JP2003077930A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003077930A JP2001268871A JP2001268871A JP2003077930A JP 2003077930 A JP2003077930 A JP 2003077930A JP 2001268871 A JP2001268871 A JP 2001268871A JP 2001268871 A JP2001268871 A JP 2001268871A JP 2003077930 A JP2003077930 A JP 2003077930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素子破壊を生じることなく放熱特性を向上す
ることができ、簡易にバンプ電極の微細化を図ることが
できる半導体装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体装置1において、化合物半導体素
子2のヘテロ接合バイポーラトランジスタ20のエミッ
タ領域26上にエミッタ電極31が配設され、エミッタ
電極31には層間絶縁膜40の開口部41Aを通してエ
ミッタ主電極端子42Aが接続されている。エミッタ主
電極端子42Aの膜厚はエミッタ電極31の膜厚に比べ
て厚い。層間絶縁膜40には少なくとも有機膜が含ま
れ、層間絶縁膜40の膜厚はエミッタ主電極端子42A
の膜厚と同等である。エミッタ主電極端子42AにはA
uスタッドバンプ電極43Aが配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に半導体素子のトランジスタの主
電極上にバンプ電極を備えた半導体装置及びその製造方
法に関する。さらに、本発明は、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ等を含む化合物半導体素子を基板上にフェ
イスダウン方式により実装する半導体装置及びその製造
方法に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】縦型構造のヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ(HBT)を備えた半導体装置により構築され
た、マイクロ波帯域におけるパワーアンプが知られてい
る。電界効果トランジスタ(FET)とは異なり、ヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタの主電流は縦方向に流せ
るので、また電流密度が大きくできるので、化合物半導
体素子(化合物半導体チップ)の面積を小さくすること
ができる。従って、パワーアンプの小型化並びに高出力
化が容易に実現可能である。
【0003】図17に示すように、パワーアンプを構築
する半導体装置100は、実装基板101と、実装基板
101上の化合物半導体素子110と、実装基板101
上において化合物半導体素子110を封止する樹脂体1
30とを備えている。化合物半導体素子110はGaA
s基板を主体に構成されており、この化合物半導体素子
110の主面(図17中、下側表面)にはヘテロ接合バ
イポーラトランジスタ111が配設されている。化合物
半導体素子110は、バンプ電極120を介在させ、実
装基板101上にフェイスダウン方式により実装されて
いる。バンプ電極120の上側一端は、化合物半導体素
子110の主面周辺に配設された外部端子(ボンディン
グパッド)115に電気的かつ機械的に接続されてい
る。バンプ電極120の下側他端は、実装基板101の
表面周辺上の内部端子102に電気的かつ機械的に接続
されている。実装基板101の裏面上には、内部端子1
02に電気的に接続され、半導体装置100を外部機器
に実装するための外部端子103が配設されている。
【0004】図18に示すように、ヘテロ接合バイポー
ラトランジスタ111は、化合物半導体素子110のG
aAs基板の主面上にGaAs薄膜等の複数のIII−V
族化合物半導体薄膜を成膜することにより形成されてい
る。同図には詳細な接合構造を示していないが、ヘテロ
接合バイポーラトランジスタ111はエミッタ領域、ベ
ース領域及びコレクタ領域を備えている。エミッタ領域
にはエミッタ電極114が電気的に接続され、ベース領
域にはベース電極113が電気的に接続され、コレクタ
領域にはコレクタ電極112が電気的に接続されてい
る。
【0005】図17及び図18に示す半導体装置100
はバンプ電極120を利用したフリップチップ方式によ
り電気的に接続されているので、ボンディングワイヤ方
式に比べて主電流経路の断面積を充分に確保することが
できる。従って、半導体装置100の接地インダクタン
スによるゲイン低下を改善することができる。さらに、
大きな電流密度を確保することができる結果、化合物半
導体素子110の面積(チップ面積)を小さくすること
ができ、半導体装置100の小型化を実現することがで
きる。
【0006】ところが、図17に示すように、化合物半
導体素子110の中央部分に配設されたヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ111が動作すると、熱hが発生す
る。この熱hは、樹脂体130の熱抵抗値が高いので、
化合物半導体素子110の周辺部分に配設された外部端
子115、バンプ電極120、実装基板101の内部端
子102、外部端子103のそれぞれを通して外部に放
出されている。このため、熱hの放熱経路長が長くな
り、充分な熱放出を行うことができないので、熱暴走に
よる素子破壊を未然に防止する必要性があった。
【0007】特開平5−190563号公報には、ヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタ111の熱暴走を防止す
ることができる発明が開示されている。すなわち、上記
公開公報に開示された発明は、図19にその概要を示す
ように、複数のエミッタ領域(マルチフィンガー)の直
上にエミッタ電極114、バンプ電極116のそれぞれ
を介在させてヒートシンク117を配設したものであ
る。エミッタ領域とエミッタ電極114との間にはポリ
イミド樹脂膜からなる層間絶縁膜115が配設され、こ
の層間絶縁膜115に形成された開口115Hを通して
複数のエミッタ領域が電気的に並列にエミッタ電極11
4に接続されている。エミッタ電極114にはAu膜、
Pt膜、Ti膜のそれぞれを順次積層した複合膜が使用
されている。バンプ電極116にはめっき法により形成
したAuバンプ電極が使用されている。公開公報に開示
された発明においては、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ111の動作により発生する熱を、その直上に配設
されたエミッタ電極114、バンプ電極116及びヒー
トシンク117を通して外部に放出することができ、熱
暴走に起因する素子破壊を防止することができる特徴が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記図19に示す半導
体装置100は、バンプ電極116を通して放熱するこ
とができ、熱暴走に起因する素子破壊を防止することが
できる点において優れているが、以下の点についての配
慮がなされていなかった。
【0009】(1)バンプ電極116は、電解Auめっ
き法により形成された、数十μm程度の高さを有するA
uめっきバンプ電極として形成されている。このAuめ
っきバンプ電極を製造するには、少なくともアンダーバ
ンプメタル膜の形成工程、マスク形成工程、めっき工
程、マスク除去工程、アンダーバンプメタル膜のパター
ンニング工程等が必要である。アンダーバンプメタル膜
は、通常、エミッタ電極114とバンプ電極116との
間の接着力を高める機能、バリアメタル膜としての機
能、給電膜(めっきシード膜)としての機能等を備える
必要があるために、複数の薄膜により形成されている。
このため、半導体装置の製造プロセスが工程数の増加に
伴い複雑になるばかりか、この工程数の増加に起因して
製造コストが増大する。
【0010】(2)さらに、バンプ電極116をAuめ
っきバンプ電極とする場合、Auめっきバンプ電極のめ
っき工程後に、アンダーバンプメタル膜がAuめっきバ
ンプ電極をマスクとしてパターンニングされている。こ
のパターンニングには等方性エッチングが使用されてい
るので、アンダーバンプメタル膜にサイドエッチングが
生じる。このため、エミッタ電極114とバンプ電極1
16との間の接合不良が生じる可能性があるので、Au
めっきバンプ電極の微細化が難しい。
【0011】(3)上記課題(1)の製造プロセス上の
複雑化を解決し、上記課題(2)の微細化を図ることが
でき、しかも簡易に製造することができるバンプ電極1
16として、Auスタッドバンプ電極に期待が寄せられ
ている。図20に示すように、Auスタッドバンプ電極
116Sは、ワイヤボンディング装置を使用し、エミッ
タ電極114上にワイヤボンディング法でボンディング
することにより形成されている。しかしながら、Auス
タッドバンプ電極116Sをボンディングする際に、適
度な荷重印加があり、さらに超音波振動が併用されてい
るので、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ111にダ
メージが生じ、接合破壊141等の素子破壊が発生する
恐れがあった。また、上記荷重印加並びに超音波振動の
併用により、層間絶縁膜115に割れ142等のダメー
ジが生じる恐れがあった。
【0012】(4)上記課題(3)を解決するために
は、図21及び図22に示すように、複数個の電気的に
並列接続されたヘテロ接合バイポーラトランジスタ11
1の外周囲にエミッタ電極114を引き出し、この引き
出されたエミッタ電極114にAuスタッドバンプ電極
116Sをボンディングすることが好ましい。図22に
矢印により示すように、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ111の動作により発生した熱hは、エミッタ領域
の直上からエミッタ電極114によりヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタ111の外周囲に伝達され、この外周
囲においてAuスタッドバンプ電極116Sを通り、ヒ
ートシンク117(又は実装基板)を通して外部に放出
されるようになっている。
【0013】しかしながら、ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタ111からAuスタッドバンプ電極116Sま
での熱伝導が1μm前後の厚さのエミッタ電極114に
より行われる場合、図23に示すように、ヘテロ接合バ
イポーラトランジスタ111とAuスタッドバンプ電極
116Sとの間の距離のばらつきにより、複数のヘテロ
接合バイポーラトランジスタ111(複数のヘテロ接合
バイポーラトランジスタセル)間において大きな温度分
布差が発生してしまう。このため、熱暴走を生じる恐れ
があった。
【0014】(5)さらに、上記Auスタッドバンプ電
極116Sにおいて、Auワイヤ径に制約され、バンプ
電極径は約100μm以下に設定されることが一般的で
ある。このような細いバンプ電極径においては、放熱経
路の熱抵抗を充分に減少することができないので、やは
り熱暴走を生じる恐れがあった。
【0015】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、素子破壊を生
じることなく放熱特性を向上することができ、しかも簡
易にバンプ電極の微細化並びに高集積化を図ることがで
きる半導体装置を提供することである。
【0016】特に、本発明の目的は、上記目的を達成す
ることができる、ヘテロ接合バイポーラトランジスタに
より構築されたパワーアンプ(半導体装置)を提供する
ことである。
【0017】さらに、本発明の目的は、上記目的を達成
しつつ、製造上の歩留りを向上することができる半導体
装置の製造方法を提供することである。
【0018】さらに、本発明の目的は、製造工程数を削
減することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、主電流領域を有するトラン
ジスタが配設された半導体素子と、主電流領域上の主電
極と、主電極上に開口部を有し、少なくともトランジス
タ領域上に配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶
縁膜と、開口部を通して主電極に接続され、層間絶縁膜
上に配設されるとともに、主電極に比べて膜厚が厚く、
層間絶縁膜と同等の膜厚を有する主電極端子と、主電極
端子上のバンプ電極とを備えた半導体装置としたことで
ある。
【0020】このように構成される本発明の第1の特徴
に係る半導体装置においては、トランジスタの主電流領
域上に主電極、主電極端子及びバンプ電極が配設され、
これらをトランジスタの動作で発生する熱の放熱経路と
して使用することができるので、トランジスタの熱暴走
を防止することができる。さらに、本発明の第1の特徴
に係る半導体装置においては、トランジスタの主電流領
域上に、弾力性を有する有機膜を少なくとも含む層間絶
縁膜と、厚付けにより弾力性を有する主電極端子とを備
えたので、バンプ電極の装着に起因するトランジスタの
損傷、破壊を防止することができる。さらに、本発明の
第1の特徴に係る半導体装置においては、層間絶縁膜の
膜厚を主電極端子と同等の膜厚にすることにより、弾力
性をより一層向上することができるとともに、主電極端
子と層間絶縁膜を介在させたトランジスタの他の主電流
領域との間の寄生容量を減少することができる。
【0021】本発明の第2の特徴は、第1の主電流領域
及び第2の主電流領域を有するトランジスタが配設され
た半導体素子と、第1の主電流領域上の第1の主電極
と、第2の主電流領域上の第2の主電極と、第1の主電
極上に開口部を有し、少なくともトランジスタ領域上及
び第2の主電極上に配設され、少なくとも有機膜を有す
る層間絶縁膜と、開口部を通して第1の主電極に接続さ
れ、第2の主電極上を含む層間絶縁膜上に配設されると
ともに、第1の主電極に比べて膜厚が厚い主電極端子
と、主電極端子上のバンプ電極とを備えた半導体装置と
したことである。
【0022】このように構成される本発明の第2の特徴
に係る半導体装置においては、トランジスタの第1の主
電流領域上に第1の主電極、主電極端子及びバンプ電極
が配設され、これらをトランジスタの動作で発生する熱
の放熱経路として使用することができるので、トランジ
スタの熱暴走を防止することができる。さらに、本発明
の第2の特徴に係る半導体装置においては、トランジス
タの第1の主電流領域上に、弾力性を有する有機膜を少
なくとも含む層間絶縁膜と、厚付けにより弾力性を有す
る主電極端子とを備えたので、バンプ電極の装着に起因
するトランジスタの損傷、破壊を防止することができ
る。さらに、本発明の第2の特徴に係る半導体装置にお
いては、無機膜に比べて誘電率の低い有機膜を有する層
間絶縁膜を、主電極端子と第2の主電極との間に備えた
ので、主電極端子と第2の主電極との間の寄生容量を減
少することができ、高速性能を向上することができる。
【0023】本発明の第3の特徴は、第1の主電流領
域、第2の主電流領域及び制御領域を有するトランジス
タが配設された半導体素子と、第1の主電流領域上の第
1の主電極と、第2の主電流領域上の第2の主電極と、
制御領域上の制御電極と、第1の主電極上に開口部を有
し、少なくともトランジスタ領域上、第2の主電極上及
び制御電極上に配設され、少なくとも有機膜を有する層
間絶縁膜と、開口部を通して第1の主電極に接続され、
第2の主電極上及び制御電極上を含む層間絶縁膜上に配
設されるとともに、第1の主電極に比べて膜厚が厚い主
電極端子と、主電極端子上のバンプ電極とを備えた半導
体装置としたことである。
【0024】このように構成される本発明の第3の特徴
に係る半導体装置においては、本発明の第2の特徴に係
る半導体装置により得られる効果に加えて、無機膜に比
べて誘電率の低い有機膜を有する層間絶縁膜を、主電極
端子と第2の主電極との間及び主電極端子と制御電極と
の間に備えたので、主電極端子と第2の主電極との間の
寄生容量及び主電極端子と制御電極との間の寄生容量を
減少することができ、より一層高速性能を実現すること
ができる。
【0025】本発明の第4の特徴は、第1の主電流領域
を有する第1のトランジスタ及び第2の主電流領域を有
する第2のトランジスタが配設された半導体素子と、第
1の主電流領域上の第1の主電極と、第2の主電流領域
上の第2の主電極と、第1の主電極上及び第2の主電極
上に開口部を有し、少なくとも第1及び第2のトランジ
スタ領域上に配設され、少なくとも有機膜を有する層間
絶縁膜と、開口部を通して第1及び第2の主電極に接続
され、層間絶縁膜上に配設されるとともに、第1及び第
2の主電極に比べて膜厚が厚く、層間絶縁膜と同等の膜
厚を有する共通の主電極端子と、主電極端子上のバンプ
電極とを備えた半導体装置としたことである。
【0026】このように構成される本発明の第4の特徴
に係る半導体装置においては、本発明の第1の特徴に係
る半導体装置により得られる効果に加えて、第1のトラ
ンジスタと第2のトランジスタとの双方の主電極端子を
共通とし、トランジスタ数に比べて主電極端子上のバン
プ電極数を減少させるようにしたので、バンプ電極間の
分離スペースをなくし、バンプ電極のサイズ特にその放
熱経路の断面積を増加することができる。従って、バン
プ電極の熱抵抗を減少することができるので、より一
層、半導体装置の熱暴走を防止することができる。さら
に、個々のトランジスタにバンプ電極を配設する場合に
比べて、トランジスタ間を縮小することができ、熱的結
合が強まり、トランジスの放熱経路長が短縮されるの
で、第1及び第2のトランジスタの温度が均一化され、
より一層、熱暴走を防止することができる。
【0027】本発明の第5の特徴は、主電流領域を有す
るヘテロ接合バイポーラトランジスタが配設された化合
物半導体素子と、主電流領域上のオーミックコンタクト
電極と、オーミックコンタクト電極上に開口部を有し、
少なくともヘテロ接合バイポーラトランジスタ領域上に
配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、開
口部を通してオーミックコンタクト電極に接続され、層
間絶縁膜上に配設されるとともに、オーミックコンタク
ト電極に比べて膜厚が厚く、層間絶縁膜と同等の膜厚を
有する金めっき主電極端子と、金めっき主電極端子上の
金スタッドバンプ電極と、金スタッドバンプ電極を介在
させて化合物半導体素子を実装する実装基板とを備えた
半導体装置としたことである。
【0028】このように構成される本発明の第5の特徴
に係る半導体装置においては、本発明の第1の特徴に係
る半導体装置により得られる効果と同様の効果を得るこ
とができる。さらに、特に発熱量が多いヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタの熱暴走を防止することができる。
また、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの主電流領域
上(オーミックコンタクト電極上)に、弾力性を有する
有機膜を少なくとも含む層間絶縁膜と、厚付けにより弾
力性を有する金めっき主電極端子とを備えたので、金ス
タッドバンプ電極の装着に起因するヘテロ接合バイポー
ラトランジスタの損傷、破壊を防止することができる。
【0029】本発明の第6の特徴は、本発明の第5の特
徴に係る半導体装置の実装基板に、その裏面に熱を逃が
す放熱部をさらに配設した半導体装置としたことであ
る。
【0030】このように構成される本発明の第6の特徴
に係る半導体装置においては、本発明の第5の特徴に係
る半導体装置により得られる効果と同等の効果を得るこ
とができる。さらに、実装基板自体に放熱部を備えたの
で、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの動作で発生す
る熱を、オーミックコンタクト電極、金めっき主電極、
金スタッドバンプ電極のそれぞれを通して放熱部から実
装基板の外部に効率良く放熱させることができるので、
半導体装置の熱暴走をより一層防止することができる。
【0031】本発明の第7の特徴は、本発明の第1の特
徴乃至第6の特徴のいずれかに係る半導体装置におい
て、主電極端子又は金めっき主電極端子の膜厚を0.5
μm〜10μmの範囲内に設定し、層間絶縁膜の有機膜
の膜厚を0.5μm〜10μmの範囲内に設定した半導
体装置としたことである。
【0032】このように構成される本発明の第7の特徴
に係る半導体装置においては、主電極端子又は金めっき
主電極端子の膜厚を0.5μm以上に設定することによ
り、充分な弾力性を確保しつつ、熱抵抗を充分に減少す
ることができ、主電極端子又は金めっき主電極端子の膜
厚を10μm以下に設定することにより、製作コストを
削減することができる。さらに、本発明の第7の特徴に
係る半導体装置においては、有機膜の膜厚を0.5μm
以上に設定することにより、充分な弾力性を確保するこ
とができ、有機膜の膜厚を10μm以下に設定すること
により、層間絶縁膜の開口部においてオーミックコンタ
クト電極と金めっき主電極端子との間の導通不良を防止
することができる(開口部の加工を容易に行うことがで
きる)。
【0033】本発明の第8の特徴は、第1の主電流領域
及び第2の主電流領域を有するトランジスタが配設され
た半導体素子と、半導体素子の中央部において、第1の
主電流領域上に配設された第1の主電極と、半導体素子
の周辺部において、第2の主電流領域上に配設された第
2の主電極と、第1の主電極上に第1の開口部及び第2
の主電極上に第2の開口部を有し、少なくともトランジ
スタ領域上、第1の主電極上及び第2の主電極上に配設
され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、第2の
開口部を通して第2の主電極に接続され、層間絶縁膜上
に配設されるとともに、第2の主電極に比べて膜厚が厚
い第2の主電極端子と、第2の主電極端子上の第2のバ
ンプ電極と、第1の開口部を通して第1の主電極に接続
され、層間絶縁膜上に配設された、前記第2の主電極端
子と同一構造の第1の主電極端子と、第1の主電極端子
上に配設された第2のバンプ電極と同一構造の第1のバ
ンプ電極とを備えた半導体装置としたことである。
【0034】このように構成される本発明の第8の特徴
に係る半導体装置においては、本発明の第1の特徴に係
る半導体装置により得られる効果と同等の効果を得るこ
とができる。さらに、第2の主電極、第2の主電極端子
及び第2のバンプ電極を含む第2の主電流経路と同一構
造において、トランジスタ直上に第1の主電極、第1の
主電極端子及び第1のバンプ電極を含む第1の主電流経
路を構築することができ、この第1の主電流経路を放熱
経路として使用することができる。従って、トランジス
タの直上に放熱経路を備えたので、熱抵抗を減少するこ
とができ、より一層、半導体装置の熱暴走を防止するこ
とができるとともに、このような熱暴走を防止するため
の放熱経路を第2の主電極側と同一構造において構築す
ることができるので、放熱構造を簡易に実現することが
できる。
【0035】本発明の第9の特徴は、半導体素子のトラ
ンジスタの主電流領域上に主電極を形成する工程と、主
電極上に少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜を少なく
ともトランジスタ領域上に形成する工程と、主電極上に
おいて、層間絶縁膜に開口部を形成する工程と、開口部
を通して主電極に接続され、主電極に比べて膜厚が厚い
主電極端子を層間絶縁膜上に形成する工程と、主電極端
子上にボンディングによりバンプ電極を形成する工程と
を少なくとも備えた半導体装置の製造方法としたことで
ある。
【0036】このような本発明の第9の特徴に係る半導
体装置の製造方法においては、トランジスタ領域上に少
なくとも弾力性を有する有機膜を含む層間絶縁膜を形成
し、引き続き層間絶縁膜上に厚付けにより弾性力を持た
せた主電極端子を形成した後に、ボンディングによりバ
ンプ電極を形成するようにしたので、ボンディングによ
りバンプ電極を形成する際にトランジスタに損傷、破壊
を生じることを防止することができる。さらに、このよ
うなトランジスタの損傷、破壊を防止することができる
ので、半導体装置の製造上の歩留まりを向上することが
できる。さらに、ボンディングによりバンプ電極を形成
するようにしたので、めっき方法に比べて半導体装置の
製造工程数を大幅に削減することができる。
【0037】本発明の第10の特徴は、半導体素子の中
央部において、トランジスタの第1の主電流領域上に第
1の主電極を形成する工程と、半導体素子の周辺部にお
いて、第1の主電極と同一工程により、トランジスタの
第2の主電流領域上に第2の主電極を形成する工程と、
少なくともトランジスタ領域上、第1の主電極上及び第
2の主電極上に、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜
を形成する工程と、層間絶縁膜の第1の主電極上に第1
の開口部を形成する工程と、層間絶縁膜の前記第2の主
電極上に、第1の開口部と同一工程により、第2の開口
部を形成する工程と、第1の開口部を通して第1の主電
極に接続され、第1の主電極に比べて膜厚が厚い第1の
主電極端子を層間絶縁膜上に形成する工程と、第2の開
口部を通して第2の主電極に接続され、第2の主電極に
比べて膜厚が厚い第2の主電極端子を、第1の主電極端
子と同一工程により、層間絶縁膜上に形成する工程と、
第1の主電極端子上に第1のバンプ電極を形成する工程
と、第2の主電極端子上に、第1のバンプ電極と同一工
程により、第2のバンプ電極を形成する工程とを少なく
とも備えた半導体装置の製造方法としたことである。
【0038】このような本発明の第10の特徴に係る半
導体装置の製造方法においては、トランジスタの第1の
主電流領域上の第1の主電極、第1の開口部、第1の主
電極端子、第1のバンプ電極のそれぞれを含む主電流経
路及び放熱経路を形成する工程と、第2の主電流領域上
の第2の主電極、第2の開口部、第2の主電極端子、第
2のバンプ電極のそれぞれを含む主電流経路及び放熱経
路を形成する工程とを同一工程により形成することがで
きるので、製造工程数を削減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明に
係る半導体装置及び半導体装置の製造方法を、本発明の
実施の形態により説明する。以下の図面の記載におい
て、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し
ている。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面
寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異
なることに留意すべきである。従って、具体的な厚みや
寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。ま
た、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異
なる部分が含まれていることは勿論である。
【0040】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態に係る半導体装置及びその製造方法は、ヘテロ接
合バイポーラトランジスタにより構築されたパワーアン
プ及びその製造方法について説明するものである。
【0041】[半導体装置の基本的構造]図1に示すよ
うに、本発明の第1の実施の形態に係る、パワーアンプ
を構築する半導体装置1は、エミッタ領域26を有する
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20が配設された化
合物半導体素子(化合物半導体チップ)2と、エミッタ
領域26上のオーミックコンタクト電極としてのエミッ
タ電極31と、エミッタ電極31上に開口部41Aを有
し、少なくともヘテロ接合バイポーラトランジスタ20
の領域上に配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶
縁膜40と、開口部41Aを通してエミッタ電極31に
電気的に接続され、層間絶縁膜40上に配設されるとと
もに、エミッタ電極31に比べて膜厚が厚く、層間絶縁
膜40と同等の膜厚を有するエミッタ主電極端子42A
と、エミッタ主電極端子42A上のAuスタッドバンプ
電極43Aとを備えて構築されている。さらに、半導体
装置1は、Auスタッドバンプ電極43Aを介在させて
化合物半導体素子2を実装する実装基板5を備えて構成
されている。
【0042】化合物半導体素子2は、本発明の第1の実
施の形態に係る半導体装置1において、III−V族化合
物半導体基板であるGaAs基板21を主体として構成
されている。
【0043】ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20
は、GaAs基板20の主面(図1中、上側表面)にお
いて、高抵抗領域30により周囲を囲まれた領域内に配
設されている。このヘテロ接合バイポーラトランジスタ
20は、GaAs基板20の主面上のコレクタ領域23
と、コレクタ領域23上のベース領域24と、ベース領
域24上のパッシベーション領域25と、パッシベーシ
ョン領域25上のエミッタ領域(エミッタコンタクト領
域)26とを少なくとも備えて構成されている。ここ
で、エミッタ領域26は本発明に係る「主電流領域」又
は「第1の主電流領域」、コレクタ領域23は本発明に
係る「主電流領域」又は「第2の主電流領域」の一具体
例に対応するものである。また、ベース領域24は本発
明に係る「制御電流領域」の一具体例に対応するもので
ある。コレクタ領域23とGaAs基板21との間に
は、コレクタ領域23に電気的に接続され、コレクタ電
流をGaAs基板21の主面に引き出すためのコレクタ
コンタクト領域22が配設されている。
【0044】コレクタコンタクト領域22はn型ドープ
GaAs薄膜により形成され、同様にコレクタ領域23
はn型ドープGaAs薄膜により形成されている。ベー
ス領域24はp型ドープGaAs薄膜により形成されて
いる。パッシベーション領域25はn型ドープInGa
P薄膜により形成されている。エミッタ領域26は、ヘ
テロ接合界面を生成するGaAs薄膜とInGaAs薄
膜との積層膜により形成されている。
【0045】エミッタ領域26の表面にはエミッタ電極
31が電気的に接続されている。エミッタ電極31に
は、例えばオーミックコンタクト可能なWSi膜を実
用的に使用することができる。ここで、エミッタ電極3
1は本発明に係る「主電極」又は「第1の主電極」の一
具体例に対応するものである。
【0046】ベース領域24の表面にはベース電極32
が電気的に接続されている。ベース電極32には、例え
ばPt膜、Mo膜、Pt膜、Au膜のそれぞれを順次積
層した複合膜を実用的に使用することができる。ここ
で、ベース電極32は本発明に係る「制御電極」の一具
体例に対応するものである。
【0047】コレクタ領域23の底面にはコレクタコン
タクト領域22の表面の一端側が電気的に接続され、こ
のコレクタコンタクト領域22の表面の他端側にはコレ
クタ電極33が電気的に接続されている。コレクタ電極
33には、例えばAuGe膜、Ni膜、Ti膜、Pt
膜、Au膜、Mo膜のそれぞれを順次積層した複合膜を
実用的に使用することができる。ここで、コレクタ電極
33は本発明に係る「主電極」又は「第2の主電極」の
一具体例に対応するものである。
【0048】エミッタ電極31上には層間絶縁膜35を
介在させて配線36Aが配設され、この配線36Aは層
間絶縁膜35に形成された接続孔(符号は付けない。)
を通してエミッタ電極31に電気的に接続されている。
層間絶縁膜35には、例えば酸化シリコン(SiO
膜、窒化シリコン(Si)膜等の無機膜の単層
膜、又はそれらを組み合わせた複合膜を実用的に使用す
ることができる。配線36Aには、例えば層間絶縁膜3
5の表面からTi膜、Pt膜、Au膜のそれぞれを順次
積層した複合膜を実用的に使用することができる。
【0049】同様に、ベース電極32上には層間絶縁膜
35を介在させて配線36Bが配設され、この配線36
Bは層間絶縁膜35に形成された接続孔を通してベース
電極32に電気的に接続されている。コレクタ電極33
上には層間絶縁膜35を介在させて配線36Cが配設さ
れ、この配線36Cは層間絶縁膜35に形成された接続
孔を通してコレクタ電極33に電気的に接続されてい
る。
【0050】層間絶縁膜40は配線36A、36B及び
36C上を含むGaAs基板21の全面に配設されてい
る。本発明の第1の実施の形態において、層間絶縁膜4
0には、有機膜であり、かつ弾力性を有する感光性ポリ
イミド系樹脂(PI)膜を実用的に使用することができ
る。この感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚は0.5μm
以上10μm以下に設定されている。感光性ポリイミド
系樹脂膜の膜厚が0.5μmに満たない場合は、充分な
弾力性を確保することができないので、外部応力例えば
Auスタッドバンプ電極43A〜43Cを装着する際の
応力を充分に吸収することができない。
【0051】さらに、感光性ポリイミド系樹脂膜の誘電
率は、酸化シリコン膜等の無機膜の誘電率に比べて低
い。従って、エミッタ主電極端子42Aと、層間絶縁膜
40を介在させたコレクタ電極33、配線36C及びコ
レクタ領域23との間の寄生容量(コレクタ−エミッタ
間寄生容量Cce)を減少することができる。さらに、
エミッタ主電極端子42Aと、同様に層間絶縁膜40を
介在させたベース電極32、配線36B及びベース領域
24との間の寄生容量(ベース−エミッタ間寄生容量C
be)を減少することができる。
【0052】図2に示すように、コレクタ−エミッタ間
寄生容量Cce、ベース−エミッタ間寄生容量Cbe
は、いずれも感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚の増加に
従い減少させることができる。感光性ポリイミド系樹脂
膜の膜厚を0.5μm以上に設定することにより、コレ
クタ−エミッタ間寄生容量Cce及びベース−エミッタ
間寄生容量Cbeを急激に減少させることができる。さ
らに、感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚を1.0μm以
上に設定することにより、コレクタ−エミッタ間寄生容
量Cce及びベース−エミッタ間寄生容量Cbeの減少
率が飽和状態になり、寄生容量を小さくかつ一定の状態
に保持することができる。従って、本発明の第1の実施
の形態においては、コレクタ−エミッタ間寄生容量Cc
e及びベース−エミッタ間寄生容量Cbeを減少させる
ことを目的として、コレクタコンタクト領域22、コレ
クタ領域23、ベース領域24、コレクタ電極33、ベ
ース電極32、配線36B及び36C上を含む、GaA
s基板21の全面に層間絶縁膜40が配設されるように
なっている。
【0053】一方、感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚が
10μmを越える場合には、層間絶縁膜40に形成する
開口部41A〜41Cの加工が難しくなる。例えば、層
間絶縁膜40の下層の配線36Aと上層のエミッタ主電
極端子42Aとの間の導通不良を生じる可能性があるの
で、感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚は10μm以下に
設定することが好ましい。さらに、マージン等を考慮
し、感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚は1μm〜8μm
の範囲内に設定されることがさらに望ましい。
【0054】なお、本発明の第1の実施の形態におい
て、層間絶縁膜40には感光性ポリイミド系樹脂膜が使
用されているが、本発明は、その他の有機膜、例えばベ
ンシクロブデン(BCB)等の有機膜を使用してもよ
い。さらに、層間絶縁膜40には単層の有機膜が使用さ
れているが、本発明は、異なる種類の複数の有機膜を積
層した複合膜、又は有機膜と無機膜とを少なくとも1層
づつ積層した複合膜を使用してもよい。本発明に係る
「少なくとも有機膜を含む層間絶縁膜」とは、少なくと
もこれらの変形例を含む意味において使用されている。
【0055】エミッタ主電極端子42Aは、本発明の第
1の実施の形態において、少なくともバリアメタル膜を
含むめっきシード膜42aと、このめっきシード膜42
a上のAuめっき膜42bとを積層した複合膜により形
成されている。めっきシード膜42aは、少なくとも配
線36Aとの間の接着性を向上する機能、配線36Aと
Auめっき膜42bとの間の相互拡散を防止するバリア
メタル膜としての機能、電解めっきを行うための給電膜
としての機能等を備えている。例えば、めっきシード膜
42aには、層間絶縁膜40の表面からその上層に向か
って、Ti膜、Ni膜、Pd膜のそれぞれを順次積層し
た複合膜、Cr膜、Cu膜、Au膜のそれぞれを順次積
層した複合膜等を実用的に使用することができる。
【0056】Auめっき膜42bは、電解めっき法によ
り形成されており、本発明の第1の実施の形態におい
て、0.5μm以上10μm以下の膜厚に設定されてい
る。Auめっき膜42bの膜厚が0.5μmに満たない
場合は、感光性ポリイミド系樹脂膜と同様に、充分な弾
力性を確保することができないので、外部応力例えばA
uスタッドバンプ電極43Aを装着する際の応力を充分
に吸収することができない。一方、Auめっき膜42b
の膜厚は厚い方が好ましいが、Auめっき膜42bの膜
厚が10μmを超える場合には、Au自体の材料費が高
く、さらに電解めっきによる成膜時間が長くなるので製
造プロセスコストが増大し、結果的に化合物半導体素子
2並びに半導体装置1の製造コストの増加を招いてしま
う。マージン等を考慮して、Auめっき膜42bの膜厚
は2μm〜8μmの範囲内に設定されることがさらに好
ましい。
【0057】さらに、エミッタ主電極端子42Aは、層
間絶縁膜40に誘電率の小さな感光性ポリイミド系樹脂
膜を少なくとも含み、コレクタ−エミッタ間寄生容量C
ce及びベース−エミッタ間寄生容量Cbcを減少する
ことができるので、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
20の領域を覆う広範囲に配設されている。
【0058】なお、エミッタ主電極端子42Aは、本発
明に係る「主電極端子」又は「第1の主電極端子」の一
具体例に対応するものである。
【0059】ベース主電極端子42Bは、本発明の第1
の実施の形態において、少なくともバリアメタル膜を含
むめっきシード膜42aと、このめっきシード膜42a
上のAuめっき膜42bとを積層した複合膜により形成
されている。ベース主電極端子42Bは、層間絶縁膜4
0上に配設され、この層間絶縁膜40に形成された開口
部41Bを通して配線36Bに電気的に接続されてい
る。このベース主電極端子42Bはエミッタ主電極端子
42Aの膜構造と同一であり、かつベース主電極端子4
2Bと配線36Bとの間の接続構造はエミッタ主電極端
子42Aと配線36Aとの間の接続構造と同一である。
【0060】コレクタ主電極端子42Cは、本発明の第
1の実施の形態において、少なくともバリアメタル膜を
含むめっきシード膜42aと、このめっきシード膜42
a上のAuめっき膜42bとを積層した複合膜により形
成されている。コレクタ主電極端子42Cは、層間絶縁
膜40上に配設され、この層間絶縁膜40に形成された
開口部41Cを通して配線36Cに電気的に接続されて
いる。つまり、このコレクタ主電極端子42Cはエミッ
タ主電極端子42Aの膜構造と同一であり、かつコレク
タ主電極端子42Cと配線36Cとの間の接続構造はエ
ミッタ主電極端子42Aと配線36Aとの間の接続構造
と同一である。 なお、コレクタ主電極端子42Cは、
本発明に係る「主電極端子」又は「第2の主電極端子」
の一具体例に対応するものである。
【0061】Auスタッドバンプ電極43Aは、ヘテロ
接合バイポーラトランジスタ20のエミッタ領域26の
直上において、エミッタ主電極端子42A上に配設(ボ
ンディング)され、このエミッタ主電極端子42Aに電
気的かつ機械的に接続されている。このAuスタッドバ
ンプ電極43Aは、ワイヤボンディング装置を使用し、
Auワイヤをワイヤボンディングすることにより形成さ
れている(図12参照。)。ワイヤボンディングを行う
場合には、少なくともボンディング荷重及びボンディン
グ温度が印加され、さらに超音波振動が併用されること
が好ましい。
【0062】図1に示すAuスタッドバンプ電極43A
は、化合物半導体素子2を実装基板5に実装し押し潰さ
れた状態である。このような状態において、例えば、A
uスタッドバンプ電極43Aのバンプ電極径は約100
μmであり、高さは20μm〜30μmである。
【0063】同様に、ベース主電極端子42B上にはA
uスタッドバンプ電極43Bが配設され、ベース主電極
端子42BにAuスタッドバンプ電極43Bが電気的か
つ機械的に接続されている。さらに、コレクタ主電極端
子42C上にはAuスタッドバンプ電極43Cが配設さ
れ、コレクタ主電極端子42CにAuスタッドバンプ電
極43Cが電気的かつ機械的に接続されている。これら
ベース主電極端子42B上のAuスタッドバンプ電極4
3B、コレクタ主電極端子42C上のAuスタッドバン
プ電極43Cは、いずれもエミッタ主電極端子42A上
のAuスタッドバンプ電極43Aと同一構造により構成
されている。
【0064】なお、上記Auスタッドバンプ電極43A
〜43Cは、本発明に係る「バンプ電極」又は「Auス
タッドバンプ電極」の一具体例に対応するものである。
【0065】実装基板5は、基板本体51と、基板本体
51の表面上(図1中、下側表面上)に配設された内部
電極端子52A〜52Cと、基板本体51の裏面上(図
1中、上側表面上)に配設された外部電極端子54A〜
54Cと、内部電極端子52A〜52Cと外部電極端子
54A〜54Cとの間を各々電気的に接続する接続配線
53A〜53Cとを少なくとも備えて構成されている。
【0066】本発明の第1の実施の形態において、基板
本体51の材質は特に限定されるものではないが、例え
ば、基板本体51には、エポキシ系樹脂基板等の有機系
樹脂基板、シリコン単結晶基板や化合物半導体基板等の
半導体基板、ガラスセラミックス基板、アルミナ基板、
炭化シリコン基板等を実用的に使用することができる。
また、基板本体51には、フレキシブルなポリイミド系
樹脂テープ基板を実用的に使用することができる。
【0067】内部電極端子52Aは基板本体51に埋設
された接続配線53Aを通して外部電極端子54Aに電
気的に接続されている。内部電極端子52Aはエミッタ
主電極端子42A上に配設されており、この内部電極端
子52Aとエミッタ主電極端子42AとはAuスタッド
バンプ電極43Aを通して電気的に接続されている。こ
の実装基板5の内部電極端子52A、接続配線53A及
び外部電極端子54Aは、ヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ20のエミッタ電流の取り出しに使用されるとと
もに、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の動作に
より発生する熱を表面から裏面に外部へと放出する放熱
部55Aを構築するようになっている。放熱部55Aは
エミッタ領域26の直上に配設され、エミッタ領域26
からエミッタ電極31、配線36A、エミッタ主電極端
子42Aのそれぞれを通して放熱部55Aに至る放熱経
路がストレートに形成されているので、放熱経路長が最
短距離になり、放熱効率を向上させることができる。な
お、この放熱部55Aは本発明に係る「放熱部」の一具
体例に対応するものである。
【0068】内部電極端子52A、外部電極端子54A
のそれぞれには、基板本体51の表面からその上方に向
かって、例えばCu膜、Ni膜、Au膜を順次積層した
複合膜、W膜、Ni膜、Au膜を順次積層した複合膜、
AgPt膜の単層膜、W膜、AgPt膜を順次積層した
複合膜、AgPt膜、Au膜を順次積層した複合膜等を
実用的に使用することができる。Au膜、AgPt膜は
貴金属膜であり、酸化防止機能がある。このような貴金
属膜の膜厚は、フリップチップ接続部分の接続強度を充
分に確保するために、0.1μm以上に設定することが
好ましい。接続配線53Aには、Cu膜、W膜、Au等
の薄膜を実用的に使用することができる。
【0069】同様に、内部電極端子52Bは基板本体5
1に埋設された接続配線53Bを通して外部電極端子5
4Bに電気的に接続されている。さらに、内部電極端子
52Cは基板本体51に埋設された接続配線53Cを通
して外部電極端子54Cに電気的に接続されている。
【0070】内部電極端子52Bはベース制御電極端子
42B上に配設されており、この内部電極端子52Bと
ベース制御電極端子42BとはAuスタッドバンプ電極
43Bを通して電気的に接続されている。実装基板5の
内部電極端子52B、接続配線53B及び外部電極端子
54Bは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20のベ
ース電流の供給に使用されるとともに、ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ20の動作により発生する熱を外部
に放出する放熱部55Bを構築するようになっている。
【0071】内部電極端子52Cはコレクタ主電極端子
42C上に配設されており、この内部電極端子52Cと
コレクタ主電極端子42CとはAuスタッドバンプ電極
43Cを通して電気的に接続されている。実装基板5の
内部電極端子52C、接続配線53C及び外部電極端子
54Cは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20のコ
レクタ電流の供給に使用されるとともに、ヘテロ接合バ
イポーラトランジスタ20の動作により発生する熱を外
部に放出する放熱部55Cを構築するようになってい
る。
【0072】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
半導体装置1においては、化合物半導体素子2と実装基
板5との間、すなわち化合物半導体素子2の表面と実装
基板5の表面との間に封止体57が配設されている。こ
の封止体57は、化合物半導体素子2のエミッタ主電極
端子42A、ベース主電極端子42B、コレクタ主電極
端子42C、実装基板5の内部電極端子52A〜52C
及びAuスタッドバンプ電極43A〜43Cを外部環境
から保護するようになっており、接続部分の電気的信頼
性を向上させるようになっている。封止体57には、例
えばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン樹脂等
の有機系樹脂を実用的に使用することができる。
【0073】このように構成される本発明の第1の実施
の形態に係る半導体装置1においては、ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ(トランジスタ)20のエミッタ領
域(主電流領域)26上にエミッタ電極(主電極)3
1、エミッタ主電極端子(主電極端子)42A及びAu
スタッドバンプ電極(バンプ電極)43Aが配設され、
これらをヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の動作
で発生する熱の放熱経路として使用することができるの
で、放熱効率を高め、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ20の熱暴走を防止することができる。
【0074】さらに、半導体装置1においては、ヘテロ
接合バイポーラトランジスタ20のエミッタ領域26上
に、弾力性を有する感光性ポリイミド系樹脂(有機膜)
を少なくとも含む層間絶縁膜40と、厚付けにより弾力
性を有するエミッタ主電極端子42Aとを備えたので、
Auスタッドバンプ電極43Aの装着に起因するヘテロ
接合バイポーラトランジスタ20の損傷、破壊を防止す
ることができる。
【0075】さらに、半導体装置1においては、層間絶
縁膜40の膜厚を、エミッタ電極31の膜厚よりも厚
く、エミッタ主電極端子42Aの膜厚と同等にすること
により、層間絶縁膜40の弾力性をより一層向上するこ
とができるとともに、エミッタ主電極端子42Aと層間
絶縁膜40を介在させたヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ20のベース領域24との間のベース−エミッタ間
寄生容量Cbe、コレクタ領域23との間のコレクタ−
エミッタ間寄生容量Cceを減少することができる。従
って、半導体装置1の動作速度の高速性能を実現するこ
とができる。
【0076】さらに、半導体装置1においては、実装基
板5自体に放熱部55Aを備えたので、ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ20の動作で発生する熱を、エミッ
タ領域26からエミッタ電極31、配線36A、エミッ
タ主電極端子(Auめっき主電極端子)42A、Auス
タッドバンプ電極43Aのそれぞれを通して放熱部55
Aに伝達し、実装基板5の外部に効率良く放熱させるこ
とができるので、熱暴走をより一層防止することができ
る。
【0077】さらに、このように構成される本発明の第
1の実施の形態に係る半導体装置1においては、エミッ
タ主電極端子42Aの膜厚を0.5μm以上好ましくは
2μmに設定することにより、充分な弾力性を確保しつ
つ、熱抵抗を充分に減少することができ、エミッタ主電
極端子42Aの膜厚を10μm以下好ましくは8μm以
下に設定することにより、製作コストを削減することが
できる。
【0078】さらに、半導体装置1においては、層間絶
縁膜40の感光性ポリイミド系樹脂膜の膜厚を0.5μ
m以上好ましくは1μm以上に設定することにより、充
分な弾力性を確保することができ、感光性ポリイミド系
樹脂膜の膜厚を10μm以下好ましくは8μm以下に設
定することにより、層間絶縁膜40の少なくとも開口部
41Aにおいてエミッタ電極31とエミッタ主電極端子
42Aとの間(直接的には配線36Aとエミッタ主電極
端子42Aとの間)の導通不良を防止することができ
る。なお、層間絶縁膜40の開口部41B、41Cのそ
れぞれにおいても、同様に導通不良を防止することがで
きる。
【0079】さらに、このように構成される本発明の第
1の実施の形態に係る半導体装置1においては、コレク
タ電極33、コレクタ主電極端子42C及びAuスタッ
ドバンプ電極43Cを含むコレクタ電流経路(周辺部)
と同一構造において、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ20の直上(中央部)にエミッタ電極31、エミッタ
主電極端子42A及びAuスタッドバンプ電極43Aを
含むエミッタ電流経路(主電流経路)を構築することが
でき、このエミッタ電流経路を放熱経路として使用する
ことができる。従って、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ20の直上に放熱経路を備えたので、熱抵抗を減少
することができ、より一層、半導体装置1の熱暴走を防
止することができるとともに、このような熱暴走を防止
するための放熱経路をコレクタ電流経路側と同一構造に
おいて構築することができるので、エミッタ電流経路側
の放熱構造を簡易に実現することができる。
【0080】[半導体装置の製造方法]次に、本発明の
第1の実施の形態に係る半導体装置1の製造方法を、図
3乃至図12を使用して説明する。
【0081】(1)まず最初に、半導体装置1の化合物
半導体素子2の製造に先立ち、半絶縁性GaAs基板2
1を準備する(図3参照。)。ここで、GaAs基板2
1は、ダイシング工程前の状態であり、化合物半導体ウ
ェハの状態である。
【0082】(2)図3に示すように、GaAs基板2
1の主面上に、n型ドープGaAs薄膜22A、n型ド
ープGaAs薄膜23A、p型ドープGaAs薄膜24
A、n型ドープInGaP薄膜25A、n型ドープGa
As/InGaAs薄膜26Aのそれぞれを順次分子線
エビタキシャル成長法により連続的に成膜する。
【0083】n型ドープGaAs薄膜22Aは、コレク
タコンタクト領域22を形成するようになっており、例
えば5×1018atoms/cmの高いn型ドーピング濃度
に設定され、500nmの膜厚により形成されている。
n型ドープGaAs薄膜23Aは、コレクタ領域23を
形成するようになっており、例えば5×1016atoms/
cmの低いn型ドーピング濃度に設定され、500nm
の膜厚により形成されている。
【0084】p型ドープGaAs薄膜24Aは、ベース
領域24を形成するようになっており、例えば5×10
19atoms/cmのp型ドーピング濃度に設定され、50
nmの膜厚により形成されている。n型ドープInGa
P薄膜25Aは、パッシベーション領域25を形成する
ようになっている。このn型ドープInGaP薄膜25
Aは、例えばIn0.5Ga0.5P薄膜であり、例え
ば3×1017atoms/cmの低いn型ドーピング濃度に
設定され、30nmの膜厚により形成されている。
【0085】n型ドープGaAs/InGaAs薄膜2
6Aは、エミッタ領域26を形成するようになってお
り、例えば5×1020atoms/cmの高いn型ドーピン
グ濃度に設定され、20nmの膜厚により形成されてい
る。
【0086】(3)図4に示すように、n型ドープGa
As/InGaAs薄膜26A上にエミッタ電極31を
形成する。エミッタ電極31は以下のように形成されて
いる。GaAs基板21の全面上に、例えばスパッタリ
ング法により、300nmの膜厚のWSi膜を成膜す
る。WSi膜は、後工程においてエッチングマスクと
して使用された時に膜厚が減少されるので、厚めに成膜
されている。引き続き、このWSi膜上にレジストマ
スク(図示しない。)を形成し、このレジストマスクを
使用してWSi膜をパターンニングすることにより、
エミッタ電極31を形成することができる。このパター
ンニングには、例えば反応性イオンエッチング(RI
E)を実用的に使用することができる。
【0087】(4)図5に示すように、エミッタ電極3
1をエッチングマスクとして使用し、エミッタ電極31
以外の領域のn型ドープGaAs/InGaAs薄膜2
6Aをエッチングにより除去してn型ドープInGaP
薄膜25Aを露出させるとともに、エミッタ電極31直
下のn型ドープGaAs/InGaAs薄膜26Aによ
りエミッタ領域26を形成する。エッチングには、燐酸
系エッチング液を使用したウエットエッチングを実用的
に使用することができる。エミッタ電極31をエッチン
グマスクとして使用することで、エミッタ領域26はエ
ミッタ電極31に対して自己整合により形成されてい
る。
【0088】(5)ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の形成領域(受動素子として動作する領域)において、
エミッタ電極31上及びn型ドープInGaP薄膜25
A上にイオン注入マスク60を形成する(図6参
照。)。そして、図6に示すように、イオン注入マスク
60を使用し、イオン注入マスク60以外の領域におい
て、n型ドープInGaP薄膜25A、p型ドープGa
As薄膜24A、n型ドープGaAs薄膜23A及びn
型ドープGaAs薄膜22Aにp型不純物を注入するこ
とにより、高抵抗領域(非動作領域)30を形成する。
このp型不純物には例えば硼素イオン(B)を実用的
に使用することができ、p型不純物はイオン注入法によ
り注入されている。
【0089】なお、高抵抗領域30の形成に伴い、この
高抵抗領域30により周囲を囲まれた領域内のn型ドー
プInGaP薄膜25Aからパッシベーション領域25
が形成され、p型ドープGaAs薄膜24Aからベース
領域24が形成され、n型ドープGaAs薄膜23Aか
らコレクタ領域23が形成され、そしてn型ドープGa
As薄膜22Aからコレクタコンタクト領域22が形成
されるようになっている。そして、この高抵抗領域30
の形成に伴い、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20
を実質的に完成させることができる。
【0090】(6)イオン注入マスク60を除去した
後、図7中、破線で示す、ベース電極形成領域が開口さ
れたリフトオフマスク61をエミッタ電極31上及びパ
ッシベーション領域25上を含むGaAs基板21の全
面に形成する。リフトオフマスク61には、例えばフォ
トリソグラフィ技術により形成したレジストマスクを実
用的に使用することができる。
【0091】引き続き、リフトオフマスク61を使用
し、その開口部から露出するパッシベーション領域25
を選択的に除去し、ベース領域24の一部を露出させ
る。パッシベーション領域25の除去には、塩酸系のエ
ッチング液を使用したウエットエッチングを実用的に使
用することができる。引き続き、リフトオフマスク61
上及びこのリフトオフマスク61の開口部から露出する
ベース領域24上にベース電極32を形成する。ベース
電極32には、例えば5nmの膜厚のPt膜、15nm
の膜厚のMo膜、30nmの膜厚のPt膜、150nm
の膜厚のAu膜のそれぞれを順次真空蒸着法により成膜
した積層膜を実用的に使用することができる。そして、
リフトオフマスク61を選択的に除去することにより、
図7に示すように、ベース電極32を形成するととも
に、リフトオフマスク61上の不必要なベース電極32
を除去する。
【0092】(7)図8中、破線で示す、コレクタ電極
形成領域が開口されたリフトオフマスク62をエミッタ
電極31上、ベース電極32上及びパッシベーション領
域25上を含むGaAs基板21の全面に形成する。リ
フトオフマスク62には、リフトオフマスク61と同様
に、例えばフォトリソグラフィ技術により形成したレジ
ストマスクを実用的に使用することができる。
【0093】引き続き、リフトオフマスク62を使用
し、その開口部から露出するパッシベーション領域2
5、ベース領域24、コレクタ領域23のそれぞれを順
次選択的に除去し、コレクタコンタクト領域22の一部
を露出させる。コレクタ領域23等の除去には、燐酸系
のエッチング液を使用したウエットエッチングを実用的
に使用することができる。引き続き、リフトオフマスク
62上及びこのリフトオフマスク62の開口部から露出
するコレクタコンタクト領域22上にコレクタ電極33
を形成する。コレクタ電極33には、例えばAuGe
膜、Ni膜、Ti膜、Pt膜、Au膜、Mo膜のそれぞ
れを順次真空蒸着法により成膜させた積層膜を実用的に
使用することができる。なお、このコレクタ電極33と
しての積層膜は、リフトオフ終了後に、例えば370℃
程度の熱処理により合金化されるようになっている。そ
して、リフトオフマスク62を選択的に除去することに
より、図8に示すように、コレクタ電極33を形成する
とともに、リフトオフマスク62上の不必要なコレクタ
電極33を除去することができる。
【0094】(8)エミッタ電極31上、ベース電極3
2上及びコレクタ電極33上を含むGaAs基板21の
全面に層間絶縁膜35を形成する。層間絶縁膜35には
例えばSiO膜を実用的に使用することができ、この
SiO膜は例えばCVD法又はスパッタリング法によ
り成膜することができる。
【0095】この後、符号は付けないが、エミッタ電極
31上、ベース電極32上及びコレクタ電極33上にお
いて、層間絶縁膜35に接続孔を形成する。そして、図
9に示すように、エミッタ電極31に接続孔を通して電
気的に接続された配線(エミッタ引出配線)36A、ベ
ース電極32に接続孔を通して電気的に接続された配線
(ベース引出配線)36B及びコレクタ電極33に接続
孔を通して電気的に接続された配線(コレクタ引出配
線)36Cを層間絶縁膜35上に形成する。これらの配
線36A〜36Cは、本発明の第1の実施の形態におい
て、同一製造工程により形成されている。
【0096】(9)配線36A〜36C上を含むGaA
s基板21の全面に層間絶縁膜40を形成する。上記の
ように、本発明の第1の実施の形態において、層間絶縁
膜40には感光性ポリイミド系樹脂膜が使用され、この
感光性ポリイミド系樹脂膜はスピンコート法により成膜
されている。層間絶縁膜40は、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ20の損傷、破壊の防止、寄生容量Cce
及びCbeの減少等を目的として、少なくともエミッタ
電極31の膜厚よりも厚い0.5μm〜10μmの膜厚
により形成されている(図10参照。)。
【0097】そして、図10に示すように、層間絶縁膜
40の配線36A(又はエミッタ電極31)上に開口部
41A、配線36B上に開口部41B、配線36C上に
開口部41Cのそれぞれを形成する。開口部41A〜4
1Cのそれぞれは、例えばフォトリソグラフィ技術によ
り形成したフォトレジストマスクを使用し、エッチング
により形成することができ、しかも同一製造工程により
形成することができる。
【0098】(10)図11に示すように、層間絶縁膜
40上において、配線36Aに開口部41Aを通して電
気的に接続されるエミッタ主電極端子42A、配線36
Bに開口部41Bを通して電気的に接続されるベース制
御電極端子42B及び配線36Cに開口部41Cを通し
て電気的に接続されるコレクタ主電極端子42Cを形成
する。エミッタ主電極端子42A、ベース制御電極端子
42B、コレクタ主電極端子42Cは、いずれもめっき
シード膜42aと、このめっきシード膜42a上のAu
めっき膜42bとの積層膜により形成されている。めっ
きシード膜42aは例えばスパッタリング法により成膜
され、Auめっき膜42bはめっきシード膜42aを給
電膜とした電解めっき法により成膜されている。上記の
とおり、Auめっき膜42bは、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ20の損傷、破壊の防止等を目的として、
少なくともエミッタ電極31の膜厚よりも厚く、層間絶
縁膜40の膜厚と同等の0.5μm〜10μmの膜厚に
より形成されている。なお、エミッタ主電極端子42
A、ベース制御電極端子42B、コレクタ主電極端子4
2Cのそれぞれは同一製造工程により形成されている。
【0099】そして、下地膜としての層間絶縁膜40に
スピンコート法により成膜された感光性ポリイミド系樹
脂膜を使用しているので、層間絶縁膜40の表面は平坦
化されており、さらに層間絶縁膜40上のAuめっき膜
42bが電解めっき法により厚付けされているので、エ
ミッタ主電極端子42A、ベース制御電極端子42B、
コレクタ主電極端子42Cのそれぞれの表面は平坦化さ
れている。すなわち、これらエミッタ主電極端子42A
等の表面と、Auスタッドバンプ電極43A等との間の
ボンダビリティを向上することができる。
【0100】また、本発明の第1の実施の形態において
は、Auめっき膜42bの形成後に、少なくとも隣接す
るAuめっき膜42b間が埋設されるような絶縁体をさ
らに備えることができる。この絶縁体は、隣接するAu
めっき膜42b同士の絶縁性を高めること、Auめっき
膜42b部分の平坦性を向上させること等を目的として
形成され、例えば感光性ポリイミド系樹脂膜、BCB等
の有機膜を実用的に使用することができる。特に、感光
性ポリイミド系樹脂膜においては、塗布、露光、現像の
各処理を行うことにより、Auめっき膜42b間に容易
に埋設することができる。
【0101】(11)図12に示すように、エミッタ主
電極端子42A上にAuスタッドバンプ電極43A、ベ
ース制御電極端子42B上にAuスタッドバンプ電極4
3B、コレクタ主電極端子42C上にAuスタッドバン
プ電極43Cのそれぞれを形成する。これらのAuスタ
ッドバンプ電極43A〜43Cは、ワイヤボンディング
装置を使用し、ワイヤボンデイング法により、実質的に
同一製造工程により形成されている。本発明の第1の実
施の形態において、Auスタッドバンプ電極43A〜4
3Cは、熱圧着に超音波振動を併用してボンディングさ
れている。Auスタッドバンプ電極43A〜43Cのバ
ンプ電極径は約80μmに設定され、高さは60μm〜
70μmに設定されている。
【0102】(12)上記の一連の製造工程が完了する
と、Auスタッドバンプ電極43A〜43Cが装着され
た化合物半導体素子2をほぼ完成させることができる。
この後、GaAs基板(化合物半導体ウェハ)21をダ
イシング工程によりダイシングし、細分化された複数個
の化合物半導体素子2を形成する。本発明の第1の実施
の形態において、このような化合物半導体素子2が完成
した段階で半導体ウェハプロセスが完了する。
【0103】(13)一方、その製造プロセスの説明は
省略するが、実装基板5(図1参照。)を別途製作し、
準備する。
【0104】(14)そして、実装基板5に化合物半導
体素子2を実装することにより、本発明の第1の実施の
形態に係る半導体装置1を完成させることができる。実
装基板5への化合物半導体素子2の実装は、化合物半導
体素子2のエミッタ主電極端子42Aと実装基板5の内
部電極端子52Aとの間をAuスタッドバンプ電極43
Aにより電気的かつ機械的に接続し、同様にベース制御
電極端子42Bと内部電極端子52Bとの間をAuスタ
ッドバンプ電極43Bにより電気的に接続し、コレクタ
主電極端子42Cと内部電極端子52Cとの間をAuス
タッドバンプ電極43Cにより電気的にかつ機械的に接
続することにより行うことができる。Auスタッドバン
プ電極43A〜43Cと内部電極端子52A〜52Cと
の間の各々の接続は、熱圧着に超音波振動を併用するこ
とにより行われている。
【0105】このような本発明の第1の実施の形態に係
る半導体装置1の製造方法においては、ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ20の領域上に少なくとも弾力性を
有する感光性ポリイミド系樹脂膜を含む層間絶縁膜40
を形成し、引き続き層間絶縁膜40上に厚付けにより弾
性力を持たせたエミッタ主電極端子42Aを形成した後
に、ワイヤボンディングによりAuスタッドバンプ電極
43Aを形成するようにしたので、ワイヤボンディング
によりAuスタッドバンプ電極43Aを形成する際にヘ
テロ接合バイポーラトランジスタ20に損傷、破壊を生
じることを防止することができる。さらに、このような
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の損傷、破壊を
防止することができるので、半導体装置1の製造上の歩
留まりを向上することができる。さらに、本発明の第1
の実施の形態に係る半導体装置1の製造方法において
は、バンプ電極にAuスタッドバンプ電極43A〜43
Cを使用するようにしたので、めっき法によりバンプ電
極を形成する場合に比べて、大幅に製造工程数を削減す
ることができる。
【0106】さらに、本発明の第1の特徴に係る半導体
装置1の製造方法においては、ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ20のエミッタ領域26上のエミッタ電極3
1、開口部41A、エミッタ主電極端子42A、Auス
タッドバンプ電極43Aのそれぞれを含む主電流経路並
びに放熱経路を形成する工程と、コレクタ領域23上の
コレクタ電極33、開口部41C、コレクタ主電極端子
42C、Auスタッドバンプ電極43Cのそれぞれを含
む主電流経路及び放熱経路を形成する工程とを同一製造
工程により形成することができるので、製造工程数を削
減することができる。
【0107】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
1の化合物半導体素子2にマルチエミッタフィンガー構
造を採用したヘテロ接合バイポーラトランジスタ20を
搭載した例を説明するものである。
【0108】[半導体装置の基本的構造]本発明の第2
の実施の形態に係る半導体装置1にはマルチエミッタフ
ィンガー構造が採用されている。すなわち、半導体装置
1は、図13及び図14に示すように、エミッタ領域2
61を有するヘテロ接合バイポーラトランジスタ20
1、エミッタ領域262を有するヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ202、…、エミッタ領域26nを有する
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20nが配設された
化合物半導体素子2と、エミッタ領域261上のエミッ
タ電極311、エミッタ領域262上のエミッタ電極3
12、…、エミッタ領域26n上のエミッタ電極31n
と、エミッタ電極311〜31n上にそれぞれ開口部4
11A、412A、…、41nAを有し、少なくともヘ
テロ接合バイポーラトランジスタ201上〜20n上に
配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜40
と、開口部411A〜41nAをそれぞれ通してエミッ
タ電極311〜31nに接続され、層間絶縁膜40上に
配設されるとともに、エミッタ電極311〜31nに比
べて膜厚が厚く、層間絶縁膜40と同等の膜厚を有する
共通のエミッタ主電極端子42Aと、エミッタ主電極端
子42A上の複数のAuスタッドバンプ電極43Aとを
備えて構築されている。
【0109】ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201
〜20nは各々同一構造を有するトランジスタセルとし
て構成されており、これらのトランジスタセルは電気的
に並列に接続され1つのヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ20を構成するようになっている。ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ201の基本的な構造は前述の本発
明の第1の実施の形態に係る半導体装置1のヘテロ接合
バイポーラトランジスタ20と実質的に同様である。す
なわち、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201は、
GaAs基板21上の共通のコレクタコンタクト領域2
2と、コレクタコンタクト領域22上のコレクタ領域2
31と、コレクタ領域231上のベース領域241と、
ベース領域241上のパッシベーション領域251と、
パッシベーション領域251上のエミッタ領域261と
を少なくとも備えて構成されている。ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタ202は、GaAs基板21上の共通
のコレクタコンタクト領域22と、コレクタコンタクト
領域22上のコレクタ領域232と、コレクタ領域23
2上のベース領域242と、ベース領域242上のパッ
シベーション領域252と、パッシベーション領域25
2上のエミッタ領域262とを少なくとも備えて構成さ
れている。ヘテロ接合バイポーラトランジスタ203
は、GaAs基板21上の共通のコレクタコンタクト領
域22と、コレクタコンタクト領域22上のコレクタ領
域233と、コレクタ領域233上のベース領域243
と、ベース領域243上のパッシベーション領域253
と、パッシベーション領域253上のエミッタ領域26
3とを少なくとも備えて構成されている。以下、ヘテロ
接合バイポーラトランジスタ204〜20nも同様な構
造により構成されている。
【0110】必ずしも以下のような寸法に限定されるも
のではないが、本発明の第2の実施の形態において、エ
ミッタ領域261〜26nのそれぞれの平面は4μm
(エミッタ幅)×30μm(エミッタ長)の寸法の長方
形形状に設定されている。さらに、必ずしも以下のよう
な個数に限定されるものではないが、本発明の第2の実
施の形態において、エミッタ幅方向に沿って18個のヘ
テロ接合バイポーラトランジスタ201、201〜20
18が配設されるとともに、エミッタ長方向に沿って8
個のヘテロ接合バイポーラトランジスタ201、201
9〜20127が配設され、合計144個のヘテロ接合
バイポーラトランジスタ201〜20n(20144)
が配設されている。そして、高抵抗領域30は、これら
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201〜20nから
構成されるヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の外
周囲を取り囲むように配設されている。
【0111】層間絶縁膜40は、本発明の第1の実施の
形態に係る半導体装置1の層間絶縁膜40と同様に、例
えば感光性ポリイミド系樹脂膜等により形成され、0.
5μm〜10μmの範囲内の膜厚に設定されている。
【0112】エミッタ主電極端子42Aは、すべてのヘ
テロ接合バイポーラトランジスタ201〜20nに共通
のエミッタ主電極端子として配設されている。また、エ
ミッタ主電極端子42Aは、複数個、例えば隣接する1
8個毎のヘテロ接合バイポーラトランジスタ201〜2
09及び2019〜2027に共通のエミッタ主電極端
子として配設するようにしてもよい。エミッタ主電極端
子42Aの基本的な構造は、本発明の第1の実施の形態
に係る半導体装置1のエミッタ主電極端子42Aと同様
であり、めっきシード膜42aとこのめっきシード膜4
2a上のAuめっき膜42bとの積層膜により構成され
ている。また、Auめっき膜42bは、本発明の第1の
実施の形態に係る半導体装置1のAuめっき膜42bと
同様に、0.5μm〜10μmの範囲内の膜厚に設定さ
れている。エミッタ主電極端子42Aは、層間絶縁膜4
0に形成された開口部411A〜41nA、配線36A
のそれぞれを通して、エミッタ電極311〜31nに電
気的に接続されている。
【0113】そして、複数個、例えば隣接する18個毎
のヘテロ接合バイポーラトランジスタ(例えば201〜
209及び2019〜2027)毎に1個の割合におい
て、エミッタ主電極端子42A上にAuスタッドバンプ
電極43Aが配設されている。本発明の第2の実施の形
態に係る半導体装置1において、図14中、横方向(エ
ミッタ幅方向)に2個、縦方向(エミッタ長方向)に4
個、合計8個のAuスタッドバンプ電極43Aが配設さ
れている。
【0114】ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201
のベース領域241にはベース電極321が電気的に接
続され、以下同様に、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ202のベース領域242にはベース電極322が電
気的に接続され、…、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ20nのベース領域24nにはベース電極32nが電
気的に接続されている。ベース電極321〜32nのそ
れぞれは配線36Bに電気的に接続され、この配線36
Bは図14に示すようにヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ20の外周囲に引き出されている。この引き出され
た領域において、配線36Bはその上のベース制御電極
端子42Bに電気的に接続されている。そして、ベース
制御電極端子42B上にはAuスタッドバンプ電極43
Bが配設されている。
【0115】ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201
〜20nのそれぞれに共通のコレクタコンタクト領域2
41にはコレクタ電極331〜33nが電気的に接続さ
れている。コレクタ電極331〜33nのそれぞれは配
線36Cに電気的に接続され、この配線36Cは図14
に示すようにヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の
外周囲に引き出されている。この引き出された領域にお
いて、配線36Cはその上のコレクタ主電極端子42C
に電気的に接続されている。そして、コレクタ主電極端
子42C上にはAuスタッドバンプ電極43Cが配設さ
れている。
【0116】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装
置1と同様に、化合物半導体素子2のエミッタ主電極端
子42AがAuスタッドバンプ電極43Aを介在させて
実装基板5の内部電極端子52Aに電気的かつ機械的に
接続され、ベース制御電極端子(42B)がAuスタッ
ドバンプ電極43Bを介在させて内部電極端子(52
B)に電気的かつ機械的に接続され、コレクタ主電極端
子(42C)がAuスタッドバンプ電極43Cを介在さ
せて内部電極端子(52C)に電気的かつ機械的に接続
され、化合物半導体素子2が実装基板5上に実装される
ようになっている。
【0117】[半導体装置の熱分布特性]図14におい
て符号F15を付け破線で囲まれた領域の、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタ20の動作時における熱分布状
態を図15に示す。前述の図23に示すヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ111においては、このヘテロ接合
バイポーラトランジスタ111の同等部分(符号F23
を付して破線で囲まれた領域内)が約458K〜460
Kの高温度になり、バンプ電極116の部分がやはり4
48K〜450Kの高温度になってしまう。
【0118】これに対して、本発明の第2の実施の形態
に係る半導体装置1においては、放熱性能に優れている
ので、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20の部分並
びにAuスタッドバンプ電極43Aの部分において、最
高値でも414K〜416Kと低温度になり、最低値は
410K〜412Kで、温度分布が平均化されている。
【0119】このように構成される本発明の第2の実施
の形態に係る半導体装置1においては、本発明の第1の
実施の形態に係る半導体装置1により得られる効果に加
えて、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ201〜20
nのエミッタ主電極端子43Aを共通とし、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタ201〜20nの数に比べてエ
ミッタ主電極端子42A上のAuスタッドバンプ電極4
3Aの数を減少させるようにしたので、Auスタッドバ
ンプ電極43A間の分離スペースをなくし、Auスタッ
ドバンプ電極43Aのサイズ特にその放熱経路の断面積
を増加することができる。従って、Auスタッドバンプ
電極43Aの熱抵抗を減少することができるので、より
一層、半導体装置1の熱暴走を防止することができる。
【0120】さらに、個々のヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタ201〜20nにすべてAuスタッドバンプ電
極43Aを配設する場合に比べて、ヘテロ接合バイポー
ラトランジスタ201〜20n間を縮小することがで
き、熱的結合が強まり、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ201〜20nの放熱経路が縮小されるので、ヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタ201〜20nの温度が
均一化され、より一層、熱暴走を防止することができ
る。
【0121】なお、本発明の第2の実施の形態に係る半
導体装置1の製造方法は、ヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ201〜20nのレイアウトに若干の変更がある
ものの、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1
の製造方法と実質的に同一であるので、ここでの説明は
省略する。
【0122】[変形例]本発明の第2の実施の形態の変
形例に係る半導体装置1は、ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタ201〜20nのそれぞれのエミッタ領域26
1〜26nのエミッタ幅よりもエミッタ主電極端子42
Aの膜厚を厚くしたものである。すなわち、前述の本発
明の第2の実施の形態に係る半導体装置1において、エ
ミッタ幅は4μmに設定されているので、エミッタ主電
極端子42Aの膜厚は4μmよりも厚くなる。
【0123】このように構成される本発明の第2の実施
の形態の変形例に係る半導体装置1においては、ヘテロ
接合バイポーラトランジスタ201〜20nのそれぞれ
の熱的な結合をより強めることができるので、ヘテロ接
合バイポーラトランジスタ201〜20nの温度が均一
化され、より一層、熱暴走を防止することができる。
【0124】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置
1の応用例であり、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
20上のAuスタッドバンプ電極43Aと熱抵抗との間
の関係を説明するものである。
【0125】本発明の第3の実施の形態に係る半導体装
置1は、化合物半導体素子2のヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ20上に、複数個、好ましくは8個、さらに
好ましくは16個以上のAuスタッドバンプ電極43A
を配設するようにしたものである。図16に示すよう
に、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20上にAuス
タッドバンプ電極43Aが存在しない場合(A)の熱抵
抗は65K/Wであるのに対して、ヘテロ接合バイポー
ラトランジスタ20上に8個のAuスタッドバンプ電極
43Aを配設した場合(B)の熱抵抗は40K/Wに減
少させることができる。さらに、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ20上に16個のAuスタッドバンプ電極
43Aを配設した場合(C)の熱抵抗は30K/Wに減
少させることができ、Auスタッドバンプ電極43Aの
数の増加に従って熱抵抗を減少させることができる。
【0126】ここで、化合物半導体素子2には1mm×
2mmの寸法のGaAs半導体チップが使用される。ま
た、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20は32個の
トランジスタセルから構築されるマルチフィンガーエミ
ッタ構造を採用しており、電力消費量が2Wを発生する
化合物半導体素子2が試料として使用されている。
【0127】(その他の実施の形態)本発明は上記複数
の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をな
す論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解
すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実
施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0128】例えば、前述の第1の実施の形態乃至第3
の実施の形態において、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ20にはシングルヘテロ接合構造が使用されている
が、本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20
をダブルヘテロ接合としてもよい。
【0129】また、前述の第1の実施の形態乃至第3の
実施の形態において、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ20のヘテロ接合層には主にGaAs/InGaAs
が使用されているが、本発明は、ヘテロ接合層に、Al
GaAs/GaAs、InGaAs/InAlAs、I
nGaAs/InP、InGaAs/AlGaAs等を
使用することができる。
【0130】また、本発明は、素子特性を向上するため
に、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ20のベース領
域24の直下に酸素(O)イオン、Bイオン、水素
(H)イオン等の不純物を注入するようにしてもよい。
【0131】また、本発明は、化合物半導体素子2のエ
ミッタ主電極端子42A、ベース制御電極端子42B及
びコレクタ主電極端子42Cとして、Al、Pd、C
u、Ni等の金属膜からなる単層膜、これらいずれかの
金属を組み合わせた合金膜や化合物膜の単層膜、又はこ
れらの単層膜を積層した複合膜を使用してもよい。
【0132】また、本発明は、Auスタッドバンプ電極
43A〜43Cに代えて、Cu、Ni、Pd、Sn、P
b、Ag、Bi、Zn、In、Sb、Geのいずれかの
金属からなるスタッドバンプ電極、これらのいずれかの
金属を組み合わせた合金、化合物或いは混合物からなる
スタッドバンプ電極等を使用してもよい。
【0133】さらに、本発明は、Auスタッドバンプ電
極43A〜43Cに代えて、ボールバンプ電極を使用し
てもよい。
【0134】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請
求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるも
のである。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
素子破壊を生じることなく放熱特性を向上することがで
き、しかも簡易にバンプ電極の微細化並びに装置の小型
化を図ることができる半導体装置を提供することができ
る。
【0136】さらに、本発明によれば、上記効果が得ら
れる、ヘテロ接合バイポーラトランジスタにより構築さ
れたパワーアンプ(半導体装置)を提供することができ
る。
【0137】さらに、本発明によれば、製造上の歩留り
を向上することができる半導体装置の製造方法を提供す
ることができる。
【0138】さらに、本発明によれば、製造工程数を削
減することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の
要部断面構造図である。
【図2】図1に示す半導体装置において、層間絶縁膜の
膜厚と電極との間の寄生容量との関係を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の
工程断面図である。
【図4】図3に続く半導体装置の工程断面図である。
【図5】図4に続く半導体装置の工程断面図である。
【図6】図5に続く半導体装置の工程断面図である。
【図7】図6に続く半導体装置の工程断面図である。
【図8】図7に続く半導体装置の工程断面図である。
【図9】図8に続く半導体装置の工程断面図である。
【図10】図9に続く半導体装置の工程断面図である。
【図11】図10に続く半導体装置の工程断面図であ
る。
【図12】図11に続く半導体装置の工程断面図であ
る。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置
の要部断面構造図(図14に示すF13−F13切断線
で切った断面図)である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置
の概略平面図である。
【図15】図13及び図14に示す半導体装置の熱分布
図(図14の符号15で示す部分の熱分布図)である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置
のバンプ電極数と熱抵抗との関係を示す図である。
【図17】本発明の先行技術に係る半導体装置の断面図
である。
【図18】図17に示す半導体装置のヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの断面図である。
【図19】本発明の先行技術に係る半導体装置の断面図
である。
【図20】本発明の先行技術に係る半導体装置の断面図
である。
【図21】本発明の先行技術に係る半導体装置の断面図
である。
【図22】図21に示す半導体装置の平面図である。
【図23】図21及び図22に示す半導体装置の熱分布
図(図22に符号F23を付けて示す領域の熱分布図)
である。
【符号の説明】
1 半導体装置 2 化合物半導体素子 20、201、202、…、20n ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタ 21 GaAs基板 22 コレクタコンタクト領域 23、231、232、…、23n コレクタ領域 24、241、242、…、24n ベース領域 25、251、252、…、25n パッシベーション
膜 26、261、262、…、26n エミッタ領域 30 高抵抗領域 31、311、312、…、31n エミッタ電極 32、321、322、…、32n ベース電極 33、331、332、…、33n コレクタ電極 35、40 層間絶縁膜 36A〜36C 配線 41A〜41C、411A、412A、413A、…、
41nA 開口部 42A エミッタ主電極端子 42B ベース主電極端子 42C コレクタ主電極端子 43A〜43C Auスタッドバンプ電極 5 実装基板 51 基板本体 52A〜52C 内部電極端子 53A〜53C 接続配線 54A〜54C 外部電極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 亨 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内 (72)発明者 森塚 宏平 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内 Fターム(参考) 5F003 AP05 BA11 BA23 BA92 BE09 BF06 BH02 BH07 BH08 BH16 BH93 BM03 BP12 BP21 BP32 BP95 5F033 GG02 HH07 HH11 HH13 HH17 JJ07 JJ11 JJ13 JJ17 KK07 KK13 KK18 MM08 PP27 RR22 RR27 VV07 WW02 XX22 XX24 5F044 KK02 KK03 KK04 KK05 KK13 QQ02 QQ03 QQ04 QQ06 RR10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電流領域を有するトランジスタが配設
    された半導体素子と、 前記主電流領域上の主電極と、 前記主電極上に開口部を有し、少なくとも前記トランジ
    スタ領域上に配設され、少なくとも有機膜を有する層間
    絶縁膜と、 前記開口部を通して主電極に接続され、前記層間絶縁膜
    上に配設されるとともに、前記主電極に比べて膜厚が厚
    く、前記層間絶縁膜と同等の膜厚を有する主電極端子
    と、 前記主電極端子上のバンプ電極とを備えたことを特徴と
    する半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1の主電流領域及び第2の主電流領域
    を有するトランジスタが配設された半導体素子と、 前記第1の主電流領域上の第1の主電極と、 前記第2の主電流領域上の第2の主電極と、 前記第1の主電極上に開口部を有し、少なくとも前記ト
    ランジスタ領域上及び第2の主電極上に配設され、少な
    くとも有機膜を有する層間絶縁膜と、 前記開口部を通して第1の主電極に接続され、前記第2
    の主電極上を含む層間絶縁膜上に配設されるとともに、
    前記第1の主電極に比べて膜厚が厚い主電極端子と、 前記主電極端子上のバンプ電極とを備えたことを特徴と
    する半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1の主電流領域、第2の主電流領域及
    び制御領域を有するトランジスタが配設された半導体素
    子と、 前記第1の主電流領域上の第1の主電極と、 前記第2の主電流領域上の第2の主電極と、 前記制御領域上の制御電極と、 前記第1の主電極上に開口部を有し、少なくとも前記ト
    ランジスタ領域上、第2の主電極上及び制御電極上に配
    設され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、 前記開口部を通して第1の主電極に接続され、前記第2
    の主電極上及び制御電極上を含む層間絶縁膜上に配設さ
    れるとともに、前記第1の主電極に比べて膜厚が厚い主
    電極端子と、 前記主電極端子上のバンプ電極とを備えたことを特徴と
    する半導体装置。
  4. 【請求項4】 第1の主電流領域を有する第1のトラン
    ジスタ及び第2の主電流領域を有する第2のトランジス
    タが配設された半導体素子と、 前記第1の主電流領域上の第1の主電極と、 前記第2の主電流領域上の第2の主電極と、 前記第1の主電極上及び第2の主電極上に開口部を有
    し、少なくとも前記第1及び第2のトランジスタ領域上
    に配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、 前記開口部を通して第1及び第2の主電極に接続され、
    前記層間絶縁膜上に配設されるとともに、前記第1及び
    第2の主電極に比べて膜厚が厚く、前記層間絶縁膜と同
    等の膜厚を有する共通の主電極端子と、 前記主電極端子上のバンプ電極とを備えたことを特徴と
    する半導体装置。
  5. 【請求項5】 主電流領域を有するヘテロ接合バイポー
    ラトランジスタが配設された化合物半導体素子と、 前記主電流領域上のオーミックコンタクト電極と、 前記オーミックコンタクト電極上に開口部を有し、少な
    くとも前記ヘテロ接合バイポーラトランジスタ領域上に
    配設され、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、 前記開口部を通してオーミックコンタクト電極に接続さ
    れ、前記層間絶縁膜上に配設されるとともに、前記オー
    ミックコンタクト電極に比べて膜厚が厚く、前記層間絶
    縁膜と同等の膜厚を有する金めっき主電極端子と、 前記金めっき主電極端子上の金スタッドバンプ電極と、 前記金スタッドバンプ電極を介在させて前記化合物半導
    体素子を実装する実装基板とを備えたことを特徴とする
    半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記実装基板には、その裏面に熱を逃が
    す放熱部が配設されていることを特徴とする請求項5に
    記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記主電極端子又は金めっき主電極端子
    の膜厚は、0.5μm〜10μmの範囲内であり、 前記層間絶縁膜の有機膜の膜厚は、0.5μm〜10μ
    mの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 第1の主電流領域及び第2の主電流領域
    を有するトランジスタが配設された半導体素子と、 前記半導体素子の中央部において、前記第1の主電流領
    域上に配設された第1の主電極と、 前記半導体素子の周辺部において、前記第2の主電流領
    域上に配設された第2の主電極と、 前記第1の主電極上に第1の開口部及び前記第2の主電
    極上に第2の開口部を有し、少なくとも前記トランジス
    タ領域上、第1の主電極上及び第2の主電極上に配設さ
    れ、少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜と、 前記第2の開口部を通して第2の主電極に接続され、層
    間絶縁膜上に配設されるとともに、前記第2の主電極に
    比べて膜厚が厚い第2の主電極端子と、 前記第2の主電極端子上の第2のバンプ電極と、 前記第1の開口部を通して第1の主電極に接続され、層
    間絶縁膜上に配設された、前記第2の主電極端子と同一
    構造の第1の主電極端子と、 前記第1の主電極端子上に配設された前記第2のバンプ
    電極と同一構造の第1のバンプ電極とを備えたことを特
    徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 半導体素子のトランジスタの主電流領域
    上に主電極を形成する工程と、 前記主電極上に少なくとも有機膜を有する層間絶縁膜を
    少なくとも前記トランジスタ領域上に形成する工程と、 前記主電極上において、前記層間絶縁膜に開口部を形成
    する工程と、 前記開口部を通して主電極に接続され、前記主電極に比
    べて膜厚が厚い主電極端子を前記層間絶縁膜上に形成す
    る工程と、 前記主電極端子上にボンディングによりバンプ電極を形
    成する工程とを少なくとも備えたことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 半導体素子の中央部において、トラン
    ジスタの第1の主電流領域上に第1の主電極を形成する
    工程と、 前記半導体素子の周辺部において、第1の主電極と同一
    工程により、前記トランジスタの第2の主電流領域上に
    第2の主電極を形成する工程と、 少なくとも前記トランジスタ領域上、第1の主電極上及
    び第2の主電極上に、少なくとも有機膜を有する層間絶
    縁膜を形成する工程と、 前記層間絶縁膜の前記第1の主電極上に第1の開口部を
    形成する工程と、 前記層間絶縁膜の前記第2の主電極上に、第1の開口部
    と同一工程により、第2の開口部を形成する工程と、 前記第1の開口部を通して第1の主電極に接続され、前
    記第1の主電極に比べて膜厚が厚い第1の主電極端子
    を、前記層間絶縁膜上に形成する工程と、 前記第2の開口部を通して第2の主電極に接続され、前
    記第2の主電極に比べて膜厚が厚い第2の主電極端子
    を、前記第1の主電極端子と同一工程により、前記層間
    絶縁膜上に形成する工程と、 前記第1の主電極端子上に第1のバンプ電極を形成する
    工程と、 前記第2の主電極端子上に、前記第1のバンプ電極と同
    一工程により、第2のバンプ電極を形成する工程とを少
    なくとも備えたことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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