化して得られる硬化物は、耐加水分解性の
みならず耐カビ性にも優れるという格別顕著な効果を奏
する。
Claims (6)
- 【請求項1】3−メチル−1,5−ペンタンジオールを
必須成分とする多価アルコールと多塩基酸又はその無水
物とを脱水エステル化反応せしめ、次いで得られたポリ
エステルポリオールにラクトンを開環重合させるラクト
ン変性ポリエステルポリオールの製造方法。 - 【請求項2】有機ポリイソシアネート(A)と、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必須成
分として得られるポリエステルポリオール(B)からな
る硬化性樹脂組成物。 - 【請求項3】有機ポリイソシアネート(A)と、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必須成
分として得られるポリエステルポリオール(B)とを反
応せしめた末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー
(I)と、活性水素を少なくとも2つ有する活性水素化
合物(II)とからなる硬化性樹脂組成物。 - 【請求項4】ポリエステルポリオール(B)が、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールを必須成分とする多価
アルコールと多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル
化反応せしめ、次いで得られたポリエステルポリオール
にラクトンを開環重合させるラクトン変性ポリエステル
ポリオールである請求項2または3記載の組成物。 - 【請求項5】多価アルコールとして3−メチル−1,5
−ペンタンジオールを60〜100重量%用いる請求項
2または3記載の硬化性樹脂組成物。 - 【請求項6】ポリエステルポリオール中のラクトン含有
率が30〜80重量%である請求項2記載のポリウレタ
ン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06480192A JP3144435B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06480192A JP3144435B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05262869A true JPH05262869A (ja) | 1993-10-12 |
JP3144435B2 JP3144435B2 (ja) | 2001-03-12 |
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JP06480192A Expired - Fee Related JP3144435B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3144435B2 (ja) |
Cited By (5)
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US6683137B2 (en) | 2001-06-22 | 2004-01-27 | Nippon Paint Co., Ltd. | Intermediate coating composition, method for forming multilayered coating films and multilayered coating films |
EP1452553A1 (en) * | 1999-05-20 | 2004-09-01 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | UV absorbing polyurethane and spandex fibre derived therefrom |
JP2008095109A (ja) * | 2006-10-12 | 2008-04-24 | Bayer Materialscience Ag | ポリエステルポリオール、その製造方法およびその使用 |
JP2011079985A (ja) * | 2009-10-08 | 2011-04-21 | Dic Corp | 超低硬度熱硬化性ポリウレタンエラストマー形成組成物、及びそれを用いたゲル状物 |
US20170022143A1 (en) * | 2014-03-31 | 2017-01-26 | Kuraray Co., Ltd. | Highly durable polyester polyol |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP06480192A patent/JP3144435B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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