JP2003073218A - 歯科用接着性組成物 - Google Patents
歯科用接着性組成物Info
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Abstract
理を必要とせずに歯科用修復材と歯質とを確実に接着し
長期に亘ってその接着効果を維持することの可能な1液
の歯科用接着性組成物を提供する。 【解決手段】 リン酸基を有する重合性モノマー:1〜
5重量%,1分子中にカルボキシル基を複数個有するか
又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複
数個生じる重合性モノマー:10〜40重量%,酸基を
有さない重合性モノマーの1種又は2種以上の混合物で
あって25℃における水の溶解度が25重量%以下であ
る重合性モノマー:20〜40重量%,水:15〜50
重量%から成る重合性組成物に、光重合開始剤:前記重
合性組成物100重量部に対して0.1〜5.0重量部,
平均粒径0.01〜0.05μmである粘度調整剤を配合
して粘度を0.1〜1Pa・sとした1液の歯科用接着
性組成物とする。
Description
材とを接着するために用いる歯科用接着性組成物に関す
るものである。更に詳しくは、歯質のエナメル質及び象
牙質に対して、充填用コンポジットレジン,充填用コン
ポマー,小窩裂溝填塞用のフィッシャーシーラント剤,
根面コーティング剤,ライニング材,レジンセメントな
どの歯科用修復材を接着する際に用い、従来のように使
用時に複数の操作ステップが必要なく且つ1ステップに
おいては2種以上の多成分を混和する必要のない簡単な
操作で、歯質と歯科用修復材との両者を確実に接着し長
期に亘ってその接着効果を維持することの可能な1液の
歯科用接着性組成物に関するものである。
の普及に伴い、歯質と歯科用修復材との間には操作が簡
単で且つ強固な接着効果が得られる歯科用接着性組成物
が必要とされている。従来から用いられてきている歯科
用接着性組成物とその使用方法は、歯質をリン酸やクエ
ン酸などの酸でエッチングを行った後、接着性を高める
ための接着性モノマーや親水性モノマーを含むプライマ
ーによるプライマー処理や、更に接着剤であるボンディ
ング剤で接着する方法が一般的である。しかし、この方
法では前述のように接着操作ステップが、エッチング処
理→プライマー処理→ボンディング剤塗布処理の3ステ
ップ必要であり操作が煩雑であった。また、この方法は
エナメル質への接着性は高いものの、象牙質への接着性
は充分とは言えなかった。
を同時に行うセルフエッチングプライマーとボンディン
グ剤で接着する2ステップシステム(セルフエッチング
プライマー処理→ボンディング剤塗布処理)が開発され
た。また、最近エッチング処理やプライマー処理などの
前処理を必要とせず、ボンディング剤塗布処理のみの1
ステップタイプの接着性組成物が特開2000−159
621号公報などで開示されている。しかし、この接着
性組成物は基本的にプライマーとして作用するため、実
際には別途ボンディング剤が必要である。このように現
在市販されている2ステップシステム又は事実上2ステ
ップである1ステップ型と称する歯科用接着性組成物は
操作が煩雑であるという欠点があった。
特開平11−140383号公報,特開2001−72
523号公報にはエッチング処理やプライマー処理など
の前処理を必要としない1ステップタイプの接着性組成
物が提案されている。しかし、いずれの場合も明確な記
載はないものの、必要な接着性を得るために触媒として
光重合以外の多成分混合型の触媒を用いる必要性があ
り、保存安定性の面から実質上2成分又はそれ以上に分
けて包装し保存する必要があった。そのため、使用時に
は各成分を混和する必要があり、接着操作自体は1ステ
ップであっても使用時に混和操作を必要とし、操作が煩
雑であるという欠点があった。
は酸性基を有する重合性化合物,水溶性フィルム形成
剤,水及び硬化剤の混合物からなる接着材組成物が開示
されており、この接着材組成物はエッチング処理やプラ
イマー処理などの前処理を必要とせず且つ1液である。
しかし、この接着材組成物に使用されている2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートを主成分とするフィルム形成
剤は生理食塩水に対して混和可能であることを特徴とし
ているが、このような2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートなどの親水性の高い重合性モノマーを多く含む組成
物は、実際の臨床で口腔内に長期間経過すると親水性の
高い重合性モノマー成分が歯質に浸透する性質によって
重合硬化で形成される層いわゆる樹脂含浸層からモノマ
ー重合体の溶出が起こり、辺縁漏洩や脱落が起きるとい
う問題があるため耐久性に問題があった。更に、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートを多く含む組成物
はアレルギーの面からもその使用が懸念されている。こ
のように実用性のある1ステップ且つ1液で使用時に混
和操作不要の歯科用接着性組成物は未だ得られておら
ず、操作が簡便で長期間口腔内での接着効果が安定した
信頼性のある新規の歯科用接着性組成物が望まれてい
た。
用修復材の歯質への接着に関してエッチング処理やプラ
イマー処理などの前処理を必要とせず、ボンディング剤
塗布処理による接着操作のみの1ステップで使用でき、
使用時に2種以上の成分を混和する必要がなく、更に高
い接着強さを口腔内で長期に亘って維持することが可能
な歯科用接着性組成物を提供することを課題とする。
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、1ステップが可能と
なる組成として、エナメル質に対する接着性向上のため
のリン酸基を有する重合性モノマーと、象牙質に対する
接着性向上のための1分子中にカルボキシル基を複数個
有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシ
ル基を複数個生じる重合性モノマーと、接着剤層を補強
するための水の溶解度が小さい酸基を有さない重合性モ
ノマーと、歯質への接着性を向上させるための水とから
成る重合性組成物において従来光重合のみでは不可能で
あった接着性を得るため及び樹脂含浸層からモノマー重
合体の溶出が起こり辺縁漏洩や脱落が起きる原因である
2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどの親水性モノ
マーの含有量を減らすために前記各成分を特定の割合で
配合し、この重合性組成物に、前記各種の重合性モノマ
ーを重合させるための光重合開始剤と、更に平均粒径
0.01〜0.05μmである粘度調整剤とを配合してそ
の粘度を0.1〜1Pa・sとすることにより混和不要
の1液の組成の歯科用接着性組成物にすることが可能で
あって、この歯科用接着性組成物は優れた歯質及び歯科
用修復材に対する接着性を有すること、更に前記重合性
組成物には水溶性で揮発性の有機溶媒を含ませても良い
ことを究明して本発明を完成した。
組成物は、 (a)リン酸基を有する重合性モノマー:1〜5重量% (b)1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又は水
と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生
じる重合性モノマー:10〜40重量% (c)酸基を有さない重合性モノマーの1種又は2種以上
の混合物であって25℃において水の溶解度が25重量
%以下である重合性モノマー:20〜40重量% (d)水:15〜50重量% から成る重合性組成物に、 (e)光重合開始剤:前記重合性組成物100重量部に対
して0.1〜5.0重量部 (f)平均粒径0.01〜0.05μmである粘度調整剤 が配合されている粘度が0.1〜1Pa・sであること
を特徴とする1液の歯科用接着性組成物であり、前記重
合性組成物は更に(g)水溶性で揮発性の有機溶媒を0.
1〜35重量%含んでいてもよく、また前記(b)1分子
中にカルボキシル基を複数個有するか又は水と容易に反
応して1分子中にカルボキシル基を複数個生じる重合性
モノマーとしては、4−(メタ)アクリロキシエチルト
リメリット酸,4−(メタ)アクリロキシエチルトリメ
リット酸無水物の1種又は2種の混合物であることが好
ましいのである。
組成物に使用する、(a)リン酸基を有する重合性モノマ
ー,(b)1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又
は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数
個生じる重合性モノマー及び(c)酸基を有さない重合性
モノマーの1種又は2種以上の混合物であって25℃に
おいて水の溶解度が25重量%以下である重合性モノマ
ーは、それぞれ少なくとも一つの不飽和二重結合を分子
内に持つメタクリレート又はアクリレートの重合性モノ
マーである。
組成物に使用する(a)リン酸基を有する重合性モノマー
は、1分子中にリン酸基を1個又は複数個有する重合性
モノマーであり、リン酸基はカルボキシル基よりも強い
酸性を示すことから、歯面のスメアー層の溶解や歯質脱
灰の効果が高く、特にエナメル質に対して高い接着性の
向上効果を発揮する。この(a)リン酸基を有する重合性
モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チルジハイドロジェンホスフェート、ビス[2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル]ハイドロジェンホスフ
ェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニ
ルハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロ
イルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、6
−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニルハイド
ロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオ
キシデシルジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ
(メタ)アクリロイルプロパン−2−ジハイドロジェン
ホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパ
ン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート、ビス
[5−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカル
ボニル}ヘプチル]ハイドロジェンホスフェート等が挙
げられる。中でも10−(メタ)アクリロイルオキシデ
シルジハイドロジェンホスフェートが接着性及びモノマ
ー自体の安定性の点から特に好ましい。これらのリン酸
基を有する重合性モノマーは、単独或いは2種以上を混
合して用いても良い。この(a)リン酸基を有する重合性
モノマーは、歯科用接着性組成物の重合性組成物中に1
〜5重量%含有されていることが必要であり、1重量%
未満ではエナメル質に対する接着性が弱くなり、5重量
%を超えると象牙質に対する接着性が低下する。
するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル
基を複数個生じる重合性モノマー中に存在するカルボキ
シル基は、リン酸基と比較して作用がマイルドであるた
め象牙質のコラーゲン変性の危険性が少ないので特に象
牙質に対して高い接着性の向上効果を発揮する。この
(b)1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又は水
と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生
じる重合性モノマーとしては、4−(メタ)アクリロキ
シエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシエ
チルトリメリット酸無水物、4−(メタ)アクリロキシ
デシルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシデシ
ルトリメリット酸無水物、11−(メタ)アクリロイル
オキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、1,4−ジ
(メタ)アクリロイルオキシピロメリット酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などが
挙げられる。これらの1分子中にカルボキシル基を複数
個有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキ
シル基を複数個生じる重合性モノマーは、単独或いは2
種以上を混合して用いても良い。中でも4−(メタ)ア
クリロキシエチルトリメリット酸,4−(メタ)アクリ
ロキシエチルトリメリット酸無水物が接着性の点から特
に好ましい。この(b)1分子中にカルボキシル基を複数
個有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキ
シル基を複数個生じる重合性モノマーは、歯科用接着性
組成物の重合性組成物中に10〜40重量%含有されて
いることが必要であり、10重量%未満では象牙質に対
する接着性が低くなり、40重量%を超えると接着性の
向上効果がないばかりでなく、歯科用接着性組成物自体
の重合硬化性が悪化しエナメル質及び象牙質に対する接
着性は共に低下する。
組成物に使用する(c)酸基を有さない重合性モノマーの
1種又は2種以上の混合物であって25℃において水の
溶解度が25重量%以下である重合性モノマーとして
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブ
チル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、
2,2−ビス[(メタ)アクリロキシフェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロキシジエトキ
シフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)ア
クリロキシポリエトキシフェニル]プロパン、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,
3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、1,2−ジヒド
ロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−
ビス[4−{2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキ
シプロポキシ}フェニル]プロパン等を、また分子中に
ウレタン結合を有する酸基を有さない重合性モノマーと
して、ジ−2−(メタ)アクリロキシエチル−2,2,
4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート等を例示
することができる。
1種又は2種以上の混合物であって25℃において水の
溶解度が25重量%以下である重合性モノマーが、25
℃において水の溶解度が25重量%以下でなければなら
ないのは、25℃における水の溶解度が25重量%を超
えるような場合はいわゆる樹脂含浸層の口腔内での長期
耐久性に問題が生じると共に、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートなどの親水性モノマーを多く含むため、そ
れ自体の重合性の悪さによって歯科用接着性組成物の歯
質接着性が低下するからである。本発明に係る歯科用接
着性組成物では、歯質への浸透性と歯科用接着性組成物
の重合性とを両立させるため、水酸基を有する2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートのような親水性の重合性モ
ノマーにトリエチレングリコールジメタクリレートやジ
−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジカルバメートのような重合性の良い重
合性モノマーを混合して、25℃における水の溶解度が
25重量%以下となるようにして用いることが好まし
い。なお、この(c)酸基を有さない重合性モノマーの1
種又は2種以上の混合物であって25℃において水の溶
解度が25重量%以下である重合性モノマーは、歯科用
接着性組成物の重合性組成物中に20〜40重量%含有
されていることが必要であり、20重量%未満では歯科
用接着性組成物の重合性が悪化し接着剤層を補強するこ
とができず、40重量%を超えると歯質への浸透性が悪
くなると同時に必然的に酸基を有する重合性モノマーや
水の含有される割合が少なくなるためエッチングの効果
が低減し歯質接着性が低下する。
組成物に使用する(d)水は、(a)リン酸基を有する重合
性モノマー及び(b)1分子中にカルボキシル基を複数個
有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシ
ル基を複数個生じる重合性モノマーに歯質脱灰などの作
用を行わせるために必須であり、蒸留水,精製水,イオ
ン交換水又は脱イオン水等が好適である。(d)水は歯科
用接着性組成物の重合性組成物中に15〜50重量%含
有されていることが必要であり、15重量%未満では歯
質の脱灰が弱くなり歯質接着性が低下し、50重量部%
を超えると歯科用接着性組成物の重合硬化性が悪化する
ため歯質接着性が低下する。
組成物には、必要により(g)水溶性で揮発性の有機溶媒
を配合することができる。この(g)水溶性で揮発性の有
機溶媒としては、アセトン,メタノール,エタノール,
イソプロピルアルコール,メチルエチルケトンなどが挙
げられる。これらの水溶性で揮発性の有機溶媒は単独或
いは2種以上を混合して用いてもよく、中でもエタノー
ルとアセトンが特に好ましい。この(g)水溶性で揮発性
の有機溶媒を重合性組成物中に配合すると、各種重合性
モノマー(a),(b),(c)と水(d)とを相溶させること
が容易となり透明性の高い歯科用接着性組成物を得るこ
とができる。また、相溶に至らない配合量であっても乳
化状態で供給することができる。この際、乳化状態が不
安定な場合は、例えば歯科用接着性組成物を収納してい
る容器中に必要に応じてアルミナやジルコニアなどの球
状の塊状物を装填して使用前にその容器を適宜振盪して
用いることが好ましい。この(g)水溶性で揮発性の有機
溶媒は歯科用接着性組成物の重合性組成物中に0.1〜
35重量%含有されていることが必要であり、0.1重
量%未満では前記効果がなく、35重量%を超えると歯
質への接着性が低下する。
着界面や接着剤の層をより強固にして歯質接着性を高め
るため(e)光重合開始剤を含有させることが必要であ
る。なお、本発明に係る歯科用接着性組成物は前記重合
性組成物の組成と配合に加えて(e)光重合開始剤を配合
して光重合させることにより充分な接着性を発揮するこ
とが可能であり、その結果1液の歯科用接着性組成物を
得ることが可能となるのである。(e)光重合開始剤とし
ては、従来から歯科用組成物に使用されている公知の光
重合開始剤が使用可能であり、α−ジケトン化合物、ケ
タール化合物、アントラキノン系化合物、チオキサント
ン系化合物、ベンゾインアルキルエーテル系化合物、ア
シルフォスフィンオキサイド系化合物、α−アミノケト
ン系化合物などが挙げられる。具体的には、カンファー
キノン、ベンジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケタ
ール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ(2−メ
トキシエチル)ケタール、4,4′−ジメチルベンジル
−ジメチルケタール、アントラキノン、1−クロロアン
トラキノン、2−クロロアントラキノン、1,2−ベン
ズアントラキノン、1−ヒドロキシアントラキノン、1
−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、
1−ブロモアントラキノン、チオキサントン、2−イソ
プロピルチオキサントン、2−ニトロチオキサントン、
2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサ
ントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−
クロロ−7−トリフルオロメチルチオキサントン、チオ
キサントン−10,10−ジオキサイド、チオキサント
ン−10−オキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノ
ン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,
4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイ
ド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィン
オキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−メ
チル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフ
ォリノプロパン−1−オンなどが挙げられる。これらの
光重合開始剤は単独或いは2種以上を混合して用いても
良く、特に好ましくはカンファーキノン、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
である。(e)光重合開始剤は前記重合性組成物100重
量部に対して0.1〜5.0重量部配合されることが必要
である。0.1重量部未満ではその光重合開始剤として
の効果を発揮することができず、5.0重量部を超えて
も光重合開始剤としての効果は向上しない。更に、必要
に応じて光重合促進剤を併用することができ、光重合促
進剤としては芳香族第3級アミン,脂肪族第3級アミン
などが有効である。具体的には、N,N−ジメチル−p
−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、
N,N−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、トリエタノールアミン、4−
ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安
息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、トリエチルアミン、N−エチルジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。これらの
光重合促進剤も単独或いは2種以上を混合して用いても
良いのは勿論である。
には接着剤層を歯面に馴染ませ強固な歯質接着性を高め
る目的で重合性組成物に(f)平均粒径0.01〜0.05
μmである粘度調整剤を所定量配合する。この(f)平均
粒径0.01〜0.05μmである粘度調整剤を配合する
ことにより、本発明に係る歯科用接着性組成物の塗布
性,流動性,接着剤層の厚みを制御するのに大きく影響
を与える粘度を調整すると共に、コンポジットレジンと
の馴染みを良くすることができ、コンポジットレジンの
充填操作が非常に容易に行える効果がある。本発明に係
る歯科用接着性組成物が乳化状態で供給される場合に
は、この(f)平均粒径0.01〜0.05μmである粘度
調整剤を配合することにより乳化を安定させることもで
きる。(f)平均粒径0.01〜0.05μmである粘度調
整剤としては、アエロジルシリカ,酸化アルミニウム,
二酸化チタンなどのような超微粒子無機フィラーが用い
られるが、必要に応じてシリカガラス粉末,バリウムガ
ラス粉末等を使用することができ、更にこれらの粘度調
整剤はシランカップリング処理を施して使用することも
できる。但し、この場合例えばフルオロアルミノシリケ
ートガラスのような酸と反応性のあるガラス粉末は、重
合性組成物中の(a)リン酸基を有する重合性モノマー
や、(b)1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又
は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数
個生じる重合性モノマーと反応してしまうため使用する
ことはできない。
粘度調整剤の配合量は、超微粒子無機フィラーの平均粒
径及び表面性状によって大きく異なるため一概に決める
ことはできないため、歯科用接着性組成物に重合性組成
物と共に配合し歯科用接着性組成物全体の粘度が0.1
〜1Pa・sとなるように配合する。粘度が0.1Pa
・s未満では歯科用接着性組成物の粘性が低く接着の操
作性が悪く粘度調整剤による接着剤層の強度が期待でき
ないため歯質接着性が低下し、1Pa・sを超えると歯
科用接着性組成物の歯質浸透性が悪く歯質接着性が低下
する。
には、必要に応じて微量の紫外線吸収剤,着色剤,重合
禁止剤などを配合しても良いのは勿論である。
用接着性組成物を説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。 <実施例1〜6,比較例1〜4>歯科用接着性組成物と
して、(a)〜(d)及び(f),(g)の各成分を表1に纏め
て示した配合で1液の歯科用接着性組成物を作製し、こ
の歯科用接着性組成物を用いて歯質接着強さ,歯科用接
着性組成物の粘度,酸基を有さない重合性モノマーに対
する25℃における水の溶解度をそれぞれ測定し、表4
に纏めて示した。ここで、(f)平均粒径0.01〜0.0
5μmである粘度調整剤は、重合性組成物100重量部
に対する量を示している。また、(e)光重合開始剤及び
光重合促進剤としてカンファーキノン及び4−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルを重合性組成物100重量部
に対してそれぞれ0.5重量部,1.0重量部で配合し
た。
によってエナメル質及び象牙質面を各5個ずつ露出する
ように研磨した。 2.研磨した象牙質面又はエナメル質面に直径2.5m
mの穴の開いたフッ素樹脂テープを貼って被着面積を規
定した。この規定した被着面に実施例,比較例の歯科用
接着性組成物をエッチング及びプライマー処理を行わず
に塗布し、20秒保持した後に中圧エアーで乾燥した。
次に歯科用可視光線照射器(製品名:ジーシーニューラ
イトVLII,ジーシー社製)にて10秒間光照射した。 3.内径5.0mmの穴の開いた高さ2.0mmのシリコ
ーンゴム型を接着面に当て、中に光重合型コンポジット
レジン(製品名:ユニフィルS,ジーシー社製)を充填
し、前記歯科用可視光線照射器にて40秒間光照射し内
部のレジンを硬化させた。 4.試験体を37℃水中に1日間浸漬した後、試験体上
部に引張り用アクリルロッドを装着し万能試験機(製品
名:オートグラフ,島津製作所社製)にてクロスヘッド
スピード1.0mm/min.にて引張り試験を行っ
た。
科用接着性組成物の粘度を粘度計(製品名:MODEL
DV−III,ブルックフィールド社製)にて測定した。
測定条件はスピンドル:SC4−14,温度23℃,剪
断速度1/60sec.である。
水の溶解度〉実施例,比較例で用いる酸基を有さない重
合性モノマーの混合物をサンプル管に10グラム採り、
25℃にて蒸留水を少量ずつ添加し1分間攪拌した時に
溶液が清澄であるか否かを目視観察する。清澄になった
時点の水の濃度を計算し酸基を有さない重合性モノマー
に対する水の溶解度とした。
施例1〜6に比べ、比較例1〜4はエナメル質への接着
強さ及び象牙質への接着強さが低い値を示した。これら
の比較例1〜4は実施例1〜4の粘度調整剤の配合がな
いか又は配合が少ない例であり、何れの歯科用接着性組
成物の粘度も0.1Pa・s未満であった。
接着性組成物として表2に記載の配合を行い、実施例1
と同じ試験方法にて各種試験を行ってその結果を表4に
纏めて示した。ここで、光重合開始剤及び重合促進剤の
種類と配合量は実施例1と同じである。
施例7〜12に比べ、比較例5〜7はエナメル質及び象
牙質への接着強さが、親水性モノマーである2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートの配合量が多く且つ酸基を有
さない重合性モノマーに対する水の溶解度が25重量%
を超えているため低く、また口腔内での長期安定性に不
安がある。
科用接着性組成物として表3に記載の配合を行い、実施
例1と同じ試験方法にて各種試験を行ってその結果を表
4に纏めて示した。ここで、光重合開始剤として、カン
ファーキノン及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイドを重合性組成物100重
量部に対してそれぞれ0.5重量部,2.0重量部で配合
した。
施例13〜17のエナメル質及び象牙質への接着性は高
く優れた接着強さを示した。これに対して比較例8〜1
1は重合性組成物を構成する(a),(b),(c),(d)の
うち(a),(b),(c)の何れかの成分が欠けていること
から、歯質に対する接着強さが低いことが分かる。
(製品名:ユニフィルボンド,ジーシー社製)のエナメ
ル質及び象牙質に対する接着強さ試験を行った。この
「ユニフィルボンド」はセルフエッチングプライマーと
ボンディング剤とから成る2ステップタイプの歯科用接
着性組成物であり、接着強さ試験は研磨した象牙質面又
はエナメル質面に直径2.5mmの穴の開いたフッ素樹
脂テープを貼って被着面積を規定し被着面に対して、セ
ルフエッチングプライマーを塗布し、弱圧エアーで乾燥
させた後にボンディング剤を塗布してから歯科用可視光
線照射器(製品名:ジーシーニューライトVLII,ジー
シー社製)にて10秒間光照射した。その後、前記歯質
接着強さ試験の3,4の操作を行って歯質に対する接着
強さ試験を行った。このように、セルフエッチングプラ
イマーの塗布操作及び弱圧エアーで乾燥という操作が必
要であった。
用接着性組成物は、歯科用修復材の歯質への接着に関し
てエッチング処理やプライマー処理などの前処理を必要
とせず、ボンディング剤による接着操作のみの1ステッ
プで使用でき、使用時に2種以上の成分を混和する必要
がなく、更に高い接着強さを口腔内で長期に亘って維持
することが可能な歯科用接着性組成物であり、その歯科
医療に貢献する価値の非常に大なるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】(a)リン酸基を有する重合性モノマー:1
〜5重量% (b)1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又は水
と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生
じる重合性モノマー:10〜40重量% (c)酸基を有さない重合性モノマーの1種又は2種以上
の混合物であって25℃における水の溶解度が25重量
%以下である重合性モノマー:20〜40重量% (d)水:15〜50重量% から成る重合性組成物に、 (e)光重合開始剤:前記重合性組成物100重量部に対
して0.1〜5.0重量部 (f)平均粒径0.01〜0.05μmである粘度調整剤 が配合されている粘度が0.1〜1Pa・sであること
を特徴とする1液の歯科用接着性組成物。 - 【請求項2】 重合性組成物が更に(g)水溶性で揮発性
の有機溶媒を0.1〜35重量%含んでいる請求項1に
記載の歯科用接着性組成物。 - 【請求項3】 (b)1分子中にカルボキシル基を複数個
有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシ
ル基を複数個生じる重合性モノマーが、4−(メタ)ア
クリロキシエチルトリメリット酸,4−(メタ)アクリ
ロキシエチルトリメリット酸無水物の1種又は2種の混
合物である請求項1又は2に記載の歯科用接着性組成
物。
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