JP4634084B2 - 芯繰り出し装置 - Google Patents
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Description
前記した従来のシャープペンシルにあっては、筆記に伴い芯が消耗するので時々ノック操作をして芯を繰り出す。このノック操作を忘れると、芯が先端パイプ132の前端まで摩滅し、筆記が擦れたり、ついには硬い先端パイプの前端で紙を破いてしまうことさえある。一方、必要以上にノック操作をして芯を繰り出し、突出した芯が長すぎる場合があり、芯折れの問題が頻発している。また、筆記中に無意識にノックして芯を出しすぎてしまうこともある。
この筆記芯ホルダーについて、図17乃至図20に基づいて説明する。
図に示すように、軸筒151の先端部は、芯を把持するチャック153が嵌合するテーパ孔152が形成されている。また軸筒151の内部には、芯155を収納する管状の芯ケース154が設けられている。
また、前記チャック153の略中間位置に環状突起156が形成されている。そして、前記環状突起156と芯ケース154の間にコイルスプリング157を介装すると共に、前記芯ケース154の下部に設けられた孔154a内に、前記チャック153の上端が摺動可能に取付けられている。また、前記環状突起156と軸筒151(テーパ孔152)の上面との間にコイルスプリング158が介装されている。前記コイルスプリング158は、コイルスプリング157より反発力が強いばねが用いられている。
また、芯ケース154の下部周面に支持腕159が固着されている。この支持腕159の先端部には、チャック153の先端部に嵌合するストッパー160が形成されている。 このように構成された筆記芯ホルダーの動作について説明すると、まず、キャップ161を外して、芯ケース154及びチャック153内に筆記芯155を投入し、前記キャップ161を被せる(図17参照)。
その後、キャップ161をノックすると、芯ケース154がコイルスプリング157を圧縮しつつ、下方に移動する。この移動に伴い、支持腕159も下方に移動し、ストッパー160はチャック153の先端部から離れる(図18参照)。なお、このとき、チャック153の上端部は芯ケース154の孔154a内を摺動する。そして、更にキャップ161をノックすると、芯ケース154がコイルスプリング158を圧縮しつつ、下方に移動する。この移動に伴い、チャック153の先端部(把持部)は拡開し、芯155は自重によりストッパー160まで落下する(図19参照)。
その後、キャップ161のノックを解除(解放)すると、コイルスプリング157,158の反発力で、チャック153及び支持腕159が初期状態に復帰する。このとき、チャック153はテーパ孔152に嵌合によって閉じられ、芯155を把持する。また、芯155がチャック153に保持されているため、ストッパー160から芯155が所定の長さで突出する(図20参照)。
そして、再び、キャップ161をノックすると、芯155はチャック153に保持されているため、支持腕のみが下方に移動し、図19に示す状態となり、ノックを解放すると図20に示す状態となる。
しかしながら、ストッパー160を後方に附勢しているコイルスプリング157とチャック153を後方に附勢しているコイルスプリング158とが、チャック153の環状突起156を挟んで直列に配置された構成となっているので、芯155の突出長さが安定しない不具合がある。例えば、ストッパー160を附勢しているコイルスプリング157の圧縮が進んで附勢力が増し、コレットチャック153を附勢しているコイルスプリング158の初期附勢力と等しくなった時点で、チャック153の移動が始まり、チャック153の拡開が始まる。即ち、各部材間での摺動抵抗その他の要因によってチャック153の拡開時期が遅れ、芯の突出量が安定しない虞がある。
また、この作動におけるコイルスプリングの附勢力の関係は、ストッパー160を後方に附勢しているコイルスプリング157の初期附勢力をx1、チャック153が拡開を開始する時点の附勢力をx2、またチャック153を後方に附勢しているコイルスプリング158の初期附勢力をy1とすると、x1<y1、x2=y1の関係が成り立つ。
チャック153を後方に附勢するコイルスプリング158は、ストッパー160を後方に附勢するコイルスプリング157の附勢力に対して前述の通りの規制(より強い附勢力のコイルスプリング158である必要がある)を受けることとなり、その結果、例えば、シャープペンシル等に於いて芯が細い場合、チャックによって芯が破損、損傷を受け、いわゆる食いちぎられ(破損する)、表面の荒れる(損傷する)懸念がある。
また他の作動として、ストッパー160を附勢しているコイルスプリング157が全圧縮した時点でコレットチャック153の拡開が始まる場合は、コイルスプリング157の全圧縮時の全長は、線材径のばらつきや、巻き数のばらつき、コイルの密着時の径方向のズレなどにより容易に変化する事が考えられる。
また、この作動におけるスプリングの附勢力の関係は、ストッパー160を後方に附勢しているコイルスプリング157の初期附勢力をX1、全圧縮した時の附勢力をX2、またチャック153を後方に附勢しているコイルスプリング158の初期附勢力をY1とすると、X1<Y1かつX2<Y1の関係が成り立つ。
この作動においてもチャック153を後方に附勢するコイルスプリング158は、ストッパー160を後方に附勢するコイルスプリング157の附勢力に対して前述の通りの規制(より強い附勢力のコイルスプリング158である必要がある)を受けることとなり、前記したように、芯が細い場合は、チャック153によって芯155が食いちぎられ、また荒れが生じる懸念がある。
また、この筆記芯ホルダーでは、加工が非常に困難と思われる部材を用いていることも、この考案を実現するには不具合となっている。
例えば、軸筒151について述べると、先端にテーパ孔152を設ける他、ストッパー160の支持腕159を挿通するための通孔151a(図18参照)を2箇所設ける必要があり、非常に加工が難しい形状であり、生産性が悪く、非常に高価な部品になることが予想される。
また、支持腕159は芯ケース154の先端までの長い距離を必要とし、さらに軸筒151内を挿通するので、厚み、幅ともに十分には確保できないことが予想される。
また、ストッパー160は、支持腕159に一体に設けられているが、このような支持腕は、非常に加工が難しい形状であり、生産性が悪く、非常に高価な部品になることが予想される。また、この筆記芯ホルダーは組立も困難であるという不具合がある。例えばチャック153を後方に附勢しているコイルスプリング158は、チャック158の中央部に設けられた環状突起156と軸筒151の先端内面間に敷設されているが、推察する限りでは組み付け不可能である。
また上記不具合の他、この考案は筆記芯ホルダーと有るように太い芯を突出させるイメージのものであると推察され、細い芯を使用するシャープペンシルの構造に対しては不具合な構造である。例えば、シャープペンシルにあっては、芯が細く、芯折れ防止するため芯を突出する先端部とチャックの間は剛性を配して心ズレが生じないように配慮される必要がある。また、芯折れ防止するため芯の突出長さは短く設定されており、筆記時に先端が容易に視認されるように筆記具の先端はテーパ状に細く形成する必要がある。
このホルダーは、軸と口金とよりなる外ケースに、少なくとも3本の芯を軸心と略平行に並列状態で収納し得るよう内形が断面略矩形の芯ケースと、この芯ケースの前側に連結された芯把持用のチャックとを前後に摺動可能に嵌合し、外ケース内に、前記芯ケースとチャックの前進と後退によりチャックを開閉し得るように締め具を設け、外ケースの軸と芯ケースとの間に芯ケース及びチャックを後方に附勢するバネを介在し、芯ケースの内側に、いずれか1本の芯をチャックに導くように仕切板を巾方向に移動可能に支持し、外ケースの口金の内側には、内側に芯保持部を有し、前側に複数条の割溝を有する芯保持具を、前後に移動可能に設け、口金の内側は芯保持具の前進によりこの芯保持具の先端を嵌合して芯保持部を弾性的に開放し得るボスを設け、口金と芯保持具との間に芯保持具を後方に附勢するバネを介在してなり、
外ケースを芯の並列方向のいずれかが下向きになるように倒すことにより芯ケースの芯を選択的にチャックに供給可能とし、また、チャック先端部で芯保持具をバネに抗して前進させると芯保持部が口金内側のボスに嵌合して拡開され、芯保持部の芯の疎通が自在となって筆記先端側を上に向けた状態で芯が自重で芯ケース内に収納可能となる。
また、このホルダーは、芯体をチャックでくわえた後に、更に、芯室を有する軸筒を回転させると、別の芯体が芯体誘導管内に落とし込まれてしまうという問題点を有するために、チャックが芯体をくわえている際には、芯室は回転しないように工夫されている。
請求項1に記載の発明に係る芯繰り出し装置は、軸筒内に固定されている格納筒と、格納筒の内孔に円周状に複数の格納室が形成され、複数の格納室にはそれぞれ鉛筆芯を搭載し、格納筒の内側には芯ケースが貫通し、芯ケースの一側には軸方向のスリットが設けられ、軸筒を回転したときに芯ケースが格納筒に対して相対的に回転することで、それぞれの芯を選択して格納室からスリットを経由して芯ケースに芯を供給し、筆記先端側に突出及び収納を可能にする芯繰り出し装置であって、更にノック操作部の所定距離前進まで芯把持機構は芯を把持し、かつ固定された状態を維持すると共に、芯ケースと連動して口先部内のスライダーが前進して芯の前端がスライダーの内孔の略前端に装着されたストッパーの後端から所定量離れる状態となり、ノック操作部を前記所定距離から更に前進すると、芯ケースと連動してチャックが前進すると共に芯把持機構が芯の把持を解放し、芯の自重落下により芯がストッパー後端に当接し、ノック操作を解除してノック操作部の後退時には、チャックが後退して芯把持機構が芯を把持した後に、口先部内のスプリングの附勢力によりスライダーのみが初期位置まで後退して芯がストッパーを挿通し、スライダーの前端から芯が一定の長さで突出可能となる。
この実施形態である芯繰出し装置は、図1に示すように、前軸筒1A、後軸筒1B、口先部2、スライダー3、芯把持機構6、芯ケース継手25、芯ケース14、回転筒体17、ノックカバー18等の主要部品あるいは部品ユニットから構成されている。
前記締めリング8は筆記具の全体を細くするなどの設計都合によって薄肉の金属製の筒体で形成されるが、本発明の構成としては必ずしも必要ではなく、先筒部10bの内孔締め部として一体に形成することもできる。
チャック7は、通常のシャープペンシルに使用されるチャックと同じであり、把持部7aの外周には二つ割または三つ割のスリットが形成され、拡縮可能に形成されている。
芯把持機構6は次のように形成されている。
チャック7を固定筒10に固定した締めリング8に挿通し、把持部7aの外周を締めリング内周に係合させると共に、固定筒10の後方からチャック7の後方軸部外周にチャックスプリング11を装着し、固定筒10の前方に形成された内段部にチャックスプリング11の前端を当接させ、チャックスプリング11の後端をチャック継手12の軸部12aの前端に当接させた状態で、チャック7の後端部をチャック継手12の軸部12aに設けられた係止孔に係止や圧入等の手段によって固着させて、固定筒10に対しチャック継手12が前後動するように形成されている。
スライダー3は、図に示すように後部材5、先部材4、ガイドパイプ4b、ストッパー4aから構成されている。
このスライダー3は、細径の先部材4の内孔の略前端に弾性体よりなるストッパー4aが装着されている。そして、このストッパー4aの後端を押さえるようにガイドパイプ4bの前方部が先部材4の内孔に固定されている。
一方、後部材5は、前端に細径の軸部5b、段部5cを介してその後方に大径の筒部が形成されると共に筒部の側面には後端に開口した窓部が2箇所以上で設けられ、窓部で囲まれた部分が脚部5aとして形成されている。
この後部材5の軸部5bに形成された孔部に先部材4の後方軸部外周が挿入固定されてスライダー3が形成されている。
尚、スライダー3は、ガイドパイプ4bの内孔とストッパー4a内孔を通じて芯が挿通するが、所定の押圧力以下では芯の先端がストッパー4aの当接部4cに当接して、芯が挿通しないように構成されている。このストッパー4aは、基本的には弾性変位可能なゴムや軟質の合成樹脂等の材質で形成されている。
前軸筒1Aの前端部外周には螺子部が形成され、前端部内周にはリブ状のガイド部1Abが形成されている。
先ず、前軸筒1Aの前端に固定筒10の鍔部10aの後端を当接させた状態で上述した芯把持機構6が前軸筒1Aの前方から挿入され、鍔部10a後方のリブ状のガイド部10cが前軸筒1Aのリブ状のガイド部1Abに係合して、前軸筒1Aに対して固定筒10は回転止めされる。
続いて上述したスライダー3が前軸筒1Aの前方から挿入される。このとき、後部材5の窓部に固定筒10の鍔部10aの矩形状両側面が嵌入した状態で挿入される。また、後部材5の段部5cに後端を当接させた状態でスプリング9が装着され、前軸筒1A前端の螺子部に螺合して口先部2が固定される。その際、先部材4の前方部が口先部2の前端孔から適宜長さで突出すると共に、スプリング9の前端が口先部2の内孔前方に設けられた段部に当接し、固定筒10の鍔部10aが前軸筒1Aの前端と口先部の後方に設けられた段部との間に狭窄されて前軸筒1Aに対して固定筒10の固定状態が完了する。
また、この状態でスライダー3はスプリング9によって後方側に附勢されると共に、スプリング9の附勢力に抗して前方側に可動可能となされている。
また、前軸筒1Aの後方に後軸筒1Bが回転自在に接続される。芯ケース14は、図に示すように長い筒状体で、後軸筒1Bの後方から挿入され、芯ケース継手25の後端に接続されて、リターンスプリング15を適宜圧縮させた状態で止め筒体22が軸部25b後端の段部25cに当接されると共に、止め筒体22はその前端部22bが芯ケース継手25の段部25cに当接し、内孔の中間部に設けられた段部22aの外縁側に芯ケース14の前端が当接して狭窄状に設けられ、更に段部25c後方に形成された軸部25dが止め筒体22の前端孔に適宜挿入した状態に設けられる。また、前記段部22aの内縁側には円周状に所要箇所で溝状の係合部22cが形成されている。この状態で、前記リング継手13の前端が後部材5の後端に当接状態となり、芯ケース継手25の矩形状突部をなした係止部25aが後部材5の窓部に嵌入した状態となる。
また、芯ケース14は、後端外周と後軸筒1Bの内周との間にリブや溝を設けて係合させるなどの手段で、後軸筒1Bに対して芯ケース14が前後動自在で回転止めされるようになされ、また、芯ケース14の後端が後述する回転筒体17の前端に当接して芯ケース14が後方に離脱しないなどの手段が設けられている。
また、芯ケース14の前方部外周は止め筒体22の後端孔に回転止め状態に嵌合し、前軸筒1Aに対して後軸筒1Bを回転したときに、後軸筒1Bと同期して芯ケース14及び止め筒体22は回転する。
この構造は、チャック7が芯21を把持したときに締めリング8に対して前進し、それに伴いガイド軸12bが前進して前記突起状の係合部12cが止め筒体22の溝状の係合部22cに係合して両者が回転方向で一体となり、また、チャック7が芯21を把持していないときには締めリング8に対して後退した位置となり、それに伴いガイド軸12bが後退して前記突起状の係合部12cが止め筒体22の溝状の係合部22cと係合解除した状態となり、両者が回転方向で自由となっている。
このことは、芯把持機構が芯を把持した状態では前軸筒1Aに対して後軸筒1Bが回転阻止可能となることを示している。
尚、上述したようなクラッチ構造は種々あり、構造は上記に限定されないものである。
芯ケース14の後端に回転筒体17の前端が当接された状態から、筒状の消しゴム受け体16が回転筒体17の後端から挿入され、その前方の軸部16bが芯ケース14の後端孔に相互間が回転止めされた状態で固定される。
ところで、回転筒体17の内孔周面にはリブ17bが形成され、また消しゴム受け体16の軸側面にリブ16aが形成されており、回転筒体17をほぼ一回転回動したときに、相互のリブが当接して回動が阻止されるように回動が規制されている。このほぼ一回転の回動で前後動する回転筒体17に連動して芯ケース14は前後動することになる。
尚、回転筒体を回動規制する手段は上述した実施形態に限らず設けることが可能であり、回動範囲も一回転に限るものではない。また基本的には、芯ケース14を適宜範囲で前後動させる調節機構は様々な手段で設けることが可能である。
また、消しゴム受け体16後端の軸部16cの孔部に消しゴム19が着脱可能に止着され、軸部16cの外周にノックカバー18が着脱可能に止着されている。
また、図10は先部材の構造を拡大して示している。
まず、図11はスライダーの先部材4の前端に芯21の前端がやや突出した初期状態を示している。
この状態からノックカバー18をノックして芯ケース14を前進させ、スプリング9を圧縮して、スライダー3を前進させる。(スプリング9の附勢力に対して、芯ケースの段部14aとリング継手13の後端との間に設けられたリターンスプリング15の附勢力が十分強く設定されている。)
図12に示すように、前進によってスライダーの後部材5に設けられた段部5cが口先部2の内段部2aに当接する。この状態までリターンスプリング15は敷設された状態を維持している。
また、芯把持機構6は静止した状態を維持し、芯21を把持しているので、芯21の前端は先部材4の前端から没入し、ストッパー4aの当接部4cの後端に位置した状態となる。
また図13に示すように、芯ケース14の係止部14b前端がチャック継手12の後端に当接した状態からノック操作によって芯ケース14がさらに前進すると、チャックスプリング11が圧縮してチャック継手12と伴にチャック7が前進し、把持部7aの外周が締めリング8の締め付けから開放されて芯21の把持が解除される。
そして、芯21の把持が開放されると、芯21は自重で落下して、芯21の前端がストッパー4aの当接部4cに当接した状態となる。当接部4cにかかる所定の押圧力は、最小で当接部4cへの芯の自重による当接力である。
以上の動作から解るように、先部材4の前端から突出する芯21の長さ(突出量)は、基本的には後部材5の段部5cが口先部2の内段部2aに当接する間隔(以下A寸法と呼ぶ)から先部材4の前端とストッパー4aの当接部4cとの間隔(以下B寸法と呼ぶ)を差し引いた長さである。
しかしながら、上記A寸法やB寸法は部品の精度誤差等によってバラツキがあり、従って芯の突出量は個々の芯繰出し装置によってバラツキがある。
芯の突出量を一定とするための手段は何通りかあるが、A寸法を調節するのがもっとも容易であると思われる。その具体的な手段として、上述したように回転筒体17の摘み部17aを回動することによって芯ケース14を前後動し、それと連動してA寸法を調節することができ、芯の突出量を一定とすることが可能となる。
また芯の突出量は、芯の種類(芯径、硬度、色など)や芯繰出し装置を使用する人の好みによって異なるのでそのような調節機構が必要である場合と、芯の突出量が適正な状態で固定化されるのが望ましい場合とあり、それぞれニーズに合わせて提供可能である。
上述した格納筒23は、前軸筒1Aの後端孔に固定されており、格納室23aにはそれぞれ種類の異なった芯21が収納されている。(図1参照)
筆記先端部を下向きにして、ノック操作によって芯ケース14が前進したときに、蓋片の突部24bが後軸筒の突部1Bbに当接して片部がスリット14aの内方側に強制的に弾性変形され、片部と対接していた箇所の芯21がスリットを通過して芯ケース14の内孔に疎通可能となる。芯はノック最前進でチャック7内に誘導され、拡開した把持部7aを疎通し、ストッパー4aの当接部4cに当接する。(図2参照)
この状態からノック操作を解除すると前進していたスライダー3が後退して芯が一定寸突出する。(図3参照)
図3の状態からノック最前進させて、そのまま筆記先端部を上向きにすると芯21が芯ケース14の後方に落下し、その状態でノックを解除すると蓋片23の片部で芯が外方に押し上げられ、元の格納室23aに収納される。
この状態から、前軸筒1Aに対して後軸筒1Bを回転して、所望の芯が収納された格納室23aと蓋片23の片部と対接した位置に合わせる。(割り出す)
その状態でノック操作を行えば所望の芯が突出できる。
尚、芯を選択する構造は従来知られた多芯筆記具の構造が必要に応じて適用できる。
1Aa リブ
1Ab 係合部
1Ac 鍔部
1B 後軸筒
1Ba 係合部
1Bb 突部
2 口先部
2a 内段部
3 スライダー
4 先部材
4a ストッパー
4b ガイドパイプ
4c 当接部
5 後部材
5a 脚部
5b 軸部
5c 段部
6 芯把持機構
7 チャック
7a 把持部
8 締めリング
9 スプリング
10 固定筒
10a 鍔部
10b 先筒部
10c ガイド部
11 チャックスプリング
12 チャック継手
12a 軸部
12b ガイド軸
12c 突起状の係合部
12d 溝
13 リング継手
14 芯ケース
14a スリット
15 リターンスプリング
16 消しゴム受け体
16a リブ
16b 軸部
16c 軸部
17 回転筒体
17a 摘み部
17b リブ
18 ノックカバー
19 消しゴム
20 Oリング
21 芯
22 止め筒体
22a 段部
22b 前端
22c 溝状の係合部
22d 傾斜面
23 格納筒
23a 格納室
24 蓋片
24a 基部
24b 突部
25 芯ケース継ぎ手
25a 係止部
25b 軸部
25c 段部
25d 軸部
26 グリップ
30 芯ケース
31 仕切片
123 軸筒
124 軸継手
125 チャック
126 締め具
127 芯ケース
128 チャックスプリング
129 芯
130 口先部
130a 段部
131 スライダー
131a 軸部
132 先端パイプ
133 保持チャック
151 軸筒
151a 通孔
152 テーパー孔
153 チャック
154 芯ケース
154a 孔
155 芯
156 環状突起
157 コイルスプリング
158 コイルスプリング
159 支持腕
160 ストッパー
161 キャップ
Claims (3)
- 軸筒内に固定されている格納筒と、格納筒の内孔に円周状に複数の格納室が形成され、複数の格納室にはそれぞれ鉛筆芯を搭載し、格納筒の内側には芯ケースが貫通し、芯ケースの一側には軸方向のスリットが設けられ、軸筒を回転したときに芯ケースが格納筒に対して相対的に回転することで、それぞれの芯を選択して格納室からスリットを経由して芯ケースに芯を供給し、筆記先端側に突出及び収納を可能にする芯繰り出し装置であって、当該芯繰り出し装置は、ノック操作部の所定距離前進まで芯把持機構は芯を把持し、かつ固定された状態を維持すると共に、芯ケースと連動して口先部内のスライダーが前進して芯の前端がスライダーの内孔の略前端に装着されたストッパーの後端から所定量離れる状態となり、ノック操作部を前記所定距離から更に前進すると、芯ケースと連動してチャックが前進すると共に芯把持機構が芯の把持を解放し、芯の自重落下により芯がストッパー後端に当接し、ノック操作を解除してノック操作部の後退時には、チャックが後退して芯把持機構が芯を把持した後に、口先部内のスプリングの附勢力によりスライダーのみが初期位置まで後退して芯がストッパーを挿通し、スライダーの前端から芯が一定の長さで突出可能となるように構成された芯繰り出し装置。
- 軸筒内に固定されている格納筒と、格納筒の内孔に円周状に複数の格納室が形成され、複数の格納室にはそれぞれ鉛筆芯を搭載し、格納筒の内側には芯ケースが貫通し、芯ケースの一側には軸方向のスリットが設けられ、軸筒を回転したときに芯ケースが格納筒に対して相対的に回転することで、それぞれの芯を選択して格納室からスリットを経由して芯ケースに芯を供給し、筆記先端側に突出及び収納を可能にする芯繰り出し装置であって、当該芯繰り出し装置は、ノック操作に連動して口先部内のスライダーが所定距離前進して停止し、芯の前端がスライダーの内孔の略前端に装着されたストッパーの当接部から離れる状態となるまで芯把持機構は芯を把持し、かつ固定された状態を維持すると共に、この状態からノック操作を更に進めると、ノック操作とともに芯ケースと連動してチャックが前進すると共に芯把持機構が芯の把持を解放し、芯の自重落下により芯がストッパーの当接部に当接し、この状態からノック操作を解除すると、芯ケースとチャックが後退して芯把持機構が芯を把持し固定された後に、口先部内のスプリングの附勢力によりスライダーが初期位置まで後退して芯がストッパーの当接部を挿通し、スライダーの前端から芯が一定の長さで突出可能となるように構成されたことを特徴とする芯繰り出し装置。
- 芯把持機構が芯の把持を解放した状態で、筆記先端部を上向きにしたときに、芯が自重落下して芯ケース内に収納され、筆記先端部を上向きにしたままノック操作を解除した状態で格納室に格納されて、次に筆記先端部から突出する芯の選択操作が可能となり、芯を把持した状態では芯の選択操作が不可となるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の芯繰り出し装置。
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