JP2003071730A - 研磨シート - Google Patents

研磨シート

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JP2003071730A
JP2003071730A JP2001265603A JP2001265603A JP2003071730A JP 2003071730 A JP2003071730 A JP 2003071730A JP 2001265603 A JP2001265603 A JP 2001265603A JP 2001265603 A JP2001265603 A JP 2001265603A JP 2003071730 A JP2003071730 A JP 2003071730A
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polishing
abrasive
silicate
water
sheet
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JP2001265603A
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Masaru Kawashima
勝 川島
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CCI Corp
Original Assignee
CCI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性、取り扱い性が良好で、しかも優れ
た研磨効果を有する研磨剤シートを提供すること。 【解決手段】研磨材料に研磨促進剤を含ませた研磨剤層
が繊維基材表面に形成されていると共に、前記研磨剤層
が糊成分によって固められていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のウ
インドウ、キッチンのステンレス流し台や浴槽など、ガ
ラス面や金属面などの研磨に好適な研磨シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
例えばガラス面や金属面上に付着した油膜やコーティン
グ剤の除去には、炭化ケイ素、シリカ、酸化セリウム、
あるいは酸化ジルコニウムといった研磨材料を主体とす
る研磨剤が用いられている。
【0003】これらの研磨剤は、水及びまたはグリコー
ル類及びまたは鉱油系溶剤、及びまたは界面活性剤から
なる分散媒中に分散させた分散液の状態で市販されてい
た。使用者は、この研磨剤をガラスや金属(以下、被研
磨物という。)の表面上に塗布した後、これをスポンジ
や布などで拭き取ることで被研磨物の研磨を行ってい
た。
【0004】しかしながら従来の研磨剤にあっては、研
磨当初には研磨剤と被研磨物との間に水及びまたはグリ
コール類及びまたは鉱油系溶剤、及びまたは界面活性剤
からなる分散媒が介在していて、これにより滑り性が高
くなり、研磨効果が損なわれるという不具合があった。
【0005】一方、別の研磨剤として、研磨剤を接着剤
と共に不織布などの繊維基材に付着した研磨シートも提
案されている。この研磨シートの場合、研磨時にシート
を水で湿らして、そのまま被研磨物を研磨するという方
法を採るので、研磨剤と被研磨物との間に水などの分散
媒が介在して研磨効果を損なうという不具合が生じにく
い。
【0006】しかしながらこの研磨シートにあっては、
繊維基材の繊維表面または繊維間に接着剤を介して研磨
材料が付着していて、研磨材料が接着剤で被覆された状
態であるので、十分な研磨効果が得られないという欠点
があった。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、作業性、取り扱い性が良好で、しかも優れ
た研磨効果を有する研磨剤シートを提供することを目的
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、研磨材料に研磨促進剤を含
ませた研磨剤層が繊維基材表面に形成されていると共
に、前記研磨剤層が糊成分によって固められていること
を特徴とする研磨シートをその要旨とした。
【0009】請求項2記載の発明は、研磨剤層に含まれ
る研磨促進剤がフッ素原子とケイ酸塩とからなることを
特徴とする請求項1記載の研磨シートをその要旨とし
た。
【0010】請求項3記載の発明は、研磨剤層の外側面
が糊成分によって固められていることを特徴とする請求
項1記載の研磨シートをその要旨とした。
【0011】請求項4記載の発明は、糊成分が水溶性ポ
リマーであることを特徴とする請求項1または3記載の
研磨シートをその要旨とした。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の研磨シートをさら
に詳しく説明する。本発明の研磨シートは、繊維基材に
糊成分で固めた研磨剤層を形成したものである。繊維基
材には、不織布、紙、織物、あるいはこれらの複合物な
どを用いることができる。尚、繊維基材には、構成繊維
の一部または全部に綿、レーヨンなどの親水性繊維を用
いたものなどが好ましい。
【0013】この繊維基材表面に研磨剤層が形成されて
いる。研磨剤層は研磨材料と研磨促進剤とを含む研磨剤
から構成されている。研磨材料としては、従来より研磨
材料として知られた炭化ケイ素、シリカ、酸化セリウ
ム、あるいは酸化ジルコニウム、アルミナなどが好まし
い。また、研磨材料は単独で用いても良いが、複数種組
み合わせて用いても良い。研磨材料の含有量としては、
10〜70重量%が望ましく、含有量が10重量%を下
回る場合、十分な研磨効果が得られず、含有量が70重
量%を上回る場合には、加工性が悪くなるばかりか、含
有量が増えた分だけの研磨効果が得られず、不経済とな
る。
【0014】研磨促進剤はフッ素原子とケイ酸塩とから
なる。研磨促進剤は、前記研磨材料と共存させること
で、従来の研磨材料単独の研磨剤、あるいは研磨材料に
ケイ酸塩を加えた研磨剤からは予測し得ない優れた研磨
性能を導き出す機能を有するものである。
【0015】その研磨性能を促進させるメカニズムは明
確ではないが、以下のような作用効果があると考えられ
る。すなわち被研磨物表面に付着した頑固な油膜やコー
ティング剤は、水または溶剤が多く介在すると、研磨材
料に対し潤滑剤として作用することになり、このため研
磨効果が十分に発揮されなかった。
【0016】ところが、研磨剤中に研磨材料とともにフ
ッ素原子とケイ酸塩とからなる研磨促進剤が存在してい
ると、これらフッ素原子及びケイ酸塩が被研磨物表面に
親和性を持ち、このため、研磨材料が被研磨物表面に密
着して研磨効果が加速されるというものである。
【0017】このような作用効果を有する研磨促進剤の
好ましい形態としては、フッ素原子を導入したケイ酸塩
の形態、あるいはフッ素原子がフッ素系界面活性剤とし
てケイ酸塩とともに含まれる形態を挙げることができ
る。フッ素原子を導入したケイ酸塩としては、例えばケ
イ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウムあるいはケ
イ酸マグネシウム・アルミニウムなどのケイ酸塩におけ
る酸素をフッ素原子で置換したものを挙げることができ
る。この場合、フッ素原子を導入したケイ酸塩の含有量
は、0.1〜10.0重量%であることが望ましい。と
いうのはフッ素原子を導入したケイ酸塩の含有量が0.
1重量%を下回ると、前述の研磨材料の密着性を高める
という十分な作用効果が得られなくなり、含有量が1
0.0重量%を上回るときには、多く入れた分だけの効
果が期待できないばかりか、却って研磨性能に悪影響を
与えることになるからである。
【0018】フッ素原子がフッ素系界面活性剤としてケ
イ酸塩とともに含まれる形態において、ケイ酸塩には、
ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウムあるいはケ
イ酸マグネシウム・アルミニウムなどが好適に使用で
き、フッ素系界面活性剤には、パーフルオロアルキルカ
ルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パ
ーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルア
ミンオキサイド、パーフルオロアルキルEO付加物、パ
ーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキ
ルトリメチルアンモニウム塩などが使用できる。
【0019】上記フッ素系界面活性剤及びケイ酸塩の含
有量として、フッ素系界面活性剤の含有量は0.01〜
10.0重量%であることが望ましく、ケイ酸塩の含有
量としては、0.1〜10.0重量%であることが望ま
しい。
【0020】尚、研磨剤層を構成する研磨剤には上記研
磨材料及び研磨促進剤の他に防腐剤、着色剤、香料など
を必要に応じて適宜添加することもできる。
【0021】研磨剤は、水及びまたはグリコール類から
なる溶剤中に研磨剤と溶剤とが重量比で10〜50:9
0〜50の割合となるように加えられ、この状態で前記
繊維材表面にスプレー、ナイフコートなどの塗布手段に
よって塗布される。
【0022】こうして形成される研磨剤層の厚さとして
は、0.5〜10mmが好ましい。0.5mmよりも薄
い場合には十分な研磨効果を得られず、10mmよりも
厚くなると、繊維基材から剥離したり、部分的に脱落し
たりし易くなるからである。
【0023】この研磨剤層は、糊成分によって固められ
ていて、取り扱い時や使用時に容易に繊維基材から剥離
したり、脱落したりしないようになっている。
【0024】糊成分としては、例えばデキストリン、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリル酸塩などの水溶性ポ
リマーが好ましい。この糊成分を前記研磨剤層表面に付
着させることにより、あるいは研磨剤を構成する研磨材
料や研磨促進剤と共に混合することにより、研磨剤層の
保形性を確保している。水溶性ポリマーを糊成分として
用い、これにより研磨剤層を固めた場合、該研磨シート
は、水に湿らせた状態で被研磨物に適用するので、その
ときの水と接触した糊成分だけが溶けてゆき、水と接触
しない糊成分は依然として研磨剤層の保形に寄与し、研
磨剤層の保形性という点から大変に都合がよい。
【0025】糊成分を研磨剤層表面に付着させる場合、
十分な保形性と研磨効果を確保するため、10〜100
0g/m2の付着量とするのが好ましい。
【0026】
【実施例】実施例 20重量%の炭化ケイ素と20重量%の珪藻土を研磨材
料として用い、これに5重量%のフッ素原子を導入した
ケイ酸塩からなる研磨促進剤を配合し、0.1重量%の
防腐剤を加えて研磨剤とした。
【0027】この研磨剤を水とプロピレングリコールを
10:1の割合で配合した溶媒中に加えて分散液とし、
この分散液を目付45g/m2のパルプ不織布の一方面
側に付着量が400g/m2となるように散布し、不織
布の一方面側に研磨剤層を形性した。
【0028】次いで、不織布の研磨剤層側面に水溶性ポ
リマーを付着量が50g/m2となるように散布し、こ
れを強制乾燥することで研磨シートを得た。
【0029】得られた研磨シートについて、その研磨性
能を評価した。研磨性能は、水で湿らせた研磨シートを
用いて、撥水コート剤を塗布した自動車のフロントガラ
スガラス面上を研磨するという社内モニターテストを行
い、ガラス面上の撥水コート剤が完全に除去されるまで
に要した時間で評価した。
【0030】尚、比較のため、研磨剤を水とグリコール
からなる分散媒中に分散させた分散液(比較例1)と、
研磨剤を接着剤と共に不織布に付着させた研磨シート
(比較例2)とを用いてフロントガラス面を研磨した場
合についても、実施例と同様にガラス面上の撥水コート
剤が完全に除去されるまでに要した時間でその研磨性能
を評価した。
【0031】その結果、実施例に係る研磨シートの場合
は、研磨時間が4〜5分であったのに対し、比較例1の
研磨剤は10〜12分、比較例2の研磨シートも同じく
10〜12分であった。このことから、比較例1の研磨
剤及び比較例2の研磨シートに比べて、実施例に係る研
磨シートが研磨性能に優れることが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明の研磨シートにあっては、研磨材
料に研磨促進剤を含ませた研磨剤層が繊維基材表面に形
成されていると共に、前記研磨剤層が糊成分によって固
められていることから、作業性、取り扱い性が良好で、
しかも優れた研磨効果を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨材料に研磨促進剤を含ませた研磨剤層
    が繊維基材表面に形成されていると共に、前記研磨剤層
    が糊成分によって固められていることを特徴とする研磨
    シート。
  2. 【請求項2】研磨剤層に含まれる研磨促進剤がフッ素原
    子とケイ酸塩とからなることを特徴とする請求項1記載
    の研磨シート。
  3. 【請求項3】研磨剤層の外側面が糊成分によって固めら
    れていることを特徴とする請求項1記載の研磨シート。
  4. 【請求項4】糊成分が水溶性ポリマーであることを特徴
    とする請求項1または3記載の研磨シート。
JP2001265603A 2001-09-03 2001-09-03 研磨シート Pending JP2003071730A (ja)

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Citations (7)

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