JPH05262869A - ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物

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JPH05262869A
JPH05262869A JP4064801A JP6480192A JPH05262869A JP H05262869 A JPH05262869 A JP H05262869A JP 4064801 A JP4064801 A JP 4064801A JP 6480192 A JP6480192 A JP 6480192A JP H05262869 A JPH05262869 A JP H05262869A
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lactone
methyl
pentanediol
polyol
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裕司 田村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】常温で液状であり、且つ低粘度のポリエステル
ポリオールを短時間で製造する方法を提供するととも
に、更にこれを用いた高強度で且つ耐加水分解性、耐カ
ビ性に優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物を提供す
る。 【構成】3−メチル−1,5−ペンタンジオールを主成
分とする多価アルコールと多塩基酸又はその無水物とを
脱水エステル化反応せしめ、次いで得られたポリエステ
ルポリオールにラクトンを開環重合させて得る。有機ポ
リイソシアネートと上述のポリエステルポリオールとを
反応せしめた末端イソシアネート基含有ウレタンプレポ
リマーに、ジクロロジフェニルメタンジアミンを混合し
て、硬化物を得る。 【効果】低融点、低粘度のポリエステルポリオールが短
時間で得られ、しかもこのポリエステルポリオールを用
いた硬化性樹脂組成物の硬化物は、高強度で且つ耐加水
分解性、耐カビ性に優れていた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温で液状であり、且つ
低粘度のポリエステルポリオールを短時間で製造する方
法に関するものであり、更にこれを用いた高強度で且つ
耐加水分解性、耐カビ性に優れた硬化物が得られる硬化
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は高弾性、柔軟性、耐
摩耗性等に優れ、フォーム、エラストマー、接着剤、塗
料等多くの分野に使用されている。ポリウレタン樹脂は
主としてポリイソシアネートとポリオールから合成され
るが、その中のポリオールとして最も多量に使用されて
いるのはPPGと称する、ポリプロピレングリコール、
又はそのエチレンオキシド変性体である。その理由は安
価であるだけでなく、常温で低粘度の液状を呈する為、
取扱いが極めて容易な事による。
【0003】しかし、このPPGは耐熱性、耐候性、機
械特性等の面は充分でなく、そのような特性が要求され
る分野にはポリエステルポリオールが用いられる。ポリ
エステルポリオールとしては、例えばエチレングリコー
ルとアジピン酸から合成されるポリエステルポリオー
ル、1,4−ブチレングリコールとアジピン酸から合成
されるポリエステルポリオール等のアジペート系ポリエ
ステルポリオールや、ε−カプロラクトンを原料にした
ポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール等が一般
的に使用されている。
【0004】しかしながら、これらのポリエステルポリ
オールは分子量が一般に1000以上では融点が40〜
60℃のワックス状固体であるため、液状である事が要
求される種々の用途への使用が困難になる。又、溶融時
の粘度も高く、作業性は極めて悪い。
【0005】これらの問題点が改善されたポリエステル
ポリオールを得る試みが今までにも数多くなされてき
た。例えば、特開昭57−164121号に記載されて
いる様に、ネオペンチルグリコールや2−メチル−1,
3−プロパンジオール等の側鎖を有する多価アルコール
から得られるポリエステルポリオールとε−カプロラク
トンとをエステル交換し多塩基酸/多価アルコール/ラ
クトンのランダム共重合ポリエステルポリオールとする
方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなラ
ンダム共重合ポリエステルポリオールとする方法では常
温で液状のポリエステルポリオールが得られるものの溶
融粘度は一般のポリエステルポリオールと同様に高く、
又エステル交換反応に長時間を要するという問題があ
る。
【0007】又、このようにして得られたネオペンチル
グリコール等の側鎖を有するポリエステルポリオールと
有機ポリイソシアネートとを反応せしめた硬化物は、満
足出来るような耐加水分解性を有さず、しかも耐カビ性
も良くないという欠点もあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは常温で液状
で且つ低粘度のポリエステルポリオールを短時間で製造
する方法、及び高物性でしかも耐加水分解性、耐カビ性
に優れたポリウレタン樹脂について鋭意研究の結果、側
鎖にアルキル基を有するポリオールとして、3−メチル
−1,5−ペンタンジオールを必須成分としてラクトン
とのブロック共縮合ポリエステルポリオールとする様に
反応を行うと、ネオペンチルグリコールとラクトンとの
ブロック共縮合ポリオールを製造するのに比べて、短時
間で反応を終了させることができ、しかも得られたラク
トン変性ポリエステルポリオールは、それに比べて溶融
粘度を極端に小さくすることができることを見い出し
た。
【0009】さらに3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ールを必須成分として用いてラクトンとランダム共縮合
ポリエステルポリオール又はブロック共縮合ポリエステ
ルポリオール成分を含有する硬化物は、従来の硬化物に
比べて、耐加水分解性のみならず耐カビ性までもが極め
て良好なことをも見い出した。
【0010】この様にして本発明者等は、上記2つの発
明を完成するに至った。即ち本発明は、3−メチル−
1,5−ペンタンジオールを必須成分とする多価アルコ
ールと多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル化反応
せしめ、次いで得られたポリエステルポリオールにラク
トンを開環重合させるラクトン変性ポリエステルポリオ
ールの製造方法、有機ポリイソシアネート(A)と、3
−メチル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必
須成分として得られるポリエステルポリオール(B)か
らなる硬化性樹脂組成物、及び有機ポリイソシアネート
(A)と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラ
クトンとを必須成分として得られるポリエステルポリオ
ール(B)とを反応せしめた末端イソシアネート基ウレ
タンプレポリマー(I)と、活性水素を少なくとも2つ
有する活性水素化合物(II)とからなる硬化性樹脂組
成物を提供するものである。
【0011】
【構成】本発明において多価アルコールとしては3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールを必須成分として用い
る。
【0012】3−メチル−1,5−ペンタンジオールと
併用し得る多価アルコールとしては、例えばエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、2,2’−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン1,4
−ジオール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール等を
用いることができる。又、上記ジオールに更にトリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールを必要に応じて併用しても何等差し支
えない。
【0013】3−メチル−1,5−ペンタンジオールは
それ単独で用いてもよいが、通常は、その他の多価アル
コールと併用しても良い。その他の多価アルコールを併
用する場合、全ポリオール中、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオールを60重量%以上使用する事が好まし
く、80重量%以上である事が更に好ましい。この範囲
であるとより低融点で且つ低粘度のポリエステルポリオ
ールが短時間で得られ、しかも、最終的に得られる硬化
物が高強度でしかも耐加水分解性、耐カビ性に優れたも
のとなるという本発明の効果が充分発揮される。
【0014】3−メチル−1,5−ペンタンジオールと
縮合させるのに必要に応じて用いられるもう一方の成分
たる多塩基酸又はその無水物としては、例えばコハク
酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸又はそれらの無水物等を単独あるいは2種以上併用
して用いることができる。
【0015】工業的見地からは主にアジピン酸が使用さ
れる。また本発明におけるラクトンは、公知慣用のもの
がいずれも使用でき、例えばブチロラクトン、δ−バレ
ロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトンまたはそれらの開環物等を単独あるいは2
種以上併用して用いることが出来る。中でもε−カプロ
ラクトンが最も好ましい。本発明に於いてはラクトン変
性ポリエステルポリオール中に、上記ラクトンを30〜
80重量%含有する事が好ましい。この範囲のラクトン
変性ポリエステルポリオールは最終的に硬化物にした場
合の物性も良好で、結晶性も低く融点が常温以下になる
ので好ましい。
【0016】本発明の製造方法で得られるラクトン変性
ポリエステルポリオールの分子量は、通常500〜50
00、好ましくは500〜3000であり、これらの分
子量のものがウレタン樹脂用原料として好適である。
尚、酸価及び含有水分はできるだけ低いものがウレタン
樹脂用原料として好ましい。
【0017】本発明のラクトン変性ポリエステルポリオ
ールを合成するには、例えば先ず3−メチル−1,5−
ペンタンジオールを必須成分として含有する多価アルコ
ールと、多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル化反
応せしめ、次いで得られたポリエステルポリオールにラ
クトンを開環重合させることにより、多塩基酸/多価ア
ルコールのポリエステルとラクトンとのブロック共重合
ポリエステルポリオールを得ることができる。
【0018】ブロック共重合ポリエステルポリオールを
得る上記のラクトン変性ポリエステルポリオールの製造
方法では、上記工程後、更に長時間高温で反応させ多塩
基酸/多価アルコール/ラクトンのランダム共重合化す
る必要が無い為、同様の原料を用いてランダム共重合ポ
リエステルポリオールを製造する際の反応は、より短時
間で終わらせることができる。
【0019】上記脱水エステル化時及びラクトン付加時
の原料成分の反応温度は、通常140〜240℃、好ま
しくは180〜220℃である。反応中は窒素ガス等の
不活性ガスを液中に通じておくことによって、ポリエス
テルポリオールの色相を良好に保つことができる。ポリ
エステルの縮合時間は目標とするポリエステルポリオー
ルの分子量等によるが、通常8〜20時間である。一方
ラクトンの付加反応は、単にブロオク共重合を行うだけ
なので、それに要する反応時間は、通常数時間で充分で
ある。
【0020】又、この反応には触媒として、テトラブチ
ルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン化
合物ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ、ジブチ
ルスズオキサイド、塩化第1スズ等の公知の触媒がいず
れも使用出来る。使用量は一般に0.01〜1000p
pmである。
【0021】上記したのはブロック共重合ラクトン変性
ポリエステルポリオールの製造方法についてであるが、
次にそのポリエステルポリオールを用いた硬化性樹脂組
成物の発明について説明する。
【0022】本発明の硬化性樹脂組成物は、有機ポリイ
ソシアネート(A)と、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールとラクトンとを必須成分として得られるポリエ
ステルポリオール(B)とからなる形態(通常ワンショ
ット法という)と、有機ポリイソシアネート(A)と、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを
必須成分として得られるポリエステルポリオール(B)
とを反応せしめた末端イソシアネート基ウレタンプレポ
リマー(I)と、活性水素を少なくとも2つ有する活性
水素化合物(II)とからなる形態(通常プレポリマー
法)に大別できる。
【0023】これら硬化性樹脂組成物の発明において
は、ラクトン変性ポリエステルポリオール(B)として
は、ブロック共重合ラクトン変性ポリエステルポリオー
ルのみならず、それと同様に、ランダム共重合ラクトン
変性ポリエステルポリオールが使用できる。これらはそ
れぞれの単独使用でも、併用でもよい。
【0024】本発明の組成物の硬化物はポリウレタン樹
脂であり、それは前述のように主として有機ポリイソシ
アネート(A)とポリオール(B)とを反応させるか、
末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー(I)と活
性水素を少なくとも2つ有する活性水素化合物(II)
とを反応させることにより得られる。
【0025】プレポリマー(I)は、後述する有機ポリ
イソシアネート(A)とポリオール(B)を必須成分と
して、それらのイソシアネート基と活性水素原子とをイ
ソシアネート基が過剰となる反応条件で反応させれば容
易に得ることができる。
【0026】ワンショット法、プレポリマー法のいずれ
にせよ、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとラク
トンの骨格を分子中に有していることにより、高強度で
且つ耐加水分解性、耐カビ性に優れた最終硬化物たるポ
リウレタン樹脂が得られるのである。
【0027】上記組成物における成分(A)と(B)と
の反応割合、成分(I)と(II)との反応割合は特に
制限されないが、通常イソシアネート基と活性水素原子
とが当量となる様に各々の成分を用いる。
【0028】ここでいう有機ポリイソシアネート(A)
としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシア
ネート、トルイジンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ト
リフェニルメタントリイソシアネートおよびこれらの混
合物、変性物等が挙げられる。
【0029】上記ワンショット法においては、硬化物た
るポリウレタン樹脂を得るには、ポリオール(B)の他
にポリイソシアネート(A)と反応し得る活性水素化合
物を併用しても良い。活性水素化合物としては、多価ア
ルコールや多価アミン等の代表される活性水素を少なく
とも2つ有する活性水素化合物(II)の他、モノアル
コール、第2級アミン等の(II)以外の活性水素化合
物を挙げることができる。プレポリマー法においても、
活性水素化合物(II)の他、それ以外の活性水素化合
物を併用してもよい。
【0030】この際に用いる多価アルコールとしては、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールをはじめ前述の
多価アルコールが全て使用出来る。多価アミンとしては
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチル
トルエンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン等のアミン類、エタノールアミ
ン、プロパノールアミン等のアルカノールアミン類等が
挙げられる。
【0031】本発明の硬化性樹脂組成物には、有機ポリ
イソシアネート(A)及びポリオール(B)、又はプレ
ポリマー(I)及び活性水素化合物(II)の他に、必
要に応じて公知の発泡剤、触媒、反応遅延剤、乳化剤及
び気泡安定剤等の界面活性剤、顔料、染料、難燃剤、老
化及び暴露に対する安定剤、可塑剤、炭酸カルシウム等
の充填剤等がいずれも使用できる。
【0032】本発明の硬化性樹脂組成物は、高強度で且
つ耐加水分解性、耐カビ性に優れる硬化物を与える為、
フォーム、熱硬化性及び熱可塑性のエラストマー、塗
料、接着剤、合成皮革、床材等の建材分野等、多用途に
使用できる。
【0033】次に本発明を実施例によって説明するが、
これはあくまで一態様でしかなく、本発明は実施例のみ
によって限定されるものではない。また文中「部」
「%」は全て重量基準を示す。
【0034】
【実施例】
実施例1(ブロック共重合ラクトン変性ポリエステルポ
リオールの合成) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1300部、ア
ジピン酸978部、テトラブチルチタネート0.026
部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃
で10時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化反
応を行い、水酸基価225.8KOHmg/g、酸価
0.9KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
【0035】これに更にε−カプロラクトン2012
部、テトラブチルチタネート0.010部を加え、19
0℃で2時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価11
2.0KOHmg/g、酸価0.7KOHmg/g,色
相(APHA)70、水分0.008%、溶融粘度(a
t75℃)95cps、融点は約3℃であった。 実施例2(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール780部、アジ
ピン酸587部、テトラブチルチタネート0.016部
を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で
9時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化反応を
行い、水酸基価223.1KOHmg/g、酸価0.6
KOHmg/gのポリエステルポリオールを得た。
【0036】これに更にε−カプロラクトン2873
部、テトラブチルチタネート0.006部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価66.
3KOHmg/g、酸価0.5KOHmg/g,色相
(APHA)80、水分0.011%、溶融粘度(at
75℃)220cps、融点は約14℃であった。 実施例3(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1545部、ア
ジピン酸1593部、テトラブチルチタネート0.03
1部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220
℃で12時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化
反応を行い、水酸基価75.0KOHmg/g、酸価
0.3KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
【0037】これに更にε−カプロラクトン1447
部、テトラブチルチタネート0.013部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価48.
2KOHmg/g、酸価0.3KOHmg/g,色相
(APHA)60、水分0.007%、溶融粘度(at
75℃)490cps、融点は約1℃であった。 実施例4(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール961部、1,
6−ヘキサンジオール240部、アジピン酸1239
部、テトラブチルチタネート0.024部を仕込み、常
圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で11時間、縮
合水を留出させながら脱水エステル化反応を行い、水酸
基価74.1KOHmg/g、酸価0.4KOHmg/
gのポリエステルポリオールを得た。
【0038】これに更にε−カプロラクトン2080
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価37.
4KOHmg/g、酸価0.3KOHmg/g,色相
(APHA)50、水分0.010%、溶融粘度(at
75℃)780cps、融点は約6℃であった。 実施例5(同) 3−メチル−1,5−ペンタンジオール1201部、ア
ジピン酸1239部、テトラブチルチタネート0.02
4部を仕込み、常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220
℃で11時間、縮合水を留出させながら脱水エステル化
反応を行い、水酸基価75.2KOHmg/g、酸価
0.7KOHmg/gのポリエステルポリオールを得
た。
【0039】これに更にε−カプロラクトン2111
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で3時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールにε
−カプロラクトンを開環重合で付加させたブロック共重
合体のポリエステルポリオールを得た。水酸基価37.
7KOHmg/g、酸価0.4KOHmg/g,色相
(APHA)80、水分0.009%、溶融粘度(at
75℃)770cps、融点は約2℃であった。 比較例1(特開昭57−164121号公報のトレー
ス) ネオペンチルグリコール1128部、アジピン酸133
3部、テトラブチルチタネート0.022部を仕込み、
常圧下で窒素ガスを通じつつ、約220℃で10時間、
縮合水を留出させながら脱水エステル化反応を行い、水
酸基価74.7KOHmg/g、酸価0.6KOHmg
/gのポリエステルポリオールを得た。
【0040】これに更にε−カプロラクトン2097
部、テトラブチルチタネート0.011部を加え、19
0℃で15時間加熱攪拌し、ポリエステルポリオールに
ε−カプロラクトンを開環重合で付加させると共にネオ
ペンチルグリコール、アジピン酸、ε−カプロラクトン
のランダム共重合体のポリエステルポリオールを得た。
水酸基価37.6KOHmg/g、酸価0.3KOHm
g/g,色相(APHA)130、水分0.004%、
溶融粘度(at75℃)1050cps、融点は約6℃
であった。
【0041】なお、ε−カプロラクトン投入後、190
℃で3時間しか加熱攪拌しない場合は、融点は約21℃
であった。 〔ポリウレタン樹脂への応用例1−プレポリマー法〕実
施例1〜5及び比較例1で合成した各種ポリエステルポ
リオールに2,4−トリレンジイソシアネートを、NC
O/OH=2/1(等量比)の割合で加え80℃で10
時間反応させ、末端イソシアネート基含有ウレタンプレ
ポリマーを合成した。
【0042】このプレポリマーに硬化剤として3,3′
−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(M
OCA)を用い、2液混合したものを型に流し込んでウ
レタンエラストマーを製造した。その際、プレポリマー
は80℃、硬化剤は120℃に温調し、NH2/NCO
=0.90/1(等量比)で反応させた。熟成は110
℃で10時間行った。 〔耐加水分解性の評価〕応用例で得られた2mm厚のウ
レタンエラストマーシートを物性測定用ダンベル打ち抜
き後、70℃の温水に所定時間浸せきし、浸せき後の抗
張力保持率で評価した。 〔耐カビ性の評価〕ブドウ糖ペプトン寒天培養基上に、
応用例で得られた2mm厚のウレタンエラストマーシー
トを添付して、5種のカビの混合胞子懸濁液を接触し
て、30℃、湿度90〜95%で培養して、表面の劣化
状態を観察した。なお、この試験にはJIS Z 29
11−1960かび抵抗性試験記載のアスベスギルス・
ニゲルATCC9642、ペニシリウム・ルテウムAT
CC9644、リゾーブス・ニギリカンスS.N.3
2、トリコデルマT−1 ATCC9645、ケトミウ
ム・グロボスムATCC6205の5種のカビを用い
た。
【0043】結果を表1及び表2にまとめて示す。
【0044】
【表1】 表1からわかるように、本発明のブロック共重合ラクト
ン変性ポリエステルポリオールの製造方法では、従来の
ランダム共重合ラクトン変性ポリエステルポリオールの
製造方法に比べて、反応時間が著しく短縮されているこ
とがわかる。
【0045】
【表2】 表2からわかる様に本発明のブロック共重合ポリエステ
ルポリオールを必須成分として得た硬化物たるポリウレ
タン樹脂は、従来の硬化物に比べて耐水性(耐加水分解
性の尺度である)及び耐カビ性が格段に優れていること
がわかる。 〔ポリウレタン樹脂への応用例2−ワンショット法〕実
施例5及び比較例1で合成した各ポリエステルポリオー
ル、1,4−ブタンジオール及び4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)とを、活性水素原子
とイソシアネート基が当量となる様にそれぞれワンショ
ット法で反応させ、ポリウレタンエラストマーを製造し
た。これらのエラストマーを用い、上記応用例1と同様
な評価を行った。結果を表3に示す。
【0046】
【表3】 表3からわかる様に本発明のブロック共重合ポリエステ
ルポリオールを必須成分として得た硬化物たるポリウレ
タン樹脂は、従来の硬化物に比べて耐水性(耐加水分解
性の尺度である)及び耐カビ性が格段に優れていること
がわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明の製造方法では、3−メチル−
1,5−ペンタンジオールを必須成分としてブロック共
重合ラクトン変性ポリエステルポリオールを製造するの
で、粘度が低いものが、短時間で得られるという格別顕
著な効果を奏する。
【0048】また本発明の組成物では、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール骨格とラクトン骨格をブロッ
クとしてあるいはランダムに有する原料を用いているの
で、それを硬化して得られる硬化物は、耐加水分解性の
みならず耐カビ性にも優れるという格別顕著な効果を奏
する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3−メチル−1,5−ペンタンジオールを
    必須成分とする多価アルコールと多塩基酸又はその無水
    物とを脱水エステル化反応せしめ、次いで得られたポリ
    エステルポリオールにラクトンを開環重合させるラクト
    ン変性ポリエステルポリオールの製造方法。
  2. 【請求項2】有機ポリイソシアネート(A)と、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必須成
    分として得られるポリエステルポリオール(B)からな
    る硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】有機ポリイソシアネート(A)と、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオールとラクトンとを必須成
    分として得られるポリエステルポリオール(B)とを反
    応せしめた末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー
    (I)と、活性水素を少なくとも2つ有する活性水素化
    合物(II)とからなる硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ポリエステルポリオール(B)が、3−メ
    チル−1,5−ペンタンジオールを必須成分とする多価
    アルコールと多塩基酸又はその無水物とを脱水エステル
    化反応せしめ、次いで得られたポリエステルポリオール
    にラクトンを開環重合させるラクトン変性ポリエステル
    ポリオールである請求項2または3記載の組成物。
  5. 【請求項5】多価アルコールとして3−メチル−1,5
    −ペンタンジオールを60〜100重量%用いる請求項
    2または3記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】ポリエステルポリオール中のラクトン含有
    率が30〜80重量%である請求項2記載のポリウレタ
    ン樹脂組成物。
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