JP2020104413A - 自動繰出式シャープペンシル - Google Patents

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巧 梶原
Takumi Kajiwara
巧 梶原
伸一 瀬利
Shinichi Seri
伸一 瀬利
勇二 河原崎
Yuji Kawarasaki
勇二 河原崎
智温 大西
Tomoatsu Onishi
智温 大西
裕右 真田
Hiroaki Sanada
裕右 真田
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Abstract

【課題】筆記により消耗した芯に対する予備芯の追従性がよく、芯収容部内の予備芯が減り最後の芯になったことを検知可能な自動繰出式シャープペンシルを提供すること【解決手段】軸筒5と複数の予備芯12を収納する芯収容部10を有する芯タンク18と、芯11を挟持するチャック13と、芯保持部22aを有するスライダー7と、を備え、筆記時にスライダー7が芯11と共に後退し、スライダー7が芯11と共に前進することで芯11が前方へ繰り出されよう構成し、芯タンク18の後方に、芯収容部10内の予備芯12の有無を検知する予備芯検知ユニット6が配設され、予備芯検知ユニット6は、芯収容部10内に少なくとも一部が挿入される表示体26を備え、表示体26は、芯収容部10内の予備芯12の後端に当接する当接部27aと、当接部27aの後方に形成された表示部26aと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、芯の摩耗に伴い一定量の芯を自動的に繰り出す構造の自動繰出式シャープペンシルに関するものである。
従来から、芯が摩耗した量だけ自動的に繰り出される自動繰出式シャープペンシルは、芯を繰出すための操作体のノック動作や軸筒の回転動作等をする必要がないことから利便性が高く、広く使用されている。
例えば、特許文献1には、芯ガイドパイプを後方へ移動させることで芯の繰り出しが可能な自動繰出式シャープペンシルが開示されている。
この特許文献1の自動繰出式シャープペンシルは、口金内に軸方向へ摺動可能に内蔵された芯ガイドパイプと、芯ガイドパイプ内に内蔵された芯ホルダーと、頭部に設けた凹陥部にボールを挿入したチャックと、ボールが当接するテーパ面を有する締具と、芯ガイドパイプを前方へ付勢するスプリングと、を備え、筆記時に芯と芯ガイドパイプの先端が紙面に当接することで該芯ガイドパイプが後退し、芯ガイドパイプを紙面から離すことで、スプリングが伸長して芯ガイドパイプを前進させ、芯ホルダーにより適宜の力で保持された芯がチャックから引き出されて前進させる構造となっている。このため、紙面に対する筆記により芯が消耗し芯ガイドパイプの前端が紙面に当接することで自動的に芯が前方へ繰り出される構造になっている。
しかしながら、特許文献1の自動繰出式シャープペンシルは、筆記時に芯の消耗に伴い当該芯が自動で繰り出されるため、使い勝手がいいものであるが、自動で芯が繰り出されるために筆記が継続的に行えることから、筆記時に芯がどれくらい消耗したかを使用者自身が把握し難いという課題があった。
これを解決する手段として、特許文献2には、芯の残存量を容易に確認可能な自動繰り出しペンシルが開示されている。
この特許文献2の自動繰り出しペンシルは、芯の上方に、線条がその端面同士を接面した状態で配設され、線条は、当該線条が配設される線条ガイドに傾斜面および円筒片を設けることで、その楔作用により固定できるようになっており、また、外筒の下端部には芯保持片を有する芯支持部が設けられ、これをばねで下方に付勢している。したがって、筆記の際には、線条を固定することによって芯の上方移動を防止し、芯が滑ることなく適正な作図が行われるようになり、芯を繰り出す際には、芯支持部を紙面から離すことでばねの弾性により芯支持部が芯を挟持したまま下方に移動し芯を繰出すことができる構造となっている。また、線条の後端には線条重りが設けられており、芯が繰り出された分、線条重りの重さにより、線状は芯と当接したまま前進する。このため、特許文献2の構造では、芯を自動で繰出すと共に線条重りの位置を見ることで芯の残存量を把握することができる。
しかしながら、特許文献2の構造では、ペンシル内の1本の芯の残存量を把握することはできるが、複数の予備芯をペンシル内に内蔵することができる構造とはなっていないため、予備芯の残存数を把握することはできないものであった。
一方、一般的なシャープペンシルは、筆記していた前芯が磨耗して短くなると、芯タンク内の予備芯の内の1本が消耗した前芯に追従してチャック内に入って当該チャックに狭持され、消耗した前芯を予備芯で後方から押圧することで消耗した芯を後方で支えて筆記を継続可能とすると共に予備芯で前芯を芯ガイドパイプの先端から排出させることができるよう構成しているもが多い。
しかしながら、特許文献1のような自動繰出式シャープペンシルの場合、芯が消耗することで芯ガイドパイプが後退し、芯ガイドパイプが前進する際にチャックで狭持している芯を前方へ引き出すことで芯を前方へ繰出している。このため、筆記していた芯が消耗して短くなりチャックが芯を狭持できなくなると、消耗した芯は前進することができなくなる。また、芯タンク内の予備芯がチャック内に入ってもその芯には前進するための力が働かないため、一般的なシャープペンシル同様にノック動作によりチャックを前方へ押圧して予備芯を前方へ繰出し、手動操作により消耗した芯に予備芯を追従させる必要があった。
実公平4−5349号公報 特開平5−201192号公報
本発明は、前記問題を鑑みて発明されたものであって、筆記により消耗した芯に対する予備芯の追従性がよく、芯収容部内の予備芯が減り最後の芯になったことを検知可能な自動繰出式シャープペンシルを提供することを目的とする。
本発明は、
「1.芯を補充するための後端開口部を有する軸筒と、前記軸筒内に配設され複数の予備芯を収容可能とした芯収容部を有する芯タンクと、前記芯タンクの前方に配設され前記芯を狭持するチャックと、前記チャックを後方へ弾発するチャックスプリングと、前記チャックの前方に配設され前記芯が保持される芯保持部を有するスライダーと、を備え、
前記チャックにおける前記芯の狭持力は、当該芯が軸心に沿って後方へ押圧された際の狭持力より前方へ押圧された際の狭持力の方が小さくなるよう形成され、
筆記時において前記スライダーが後方へ移動し、当該スライダーが前記芯と共に前進することで当該芯が前方へ繰り出されるよう構成した自動繰出式シャープペンシルであって、
前記芯タンクの後方に、前記芯収容部内の予備芯の有無を検知する予備芯検知ユニットが配設され、
前記予備芯検知ユニットは、前記軸筒または前記芯タンクに対して着脱自在に装着されると共に、前記芯収容部内に少なくとも一部が挿入される表示体を備え、
前記表示体は、前記芯収容部内の予備芯の後端に当接する当接部と、前記当接部の後方に形成された表示部と、を備え、
前記芯収容部内の複数の予備芯が最後の芯となった状態では、前記予備芯検知ユニットが作動し、前記最後の芯が前方に移動することに伴い当該最後の芯を追従して前記表示体が前方に移動すると共に前記軸筒の外方から認識される前記表示部の状態が変化し、
前記芯タンク内に複数の予備芯が収容されている状態では、前記複数の予備芯の後端に前記表示体の当接部が当接することで前記軸筒の外方からは認識される前記表示部の状態が変化しないよう構成すると共に、前記表示体により前記予備芯を前方へ押圧することを特徴とした自動繰出式シャープペンシル。
2.前記表示体の後方に当該表示体を前方へ弾発する弾発部材が配設され、前記弾発部材の弾発力で表示体を介して前記芯収容部内の予備芯を前方へ弾発することを特徴とした前記1項に記載の自動繰出式シャープペンシル。
3.前記芯が前記チャックに狭持された状態において、当該芯が前方へ押圧された際の当該チャックの狭持力をXとし、前記表示体の自重または弾発部材の弾発力により当該表示体により前記芯を前方へ押圧する押圧力をY、前記スライダーの芯保持部で前記芯を保持する保持力をZとしたとき、X+Z≧Y、且つ、Y>Xの関係式を満たすように構成したことを特徴とする前記2項に記載の自動繰出式シャープペンシル。
4.前記芯収容部の後方に、当該芯収容部の内径よりも拡径し前記軸筒の内周面に隣接する拡径部が形成され、前記拡径部に予備芯検知ユニットが着脱自在に係止される被係止部を形成したことを特徴とする前記1項ないし3項の何れか1項に記載の自動繰出式シャープペンシル。
5.前記予備芯検知ユニットを前方へ押圧することで、前記チャックが前進し、前記芯が前方へ繰出されるよう構成したことを特徴とする前記1項ないし4項の何れか1項に記載の自動繰出式シャープペンシル。」である。
本発明の自動繰出式シャープペンシルによれば、芯収容部内に複数の予備芯がある場合には、予備芯の後端に表示体の当接部が当接することで前記表示体の前進が阻まれるため軸筒の外方から認識される当該表示体の表示部の状態が変化することがない。このため、使用者は予備芯が芯収容部内にあることを認識できる。また、芯収容部内の予備芯は表示体により常に前方へ押圧されることから、筆記等により芯が消耗した際、筆記していた芯に追従して予備芯の内の1本が前進し易くなり、芯の追従性能が良くなる効果を奏する。このため、静電気や湿気等の影響で予備芯が芯収容部の内壁に貼り付き、芯タンク内に残っているのにチャック内に予備芯が追従せず入らなくなることを防止することができる。
更に、芯収容部内の複数の予備芯が最後の芯となった状態では、予備芯検知ユニットが作動し、最後の芯が前方に移動することに伴い当該最後の芯を追従して表示体が前方に移動すると共に軸筒の外部から認識される表示部の状態が変化するため、使用者は芯収容部内の芯が最後の1本になったことを認識できる。このため、筆記時に芯が消耗した際、自動的に芯が前方へ繰り出されることで芯の残数が認識し難い自動繰出式シャープペンシルであっても、芯の消耗状況を把握することが容易となり、芯を補充するタイミングを容易に確認することができる。
更にまた、芯収容部内の複数の予備芯が最後の芯となった状態では、筆記している芯が消耗して短くなりチャックでの狭持ができなくなっても、最後の芯は表示体により前方へ押圧されているため、筆記している短芯の後端に最後の芯が押圧された状態で当接する。このため、筆記により芯がさらに消耗して短くなり、スライダーの芯保持部で芯が保持できなくなるまで、しっかり最後の芯が前の短芯を追従して繰り出されるよう構成される。
また、表示体により予備芯を前方へ押圧する手段は特に限定されることはなく、例えば、表示体を比重の高い金属等で形成し、その自重により予備芯を押圧してもよく、コイルスプリングや合成ゴム等の弾性を有する弾発部材で表示体を前方へ弾発することで、表示体を介して弾発部材の弾発力で押圧してもよい。
尚、上記予備芯の押圧手段に弾発部材を用いる場合、自動繰出式シャープペンシル本体の傾き具合に限らず予備芯には常に前方への押圧力が掛かるため好適である。
また、本発明における芯収容部は、複数の芯を収容できれば芯タンク内のみに形成してもよく、チャックと芯タンク内をまたぐように連設してもよく、チャックと芯タンクとを連結する連結部材が存在する場合は連結部材と芯タンク内とをまたぐように連設してもよく、チャックと連結部材と芯タンク内とをまたぐように連設してもよい。
また、本発明における表示体の材質は、特に限定されず樹脂や金属など様々な材質を選択することができ、また表示体の形状も、特に限定されず円柱形状や角柱形状など様々な形状を選択することができる。
そして、表示体の状態を軸筒の外部から認識することで芯タンク内の予備芯の有無を確認する手段としては、特に限定されることはないが、例えば、芯タンク内の芯収容部に最後の芯を含む複数の予備芯が収容され、予備芯の後端に表示体が当接している状態においては外部から見える表示部を白色とし、芯タンク内の予備芯が最後の芯となり、最後の芯が前方に移動することにより、最後の芯の後端に当接した表示体が芯に追従して前方に移動した状態においては、外部から見える表示部を赤色になるよう構成してもよく、この場合、軸筒の外部から視認される表示部の色が白色から赤色へ変化することで、芯タンク内の予備芯の有無を外部から容易に認識することができるため好適である。尚、表示部の色の構成は状態が変化したことを認識できればどのような組み合わせでもよい。また、表示体の表示部に文字を印刷したり、記号を刻印したりすることにより、外部から認識できる表示部の文字が表す意味が変化したり、記号の変化により芯タンク内の予備芯の有無を外部から容易に認識できるよう構成してもよい。更に、表示部が外部から視認できるか否かの変化や外部から視認される表示体の幅の変化で状態が変化したことを認識するよう構成してもよい。そして、音、光、振動など五感を刺激することで表示部の状態が変化したことを外部から認識させてもよい。
更に、表示体の前端が、チャック内に入った芯の後端にも当接するよう構成してもよく、この場合、使用中の芯が消耗するにつれて表示体が前方に向けて連続的に移動するため、例えば、表示部の表面にその前方から後方に向かって色調や色の濃淡が連続的に変化するグラデーションを施して、外部から見える使用中の芯の残量を連続的に確認することで、表示部表面の色調や色の濃さの変化により芯収容部への予備芯を補充する緊急度を使用者が認識し易くしてもよい。
また、本発明における予備芯検知ユニットを前記軸筒または前記芯タンクに対して着脱自在に装着する手段は特に限定されることはなく、軽い圧入、乗り越え嵌合、螺着等、適宜選択した係止手段により着脱自在に構成すればよい。そして、この場合、予備芯検知ユニットを取り外すことで芯タンクの後部および軸筒の後端開口部が解放され、芯を芯タンク内に補充することができる。更に、予備芯検知ユニットには表示体以外の付属具が装着可能になるよう構成してもよく、例えば、予備芯検知ユニットの後部に係止孔部を設け、当該係止孔部に消しゴムを着脱自在に挿嵌し、更に、消しゴムを覆うようにキャップ体を後方から着脱自在に構成することで、一般的なシャープペンシル同様に筆跡を消しゴムで消去することができる。
尚、予備芯検知ユニットは、構成する部品が紛失しないよう軸筒または芯タンクに対して一体的に着脱可能となるよう構成することが好ましく、例えば、前述した予備芯検知ユニットに消しゴムやキャップ体を取り付ける場合は、軸筒に対して予備芯検知ユニット全体を取り外す場合とキャップ体のみ予備芯検知ユニットから取り外す場合が発生するため、一方の係止手段に螺子嵌合などの螺着を用いるときは、他方の係止手段は前後への押し引きによる乗り越え嵌合等を用いるなど、着脱の際に掛ける力の方向を変えることで、予備芯検知ユニット全体を着脱する場合と一部の部品のみを着脱する場合とを任意に選択して実行することができる。
また、芯がチャックに狭持された状態において、当該芯が前方へ押圧された際のチャックの芯狭持力をXとし、表示体の自重または弾発部材の弾発力により当該表示体により芯を前方へ押圧する押圧力をY、スライダーの芯保持部で前記芯を保持する芯保持力をZとしたとき、X+Z≧Y、且つ、Y>Xの関係式を満たすように構成してもよく、この場合、X+Z≧Yを満たすことで、筆記により芯が消耗し、使用中の短芯と芯タンク内の最後の芯とが軸芯に沿って直列した状態において、短芯をチャックで狭持する芯狭持力Xとスライダーの芯保持部で芯を保持する芯保持力Zを合わせた芯狭持力(芯保持力)が表示体の自重または弾発部材の弾発力で表示体を介して最後の予備芯を前方へ押圧する押圧力Yより大きいため、最後の予備芯により消耗した短芯が押されて前進することがない。このため、芯が前方へ押圧された際のチャックの芯狭持力Xが小さくなる自動繰出式シャープペンシルでも、短芯が前進せずそのまま筆記を継続することが可能となる。
更に、筆記している短芯が更に短くなることでチャックで狭持できなくなり、芯保持部のみで短芯を保持している状態においては、Y>Xの関係式を満たすことで、短芯の前進に伴い最後の予備芯が押圧力Yで前進するため、短芯が更に短くなり芯保持部で保持できなくなるまで最後の予備芯を追従させることができる。このため、筆記時に芯が消耗してチャックでの狭持ができなくなっても自動芯出機能を維持することができ、廃棄する芯の長さを短くすることが可能となる。そして、この状態では最後の予備芯が芯保持部に達しているため、スライダーを後方へ押圧することで最後の予備芯を前方へ繰出し、筆記可能状態にすることができる。
尚、上記した機能は、芯収容部の予備芯が最後の芯になったときのみ働く機能であるため、この機能の継続的に使用するには芯収容部に補充する芯の本数を1本ずつ実行すればよい。
また、芯タンクの芯収容部の後方に、芯収容部の内径よりも拡径すると共に軸筒の内周面に摺接する拡径部を形成し、拡径部に芯検知ユニットが着脱自在に係止される被係止部を形成してもよく、この場合、芯タンクが軸筒内周面に摺接していることから、予備芯検知ユニットを芯タンクに係止する際に芯タンクが軸心に対して直交する方向にぶれることがなく、係止し易くなる効果を奏する。更に、芯タンクの内面に予備芯検知ユニットを係止する被係止部を設けることで、芯タンク内の芯収容部から折れた芯や欠けた芯、細かな芯粉等が自動繰出式シャープペンシルの内部に流出し、チャックやスライダー等の芯狭持部(保持部)に影響を与えることを防止できる。
尚、芯タンクの拡径部と軸筒の内周面との間隔は、予備芯検知ユニットを芯タンクに係止した際に外径の変動を生じても芯タンクの作動に影響が出ないよう微小の隙間を設けることが好ましい。
更に、予備芯検知ユニットを前方へ押圧することで、チャックが前進し、芯が前方へ繰出されるよう構成してもよく、この場合、芯収容部に複数の予備芯が存在する状態で筆記により芯が消耗して短くなりチャックで短芯が狭持できなくなると、一般的な自動繰出式シャープペンシル同様にスライダーを後退させても芯を前方へ繰出す機能を失うため、予備芯検知ユニットを前進させることでチャックと予備芯とを前進させ、消耗した短芯を軸筒の前端から廃棄することが可能となるため好適である。
本発明によれば、筆記により消耗した芯に対する予備芯の追従性がよく、芯収容部内の予備芯が減り最後の芯になったことを検知可能な自動繰出式シャープペンシルを提供することができた。
本実施の形態の自動繰出式シャープペンシルの側面図であり、芯収容部内に複数の予備芯(筆記している芯を含む)がある状態を示す図である。 図1の自動繰出式シャープペンシルの拡大縦断面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 本実施の形態の予備芯検知ユニットの分解図である。 図2において、芯収納部内に存在する芯が最後の予備芯のみの状態を示す縦断面図である。 図6の状態における自動繰出式シャープペンシルの側面図である。 図6の状態から芯収納部内の最後の予備芯が更に前進した状態を示す縦断面図である。 図8の状態における自動繰出式シャープペンシルの側面図である。 図2において、予備芯検知ユニットを取り外した状態を示す縦断面図である。 図2において、キャップを取り外し、消しゴムを使用する状態を示す縦断面図である。
以下に、図面を参照して本実施の形態の自動繰出式シャープペンシルを詳細に説明するが、本発明は以下の自動繰出式シャープペンシルに限定されるものではない。
実施例1
図1は、実施例1の自動繰出式シャープペンシルの外観図であり、芯タンク内に予備芯がある状態を示している。図2は、図1の拡大縦断面図であり、図3は図2のA−A線断面図であり、図4は図2のB−B線断面図であり、図5は予備芯検知ユニットの分解図である。
尚、図面の説明において、軸筒の軸方向(長手方向)においてスライダーがある側を前方と表現し、その反対側を後方と表現する。また、軸筒の軸心に近い側を内方と表現し、その反対側を外方と表現する。
本実施の形態の自動繰出式シャープペンシル1は、図1及び図2に示すように、筒状に形成された前軸2と、前軸2の前部に螺着された先口3と、前軸2の後部に係着され外側部にクリップ部4aが形成された後部筒状体4と、で軸筒5が形成され、軸筒5の後部内周部には、予備芯検知ユニット6が着脱自在に装着してある。また、先口3の内部には芯11を保持する芯ホルダー22を備えたスライダー7が挿入され、スライダー7の後方且つ軸筒5の内方には自動芯出機構8を挿入して構成してある。
前軸2について詳述すると、前軸2は透明なポリカーボネート樹脂を用いて射出成形により形成してあり、図2から図4に示すように筒状に形成され、前部内周部には連結体9を装着してある。また、中央内周部に内方へ向って突出する内方凸部2aを形成し、後部外周部には外方へ向って突出する係止突起2bを形成してある。
また、図1に示すように、前軸2の外周面には転写シートを転写した転写部2cを形成してあり、転写部2cの一部に長方形の透明な透明部2dを形成する事で、透明部2dを通して前軸2の内部を透視可能に構成してある。
連結体9は筒状に形成してあり、図2に示すように、連結体9の後部外周部を前軸2の前部内周部に圧入装着することで前軸2に対して着脱不能に固着してあり、前部外側面には雄螺子部9aを形成してある。また、内周面には後方側が径小になるよう内段部9bを形成してある。
自動芯出機構8について詳述すると、図2に示すように、自動芯出機構8は前軸2及び連結体9の内方に挿入してある。そして、その中心部にはシャープペンシル用の芯11を狭持する狭持部13aを前部に備え、全体が軸方向に沿って二分割されたボールチャック13(チャック)を配設してあり、狭持部13aの外側面には半球状の凹部13bが形成してある。また、ボールチャック13の凹部13bには球状の鋼製ボール14を挿入してあり、鋼製ボール14及びボールチャック13を囲うように筒状の締具15を装着してある。また、締具15の前部内面には前方に向かって拡径する傾斜部15aを形成してあり、傾斜部15aにはボールチャック13の凹部13bに挿入した鋼製ボール14が当接するよう配置してある。更に、締具15の外周部には外段部15bを形成してあり、外段部15bと連結体9の段部9bとが当接することで、締具15の後方への移動を制限してある。
更に、ボールチャック13の外側面には段部13cが形成してあり、段部13cと締具15の内面に形成した内段15cとの間にチャック用スプリング16(チャックスプリング)を張架して、ボールチャック13を締具15に対して後方に弾発してある。
ボールチャック13の後方には芯11が通過可能な内孔を有する筒状のコネクター17を配設してあり、コネクター17が前進した際にボールチャック13の後端とコネクター17の中央内段部17aとが当接するよう構成してある。
また、コネクター17の前部にはすり割りにより3分割されたチャック状の把持部17bを形成してあり、把持部17bにより締具15の後部外周部を軽い力(約0.29N)で把持するよう形成してある。更に、コネクター17の後部係止部17cには筒状の芯タンク18が着脱不能に圧入装着してある。
芯タンク18は筒状に形成してあり、後部に拡径した拡径部18aを形成し、拡径部18aの内周部には内方へ向って突出し軸周方に延びるように形成した内方突起18b(被係止部)を形成してある。また、芯タンク18の外部には外方突起部18dが形成してあり、外方突起部18dが前軸2の内方凸部2aに当接することで芯タンク18の後方への移動を制限してある。
そして、締具15の前部開口部には、前後方向に貫通孔を有する蓋19を係着してあり、蓋19によりボールチャック13と鋼製ボール14が前方側に抜けないように構成してある。
上記構成により、ボールチャック13と鋼製ボール14と締具15とチャック用スプリング16とコネクター17と芯タンク18と蓋19とで自動芯出機構8が形成され、自動芯出機構8の内部には、ボールチャック13の後部内周部とコネクター17の内周部と芯タンク18の内周部をまたぐように形成され、予備芯12を収容する芯収容部10を形成してある。尚、芯11と予備芯12は基本的に略同様の寸法で形成されたものであるが、便宜的に区別して表現する。
また、芯タンク18の拡径部18aの外周部に形成される外段部18cと前軸2の内方凸部2aとの間にノック用スプリング20を張架することで、芯タンク18を後方へ弾発してある。
次に、スライダー7について詳述すると、スライダー7は先口3の内周部に前後動自在に挿入してあり、筒状の芯ガイドパイプ21と、芯ガイドパイプ21の内周部に圧入装着され芯保持部22aを有する芯ホルダー22と、で構成してある。そして、芯ガイドパイプ21の外周部には鍔部21aを形成してある。更に、芯ガイドパイプ21の前端には芯11が出没する前端開口部21bを形成してある。
また、芯ホルダー22は合成ゴムで形成してあり、芯保持部22aで芯11を保持可能に構成してある。尚、本実施例においては、芯保持部22aでの芯保持力は0.25Nに設定してある。
更に、先口3について詳述すると、図2に示すように、先口3は前後に貫通し段状に形成された内孔を備えており、前部開口部3aからはスライダー7の前部が突出可能に構成してある。また、先口3の内周部且つスライダーの7の後方には固定筒23を圧入装着してあり、固定筒23の内段と先口3の内段との間にスライダー用スプリング24を張架することでスライダー7を前方へ弾発してある。
また、先口3の後部内周部には雌螺子部3bが形成してあり、雌螺子部3bと連結体9の雄螺子部9aとを螺着することで先口3を連結体9を介して前軸2に対して着脱自在に装着してある。
後部筒状体4について詳述すると、図2から図4に示すように、後部筒状体4は筒状の筒状部4bを備え、筒状部4bの外周部に形成した係止孔部4dを前軸2の後部に形成した係止突起2bに係止することで、後部筒状体4を前軸2に着脱不能に係着してある。
また、筒状部4bの外側部には前述したクリップ部4aが前方へ向って延びるように形成してあり、内周部には後端開口部4eから軸方向に沿って前方へ延びるように溝部4cを形成してある。尚、溝部4eは軸心を挟んで対向した位置に2箇所形成してある。
次に、予備芯検知ユニット6について詳述すると、図2から図5に示すように、検知ユニット本体25は、前端から後方へ向って延び有底部を備えた前孔25aと、後端から前方へ向って延び前孔25aと同様に有底部を備えた後孔25bを形成してある。そして、前孔23aの側部には外周部まで貫通し前後に延びるスリット部25cを形成してある。また、前部外周部は中央外周部に比べて径小に形成するとともに外方へ向って突出し軸周方向に延びる係止部25dを形成してある。更に、後部外周部には外方へ向って突出する突起部25eと後部雄螺子部25fとを形成してある。
尚、検知ユニット本体25は、透明なABS樹脂を用いて射出成形で形成してあり、成形後に内部が透視可能に構成してある。
また、検知ユニット本体25の内部には、前後動自在に棒状の表示体26が挿入してあり、表示体26は前棒部材27と表示部26aとなる後板部材28とで構成してある。
前棒部材27は複数の段部を有する棒状に形成してあり、前部は芯タンク18の内周部に前後動自在に挿入され、前棒部材27の前部外形は芯タンク18の芯収納部8aの内形に相似させると共に若干小径に形成することで、芯収納部8a内に規定長さ(本実施例の場合は略60mmに設定)の予備芯12が存在する場合は、予備芯12の後端に前棒部材27の前端27a(当接部)に当接するよう構成してある。そして、前棒部材27の後部には後部係着部27bが形成してある。尚、前棒部材27は白色のPOM樹脂を用いて形成してある。
また、後板部材28は板状に形成してあり、前後に貫通する内孔部28aを形成してある。そして、内孔部28aの前部には前棒部材27の後部係着部27bが圧入により係着してある。また、後板部材28の後端部にはスプリング前端受部28bが形成してある。尚、後板部材28は赤色のPOM樹脂を用いて形成してある。
ここで、図5を参照して検知ユニット本体25へ表示体26を装着する方法を説明すると、始めに検知ユニット本体25の前孔25aから弾発部材となる検知用スプリング29を挿入して、検知用スプリング29を検知ユニット本体25の内部に形成したスプリング後端受部25gに嵌着し、その状態で後板部材28を検知ユニット本体25のスリット部25cから挿入してスプリング前端受部28bに検知用スプリング29の前部を装着し、その後に前棒部材27を前孔25aから挿入して後板部材28の内孔部28aに前棒27の後部係着部27bを圧入して係着させることで、表示体26を検知ユニット本体23に対して着脱不能且つ前後動可能に装着してある。 そして、表示体26と同時に装着した検知用スプリング29により、表示体26は前方へ弾発された状態となる。尚、本実施例では検知用スプリング29(弾発部材)の取り付け時における弾発力と表示体26の自重により当該表示体が前方へ押圧される押圧力は最大で0.20N(バネ収縮時)、最小で0.10N(バネ伸長時)となるよう調整してある。
また、検知ユニット本体25の後孔25bには消しゴム30を挿入してあり、後部雄螺子部25fにはキャップ31の雌螺子部31aを螺着させることで、キャップ31を着脱自在に取り付けてある。
上記構成により、予備芯検知ユニット6は検知ユニット25と表示体26と検知用スプリング29と消しゴム30とキャップ31により構成されて一体的な取り扱いが可能となり、予備芯検知ユニット6は軸筒5の後部及び芯タンク18の後部に対して装着される。そして、その装着時に、後部筒状体4の溝部4eに検知ユニット本体25の突起部25eを挿入し且つ芯タンク18の拡径部18aの内方突起18bと検知ユニット本体25の係止部25dとを乗り越え嵌合させることで、予備芯検知ユニット6は筒5及び芯タンク14に対して着脱自在且つ回転不能に装着される。
尚、予備芯検知ユニット6において、表示体26の表示部26a(後板部材28)は検知ユニット本体25が前述したように透明材料で形成されていることから予備芯検知ユニット6の外部から透視可能に構成される。
ここで、芯ホルダー22の芯保持部22aの芯保持力とボールチャック13の芯保持力と表示体26の前方への押圧力の関係について説明する。
本実施例では、芯11がボールチャック13に狭持された状態において、芯11が前方へ押圧された際のボールチャック13の狭持力をXとし、表示体26の自重と検知用スプリング29の弾発力により表示体26が予備芯12を前方へ押圧する押圧力をYとし、芯ホルダー22の芯保持部22aが芯11を保持する保持力をZとしたとき、X+Z≧Y、且つ、Y>Xの関係式を満たすように構成してあり、具体的に本実施例の構成では、前述したようにXは0.05N、Yは0.1N〜0.20N、Zは0.25Nに設定してあるため上記関係式を満たしている。尚、これによる効果は後述する。
また、本実施例の自動繰出式シャープペンシル1は筆記した際に、芯11が自動的に前方へ繰り出される構造となっており、その芯が繰出される過程を説明する。
図2の状態で紙面等への筆記により芯11が磨耗し、スライダー7の前端が紙面に当接すると、スライダー7内部の芯保持部22aの芯保持力で芯11はスライダー7の後退に合わせて同時に後退しようとするが、ボールチャック13の芯の狭持力は筆圧に耐える必要があるため芯11を後方へ押圧する方向には強い狭持力(本実施例では19.61N以上)で狭持している。このため、芯11は後退することなく、スライダー7が芯ホルダー22とともに芯11に対して滑り後方へ移動する。そして、筆記面からスライダー7の前端が離れると、スライダー7は芯ホルダー22とともにスライダー用スプリング24の弾発力で前進する。この際、芯ホルダー22で芯11を保持しているため芯11を前方へ引っ張ることとなる。そして、ボールチャック13は前述したように芯11を前方へ押圧する方向には軽い狭持力(本実施例では0.05N)でしか狭持していないため、芯11はボールチャック13からスライダー7の前進に合わせて前方へ引き出される。これにより、芯11は筆記時の芯11の磨耗に応じてスライダー7が後退することにより、芯11が前方へ繰出される構造となっている。
次に、図1、図2、図6及び図7を用いて、筆記等により芯11が消耗した際、予備芯検知ユニット6が作動して芯収容部10内の予備芯12が最後の1本になったことを使用者が認識する状況を説明する。
図2の状態では、予備芯12を含め複数の芯が芯収容部10に存在している。このとき、予備芯12の前端は芯収納部10の内側部前端10aに当接しており、予備芯12の後端は表示体26(前棒部材27)の前端27aに当接していることから、予備芯12は検知用スプリング29の弾発力で前方へ弾発された状態となっている。この状態で、自動繰出式シャープペンシル1を外方から視ると、図1に示すように、前軸2に転写された転写部2cの透明部2dからは、表示体26の表示部26a(後板部材28)は視えないよう透明部2dの位置と枠の大きさを調整してあるため、使用者は表示部26aが視えないことで芯収容部10にはまだ予備芯12を含めて複数の芯があることを認識することができる。本実施例では、このとき使用者は透明な前軸2の外側面と同じく透明な検知ユニット本体25とを通して表示体26の前棒部材27が視えており、前棒部材は白色のPOM樹脂で形成してあるため、使用者には透明部から白色の前棒部材26が見えている状態になっている。
そして、図2の状態から、筆記等により芯11が磨耗して減り、芯収容部10内に存在する芯が予備芯12の1本になり、予備芯12が消耗した芯11に追従してボールチャック13の連絡孔部13dに入ると、最後の予備芯12が前進するのに合わせて、前方へ弾発されている表示体26も予備芯12に追従して前進し、図6の状態となる。この際、透明部2dからは図7に示すように表示体26の表示部26a(後板部材28)が見えるよう構成してあるため、使用者の認識は透明部2dから見える色が白色から赤色に変化する。このため、使用者は色の変化により芯収容部10内の芯が予備芯12を含めて最後の1本になったことを認識することができると共に、芯収容部10へ予備芯を補充するタイミングを知ることができる。
更に、この時点で新たな予備芯を補充せず筆記等により更に芯11が磨耗し、筆記している芯11が芯ホルダー22の保持部で保持できなくなると、芯11はスライダー7の前端開口部から落下し、図7のように自動繰出式シャープペンシル1内に芯11が1本の状態となる。この際、透視部10aから見える表示部26aは、図8に示すように透視部11aの前端まで前進するため、使用者は自動繰出式シャープペンシル1内の残芯が完全に1本になったことを認識できるため、予備芯の補充を急ぐ必要があることを認識できる。
ここで、本実施例では前述したX+Z≧Yの関係式を満たすよう構成しているため、最後の予備芯12が連絡孔部13dに入ることで、消耗した芯11が補充芯12を介して表示体26に押圧力Yで前方へ押圧されても、芯保持部22aによる芯保持力Xとボールチャック13の芯狭持力Z(後方からの押圧時)の合計の方が大きいため、芯11が予備芯12に押されて前進することがなく、筆記を継続することができる。
そして、通常、一般的な自動芯繰出式シャープペンシルでは筆記している芯が消耗してチャックで保持できず芯ホルダーのみで保持される状態になると、スライダーの後退により芯を前進させることはできるものの後ろの予備芯には前進する力が働かないため、スライダーの前端開口部から突出した芯で筆記しても当該芯が後退して筆記できない状態となる。このため、ノック動作等により締具に対して強制的にチャックを前進させてチャックを開き、新たな芯(予備芯)をチャックで狭持させる必要があるが、本実施例ではY>Xの関係式も同時に満たすように構成し、検知用スプリング29の弾発力で予備芯12を後方から弾発しているため、芯11が消耗してボールチャック13で狭持できなくなっても、スライダー7の後退により芯11が前進するのに合わせて予備芯12が前進してボールチャック13に狭持される。このため、芯11が更に消耗して短くなり芯ホルダー22で保持できなくなるまで、芯11での筆記を継続でき、廃棄する芯が短くなる効果を奏する。
尚、上記効果は芯収容部10内の芯が予備芯12を含めて最後の1本となることで発揮される効果のため、この効果を継続的に使用したい場合は、芯収容部10に補充する芯を1本ずつ補充すればよい。そして、複数の予備芯12が芯収容部10にある状態で、使用している芯がボールチャック13で狭持できなくなるまで短くなった場合、本実施例では予備芯検知ユニット6を後方から押圧することで芯タンク18と共にコネクター17を前進させ、コネクター17の中央内段部17aがボールチャック13の後端に当接することで一般的な自動繰出式シャープペンシル同様、ボールチャック13を前進させてボールチャック13の狭持部13aを開いて予備芯12を狭持すると共に予備芯12を前進させることができる。このため、複数の予備芯12を芯収容部に補充した場合でも短くなった芯11をスライダー7の前端開口部から排出して筆記を継続することが可能である。
次に、図10を用いて、本実施例のシャープペンシル1に芯を補充する状態について説明する。
軸筒5に対して、予備芯検知ユニット6のキャップ31を把持して後方に引っ張ると、キャップ31は雌螺子部31aにより検知ユニット本体25の後部雄螺子部25fに螺合されているために軸心方向への力が加わっても螺合状態が解除されることはなく、キャップ31と共に予備芯検知ユニット6が一体的に後方に引っ張られる。この時、芯タンク18は外方突起部18dが前軸2の内方凸部に当接することで後方への移動を制限されているため、検知ユニット本体25の係止部25dと芯タンク18の拡径部18aの内方突起18bとの嵌合状態が外れて、予備芯検知ユニット6が軸筒5から抜き取られる。そして、図10のように、芯タンク18の後端と軸筒5(後部筒状体4)の後端開口部4eが開口状態となる
尚、図10の状態で補充芯を軸筒5の後端開口部4eから軸筒5内に挿入する際、芯タンク18の後部には拡径された拡径部18aが形成されているため、補充芯を軸筒5の後端開口部4eから芯タンク14の芯収容部10内にスムーズに収容させることができる。
次に、図11を用いて、本実施の形態のシャープペンシル1の消しゴム30を使用する状態について詳細に説明する。
軸筒5を把持し、キャップ31を後方からみて反時計回りに回転させると、キャップ31が螺合した検知ユニット本体25にも同方向の力が加わるが、検知ユニット本体25の突起部25eは後部筒状体4の溝部4eに挿入してあるため、軸周方向への力が掛かっても軸筒5に対して回転することがない。このため、キャップ31のみが検知ユニット25に対して回転し、検知ユニット本体25との螺合が解けてキャップ31が着脱され、検知ユニット本体25に挿嵌された消しゴム30が露出して使用可能となる。
以上のように、本実施例では、筆記により消耗した芯11に対する予備芯12の追従性がよく、芯収容部10内の予備芯12が減り最後の1本になったことを検知可能な自動繰出式シャープペンシル1を提供することができた。
1…自動繰出式シャープペンシル、
2…前軸、2a…内方凸部、2b…係止突起、2c…転写部、2d…透明部、
3…先口、3a…前端開口部、3b…雌螺子部、
4…後部筒状体、4a…クリップ部、4b…筒状部、4c…溝部、4d…係止孔部、
4e…後端開口部、
5…軸筒、
6…予備芯検知ユニット、
7…スライダー、
8…自動芯出機構、
9…連結体、9a…雄螺子部、9b…内段部、
10…芯収容部、10a…内側部前端、
11…芯、
12…予備芯、
13…ボールチャック(チャック)、13a…狭持部、13b…凹部、
13c…段部、13d…連絡孔部、
14…鋼製ボール、
15…締め具、15a…傾斜部、15b…外段部、15c…内段、
16…チャック用スプリング、
17…コネクター、17a…中央内段部、17b…把持部、17c…後部係止部、
18…芯タンク、18a…拡径部、18b…内方突起(被係止部)、18c…外段部、
18d…外方突起部、
19…蓋、
20…ノック用スプリング(チャックスプリング)、
21…芯ガイドパイプ、21a…鍔部、
22…芯ホルダー、22a…芯保持部、
23…固定筒、
24…スライダー用スプリング、
25…検知ユニット本体、25a…前孔、25b…後孔、25c…スリット部、
25d…係止部、25e…、25f…後部雄螺子部、25g…スプリング後端受部、
26…表示体、25a…表示部、
27…前棒部材、27a…前端(当接部)、27b…後部係着部、
28…後板部材、28a…内孔部、28b…スプリング前端受部、
29…検知用スプリング、
30…消しゴム、
31…キャップ、31a…雌螺子部。

Claims (5)

  1. 芯を補充するための後端開口部を有する軸筒と、前記軸筒内に配設され複数の予備芯を収容可能とした芯収容部を有する芯タンクと、前記芯タンクの前方に配設され前記芯を狭持するチャックと、前記チャックを後方へ弾発するチャックスプリングと、前記チャックの前方に配設され前記芯が保持される芯保持部を有するスライダーと、を備え、
    前記チャックにおける前記芯の狭持力は、当該芯が軸心に沿って後方へ押圧された際の狭持力より前方へ押圧された際の狭持力の方が小さくなるよう形成され、
    筆記時において前記スライダーが後方へ移動し、当該スライダーが前記芯と共に前進することで当該芯が前方へ繰り出されるよう構成した自動繰出式シャープペンシルであって、
    前記芯タンクの後方に、前記芯収容部内の予備芯の有無を検知する予備芯検知ユニットが配設され、
    前記予備芯検知ユニットは、前記軸筒または前記芯タンクに対して着脱自在に装着されると共に、前記芯収容部内に少なくとも一部が挿入される表示体を備え、
    前記表示体は、前記芯収容部内の予備芯の後端に当接する当接部と、前記当接部の後方に形成された表示部と、を備え、
    前記芯収容部内の複数の予備芯が最後の芯となった状態では、前記予備芯検知ユニットが作動し、前記最後の芯が前方に移動することに伴い当該最後の芯を追従して前記表示体が前方に移動すると共に前記軸筒の外方から認識される前記表示部の状態が変化し、
    前記芯タンク内に複数の予備芯が収容されている状態では、前記複数の予備芯の後端に前記表示体の当接部が当接することで前記軸筒の外方からは認識される前記表示部の状態が変化しないよう構成すると共に、前記表示体により前記予備芯を前方へ押圧することを特徴とした自動繰出式シャープペンシル。
  2. 前記表示体の後方に当該表示体を前方へ弾発する弾発部材が配設され、前記弾発部材の弾発力で表示体を介して前記芯収容部内の予備芯を前方へ弾発することを特徴とした請求項1に記載の自動繰出式シャープペンシル。
  3. 前記芯が前記チャックに狭持された状態において、当該芯が前方へ押圧された際の当該チャックの狭持力をXとし、前記表示体の自重または弾発部材の弾発力により当該表示体により前記芯を前方へ押圧する押圧力をY、前記スライダーの芯保持部で前記芯を保持する保持力をZとしたとき、X+Z≧Y、且つ、Y>Xの関係式を満たすように構成したことを特徴とする請求項2に記載の自動繰出式シャープペンシル。
  4. 前記芯収容部の後方に、当該芯収容部の内径よりも拡径し前記軸筒の内周面に隣接する拡径部が形成され、前記拡径部に予備芯検知ユニットが着脱自在に係止される被係止部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の自動繰出式シャープペンシル。
  5. 前記予備芯検知ユニットを前方へ押圧することで、前記チャックが前進し、前記芯が前方へ繰出されるよう構成したことを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の自動繰出式シャープペンシル。
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