JP2003061526A - 釣 竿 - Google Patents

釣 竿

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JP2003061526A
JP2003061526A JP2001252539A JP2001252539A JP2003061526A JP 2003061526 A JP2003061526 A JP 2003061526A JP 2001252539 A JP2001252539 A JP 2001252539A JP 2001252539 A JP2001252539 A JP 2001252539A JP 2003061526 A JP2003061526 A JP 2003061526A
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JP
Japan
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fishing rod
joint
outer diameter
former
tubular member
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JP2001252539A
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English (en)
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Koichi Kawashima
公一 川島
Masahiko Matsumoto
聖比古 松本
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Shimano Inc
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Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ズーム機構を搭載した釣竿の改良を行う。元節
に対する元上節の保持力を容易に調整できる釣竿を提供
する。軽量細身の釣竿を提供する。 【解決手段】元節15に対して元上節14を位置決め保
持する保持機構を設けた。保持機構は、栓部材25とね
じ部材26とにより構成した。栓部材25は、元節15
の後端部24に配設し、栓部材25の筒状部材34が元
節15の内部に突出するようにした。元上節14が収納
位置となったときに、元上節14の後端内部に筒状部材
34が係合するようにした。ねじ部材26は、栓部材2
5に係合して筒状部材34の外径を調整するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、いわゆるズー
ム機構を搭載する釣竿に関し、詳しくは、釣竿を構成す
る元節および元上節の保持機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる振出式釣竿は、一般に複数の棒
状の釣竿構成部材から構成されている。各釣竿構成部材
は、外径の小さいものから順に第1節、第2節と呼ばれ
る。各節は一般にテーパを有する中空パイプ状に形成さ
れるが、第1節のみあるいは第1節の一部のみが中実棒
状に形成されることもある。第1節は、第2節の内部
に、また、第2節は第3節の内部に振出自在に収容さ
れ、このようにして各節が隣り合う他の節に収容され
る。ここで、外径の最も大きい節を「元節」といい、元
節の内部に収容される節を「元上節」という。
【0003】ところで、釣竿の種類によっては、その定
格長さ(たとえば磯竿では5.3m)を変えることがで
きる機構(「ズーム機構」という。)を有するものがあ
る。このズーム機構は、元節に対して元上節を所定の係
合力で相対的に係合保持しておき、必要なときに、その
係合を解除して元節に対して元上節を引き出した状態と
することができるものである。このズーム機構によっ
て、元節の長さ分だけ釣竿全体の長さを伸縮させること
ができるようになっている。
【0004】ズーム機構は、図6に示すような元節と元
上節との保持機構を備えている。同図は、ズーム機構を
備える釣竿の後端部分の拡大断面図であって、元節に対
する元上節の保持構造を詳細に図示している。図に示す
ように、元節1の後端部の内側に環状の嵌合部材2が嵌
め込まれており、この嵌合部材2の内径は、元上節3の
後端部外径に対応している。なお、参照符号4は、嵌合
部材2に嵌め込まれた栓部材を示している。
【0005】この構造では、元上節3を元節1内に収容
したときは、元上節3の後端部が嵌合部材2の内部に押
し込まれ、これにより、元節1に対して元上節3が所定
の係合力(嵌合力)で係合する。そして、元節1に対し
て元上節3を引き出したいときは、元節1を軸方向(図
中右側)に引っ張ると、両者の嵌合が外れて元節1に対
して元上節3が相対的に引き出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の嵌合
構造では、次のような問題点ないし要請があった。
【0007】(1) 図6に示すように、元節1の内側に
嵌合部材2を嵌め込む構造であるから、元節1と元上節
3との間に嵌合部材2の肉厚dの寸法分だけ隙間を設け
る必要がある。このため、元節1の外径が大きくなり、
釣竿全体の外径も大きくなってしまう。
【0008】(2) 元節1と元上節3との間に生じる係
合力は、嵌合部材2の内径と元上節3の外径との公差に
より決定されるが、この寸法設定が容易ではない。その
理由は下記である。すなわち、嵌合部材2に元上節3を
嵌め込む構造であるところ、両者間の係合力(嵌合力)
は、嵌合部材2に元上節3が嵌め込まれた際の嵌合部材
2の弾性変形により得られるものである。ところが、嵌
合部材2は元節1の内壁面にぴったりと嵌め込まれるも
のであるから、その弾性変形が相当規制されてしまう。
したがって、予め設計された係合力を得るためには、嵌
合部材2の内径と元上節3の外径との公差を精度良く仕
上げる必要があり、そのため、嵌合部材2の内径と元上
節3の外径の寸法設定が容易ではなくなる。
【0009】また、経年変化によって上記係合力が変化
した場合には、嵌合部材2の内径を調整する等のメンテ
ナンスが必要であり、上述の理由からかかるメンテナン
スも容易ではない。
【0010】(3) 嵌合部材2と元上節3との間に生じ
る上記係合力を変えることができれば非常に便利であ
る。なぜなら、リールを使用する場合には、リールは元
節に設けられたリールシートに装着されるが、使用する
リールの重量の大小によって、元節1と元上節3との間
に生じる係合力を変えることができれば、リールの自重
により元節1と元上節3との係合が外れてしまうことを
防ぐことができるからであり、また、経年変化により上
記係合力が変化してしまったときの調整が容易だからで
ある。
【0011】そこで、本発明の目的は、元節に対する元
上節の保持力(すなわち、上記係合力)を容易に調整す
ることができ、しかも軽量細身の釣竿を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1) 本願発明者は、従
来のように元上節の外側を保持する構造ではなく、元上
節の内側に所要の部材を嵌め込むことによって保持する
構造を採用することにより、上記目的を達成できると考
えた。
【0013】(2) そこで、本願請求項1に係る釣竿
は、元上節が元節に対して収納された収納位置と突出さ
れた突出位置との間で相対的に位置変化可能に設けら
れ、元上節を上記収納位置に位置決め保持する保持機構
が備えられた振出式の釣竿であって、上記保持機構は、
元節の後端部に配設され、元上節の上記位置変化に伴っ
て元上節の後端内部に嵌脱される位置決め部を有する栓
部材と、栓部材に係合され、その係合位置によって上記
位置決め部の外径を拡縮し得る外径調整部材とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0014】この構成によれば、元節に栓部材を取り付
けることによって、元上節が収納位置となったときに、
栓部材の位置決め部が元上節の後端内部に挿入される。
一方、栓部材に外径調整部材を係合させることにより、
位置決め部の外径を所望の径に調整することができる。
【0015】したがって、元上節が収納位置となったと
きは、所定外径に調整された位置決め部が元上節の内部
に嵌め込まれた状態となり、位置決め部の外径と元上節
の内径との間の交差によって、元上節が一定の係合力
(嵌合力)で栓部材に保持される。このように、栓部材
の位置決め部が元上節の内部に挿入されるから、元節と
元上節との間の隙間は、両者が相対的に位置変化をする
ために必要な寸法を確保すれば十分であり、従来のよう
に、元上節を保持する部材を配置するためのスペースを
確保する必要がない。
【0016】また、外径調整部材によって上記位置決め
部材の外径を調整することができるから、元上節の上記
係合力(嵌合力)を所望に設定することができる。
【0017】(3) 上記位置決め部を、上記栓部材が元
節に配設された状態で元節内部に突出する筒状部材によ
り構成すると共に、上記外径調整部材をねじ部材により
構成し、かつ、当該ねじ部材に、上記筒状部材の内部に
螺合されるテーパねじ部を設けることができる。
【0018】このようにすれば、元上節が収納位置とな
ったときに、所定外径に調整された筒状部材が元上節の
内部に嵌め込まれ、当該筒状部材の外径と元上節の内径
との交差によって、元上節が一定の係合力で保持され
る。また、ねじ部材を栓部材にねじ込むことによって、
上記筒状部材の外径を簡単に調整することができる。す
なわち、ねじ部材をねじ込むという簡単な操作で、テー
パねじ部により漸次上記筒状部材の外径を容易かつ迅速
しかも正確に拡縮することができる。
【0019】また、上記位置決め部を、上記栓部材が元
節に配設された状態で元節内部に突出する筒状部材によ
り構成すると共に、上記外径調整部材を、上記筒状部材
の内部に圧入されるテーパピンにより構成することもで
きる。
【0020】この構成は、上記ねじ部材に代えてテーパ
ピンを採用したものである。上述と同様に、元上節が収
納位置となったときに、所定外径に調整された筒状部材
が元上節の内部に嵌め込まれ、当該筒状部材の外径と元
上節の内径との交差によって、元上節が一定の係合力で
保持される。また、テーパピンを栓部材に挿入(圧入)
するという簡単な操作で、漸次上記筒状部材の外径を容
易かつ迅速しかも正確に拡縮することができる。
【0021】(4) 上記筒状部材の外周面に、軸方向に
沿ってスリットを設けることもできる。
【0022】このようにすれば、スリットによって筒状
部材が径方向に変形しやすくなる。したがって、筒状部
材を金属等により構成した場合であっても、外径調整部
材を用いて筒状部材の外径を容易に調整することができ
るようになる。しかも、筒状部材を金属により構成した
場合には、元上節をより確実に保持することが可能とな
る。
【0023】(5) 上記栓部材は、元節の後端部に螺合
する構成を採用することができる。
【0024】この構成では、栓部材を元節に対して簡単
かつ自在に着脱することができ、釣竿内部のメンテナン
ス等も容易になる。
【0025】さらに、上記栓部材は、元節の後端部に設
けられ、当該栓部材の確実な螺合を実現するための螺合
補助部材を備える構造とすることができる。
【0026】このようにすれば、螺合補助部材を元節に
取り付け、当該螺合補助部材に対して栓部材を螺合させ
ることができる。したがって、栓部材を直接元節に取り
付ける場合に比べて、剛性の高い取り付けが可能とな
る。
【0027】(6) 上記栓部材に対する上記外径調整部
材の係合位置を示す位置表示手段を設けることができ
る。
【0028】このようにすれば、外径調整部材の係合位
置を明確に把握することができる。すなわち、外径調整
部材によって位置決め部の外径がどの程度拡縮されてい
るかが分かる。その結果、栓部材に対する元上節の係合
力(嵌合力)を明確に把握することが可能となる。
【0029】特に、上記位置表示手段は、上記栓部材に
設けられた、上記外径調整部材の係合位置を示す目盛り
により構成することができる。
【0030】このようにすれば、目盛りによって外径調
整部材の係合位置を明確に把握することができる。しか
も、位置表示手段として、ごく簡単な構成とすることが
できる。
【0031】(7) 上記位置決め部が拡径される方向へ
の上記外径調整部材の係合位置変化を規制する位置変化
規制手段を設けることができる。
【0032】このようにすれば、位置変化規制手段によ
って外径調整部材の係合位置が一定以上変化するのを防
止することができる。したがって、位置決め部の外径が
必要以上に拡大するのを防止することができる。
【0033】特に、上記位置変化規制手段は、上記栓部
材に形成され、上記外径調整部材に当接する当接面によ
り構成することができる。
【0034】このようにすれば、外径調整部材が当接面
に当接することにより、それ以上に係合位置を変化させ
ることができない。しかも、位置変化規制手段として、
ごく簡単な構成とすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (1) 実施形態に係る釣竿の概略と特徴点 図1は、本発明の一実施形態に係る釣竿10の正面図で
ある。
【0036】この釣竿10は、いわゆるインナーガイド
タイプの振出式釣竿である。釣竿10は、第1節11か
ら第5節15により構成されており、第4節14(すな
わち元上節14)が第5節15(すなわち元節15)に
対して伸縮するズーム機構を搭載している。各節11〜
15は、カーボンファイバーを素材とした中空パイプ状
に形成されており、既知の製法により構成されている。
【0037】第1節11は第2節12の内部に引き出し
自在に収容されている。また、第1節11の先端には、
釣糸が導き出されるトップガイド16が設けられてい
る。第1節11の外径はテーパ状に形成されており、先
端径よりも後端径の方が大きく設定されている。そし
て、第1節11の後端径は、第2節12の先端径よりも
大きく設定されており、第1節11を第2節12から引
き出した際に、第1節11の後端部分が第2節12の先
端部分とかみ合って両者が固定されるようになってい
る。
【0038】なお、第2節12と第3節13との関係お
よび第3節13と元上節14との関係も同様である。ま
た、第2節12ないし元節15の先端部には、当該部分
の剛性を向上させ、隣り合う節のかみ合いを確実なもの
とするために、リングR1〜R4が装着されている。
【0039】元上節14の先端部分には図示しない釣糸
導入孔が設けられており、この釣糸導入孔に釣糸を導く
ための導入ガイド17が取り付けれている。なお、上記
トップガイド16および導入ガイド17は、既知の構成
であるので、その詳しい説明は省略する。
【0040】元節15には、リールシート18が一体的
に形成されている。このリールシート18は、リール
(図示せず)を着脱自在に保持するためのものであっ
て、リール脚部の一方を収容保持するフード部19およ
びリール脚部の他方を収容保持するフード部材20を備
えている。フード部材20は、リールを載置する載置面
21に沿って図中左右にスライド可能となっており、フ
ード部19との間でリール脚部を挟持した位置で固定す
ることができるようになっている。なお、かかるリール
シート18についても既知の構造であるので、その詳し
い説明は省略する。
【0041】次に、上記ズーム機構は、上述したように
元上節14を元節15に対して相対的に伸縮させるもの
であり、具体的には、元上節14が元節15に対して収
納位置(図1に示す位置)と、この収納位置から図中左
側へ突出した突出位置との間で位置変化可能となってい
る。ただし、釣竿10は、元上節14が収納位置の状態
または突出位置の状態で使用されるから、元上節14が
上記各位置(特に収納位置)において一定の保持力で確
実に保持されていなければならない。
【0042】そのため、釣竿10の後端部分には、後に
詳述する保持機構22が設けられている。また、元上節
14の中間部分には、その外周を被うようにリング部材
23が嵌め込まれている。このリング部材23は、元上
節14が収納位置となったときに、元上節14と元節1
5との間にがたつきが生じるのを防止するためのもので
あり、元上節14が収納位置となったときに、元節15
の先端内部(リングR4の内側)に進入するようになっ
ている。
【0043】本実施形態の特徴とするところは、上記保
持機構22の構造にあり、この保持機構22によれば、
元上節14を保持する保持力を調整することができ、元
節15に対する元上節14の良好な保持状態を長期にわ
たって維持することができるようになっている点であ
る。さらに、上記保持機構22を採用することにより、
後述するように釣竿10全体を細身・軽量に構成するこ
とができるようになっている。以下、保持機構22につ
いて詳しく説明する。 (2) 保持機構 図2は、上記保持機構22の構造を示す釣竿10の後端
部の断面図である。また、図3は、保持機構22の分解
斜視図である。これらの図を参照して説明する。
【0044】保持機構22は、元節15の後端部24に
取り付けられた栓部材25と、栓部材25にねじ込まれ
るねじ部材26(外径調整部材)とを備えている。栓部
材25は、元節15の外周面にねじ込まれて固定されて
いる。ただし、本実施形態では、栓部材25を確実にね
じ込んで固定するために、シート部材27(螺合補助部
材)が元節15の後端部に嵌め込まれている。
【0045】このシート部材27は筒状に形成されてお
り、合成樹脂のほか金属等により構成することができ
る。シート部材27は、元節15にぴったりと嵌め込ま
れている。シート部材27は、たとえば接着剤等を用い
て確実に元節15に固定することができる。
【0046】図3に示すように、シート部材27は、円
筒部28と、これに連続する傘部29とを有している。
傘部29は、円筒部28から外方に張り出した部分によ
り構成され、その外径は図に示すように漸次縮径されて
いる。
【0047】円筒部28の外周面には、雄ねじ30が形
成されている。この雄ねじ30部分に栓部材25が螺合
されるのであるが、その際に、栓部材25の螺合部31
(後述)の先端面32が傘部29の後端面33(図2参
照)に当接するようになっている。なお、本実施形態で
は、かかるシート部材27を採用して栓部材25の元節
15への固定を確実なものとしたが、元節15に雄ねじ
を形成し、これに直接栓部材25を螺合させることもで
きる。
【0048】次に、栓部材25は、略二重パイプ状に形
成されており、大径パイプ状の螺合部31と、小径の筒
状部材34(位置決め部)とを有している。
【0049】螺合部31の内面には雌ねじ38が形成さ
れている。螺合部31を上記シート部材27に螺合させ
ると、シート部材27の雄ねじ30と螺合部31の雌ね
じ38とが螺合し、シート部材27に対して螺合部31
がねじ込まれる。そして、さらに螺合部31をねじ込ん
でいくと、螺合部31の先端面32が傘部29の後端面
33に押圧状態で当接される。これにより、栓部材25
は、元節15に確実に固定される。
【0050】筒状部材34は、螺合部31と一体的に形
成されており、両者の中心軸は一致されている。筒状部
材34の軸方向長さは、螺合部31の軸方向長さよりも
長く設定されており、螺合部31を元節15側に固定し
た状態で、筒状部材34が元節15の内部に突出するよ
うになっている。
【0051】また、筒状部材34の内部は、螺合部31
の外面35(図2参照)と連通しており、そのため、螺
合部31の外面35には円形の開口部36が形成されて
いる。この開口部36の内径は、筒状部材34の内径よ
りも大きく設定されており、開口部36と筒状部材34
の内側部分とが連続する部位に段部が形成されている。
この段部を構成する面37は、筒状部材34にねじ込ま
れるねじ部材26が当接するように形成されている。以
下、この面37を特に当接面37(位置変化規制手段)
という。当接面37の作用効果については後述する。
【0052】筒状部材34には、その軸方向に沿ってス
リット39が設けられている。本実施形態では、このス
リット39は、周方向について対象に4カ所設けられて
いる。なお、スリット39の数は、4カ所に限定される
ものではなく3カ所でも2カ所でもよい。また、さらに
多数のスリットを設けることもできる。このスリット3
9を設けることにより、筒状部材34は、径方向に弾性
変形しやすくなっている。このスリット39による効果
については後述する。
【0053】また、筒状部材34の内面には雌ねじ40
が形成されている。この雌ねじ40部分に、上記ねじ部
材26がねじ込まれるようになっている。
【0054】ねじ部材26は、テーパねじ部41と、こ
れに連続する頭部42とを備えている。テーパねじ部4
1は丸棒状に形成されており、先端部から頭部42側に
かけて漸次拡径されている。テーパねじ部41の先端部
外径は筒状部材34の内径よりも小さく、頭部42側の
外径は筒状部材34の内径よりも大きくなるように形成
されている。
【0055】また、このテーパねじ部41には雄ねじ4
3が形成されており、この雄ねじ43と筒状部材34の
雌ねじ40とを螺合させることにより、ねじ部材26を
筒状部材34にねじ込むことができる。そして、ねじ部
材26を筒状部材34にねじ込むことにより、ねじ部材
26のねじ込み位置(係合位置)に応じて筒状部材34
の外径を拡縮することができるようになっている。
【0056】頭部42は、テーパねじ部41の最大外径
よりも大きな外径を有し、栓部材25の上記開口部36
の内径と略同様の外径に設定されている。なお、この頭
部42の端面に、ねじ部材26をねじ込むための溝を形
成することもできる。つまり、この溝にたとえばドライ
バ等を差し込んで回すことにより、ねじ部材26を簡単
にねじ込むことができる。 (3) 実施形態に係る釣竿の作用効果 次に、本実施形態に係る釣竿10の使用方法について、
各部の作用効果と共に説明する。
【0057】図1を参照して説明する。釣竿10は振出
式のものであるから、第1節11を第2節12から引き
出し、第2節12を第3節13から引き出す。このよう
にして、各節を引き出すことによって、釣竿10が全伸
長状態となる。リールは元節15のリールシート18に
装着する。リールから引き出された釣糸は、元上節14
の導入ガイド17から釣竿10内部に導入し、第1節1
1のトップガイド16から導き出す。
【0058】ズーム機構によって元上節14は元節15
に対して相対的に位置変化が可能であるから、釣竿10
の使用中に必要であれば適宜、元上節14を収納位置か
ら突出位置へ、または突出位置から収納位置へ変化させ
ることができる。
【0059】図2を参照して説明する。元上節14の位
置変化に際し、元節15に栓部材25が取り付けられて
いるから、元上節14が収納位置となったときは、栓部
材25の筒状部材34が元上節14の後端内部に挿入さ
れる。一方、栓部材25にねじ部材26を係合させるこ
とにより、筒状部材34の外径を所望の径に調整するこ
とができる。したがって、元上節14が収納位置となっ
たときは、所定外径に調整された筒状部材14が元上節
14の内部に嵌め込まれた状態となり、両者間の交差に
よって、元上節14が一定の嵌合力で栓部材25に位置
決め保持される。
【0060】このように、栓部材25の筒状部材34が
元上節14の内部に挿入される構造であるから、元節1
5と元上節14との間に広いスペースを確保する必要が
ない。言い換えると、従来の釣竿の構造では、元上節を
保持する所要の部材を配置するために一定のスペースを
確保する必要があったが、本実施形態に係る釣竿10で
は、かかる隙間は、元節15と元上節14とが相対的に
位置変化をするために必要な微小隙間を確保すれば十分
である。したがって、元節15の外径を従来に比べて小
さくすることができ、その結果、釣竿10全体を細身か
つ軽量に構成することができる。
【0061】また、ねじ部材26上記筒状部材34の外
径を調整することができるので、元上節14と筒状部材
34との嵌合力、すなわち元節15に対する元上節14
の保持力を所望に設定することができる。したがって、
釣竿10の製造時におけるかかる保持力の調整が容易で
あり、また経年変化に伴う保持力の低下等に対しても容
易にメンテナンスを行うことができる。
【0062】さらに、本実施形態に係る釣竿10では、
次のような特有の作用効果を奏する。
【0063】元上節14の位置決め保持を実現するため
に上記筒状部材34を採用すると共に、筒状部材34の
外径を調整するための手段として上記テーパねじ部41
を有するねじ部材26を採用している。これにより、元
上節14の位置決め保持を簡単かつ確実しかも安価に行
うことができる。また、ねじ部材26をねじ込むという
簡単な操作で簡単に筒状部材34の外径の拡縮を行うこ
とができる。その結果、容易かつ迅速しかも正確に元節
15に対する元上節14の保持力を調整することができ
る。
【0064】本実施形態では、筒状部材34にスリット
39を設けているので、上述したように筒状部材34が
径方向に変形しやすくなる。したがって、筒状部材34
の外径の調整が一層容易になり、筒状部材34を金属等
により構成した場合であっても、筒状部材34の外径を
容易に調整して上記保持力を簡単に調整することができ
る。しかも、筒状部材34を金属により構成した場合に
は、元上節14のより確実な保持(剛性の高い保持)が
可能となる。
【0065】また、上記栓部材25が元節15に螺合す
る構成を採用しているから、栓部材25を元節15に対
して簡単かつ自在に着脱することができる。これによ
り、釣竿10内部の種々のメンテナンスが容易になると
いう利点がある。
【0066】しかも、栓部材25はシート部材27を介
して螺合されているから、栓部材25の確実な螺合(剛
性の高い螺合)を実現することができる。
【0067】加えて、本実施形態では、ねじ部材26の
係合位置の変化を規制する手段、具体的には栓部材25
の上記当接面37が設けられている。この当接面37が
形成されているから、ねじ部材26を筒状部材34にね
じ込んでいったとしても、ねじ部材26の頭部42が上
記当接面37に当接し、それ以上のねじ込みが規制され
る。これにより、筒状部材34の外径が必要以上に拡大
し、元上節14に損傷等が生じるのを防止することがで
きる。
【0068】このことはまた、当接面37の位置を適当
に設定することによって、元上節14を強固に保持する
が可能であることを意味する。具体的には、元節15に
装着するリールの重量が大きい場合であっても、ねじ部
材26を上記当接面37に当接するまでねじ込むことに
より、不用意に元上節14の保持が解除されてしまうの
を防止することができる。
【0069】しかも、ねじ部材26の係合位置の変化を
規制する手段として上記当接面37を形成するというご
く簡単な構造を採用しているから、釣竿10のコストが
大幅に上昇することもない。 (4) 実施形態の変形例 次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0070】図4は、第1の変形例に係る釣竿10の後
端部の断面図である。
【0071】この変形例の特徴とするところは、上記実
施形態ではねじ部材26を栓部材25の外側からねじ込
むようにしていたが、本変形例では、図に示すように栓
部材25の内側、すなわち筒状部材34の先端側からね
じ込むようになっている点である。そのため、上記実施
形態では、栓部材25に開口部36(図2参照)が設け
られていたが、本変形例ではかかる開口部は設けられて
いない。なお、その他の構成については上記実施形態に
係る釣竿10と同様である。
【0072】この変形例によれば、上記実施形態に係る
釣竿10と同様の作用効果を奏する。加えて、本変形例
では、ねじ部材26を筒状部材34にねじ込んだ後で栓
部材25を元節15に装着するから、ねじ部材26を釣
竿10の内部に隠した状態で組み立てることができ、釣
竿10の見栄えがよくなる。
【0073】なお、本変形例において、筒状部材34の
底面45を上記実施形態における当接面37として機能
させることができる。すなわち、ねじ部材26をねじ込
んだときに、ねじ部材26の先端がこの底面45に当接
することによって、それ以上のねじ込みを規制すること
ができる。
【0074】また、図5は、第2の変形例に係る釣竿1
0の後端部の拡大斜視図である。
【0075】この変形例の特徴とするところは、上記実
施形態ではねじ部材26を栓部材25にねじ込むように
していたが、本変形例では、ねじ部材26に代えてテー
パピン50を栓部材26に係合させる(押し込む)よう
になっている点、およびこのテーパピン50を係合させ
たときに、その係合位置を表示する手段51を備えてい
る点である。なお、その他の構成については上記実施形
態に係る釣竿10と同様である。
【0076】本変形例においても上記実施形態と同様の
作用効果を奏する。特に、テーパピン50を栓部材26
の開口部36から押し込む(圧入する)という簡単な操
作で、その押し込み量に応じて筒状部材34の外径を容
易かつ迅速しかも正確に拡縮することができる。したが
って、テーパピン50の押し込み位置(係合位置)を調
整することによって、結果として元上節14の保持力を
所望に設定することができる。
【0077】なお、このようにテーパピン50を採用す
ることによって、筒状部材34の内部にねじ加工を施す
ことが不要となるから、釣竿10全体のコストダウンを
図ることもできる。
【0078】さらに、本変形例では、テーパピン50の
係合位置を表示する手段51を備えている。具体的に
は、栓部材25の開口部36の内周面52に目盛り51
が記されている。この目盛り51は、インク等を用いて
描いてもよいし、刻成してもよい。
【0079】この目盛り51を設けることにより、テー
パピン50を押し込んだときにその位置を把握すること
ができ、筒状部材34の外径がどの程度拡縮されている
かが一目瞭然である。その結果、栓部材25に対する元
上節14の嵌合力(すなわち、元上節14の保持力)を
明確に把握することができ、釣竿10のユーザが好みの
保持力に容易に調整することができる。
【0080】特に、テーパピン50の係合位置を表示す
る手段51はとして目盛りを設けるという構成を採用し
ているから、上記保持力の把握を正確に行うことができ
るうえ、釣竿10の製造コストが大幅に上昇することは
ないという利点がある。
【0081】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、栓部材
の位置決め部が元上節の内部に挿入されることによっ
て、両者の交差により元上節が一定の係合力(嵌合力)
で栓部材に保持されるから、元節と元上節との間に、元
上節を保持する部材を配置するためのスペースを確保す
る必要がなく、元節の外径を小さくすることができる。
その結果、釣竿全体を細身、軽量にすることができる。
【0082】また、外径調整部材の栓部材に対する係合
位置を変えることによって、位置決め部材と元上節との
間の係合力、すなわち、元節に対する元上節の保持力を
所望に設定することができるので、釣竿の製造時におけ
るかかる保持力の調整が容易であり、また経年変化に伴
う保持力の低下等に対しても容易にメンテナンスを行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る釣竿の正面図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態に係る釣竿の後端部の断面
図であり、保持機構の構造を示している。
【図3】本発明の一実施形態に係る保持機構の分解斜視
図である。
【図4】本発明の一実施形態に関する第1の変形例に係
る釣竿の後端部の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に関する第2の変形例に係
る釣竿の後端部の拡大斜視図である。
【図6】従来の釣竿の後端部の断面図である。
【符号の説明】
10 釣竿 14 元上節 15 元節 22 保持機構 24 元節の後端部 25 栓部材 26 ねじ部材 27 シート部材 28 円筒部 29 傘部 30 雄ねじ 31 螺合部 34 筒状部材 36 開口部 37 当接面 38 雌ねじ 39 スリット 40 雌ねじ 41 テーパねじ部 43 雄ねじ 45 底面 50 テーパピン 51 目盛り 52 内周面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元上節が元節に対して収納された収納位
    置と突出された突出位置との間で相対的に位置変化可能
    に設けられ、元上節を上記収納位置に位置決め保持する
    保持機構が備えられた振出式の釣竿であって、 上記保持機構は、 元節の後端部に配設され、元上節の上記位置変化に伴っ
    て元上節の後端内部に嵌脱される位置決め部を有する栓
    部材と、 栓部材に係合され、その係合位置によって上記位置決め
    部の外径を拡縮し得る外径調整部材とを備えたことを特
    徴とする釣竿。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の釣竿において、 上記位置決め部は、上記栓部材が元節に配設された状態
    で元節内部に突出する筒状部材により構成されており、 上記外径調整部材は、上記筒状部材の内部に螺合される
    テーパねじ部を備えたねじ部材により構成されているこ
    とを特徴とする釣竿。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の釣竿において、 上記位置決め部は、上記栓部材が元節に配設された状態
    で元節内部に突出する筒状部材により構成されており、 上記外径調整部材は、上記筒状部材の内部に圧入される
    テーパピンにより構成されていることを特徴とする釣
    竿。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の釣竿において、 上記筒状部材の外周面には、軸方向に沿ってスリットが
    設けられていることを特徴とする釣竿。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の釣
    竿において、 上記栓部材は、元節の後端部に螺合されていることを特
    徴とする釣竿。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08266194A (ja) * 1995-02-02 1996-10-15 Ryobi Ltd 釣 竿

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