JP2003070278A - 電気機械のためのフィードフォワードパラメータ推定 - Google Patents

電気機械のためのフィードフォワードパラメータ推定

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JP2003070278A
JP2003070278A JP2002235682A JP2002235682A JP2003070278A JP 2003070278 A JP2003070278 A JP 2003070278A JP 2002235682 A JP2002235682 A JP 2002235682A JP 2002235682 A JP2002235682 A JP 2002235682A JP 2003070278 A JP2003070278 A JP 2003070278A
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Julie A Kleinau
ジュリー・エイ・クライノー
Jeffery A Zuraski
ジェフリー・エイ・ズラスキー
Daniel W Shafer
ダニエル・ダブリュー・シャファー
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • G01K7/20Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements the element being a linear resistance, e.g. platinum resistance thermometer in a specially-adapted circuit, e.g. bridge circuit
    • G01K7/21Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements the element being a linear resistance, e.g. platinum resistance thermometer in a specially-adapted circuit, e.g. bridge circuit for modifying the output characteristic, e.g. linearising
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/04Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric involving the use of models or simulators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントローラとスイッチング装置とを含む電
気機械のパラメータを推定するための方法およびシステ
ムを提供する。 【解決手段】 コントローラは電流センサと、温度セン
サ13とのうちの少なくとも1つに応答する。コントロ
ーラはパラメータ推定プロセス100を実行し、パラメ
ータ推定プロセスは電流値と、温度推定値のうちの少な
くとも1つに応答し、パラメータ推定プロセスの結果7
0は、電気機械の推定されたパラメータ110を表す。
そのパラメータ推定は電気機械の温度を推定するための
方法を含み、コントローラに動作可能に接続され、測定
された温度に対応する温度信号をコントローラに送信す
る温度センサを備え、コントローラは、温度センサから
の温度信号に応答して温度推定プロセスを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コントローラとス
イッチング装置とを含む電気機械のパラメータを推定す
るための方法およびシステムに関する。
【0002】関連特許出願の相互参照 本特許出願は、2001年8月17日に出願の米国仮特
許出願第60/313,302号の利益を主張する。な
おその特許出願の内容は全体として参照して本明細書に
援用される。
【0003】
【従来の技術】電気機械、たとえば電子パワーステアリ
ングシステム(EPS)において用いられる場合がある
ような永久磁石(PM)モータはパラメータの変動によ
って影響を受け、パラメータ変動は、温度、構造および
寿命の変化の関数としてシステム性能全体に影響を与え
る。モータ回路の抵抗R、インダクタンスLおよびモー
タトルク/電圧定数Keが3つの主なパラメータであ
り、それらはモータの制御および性能に影響を与える。
通常の動作温度にわたって、モータ回路の抵抗Rは60
〜70%まで変化し、モータのインダクタンスLは限ら
れた範囲で変化し、モータ定数Keは±7%程度まで変
化する。さらに、モータ回路の抵抗Rおよびモータ定数
eはいずれも、構造の場合に約±5%の変動を、また
システムの寿命にわたって約10%の劣化を示す。モー
タ抵抗Rは寿命とともに増加し、モータ定数Keは寿命
にわたって減少する。一方、モータパラメータの構造変
動は、ランダムに分散される傾向がある。それゆえ、あ
る形態の、温度、構造あるいは使用期間/寿命に依存す
る補償を行わない場合、モータ出力トルクおよびシステ
ム制動が変動する結果として、パワーステアリングシス
テムの性能が劣化するであろう。
【0004】抵抗Rの変動だけを相殺するために、同じ
譲受人に譲渡された係属中の、Sayeed Mir 等による米
国特許出願第60/154,692号において、抵抗推
定方法が着想され、記載された。温度、構造および寿命
に起因する抵抗Rの変動を補正することができ、その意
図した目的のために非常に適しているが、その発明にお
いて開示される補正方式は、種々のモータ動作条件に必
ずしも対処できるとは限らない。たとえば、そのような
条件には、モータのパワーダウン時、トルク対速度面の
第2の象限にあるとき、低電流時、あるいはモータ高速
度時が含まれる場合がある。電子ステアリングシステム
を用いる車両では、パワーダウン時および低電流時(た
とえば、高速道路での運転中)に著しい時間が費やされ
る場合があり、これらの時間中に大きな温度変化が生じ
る場合がある。大部分の補正方式は、非常にゆっくりと
補正が行われるように構成され、それゆえ、そのような
誤差を排除するために多大な時間を要する場合がある。
既存の設計方式は、温度、構造および寿命にわたって著
しく変動する場合がある、モータ定数のような他のモー
タパラメータの変動を相殺しない場合があることは非常
に重大である。
【0005】現在、電流制御式モータを用いるステアリ
ングシステムが存在している。システム内の温度が変化
する際に、所望の電流レベルを保持するために、これら
の電流制御式モータは典型的には、ハードウエア電流ル
ープの一部として電流センサを備えられる。しかしなが
ら、既に、コストを削減する目的で、電圧モード制御式
システムを用いる必要がある他のモータ設計も存在す
る。そのような状況では、電流制御式モータにおいて温
度を補償するために先に記載されたとの同じ方法は、コ
ストの点で効率よく電圧制御式モータに適用することは
できない。多数の高価なセンサの利点を用いることな
く、電圧制御のためのモータ抵抗R、モータ定数Ke
よび読取り温度の指示の正確な推定値を求め、モータト
ルクを正確に制御することが必要になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本発
明は、コントローラとスイッチング装置とを含む電気機
械のパラメータを推定するための方法およびシステムに
関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】電気機械のパラメータを
推定するためのシステムは、電気機械と電源間に作動的
に接続されたスイッチング装置に作動的に接続されたコ
ントローラを含み、スイッチング装置はコントローラに
応答し、電気機械に作動的に接続され電気機械の電流を
表示する電流値を送信する電流センサと、コントローラ
に作動的に接続され測定された電流に対応する温度信号
をコントローラへ送信する温度センサとの少なくともひ
とつを含む。コントローラは、電気機械の電流を表示す
る電流値、温度値の少なくともひとつに応答するパラメ
ータ推定プロセスを実行し、パラメータ推定プロセスを
結果は電気機械の推定されたパラメータを表す。
【0008】電気機械のパラメータを推定する方法は、
電流値および温度値の少なくともひとつを受信するステ
ップを含む。パラメータ推定は、温度推定プロセスに応
答する1以上の電流値、温度値に応答するパラメータ推
定プロセスの結果である。
【0009】電気機械のパラメータを推定するための機
械読取り可能なコンピュータ・プログラムコードにより
符号化された記録媒体。記録媒体は、上述した電気機械
のパラメータを推定するための方法をコントローラに実
施させるための命令を含む。
【0010】電気機械のパラメータを推定するための搬
送波に具現されるコンピュータ・データ信号。コンピュ
ータ・データ信号は、上述したような電気機械のパラメ
ータを推定する方法をコントローラに実施させるように
構成されたコードを含む。
【0011】
【発明の実施の形態】ここで図面が参照される。いくつ
かの図面において類似の構成要素は同様に番号を付され
る。
【0012】電子パワーステアリングシステムのよう
な、モータ制御の多くの実用的な応用形態において、コ
ストおよび設計を勘案すると、モータの巻線あるいは磁
石上に直接に温度センサを配置して使用できない場合が
よくある。しかしながら、電圧モード制御式システムに
おいて、重要なパラメータの温度、構造および寿命の変
動にわたってモータトルクを正確に保持するためにその
ようなデータが用いられる。電子パワーステアリングシ
ステムにおいてモータの十分なトルク制御および動作を
保証するために、限定はしないが、モータ抵抗Rおよび
モータ定数Keのようなモータパラメータの変動を、温
度、構造および寿命の関数として補償してモータを制御
することが望まれるようになってきた。モータ制御シス
テムでは、電圧モード制御を用いるモータは、モータ電
流ではなく、印加されるモータ電圧を用いて制御され
る。しかしながら、モータによって生成されるトルクは
モータ電流に比例する。それゆえ、上記のようなモータ
パラメータの変動は、制御システムにおいて直接誤差を
課す。モータパラメータの変動は、構造、寿命および温
度の変動の関数として、直接的なトルクの変動および精
度誤差を生成する。それゆえ、温度、構造および寿命の
関数としてモータパラメータの変動を補償するシステム
は、改善された応答およびより正確な制御を示す場合が
ある。したがって、そのような変動を相殺するモータパ
ラメータ推定/補償方式が開示される。一般に、構造お
よび寿命の偏差が、モデル化されたモータパラメータの
長期の補償を用いて補償される場合がある。これは通
常、そのような偏差がモータの動作寿命にわたってゆっ
くりと変動するためである。しかしながら、温度変動が
生じる場合、電気モータの動作サイクルが繰り返される
結果として、それは非常に明らかな形で現れる。それゆ
え、温度推定を重要視することにより、推定されている
モータパラメータの明らかな温度依存特性を取り扱うこ
とができる。したがって、システム内の種々の温度の推
定をサポート詳細な解析が、モータパラメータ推定を容
易にするために提供される。
【0013】本明細書においていくつかの実施形態とし
て開示されるのは、電気機械の温度およびパラメータを
推定するための方法およびシステムである。より詳細に
は、開示される実施形態は、モータパラメータの変動を
温度、構造および寿命の関数としてシミュレートするた
めのモデルを特定する。本発明では特に、温度によるモ
ータパラメータの変化と、構造および寿命変動のための
予測とを特徴付ける係数を特定する。たとえば、温度変
動の場合、そのモデルは3つの係数の作用をシミュレー
トする。3つの係数とは、すなわち第1に、モータを制
御するために用いられるスイッチング装置内の基板シリ
コンの抵抗率の熱係数と、第2に、モータ巻線に用いら
れる銅の抵抗率の熱係数と、最後に、モータに用いられ
る磁石の磁界強度の熱係数である。同様に、選択される
推定値は、モータ制御システム構成要素の変動を、構造
および寿命の関数として定義し、特徴付ける。
【0014】開示される方法は、限定はしないが、フィ
ードバック方法と、予測あるいはフィードフォワード方
法とを含む。さらに、フィードバックおよびフィードフ
ォワード両方のパラメータ推定を組み合わせた方法が開
示される。本明細書において、本発明の典型的な実施形
態が例示のために記載され、車両ステアリングシステム
内の電気モータに適用される場合がある。好ましい実施
形態が図示および記載されるが、本発明はここに記載さ
れる実施形態に限定されず、パラメータおよび温度推定
が望まれる電気機械を用いる任意の制御システムに当て
はまることは、当業者には理解されよう。
【0015】ここで図面を詳細に参照すると、図1はP
M電気機械システムを示しており、参照番号10が、こ
れ以降モータ12と呼ばれるPM電気機械(たとえば、
モータ)のトルクを制御するためのシステム全体を示
す。これ以降システム10と呼ばれるトルク制御システ
ムは、限定はしないが、モータロータ位置エンコーダ1
4と、速度測定回路16と、電流測定装置(図示せず)
と、コントローラ18と、電力回路あるいはインバータ
20と、電源22とを備える。コントローラ18は、モ
ータ12に印加される際に所望のトルクが生成されるよ
うに、インバータ20から必要な電圧を生成するように
構成される。これらの電圧がモータ12の位置および速
度に関連するので、ロータの位置および速度が判定され
る。ロータ位置エンコーダ14はモータ12に接続さ
れ、θで示されるロータの角度位置を検出する。エンコ
ーダ14は、光検出、磁界変動あるいは他の方法に基づ
いて、回転装置の位置を検出することができる。典型的
な位置センサは、ポテンシオメータ、レゾルバ、シンク
ロ、エンコーダ等、および上記のうちの少なくとも1つ
を含む組み合わせを備える。位置エンコーダ14は、ロ
ータの角度位置を指示する位置信号24を出力する。電
流測定装置は、モータ12に供給される電流を検出し、
その電流値を指示する信号をコントローラ18に送信す
る。典型的な実施形態では、電流はインバータ20にお
いて測定されるが、しかしながら、電流が、特定の実施
形態に対して便利な任意の位置で測定できることは明ら
かである。さらに、電流の値を確認する他の等価な手段
も可能であることも明らかであろう。
【0016】図2にも示される典型的な実施形態では、
モータ12の温度は、モータ12に対する励起電圧の印
加を制御するスイッチング装置の基板に配置される1つ
あるいは複数の温度測定用装置あるいはセンサ13を用
いて測定される。典型的な実施形態は、スイッチング装
置の基板に温度センサ13を配置することを開示する
が、種々の他の場所も可能であることは理解されたい。
別の場所として、モータ12、コントローラ18等の中
に、あるいはそれに近接して配置することが含まれる場
合がある。温度センサ13はコントローラ18に温度信
号23を送信し、本明細書において規定されるプロセス
を容易にする。典型的な温度センサは、限定はしない
が、熱電対、サーミスタ、抵抗性熱素子(RTD)、半
導体等、および上記のうちの少なくとも1つを含む組み
合わせを含み、それは、適切に配置される際に、特定の
温度に比例する較正可能な信号を供給する。
【0017】位置信号24、速度信号26、温度信号2
3、電流値およびトルク指令信号28がコントローラ1
8に適用される。トルク指令信号28は、所望のモータ
トルク値を表す。コントローラ18は、全ての入力信号
を処理して、各信号に対応する値を生成し、結果とし
て、本明細書において規定されるようなアルゴリズムの
処理のために利用可能なロータ位置値と、モータ速度値
と、温度値と、トルク指令値とを生成する。速度信号2
6は、典型的な実施形態では、モータ位置のような他の
測定されたパラメータから導出されるものとして開示さ
れるが、そのような信号は測定された信号であってもよ
いことに留意されたい。たとえば、モータ速度は、選択
された持続時間にわたる位置信号24の変化として近似
され、導出される場合があるか、あるいは回転速度計ま
たは類似の装置で直接測定される場合がある。
【0018】また、上記のような測定信号は一般に、所
望により、あるいはその特性を改善するか、あるいは取
得された信号の不要な特性を排除するために必要に応じ
て、線形化、補償、およびフィルタリングされる。たと
えば、その信号は、処理速度を改善するために、あるい
は大きなダイナミックレンジの信号を処理するために線
形化される場合がある。さらに、周波数または時間に基
づく補償およびフィルタリングを用いて、雑音を除去す
るか、または望ましくないスペクトル特性を排除するこ
ともできる。
【0019】コントローラ18は、位置信号24、速度
信号26およびトルク指令信号28、ならびに他のモー
タパラメータ値を用いることにより、所望のトルクを生
成するために必要とされる電圧振幅Vref31を決定す
る。コントローラ18は、電圧振幅信号31および位置
信号24から相電圧指令信号Va、VbおよびVcを決定
することにより、電圧振幅信号Vref31を3つの位相
に変換する。相電圧指令信号Va、VbおよびVcは、適
当なパルス幅変調(PWM)技術を用いて、モータデュ
ーティサイクル信号Da、DbおよびDc32を生成する
ために用いられる。コントローラ18のモータデューテ
ィサイクル信号32は、電源22に接続され、モータ電
圧指令信号に応じてモータのステータ巻線に相電圧34
を印加する、電力回路あるいはインバータ20に加えら
れる。インバータ20は、モータへの電圧の印加を誘導
および制御するための1つあるいは複数のスイッチング
装置を含む場合がある。スイッチング装置は、極端に限
定される必要はないが、スイッチ、トランスミッション
ゲート、トランジスタ、シリコン制御式整流器、トライ
アック等、および上記の組み合わせを含む場合がある。
この場合には、たとえば、シリコンパワートランジス
タ、多くの場合にMOSFETが用いられる。
【0020】規定された関数および所望の処理を、それ
ゆえ計算を実行するために(たとえば、電圧モード制御
アルゴリズム、ここで規定される推定等の実行)、コン
トローラ18は、限定はしないが、1つあるいは複数の
プロセッサ、1つあるいは複数のコンピュータ、メモ
リ、記憶装置、レジスタ、タイミング回路、割込み回
路、通信インターフェースおよび入力/出力信号インタ
ーフェース、ならびに上記のうちの少なくとも1つを含
む組み合わせを含む場合がある。たとえば、コントロー
ラ18は、通信インターフェースからのそのような信号
を正確にサンプリングし、変換あるいは取得できるよう
にするために、入力信号フィルタリングを含む場合があ
る。コントローラ18およびその中のある特定のプロセ
スのさらなる特徴は、本明細書の後の時点で十分に説明
されるであろう。
【0021】温度推定 本明細書において典型的な実施形態として特定されるの
は、パワートランジスタ基板から測定されるような温度
の成分からモータパラメータを推定するための方法であ
る。これらの温度成分の原点を理解することにより、パ
ワートランジスタとモータとの関係を特定し、定量化で
きるようになる。それゆえ、開示される実施形態に特に
適用されるような、エネルギーの変換の原理(熱力学第
一法則)を認識し、理解することが重要である。式
(1)は熱力学第一法則を記述する。
【0022】
【数3】 Ein+Eg−Eout=Est (1) ただし、Einはシステムに加えられるか、あるいは伝達
されるエネルギーであり、Egは熱として現れる熱エネ
ルギーに変換されるエネルギーであり、Eoutはシステ
ム外に伝達されるか、あるいは周囲に放出されるエネル
ギーであり、Estはシステムに格納されるエネルギーで
ある。
【0023】図1に示されるシステム10は、必ずしも
限定はしないが、制御に作用するための3つの主な構成
要素、この車両の例では、モータと、コントローラと、
補助機構とを含む場合がある。システム内では、機械、
電気および電磁エネルギーが熱エネルギー(Eg)に変
換される。電気エネルギーは、種々の構成要素、たとえ
ば、電圧レギュレータ、シャント抵抗、バスコンデン
サ、電力リレー、パワートランジスタ等、および他の種
々の電子部品から、コントローラ内で熱エネルギーに変
換される。また、モータ12も銅製の巻線において、電
気エネルギーを熱エネルギーに変換する。モータ12の
鉄損は最小であり、それゆえ、電磁的な加熱は、熱力学
的な事柄に対して無視される。補助機構は、機械的な力
の増加を提供し、摩擦から生成される熱として、機械エ
ネルギーを熱エネルギーに変換する。これらのエネルギ
ーのうちのある量は構成要素内に格納され(Est)、一
方、他のエネルギーは対流によってシステム内の周囲環
境に放出される(Eout)。さらに、周囲に伝達される
エネルギーは、他の構成要素に入る場合もある
(Ein)。最後に、エネルギーはシステム10の外部か
ら供給される場合もある。たとえば、自動車の応用形態
における車両暖房装置は、ある特定の条件下で、80℃
の温度上昇を引き起こす可能性がある。
【0024】有効な温度推定を容易にするために、測定
される温度と、トランジスタシリコン、モータの銅巻線
およびモータ磁石の温度との関係が決定される。温度推
定は、利用されることになる測定された温度が多数の結
合される成分を含む場合があるという点で、複雑になる
場合がある。それゆえ、温度推定の精度を高めるため
に、これらの成分を1つの測定される温度から分離する
ことが望ましい。本明細書において典型的な実施形態と
して特定されるのは、パワートランジスタ基板の温度の
成分と、その温度推定を実行するための方法である。
【0025】この解析の目的を果たすために、測定され
る温度の4つの成分、すなわち、モータからの対流と、
パワートランジスタからの伝導および対流と、コントロ
ーラ18の電子装置からの対流と、車両からの対流とが
検討されるであろう。温度推定を例示するために、モー
タの銅巻線およびトランジスタシリコンの温度のための
式が導出される。その後、付加的な成分が特定される。
最後に、全ての成分を含む温度推定アルゴリズムが特定
されるであろう。
【0026】エネルギー(たとえば、電力)の時間差の
記述により、モータ12の銅巻線の温度と、パワートラ
ンジスタのシリコンの温度とを関係付ける。電気エネル
ギーから生成される電力は、モータ電流Iの二乗と電気
抵抗Rとの積である。電気抵抗Rは、形状l/Aと、導
電率σと、温度Tとの関数である。
【0027】
【数4】
【0028】パワートランジスタが起動されるとき、ト
ランジスタのシリコンとモータの銅巻線とを通って電流
が流れる。格納される電力は、体積Vと、密度ρと、比
熱cと、温度Tとの関数である。
【0029】
【数5】
【0030】対流は、対流の係数h、表面積As、表面
温度Tsとここでは周囲温度Taとして定義される境界層
温度との差との関数である。本明細書に開示される典型
的な実施形態の場合には、簡略化するために、パワート
ランジスタおよびモータ巻線は、互いに数℃の範囲内で
同じ周囲温度を共有する。
【0031】
【数6】
【0032】それゆえ、システム内の関連するエネルギ
ーの和をとるために、式(2)、(4)および(5)を
式(1)に代入すると、シリコンと銅との間の熱電力出
力の関係は、形状(l、A、As、V)と、質量と、材
料の特性(σ、ρ、c、h)と、温度との関数になる。
【0033】
【数7】
【0034】式(6)を表面温度Tsについて解くこと
により、式(7)において2つの個別の温度、すなわ
ち、周囲温度Taと、基板温度値25(あるいはモータ
温度)を表す表面温度Tsとが生成され得る。周囲温度
aは、車両と、コントローラの電子装置とからの対流
を含む。表面温度Tsは、インバータ20あるいはモー
タ12のパワートランジスタからの対流を含む。測定さ
れる基板温度値25(線形化される)は、伝導経路によ
ってパワートランジスタから分離される。この伝導経路
は、基板のためのh、A、ρ、Vおよびcに値を割り当
てる際に考慮される。さらに、シリコン内のI2R損失
が、k・A/Lによって特徴付けられる熱伝導経路にわ
たって伝達される。ただしkはシリコン基板の熱伝導率
の係数である。このk・A/L伝導経路についての考慮
事項は、基板温度値25(あるいはモータ温度)を表現
するための式(7)には表れない。
【0035】
【数8】
【0036】電流がシリコンと銅との間で共有されるの
で、式(7)は、銅とシリコンとの間の周囲より高い温
度の変化の差が銅およびシリコン両方の材料の特性
(h、σ)および形状によって特徴付けられる、という
ことを示すことを認識することは注目に値する。時間が
無限大になる際の指数の極限を思い起こされたい。
【0037】
【数9】
【0038】ここで、基板およびモータに関する周囲よ
り高い定常状態の温度上昇が、より明らかになる。
【0039】
【数10】
【0040】銅とシリコンとの間の周囲より高い温度変
化全体の差を求めることにより、定常状態の温度上昇の
比が求められる。電流項が如何に消去されるかに注目さ
れたい。
【0041】
【数11】
【0042】式(7)および(8)は、温度推定を実施
するために用いられる場合がある原理を示す。厳密に検
討すると、フィルタ(この場合には一次)および利得
は、測定された温度への応答を有するように実施される
場合があり、周囲温度Taが個別の成分として取り扱わ
れる際に、これらの結果が再現されることになることを
実証することができる。式(7)の時定数は以下の通り
である。
【0043】
【数12】
【0044】式(7)が測定されたシリコンに適用され
る際に、実際に測定されているのがシリコンであるた
め、この時定数を用いて、3つのフィルタ全ての進み部
分を較正する。言い換えると、測定される基板温度のダ
イナミクス(dynamics) が消去される。式(7)がモー
タの銅巻線、磁石およびパワートランジスタに適用され
る際に、これらの時定数を用いて、3つのフィルタ全て
の遅れ部分を較正する。言い換えると、モータの銅巻
線、磁石およびパワートランジスタのダイナミクスが推
定される。フィルタの周波数は、以下の式の時定数から
決定される。
【0045】
【数13】
【0046】その利得は、式(8)に記述される定常状
態のデルタ温度(ΔT)の比によって決定される。ある
典型的な実施形態は、上記の開示内容および解析によ
る、モータ12のパワートランジスタシリコン、モータ
銅巻線およびロータ磁石の温度推定のための方法および
システムを含む。これは、この場合には、パワートラン
ジスタ基板上で少なくとも1つの温度を測定することに
より達成される。その後、この測定された温度は、上記
のフィルタ推定を用いて3つ全ての温度を推定するため
に処理される。
【0047】フィードフォワードパラメータ推定および
温度推定 ある典型的な実施形態は、上記の開示内容および解析に
よるパワートランジスタシリコン、モータ銅巻線および
ロータ磁石の温度推定のためのプロセスを用いて、モー
タパラメータ推定を容易にするモータ制御方法およびシ
ステムを含む。これは、この場合には、パワートランジ
スタ基板上で少なくとも1つの温度を測定することによ
り達成される。その後、この測定された温度は、先に与
えられた、フィルタ推定、つまり上記の解析を用いて、
3つ全ての温度を推定するために処理される。
【0048】ある典型的な実施形態は、実際の動作モー
タ温度およびパラメータが推定される場合があるフィー
ドフォワードパラメータ推定方法およびシステムを含
む。図2は、ある典型的な実施形態を実施するためのブ
ロック図を示す。開示されるその方法を実行するために
必要な処理は、必ずしもそうではないが、コントローラ
18において実行される場合がある。そのような処理
は、所望に応じて、および本発明を実施するために必要
に応じて、システム10内に設けられる種々の装置に分
散されるか、システム10内全体に分散される場合もあ
る。図1も参照すると、温度センサ13が、電気モータ
12のためのモータコントローラ18の温度を直接測定
するために用いられる。温度センサ13は、モータコン
トローラ18あるいはインバータ20の1つの構成要素
であるパワートランジスタ基板(図示せず)に取着され
ることが好ましい。示されるような温度センサ13は、
実用上の検討によって許されるなら、他の場所に配置さ
れる場合もあることに留意されたい。さらに、モータ1
2、コントローラ18あるいはインバータ20の内部
に、あるいは外部に配置される場合もある。いずれの場
合でも、熱力学的に相応しい配慮から、正確な熱モデル
を確実に生成できるようにすることが好ましい。ある典
型的な実施形態では、モータパラメータは、温度の関数
として推定され、補償される。補償および推定をさらに
改善するために、さらに付加的なセンサのコストへの派
生的な影響に対処するために、モータコントローラ18
および電気モータ12内の温度をさらに推定することに
より、多数のセンサを適用することが控えられる。それ
ゆえ、本明細書では、温度を判定し、最終的にはモータ
パラメータを推定するための種々の手段を開示する多数
の実施形態が開示される。
【0049】再び図2を参照すると、温度推定値を決定
するために、温度センサ13の出力、すなわち温度信号
23が、線形化関数機構15を介して送信され、その測
定の非線形性を補償する。線形化関数機構は当分野にお
いてよく知られており、ハードウエアまたはソフトウエ
アいずれかの実施形態、あるいはその両方の組み合わせ
を含む場合がある。その後、基板温度値25を示す、線
形化された温度信号は、温度推定プロセス100に向け
られ、その出力が温度推定値70を表す。
【0050】図2に示されるような温度推定プロセス1
00の一例は、モータの熱時定数を推定するように設計
されるカットオフ周波数を有する簡単なローパスフィル
タを含む場合がある。しかしながら、そのような温度推
定プロセス100の時定数を注意深く調整しても、依然
として過渡応答は、特に動的な条件下で、モータの実際
の温度と温度推定値70との間の誤差を示すことがわか
っている。それゆえ、フィルタ推定値の過渡的な精度を
改善するために、遅れフィルタ、進み遅れフィルタおよ
び/または遅れ進みフィルタを用いる図3に示されるよ
うなフィルタ構造が用いられる場合がある。図4は、実
際のモータ温度およびモータコントローラ温度の両方と
比較した場合の、典型的な進み遅れフィルタの単位ステ
ップ応答を示す。フィルタパラメータの誤差は、フィル
タパラメータが変動する場合であっても、推定される応
答が所望の応答を如何に正確に近似するかを示すために
導入されている。
【0051】図5に示されるような典型的な実施形態で
は、多数の温度推定フィルタを用いて、温度推定、それ
によりモータパラメータ推定を容易にする。図面には実
際には、3つの個別の推定フィルタが示されており、そ
れらは典型的な実施形態における3つの動作温度、すな
わちモータコントローラシリコンの温度、モータ磁石の
温度およびモータの銅巻線の温度を推定するための役割
を果たす。これ以降、3つの温度推定フィルタは、シリ
コン温度推定フィルタ40、磁石温度推定フィルタ5
0、および銅巻線温度推定フィルタ60と呼ばれるであ
ろう。開示される典型的な実施形態は3つのフィルタお
よび3つの推定される温度を特定するが、これは限定さ
れるものと見なされるべきではないことを認識すること
が重要である。温度推定は、所望なだけ多くの、かつ推
定するために、あるいはその推定の精度あるいは応答特
性を改善するために役に立つだけ多くの温度推定値およ
びパラメータ推定値に適用される場合があることは理解
されよう。
【0052】図5はブロック図を示しており、それは基
板温度値25(同じく図2参照)の処理を示す。図に示
されるように、基板温度値25は、シリコン温度推定フ
ィルタ40、磁石温度推定フィルタ50、および銅巻線
温度推定フィルタ60に送信される。このようにして、
それぞれシリコンのための70a、磁石のための70b
および銅のための70cを含む、多数の温度推定値70
が、温度センサ13からの1つの温度信号23を用いて
生成される。
【0053】図5を参照すると、一実施形態では、シリ
コン、磁石および銅巻線温度推定フィルタ40、50お
よび60は、一次フィルタとして実装される。再び、一
次の進み遅れフィルタおよび遅れ進みフィルタが選択さ
れる。なぜなら、式7が、そのようなフィルタの実施形
態が予想される応答特性を有する正確な推定値を供給す
ることを示すためである。リードおよび遅れフィルタな
らびに利得増幅器の範囲は、コントローラおよびモータ
の熱結合、車両内の配置、対流方式、配電およびヒート
シンク能力の多数の段階を網羅することが意図される。
モータとコントローラとの間の上記の熱特性に応じて、
利得増幅器は1未満か、1か、あるいは1より大きくす
ることができる。図6に示されるように、典型的な実施
形態では、シリコン温度推定フィルタ40の遅れ周波数
範囲は約53μHz(マイクロヘルツ)〜約320μH
zであり、進み周波数範囲は約53μHz〜約160μ
Hzである。磁石温度推定フィルタ50の遅れ周波数範
囲は約35μHz〜約80μHzであり、進み周波数範
囲は約53μHz〜約160μHzである。銅巻線温度
推定フィルタ60の遅れ周波数範囲は約35μHz〜約
80μHzであり、進み周波数範囲は約53μHz〜約
160μHzである。温度推定フィルタ(たとえば、4
0、50および60)はそれぞれ、零点を消去するか、
あるいは零点および極を消去し、それぞれローパスフィ
ルタあるいは単位利得を生成するためのオプションを含
む。温度推定フィルタ40、50および60はそれぞ
れ、限定はしないが、パッシブ、アクティブ、ディスク
リート、デジタル等、およびその組み合わせを含む種々
の方法を用いて実装される場合があることは理解されよ
う。たとえば、典型的な実施形態では、温度推定フィル
タ40、50および60はそれぞれデジタルフィルタと
して実装され、約128msecの速度で動作する。さ
らに、図示される利得増幅器は、明瞭にするとともに、
完全を期すために含まれることにも留意されたい。それ
ぞれ温度推定フィルタ40、50および60とともに示
されるそのような利得増幅器は、フィルタと同様に、柔
軟性を持たせるために、種々の変形形態、構成および形
状を用いて実装される場合があることがよく知られてい
る。
【0054】モータ巻線の熱時定数は比較的長い(20
分以上)ので、モータ12および基板の温度がパワーダ
ウン時に著しく異なった場合には、システムパワーダウ
ン後にモータおよび基板の温度を等しくするのに長い時
間がかかることを理解し、認識することは注目に値す
る。次にシステムが再び「起動される」際に、そのよう
な差によって、温度推定値に誤差が導入されるようにな
る場合もある。この異常に対処するために、電源投入時
に初期化方式が用いられ、それにより、上記の温度差の
影響を低減する。ある実施形態では、シリコン、磁石お
よび銅温度推定フィルタ40、50および60をそれぞ
れ基板温度値25に初期化するために初期化信号80が
供給され、その後、温度センサ13によって測定される
ような温度信号23が線形化される。そのような初期化
は、モータ温度推定値にオフセット誤差を導入する場合
があり、それは著しく低減されるか、除去されるのに比
較的長い時間を要するようになることを理解することも
重要である。結果として、システム10は、その誤差が
著しく低減されるまで、トルク精度が劣化する場合があ
る。そのようなオフセット誤差は実施形態によって許容
可能であり、さらに他の実施形態では好ましくなく、そ
れゆえ、より複雑な初期化方式が利益をもたらす場合が
ある。
【0055】したがって、別の実施形態は、付加的な初
期化プロセスを含み、それにより、システム10がパワ
ーダウンした後にも、温度推定プロセス100からの温
度推定値27が安定状態値に近づくような時間まで、温
度推定プロセス100(たとえば、40、50および6
0を含む)を引き続き実行する場合がある。システムが
起動されるときに、温度推定プロセス100が依然とし
て動作し続けている場合には、温度推定プロセスに対す
る初期化は必要とされないであろう。
【0056】さらに別の典型的な実施形態は、利用可能
なら別のセンサからの情報を用いて、少ない誤差でデジ
タル温度推定フィルタ(例えば、40、50および6
0)を初期化することにより、推定フィルタ初期化誤差
に対処する。そのような典型的な実施形態では、たとえ
ば、エンジン冷却水温度が利用可能であり、用いられる
場合がある。たとえば、τeがエンジンを63%まで冷
却するためにかかる時間であるとすると、
【0057】
【数14】
【0058】である。ただし、Teはエンジン冷却水温
度であり、Taは周囲温度であり、Te0はイグニション
が最初にオフされたときの熱いエンジン冷却水温度であ
る。イグニションがオフされている時間の長さを近似す
るために、式(9)は以下のように書き直すことができ
る。
【0059】
【数15】
【0060】τcuおよびτmがそれぞれ、モータ巻線お
よび磁石を63%まで冷却するためにかかる時間である
とすると、
【0061】
【数16】
【0062】である。ただし、TcuおよびTmはそれぞ
れモータ巻線温度および磁石温度であり、Tcu0および
m0はそれぞれイグニションが最初にオフされたときの
熱いモータ巻線温度および磁石温度である。式(10)
を式(11)および(12)に代入すると、モータ巻線
温度および磁石温度は、較正可能な時定数、記録された
パワーダウン温度、および初期エンジン冷却水温度に関
して初期化することができる。
【0063】
【数17】
【0064】ただし上記の各式の右辺の第2項はフィル
タ初期値である。現在および最後のエンジン冷却水温度
eおよびTe0を有する乗算項は、そのシステムが最後
にパワーダウンされるので、最後に記録された温度T
cu0およびTm0の変化を指示する、0〜1の分数であ
る。その後、これらの2つの項(式(13)および(1
4)から)の積を用いて、デジタル温度フィルタを初期
化する。分数項が0であるとき、デジタルフィルタも同
様に0に初期化され、モータ巻線および磁石温度は、初
期化される前の周囲温度に等しくなる。式のうちの多く
が、材料に固有なものとして表されることに留意された
い。しかしながら、これらの式は、式に適当な添え字を
代入することにより、対象となる任意の材料に当てはま
るように一般化される場合もある。たとえば、式(1
4)の場合、磁気材料に固有であり、以下のように代入
することにより一般化することができる。
【0065】
【数18】
【0066】ただし、添え字mは、別の材料への一般化
された適用を示すために、xによって置き換えられてお
り、上記の各式の右辺の第2項はフィルタ初期値であ
る。開示されるような実施形態は、各デジタルフィルタ
初期値のための2つの2次元参照テーブルを用いて実装
される場合がある。図7は、それぞれ磁石および銅巻線
フィルタ80aおよび80bのためのフィルタ初期化信
号80を生成するための式(1)および(14)の実施
形態を示す。参照テーブル86および88はそれぞれ、
線形補間、等化等を用いて、テーブルのサイズ、あるい
はテーブル内のエントリの数を低減することができる。
磁石および銅フィルタ(たとえば、50および60)の
ための初期化を特定する典型的な実施形態が開示される
が、そのような実施形態は、用いられる任意の推定フィ
ルタに同じく当てはめることができることは理解された
い。
【0067】さらに別の典型的な実施形態では、先に概
説された開示内容が、再び付加的なフィルタリングおよ
び推定で補われる。先に概説された方式は、特定の動作
条件下で、推定フィルタ40、50および60(図5)
の初期化を改善するための方法を提供する。推定フィル
タ40、50および60(図5)はそれぞれ、初期化の
式(たとえば、式(13)および(14))の項の1つ
として周囲温度Taを用いて、初期化信号80を定式化
する。周囲温度Taが著しく変動する特定の動作条件下
では、初期の周囲温度が記録された後に、誤差が導入さ
れる場合があることに留意されたい。たとえば、非常に
温度の低い条件下で推定プロセス100が初期化される
場合には、加熱することにより、周囲温度を著しく上昇
させるようにする。式(7)および(8)を厳密に検討
すると、周囲温度が個別の成分として取り扱われると
き、再び簡単なフィルタおよび利得を用いて、測定され
る電流および抵抗からデルタ温度(ΔT;たとえば、周
囲より高い温度の変化)を正確に推定できることも明ら
かであろう。一実施形態では、所望の応答をシミュレー
トするために、一次のローパスフィルタが用いられる。
図8は、この方法を用いるモータ温度推定フィルタ15
0のブロック図を示す。別のモータデルタ温度推定値信
号27aが、モータ温度推定フィルタ150によって生
成される。対照のために、モータデルタ温度推定のこの
別の手段を用いることにより、適当な場合に、初期化時
に記録される周囲温度を調整することができる。この別
のモータデルタ温度推定は、電流推定および本明細書に
記載されるモータ抵抗推定機構から処理されることがで
きる。他の寄与する要因がなく、対流のみに対応するモ
ータの温度変化は、以下の式において簡略化することが
できる。
【0068】
【数19】
【0069】ただし、Iはモータのピーク位相電流(た
とえば、全体の熱を生成する電流)を表し、Rmはここ
に開示される実施形態によって推定される場合があるよ
うなモータの抵抗を表し、Rthermは対流に関連する熱
抵抗を表し、τは、モータ12、システム10および温
度制御システム内の熱伝達に関連する熱時定数を表す。
ある実施形態では、較正可能フィルタ152が時間要素
を提供し、利得154が、熱抵抗Rthermおよび他のシ
ステム変数を提供する。これらの他の変数は、コントロ
ーラからの対流および熱伝達を含む。一実施形態では、
較正可能フィルタ152として、一次のローパスフィル
タを用いる場合がある。コントローラから伝達される熱
の時定数はモータとは異なる場合があるが、それは10
〜15℃程度しか寄与しない。このデルタ温度推定値
は、モータデルタ温度推定値として実現されることに留
意されたい。それゆえ、結果的には、シリコンあるいは
磁石デルタ温度推定値も同じように実現される場合があ
る。
【0070】ここで図9を参照すると、推定プロセス1
00と一体化される、周囲温度推定/初期化を組み合わ
せた方式を示すブロックが示される。これら2つのアプ
ローチは、周囲温度Taの推定を行うことなく、式
(7)から表面温度の変化を推定する2つの方法を提供
する。第1の方法は、フィルタリング前に、測定された
周囲温度Taがわかることが必要なのに対して、第2の
方法はその必要がない。それゆえ、これら2つの方法が
組み合わせられるとき、結果として、周囲温度Taが推
定される。その推定が実施される場合があるような銅温
度推定フィルタ60の場合に、これが図9に示される。
図8に示されるようなモータ温度推定フィルタ150
は、再び参照テーブル156を用いることにより、コン
トローラ18の場合に負担になる実装および処理を容易
にするためにさらに簡略化される場合があることに留意
されたい。
【0071】標準的な条件あるいは動作として、始動時
に初期基板温度25を初期周囲温度Taとして用いる場
合がある。精度範囲検査を用いて、開示される周囲温度
推定が初期周囲温度を補償するために必要とされ、用い
られるか否かを判定することができる。上記の推定方法
と同様に、別のフィルタ(図示せず)を用いて、初期の
周囲温度から新しい周囲温度推定値への低速で、滑らか
な移行を提供することもできる。トリム調整のためのオ
フセット項が、一定の熱伝達、既知の誤差あるいは予想
される誤差および偏りを相殺するために含まれる場合も
ある。このデルタモータ温度推定値27が推定値温度
(この場合には、巻線銅温度推定値70c)から差し引
かれるとき、その結果が、周囲温度Taの推定になる。
その後、推定された周囲温度を用いて、周囲温度補償器
158で示されるように、各温度推定値、たとえば70
a、70bおよび70cを補償することができる。
【0072】この典型的な実施形態は、図9に示される
ように、周囲温度Taの推定値とともに1つのフィルタ
(たとえば、銅推定フィルタ60で示される)のみを用
いることに留意されたい。必ずしもそうではないが、同
じ周囲温度推定値が、付加的なパラメータ温度推定フィ
ルタの場合に利用される場合もある。たとえば、磁石温
度推定値の場合に、同じ方式が用いられる場合がある
が、しかしながら、シリコン推定フィルタの場合には、
コントローラ18およびモータ12のための上記の周囲
温度の差を相殺するために、その周囲温度推定値に付加
的なオフセット較正値が付加されることになる。さら
に、測定された基板温度値25の初期値が、必要とされ
る閾値内でシステム動作時間にわたる周囲温度Taとし
て十分である場合があることに留意されたい。その際、
周囲推定が、過度のコントローラあるいは車両暖房中に
生じる場合があるような閾値を横切る場合には、(銅)
推定フィルタ60に続く付加的な周囲温度推定プロセス
によって初期値が補償される。補償された周囲温度推定
値はさらに、銅推定フィルタ60内にここで加えられる
利得に応じて調整された計測が必要な場合があることに
も留意されたい。
【0073】ここで図10を参照すると、上記の温度推
定プロセス100を用いるフィードフォワードパラメー
タ推定プロセス110を示すブロック図が示される。種
々のモータおよびシステム構成要素の正確な温度推定値
を導出することにより、モータパラメータ値の推定およ
び計算が容易になり、さらにそこから、モータ12に指
令するための正確な動作電圧の判定が容易になる(図1
1も参照されたい)。再び、ある実施形態では、その計
算は、処理を簡略化し迅速に処理するために参照テーブ
ルを用いることにより、あるいは式を解くことにより行
われる場合がある。図10および図11は、全モータ回
路抵抗およびモータ定数を計算し、その後、温度変化に
応じて正確なモータ動作電圧を計算するために、そのよ
うな温度推定データが如何に処理される場合があるかの
一例を示す。公称パラメータ値82(この場合には、ト
ランジスタシリコン抵抗、ならびにモータ銅抵抗および
モータ定数Keのための値)が、温度推定値70ととも
に、対応するパラメータ計算ブロック90、92および
94への入力として用いられる。3つ全てのパラメータ
計算ブロック90、92、94の式は以下の形を有す
る。
【0074】
【数20】 実際のパラメータ値=(公称値@Tnom)*(1+熱係数*(Tact−Tnom)) (16) ただし、Tnomは公称パラメータが定義される温度であ
り、熱係数は、計算されているパラメータのうちの熱の
影響を受けやすい材料の熱係数(モータ抵抗の場合の銅
の抵抗率の温度係数)であり、Tactはその材料の実際
の温度である。
【0075】しかしながら、図10のブロック図は、パ
ラメータ計算に用いられる3つの温度推定値70a、7
0bおよび70c(たとえば、シリコン、銅および磁
石)を示すことに留意されたい。しかしながら、図10
に示される同じ技術が論理的には、任意の数の温度推定
値を用いて適用されることができることも明らかであろ
う。
【0076】改善されたフィードバックパラメータ推定 フィードフォワードパラメータ推定は、温度によるモー
タパラメータの変動を近似する開ループ手段を提供す
る。そのような推定を用いる場合であっても、そのモデ
ルは厳密には正確ではないので、その温度推定には依然
として誤差が存在するであろう。さらに、機械パラメー
タ値の寿命の劣化は、相殺および補償することができな
い。最後に、構造の変動に起因するパラメータの変化に
は、製造するためにさらに時間とコストとを必要とする
ことになる、100%の部品の評価および較正を用いて
のみ対処することができる。誤差積分器を用いる閉ルー
プ(フィードバック)アプローチは、ゆっくり変化する
構造および寿命の変動を補償できるようにする。結果と
してパラメータ推定誤差を生じる温度推定値の誤差も補
償される場合がある。
【0077】ある典型的な実施形態は、モータ回路抵抗
Rの誤差およびモータ定数Keの誤差の両方を累積し、
補正するための1つあるいは複数の条件付積分器を備え
る。積分条件は、各積分器の誤差信号の精度によって判
定される。さらに、R推定の場合の誤差積分は、モータ
動作の低速度/高トルク指令領域において行われ、K e
の場合の誤差積分は、高速度/低トルク指令領域におい
て行われる。これは、低速度では、抵抗誤差信号の式の
ほうがより正確であり、高速度では、Ke誤差信号の式
のほうがより正確であるという事実に起因する。
【0078】ここで図11を参照すると、コントローラ
18によって実装され、実行される場合があるようなパ
ラメータ推定のための、フィードフォワード方法120
と、フィードバック方法130とを組み合わせた方法が
示される。一般に、電圧制御方式では、所望のトルク指
令を特定するトルク指令信号TCMD28が、現在モータ
速度ωとともに用いられ、モータに対する電圧および位
相進み角δ指令を生成する。さらに、トルク指令信号T
CMD28は、包絡線および大きさの制限、あるいは他の
そのような処理等を含み、信号の特性を制御する。また
コントローラ18もそのような処理を含む場合があり、
逆モータモデル112において存在する場合があるよう
なモータ制御および推定処理も、抵抗R、インダクタン
スLおよびモータ定数Keのようなモータパラメータの
推定値を利用する場合がある。
【0079】また、その実施形態も、モータ回路抵抗R
(104)およびモータ定数Ke(106)の両方を補
正するために、条件付積分器104および106(たと
えば、それらは、所定の条件下でのみその入力を積分す
る)を含む場合がある。条件付積分器104および10
6は、108において生成される推定されたトルク20
6と、遅延されたトルク指令202で示されるTCMD
8の時間的にシフトされたバージョンとの比較を通して
生成されるトルク誤差信号204に応答する。トルク生
成電流Iqがトルクに正比例することに留意することに
より、このアプローチにおいて、2つのアナログ量のう
ちのいずれかが用いられる場合があることは理解されよ
う。これ以降、トルクおよびトルク電流は同様に取り扱
われる。
【0080】そのプロセス、すなわち推定値トルク10
8は、入力として、モータのトルク生成電流、すなわち
qを表す測定値(モータ電流ベクトルの「実数」、
「直交」あるいは「トルク」成分とも呼ばれる)と、モ
ータ速度ωとを用いる。測定されるトルク生成電流Iq
と、トルク指令TCMD28から決定される予測値との比
較を容易にするために、適当なスケーリングが適用され
る。TCMD28と比較動作との間に114において示さ
れる適当な遅延は、測定されたIqが、比較されている
CMD28との時間整合性を確実に有するように適用さ
れ、それにより遅延されたトルク指令202を生成す
る。フィードフォワードとフィードバックとを組み合わ
せたモータ定数推定値KeESTの、直前に推定された値
が、そのスケーリングプロセスにおいて用いられる。ト
ルクはKe*Iqに等しいので、遅延されたトルク指令2
02はKeESTで割られ、計算されたIqと比較するため
の、指令されたトルク電流変数を生成する場合がある
か、逆に、IqがKeESTと掛け合わされ、計算されたト
ルク推定値TEST206を生成し、遅延されたトルク指
令202と比較される場合がある。後者が図11に示さ
れる。比較によって生成されるトルク誤差信号204
は、制限プロセス122において範囲検査され、そのト
ルク誤差信号204が選択された制限を超える場合には
無視される。そうでない場合には、トルク誤差信号20
4は抵抗条件付積分器104に供給される。同様に、ト
ルク誤差信号204は、モータ定数Ke条件付積分器1
06にも供給される。
【0081】推定値トルクプロセス108の付加的な出
力は、Iqの測定された値が有効である、すなわち選択
された誤差範囲内にあることを表す信号である。条件付
積分器の動作は、選択された条件下でのみ積分器が動作
することを確実にするために、この有効性条件の関数と
してインターロックされる場合がある。たとえば、推定
値トルクプロセス108に入力されるIq測定値が利用
できないか、あるいは精度が低い場合がある。トルク誤
差信号204に応じて、抵抗Rおよびモータ定数Ke
ためのフィードバック補正値を生成するために、条件付
積分器104および106が用いられる。積分条件は、
各積分器に加えられるトルク誤差信号204の精度によ
って決定される。さらに、抵抗推定のための誤差積分
は、モータ動作の低速度/高トルク指令領域において行
われ、一方、モータ定数Keのための誤差積分は、高速
度/低トルク指令領域において行われる。低速度では、
抵抗誤差信号の式(たとえば式(23))のほうがより
正確であり、高速度では、K e誤差信号の式(たとえば
式(25))のほうがより正確であることは理解されよ
う。
【0082】条件付積分器104および106自体も、
多数の入力信号の関数として動作し、選択された積分条
件を確立する。ある典型的な実施形態では、先に記載さ
れたようなモータ速度ω、モータトルク指令TCMD
8、速度フラグ208および推定値良好フラグを用い
て、所望の積分包絡線をさらに定義する。モータ速度ω
を用いて、推定のために用いられる誤差式の精度が改善
されることを認識することは注目に値する。先に記載さ
れたように、フィードバック補償式は、多数のモータパ
ラメータのための種々の速度範囲において、改善された
精度を示す。一方、先に記載されたように、式(23)
の抵抗推定値は、Iq=0において無限大に近づく。そ
れゆえ、低トルク指令は、抵抗のための推定の積分成分
から除外される必要がある。同様に、式(25)のKe
推定値はω=0において無限大に近づき、それゆえ、モ
ータパワーダウンおよび/または低速度条件は、Ke
分から除外されることになる。さらに、抵抗誤差推定値
が低速度の場合に精度が高く、モータ定数推定値が低ト
ルクの場合に精度が高いことを認識することが重要であ
る。
【0083】推定値良好フラグは、推定値トルクプロセ
ス108からのトルク推定値が有効でない場合があると
きに、それらの動作条件のための推定値計算におけるイ
ンターロックを提供する。たとえば、ある一定の動作条
件下で、トルク電流を確認するために用いられるアルゴ
リズムが、精度の点で劣化する場合があるか、あるいは
決定性を欠く場合がる。トルク推定値を無効にするため
に用いられる1つのそのような条件は、モータ12が第
2あるいは第4象限で動作しているとき、すなわちトル
ク指令および速度ωが反対方向にあるときである。その
ような条件は、トルクおよび方向が逆転する際に生じ
る。
【0084】さらに別の実施形態では、条件付積分器が
さらに別の条件および判定基準の関数である場合もあ
る。たとえば、付加的な制約が積分する際に用いられる
場合がある。この実施形態では、トルク指令のスペクト
ル成分が望ましくなく、したがって積分が無効にされる
べきであるときの条件を特定するために、速度フラグも
用いられる。この場合には、速度フラグ208は、各条
件付積分器104および106によって、過渡条件下の
フィードバック推定値計算のインターロックとして用い
られる。速度フラグ208は、トルク指令TCMD28の
スペクトル成分が選択された周波数閾値未満であること
を指示する。この特性のインターロックは、運転者によ
る突然の短い持続時間のトルク指令に起因するトルク誤
差への寄与が推定値計算に含まれるのを回避するために
望ましい。
【0085】さらに図11では、積分包絡線範囲が種々
の境界条件で実現される場合があることを認識すること
が重要である。たとえば、「硬」境界は、その境界のい
ずれかの側にある際に、それぞれ「オン状態」および動
作中であるか、あるいは「オフ状態」である1つあるい
は複数の条件付積分器104および106によって例示
される。これに対して、「軟」境界では、積分器利得
が、「オン」あるいは動作側から「オフ」あるいは非動
作側への境界を横切る際に徐々に減少し、「オフ」側か
ら「オン」側への境界を横切る際に公称値まで増加して
戻される。「硬」境界は実施するのがより容易な場合が
あるが、「軟」境界によれば、積分窓をわずかに大きく
できる場合がある。一実施形態では、「硬」境界を用い
て、実施要件を簡略化することができる。
【0086】ここで、条件付積分器104および106
へのインターフェース、および積分器の動作を再検討す
ると、図11に示されるようなフィードバックパラメー
タ推定の残りの部分の動作のいくつかの細部への注意が
与えられる。対象のパラメータは通常、時間とともに比
較的ゆっくり変動することに留意されたい。たとえば、
パラメータの温度に依存する変動および寿命変動は、年
単位とはいかないまでも、分単位、日単位の時定数を示
す場合がある。それゆえ、条件付積分器104および1
06は、比較的低速の応答時間あるいは低利得を有する
ために所望のように構成される場合がある。たとえば、
利得を高く設定しすぎたり、応答を速く設定しすぎたり
すると、誤って条件付積分器104および106が、急
激あるいは積極的なステアリング操作時に生じる場合が
あるような、より高い周波数で指令されたトルク中にパ
ラメータの補正を開始してしまう危険性がある。この場
合には、指令されたトルクTCMD28と実際のトルク
(プロセス推定値トルク108から供給されるような)
との間の標準的な遅延は予測しにくくなるので、遅延さ
れたTCMD202とTEST206とは時間的に整合性がな
い(時間的に一致しない)場合がある。しかしながら、
条件付積分器をより低利得に、また条件付積分器の応答
特性をより低速に保持することにより、もしあるなら、
誤ったトルク誤差信号への全体的な応答が制限され、条
件付積分器104および106の出力、すなわちモータ
パラメータ推定値に悪影響を及ぼさないようにすること
ができる。再び、これは、選択された条件下で条件付積
分器104および106の動作をパワーダウンし、パラ
メータ推定値への影響が確実に最小限に抑えられるよう
にすることにより達成される場合がある。上記の実施形
態において開示される速度フラグを用いて、先に記載さ
れたのと同じようにして、この要件に対処することがで
きる。
【0087】条件付積分器104および106を用いる
実用的な実施形態の場合の別の重要な考慮すべき事柄は
初期化である。積分関数の特性のため、初期条件を制御
することは非常に重要であることは十分に理解されよ
う。これは、初期条件内に誤差があれば、その利得を用
いて、かつ指定された積分速度でのみ除去される場合が
あるためである。それゆえ、システム特性に対応するた
めに、所望の応答が意図的に低速に保持される状況で
は、その初期誤差を完全に除去するのに非常に時間がか
かる場合がある。
【0088】先に記載された推定フィルタ40、50お
よび60と同様に、条件付積分器104および106の
初期化は考慮すべき固有の状況を与える。別の実施形態
では、条件付積分器104および106は、各初期化あ
るいは車両始動条件を用いる(たとえば、自動車の場合
の各イグニションサイクル、あるいは電源投入サイクル
を用いる)公称パラメータ値に初期化される場合があ
る。しかしながら、このアプローチを用いることは再
び、キー始動(初期電源オン)時に、逆モータモデル1
12に適用されるパラメータ推定値が公称パラメータ値
で開始し、それゆえ再び、以前の動作サイクル中に「学
習」されたパラメータ推定値についての情報を何も含ま
ないことを意味する。先に記載されたように、条件付積
分器104および106がモータパワーダウン時(たと
えば、ω=0)においてインターロックされるもの考え
ると、これは再び、最初のステアリング操作(最初に指
令されたトルクTCMD28)の場合に、運転者が上記の
実施形態よりも非常に大きいが、短く操作することによ
り、誤差が存在する場合があることを意味する。
【0089】さらに別の実施形態では、各条件付積分器
104および106の出力は、各イグニション/動作サ
イクルの終了時に記憶場所に格納される場合がある。各
イグニションサイクルの終了時に、各条件付積分器10
4および106の出力が、構造および寿命の誤差および
変動を解消するために必要とされるパラメータ推定値の
補正値を表すことを認識することは注目に値する。さら
に、ある動作サイクルから次の動作サイクルまで、構造
変動に依存するパラメータ変動が大きく変化することは
なく、それゆえ必要とされる構造変動誤差補正値は0で
あることも明らかであり、それにも留意されたい。同様
に、ある動作サイクル(たとえば、モータ制御システム
10への各電源供給)から次の動作サイクルまでの寿命
変動補正値は、無視できない場合でも最小である。それ
ゆえ、一実施形態では、条件付積分器104および10
6の出力は、以前の動作サイクルからの値と比較され、
格納された値と、ある選択されたマージンだけ異なる場
合にのみ補正値として格納される場合がある。したがっ
て、動作サイクル間で条件付積分器104および106
の応答に著しい差がある場合にのみ格納されることにな
り、それにより処理の負担および記憶装置の稼動への影
響を低減する。
【0090】フィードバックモータパラメータ推定値の
ための精度範囲および動作を認識し、理解するために、
その生成のための理論式を再検討することが有益であ
る。モータ抵抗Rおよびモータ定数Ke推定値は、モー
タトルクの式と電圧の式とを乗算することに基づく。
【0091】実際のモータ回路抵抗を計算するための式
は、モータトルクおよび電圧の式から以下のようにして
導出される。モータトルクTmは以下のようになる。
【0092】
【数21】
【0093】ただしR、KeおよびLは全て、それぞれ
抵抗、モータ定数およびインダクタンスの実際のモータ
回路パラメータであり、ωeは電気モータ速度(すなわ
ち、(回転速度×極数)/2、ωmp/2)であり、N
pはモータの極数であり、δは実際のモータ位相進み角
である。Vは印加されるモータ電圧であり、それはパラ
メータの推定値を用いて導出される。
【0094】その概念は以下のとおりである。モータト
ルクのための式(17)は、式(18)によって示され
るように、全モータ電流Iqのトルク生成成分のための
式を与えるモータ定数Keの実際の値によって割られ
る。
【0095】
【数22】
【0096】その後、L/R項が依然として式の右辺に
ある点は除いて、式(18)は実際の抵抗Rについて解
かれ、式(19)が生成される。
【0097】
【数23】
【0098】指令されたモータ電圧Vのための式は、式
(17)から導出され、推定されたモータパラメータを
用いて式(20)が生成され、次にそれが式(19)に
代入され、それにより結果として、抵抗Rのための新し
い式、式(21)が生成される。
【0099】
【数24】
【0100】これ以降、式(21)を簡略化できるよう
にするために、ある一定の仮定が適用される。第1に、
推定された値RESTおよびLESTと、RおよびLのための
実際の値との間の誤差が小さい場合には、さらに、モー
タ速度ωmが低い場合には(位相進み角δもまた小さく
なるように)、式(21)の位相進み項(cos(δ)
+ωeL/R*sin(δ)という形の項)は無視さ
れ、消去される場合があるということに留意されたい。
その結果、示されるような式(22)が生成される。第
2に、推定された値KeESTとKeとの間の誤差が小さ
く、かつ再び、モータ速度ωmが低いものと仮定するこ
とにより、分子の第1の項が無視され、消去できるよう
になる。
【0101】
【数25】
【0102】最後に、1+(ωeEST/REST2という
形の分子および分母の項は、推定された値RESTおよび
ESTと、RおよびLのための実際の値との間の誤差が
小さいという第1の仮定に基づいて消去される場合があ
る。この結果として、以下のように、Rの実際の値のた
めの比較的簡単な式が生成される。
【0103】
【数26】
【0104】利用可能な信号からKeの「測定された」
値を決定するために、モータ電流のための以下のベクト
ル式を用いることができる。Vは印加されるモータ電圧
を表し、EはモータBEMF、すなわち逆起電力を表
し、Iはモータ電流を表し、ω mはモータの機械的な速
度であり、Zはモータ回路のインピーダンスを表す。
【0105】
【数27】
【0106】式(24)の左辺は実数であるため、よく
知られている原理を用いて、右辺を実数部のみの項に書
き表すことができる。
【0107】
【数28】
【0108】その式の右辺の全ての値は、ソフトウエア
パラメータあるいはソフトウエア入力のいずれかとして
利用可能であることに留意されたい。Ke推定値からKe
のこの「測定された」値を差し引くことにより、Ke
差信号が生成され、推定値内の誤差を徐々に積分してい
くために用いることができる。また、モータ速度が速度
0に近づくとき、この式は定義されなくなり、用いられ
なくなることを認識することが重要である。さらに、モ
ータ電流の虚数部が0ではない条件下では、その式は正
確ではなくなる。
【0109】式の右辺の全てのパラメータは容易に入手
することができるため、式(23)をRについて直接解
くことができるように見える場合がある。しかしなが
ら、I qが現実には常に利用可能であるか、あるいは正
確であるとは限らず、特に始動時にはそうであることを
認識することが重要である。さらに、その式を最初に導
出するために用いられる仮定は、主に低速度で有効であ
るものとして規定されており、したがって、式(23)
は低速度でのみ有効であることを指示する。それゆえ、
この実施形態に開示されるアプローチは、積分の結果
が、抵抗Rのためのある一定の公称値と組み合わせられ
ることができるか、あるいはより実質的には、後に本明
細書に開示される典型的な実施形態の場合のように、上
記の実施形態に記載されるようなフィードフォワード補
償から導出されるRのための推定値と組み合わせられる
ことができる条件下で用いられることが好ましいであろ
う。
【0110】Ke推定値のための式を計算するために、
別のアプローチが用いられる場合がある。Rのための推
定値の場合の式を生成するために先に用いられたのと同
じ技法を用いると、Keを推定するための式を生成する
ことができる。再び式(18)を参照すると、その式は
eについて解くことができ、式(26)が生成され
る。
【0111】
【数29】
【0112】再び同じように、電圧のための式(20)
を利用し、その後、式(26)に代入すると、Keのた
めの式(27)が生成される。
【0113】
【数30】
【0114】再び、Rについて解くために先に用いられ
た仮定および乗算を適用すると、既知のパラメータに関
する、Keのための簡略化された式を生成することがで
きる。すなわち、RおよびLの誤差が小さいので、位相
進み項を消去することができる。残りの項をさらに簡略
化すると、以下に示される式(28)が生成される。
【0115】
【数31】
【0116】Rのための推定式(式23)ほど簡単では
ないが、KeとKeESTとの間の誤差は依然として、差分
式TCMD/KeEST−Iqの関数である。2つの他の速度依
存項は、その差分式のための「利得」項として作用す
る。観察によれば、この「利得」項は速度0(たとえ
ば、ωe=0)において無限大に近づき、その後、モー
タ動作の中間速度において最小値まで減少し、その後、
高速度において再び増加することが示される。「利得」
項対速度の一例が図12に示される。それゆえ、その
際、式(28)の差分式は、先に述べたように、低速度
あるいは速度0においてKeについての不確定な推定値
を与え、さらに、「利得」項が大きい高速度では、Ke
推定値誤差の改善された指示を与えることを明らかにす
ることができる。したがって、推定値Keに対する最良
の範囲は高速度の場合である。
【0117】Rのための式(23)から、TCMDがK
eESTqに等しい場合には、RがRESTに等しくなること
が容易に理解される。TCMDがKeESTqより大きい場合
には、RESTが小さすぎ、その逆も成り立つ。それゆ
え、条件付積分器104および106のための誤差信号
は、TCMDからKeESTqを差し引くこと(あるいは等価
的に、TCMD/KeEST−Iq)により容易に計算すること
ができる。その際、Iq=0では、Rのための上記の式
は無限大になり、有効ではないため、積分は、δが小さ
いモータ低速度時と、Iqの値が0より大きいときにの
み行われるであろう。
【0118】式(25)およびKeの計算に戻ると、こ
の場合には、KeとKeESTとの間の誤差も、差分式TCMD
/KeEST−Iqの関数になる。2つの他の速度依存項
は、その差分式のためのスケーリングを与える。これら
のスケーリング項は速度0で無限大に近づき、その後、
モータ動作の中間速度の場合に最小値まで減少し、さら
にその後、高速度で再び増加することを認識することが
重要である。それゆえ、その際、その差分式は、利得が
大きい高速度におけるKe推定値誤差の良好な指示子に
なるであろう。それゆえ、Keについての積分を行うた
めの最良の範囲は高速度の場合であり、低速度あるいは
速度0での異常性が回避されるであろう。図12は、K
e推定値誤差信号利得をモータ速度の関数として示す。
【0119】それゆえ、そのパラメータのための明示的
な式で開始して、いくつかの経験に基づいた仮定および
制約を適用することにより、そのパラメータを推定する
ための簡単な式を導出することができる。結果的なパラ
メータ推定値は、指令されたモータトルクと、実際のあ
るいは測定されたモータトルクとの間の誤差に比例す
る。このアプローチは、簡単な誤差積分技法を用いて、
モータパラメータのための補正値を容易に計算できるよ
うにする。再び、積分プロセスは、上記の仮定および制
約に起因して、簡略化された式が有効であるモータの動
作領域に限定されることになることを認識することが重
要である。
【0120】さらに別の実施形態は、パラメータ推定が
中止され、実行されない条件を確立することにより、別
の改善法を用いて、パラメータ推定をフィードバックす
る。そのような条件は種々の理由のために存在し、特
に、パラメータ推定式を確立するために用いられる仮定
がもはや有効ではない場合がある条件に関連する理由の
ために存在する。1つのそのような条件として、モータ
12のための動的な動作条件、たとえば、より積極的な
運転者の入力によって引き起こされる場合があるような
動的なトルクおよび電流が用いられる場合がある。その
ような動的な条件下、たとえば、高トルクまたは電流、
あるいは高速度モータ指令の場合には、先に開示された
パラメータ推定アルゴリズムは、動的な条件の結果とし
て結果的に不正確である推定値を用いて、モータパラメ
ータのための既存の推定を更新する場合がある。それゆ
え、ある典型的な実施形態は、指令されたモータ動的条
件の関数としてモータパラメータ推定を選択的に可能に
する手段を提供する。そのように推定プロセスを選択的
に可能にすることにより、望ましくない結果を生成する
条件へのパラメータ推定応答を回避することによって、
より正確な推定値が生成される。
【0121】モータ制御のために用いられる、図11の
112に示される逆モータモデルは、モータの速度およ
び所望の出力トルクの関数としてモータ12に印加され
る電圧を供給するモータの動作式の逆の有効な定常状態
である。たとえば、車両ステアリングのためのモータ制
御の応用形態において、この定常状態のモデルを利用す
ることにより、システム10の動的特性に関連する、ド
ライバが感じる望ましくない異常を回避しながら、許容
可能な結果が生成されることは理解されよう。これは、
車両のステアリング機構の機械的な時定数と比較する
と、モータ時定数および動的応答が無視できるためであ
る。言い換えると、より具体的には、定常状態逆モータ
モデルにおいて指令された電流とモータによって生成さ
れるトルクとの間の遅れおよびダイナミクスは、ドライ
バが感じることはなく、それゆえ、ドライバにそのまま
伝達される。
【0122】ある典型的な実施形態では、図11を再び
参照すると、モータパラメータ推定を容易にするため
に、指令されたトルクとモータトルクとの間の比較およ
び誤差計算が用いられ、それによりトルク誤差が生成さ
れる。理想的なモータパラメータが考慮される場合であ
っても、特に動的な条件下では、そのような誤差が存続
するであろう。さらに、本明細書に開示されるように、
トルク誤差はモータパラメータを補正し、補償するため
に用いられるので、そのようなトルク誤差は、ある条件
下で、より正確なあるいは理想的な値から、より精度の
低い、理想的ではない値までモータパラメータを有効に
「補正する」であろう。より正確な値から離れるこの
「補正」は、パラメータ推定プロセスに特有のものであ
り、回避されることが好ましい。それゆえ、「不適切
な」補正を回避するための1つの方法は、選択された動
的な条件下で、条件付積分器104および106のパラ
メータ推定をパワーダウンすることである。先に記載さ
れた実施形態において説明された速度フラグ208は1
つの実現形態であり、それは選択された条件下で、この
条件付積分器104および106の動作パワーダウンに
対処する。開示される実施形態は、指令されたトルクと
実際のトルクとの間の差から生じるトルク誤差の測定を
用いてパラメータ推定するための改善法に関連するが、
電流を利用する類似の比較が用いられる場合もあること
は理解されよう。実際には、ある条件下で、それは従う
べき比較パラメータとして、トルクではなく電流を用い
るための実装形態において有利な場合がある。
【0123】典型的な実施形態は、動的な動作条件下
で、モータパラメータ推定の望ましくない補正を回避す
るための方法およびシステムを提供する。システム10
では、モータ12は、モータトルクおよびモータ速度導
関数の全ての次数が0である場合には、厳密な定常状態
条件(非動的)下で動作する。短時間にわたって、非常
に動的な条件を無視すると、物理的な制約および特性
(たとえば、質量、慣性等)に起因して、モータ速度ω
mはほとんど変化を示さないことは理解されよう。それ
ゆえ、1サンプル周期中に、モータ速度の導関数の全て
の次数が0であるものと仮定される場合がある。さら
に、モータの速度は、トルクが同じように急激には変化
していない動作条件下で比較的一定のままである。それ
ゆえ、モータトルクの特性は多くの場合に、モータの速
度の特性の良好な指示を提供する。しかしながら、指令
されたトルクが急激な変化を示す際には、著しいダイナ
ミクスが存在する場合がある。さらに、指令されたトル
クの変化率が大きくなると、結果的なモータのダイナミ
クスも大きくなる。モータトルクの一次導関数は、固定
された時間、たとえば1サンプル周期にわたる指令され
たトルクの変化によって、あるいはそのトルク変化のた
めの関連する時間で割った、ある指定されたモータトル
ク変化によって近似される場合がある。モータトルクあ
るいはモータ電流の変化率を確認するための種々の方法
があることは理解されよう。本明細書で与えられる2つ
の方法は典型的で、例示的なものであり、導関数を求め
る他の可能性のある手段を必ずしも含んでいない。ま
た、実際には、上記の方法あるいは類似の方法を用い
て、より高次の導関数の厳密な測定値あるいは推定値を
得ることは困難である場合が多いことも理解されよう。
雑音増幅の問題および数学的な特異性のため、そのよう
な方法はデータおよび応用形態のある一定の特性に限定
される。理想的には、モータのダイナミクスの特性を容
易に決定するために、モータ電流の全ての高次の導関数
を含むことが好ましいであろうが、それでも、指令され
たトルク、それゆえ電流の変化率は、モータのダイナミ
クスの有用な推定値を提供する。
【0124】再び図11を参照すると、指令された電流
の変化率が、ある時間にわたる電流指令間の差、たとえ
ば、2つの連続した、あるいは選択された数のコントロ
ーラサイクルにわたる電流指令間の差として計算される
場合があることが理解されよう。電流指令の変化率が選
択された閾値を超える場合には、パラメータ推定はパワ
ーダウンされる場合がある(その時間には、条件付積分
器104および106(図11)による積分は行われな
い)。この変化率が閾値より小さい場合には、パラメー
タ推定は誤差を積分するようになされる。典型的な実施
形態では、2msecの持続時間にわたる2A(アンペ
ア)の閾値が用いられ、より効率的な条件付積分器を提
供することがわかっている。
【0125】それゆえ、条件付積分器104および10
6の最大利得は、推定されたパラメータRおよびKe
許容可能な最大振れ幅によって求められる場合があるこ
とに留意されたい。さらに、ここに開示されるような閾
値の下にある、ある限られた範囲で動作するようにパラ
メータ推定を限定することにより、条件付積分器104
および106の利得の増加が達成される場合があり、そ
れによりパラメータ推定のための条件付積分器104お
よび106の応答特性が改善されることを認識すること
が重要である。
【0126】フィードバックとフィードフォワードとを
組み合わせたパラメータ推定別の典型的な実施形態は、
先に説明したようなパラメータ推定のためのフィードフ
ォワード方法120のプロセスと組み合わせられる、同
様に先に説明したパラメータ推定実施形態のためのフィ
ードバック方法130のプロセスの改善法を考慮する。
パラメータ推定のためのそのようなフィードバック方法
130とフィードフォワード方法120とを組み合わせ
たものは、いずれかの方法が単独で実装される際の欠点
および制約を最小限に抑えながら、両方の方法の利点を
獲得する。図11は、用いられるプロセスの概要を示す
図である。フィードバックシステムは一般に閉ループで
あり、正確な検出方法あるいは装置を必要とし、かつ不
良な過渡応答あるいは安定性を犠牲にして、パラメータ
あるいはシステムの正確な制御を提供することに留意さ
れたい。さらに、フィードバックシステムは多くの場合
に、所望の補正値を計算するために、さらに多くの処理
時間を要する。逆に、フィードフォワード方法は一般に
開ループであり、対象のパラメータをセンサによって測
定する必要がない。さらに、フィードフォワード方法は
通常、応答の精度を犠牲にして、非常に優れた過渡応答
特性を示す。それゆえ、フィードバック方法とフィード
フォワード方法との組み合わせは、フィードバックによ
る改善された精度に、フィードフォワードによる動的な
応答を提供する。
【0127】フィードバック方法130およびフィード
フォワード方法120を容易に実行するために用いられ
るプロセスの説明は先に記載されており、冗長性を避け
るためにここでは繰り返さない。それゆえ、フィードバ
ックに対する参照は、上記のフィードバックパラメータ
推定方法の十分な説明および開示を含むことは理解され
たい。さらに、フィードフォワードに対する参照も、上
記の温度推定およびフィードフォワードパラメータ推定
方法の十分な説明および開示を含む。ここで提供される
さらに十分な説明は、フィードバックまたはフィードフ
ォワードパラメータ推定のいずれか、あるいはその組み
合わせの能力を詳述することを意図している。
【0128】条件付積分器104および106とのイン
ターフェース、および積分器の動作を再検討して、ここ
で、図11に示されるようなフィードフォワードおよび
フィードバックを組み合わせたパラメータ推定の残りの
部分の動作のいくつかの細部へ注目する。ここで、フィ
ードバック方法130について考えてみると、対象のパ
ラメータは通常、時間にわたって比較的ゆっくりと変動
することに気が付く。たとえば、パラメータの寿命変動
は、年単位とはいかないまでも、分単位、日単位の時定
数を示す場合がある。さらに構造変動は、ユニット間
で、事実上、よりランダムになる傾向がある。それゆ
え、条件付積分器104および106は、比較的遅い応
答時間、あるいは低利得を示すように、所望のように構
成される場合がある。たとえば、利得を高く設定しすぎ
たり、応答を速く設定しすぎたりすると、誤って条件付
積分器104および106が、急激あるいは積極的なス
テアリング操作時に受ける場合があるような、より高い
周波数で指令されるトルク中にパラメータの補正を開始
してしまう危険性がある。この場合には、指令によるト
ルクTCDM28と実際のトルク(プロセス推定値トルク
108から供給されるような)との間の標準的な遅延は
予測しにくくなるので、遅延されたTCDM202とTEST
とは時間整合性がない(時間的に一致しない)場合があ
り、短くても誤りのある誤差信号(erroneous error si
gnals)を生成する結果になり得る。しかしながら、条
件付積分器の利得をより低く、また条件付積分器の応答
特性をより低速に保持することにより、生成される任意
の誤った信号が制限され、条件付積分器104および1
06の出力、すなわちモータパラメータ推定値に悪影響
を及ぼさないようにできる。再び、これは、選択された
条件下で条件付積分器104および106の動作をパワ
ーダウンし、パラメータ推定値への影響が最小限に抑え
られるようにすることにより達成される場合がある。上
記の実施形態において開示される速度フラグを用いて、
先に記載されたのと同じようにして、この要件に対処す
ることができる。
【0129】再び図11に戻ると、フィードフォワード
パラメータ推定110および構成要素温度推定プロセス
100を含むフィードフォワード方法130が先に開示
されており、それらはともに、抵抗Rおよびモータ定数
eの両方の場合の温度依存フィードフォワードパラメ
ータ推定値を計算する。フィードバック方法130は、
構造および寿命変動に対処するために、パラメータ推定
値に対する、長期間にゆっくりと変動する補正値を計算
する。一実施形態では、条件付積分器104および10
6の各出力は、それぞれ加算器116および118にお
いて、先に記載された抵抗推定値210およびモータ定
数推定値212のためのフィードフォワードパラメータ
推定値の出力と合成され、それぞれ抵抗およびモータ定
数のための合成されたパラメータ推定値214および2
16が生成される。合成されたパラメータ推定値214
および216は温度とともに連続して(フィードフォワ
ード)、かつ必要に応じて構造および寿命変動を補正す
るように(フィードバック)更新される。これらの合成
の結果は最終的なモータパラメータ(R,Ke)であ
り、それは逆モータモデル112に適用され、モータの
ための適当な電圧および位相指令を計算し、所望のトル
クを達成するために用いられる。
【0130】フィードバック方法130とフィードフォ
ワード方法120との組み合わせ方法の一実施形態で
は、ここでもまた、初期化が最も重要である。その組み
合わせアプローチは、フィードバック方法130あるい
はフィードフォワード方法120のいずれかだけでは容
易に達成されない非常に大きな利点をもたらす。条件付
積分器の初期化について考えてみると、組み合わせプロ
セスの1つの典型的な実施形態では、条件付積分器10
4および106は単に、先に開示されたように各車両始
動条件である出力0に初期化することができる。しかし
ながら、このアプローチを用いることは、キー始動(初
期電源オン)時に、逆モータモデル112に適用される
合成されたパラメータ推定値が、フィードフォワードパ
ラメータ推定プロセス110からのみのフィードフォワ
ード推定値に等しいことを意味する。このアプローチは
応用形態によっては十分である場合があるが、ここでも
また、パラメータの構造および寿命変動についての「学
習された」情報を利用しない。
【0131】さらに別の実施形態では、先に開示された
のと同様に、各条件付積分器104および106の出力
は、各イグニッション/動作サイクルの終了時に記憶場
所に格納される場合がある。各イグニッションサイクル
の終了時に、各条件付積分器104および106の出力
が、構造、寿命およびフィードフォワード補正誤差変動
を解消するために必要とされるパラメータ推定値の補正
値を表すことを認識することが重要である。さらに、あ
る動作サイクルから次の動作サイクルまで、構造変動に
依存するパラメータ変動が大きく変化することはなく、
それゆえ必要とされる構造変動誤差補正値は0であるこ
とも明らかであることにも留意されたい。同様に、ある
動作サイクル(たとえば、モータ制御システム10への
各電源供給)から次の動作サイクルまでの寿命変動補正
値は、無視できない場合でも最小である。それゆえ、再
び、これらの変動に起因する条件付積分器104および
106の出力への寄与は、一定であるものと仮定される
場合がある。したがって、動作サイクル間で条件付積分
器104および106の応答に著しい差がある場合にの
み、温度の関数としてフィードフォワード推定の誤差に
起因する場合がある。
【0132】幸いにも、これらのタイプの誤差は開示さ
れた一実施形態中で既に対処されており、その実施形態
では誤差の影響が最小限に抑えられている。それゆえ、
フィードフォワード推定誤差は概ね、先送りされる構造
および寿命変動よりも小さくなるであろう。さらに、こ
れらのアプローチを用いると、全体的な初期化誤差は依
然として、条件付積分器104および106が、想定さ
れる初期出力として0に初期化された場合よりも非常に
小さくなるであろう。この技法を用いることにより、電
力を供給する初期化時のパラメータ誤差に起因する誤差
は低減され、また積分器がその最終値に近づくためにか
かる時間も短縮されるであろう。
【0133】再び、モータパラメータ推定値へのフィー
ドフォワード推定の寄与が主に温度に関連する変化に対
処する一方、モータパラメータ推定へのフィードバック
の寄与は主に長期の変動に対処することを想起し、理解
することが重要である。それゆえ、一旦、条件付積分器
104および106の出力が最終値に近づいたなら、イ
グニッションサイクルの終了時まで、その出力は大きく
変化しないであろう。
【0134】さらに、Keの推定に関連する条件付積分
器106の初期化のための条件に目を向けると、Ke
ィードバック補償は、ある動作条件下でのみ、たとえ
ば、開示される実施形態では、高モータ/ハンドル速度
下でのみ行われることが理解されよう。注目すべきこと
は、動作条件によっては、著しく確率が小さく、頻繁に
は発生しないものもあり、たとえば、車両を用いる場合
には、運転手によっては、高いハンドル速度を用いるよ
うにして運転することはめったにない場合がある。実用
上の見方から、各動作サイクルから次の動作サイクルま
でのKeの実際の値について学習され、蓄積された情報
を破棄することは無益であろう。したがって、結果的に
トルク出力の大きな変化および減衰を生じる場合があ
り、おそらく安定性の劣化につながる、Ke推定値の誤
差を回避するために、条件付積分器(この場合には10
6)の最後の出力値は格納され、後に使用するために、
各動作サイクルの終了時まで保存される場合がある。動
作サイクルの終了時に、パラメータ推定値の最後の値
が、以前の動作サイクルから格納された値と比較され、
最後のサイクル以降にそのパラメータ推定値に著しい変
化があった場合にのみ保存される場合があることがより
適切である。
【0135】しかしながら、主に積分器104および1
06が非動作状態に設定される時間が長いことに起因す
る、上記の欠点は解決されないままであり、それゆえフ
ィードバック推定とフィードフォワード推定とを組み合
わせることにより、より正確な結果を生成する。ここに
記載される組み合わせアプローチの別の利点は、フィー
ドフォワード方法120の精度要件が、フィードバック
プロセスの存在に起因してわずかに緩和されうることで
ある。それにより、システム性能全体に影響を及ぼすこ
となく、パラメータ推定値へのフィードバックの寄与が
その差を補うことができるようになる。たとえば、フィ
ードフォワードパラメータ推定だけで望まれる場合があ
るものより、低コストの温度センサが用いられる場合が
あるか、あるいは推定プロセス100のために用いられ
る初期化が簡単になる場合がある。さらに、トルク誤差
信号に応じて一対の条件付積分器を動作させることを開
示する実施形態が記載されてきたが、それは典型的なも
のであり、例示にすぎないことは理解されよう。同じ概
念の他の実装形態も考えられる。たとえば、上記の積分
器は実質的には、所定の速度で誤差を累積する誤差累算
器あるいはカウンタになる。累算器、カウンタあるいは
他の加算方法を用いる他の実装形態も容易に用いられる
場合がある。
【0136】開示される方法は、それらのプロセスを実
施するために、コンピュータを利用するプロセスおよび
装置の形で具現される場合がある。またその方法は、フ
ロッピーディスケット(登録商標)、CD−ROM、ハ
ードドライブあるいは任意の他のコンピュータ読取り可
能媒体のような有形の媒体において具現される命令を含
むコンピュータプログラムコードの形で具現することも
でき、コンピュータプログラムコードがコンピュータ内
にロードされ、コンピュータによって実行されるとき、
そのコンピュータは、その方法を実行することができる
装置になる。また本発明の方法は、たとえば、記録媒体
に格納されるか、コンピュータにロードされ、かつ/ま
たはコンピュータによって実行されるかにかかわらず、
コンピュータプログラムコードの形で、あるいは、電線
あるいはケーブル上で、光ファイバを通して、あるいは
電磁放射を介してなどの、何らかの伝送媒体上で、変調
された搬送波であるなしにかかわらず伝送されるデータ
信号として具現することもでき、コンピュータプログラ
ムコードがコンピュータ内にロードされ、コンピュータ
によって実行されるとき、そのコンピュータは、その方
法を実行することができる装置になる。汎用のマイクロ
プロセッサ上で実施される際に、コンピュータプログラ
ムコードセグメントがマイクロプロセッサを構成し、特
定の論理回路を形成する。
【0137】本発明は典型的な実施形態を参照しながら
記載されてきたが、本発明の範囲から逸脱することな
く、種々の変更がなされる場合があり、その構成要素の
代わりに、同等のものが用いられる場合があることは当
業者には理解されよう。さらに、その本質的な範囲から
逸脱することなく、ある特定の状況または材料を本発明
の教示に適合させるように多くの変更がなされる場合が
ある。それゆえ、本発明は、本発明を実行するために考
慮される最良の形態として開示される特定の実施形態に
は限定されず、本発明は、併記の特許請求の範囲内に入
る全ての実施形態を含むことが意図されている。
【0138】
【発明の効果】本発明によれば、電気機械の温度を動作
中に推定するためのシステムおよび方法を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モータ制御システムを示すブロック図であ
る。
【図2】 典型的な温度推定システムのブロック図であ
る。
【図3】 モータ、モータコントローラおよび温度推定
フィルタのための熱特性のモデルを示すブロック図であ
る。
【図4】 図3のブロック図モデルの単位ステップ応答
を示すグラフである。
【図5】 温度推定フィルタの典型的な実施形態のブロ
ック図である。
【図6】 図5に示されるフィルタの特性の表である。
【図7】 フィルタ初期化実施の概略図である。
【図8】 別の温度推定実施形態を示すブロック図であ
る。
【図9】 周囲温度推定を用いる温度推定のための別の
実施形態を示すブロック図である。
【図10】 パラメータ計算における温度推定の利用を
表すブロック図である。
【図11】 フィードフォワードおよびフィードバック
を組み合わせた推定プロセスを示すブロック図である。
【図12】 Ke推定器誤差信号利得をモータ速度の関
数として示すグラフである。
【符号の説明】
10 モータ制御システム 12 PM電気機械/モータ 13 温度測定センサ 15 初期化ファンクション機構 16 速度測定回路 18 コントローラ 23 温度信号 25 基板温度値 26 速度信号 27 モータ温度推定値 30 温度推定値フィルタ 40 シリコン温度推定値フィルタ 50 磁石温度推定値フィルタ 60 銅巻線温度推定値フィルタ 70 多重温度推定値 80 フィルタ初期化信号 100 温度推定プロセス 108 プロセス推定値トルク 110 フィードフォワード・パラメータ推定値プ
ロセス 112 逆モータモデル 120 フィードフォワード方法 130 フィードバック方法 150 モータ温度推定フィルタ 158 周囲温度補償器 210 抵抗推定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー・エイ・ズラスキー アメリカ合衆国ミシガン州48603,サギノ ー,メイプル・ウッズ・ウエスト 4113 (72)発明者 ダニエル・ダブリュー・シャファー アメリカ合衆国ミシガン州48433,フラッ シング,アップルウッド・ドライヴ 5170 Fターム(参考) 5H115 PA11 PG04 PI11 PU16 PV09 QN02 SE03 TO05 5H550 AA16 BB03 BB08 DD04 DD08 HB07 JJ11 LL38 LL39 MM09 5H560 AA08 BB12 EB01 JJ06

Claims (99)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング装置に動作可能に接続され
    るコントローラであって、前記スイッチング装置は前記
    電気機械と電源との間に動作可能に接続され、また前記
    スイッチング装置は前記コントローラに接続される、該
    コントローラを備え、 前記コントローラに動作可能に接続され、前記電気機械
    内の電流を指示する電流値を送信する電流センサと、 前記コントローラに動作可能に接続され、測定された温
    度に対応する温度信号を前記コントローラに送信する温
    度センサと、のうちの少なくとも1つをさらに備え、 前記コントローラは、前記温度信号に応答する温度値
    と、前記電流値とのうちの少なくとも1つに応答してパ
    ラメータ推定プロセスを実行し、該パラメータ推定プロ
    セスの結果は前記電気機械のパラメータを表す、電気機
    械のパラメータを推定するための装置。
  2. 【請求項2】 前記電気機械は電気モータを含む、請求
    項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記パラメータは、抵抗、インダクタン
    スおよびモータ定数のうちの少なくとも1つを含む、請
    求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記電流値は、前記電気機械のためのト
    ルク電流を表す、請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記温度センサはサーミスタを含む、請
    求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記コントローラは前記温度信号を線形
    化するためのプロセスを実行する、請求項1に記載の装
    置。
  7. 【請求項7】 前記線形化は線形化関数機構を介して処
    理するステップを含み、前記温度センサの前記出力は前
    記線形化関数機構の入力に供給され、前記線形化関数機
    構の出力は前記パラメータ推定プロセスの入力に供給さ
    れる、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記パラメータ推定プロセスは前記温度
    値に対応するフィードフォワード推定方法を含む、請求
    項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記フィードフォワード推定方法は、前
    記パラメータの温度変動の補償を含み、前記補償は前記
    パラメータの温度係数を用いる、請求項8に記載の装
    置。
  10. 【請求項10】 前記温度値は温度推定プロセスに応答
    する、請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つによって実現される、請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記シリコン温度推定値フィルタと、
    前記磁石温度推定値フィルタと、前記銅巻線温度推定値
    フィルタとは一次の進み遅れフィルタである、請求項1
    1に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記シリコン温度推定値フィルタは、
    約53μHzないし約320μHzの遅れ周波数範囲
    と、約53μHzないし約160μHzの進み周波数範
    囲とを含む、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記磁石温度推定値フィルタは、約3
    5μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約5
    3μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを含
    む、請求項12に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記銅巻線温度推定値フィルタは、約
    35μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約
    53μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを
    含む、請求項12に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記コントローラに伝送される初期化
    信号をさらに含む、請求項10に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを、前記温度センサの線形化された出力に対応する
    基板温度に初期化する、請求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスがほぼ定常状態値に近づくまで、パワーダウン後に
    動作し続けることにより前記温度推定プロセスを初期化
    する、請求項16に記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記初期化信号は、別の温度センサに
    応じた温度推定値に基づく初期値に前記温度推定プロセ
    スを初期化する、請求項16に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記別の温度センサはエンジン冷却液
    センサである、請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記初期化信号は、前記別の温度セン
    サの関数として計算された持続時間の温度変化に応答す
    る、請求項16に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記温度推定プロセスは、 【数1】 上式にしたがって温度Txを計算する、請求項21に記
    載の装置。
  23. 【請求項23】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度に初期化する、請求項16に記載の装
    置。
  24. 【請求項24】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度推定値に初期化する、請求項16に記載
    の装置。
  25. 【請求項25】 前記周囲温度推定値は、前記電気機械
    の熱時定数を推定するような大きさのカットオフ周波数
    を有するフィルタを含む、請求項24に記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記周囲温度推定値は、一次の遅れフ
    ィルタを含む、請求項25に記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記一次の遅れフィルタは、約35μ
    Hzないし約80μHzの遅れ周波数範囲を含む、請求
    項26に記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つによって実現される、請求項16に記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記シリコン温度推定値フィルタと、
    前記磁石温度推定値フィルタと、前記銅巻線温度推定値
    フィルタは一次の進み遅れフィルタである、請求項28
    に記載の装置。
  30. 【請求項30】 前記シリコン温度推定値フィルタは、
    約53μHzないし約320μHzの遅れ周波数範囲
    と、約53μHzないし約160μHzの進み周波数範
    囲とを含む、請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記磁石温度推定値フィルタは、約3
    5μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約5
    3μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを含
    む、請求項29に記載の装置。
  32. 【請求項32】 前記銅巻線温度推定値フィルタは、約
    35μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約
    53μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを
    含む、請求項29に記載の装置。
  33. 【請求項33】 初期化信号で前記パラメータ推定値を
    初期化することをさらに含み、前記初期化信号は前記温
    度推定プロセスに伝送される、請求項10に記載の装
    置。
  34. 【請求項34】 電気機械のパラメータを推定するため
    の方法であって、 電流値と、温度値とのうちの少なくとも1つの受信する
    ステップを含み、前記推定は、前記電流値と、前記温度
    値とのうちの少なくとも1つに応答するパラメータ推定
    プロセスの結果として生じ、前記パラメータ推定プロセ
    スの結果は前記電気機械の前記パラメータを表す、電気
    機械のパラメータを推定するための方法。
  35. 【請求項35】 前記電気機械は電気モータを含む、請
    求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記パラメータは、抵抗、インダクタ
    ンスおよびモータ定数のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項34に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記電流値は前記電気機械のためのト
    ルク電流を表す、請求項34に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記温度値は温度センサからの温度信
    号に応答する、請求項34に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記温度センサはサーミスタを含む、
    請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記温度信号を線形化する進みステッ
    プをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記線形化は、前記温度センサと前記
    温度推定プロセスとの間に挿入された線形化関数機構を
    介して処理するステップを含み、前記温度センサの前記
    出力は前記線形化関数機構の入力に接続され、前記線形
    化関数機構の出力は前記パラメータ推定プロセスの前記
    入力に接続される、請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記パラメータ推定プロセスは前記温
    度値に応答するフィードフォワード推定方法を含む、請
    求項34に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記フィードフォワード推定方法は、
    前記パラメータの温度変動の補償を含み、前記補償は前
    記パラメータの温度係数を用いる、請求項42に記載の
    方法。
  44. 【請求項44】 前記温度値は温度推定プロセスに応答
    する、請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、該シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つをさらに含む、請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記シリコン温度推定値フィルタと、
    前記磁石温度推定値フィルタと、前記銅巻線温度推定値
    フィルタは一次の進み遅れフィルタである、請求項45
    に記載の方法。
  47. 【請求項47】 前記シリコン温度推定値フィルタは、
    約53μHzないし約320μHzの遅れ周波数範囲
    と、約53μHzないし約160μHzの進み周波数範
    囲とを含む、請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記磁石温度推定値フィルタは、約3
    5μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約5
    3μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを含
    む、請求項46に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記銅巻線温度推定値フィルタは、約
    35μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約
    53μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを
    含む、請求項46に記載の方法。
  50. 【請求項50】 初期化信号により前記温度推定プロセ
    スを初期化するステップをさらに含む、請求項44に記
    載の方法。
  51. 【請求項51】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを、前記温度センサの線形化された出力に対応する
    基板温度に初期化する、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスがほぼ定常状態値に近づくまで、パワーダウン後に
    動作し続けることにより前記温度推定プロセスを初期化
    する、請求項50に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記初期化信号は、別の温度センサに
    応じた温度推定値に基づく初期値に前記温度推定プロセ
    スを初期化する、請求項50に記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記別の温度センサはエンジン冷却液
    センサである、請求項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記初期化信号は、前記別の温度セン
    サの関数として計算された持続時間の温度変化に応答す
    る、請求項50に記載の方法。
  56. 【請求項56】 前記温度推定プロセスは、 【数2】 上式にしたがって温度Txを計算する、請求項55に記
    載の方法。
  57. 【請求項57】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度に初期化する、請求項50に記載の方
    法。
  58. 【請求項58】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度推定値に初期化する、請求項50に記載
    の方法。
  59. 【請求項59】 前記周囲温度推定値は、前記電気機械
    の熱時定数を推定するような大きさのカットオフ周波数
    を有するフィルタを含む、請求項58に記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記周囲温度推定値は、一次の遅れフ
    ィルタを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記一次遅れフィルタは、約35μH
    zないし約80μHzの遅れ周波数範囲を含む、請求項
    60に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つを含む、請求項50に記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記シリコン温度推定値フィルタと、
    前記磁石温度推定値フィルタと、前記銅巻線温度推定値
    フィルタは一次の進み遅れフィルタである、請求項62
    に記載の方法。
  64. 【請求項64】 前記シリコン温度推定値フィルタは、
    約53μHzないし約320μHzの遅れ周波数範囲
    と、約53μHzないし約160μHzの進み周波数範
    囲とを含む、請求項63に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記磁石温度推定値フィルタは、約3
    5μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約5
    3μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを含
    む、請求項63に記載の方法。
  66. 【請求項66】 前記銅巻線温度推定値フィルタは、約
    35μHzないし約80μHzの遅れ周波数範囲と、約
    53μHzないし約160μHzの進み周波数範囲とを
    含む、請求項63に記載の方法。
  67. 【請求項67】 初期化信号により前記パラメータ推定
    値を初期化することをさらに含み、前記初期化信号は前
    記温度推定プロセスに伝送される、請求項44に記載の
    方法。
  68. 【請求項68】 コンピュータプログラムコードは、電
    気機械のパラメータを推定するための方法をコントロー
    ラに実施させるための命令を含み、前記方法は、 電流値と、温度値とのうちの少なくとも1つを受信する
    ステップを含み、 前記推定は、前記電流値と、前記温度値とのうちの少な
    くとも1つに対応するパラメータ推定プロセスの結果と
    して生じ、前記パラメータ推定プロセスの結果は前記電
    気機械の前記パラメータを表す、コンピュータプログラ
    ムコードにより符号化される記録媒体。
  69. 【請求項69】 前記パラメータは、抵抗、インダクタ
    ンスおよびモータ定数のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項68に記載の記録媒体。
  70. 【請求項70】 前記電流値は前記電気機械のためのト
    ルク電流を表す、請求項68に記載の記録媒体。
  71. 【請求項71】 前記温度値は温度センサからの温度信
    号に応答する、請求項68に記載の記録媒体。
  72. 【請求項72】 前記温度信号を線形化するステップを
    さらに含む方法を前記コントローラに実施させるための
    命令をさらに含む、請求項71に記載の記録媒体。
  73. 【請求項73】 前記パラメータ推定プロセスは前記温
    度値に対応するフィードフォワード推定方法を含み、前
    記温度値は温度推定プロセスに応答する、請求項68に
    記載の記録媒体。
  74. 【請求項74】 前記フィードフォワード推定方法は、
    前記パラメータの温度変動の補償を含み、前記補償は前
    記パラメータの温度係数を用いる、請求項73に記載の
    記録媒体。
  75. 【請求項75】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つをさらに含む、請求項74に記載の記録媒体。
  76. 【請求項76】 初期化信号により前記温度推定プロセ
    スを初期化するステップをさらに含む方法を前記コント
    ローラに実現させるための命令をさらに含む、請求項7
    3に記載の記録媒体。
  77. 【請求項77】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを、前記温度センサの線形化された出力に対応する
    基板温度に初期化する請求項76に記載の記録媒体。
  78. 【請求項78】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスがほぼ定常状態値に近づくまで、パワーダウン後に
    動作し続けることにより前記温度推定プロセスを初期化
    する、請求項76に記載の記録媒体。
  79. 【請求項79】 前記初期化信号は、前記別の温度セン
    サの関数として計算された持続時間の温度変化に応答す
    る、請求項76に記載の記録媒体。
  80. 【請求項80】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度に初期化する、請求項76に記載の記録
    媒体。
  81. 【請求項81】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度推定値に初期化する、請求項76に記載
    の記録媒体。
  82. 【請求項82】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つを含む、請求項76に記載の記録媒体。
  83. 【請求項83】 初期化信号により前記パラメータ推定
    値を初期化するステップをさらに含む方法を前記コント
    ローラに実施させるための命令をさらに含み、前記初期
    化信号は、前記温度推定プロセスに伝送される、請求項
    74に記載の記録媒体。
  84. 【請求項84】 電気機械のパラメータを推定するため
    の方法をコントローラに実施させるように構成されるコ
    ードを含み、前記方法は、 電流値と、温度値とのうちの少なくとも1つを受信する
    ステップを含み、 前記推定は、前記電流値と、前記温度値とのうちの少な
    くとも1つに応答するパラメータ推定プロセスの結果と
    して生じ、前記パラメータ推定プロセスの結果は前記電
    気機械の前記パラメータを表す、搬送波において具現さ
    れるコンピュータデータ信号。
  85. 【請求項85】 前記パラメータは、抵抗、インダクタ
    ンスおよびモータ定数のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項84に記載のコンピュータデータ信号。
  86. 【請求項86】 前記電流値は前記電気機械のためのト
    ルク電流を表す、請求項84に記載のコンピュータデー
    タ信号。
  87. 【請求項87】 前記温度値は温度センサからの温度信
    号に応答する、請求項84に記載のコンピュータデータ
    信号。
  88. 【請求項88】 前記温度信号を線形化するステップを
    さらに含む方法を前記コントローラに実施させるように
    するための命令をさらに含む、請求項87に記載のコン
    ピュータデータ信号。
  89. 【請求項89】 前記パラメータ推定プロセスは前記温
    度値に対応するフィードフォワード推定方法を含み、前
    記温度値は温度推定プロセスに応答する、請求項84に
    記載のコンピュータデータ信号。
  90. 【請求項90】 前記フィードフォワード推定方法は、
    前記パラメータの温度変動の補償を含み、前記補償は前
    記パラメータの温度係数を用いる、請求項89に記載の
    コンピュータデータ信号。
  91. 【請求項91】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つをさらに含む、請求項90に記載のコンピュータ
    データ信号。
  92. 【請求項92】 初期化信号で前記温度推定プロセスを
    初期化するステップをさらに含む方法を前記コントロー
    ラに実施させるための命令をさらに含む、請求項89に
    記載のコンピュータデータ信号。
  93. 【請求項93】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを、前記温度センサの線形化された出力に対応する
    基板温度に初期化する、請求項92に記載のコンピュー
    タデータ信号。
  94. 【請求項94】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスがほぼ定常状態値に近づくまで、パワーダウン後に
    動作し続けることにより前記温度推定プロセスを初期化
    する、請求項92に記載のコンピュータデータ信号。
  95. 【請求項95】 前記初期化信号は、前記別の温度セン
    サの関数として計算された持続時間の温度変化に応答す
    る、請求項92に記載のコンピュータデータ信号。
  96. 【請求項96】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度に初期化する、請求項92に記載のコン
    ピュータデータ信号。
  97. 【請求項97】 前記初期化信号は、前記温度推定プロ
    セスを周囲温度推定値に初期化する、請求項92に記載
    のコンピュータデータ信号。
  98. 【請求項98】 前記温度推定プロセスは、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    のためのスイッチング装置の推定された温度に対応する
    出力を有する、シリコン温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する磁石の推定された温度に対応する出力を有す
    る、磁石温度推定値フィルタと、 前記温度センサからの前記出力に応答し、前記電気機械
    に関連する銅巻線の推定された温度に対応する出力を有
    する、銅巻線温度推定値フィルタと、のうちの少なくと
    も1つを含む、請求項92に記載のコンピュータデータ
    信号。
  99. 【請求項99】 初期化信号により前記パラメータ推定
    値を初期化するステップをさらに含む方法を前記コント
    ローラに実施させるための命令をさらに含み、前記初期
    化信号は、前記温度推定プロセスに伝送される、請求項
    99に記載のコンピュータデータ信号。
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