JP2003022939A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

電解コンデンサの駆動用電解液

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JP2003022939A
JP2003022939A JP2001209570A JP2001209570A JP2003022939A JP 2003022939 A JP2003022939 A JP 2003022939A JP 2001209570 A JP2001209570 A JP 2001209570A JP 2001209570 A JP2001209570 A JP 2001209570A JP 2003022939 A JP2003022939 A JP 2003022939A
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electrolytic solution
methacrylic acid
acid
electrolytic capacitor
driving
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JP2001209570A
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Akifumi Sakai
陽文 坂井
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Nichicon Corp
Original Assignee
Nichicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比抵抗の上昇を抑制しながら、耐電圧を向上
できる電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコールを主成分とする有機
極性溶媒に、有機カルボン酸またはその塩と、ホウ酸ま
たはそのアンモニウム塩と、0.5〜20.0wt%の
メタクリル酸イソブチレン共重合体(平均分子量200
〜5000)とを溶解することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサの
駆動用電解液(以下、電解液と称す)に関するものであ
り、特に電解液の耐電圧を改善するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中高圧用電解コンデンサの電解液
としては、エチレングリコールを主成分とする溶媒に、
安息香酸、高級二塩基酸、ホウ酸またはそのアンモニウ
ム塩を溶解し、さらに耐電圧向上を目的としてマンニト
ール、ソルビトール等の炭素数6程度の多価アルコール
類、または、合成高分子であるポリエチレングリコール
やポリビニルアルコールを添加していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マンニトー
ル、ソルビトール等は、電解液の耐電圧を向上させるた
めに多量の添加が必要であり、多量に添加すると比抵抗
が上昇するという問題があった。また、平均分子量が1
000以下の比較的重合度の小さいポリエチレングリコ
ールは、電解液に対する溶解性は高いが耐電圧向上の効
果が小さい。一方、平均分子量が1000を超えるポリ
エチレングリコールは、耐電圧向上の効果は高いが、電
解液に対する溶解性が低く、多量に添加できないという
問題がある。そして、ポリビニルアルコールも少量の添
加で電解液の耐電圧向上を図れるが、電解液に対する溶
解性が著しく低いため、長時間の加熱、撹拌を必要と
し、作業性にも問題があった。したがって、比抵抗の上
昇を抑制しつつ、耐電圧の向上を図ることができ、かつ
溶解性の向上も可能な電解液が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために各種検討した結果、メタクリル酸とイソ
ブチレンの共重合体が、ポリエチレングリコールやポリ
ビニルアルコールよりも、エチレングリコールに対する
溶解性が高く耐電圧の向上が図れることを見出し、その
特性を電解液に適用することにより課題の解決を図ろう
とするものである。すなわち、エチレングリコールを主
成分とする有機極性溶媒に、有機カルボン酸またはその
塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、メタクリル
酸−イソブチレン共重合体とを溶解することを特徴とす
る電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0005】そして、上記メタクリル酸−イソブチレン
共重合体の平均分子量が、200〜5000であること
を特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0006】また、上記メタクリル酸−イソブチレン共
重合体の量が、0.5〜20.0wt%であることを特
徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0007】そして、有機カルボン酸としては、安息香
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−
デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7
−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等を例
示することができる。
【0008】さらに、有機カルボン酸の塩としては、ア
ンモニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t−
ブチルアミン等の1級アミン塩、ジメチルアミン、エチ
ルメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン塩、ト
リメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチ
ルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン塩、テトラ
メチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、
テトラエチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩等を
例示することができる。
【0009】また、有機極性溶媒としては、エチレング
リコールの他、プロピレングリコール等のグリコール
類、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン
等のラクトン類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N
−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホリックアミド等のアミド類、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、イソブチレンカーボネート等
の炭酸類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルス
ルホキシド等のオキシド類、エーテル類、ケトン類、エ
ステル類等を例示することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】メタクリル酸−イソブチレン共重
合体は、メタクリル酸とイソブチレンを付加重合して得
られるポリマーである。メタクリル酸とイソブチレンの
共重合体の構造を持つことにより、単独では得られなか
った電解液の比抵抗上昇を抑えながら耐電圧の向上を図
ることができる特性を有する。溶解性は、平均分子量が
1000を超えるポリエチレングリコールは、溶解性が
低下し数パーセントの添加が限界であったが、メタクリ
ル酸−イソブチレン共重合体は、アルカリでpH調節す
ることにより、エチレングリコールに対する溶解性が向
上し、平均分子量が3000程度であっても容易に電解
液に溶解する。また、熱に対しても分解しにくく安定で
あり、高温での製品の特性安定化が図れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。表1,2の組成で電解液を調合し、30℃におけ
る電解液の比抵抗および85℃における電解液の火花発
生電圧(耐電圧)を測定し、表1,2の結果を得た。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表1より、メタクリル酸−イソブチレンを
溶解した実施例は、マンニトールを多量に溶解させた従
来例2や、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ールを溶解した従来例3,5より比抵抗の上昇を抑えな
がら、耐電圧を向上させていることが分かる。また、ポ
リエチレングリコールやポリビニルアルコールの量を増
やした従来例4,6は、完全に溶解しなかった。
【0015】メタクリル酸−イソブチレン共重合体の溶
解量が0.5wt%未満では耐電圧向上の効果が少な
く、20.0wt%を超えると耐電圧は向上するが、比
抵抗が高くなり低比抵抗用途に不向きとなる。よって、
メタクリル酸−イソブチル共重合体の溶解量は、0.5
〜20.0wt%の範囲が好ましい。
【0016】実施例4の電解液組成で、メタクリル酸−
イソブチレン共重合体の平均分子量と電解液の耐電圧と
の関係を検討し、図1の結果を得た。図1より平均分子
量が200未満では耐電圧向上の効果が少ないが、20
0以上で耐電圧向上に十分な効果が得られることが分か
る。但し、平均分子量が5000を超えるとメタクリル
酸−イソブチレン共重合体の粘度が高くなるため、電解
液の調合に時間がかかるようになる。よって、メタクリ
ル酸−イソブチレン共重合体の平均分子量は、200〜
5000の範囲が好ましい。
【0017】なお、本発明による電解液に、火花発生電
圧安定化のために、マンニトール、ソルビトール等の多
価アルコールや、リン酸またはその塩等の無機酸類を溶
解してもよい。
【0018】また、本発明による電解液が含有する水分
量は、低いほど好ましいが、8.0wt%以下が好まし
い。さらに電解液のpHは、必要に応じアンモニア水等
のpH調整剤でpH4〜8、好ましくはpH5〜7に調
整する。
【0019】
【発明の効果】上述したとおり、メタクリル酸−イソブ
チレン共重合体は、エチレングリコールを主成分とする
有機極性溶媒に容易に溶解し、電解液の比抵抗の上昇を
抑えながら耐電圧を向上させることができ、高温でも分
解しにくいので、長期信頼性に優れた製品を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メタクリル酸−イソブチレン共重合体の平均分
子量と電解液の耐電圧との特性図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレングリコールを主成分とする有機
    極性溶媒に、有機カルボン酸またはその塩と、ホウ酸ま
    たはそのアンモニウム塩と、メタクリル酸−イソブチレ
    ン共重合体とを溶解することを特徴とする電解コンデン
    サの駆動用電解液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメタクリル酸−イソブチ
    レン共重合体の平均分子量が、200〜5000である
    ことを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 【請求項3】 上記メタクリル酸−イソブチレン共重合
    体の溶解量が、0.5〜20.0wt%であることを特
    徴とする請求項1〜2記載の電解コンデンサの駆動用電
    解液。
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