JP2003068584A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

電解コンデンサの駆動用電解液

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JP2003068584A JP2001259143A JP2001259143A JP2003068584A JP 2003068584 A JP2003068584 A JP 2003068584A JP 2001259143 A JP2001259143 A JP 2001259143A JP 2001259143 A JP2001259143 A JP 2001259143A JP 2003068584 A JP2003068584 A JP 2003068584A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間比抵抗の上昇と耐電圧の低下を抑制で
きる電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカル
ボン酸等の高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸または
そのアンモニウム塩と、0.10〜5.0重量%のジア
ルル酸(化1)を溶解することで、長期間電解液の比抵
抗上昇と耐電圧の低下を抑制でき、製品のtanδ上昇
とショートパンクの発生を抑制できる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサの
駆動用電解液(以下、電解液と称す)の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサの電解液は、エチ
レングリコール等の溶媒に、高級二塩基酸、ホウ酸また
はそれらのアンモニウム塩と、マンニトール、ソルビト
ール等の多価アルコール類を溶解させることで、高級二
塩基酸またはホウ酸と多価アルコール類とがエステル化
合物を形成し、その構造的な特性により電解液の耐電圧
が向上するとされている。しかし、このエステル化合物
が電解コンデンサの内部発熱等により微量のアミド類を
生成し、このアミド類が電解液に残存する酸素と酸化反
応を起こすことで、電解液の比抵抗を上昇させるという
問題があった。また、ポリビニルアルコール等の合成高
分子の添加により更なる耐電圧向上が図れるが、製品内
部の発熱と酸素によって高分子の主鎖が切断され、長期
間初期の耐電圧を維持できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】酸化反応やポリビニル
アルコール等の合成高分子の主鎖切断を抑制するため
に、ポリオキシ化合物等の酸化防止剤が用いられる。ポ
リオキシ化合物であるカテコールは、酸素ラジカルと反
応することで、アミド類やポリビニルアルコールと酸素
ラジカルとの反応を抑制する効果を有するが、カテコー
ルは反応性が高く、電解液調合時に溶解量のほとんどが
酸素ラジカルと反応してしまうことから、長期間にわた
って効果が持続しないという問題があり、長期間電解液
の比抵抗上昇と耐電圧低下を抑制できる電解液が求めら
れていた。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため酸化防止剤としてジアルル酸を溶解すること
で、電解液の酸化反応やポリビニルアルコール等合成高
分子の主鎖切断反応を長期間抑制するものである。すな
わち、エチレングリコールを主成分とする溶媒に、高級
二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニウ
ム塩と、ジアルル酸(化2)とを溶解することを特徴と
する電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0005】
【化2】
【0006】そして、上記ジアルル酸の溶解量が、0.
10〜5.0重量%であることを特徴とする電解コンデ
ンサの駆動用電解液である。
【0007】上記高級二塩基酸としては、アゼライン酸
の他、アジピン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカル
ボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキ
サデセン−1,16−ジカルボン酸等を例示することが
できる。
【0008】そして、上記高級二塩基酸の塩としては、
アンモニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t
−ブチルアミン等の一級アミン塩、ジメチルアミン、エ
チルメチルアミン、ジメチルアミン等の二級アミン塩、
トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメ
チルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩、テト
ラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム
等の四級アンモニウム塩等を例示することができる。
【0009】また、上記エチレングリコールに混合する
副溶媒としては、水の他、プロピレングリコール等のグ
リコール類、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピ
ロリドン等のラクトン類、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセト
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルア
セトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメ
チルホスホリックアミド等のアミド類、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、イソブチレンカーボ
ネート等の炭酸類、アセトニトリル等のニトリル類、ジ
メチルスルホキシド等のオキシド類、エーテル類、ケト
ン類、エステル類等を例示することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】ジアルル酸は分子内に3個のオキ
ソ基を有し、そのオキソ基が電解コンデンサ内の酸素と
優先的に反応することで、酸化反応や合成高分子の主鎖
切断反応を長期間抑制することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づき具体的
に説明する。表1の組成で電解液を調合し、30℃にお
ける電解液の比抵抗と85℃における火花発生電圧(電
解液の耐電圧)を測定し、表1の結果を得た。
【0012】
【表1】
【0013】タブ端子を陽極箔および陰極箔に固着し、
セパレータを介して巻回したコンデンサ素子に、表1の
電解液を各々含浸した後、アルミニウム製外装ケース内
に封口ゴムと共に挿入し、直径35.0mm、長さ3
0.0mm、定格電圧315V、静電容量390μFの
アルミニウム電解コンデンサを各10個作製しエージン
グを行った。これらの製品を 105℃の恒温槽中で定
格電圧を2000時間印加してtanδを測定し表2の
結果を得た。
【0014】
【表2】
【0015】表2より本発明のジアルル酸を溶解した実
施例は、製品のtanδ上昇が抑えられ、かつショート
パンクが発生していないことから、電解液の比抵抗上昇
と耐電圧の低下が抑制されていることが分かる。しか
し、ジアルル酸を溶解しなかった従来例は、製品のta
nδ上昇が大きく、2000時間までにショートパンク
が発生した。
【0016】表1〜2の結果より、ジアルル酸の溶解量
が0.05重量%では、tanδがやや高くなるためさ
らなる長期信頼性を要求される用途には不適であり、
9.0重量%では電解液の比抵抗が高くなり低比抵抗用
途に不適となる。よって、ジアルル酸の溶解量は、0.
10〜5.0重量%の範囲が好ましい。
【0017】本発明は実施例に限定されるものではな
く、先に例示した高級二塩基酸やその塩を単独または複
数混合しても本実施例と同等の効果があり、さらに、先
に例示した溶媒を目的によって混合しても本実施例と同
等の効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】上記のとおり、本発明によるエチレング
リコールを主溶媒とし、ジアルル酸を溶解した電解液を
用いることで、長期間電解液の比抵抗上昇と耐電圧の低
下を抑制できるので、製品のtanδ増加およびショー
トパンク発生の抑制を図ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
    に、高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのア
    ンモニウム塩と、ジアルル酸(化1)とを溶解すること
    を特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジアルル酸の溶解量が、
    0.10〜5.0重量%であることを特徴とする電解コ
    ンデンサの駆動用電解液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156707A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Nichicon Corp 電解コンデンサの駆動用電解液
JP2017147466A (ja) * 2010-02-15 2017-08-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000058395A (ja) * 1998-08-10 2000-02-25 Nichicon Corp 電解コンデンサの駆動用電解液

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