JP2003074514A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置

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JP2003074514A
JP2003074514A JP2001262996A JP2001262996A JP2003074514A JP 2003074514 A JP2003074514 A JP 2003074514A JP 2001262996 A JP2001262996 A JP 2001262996A JP 2001262996 A JP2001262996 A JP 2001262996A JP 2003074514 A JP2003074514 A JP 2003074514A
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rod
grease
outer peripheral
peripheral surface
grease reservoir
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JP2001262996A
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Atsushi Nishihata
淳 西畑
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッドの外周に面してグリス溜めを設けるこ
とにより、ロッドの外周面に油膜を形成して錆びを防止
し、耐久性を向上させる。 【解決手段】 油圧シリンダ21のチューブ22内に
は、ロッドガイド24を介してロッド26を挿入する。
そして、ロッドガイド24の内周側には、油室29内の
圧油を外部に対してシールするバッファリング33、パ
ッキン34を設ける。また、ロッドガイド24の端面2
4A側には、ワイパシール36、グリス溜めリング37
およびロッド26の外周面によって環状のグリス溜め4
1を画成し、このグリス溜め41には、建設機械の自動
給脂装置10から給脂通路43を介してグリス42を供
給する。これにより、ロッド26の外周面にグリス42
による油膜42Aを形成でき、その錆び等を防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建設機械、
産業機械等に好適に用いられるシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械、産業機械等には、こ
れらを作動させるシリンダ装置として油圧シリンダを搭
載したものがあり、例えば油圧ショベル等の建設機械
は、その車体に設けられたフロントを複数の油圧シリン
ダによって作動させることにより、土木作業を行う構成
となっている。
【0003】この種の従来技術による油圧ショベルは、
車体の前部側に作業装置としてのフロントが俯仰動可能
に設けられ、このフロントは、車体に俯仰動可能に取付
けられたブームと、該ブームの先端側に回動可能に取付
けられたアームと、該アームの先端側に回動可能に取付
けられたバケットと、これらのブーム、アーム、バケッ
トをそれぞれ作動させるブームシリンダ、アームシリン
ダ、バケットシリンダ等の油圧シリンダとによって構成
されている。
【0004】また、これらの油圧シリンダは、筒状のロ
ッドガイドが設けられたチューブと、該チューブ内に挿
入して設けられ軸方向の端部側が前記ロッドガイドを介
して外部に伸縮可能に突出したロッドと、前記チューブ
内に給排される作動油を外部に対してシールするシール
機構とを備えている。
【0005】そして、油圧ショベルによる土木作業時に
は、これらの油圧シリンダのチューブに対してロッドを
伸縮させることにより、ブームを俯仰動させたり、アー
ム、バケット等を回動させ、土砂等の掘削作業を行うも
のである。
【0006】この場合、ロッドを伸長させたときには、
その外周面が油圧シリンダの外部に露出した状態となる
ため、ロッドの外周面には、水分等が付着することによ
って錆びが生じ易い。このため、従来技術では、例えば
クロムめっき等のめっき処理をロッドの外周面に施すこ
とにより、ロッドに錆びが生じるのを防止している。
【0007】また、ロッドガイドの内周側には、ロッド
ガイドとロッドとの間をシールするシール部材等が設け
られ、このシール部材は、ロッドを伸長したときに外周
面に付着するダスト、水分等がチューブ内に侵入するの
を防止している。
【0008】また、例えば油圧ショベルを長期間にわた
って使用しないときには、各油圧シリンダのロッドをチ
ューブ内に最小位置まで縮小し、ロッドの露出面積を可
能な限り小さくした状態で油圧ショベルを保管すること
が奨励されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、ロッドの防錆対策としてクロムめっき等の
めっき処理を施したり、シール部材を設ける構成として
いる。しかし、めっき処理等により形成した金属膜は、
油圧シリンダを長期間にわたって使用するうちに劣化す
ることがあるため、めっき処理によりロッドの錆びを完
全に防止するのは難しいという問題がある。
【0010】特に、例えば湿度の高い地域や海岸等で土
木作業を行うときには、金属膜やロッドが腐食され易く
なるため、例えばめっき処理時の膜厚を大きくしたとし
ても、ロッドを高い湿度や塩分等による錆びから保護す
るのは困難となる。
【0011】また、ロッドを縮小するときには、その外
周面がシール部材と摺動しつつチューブ内に格納される
ため、ロッドの外周面に水分等が付着していると、この
水分等はシール部材の摺接位置に溜ることがある。この
ため、油圧ショベルの保管時には、ロッドをチューブ内
に縮小した状態でも、シール部材の摺接位置等でロッド
に錆びが生じ易くなるという問題がある。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、ロッドの外周面を外部
の水分等から長期間にわたって保護でき、例えば湿度の
高い地域や海岸等で用いる場合でも、ロッドに錆びが生
じるのを抑制できると共に、耐久性を向上できるように
したシリンダ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、筒状のロッドガイドが設けられたチュ
ーブと、該チューブ内に挿入して設けられ軸方向の端部
側がロッドガイドを介して外部に伸縮可能に突出したロ
ッドと、チューブ内に給排される作動油を外部に対して
シールするシール機構とを備えてなるシリンダ装置に適
用される。
【0014】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、ロッドガイドには、ロッドの外周面に摺接しロ
ッドガイドとロッドとの間からダストが侵入するのを防
止するワイパシールと、該ワイパシールから軸方向に離
れた位置でロッドの外周面に摺接し該ワイパシールとロ
ッドの外周面との間にグリス溜めを画成するグリス溜め
リングとを設ける構成としたことにある。
【0015】このように構成することにより、ワイパシ
ールとグリス溜めリングとの間にはグリス溜めを形成で
き、このグリス溜め内にグリスを収容することができ
る。そして、チューブに対してロッドが伸縮するときに
は、このグリス溜め内に収容したグリスがロッドに付着
することにより、チューブから露出したロッドの外周面
に油膜を形成でき、ロッドに錆びが生じるのを防止する
ことができる。
【0016】また、請求項2の発明によると、グリス溜
めリングにはロッドガイドの外側からグリス溜め内にグ
リスを供給する給脂通路を設ける構成としている。これ
により、シリンダ装置の使用時には、例えば外部のグリ
スタンクやグリスガン等から給脂通路を介してグリス溜
めに給脂を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
シリンダ装置を油圧ショベルに適用した場合を例に挙
げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図中、1は油圧ショベルの下部走行体、2
は該下部走行体1上に旋回可能に搭載され、キャブ、エ
ンジン、カウンタウェイト等が設けられた上部旋回体
で、該上部旋回体2には、土木作業を行うためのフロン
ト3が設けられている。
【0019】3は上部旋回体2に設けられたフロント
で、該フロント3は、基端側が上部旋回体2に上,下方
向に俯仰動可能にピン結合されたブーム4と、該ブーム
4の先端側に上,下方向に回動可能にピン結合されたア
ーム5と、該アーム5の先端側に上,下方向に回動可能
にピン結合されたバケット6と、後述のブームシリンダ
7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9とを含んで
構成されている。
【0020】ここで、ブーム4と上部旋回体2との間に
は、ブーム4を俯仰動させるブームシリンダ7がピン結
合されている。また、ブーム4とアーム5との間には、
アーム5を上,下方向に回動させるアームシリンダ8が
ピン結合され、アーム5とバケット6との間には、バケ
ット6を上,下方向に回動させるバケットシリンダ9が
ピン結合されている。また、ブームシリンダ7、アーム
シリンダ8およびバケットシリンダ9は、後述の図2な
いし図5に示す油圧シリンダ21によって構成され、該
各油圧シリンダ21のグリス溜め41には、自動給脂装
置10からグリスが供給される構成となっている。
【0021】10は油圧ショベルに搭載された自動給脂
装置で、該自動給脂装置10は、グリスタンク11内に
予め収容されたグリスを吐出する電動式のグリスポンプ
12と、該グリスポンプ12を駆動制御するコントロー
ラ13と、グリスポンプ12の吐出側に接続された分配
弁14と、該分配弁14とフロント3の各ピン結合部位
との間にそれぞれ接続された複数の軸受用給脂配管15
と、分配弁14とシリンダ7,8,9(油圧シリンダ2
1)のグリス溜め41との間にそれぞれ接続された複数
のシリンダ用給脂配管16とを含んで構成されている。
【0022】そして、グリスポンプ12は、例えばコン
トローラ13によりフロント3の稼動時間等に応じた所
定のタイミングで駆動され、その駆動時には、グリスタ
ンク11内のグリスがグリスポンプ12から分配弁14
を介して給脂配管15,16に吐出される。そして、こ
のグリスは各軸受用給脂配管15を介してフロント3の
各ピン結合部位に供給されると共に、各シリンダ用給脂
配管16を介してシリンダ7,8,9のグリス溜め41
にも供給されるものである。
【0023】次に、図2ないし図5を参照しつつ、シリ
ンダ7,8,9を構成するシリンダ装置としての油圧シ
リンダ21について述べる。
【0024】ここで、油圧シリンダ21は、後述のチュ
ーブ22、ロッドガイド24、ロッド26、ピストン2
7、バッファリング33、パッキン34、ワイパシール
36、グリス溜めリング37等を含んで構成されてい
る。
【0025】22は油圧シリンダ21の本体部分を構成
するチューブで、該チューブ22には、その軸方向一側
に取付アイ等の取付部22Aが設けられている。また、
チューブ22の一側外周には、後述の油室28内に圧油
を給排する略L字状の給排ポート23が設けられてい
る。
【0026】24はチューブ22の軸方向他側に固着さ
れたロッドガイドで、該ロッドガイド24は、図3、図
4に示す如く、例えば金属材料等により略筒状に形成さ
れ、軸方向他側の端面24Aを有している。また、ロッ
ドガイド24の内周側には、ロッド26が挿通されたロ
ッド挿通穴24Bが設けられ、該ロッド挿通穴24Bの
穴径は、ロッド26の外形よりも僅かに大きく形成され
ている。
【0027】また、ロッドガイド24の内周側には、ロ
ッド挿通穴24Bの径方向外側に位置して端面24Aに
開口した環状のシール溝24Cと、該シール溝24Cよ
りも後述の油室29側に配置された他のシール溝24
D,24Eとが設けられている。さらに、ロッドガイド
24には、油室29内に圧油を給排する給排ポート25
が径方向に貫通して設けられている。
【0028】26は軸方向一側がチューブ22内に挿入
して設けられたロッドで、該ロッド26には、図2に示
す如く、その一端側に筒状のピストン27が固着されて
いる。そして、ピストン27は、チューブ22内に摺動
可能に挿嵌され、該ピストン27によりチューブ22内
を2つの油室28,29に画成している。
【0029】また、ロッド26の軸方向他側は、ロッド
ガイド24のロッド挿通穴24Bを介して外部に突出
し、その突出端側には取付アイ等の取付部26Aが設け
られている。また、ロッド26の外周面とロッド挿通穴
24Bの周壁との間には、図3に示す如く小さな環状の
隙間30が形成され、この隙間30は、ブッシュ31、
バッファリング33およびパッキン34の位置を除いて
軸方向に延びている。
【0030】そして、ロッド26は、油圧ショベルに設
けられた油圧ポンプ(図示せず)等から給排ポート2
3,25を介してチューブ22の油室28,29内に圧
油が給排されることにより、チューブ22から図2中の
矢示A方向に伸長したり、チューブ22内へと矢示B方
向に縮小したりするものである。
【0031】31はロッドガイド24の内周側に設けら
れた筒状のブッシュで、該ブッシュ31は、図3に示す
如く、ロッドガイド24の内周側に取付けられたストッ
パリング32により軸方向に位置決めされ、ロッド26
を摺動可能に支持している。
【0032】33はロッドガイド24のシール溝24D
内に装着されたバッファリングで、該バッファリング3
3は、例えば樹脂材料、ゴム等の弾性材料を用いて環状
に形成されている。そして、バッファリング33は、油
室29内の圧油の高い圧力が隙間30等を通じてパッキ
ン34に直接作用するのを緩衝するものである。
【0033】34は金属製のバックアップリング35と
共にロッドガイド24のシール溝24E内に装着された
環状のパッキンで、該パッキン34は、図4に示す如く
弾性材料を用いて断面U字状に形成されている。そし
て、パッキン34は、バッファリング33と協働して油
室29内の圧油が隙間30等から油圧シリンダ21の外
部に漏出するのを防止するシール機構を構成している。
【0034】36はロッドガイド24の内周側に位置し
てシール溝24C内に装着されたワイパシールで、該ワ
イパシール36は、図4に示す如く、例えば樹脂材料、
ゴム等の弾性材料により形成され、ダストリップ部とオ
イルリップ部とを有する環状のシール部36Aと、該シ
ール部36Aの外周側に固着された断面L字状の芯金3
6Bとからなるシールとして構成されている。
【0035】ここで、シール部36Aはロッド26の外
周面に弾性的に摺接し、ロッドガイド24のロッド挿通
穴24Bとロッド26の外周面との間をシールしてい
る。そして、シール部36Aは、油室29内の圧油がグ
リス溜め41側に漏出するのを防止すると共に、ダス
ト、水分等の異物やグリス溜め41内のグリス42が油
室29側に侵入するのを防止しているものである。
【0036】37は複数の取付ねじ38を用いてロッド
ガイド24の端面24Aに設けられたグリス溜めリング
で、該グリス溜めリング37は、後述の環状取付部材3
9と、弾性リング40とにより構成されている。
【0037】39はグリス溜めリング37の径方向外側
部位を構成する環状取付部材で、該環状取付部材39
は、例えば金属材料、樹脂材料等により形成され、取付
ねじ38を用いてロッドガイド24の端面24Aに取付
けられると共に、ロッド26の外周側に径方向の隙間を
もって配置されている。また、環状取付部材39には、
後述の給脂通路43を構成する径方向の貫通孔39Aが
設けられている。
【0038】40は例えば樹脂材料、ゴム等の弾性材料
により形成された弾性リングで、該弾性リング40は、
例えば焼付け、接着等の手段により環状取付部材39の
内周側に固着された筒部40Aと、該筒部40Aの他端
側に一体形成され、径方向内向きに突出した環状のリッ
プ部40Bとにより構成されている。
【0039】ここで、筒部40Aには、環状取付部材3
9のの貫通孔39Aと連通した径方向の貫通孔40Cが
形成されている。また、リップ部40Bは、ワイパシー
ル36のシール部36Aから軸方向他側に離れた位置で
ロッド26の外周面に弾性的に摺接し、シール部36A
との間にグリス溜め41を画成している。また、弾性リ
ング40は、外部のダスト、水分等がグリス溜め41側
に侵入するのを防止している。
【0040】41はワイパシール36とグリス溜めリン
グ37とによりロッド26に面して設けられた略環状の
グリス溜めで、該グリス溜め41は、ワイパシール36
のシール部36A、グリス溜めリング37の弾性リング
40およびロッド26の外周面によってほぼ密閉状態で
画成され、その内部には、自動給脂装置10から供給さ
れるグリス42が収容されている。
【0041】そして、ロッド26がチューブ22から伸
長するときには、図4に示す如く、グリス溜め41内の
グリス42が弾性リング40のリップ部40Bにより薄
く延ばされてロッド26の外周面に油膜42Aを形成
し、これによってロッド26に錆びが生じるのを防止す
る構成となっている。
【0042】43はグリス溜めリング37に径方向に貫
通して設けられた給脂通路で、該給脂通路43は、環状
取付部材39の貫通孔39Aと弾性リング40の貫通孔
40Cとによって構成されている。また、給脂通路43
の径方向外側は、環状取付部材39の貫通孔39Aに螺
着された継ぎ手部材44を介して自動給脂装置10のシ
リンダ用給脂配管16と接続され、給脂通路43の径方
向内側はグリス溜め41に開口している。そして、給脂
通路43は、自動給脂装置10からグリス溜め41内に
グリス42を供給するものである。
【0043】本実施の形態による油圧ショベルは上述の
如き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0044】まず、油圧ショベルにより土木作業を行う
ときには、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケ
ットシリンダ9等を伸縮させることにより、ブーム4、
アーム5、バケット6等を作動させ、土砂等を掘削する
ことができる。
【0045】このとき、フロント3の各ピン結合部位に
は、自動給脂装置10から所定のタイミングでグリスが
供給され、これらの部位が潤滑される。また、自動給脂
装置10は、シリンダ7,8,9を構成する各油圧シリ
ンダ21のグリス溜め41にも所定のタイミングでグリ
スを供給し、これによってグリス溜め41には、グリス
42が常に収容された状態となる。
【0046】そして、チューブ22からロッド26を図
4中の矢示A方向に伸張させると、グリス溜め41内の
グリス42がグリス溜めリング37(弾性リング40)
のリップ部40Bにより薄く延ばされた状態でロッド2
6の外周面に少しずつ付着する。これにより、ロッド2
6の外周面には、グリス42により油膜42Aが形成さ
れた状態となるため、ロッド26に錆びが生じるのを防
止することができる。
【0047】また、ロッド26をチューブ22内に向け
て矢示B方向に縮小するときには、ロッド26の外周面
に付着している水分等が弾性リング40のリップ部40
Bとロッド26との摺接部位に溜まった場合でも、この
水分等がロッド26の外周面に直接接触するのを油膜4
2Aによって防止することができる。
【0048】かくして、本実施の形態では、ワイパシー
ル36とグリス溜めリング37とによりロッド26の外
周面との間にグリス溜め41を画成する構成としたの
で、ロッド26の伸長時には、グリス溜め41内に収容
されたグリス42によってロッド26の露出部位を覆う
油膜42Aを安定的に形成することができる。
【0049】従って、例えば水分、塩分等を含んだ空気
中にロッド26が露出される場合でも、その外周面等に
錆びが生じるのを長期間にわたって確実に防止すること
ができる。また、例えば油圧シリンダ21を長期間にわ
たって使用しない場合でも、グリス溜めリング37の位
置でロッド26の外周側に溜まる水分等を油膜42Aに
よってロッド26の外周面から遮断でき、ロッド26を
錆びから確実に保護できるので、耐久性や信頼性を向上
させることができる。
【0050】この場合、グリス溜めリング37に給脂通
路43を設けているので、例えば油圧ショベルの運転時
には、自動給脂装置10により給脂通路43を介してグ
リス溜め41に容易に給脂することができる。これによ
り、グリス溜め41内には、十分な量のグリス42を常
に収容でき、ロッド26の外周側に油膜42Aを安定的
に形成することができる。
【0051】しかも、自動給脂装置10を用いることに
より、複数の油圧シリンダ21のグリス溜め41に対し
て常に適切なタイミングでグリス42を補充でき、各グ
リス溜め41への給脂作業を手作業で個別に行う必要が
なくなり、メンテナンス性を高めることができる。
【0052】なお、前記実施の形態では、グリス溜めリ
ング37を環状取付部材39と弾性リング40とにより
構成したが、本発明はこれに限らず、例えば図6に示す
変形例のように、例えば樹脂材料、ゴム等によりグリス
溜めリング51を一体に形成し、このグリス溜めリング
51にリップ部51A、給脂通路52等を設け、継手部
材44′を取付ける構成としてもよい。
【0053】また、自動給脂装置10により油圧シリン
ダ21のグリス溜め41にグリスを供給する構成とした
が、本発明はこれに限らず、自動給脂装置10以外の給
脂手段によりグリス溜め41にグリスを供給する構成と
してもよい。この場合、油圧シリンダ21の給脂通路4
3には、例えば自動給脂装置10、継ぎ手部材44等に
代えてグリスニップル等を取付け、グリスガン等を用い
てグリス溜め41に手作業でグリスを注入する構成とし
てもよい。
【0054】また、実施の形態では、油圧シリンダ21
を油圧ショベルのフロント3に適用する構成としたが、
本発明はこれに限らず、例えば油圧クレーン、ホイルロ
ーダ、ロードローラ等の建設機械に適用してもよく、ま
た工業、農業等に用いられる各種の産業機械に適用して
もよいのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ワイパシールとグリス溜めリングとによりロッド
の外周面との間にグリス溜めを画成する構成としたの
で、ロッドの伸長時には、このグリス溜め内に収容され
たグリスによってロッドの露出部位を覆う油膜を安定的
に形成することができる。従って、例えば水分、塩分等
を含んだ空気中にロッドが露出される場合でも、その外
周面等に錆びが生じるのを長期間にわたって確実に防止
でき、またシリンダ装置を長期間にわたって使用しない
場合でも、ロッドの外周側に溜まった水分等による錆び
からロッドを確実に保護できると共に、耐久性や信頼性
を向上させることができる。
【0056】また、請求項2の発明によれば、グリス溜
めリングには、給脂通路を設ける構成としたので、シリ
ンダ装置の使用時には、例えば外部のグリスタンクやグ
リスガン等から給脂通路を介してグリス溜めに容易に給
脂でき、給脂作業を効率よく行うことができると共に、
メンテナンス性を高めることができる。これにより、グ
リス溜め内には十分な量のグリスを常に収容でき、ロッ
ドの外周側に油膜を安定的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態が適用される油圧ショベル
を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態による油圧シリンダを示す
断面図である。
【図3】図2中のa部を拡大して示す油圧シリンダの要
部拡大断面図である。
【図4】図3中のワイパシール、グリス溜めリング等を
拡大して示す拡大断面図である。
【図5】ワイパシール、グリス溜めリング等を組立てる
前の状態を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の変形例によるシリンダ装置を図4と同
様位置からみた拡大断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 フロント 4 ブーム 5 アーム 6 バケット 7 ブームシリンダ 8 アームシリンダ 9 バケットシリンダ 10 自動給脂装置 11 グリスタンク 12 グリスポンプ 13 コントローラ 14 分配弁 15 軸受用給脂配管 16 シリンダ用給脂配管 21 油圧シリンダ(シリンダ装置) 22 チューブ 22A 取付部 23 給排ポート 24 ロッドガイド 24A 端面 24B ロッド挿通穴 24C,24D,24E シール溝 25 給排ポート 26 ロッド 26A 取付部 27 ピストン 28,29 油室 30 隙間 31 ブッシュ 32 ストッパリング 33 バッファリング(シール機構) 34 パッキン(シール機構) 35 バックアップリング 36 ワイパシール 36A シール部 36B 芯金 37 グリス溜めリング 38 取付ねじ 39 環状取付部材 39A,40C 貫通孔 40 弾性リング 40A 筒部 40B リップ部 41 グリス溜め 42 グリス 42A 油膜 43 給脂通路 44 継ぎ手部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のロッドガイドが設けられたチュー
    ブと、該チューブ内に挿入して設けられ軸方向の端部側
    が前記ロッドガイドを介して外部に伸縮可能に突出した
    ロッドと、前記チューブ内に給排される作動油を外部に
    対してシールするシール機構とを備えてなるシリンダ装
    置において、 前記ロッドガイドには、前記ロッドの外周面に摺接し前
    記ロッドガイドとロッドとの間からダストが侵入するの
    を防止するワイパシールと、該ワイパシールから軸方向
    に離れた位置で前記ロッドの外周面に摺接し該ワイパシ
    ールと前記ロッドの外周面との間にグリス溜めを画成す
    るグリス溜めリングとを設ける構成としたことを特徴と
    するシリンダ装置。
  2. 【請求項2】 前記グリス溜めリングには前記ロッドガ
    イドの外側から前記グリス溜め内にグリスを供給する給
    脂通路を設けてなる請求項1に記載のシリンダ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032731A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Nok Corp シーリングシステム
JP2011158039A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Smc Corp 流体圧シリンダの塵埃除去機構
JP2015081549A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 日工株式会社 コンクリートポンプのコンクリートシリンダ用ピストン
CN114950879A (zh) * 2022-05-19 2022-08-30 安徽星联新创电子科技有限公司 一种五金件侧面擦油脂装置

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