JPS6017234B2 - 人体硬質組織用の接着剤 - Google Patents

人体硬質組織用の接着剤

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JPS6017234B2
JPS6017234B2 JP52054780A JP5478077A JPS6017234B2 JP S6017234 B2 JPS6017234 B2 JP S6017234B2 JP 52054780 A JP52054780 A JP 52054780A JP 5478077 A JP5478077 A JP 5478077A JP S6017234 B2 JPS6017234 B2 JP S6017234B2
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adhesive
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正雄 植月
淳一 山内
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複雑骨折治療用接着剤、人工関接固定用充填剤
、歯牙後着剤あるいは歯牙充填剤等温潤な条件下におけ
る骨、歯等の人体硬質組織の接着剤に関するものである
従来人工関薮固定用充填剤あるいは歯牙充填剤としては
ポリメチルメタクリレートとメチルメタクリレートの混
合物やビスフェノールーA−ジグリシジルジメタクリレ
ートとトリエチレングリコールジメクリレート等の混合
物を過酸化物とアミン化合物の混合系等から成るラジカ
ル発生剤によって硬化される方法が採用されている。
しかるにこの方法によって得られる硬化物は人体組織に
対して接着性を殆んど示さず、湿潤状態での接着力は0
〜5k9′の程度である。歯質に対して接着力を有する
う触予防用填塞剤あるいは歯列矯正用接着剤として近年
Qーシアノアクリレートを主成分とする接着剤が関発さ
れているが、口腔内での耐久性や使用時の操作性に問題
があるとされている。メタクリル酸メチルをトリアルキ
ルホウ素によって重合する方式の歯科用接着剤(特公昭
42一14318号、特公昭45−29195号)は歯
牙の象牙質に対しては強い接着力を示すが、ェナメ’レ
質に対しては接着力が乏しい。付加重合性の有機ホスホ
リルモノフルオラィド化合物を歯牙用の接着剤組成物に
添加することによって接着力を増加し得ることが知られ
ている(米国特許第3斑2600号)がこの化合物中の
P−F結合は歯質と反応する危険性があるので人体にお
ける安全性に問題がある。本発明者の一人は、基または 基を有すると共に、これらの炭 素原子に重合性官能基が結合しているオキシリン化合物
(例えばが人体硬 質組織用の接着剤成分として極めて有効であることを見
出して既に特許出願を行なった。
さらに、本発明者等は人体硬質組織用の接着剤について
鋭意検討を行なった結果、本発明に到達した。本発明は
1分子当り少なくとも1個の基または 基 を有し、かつ該基の炭素原子に対してビニル重合性の官
能基(または該官能基により生成した重合体)が結合し
ていないオキシリン化合物を含有していない人体組織用
の接着剤である。
なかでも通常は該オキシリン化合物に重合性単量体、触
媒を加えて用いられ、その場合重合性単量体としてはア
クリレート系またはメタアクリレート系の重合性拳量体
が好ましい。
さらに、触媒としては過酸化物勺アミン化合物およびス
ルフィン酸化合物からなる三元系触媒を用いると一層効
果的である。本発明の接着剤は歯牙の象牙質ならびにエ
ナメル質に対して優れた接着力を示し、硬度や圧縮強度
等の工学的性質も良好であり、さらに保存安定性も良好
である。本発明に用いられるオキシリン化合物の具体例
を化学式によって以下に例示する。
(m,nは任 意の整数、ただし、n〉2) 該オキシリン化合物は諸種の公知反応を利用して合成さ
れるが、例えばベンゼン等の芳香族化合物あるいはテト
ラヒドロフラン等の環状エーテル化合物を溶媒として、
オキシ塩化リンまたはその誘導体とアルコール、グリコ
ール、水等とを混合し、トリェチルアミン等のアミン化
合物を共存させて脱塩酸反応を進行させることにより、
無色透明の液体もしくは白色の固体の状態で得られる。
なお、本発明のオキシリン化合物の基または 基 の炭素原子に対しては一重結合等のピニル重合性官能基
が結合しているし、ものが用いられる。
かかる炭素原子は上述の例から明らかなように環を形成
していてよい。本発明の実施にあたっては、これらのオ
キシリン化合物は人体硬質組織に対する公知の接着剤、
充填剤等に混合して用いることができる。特に混合に適
した重合性単量体の例をあげると、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、エチレンングリコール(メタ)アクリレートな
どが好ましく用いられるが、(メタ)アクリレート系単
量体以外のスチレン、酢酸ピニル等も使用可能である、
また、粘度、硬化速度等の調節のためにポリメチルメタ
アクリレート等の高分子重合体も混合して用いることが
できる。本発明の接着剤は上述の単量体を加えて用いる
場合使用時に常温において数分で硬化することが望まし
いので、そのための触媒は過酸化物、アミン化合物、ス
ルフィン酸化合物あるいはトリアルキルホウ秦等の公知
の化合物の組合わせの中から適宜選択されて用いられる
なかでも過酸化物、ァミン化合物およびスルフィン酸化
合物から成る3元系の硬化剤を使用すると接着力は著し
く向上するので好ましい。ここで過酸化物としては過酸
化ペンゾィルや過酸化ラウロィル、アミソ化合物として
はN,Nージメチル−PートルイジンやN,Nージエタ
ノール−Pートルイジン、およびスルフィン酸化合物と
してはベンゼンスルフィン酸、ドデシルベンゼンスルフ
ィン酸、Pートルェンスルフィン酸、およびこれらの酸
のアルカリ金属塩またはアミン塩等が用いられる。この
ような触媒成分は使用時において混合されて触媒系を形
成する。使用するまでは触媒の安定性を確保するために
、人体硬質組織用接着剤において通常行なわれているよ
うにト触媒系を少なくとも2分割して保存することが好
ましい。この触媒系の1成分にあらかじめ本発明のオキ
シリン化合物、重合性単量体、充填剤等の他の構成成分
を加えて保存しておくこともできる。使用時において各
種の構成成分を保存容器から取り出して適宜配合を行な
つo本発明は人体硬質組織用の接着剤の構成成分として
該オキシリン化合物を用いるところに特徴があり、1価
のリン酸ェステル化合物の存在が人体硬質組織に対して
特有の接着効果を発揮する。
本発明において、核オキシリン化合物は接着剤中にリン
として0.1重量%以上含有されることが好ましい。本
発明の接着剤は従来の人体硬質組織用の接着剤と同様の
方法により硬質組織に適用されて、硬質組織に対して強
固な接着性を与える。ここで一例として本発明の接着剤
を歯牙と歯科充填物とを接着させるための接着剤として
使用する場合についてのべると、次のような方法で実施
される。‘1’沸点8ぴ○以上の有機溶媒中に該オキシ
リン化合物を5重量%(対溶液)以上、好ましくは5〜
2の重量%混合する方法‘21 重合性単量体中に該オ
キシリン化合物を2重量%(対重合性単量)以上、好ま
しくは5〜20重量%混合する方法‘3} 重合性単量
体中に硬化剤を添加し、該オキシリン化合物を2重量%
(対重合性単量体)以上、好ましくは3〜15重量%混
合する方法等によって調製した組成物を歯牙と充填剤組
成物との間に塗布する。
該オキシリン化合物の添加量が上記の範囲より少ないと
接着力が不充分となり、多いと耐水性に難点を生ずる額
向がある。歯料充填物としては公知の物質が使用される
。‘1)の組成物を歯牙の箱洞に塗布すると共に、比較
的短時間内に有機溶媒を薄散させることによって、窓洞
表面に該オキシリン化合物の薄層を形成できる。この場
合有機溶媒としては沸点が低いと同時に、歯髄に対して
刺激の少ない物質が望ましく、例えばエタノール、エチ
ルエーテル、クロロホルム等が好適である。【2}の組
成物の成分として使用される重合性単量体としては、湿
潤状態の歯牙となじみ易い親水性のアクリル酸ェステル
系またはメタクリル酸ェステル系の化合物、例えば2−
ヒドロキシェチルメタクリレートや3ーヒドロキシブロ
ピルメタクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレ
ートが適している。
■の組成物の成分として使用される重合性単量体として
は、例えばメタクリル酸メチルを主成分とし、硬度や吸
水性を改善するためにビスフェノール−Aージグリシジ
ルメタクリレートのような芳香族基を有するメタクリル
酸ェステルあるいはエチレングリコールジメタクリレー
トのような多官能性のメタクリル酸ェステルを副成分と
して添加できる。
次に本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
実施例 1 300机【客の三口フラスコ中でフェニルホスホリルジ
クロリド1.72の‘をテトラ ヒドロフラン150奴に溶解し、窒素ガス雰囲気下で氷
水格を用いて約0℃まで冷却した。
エチレングリコールモノアセテートCH3COOCH2
CH20HIO.4M、トリヱチルアミンN(CH2C
H3)316.2の‘およびテトラヒドロフラン50の
‘から成る混合液を滴下ロ−トにより上記溶液中に少量
ずつ添加し、0〜20℃において約2斑時間蝿梓しての
反応を進行させた。
次いで水5.0の‘、トリェチルアミン16.2凧【お
よびテトラヒドロフラン50肌の混合液を滴下ロートに
よって添加し、0〜200Cにおいて約2独特間損拝し
ての反応を完結させた。
トリェチルアミンの塩酸塩HC夕・N(CH2CH3)
3の白色沈殿をガラス炉過器によって除去した後、炉液
を真空ポンプによって常温で約1加持間減圧下で濃縮し
て無色透明な粘鋼液状のオキシリン化合物(比重 1.249,収率86%)を単離した。
この化合物の分子構造はIH核,13C核ならびに幻P
核のNMB(核磁気共鳴)によって確認した。人体硬質
組織用の代替品として象牙を採用し、縦横各1肌,長さ
5伽の4角柱を作製すると同時に、人体における湿潤条
件に合わせるためにこの象牙片を370の水中に保存し
た。
分子量約13万のポリメチルメタクリレート5の重量部
、メチルメタクリレート4の重量部、トリェチレングリ
コールジメタクリレート5重量部、過酸化ペンゾィル1
.5重量部、P−トルェンスルフィン酸ナトリウム3重
量部およびN,N−ジメチルーPートルイジン0.5重
量部から成るレジン組成物と上記のオキシリン化合物2
.5重量部とを迅速に混合して調製したペースト状物を
2個の象牙片の断面に挟んで接合し、370の水中に2
4時間静直した。
これらの象牙片間の破断応力をインストロン引張試験機
によって測定した結果、接着力は136k9/めであっ
た。実施例 2実施例1に記載した方法に準じてフェニ
ルホスホリルジクロリド18.2の‘、エチレングリコ
ールモノフヱニルエーテルC6日50CH2CH20日
15.3私および水5.0地をテトラヒドロフラン溶液
中で混合し、脱塩酸剤としてトリェチルアミンを添加し
てオキシリン化合物の白色針状結晶 3M(収率86%)を得た。
この化合物の分子構造はNMRによって確認した。分子
量約13万のポリメチルメタクリレート5重量部、メチ
ルメタクリレート42.5重量部、エチレングリコール
5重量部、過酸化ペンゾイル1.5重量部、ベンゼンス
ルフィン酸ナトリウム3重量部およびN,N−ジメチル
−P−トルィジン0.5重軍部から成るレジン組成物と
上記のオキシリン化合物2.5重量部 とを迅速に混合した。
このようにして調製したペースト状物を用いて、実施例
1の場合と同一の条件下で2個の象牙片を接合し、イン
ストロン引張試験機によって破断応力を側定した結果、
これらの象牙片間の接着力は62k9/地であった。実
施例 3実施例1に記載した方法に準じてオキシ塩化I
Jントリエチレングリコール 14.8の【および水5.0泌をテトラヒドロフラン溶
液中で混合し、トリェチルアミンを添加して脱塩酸反応
を進行させることによってオキシリン化合物の重合体の
白 色固体16夕(収率75%)を得た。
実施例2の場合と同一のレジン組成物と上記のオキシリ
ン化合物の重合体2.5重量部と を迅速に混合して調製したペースト状物を用いて、実施
例1の場合と同様の条件下で2個の象牙片を接合し、イ
ンストロン引張試験機によって破断応力を測定した結果
、これらの象牙片間の接着力は102k9′めであった

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1分子当り少なくとも1個の ▲数式、化学式、表等があります▼ 基または ▲数式、化学式、表等があります▼ 基 を有し、かつ該基の炭素原子に対してビニル重合性の官
    能基(または該官能基により生成した重合体)が結合し
    ていないオキシリン化合物を含有してなることを特徴と
    する人体硬質組織用の接着剤。 2 アクリレート系またはメタアクリレート系の重合性
    単量体を加えてなる特許請求の範囲第1項記載の人体硬
    質組織用の接着剤。 3 過酸化物、アミン化合物およびスルフイン酸化合物
    からなる触媒を加えてなる特許請求の範囲第2項記載の
    人体硬質組織用の接着剤。
JP52054780A 1977-05-10 1977-05-10 人体硬質組織用の接着剤 Expired JPS6017234B2 (ja)

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JPS57164171A (en) * 1981-04-01 1982-10-08 Sankin Kogyo Kk Adhesive for hard tissue of human body
JPS57167364A (en) * 1981-04-07 1982-10-15 Sankin Kogyo Kk Adhesive for hard tissue of human body
JPS62243669A (ja) * 1986-04-17 1987-10-24 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 粘着剤組成物

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