JP2002054608A - 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置 - Google Patents

油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置

Info

Publication number
JP2002054608A
JP2002054608A JP2000240169A JP2000240169A JP2002054608A JP 2002054608 A JP2002054608 A JP 2002054608A JP 2000240169 A JP2000240169 A JP 2000240169A JP 2000240169 A JP2000240169 A JP 2000240169A JP 2002054608 A JP2002054608 A JP 2002054608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
rod
hydraulic cylinder
tube
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000240169A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Yoshimoto
光宏 吉本
Tomohiko Yasuoka
友彦 安岡
Akinori Ro
明徳 盧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2000240169A priority Critical patent/JP2002054608A/ja
Publication of JP2002054608A publication Critical patent/JP2002054608A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダストシールのリップの摩耗及び品質の劣化
を抑制することができる油圧シリンダ及び油圧シリンダ
駆動装置の提供。 【解決手段】 チューブ1と、このチューブ1内に摺動
可能に設けられ、チューブ1内をロッド側室とボトム側
室に区画するピストン4と、このピストン4に連結され
るロッド3と、チューブ1のヘッドシリンダ2の内周部
に設けられ、ロッド側室6からの漏油をシールするバッ
ファリング7及びパッキン9と、同じく内周部に設けら
れ、外部からチューブ1内への異物の侵入をシールする
ダストシール12とを備え、ヘッドシリンダ2が、油路
15と、パッキン9とダストシール12との間に位置す
る当該ヘッドシリンダ2の内周面に、上述の油路15に
連通し、油の貯留が可能な圧力室14とを有するととも
に、油圧シリンダの外部に、油路15に低圧の油を供給
する減圧弁28を設けた構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルなど
の建設機械等に備えられる油圧シリンダ及び油圧シリン
ダ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルなどの建設機械等には、ブ
ームシリンダ、アームシリンダ等の各種の油圧シリンダ
が備えられている。このような油圧シリンダとして、チ
ューブと、このチューブ内に摺動可能に収納され、この
チューブ内をロッド側室とボトム側室に区画するピスト
ンと、このピストンに連結され、端部がチューブの外部
に突出するロッドと、このロッドの突出側に位置するチ
ューブのヘッドシリンダの内周部に設けられ、ロッド側
室からの漏油をシールするオイルシールと、ヘッドシリ
ンダの内周部のオイルシールよりもロッドの突出側に近
い位置に設けられ、外部からチューブ内への異物の侵入
をシールするダストシールとを備えたものが知られてい
る。
【0003】上述したダストシールは、ロッドが収縮す
るときロッドの外周面に付着した塵埃がチューブ内に侵
入するのを防ぐリップと、上述したオイルシールで阻止
できなかった漏油をシールするリップとの2つのリップ
をロッドとの当接部に備えたダブルリップのシールとな
っている。
【0004】また、このような油圧シリンダを駆動する
油圧シリンダ駆動装置として、油圧シリンダに圧油を供
給する主油圧ポンプと、この主油圧ポンプからの圧油を
油圧シリンダに導く主管路、及び油圧シリンダからの圧
油をタンクに導く主管路と、これらの2つの主管路中に
設けられ、主油圧ポンプから油圧シリンダに供給される
圧油の流れを制御する方向切換弁とを備えたものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の油圧シ
リンダでは、オイルシール部分で漏油を阻止するように
設計、製作されているために、ロッドが伸長する際には
オイルシールから先のロッド部分の外周面に薄い油膜も
ほとんど存在しない状態で外部に突出する。したがっ
て、オイルシールよりもロッドの突出側に位置するダス
トシールの、ロッドと摺接する2つのリップの先端部に
油切れが生じ、繰り返しおこなわれるこの油圧シリンダ
の摺動動作に伴って、ダストシールの2つのリップ先端
部が比較的短時間のうちに摩耗しやすい。
【0006】また、上述のように繰り返しおこなわれる
油圧シリンダの摺動動作に伴って、ダストシールのリッ
プ付近に摩擦熱が発生し、これによりリップ付近の雰囲
気温度が高温となりやすく、この高温により比較的短時
間のうちにこのダストシールのリップの品質が劣化しや
すい。
【0007】上述のようなダストシールのリップ先端部
の摩耗や、ダストシールのリップの品質劣化を生じる
と、チューブのロッド側室の油が外部に漏れたり、外部
の異物がチューブ内に侵入しやすくなり、シール性能が
低下する。
【0008】特に、このような油圧シリンダが備えられ
る作業機械が浚渫バケットを有し、この浚渫バケットを
駆動して水中あるいは海中作業をおこなうものである場
合、水あるいは海水等がダストシールのリップ先端から
オイルシール、ロッド側室方向に侵入しやすくなり、こ
のためヘッドシリンダの内周面やロッドに錆が発生しや
すい。このような錆の発生を未然に防ぐために、従来で
はヘッドシリンダの内周面やロッドに錆止めのメッキを
施しているのが実状である。
【0009】本発明は上述した従来技術における実状か
らなされたもので、その目的は、ダストシールのリップ
の摩耗及び品質の劣化を抑制することができる油圧シリ
ンダ及び油圧シリンダ駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本願の請求項1に係る発明は、チューブと、このチ
ューブ内に摺動可能に収納され、このチューブ内をロッ
ド側室とボトム側室に区画するピストンと、このピスト
ンに連結され、端部が上記チューブの外部に突出するロ
ッドと、このロッドの突出側に位置する上記チューブの
ヘッドシリンダの内周部に設けられ、上記ロッド側室か
らの漏油をシールするオイルシールと、上記ヘッドシリ
ンダの内周部の上記オイルシールよりも上記ロッドの突
出側に近い位置に設けられ、外部から上記チューブ内へ
の異物の侵入をシールするダストシールとを備えた油圧
シリンダにおいて、上記ヘッドシリンダが、上記オイル
シールと上記ダストシールとの間に位置する当該ヘッド
シリンダの内周面に油を導く油路を有する構成にしてあ
る。
【0011】このように構成した請求項1に係る発明で
は、油路を介してオイルシールとダストシールの間に位
置するヘッドシリンダの内周面に油膜を形成し得る油を
導くことができ、これによりロッドの摺動動作に伴うダ
ストシールのリップの摩耗を抑制できる。また、油路を
介して導いた油によりダストシールのリップとロッドと
の間の摩擦熱の上昇を抑えることができ、これにより当
該ダストシールのリップ付近の高温化を抑えることがで
き、当該ダストシールのリップの品質の劣化を抑制でき
る。
【0012】また、本願の請求項2に係る発明は、請求
項1に係る発明において、上記オイルシールと上記ダス
トシールとの間に位置する当該ヘッドシリンダの内周面
に、上記油の貯留が可能な圧力室を設け、この圧力室に
上記油路を連通させた構成にしてある。
【0013】このように構成した請求項2に係る発明で
は、圧力室に油を貯留させることにより、オイルシール
とダストシール間に適量の油を安定して供給できる。
【0014】また、本願の請求項3に係る発明は、請求
項2に係る発明において、上記圧力室に貯留される油の
圧力を、上記ロッドの伸長時の上記ロッド側室の圧力よ
りも高く設定した構成にしてある。
【0015】このように構成した請求項3に係る発明で
は、ロッドの伸長時には、オイルシールとダストシール
間に位置する圧力室の油を、オイルシールのリップから
ロッド側室を経てタンクに流入させることができる。す
なわち、オイルシールとダストシール間の油をロッド側
室に流入させるようにして循環させることができ、これ
によりロッドの摺動動作に伴う摩擦熱による油の高温化
を抑制できる。
【0016】また、本願の請求項4に係る発明は、請求
項1〜3のいずれかに係る発明において、建設機械に備
えられることを特徴としている。
【0017】建設機械では、その作業環境が、外部から
の水、海水、塵埃等の異物が油圧シリンダの内部に侵入
しやすい作業環境になりがちなので、特に好適である。
【0018】また、本願の請求項5に係る発明は、チュ
ーブと、このチューブ内に摺動可能に収納され、このチ
ューブ内をロッド側室とボトム側室に区画するピストン
と、このピストンに連結され、端部が上記チューブの外
部に突出するロッドと、このロッドの突出側に位置する
上記チューブのヘッドシリンダの内周部に設けられ、上
記ロッド側室からの漏油をシールするオイルシールと、
上記ヘッドシリンダの内周部の上記オイルシールよりも
上記ロッドの突出側に近い位置に設けられ、外部から上
記チューブ内への異物の侵入をシールするダストシール
とを備えた油圧シリンダを駆動するものであって、上記
油圧シリンダに圧油を供給する主油圧ポンプと、この主
油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダに導く主管
路、及び上記油圧シリンダからの圧油をタンクに導く主
管路と、上記2つの主管路中に設けられ、上記主油圧ポ
ンプから上記油圧シリンダへ供給される圧油の流れを制
御する方向切換弁とを備えた油圧シリンダ駆動装置にお
いて、上記油圧シリンダの上記ヘッドシリンダが、上記
オイルシールと上記ダストシールとの間に位置する当該
ヘッドシリンダの内周面に油を導く油路を有するととも
に、この油路に所定の低圧の油を供給する低圧供給手段
を設けた構成にしてある。
【0019】このように構成した請求項5に係る発明で
は、低圧供給手段を作動させることにより、油路を介し
てオイルシールとダストシールの間に位置するヘッドシ
リンダの内周面に所定の低圧の油を供給でき、この低圧
の油による油膜でロッドの摺動動作に伴うダストシール
のリップの摩耗を抑制できる。また、油路を介して導い
た低圧の油によりダストシールのリップとロッドとの間
の摩擦熱による当該ダストシール付近の高温化を抑える
ことができ、これによりこのダストシールのリップの品
質の劣化を抑制できる。
【0020】また、本願の請求項6に係る発明は、請求
項5に係る発明において、上記低圧供給手段が、低圧を
供給する弁体を含むことを特徴としている。
【0021】また、本願の請求項7に係る発明は、請求
項6に係る発明において、上記低圧供給手段が、上記2
つの主管路のうちの高圧側の圧油を取出す分岐管路と、
この分岐管路と上記油路とを連絡する連絡管路とを含
み、上記弁体を上記連絡管路に配置したことを特徴とし
ている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下,本発明の油圧シリンダ及び
油圧シリンダ駆動装置の実施形態を図に基づいて説明す
る。これらの実施形態は、例えば油圧ショベルに備えら
れるものである。
【0023】1は本実施形態の油圧シリンダの本体部分
を構成するチューブで、このチューブ1の一端側には、
取付アイ等の取付部1Aと、後述のボトム側室5内に圧
油を給排する給排ポート1Bとを設けてある。2はチュ
ーブ1の他端側に固着させた略筒状のヘッドシリンダ
で、このヘッドシリンダ2の内周側は、図2及び図3に
示すように、後述のロッド3が摺動可能に挿通される段
付状の挿通穴2Aとなっている。この挿通穴2Aの穴径
は、その全長にわたってロッド3の外径よりもわずかに
大きく形成してある。
【0024】ヘッドシリンダ2には、後述のロッド側室
6内に圧油を給排する給排ポート2Bを径方向に貫通し
て設けてある。また、このヘッドシリンダ2の内周側に
は、給排ポート2Bよりも外側の位置に環状をなす3個
のシール溝2C,2D,2Eを形成してある。これらの
シール溝2C,2D,2Eのうちのシール溝2C,2D
は、シール溝2Eよりもロッド側室6寄りに配置してあ
る。シール溝2Eはシール溝2D寄りの側が閉塞され、
シール溝2Dから離れる側がヘッドシリンダ2の外部側
面に開口している。
【0025】3はチューブ1内に挿入されるロッドで、
このロッド3の一端側には、図1に示すように筒状のピ
ストン4を固着させてある。このピストン4はチューブ
1内に摺動可能に設けられ、このチューブ1内を2つの
油室5,6に区画する。ロッド3の他端側は、ヘッドシ
リンダ2の挿通穴2Aを介して外部に突出し、この突出
端側には取付アイ等の取付部3Aを設けてある。
【0026】このロッド3は、チューブ1のボトム側室
5、ロッド側室6内に圧油が給排されることにより、チ
ューブ1から図1中の矢示A方向に伸長したり、チュー
ブ1内へと矢示B方向に縮小したりする動作をおこな
う。
【0027】7はヘッドシリンダ2のシール溝2C内に
装着させたオイルシール、例えばバッファリングであ
る。このバッファリング7は、図3に示すように、例え
ばウレタン樹脂、フッ素ゴム等の弾性材料を用いて環状
に形成してある。このバッファリング7は、シール溝2
C内に弾性的に取付けられる環状取付部7Aと、この環
状取付部7Aの内周側に一体形成され、ロッド3の外周
面に弾性的に摺接するリップ部7Bとを備えている。こ
のバッファリング7のリップ部7Bに隣接させて補強部
材であるバックアップリング8を設けてある。
【0028】上述したバッファリング7は、ロッド側室
6内の圧油を外部に対してシールしつつ、この圧油の高
い圧力がロッド3とヘッドシリンダ2との隙間等を通じ
て次に述べるパッキン9に直接作用しないように緩衝さ
せる働きをする。
【0029】9はヘッドシリンダ2のシール溝2D内に
装着させた別のオイルシール、例えばパッキンである。
このパッキン9は弾性材料を用いて断面U字状に形成し
てある。このパッキン9は、シール溝2D内に弾性的に
取付けられる環状取付部9Aと、この環状取付部9Aの
内周側に一体成形され、ロッド3の外周面に弾性的に摺
接するリップ部9Bとを備えている。このパッキン9の
端部には、補強部材であるバックアップリング10を同
じシール溝2D内に設けてある。
【0030】上述したパッキン9は、ロッド側室6内の
圧油がロッド3とヘッドシリンダ2の隙間等を通じて油
圧シリンダの外部に漏出することをバッファリング7と
共に封止する働きをする。
【0031】12はヘッドシリンダ2のシール溝2E内
に装着させたダストシールである。このダストシール1
2は、例えばウレタン樹脂、フッ素ゴム等の弾性材料を
用いて形成され、シール溝2E内に取付けられる環状取
付部12Aと、この環状取付部12Aの内周側に一体形
成されるダブルリップ、すなわちオイルリップ12B及
びダストリップ12Cと、焼付け、接着等の手段を用い
て環状取付部12Aの外周側に固着させた断面略L字状
の芯金11とを備えている。
【0032】オイルリップ12Bはパッキン9寄りに設
けられ、パッキン9から漏出してきた油を封止する。ダ
ストリップ12Cはパッキン9から離れる側に設けら
れ、外部からの水、海水、塵埃等の異物がヘッドシリン
ダ2とロッド3との間の隙間を通じてチューブ1内に侵
入するのを防止する働きをする。このダストシール12
は、シール溝2Fに取付けられる止め輪13によって、
抜け出さないように係止される。
【0033】また、15はヘッドシリンダ2に設けら
れ、パッキン9とダストシール12との間に位置する当
該ヘッドシリンダ2の内周面に油を導く油路、図3に示
す14は、パッキン9とダストシール12との間に位置
するヘッドシリンダ2の内周面に設けられ、油の貯留が
可能な圧力室である。油路15は圧力室14に連通させ
てある。圧力室14に貯留される油の圧力は、例えばロ
ッド3の伸長時のロッド側室3の圧力よりもわずかに高
い程度の、比較的低い圧力に設定してある。
【0034】また、上述のように構成される油圧シリン
ダを駆動する油圧シリンダ駆動装置の一実施形態は、図
1に示すように、油圧シリンダに圧油を供給する主油圧
ポンプ20と、この主油圧ポンプ20から吐出される圧
油の最大圧を規定する主リリーフ弁29と、伸長時に主
油圧ポンプ20からの圧油を油圧シリンダに導く主管路
22、油圧シリンダからの圧油をタンクに導く主管路2
3とを備えている。ロッド3の収縮時には、主管路23
が主油圧ポンプ20からの圧油を油圧シリンダに導き、
主管路22が油圧シリンダからの圧油をタンクに導く。
【0035】上述した2つの主管路22,23中には、
主油圧ポンプ20から油圧シリンダへ供給される圧油の
流れを制御する方向切換弁21を設けてある。
【0036】また、主管路22と主管路23とを連絡す
る分岐管路24と、この分岐管路24に設けたシャトル
弁25と、このシャトル弁25と前述した油圧シリンダ
の油路15とを連絡する連絡管路27と、この連絡管路
27中に設けられ、シャトル弁25から取出された高圧
を所定の低圧にして油路15に供給する弁体、例えば減
圧弁28とを備えている。
【0037】上述した油圧シリンダと、主管路22,2
3の一部と、分岐管路24と、シャトル弁25と、連絡
管路27と、減圧弁28とは、例えば1つのブロック構
造体として製作してある。
【0038】また、上述した分岐管路24、シャトル弁
25、連絡管路22、及び減圧弁28は、上述した油圧
シリンダの油路15に所定の低圧の油、例えば前述した
ように、油圧シリンダのロッド3の伸長時のロッド側室
3の圧力よりもわずかに高い程度の、比較的低い圧力の
油を供給する低圧供給手段を構成している。
【0039】このように構成した油圧シリンダ及び油圧
シリンダ駆動装置にあっては、例えば図1に示す方向切
換弁21が中央位置である中立位置から同図に示すよう
に右位置に切換えられると、主油圧ポンプ20から吐出
される圧油が方向切換弁21を通り、主管路22から給
排ポート1Bを経てボトム側室5に供給され、ロッド側
室6の油が給排ポート2B、主管路23を経て方向切換
弁21を通りタンクに導かれ、これに伴ってロッド3が
伸長する。
【0040】また、方向切換弁21が同図に示す左位置
に切換えられると、主油圧ポンプ20から吐出される圧
油が方向切換弁21を通り、主管路23から給排ポート
2Bを経てロッド側室6に供給され、ボトム側室5の油
が給排ポート1B、主管路22を経て方向切換弁21を
通りタンクに導かれ、これに伴ってロッド3が収縮す
る。
【0041】上述のようなロッド3の伸長、収縮動作の
間、主管路22,23のうちの高圧の圧油がシャトル弁
25から取出されて連絡管路27に導かれ、減圧弁28
で減圧されて油圧シリンダ15の油路15に供給され、
図3に示す圧力室14に貯留される。
【0042】したがって、パッキン9と、ダストシール
12のオイルリップ12Bとの間に位置するロッド3部
分に油膜を形成でき、この油膜によりダストシール12
のオイルリップ12B及びダストリップ12Cの摩耗を
抑制できる。
【0043】また、上述のように形成した油膜によりダ
ストシール12のオイルリップ12B、ダストリップ1
2Cと、ロッド3との間の摩擦に伴って発生する摩擦熱
の上昇を抑え、このダストシール12付近の高温化を抑
制できる。したがって、油圧シリンダのロッド3の伸
長、収縮が繰り返しおこなわれても、比較的長時間の
間、このダストシール12のオイルリップ12B、ダス
トリップ12Cの品質を良好に維持できる。すなわち耐
久性を向上させることができる。特に、ロッド3が伸長
する際には、圧力室14に比べてロッド側室6が低圧と
なることから、圧力室14の油がヘッドシリンダ2とロ
ッド3との隙間を通してロッド側室6に流れ、前述した
ようにタンクに導かれる。すなわち、圧力室14、ロッ
ド側室6を含む油の循環経路が形成され、これによって
も油温の上昇が抑えられ、上述したダストシール12付
近の高温化の抑制に貢献する。
【0044】このように構成した油圧シリンダ及び油圧
シリンダ駆動装置によれば、上述のようにダストシール
12のオイルリップ12Bおよびダストリップ12Cの
摩耗を抑制でき、またこれらのオイルリップ12B、ダ
ストリップ12cの品質を比較的長時間にわたって良好
に維持でき、耐久性を向上させることができることか
ら、チューブ1のロッド側室6の油の外部への漏れを防
止できるとともに、外部の異物のチューブ1内への侵入
を阻止でき、優れたシール性能を確保できる。
【0045】また、ヘッドシリンダ2に圧力室14を形
成してあることから、パッキン9とダストシール12と
の間に適量の油を安定して供給でき、ロッド3に精度の
高い油膜を形成できる。
【0046】なお、上述した油圧シリンダが水中あるい
は海中作業に活用される浚渫バケットを駆動するもので
ある場合、上述のように油路15から圧力室14に供給
された油によりロッド3の表面に油膜を形成でき、ま
た、水あるいは海水等の異物のチューブ1内への侵入を
阻止できるので、ヘッドシリンダ2の内周面やロッド3
の錆の発生を防止でき、したがって、これらのヘッドシ
リンダ2の内周面やロッド3の錆止めのメッキが不要に
なる。
【0047】また、上述した油圧シリンダ駆動装置は、
油圧シリンダと、主管路22,23の一部と、分岐管路
24と、シャトル弁25と、連絡管路27と、減圧弁2
8とを一つのブロック構造体に形成してあることから、
全体構造をコンパクトにすることができる。
【0048】図4は本発明の油圧シリンダ駆動装置の他
の実施形態を示す油圧回路図である。
【0049】この図4に示す実施形態では、主油圧ポン
プ20の吐出管路と、油圧シリンダの油路15とを連絡
する連絡管路30を備えるとともに、この連絡管路30
に、減圧弁31を備えた構成にしてある。
【0050】この実施形態では、連絡管路30と減圧弁
31により、油圧シリンダの油路15に所定の低圧の
油、例えば油圧シリンダのロッド3の伸長時のロッド側
室6の圧力よりもわずかに高い程度の、比較的低い圧力
の油を供給する低圧供給手段が構成されている。
【0051】油圧シリンダの構成は、前述した図1〜3
に示した実施形態におけるのと例えば同等になってい
る。
【0052】このように構成した実施形態も、減圧弁3
1を介して油圧シリンダの油路15、圧力室14に低圧
の油を供給でき、前述した図1〜3に示した実施形態と
ほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0053】なお、上記各実施形態では、ヘッドシリン
ダ2に圧力室14を設けてあるが、このような圧力室1
4を設けずに、油路15の開口部を直接にロッド3の表
面に対向させるように形成してもよい。このように構成
してもパッキン9とダストシール12との間に油を供給
でき、ロッド3の表面に油膜を形成させることができ
る。
【0054】また、上記各実施形態では、低圧供給手段
を構成する弁体として減圧弁28,31を設けたが、こ
のような減圧弁28,31に変えて圧力制御弁、あるい
は低圧選択弁を設けるようにしてもよい。
【0055】また、上記各実施形態では、油圧シリンダ
のヘッドシリンダ2に二つのオイルシール、すなわちバ
ッファリング7とパッキン9を設けてあるが、一つのオ
イルシールだけを設けてもよい。すなわち一つのオイル
シールと、ダストシール12とを設け、これらの間に油
を供給するように油路15を設けた構成にしてもよい。
【0056】
【発明の効果】本願の各請求項に係る発明によれば、ダ
ストシールのリップの摩耗を抑制でき、そのリップの耐
久性を向上させることができ、これによりロッド側室の
油の外部への漏出を防止できるとともに、外部の異物の
油圧シリンダ内への侵入を防止でき、従来に比べて優れ
たシール性能を確保できる。
【0057】特に当該油圧シリンダが水中や海中作業時
に活用される浚渫バケットを駆動するものである場合、
水あるいは海水等の異物の油圧シリンダ内への侵入を阻
止できるので、ヘッドシリンダの内周面やロッドの錆の
発生を防止でき、従来おこなわれていたこれらのヘッド
シリンダの内周面やロッドの錆止めのメッキ処理を不要
にすることができる。
【0058】また、請求項3に係る発明によれば、ヘッ
ドシリンダに形成した圧力室により、オイルシールとダ
ストシールとの間に適量の油を安定して供給でき、ロッ
ドに精度の高い油膜を形成でき、ダストシールのリップ
の摩耗の抑制と、そのリップの耐久性の向上に貢献す
る。
【0059】また、請求項3に係る発明によれば、圧力
室に導かれる圧油を循環させることができ、これにより
ダストシール付近の油温の上昇が抑えられ、当該ダスト
シール付近の高温化の抑制に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装
置の一実施形態を示す油圧回路図である。
【図2】図1のa部拡大図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明の油圧シリンダ駆動装置の他の実施形態
を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 チューブ 2 ヘッドシリンダ 2A 挿通穴 2C シール溝 2D シール溝 2E シール溝 2F シール溝 3 ロッド 4 ピストン 5 ボトム側室 6 ロッド側室 7 バッファリング(オイルシール) 7A 環状取付部 7B リップ部 8 バックアップリング 9 パッキン(オイルシール) 9A 環状取付部 9B リップ部 10 バックアップリング 11 芯金 12 ダストシール 12A 環状取付部 12B オイルリップ 12C ダストリップ 13 止め輪 14 圧力室 15 油路 20 主油圧ポンプ 21 方向切換弁 22 主管路 23 主管路 24 分岐管路 25 シャトル弁 27 連絡管路 28 減圧弁 29 主リリーフ弁 30 連絡管路 31 減圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 盧 明徳 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3H081 AA03 BB02 CC13 CC24 EE04 EE07 EE09 EE18 HH01 3H089 AA90 BB23 CC01 CC15 DA02 DB03 DB05 DB33 DB46 DB49 GG02 JJ01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブと、このチューブ内に摺動可能
    に収納され、このチューブ内をロッド側室とボトム側室
    に区画するピストンと、このピストンに連結され、端部
    が上記チューブの外部に突出するロッドと、このロッド
    の突出側に位置する上記チューブのヘッドシリンダの内
    周部に設けられ、上記ロッド側室からの漏油をシールす
    るオイルシールと、上記ヘッドシリンダの内周部の上記
    オイルシールよりも上記ロッドの突出側に近い位置に設
    けられ、外部から上記チューブ内への異物の侵入をシー
    ルするダストシールとを備えた油圧シリンダにおいて、 上記ヘッドシリンダが、上記オイルシールと上記ダスト
    シールとの間に位置する当該ヘッドシリンダの内周面に
    油を導く油路を有することを特徴とする油圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 上記オイルシールと上記ダストシールと
    の間に位置する当該ヘッドシリンダの内周面に、上記油
    の貯留が可能な圧力室を設け、この圧力室に上記油路を
    連通させたことを特徴とする請求項1記載の油圧シリン
    ダ。
  3. 【請求項3】 上記圧力室に貯留される油の圧力を、上
    記ロッドの伸長時の上記ロッド側室の圧力よりも高く設
    定したことを特徴とする請求項2記載の油圧シリンダ。
  4. 【請求項4】 建設機械に備えられることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の油圧シリンダ。
  5. 【請求項5】 チューブと、このチューブ内に摺動可能
    に収納され、このチューブ内をロッド側室とボトム側室
    に区画するピストンと、このピストンに連結され、端部
    が上記チューブの外部に突出するロッドと、このロッド
    の突出側に位置する上記チューブのヘッドシリンダの内
    周部に設けられ、上記ロッド側室からの漏油をシールす
    るオイルシールと、上記ヘッドシリンダの内周部の上記
    オイルシールよりも上記ロッドの突出側に近い位置に設
    けられ、外部から上記チューブ内への異物の侵入をシー
    ルするダストシールとを備えた油圧シリンダを駆動する
    ものであって、 上記油圧シリンダに圧油を供給する主油圧ポンプと、こ
    の主油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダに導く主
    管路、及び上記油圧シリンダからの圧油をタンクに導く
    主管路と、上記2つの主管路中に設けられ、上記主油圧
    ポンプから上記油圧シリンダへ供給される圧油の流れを
    制御する方向切換弁とを備えた油圧シリンダ駆動装置に
    おいて、 上記油圧シリンダの上記ヘッドシリンダが、上記オイル
    シールと上記ダストシールとの間に位置する当該ヘッド
    シリンダの内周面に油を導く油路を有するとともに、 この油路に所定の低圧の油を供給する低圧供給手段を設
    けたことを特徴とする油圧シリンダ駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記低圧供給手段が、低圧を供給する弁
    体を含むことを特徴とする請求項5記載の油圧シリンダ
    駆動装置。
  7. 【請求項7】 上記低圧供給手段が、上記2つの主管路
    のうちの高圧側の圧油を取出す分岐管路と、この分岐管
    路と上記油路とを連絡する連絡管路とを含み、上記弁体
    を上記連絡管路に配置したことを特徴とする請求項6記
    載の油圧シリンダ駆動装置。
JP2000240169A 2000-08-08 2000-08-08 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置 Pending JP2002054608A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000240169A JP2002054608A (ja) 2000-08-08 2000-08-08 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000240169A JP2002054608A (ja) 2000-08-08 2000-08-08 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002054608A true JP2002054608A (ja) 2002-02-20

Family

ID=18731580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000240169A Pending JP2002054608A (ja) 2000-08-08 2000-08-08 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002054608A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286123A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Jfe Steel Kk 油圧シリンダのシール構造
JP2007032731A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Nok Corp シーリングシステム
KR20110061475A (ko) * 2009-12-01 2011-06-09 듀블린캄파니 선택제어형 씨일을 갖는 로터리 유니언
JP2011158039A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Smc Corp 流体圧シリンダの塵埃除去機構
CN102297176A (zh) * 2011-04-12 2011-12-28 皇甫岳伟 一种活塞缸结构
JP2013064375A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Kubota Corp エンジンの入力操作装置
DE102011119181A1 (de) * 2011-11-23 2013-05-23 Robert Bosch Gmbh Zylinder, insbesondere Hydraulikzylinder für die Tiefsee
CN105443492A (zh) * 2015-12-11 2016-03-30 苏州源硕精密模具有限公司 一种单活塞杆液压缸
CN111753465A (zh) * 2020-06-05 2020-10-09 长江三峡通航管理局 升船机防撞缓冲液压系统缓冲油缸内泄漏故障诊断方法
KR102375323B1 (ko) * 2021-11-11 2022-03-16 주식회사 케이에이치에스 고압용 유압실린더의 더블립 로드씰 구조

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286123A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Jfe Steel Kk 油圧シリンダのシール構造
JP2007032731A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Nok Corp シーリングシステム
KR101683299B1 (ko) * 2009-12-01 2016-12-06 듀블린캄파니 선택제어형 씨일을 갖는 로터리 유니언
KR20110061475A (ko) * 2009-12-01 2011-06-09 듀블린캄파니 선택제어형 씨일을 갖는 로터리 유니언
JP2011127757A (ja) * 2009-12-01 2011-06-30 Deublin Co 選択的に制御されるシールを有する回転継手
JP2011158039A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Smc Corp 流体圧シリンダの塵埃除去機構
CN102297176A (zh) * 2011-04-12 2011-12-28 皇甫岳伟 一种活塞缸结构
JP2013064375A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Kubota Corp エンジンの入力操作装置
WO2013075884A1 (de) * 2011-11-23 2013-05-30 Robert Bosch Gmbh Zylinder, insbesondere hydraulikzylinder für die tiefsee
DE102011119181A1 (de) * 2011-11-23 2013-05-23 Robert Bosch Gmbh Zylinder, insbesondere Hydraulikzylinder für die Tiefsee
CN105443492A (zh) * 2015-12-11 2016-03-30 苏州源硕精密模具有限公司 一种单活塞杆液压缸
CN111753465A (zh) * 2020-06-05 2020-10-09 长江三峡通航管理局 升船机防撞缓冲液压系统缓冲油缸内泄漏故障诊断方法
CN111753465B (zh) * 2020-06-05 2022-08-16 长江三峡通航管理局 升船机防撞缓冲液压系统缓冲油缸内泄漏故障诊断方法
KR102375323B1 (ko) * 2021-11-11 2022-03-16 주식회사 케이에이치에스 고압용 유압실린더의 더블립 로드씰 구조

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5826486A (en) Hydraulic circuit
JP2002054608A (ja) 油圧シリンダ及び油圧シリンダ駆動装置
EP1281882A1 (en) Sealing device
JPWO2006009175A1 (ja) 球面滑り軸受システム
JP2008002663A (ja) スプール弁装置
KR960016822B1 (ko) 관성체 구동장치
WO2016194417A1 (ja) 作業機械
JP2007032731A (ja) シーリングシステム
JP2002327711A (ja) スイベルジョイント付き流体シリンダ
JP2012041953A (ja) 油圧シリンダ駆動回路の作動油交換方法
JP3786620B2 (ja) アクチュエータ
JP4773886B2 (ja) Uパッキン及び流体圧単動シリンダ
JP2000009106A (ja) 油圧シリンダのロッドシール構造
KR102101054B1 (ko) 건설 기계의 유압 회로
JP6246582B2 (ja) 液圧回転機械
JP6012806B1 (ja) バルブ装置及び流体圧制御装置
JP2003074514A (ja) シリンダ装置
US20030164592A1 (en) Wiper seal
JP2006046653A (ja) 揺動ヨーク式静圧ユニット用のシール
JP2001041323A (ja) 水圧式シリンダ装置
KR100956996B1 (ko) 산림장비 및 굴삭기의 레벨링 장치용 액츄에이터 부싱구조
JP2001349322A (ja) 軸受装置
KR102534933B1 (ko) 유압 밸브 및 농업용 트랙터 프론트 로더의 유압 제어장치
KR102322784B1 (ko) 홀딩 밸브 장치
CN217440413U (zh) 一种新型挖掘机用小臂油缸