JP2003080565A - 光ディスク成形金型 - Google Patents

光ディスク成形金型

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JP2003080565A
JP2003080565A JP2001275871A JP2001275871A JP2003080565A JP 2003080565 A JP2003080565 A JP 2003080565A JP 2001275871 A JP2001275871 A JP 2001275871A JP 2001275871 A JP2001275871 A JP 2001275871A JP 2003080565 A JP2003080565 A JP 2003080565A
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mold
optical disk
cavity ring
fixed mold
cavity
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JP2001275871A
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Kazuhiro Kotaka
一広 小鷹
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクの光入射面からこれに直交する方
向に突出するバリ、アンダーカットのいずれもが、光デ
ィスク成形基板の外周端部に発生しない光ディスク成形
金型を提供する。 【解決手段】 可動側鏡面部材1およびキャビティリン
グ2を備えた可動金型10と、固定側鏡面部材3を設け
た固定金型20とを対向させ、固定側鏡面部材3にスタ
ンパ100を挿入保持してキャビティを形成する、光デ
ィスク射出成形用の金型であって、可動側鏡面部材1の
外周面の一部がテーパ面1aとして、キャビティリング
2の内周面の一部がテーパ面2aとしてそれぞれ形成さ
れ、可動金型が固定金型に対し移動接近して金型が閉じ
られる際に、テーパ面1aと2aが当接することによ
り、鏡面部材1・キャビティリング2間のクリアランス
が実質的になくなるとともに、テーパ面1aの固定金型
側端部の位置がテーパ面2aの固定金型側端部の位置と
実質的に一致するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の成形基板を
貼り合わせて1枚の媒体を構成するなどの光情報記録媒
体において、光入射面側の形状品質が良好な成形基板を
成形するための金型に関する。また本発明は、この金型
で成形された成形基板および、この成形基板を用いて作
製された光情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの分野でも大容量化が進み、
製品の形態も変化している。コンパクトディスク(以下
CD)では厚さ1.2mmの単板形態であった製品が、
DVDではその半分の0.6mm基板の2枚貼合わせ形
態になった。この基板板厚の半減は、基板成形に多大な
影響を及ぼした。その最大の影響は、キャビティ内への
溶融樹脂の充填状態に係わるものであった。DVD基板
を成形するに際し、CDの場合に十分充填が可能であっ
た成形条件では、DVDの各種基板品質が確保できず、
温度関係の成形条件を高めに設定せざるを得なくなっ
た。この結果、基板成形用の金型部材間に存在するクリ
アランスに溶融樹脂が入り込み易くなり、成形基板上で
バリの発生を招くこととなった。
【0003】このバリを有する基板でCD形態の光ディ
スクを作製したところ、以下の問題が明らかとなった。
その光ディスクでは長期の信頼性を確保するために、光
入射面側に光硬化性樹脂の薄膜を形成していた。薄膜の
形成法は、コスト的に最も有利なスピンコート法を採用
した。ところが、この薄膜が基板外周部付近で品質変動
の大きいことが判明した。この原因を調査したところ、
光入射面側の基板外周端部に形成されたバリであること
が確認された。
【0004】同様に、DVD形態の光ディスクを作製し
たところ、以下の問題が明らかとなった。DVD形態の
光ディスクでは2枚の基板を貼り合わせて1枚の製品を
構成するが、情報を有する第1基板と、印刷を施される
第2基板のそれぞれで問題が発生した。すなわち、第1
基板では上記CDと同様の問題が判明し、第2基板では
基板外周部において印刷品質の悪化や印刷治具(塗布具
やスクリーン)の寿命低下が判明した。第1基板の問題
の原因はCDと同様で、第2基板の原因も光入射面側の
基板外周端部に形成されたバリであった。このようにい
ずれの問題も、その原因は基板外周端部に形成されたバ
リにあった。
【0005】しかしながら、従来の光ディスク成形金型
において金型部材間のクリアランスは型閉じ時におけ
る、可動側鏡面部材に対するキャビティリングの摺動に
とって必須のものであった。特に貼合わせが前提の薄型
基板では、良好な基板品質を確保するため、溶融した充
填樹脂の粘度が低くなるような成形条件を設定するため
溶融樹脂がクリアランスに、より入り込みやすい成形状
態となっていた。このことから、従来の金型では前記バ
リの解消は極めて困難であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は以下のと
おりである。 請求項1の発明:光情報記録媒体作製用の光ディスク成
形基板を射出成形するための金型であって、固定側鏡面
部材を設けた固定金型と、可動側鏡面部材およびこれに
対し摺動自在に設けたキャビティリングを設けた可動金
型とからなるものにおいて、光ディスクの光入射面から
これに直交する方向に突出するバリ、アンダーカットの
いずれもが、光ディスク成形基板の外周端部に発生しな
い光ディスク成形金型を提供することである。
【0007】請求項2の発明:光情報記録媒体作製用の
光ディスク成形基板を射出成形するための金型であっ
て、固定側鏡面部材を設けた固定金型と、可動側鏡面部
材およびこれに対し摺動自在に設けたキャビティリング
を設けた可動金型とからなるものにおいて、たとえ光デ
ィスク成形基板の外周端部にバリが発生することがあっ
ても、このバリがアンダーカットとはならないような光
ディスク成形金型を提供することである。
【0008】請求項3の発明:請求項1または2の光デ
ィスク成形金型において、型閉じ工程終了時のキャビテ
ィリング・可動側鏡面部材間のクリアランスを最小限に
抑えることで、該クリアランスに起因するバリ等の発生
を防止することにある。 請求項4の発明:請求項3の光ディスク成形金型におい
て、型閉じ工程終了時のキャビティリング・可動側鏡面
部材間のクリアランスを、より確実に最小限に抑えるこ
とである。 請求項5の発明:キャビティリングと可動側鏡面部材と
の相対的な配置条件を、射出成形時にキャビティに充填
される溶融樹脂材料の成形収縮率を考慮して設定するこ
とにより、前記配置条件をそれほど厳密に管理すること
なくバリやアンダーカットのない光ディスクが得られる
光ディスク成形金型を安価に提供することである。 請求項6の発明:高品質の光ディスク成形基板を量産す
ることである。 請求項7の発明:高信頼性の光情報記録媒体を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
固定金型と可動金型とにより形成された空間すなわちキ
ャビティに溶融した樹脂材料を充填して所定形状の光デ
ィスク基板を得るための金型であって、前記キャビティ
内の樹脂材料に転写して基板製品とするべき凹凸状の情
報を有するスタンパが固定金型、可動金型の少なくとも
一方に保持されるものにおいて、基板製品の光入射面を
形成するための鏡面部材(可動側鏡面部材)を、基板製
品の外径を形成するためのキャビティリングの内周面側
に挿入して可動金型が構成され、前記鏡面部材の外周面
の一部がテーパ面(以下Ta)として、キャビティリン
グの内周面の一部がテーパ面(以下Tb)としてそれぞ
れ形成され、可動金型が固定金型に対し移動接近して金
型が閉じられる際に、テーパ面TaとTbが当接するこ
とにより、鏡面部材・キャビティリング間のクリアラン
スが実質的になくなるとともに、テーパ面Taの固定金
型側端部の位置がテーパ面Tbの固定金型側端部の位置
と実質的に一致することを特徴とする光ディスク成形金
型である〔図4(a)を参照〕。
【0010】請求項2に係る発明は、固定金型と可動金
型とにより形成された空間すなわちキャビティに溶融し
た樹脂材料を充填して所定形状の光ディスク基板を得る
ための金型であって、前記キャビティ内の樹脂材料に転
写して基板製品とするべき凹凸状の情報を有するスタン
パが固定金型、可動金型の少なくとも一方に保持される
ものにおいて、基板製品の光入射面を形成するための鏡
面部材(可動側鏡面部材)を、基板製品の外径を形成す
るためのキャビティリングの内周面側に挿入して可動金
型が構成され、前記鏡面部材の外周面の一部がテーパ面
(以下Ta)として、キャビティリングの内周面の一部
がテーパ面(以下Tb)としてそれぞれ形成され、可動
金型が固定金型に対し移動接近して金型が閉じられる際
に、テーパ面TaとTbが当接することにより、鏡面部
材・キャビティリング間のクリアランスが実質的になく
なるとともに、テーパ面Taの固定金型側端部がテーパ
面Tbの固定金型側端部よりも、当該金型の内周側に位
置することを特徴とする光ディスク成形金型である〔図
4(c)を参照〕。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1または2
において、突当て部材が固定金型に第1の弾性部材を介
して取り付けられ、可動金型が固定金型に対し移動接近
して金型が閉じられる場合において、可動金型が固定金
型に当接したときに、キャビティリングが前記突当て部
材に当接して前記第1の弾性部材からの弾性力を受ける
ことを特徴とする光ディスク成形金型である。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項3におい
て、キャビティリングにおける前記突当て部材と反対側
の部位が可動金型に第2の弾性部材を介して取り付けら
れ、キャビティリング側の第2の弾性部材の弾性力が、
突当て部材側の第1の弾性部材の弾性力より小さいこと
を特徴とする光ディスク成形金型である(図1を参
照)。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1または2
において、前記鏡面部材に形成されたテーパ面Taの固
定金型側端部と、キャビティリングに形成されたテーパ
面Tbの固定金型側端部との、これらテーパ面に沿う方
向の間隔が、キャビティに充填される溶融樹脂材料の成
形収縮率を考慮して設定されていることを特徴とする光
ディスク成形金型である。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の金型で成形されたことを特徴とする光デ
ィスク成形基板である。
【0015】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
光ディスク成形基板で作製されたことを特徴とする光情
報記録媒体である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
をもとに、かつ、従来例と比較しながら説明する。図1
は、本発明に係る光ディスク成形金型の要部構造を拡大
して示す説明図であって、金型が閉じる直前の状態を示
している。図5は、従来の光ディスク成形金型の要部構
造を拡大して示す説明図であって、金型が閉じる前の状
態を示している。
【0017】まず、図1に記載した符号について説明す
ると、1は可動側鏡面部材(可動金型の鏡面部材)、1
aはそのテーパ面、2はキャビティリング、2aはその
テーパ面、3は固定側鏡面部材(固定金型の鏡面部
材)、4は突当て部材、5,6は弾性体、8および9は
軸受、10は可動金型、20は固定金型、100はスタ
ンパである。キャビティリング2は軸受8を介して可動
側鏡面部材1に対し相対的に摺動し、突当て部材4は軸
受9を介して固定金型20に対し相対的に摺動するよう
になっている。また、図5において51は可動側鏡面部
材、52はキャビティリング、53は固定側鏡面部材、
54は突当て部材、55は弾性体、57は摺動用クリア
ランスである。58は図1の軸受8に相当する軸受であ
り、これはキャビティリング52を可動側鏡面部材51
に対して相対的に摺動させるためのものである。なお、
テーパ面1aは請求項1,2における鏡面部材のテーパ
面Taに対応し、テーパ面2aは請求項1,2における
キャビティリングのテーパ面Tbに対応し、弾性体6は
請求項3,4における第1の弾性部材に、弾性体5は請
求項4における第2の弾性部材にそれぞれ相当する。
【0018】図1の金型と図5のそれとの相違点は、こ
れらの図を比較して明らかなように、本発明の金型では
可動側鏡面部材1とキャビティリング2との摺動面をテ
ーパ面1a,2aとしたことおよび、突当て部材4を弾
性体6を介して固定側鏡面部材3に設けるとともに、こ
の突当て部材4が軸受9を介して固定金型20に対し相
対的に摺動するようにしたことである。また図1の金型
では、成形工程中に前記テーパ面が図5の従来金型と同
様に摺動運動を繰り返すことが可能で、特別な成形設備
あるいは成形条件は必要としない構造となっている。
【0019】以下、図1の金型の動作について具体的に
説明する。図2は成形工程が開始される直前の金型外周
部分の状態を拡大して示す説明図である。作製しようと
する成形基板の光入射面は、可動側鏡面部材1により形
成される。情報面は固定側鏡面部材3に取り付けられた
スタンパ100により形成される。また、図1のこの金
型では固定金型20側に、キャビティリング2と当接す
る(図1)突当て部材4が組み込まれている。図2に示
すように金型が開いている状態では、キャビティリング
2と可動側鏡面部材1との間にクリアランス7が存在す
る。
【0020】次に、可動金型10が成形機の動作により
移動し、固定金型20との嵌合が始まる。このとき金型
外周部では、以下に示すような動作がなされる。両金型
10,20が接近し、キャビティリング2が突当て部材
4に当接すると、これらの部材(2,4)が支持されて
いる弾性体5,6の弾性力の大小関係(弾性体6の弾性
力は弾性体5の弾性力より大きい)から、まずキャビテ
ィリング2が固定金型20側への接近動作を始める。こ
の場合、キャビティリング2は、軸受8を介して鏡面部
材1に対して摺動する。そのまま両金型10,20が接
近を続け、それに伴いキャビティリング2も摺動を続け
るが、やがてキャビティリング2のテーパ面2aと可動
側鏡面部材1のテーパ面1aが当接し、図3に示すよう
にキャビティリング2の摺動が止まる。この時点で、従
来金型で問題となった同部のクリアランスは皆無となり
ため、このクリアランスに起因するバリの発生が防止さ
れる。
【0021】ただし図3の状態では、まだ金型は閉じき
ってはいない。両金型は、図示していない受圧面同士が
当接するまで接近を続ける。更に可動金型10が接近す
ると、今度は固定金型20の突当て部材4が軸受8を介
して固定金型20に対し摺動を始める。本実施の形態
は、この動作により前記テーパ面1aと2aとの当接後
も可動金型20の接近を可能にしたものである。両金型
の受圧面同士が当接し金型が閉じきる(図1参照)と、
溶融樹脂の射出工程に移行する。そして溶融樹脂の充填
・固化が完了すると、成形された基板の取出し工程に移
行する。金型が開く際には、上記と逆の挙動経過をたど
ることになる。このように図1に示す金型の、金型が閉
じた後の成形工程には、特に従来の成形と異なるところ
はない。
【0022】図4(a)〜(c)は、本発明を完成させ
るために行った検討内容の説明図であって、金型キャビ
ティ内の成形基板の形態を示している。これらの図にお
いて符号200は、スタンパ(図略)と可動側鏡面部材
1とキャビティ2とで形成されたキャビティに溶融樹脂
を充填し、固化することにより成形された成形基板であ
る。符号201はアンダーカットになるバリ、符号20
2はアンダーカットとはならないバリである。
【0023】この金型は、前述の通りテーパ面で当接す
る構造になっていて、当接の状態には、つぎの3通りの
パターンがありうる。 図4(a):可動側鏡面部材1・キャビティリング2間
のクリアランスが実質的になくなるとともに、テーパ面
1aの固定金型側端部の位置(テーパ面開始位置)がテ
ーパ面1bの固定金型側端部の位置(テーパ面開始位
置)と実質的に一致する場合、 図4(b):鏡面部材1のテーパ面開始位置1bの位置
がキャビティリング2のテーパ面開始位置2bよりも、
金型の外周部位にある場合、 図4(c):鏡面部材1のテーパ面開始位置1bの位置
がキャビティリング2のテーパ面開始位置2bがより
も、金型の内周部位にある場合。
【0024】これらの中で理想的なパターンは、両部材
のテーパ面開始位置が一致した図4(a)の状態である
(請求項1)。しかしながら、実際には加工の許容寸法
の関係で、図4(b)(c)のように少なからずずれが
生じるため、このずれの状態の管理が必要となる。本発
明者は、本発明を完成するための検討の当初、このこと
を正確に把握していなかった。ところが、上記ずれが生
じたままの状態では、所期の効果が得られず、作製され
た成形基板の品質は、従来品と何ら異なるところはなか
った。
【0025】この原因を調査したところ、鏡面部材のテ
ーパ面開始位置と、キャビティリングのテーパ面開始位
置との関係が重要であることが判明した。すなわち、従
来の成形基板と何ら変わるところがなかった成形基板が
得られた金型の状態は、図4(c)に示すようになって
いた。この状態の金型に溶融樹脂が充填されると、成形
基板200の外周端部に図4(c)に示したような、従
来の基板で問題となっていた、光入射面に対して垂直で
大きなバリ202が発生する。この状態は従来の金型に
生じていたバリの状態に近似しており、本発明者が意図
した効果は何ら得られない結果となった。
【0026】一方、図4(b)の状態では、図に示した
ような成形基板となり、光入射面に対して垂直なバリは
発生しなかったが、キャビティリング2のテーパ面2a
に向かって突出するバリが発生した。このバリが異常に
大きい場合には、アンダーカットになる恐れがある。こ
の結果から、本発明の金型において鏡面部材1とキャビ
ティリング2のそれぞれのテーパ面開始位置は、理想的
には同位置であること(請求項1)、あるいは鏡面部材
1のテーパ面開始位置1bがキャビティリング2のテー
パ面開始位置2bより金型内周側に存在する必要のある
こと(請求項2)が判明した。
【0027】また、キャビティリング2のテーパ面開始
位置に関しても制限のあることが判明した。これは成形
基板の離型状態からくる制約である。図4(b)で明ら
かなように、キャビティリング2のテーパ面開始位置と
鏡面部材1のテーパ面開始位置との関係から、成形基板
200に形成されるアンダーカットの大きさが決定され
る。このことに着目する前は、一般的な公差で部品加工
を行い金型を作製したが、この金型で成形を行ったとこ
ろ、連続成形に支障のあることが判明した。すなわち、
成形基板の取出し不良である。
【0028】この原因を調査したところ、上記アンダー
カットが大きすぎた場合、成形基板の外周端がキャビテ
ィリングを通過できず、結果として取出し不良が発生し
たことが判明した。この結果を受けて、本発明ではキャ
ビティリングのテーパ面開始位置と鏡面部材のテーパ面
開始位置との位置関係に制約を設けた。
【0029】具体的には、本金型はCDサイズの基板の
金型であるため成形品の外径はφ120mmで、成形材
料としてはポリカーボネイト樹脂を使用していた。この
ポリカーボネイト樹脂の成形収縮量が0.7%と、成形
品外径のφ120mmから基板取出し時の製品外径が約
850μm小さくなることに着目し、アンダーカットの
突出量すなわちキャビティリングのテーパ面開始位置と
鏡面部材のテーパ面開始位置とのずれ量を片側で300
mmμm以内に設定した。この状態で成形を行ったとこ
ろ、それまで発生していた成形基板の取出し不良は完全
に解消された。この結果から、キャビティリングと鏡面
部材とのテーパ面開始位置のずれ量は使用する成形材料
の成形収縮率と製品外径から決定されることが判明し
た。
【0030】上記説明を補足すると以下のとおりであ
る。図4(a)が理想的な成形状態を示すのに対し、図
4(b)は、成形基板の外周側に突出するバリが発生し
た状態を示す。このバリは、大きい場合には、アンダー
カットとなり、繰返し射出成形(連続射出成形)ができ
なくなる(金型を一方向:金型を開閉する方向にのみ開
いたのでは、成形品が取り出せない)。ただし、一般的
に成形品には成形収縮が伴うので、図4(b)におい
て、キャビティリングのテーパ面開始位置と、鏡面部材
のそれとのずれは、それほど小さくする必要はない。換
言すると、このずれは、成形収縮(例えばポリカーボネ
ートの成形収縮率は0.5〜0.8%)する結果、バリ
発生が実質的に回避される範囲に抑えておけば良い。
【0031】キャビティリングのテーパ面開始位置と、
鏡面部材のテーパ面開始位置を正確に一致させるのは、
現在の金型製作技術では必ずしも容易ではなく、このた
め、多少のずれが発生するのは止むを得ない。したがっ
て、連続成形操作の容易性および成形基板の性能の確保
や、バリに起因する金型の損傷防止が実現できる範囲内
で、上記ずれを小さくすれば良い。図4(c)は、成形
基板の光入射面に直交するバリが発生した状態を示して
いるが、このバリはアンダーカットとなるもではない
し、それほど大きくなければ、成形基板の性能に重大な
欠陥を与えるものではない。
【0032】本発明に係る金型で成形された基板には、
基板外周端に垂直に形成されるバリは存在しないため、
光ディスクの製造工程において前述のような問題が発生
することはない。更にその結果として、得られる光情報
記録媒体は信頼性の高い媒体となった。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、以下の効果が得られる。 (1)請求項1の発明 光ディスクの光入射面からこれに直交する方向に突出す
るバリ、アンダーカットのいずれもが、光ディスクの外
周端部に発生しない光ディスク成形金型を提供すること
ができる。 (2)請求項2の発明 光ディスクの外周端部にバリが発生することがあって
も、このバリがアンダーカットとはならないような光デ
ィスク成形金型を提供することができる。
【0034】(3)請求項3の発明 請求項1または2の光ディスク成形金型において、型閉
じ工程終了時のキャビティリング・可動側鏡面部材間の
クリアランスを最小限に抑えることで、該クリアランス
に起因するバリ等の発生を防止することができる。 (4)請求項4の発明 請求項3の光ディスク成形金型において、型閉じ工程終
了時のキャビティリング・可動側鏡面部材間のクリアラ
ンスが、より確実に最小限に抑えられる。 (5)請求項5の発明 請求項5の発明:バリやアンダーカットのない光ディス
クが得られる光ディスク成形金型を安価に提供すること
できる。 (6)請求項6の発明 高品質の光ディスク成形基板を量産することができる。 (7)請求項7の発明 高信頼性の光情報記録媒体を量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク成形金型の要部構造
(金型の外周部分)を示す拡大断面図であって、金型が
閉じる直前の状態を示している。
【図2】図1の金型における型閉じ工程開始直前の状態
を示す断面図である。
【図3】図1の金型における型閉じ工程中の状態を示す
断面図である。
【図4】本発明を完成させるために行った検討内容を示
す説明図である。
【図5】従来の光ディスク成形金型の要部構造(金型の
外周部分)を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 可動側鏡面部材 1a テーパ面 1b テーパ面開始位置 2 キャビティリング 2a テーパ面 2b テーパ面開始位置 3 固定側鏡面部材 4 突当て部材 5 弾性体 6 弾性体 7 クリアランス 8 軸受 9 軸受 10 可動金型 20 固定金型 51 可動側鏡面部材 52 キャビティリング 53 固定側鏡面部材 54 突当て部材 55 弾性体 57 摺動用クリアランス 58 軸受 100 スタンパ 200 成形基板 201 バリ(アンダーカット) 202 バリ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型と可動金型とにより形成された
    空間すなわちキャビティに溶融した樹脂材料を充填して
    所定形状の光ディスク基板を得るための金型であって、
    前記キャビティ内の樹脂材料に転写して基板製品とする
    べき凹凸状の情報を有するスタンパが固定金型、可動金
    型の少なくとも一方に保持されるものにおいて、 基板製品の光入射面を形成するための鏡面部材を、基板
    製品の外径を形成するためのキャビティリングの内周面
    側に挿入して可動金型が構成され、 前記鏡面部材の外周面の一部がテーパ面(以下Ta)と
    して、キャビティリングの内周面の一部がテーパ面(以
    下Tb)としてそれぞれ形成され、 可動金型が固定金型に対し移動接近して金型が閉じられ
    る際に、テーパ面TaとTbが当接することにより、鏡
    面部材・キャビティリング間のクリアランスが実質的に
    なくなるとともに、テーパ面Taの固定金型側端部の位
    置がテーパ面Tbの固定金型側端部の位置と実質的に一
    致することを特徴とする光ディスク成形金型。
  2. 【請求項2】 固定金型と可動金型とにより形成された
    空間すなわちキャビティに溶融した樹脂材料を充填して
    所定形状の光ディスク基板を得るための金型であって、
    前記キャビティ内の樹脂材料に転写して基板製品とする
    べき凹凸状の情報を有するスタンパが固定金型、可動金
    型の少なくとも一方に保持されるものにおいて、 基板製品の光入射面を形成するための鏡面部材を、基板
    製品の外径を形成するためのキャビティリングの内周面
    側に挿入して可動金型が構成され、 前記鏡面部材の外周面の一部がテーパ面(以下Ta)と
    して、キャビティリングの内周面の一部がテーパ面(以
    下Tb)としてそれぞれ形成され、 可動金型が固定金型に対し移動接近して金型が閉じられ
    る際に、テーパ面TaとTbが当接することにより、鏡
    面部材・キャビティリング間のクリアランスが実質的に
    なくなるとともに、テーパ面Taの固定金型側端部がテ
    ーパ面Tbの固定金型側端部よりも、当該金型の内周側
    に位置することを特徴とする光ディスク成形金型。
  3. 【請求項3】 突当て部材が固定金型に第1の弾性部材
    を介して取り付けられ、可動金型が固定金型に対し移動
    接近して金型が閉じられる場合において、可動金型が固
    定金型に当接したときに、キャビティリングが前記突当
    て部材に当接して前記第1の弾性部材からの弾性力を受
    けることを特徴とする請求項1または2に記載の光ディ
    スク成形金型。
  4. 【請求項4】 キャビティリングにおける前記突当て部
    材と反対側の部位が可動金型に第2の弾性部材を介して
    取り付けられ、キャビティリング側の第2の弾性部材の
    弾性力は、突当て部材側の第1の弾性部材の弾性力より
    小さいことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク成
    形金型。
  5. 【請求項5】 前記鏡面部材に形成されたテーパ面Ta
    の固定金型側端部と、キャビティリングに形成されたテ
    ーパ面Tbの固定金型側端部との、これらテーパ面に沿
    う方向の間隔が、キャビティに充填される溶融樹脂材料
    の成形収縮率を考慮して設定されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の光ディスク成形金型。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の金型で
    成形されたことを特徴とする光ディスク成形基板。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光ディスク成形基板で
    作製されたことを特徴とする光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1027454C2 (nl) * 2004-11-09 2006-05-10 F T Engineering B V Matrijsdeelsamenstel.

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