JP2003052278A - 釣 竿 - Google Patents

釣 竿

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JP2003052278A
JP2003052278A JP2001243832A JP2001243832A JP2003052278A JP 2003052278 A JP2003052278 A JP 2003052278A JP 2001243832 A JP2001243832 A JP 2001243832A JP 2001243832 A JP2001243832 A JP 2001243832A JP 2003052278 A JP2003052278 A JP 2003052278A
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fishing rod
rear end
former
end portion
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Masahiko Matsumoto
聖比古 松本
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Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ズーム機構を搭載した釣竿の改良を行う。従来
よりも軽量細身の釣竿を提供する。元節に対する元上節
の良好な保持力を容易に得ることができる釣竿を提供す
る。 【解決手段】元節15に対して元上節14を位置決め保
持する保持機構を設けた。保持機構は、元上節14を囲
繞保持する元上保持器25により構成した。元上保持器
25に、元上節14の後端部35を所定の緊迫力で囲繞
する保持リング29を設けた。保持リング29は、元節
15の後端よりも後方に配置し、元上節14を元節15
の外部で保持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、いわゆるズー
ム機構を搭載する釣竿に関し、詳しくは、釣竿を構成す
る元節に対する元上節の保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる振出式釣竿は、一般に複数の棒
状の釣竿構成部材から構成されている。各釣竿構成部材
は、外径の小さいものから順に第1節、第2節と呼ばれ
る。各節は一般にテーパを有する中空パイプ状に形成さ
れるが、第1節のみあるいは第1節の一部のみが中実棒
状に形成されることもある。第1節は、第2節の内部
に、また、第2節は第3節の内部に振出自在に収容さ
れ、このようにして各節が隣り合う他の節に収容され
る。ここで、外径の最も大きい節を「元節」といい、元
節の内部に収容される節を「元上節」という。
【0003】ところで、釣竿の種類によっては、その定
格長さ(たとえば磯竿では5.3m)を変えることがで
きる機構(「ズーム機構」という。)を有するものがあ
る。このズーム機構は、元節に対して元上節を所定の係
合力で相対的に係合保持しておき、必要なときに、その
係合を解除して元節に対して元上節を引き出した状態と
することができるものである。このズーム機構によっ
て、元節の長さ分だけ釣竿全体の長さを伸縮させること
ができるようになっている。
【0004】ズーム機構は、図6に示すような元節と元
上節との保持機構を備えている。同図は、ズーム機構を
備える釣竿の後端部分の拡大断面図であって、元節に対
する元上節の保持構造を詳細に図示している。図に示す
ように、元節1の後端部の内側に環状の嵌合部材2が嵌
め込まれており、この嵌合部材2の内径は、元上節3の
後端部外径に対応している。なお、参照符号4は、嵌合
部材2に嵌め込まれた栓部材を示している。
【0005】この構造では、元上節3を元節1内に収容
したときは、元上節3の後端部が嵌合部材2の内部に押
し込まれ、これにより、元節1に対して元上節3が所定
の係合力(嵌合力)で係合する。そして、元節1に対し
て元上節3を引き出したいときは、元節1を軸方向(図
中右側)に引っ張ると、両者の嵌合が外れて元節1に対
して元上節3が相対的に引き出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の嵌合
構造では、次のような問題点があった。
【0007】まず、図6に示すように、元節1の内側に
嵌合部材2を嵌め込む構造であるから、元節1と元上節
3との間に嵌合部材2の肉厚dの寸法分だけ隙間を設け
る必要がある。このため、元節1の外径が大きくなり、
釣竿全体の外径も大きくなってしまう。
【0008】また、元節1と元上節3との間に生じる係
合力は、嵌合部材2の内径と元上節3の外径との公差に
より決定されるが、この寸法設定が容易ではない。その
理由は下記である。
【0009】嵌合部材2に元上節3を嵌め込む構造であ
るところ、両者間の係合力(嵌合力)は、嵌合部材2に
元上節3が嵌め込まれた際の嵌合部材2の弾性変形によ
り得られるものであることは間違いない。ところが、嵌
合部材2は元節1の内壁面にぴったりと嵌め込まれるも
のであるから、その弾性変形が相当規制されてしまい、
実際には嵌合部材2の弾性変形による保持というより
も、両者間の寸法公差により予め設計された係合力を
得、その係合力により元上節3を保持している。したが
って、嵌合部材2の内径と元上節3の外径との公差を精
度良く仕上げる必要があり、そのため、嵌合部材2の内
径と元上節3の外径の寸法設定が容易ではなくなる。
【0010】さらに、経年変化によって上記係合力が変
化した場合には、嵌合部材2の内径を調整する等のメン
テナンスが必要であり、上述の理由からかかるメンテナ
ンスも容易ではない。
【0011】そこで、本発明の第1の目的は、元節と元
上節との隙間を小さくして軽量細身の釣竿を提供するこ
とである。
【0012】また、本発明の第2の目的は、元節に対す
る元上節の所要の保持力(すなわち、上記係合力)を簡
単に得ることができると共に、その保持力を長期にわた
って維持できる釣竿を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1) 本願発明者は、上
記第1の目的を達成するためには、元節と元上節との係
合を従来のように元節の内部で行うのではなく、元節の
外部で行うことが有効である点に着目した。また、従来
のように元上節の外径と嵌合部材の内径との交差により
元上節を係合保持するのではなく、元上節を、専ら一定
の弾性力で挟持することによって保持する構造を採用す
ることにより、上記第2の目的を達成できると考えた。
【0014】(2) そこで、上記第1の目的を達成する
ため、本願に係る釣竿は、元上節が元節に対して収納さ
れた収納位置と突出された突出位置との間で相対的に位
置変化可能に設けられ、元上節を上記収納位置に位置決
め保持する保持機構が備えられた振出式の釣竿であっ
て、上記保持機構は、元節の後端部に配設され、元上節
が上記収納位置となったときに、上記元節の後端よりも
後方位置で、元上節の後端部と係合する元上保持器を有
することを特徴とするものである。
【0015】この構成によれば、元上節を収納位置とし
たときは、元上節の後端部が元上保持器により保持され
る。具体的には、元上節の後端部が元節の後端よりも後
方位置、つまり元節の外部で保持される。すなわち、従
来のように、元節と元上節との間に元上節を保持するた
めの所要の部材を配設する構造ではなく、元節の外部で
元上節が保持されるから、元節と元上節との間の隙間
は、両者が相対的にスライドするために必要な微小なも
のとすることができる。
【0016】(3) また、上記第2の目的を達成するた
め、本願に係る釣竿は、上記構成の釣竿において、上記
元上保持器を、上記元上節の後端部を所定の緊迫力で囲
繞保持する構造としたものである。
【0017】この構成によれば、元上節を収納位置とし
たときは、元上節の後端部が元上保持器により保持され
るのであるが、このとき、元上保持器または元上節の後
端部が弾性変形し、それにより生じる緊迫力によって元
上節が保持される。すなわち、元上節は、従来のように
元上節と元節側との交差により保持されるのではなく、
元上保持器または元上節のいずれか少なくとも一方が弾
性変形することにより両者間に生じる緊迫力で保持され
ることになる。
【0018】ここで、上記元上保持器の少なくとも元上
節と係合する部分が、可撓性を有するようにしてもよ
い。このようにすれば、元上節が係合した場合に、元上
保持器が弾性変形して元上節を保持することになる。こ
れにより、釣竿を構成する元上節に変形を生じさせるこ
とがなく、元上節の摩耗を抑えることができる。
【0019】(4) 上記構成の釣竿において、上記元上
保持器を、元節の後端部に取り付けられた筒状部と、筒
状部の後端に着脱自在に設けられた栓部材とを有して構
成することができる。
【0020】この構成によれば、元上節を収納位置とし
たときは、元上節の後端部が筒状部の内部に挿入され
る。すなわち、元上節を保持するためにかかる筒状部を
採用することによって、元上節を囲繞する構造を簡単に
実現することができる。しかも、この筒状部には栓部材
が設けられるから、栓部材を取り外すことにより、釣竿
後端部の内部の清掃等のメンテナンスが容易になるとい
う利点がある。
【0021】さらに、上記筒状部の後端部分の外周面
に、当該後端部分の剛性を向上させるリング部材を設け
ることもできる。このリング部材を設けることにより、
筒状部の後端部分の剛性が向上するから、筒状部が可撓
性に優れるものであっても、栓部材を確実に取り付ける
ことができる。
【0022】(5) 上記元上保持器に、元上節の元上保
持器への係合を案内する案内部を設けることができる。
このようにすれば、元上節が収納位置に変位する場合
に、元上節の後端部が保持部へと案内されて両者が係合
する。したがって、元上節の位置変化を円滑に行うこと
ができる。
【0023】(6) 上記元上保持器の元上節と係合する
部分は、スプライン状に形成することができる。このよ
うにすれば、元上節を収納位置としたときに、スプライ
ン状に形成された元上保持器のいわゆる「山」の部分の
みが元上節と当接する。したがって、元上節と元上保持
器との係合を円滑に行わしめることができると共に、元
上節と元上保持器との係合を円滑に解除することができ
る。
【0024】(7) 上記元上節が収納位置となったとき
に、当該位置を位置決めする位置決め手段を設けること
ができる。かかる位置決め手段を設けることにより、元
上節の収納位置を規定することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0026】(1) 実施形態に係る釣竿の概略と特徴点 図1は、本発明の一実施形態に係る釣竿10の正面図で
ある。
【0027】この釣竿10は、いわゆるインナーガイド
タイプの振出式釣竿である。釣竿10は、第1節11か
ら第5節15により構成されており、第4節14(すな
わち元上節14)が第5節15(すなわち元節15)に
対して伸縮するズーム機構を搭載している。各節11〜
15は、カーボンファイバーを素材とした中空パイプ状
に形成されており、既知の製法により構成されている。
【0028】第1節11は第2節12の内部に引き出し
自在に収容されている。また、第1節11の先端には、
釣糸が導き出されるトップガイド16が設けられてい
る。第1節11の外径はテーパ状に形成されており、先
端径よりも後端径の方が大きく設定されている。そし
て、第1節11の後端径は、第2節12の先端径よりも
大きく設定されており、第1節11を第2節12から引
き出した際に、第1節11の後端部分が第2節12の先
端部分とかみ合って両者が固定されるようになってい
る。
【0029】なお、第2節12と第3節13との関係お
よび第3節13と元上節14との関係も同様である。ま
た、第2節12ないし元節15の先端部には、当該部分
の剛性を向上させ、隣り合う節のかみ合いを確実なもの
とするために、リングR1〜R4が装着されている。
【0030】元上節14の先端部分には図示しない釣糸
導入孔が設けられており、この釣糸導入孔に釣糸を導く
ための導入ガイド17が取り付けれている。なお、上記
トップガイド16および導入ガイド17は、既知の構成
であるので、その詳しい説明は省略する。
【0031】元節15には、リールシート18が一体的
に形成されている。このリールシート18は、リール
(図示せず)を着脱自在に保持するためのものであっ
て、リール脚部の一方を収容保持するフード部19およ
びリール脚部の他方を収容保持するフード部材20を備
えている。フード部材20は、リールを載置する載置面
21に沿って図中左右にスライド可能となっており、フ
ード部19との間でリール脚部を挟持した位置で固定す
ることができるようになっている。なお、かかるリール
シート18についても既知の構造であるので、その詳し
い説明は省略する。
【0032】次に、上記ズーム機構は、上述したように
元上節14を元節15に対して相対的に伸縮させるもの
であり、具体的には、元上節14が元節15に対して収
納位置(図1に示す位置)と、この収納位置から図中左
側へ突出した突出位置との間で位置変化可能となってい
る。ただし、釣竿10は、元上節14が収納位置の状態
または突出位置の状態で使用されるから、元上節14が
上記各位置(特に収納位置)において一定の保持力で確
実に保持されていなければならない。
【0033】そのため、釣竿10の後端部分には、後に
詳述する保持機構22が設けられている。また、元上節
14の中間部分には、その外周を被うようにリング部材
23が嵌め込まれている。このリング部材23は、元上
節14が収納位置となったときに、元上節14と元節1
5との間にがたつきが生じるのを防止するためのもので
あり、元上節14が収納位置となったときに、元節15
の先端内部(リングR4の内側)に進入するようになっ
ている。
【0034】本実施形態の特徴とするところは、上記保
持機構22の構造にあり、この保持機構22の採用によ
り、釣竿10全体を細身・軽量に構成することができる
ようになっていると共に、元上節14を良好に保持する
ための保持力を簡単に得ることができ、しかも、そのよ
うな良好な保持状態を長期にわたって維持することがで
きるようになっている点である。以下、保持機構22に
ついて詳しく説明する。
【0035】(2) 保持機構 図2は、上記保持機構22の構造を示す釣竿10の後端
部の断面図である。同図を参照して説明する。
【0036】保持機構22は元上保持器25を備えてお
り、この元上保持器25が元節15の後端部24に取り
付けられている。元上節14は、この元上保持器25に
対して後述するように係合し、これにより、元節15に
対して位置決め保持されるようになっている。本実施形
態では、元上保持器25は、筒状部26と、栓部材27
とを有している。
【0037】筒状部26は、円筒状に形成されたフレー
ム28と、フレーム28の内部に配設された保持リング
29とを有する。フレーム28は、本実施形態では合成
樹脂により構成されている。もっとも、フレーム28を
合成樹脂のほか、金属により構成するもできる。このフ
レーム28は、図2に示すように元節15の後端部24
に被せるようにぴったりと嵌め込まれて固定されてい
る。フレーム28を元節15に固定する手段としては、
接着剤のほか既知の固着手段を採用することができる。
【0038】フレーム28の後端部31(図中右側部
分)は、他の部分に比べて肉厚に形成されている。この
ため、フレーム28の内部は、図2に示すような段部3
3が形成されている。そして、この後端部31の内周面
に雌ねじ30が形成されており、この雌ねじ30部分
に、上記栓部材27がねじ込まれるようになっている。
【0039】さらに、本実施形態では、この後端部31
の外周面に剛性リング32(リング部材)が嵌め込まれ
ている。この剛性リング32は金属により構成されてい
る。このように剛性リング32を嵌め込むことによっ
て、上記後端部31の剛性を向上させることができる。
【0040】保持リング29は、円環状に形成されてお
り、フレーム28の上記段部33に嵌め込まれるように
して配置されている。このように保持リング29が配設
されることにより、保持リング29の先端部(図中左側
部分)とフレーム28の内面との間に段部34が形成さ
れる。そして、この段部34に元節15の後端部24を
嵌め込むようにして、フレーム28が元節15に取り付
けられている。
【0041】このように、段部34を形成することによ
って、元節15に対するフレーム28の位置(すなわち
元上保持器25の位置)を正確に決定することができ
る。また、この段部34に元節15の後端部24を配置
するから、保持リング29が元節15の後端よりも後方
に配置されることになる。すなわち、元上節14は、元
節15の後端よりも後方位置で保持されることになる。
【0042】保持リング29を設けることにより、元上
節14が収納位置(図に示す位置)となったときは、元
上節14の後端部35が保持リング29によって囲繞保
持される。本実施形態では、保持リング29は、合成ゴ
ム(具体的には、ニトリルゴムやウレタンゴム等を採
用)により構成されており、可撓性に優れている。した
がって、保持リング29の内径は、元上節14の後端部
35の外径よりも若干小さく設定しておくことにより、
元上節14の後端部35が保持リング29によって囲繞
保持されたときに保持リング29が弾性変形し、両者間
に生じる緊迫力によって元上節14が保持される。
【0043】また、本実施形態では、保持リング29の
先端部の内面にテーパ面36(案内部)が形成されてい
る。このテーパ面36は、保持リング29の内径が先端
側から後端側(図中左側から右側)にかけて漸次縮径さ
れるように形成されている。これにより、元上節14が
保持リング29に係合される際に、それを案内すること
ができるようになっている。もっとも、このテーパ面3
6は、無くすこともできる。
【0044】さらに、本実施形態では、保持リング29
の後端側に位置決め板(位置決め手段)37が配設され
ている。この位置決め板37は、薄肉円環状に形成され
ており、その周縁部が保持リング29内に埋め込まれた
状態で取り付けられている。この位置決め板37を配置
することにより、元上節14が収納位置(図2に示す位
置)となったときに、元上節14の後端面が位置決め板
37に当接する。言い換えると、この位置決め板37に
よって、元上節14の収納位置の正確な位置決めが可能
となる。
【0045】また、図3は、図2におけるA−A断面図
である。図3を参照して説明する。
【0046】同図に示すように、保持リング29の内面
はスプライン状に形成されている。すなわち、保持リン
グ29の内面には、内側に突出した凸条38が複数設け
られており、このため、当該内面は、凹凸が形成された
スプライン条に形成されている。本実施形態では、凸条
38は、保持リング29の内面の周方向に沿って放射状
に6つ設けられている。もっとも、凸条38の数は6つ
に限定されるものではなく、3〜15個設けることがで
きる。
【0047】このように保持リング29の内面がスプラ
イン状に形成されているので、保持リング29が弾性変
形しやすく、そのため、元上節14の保持リング29へ
の係合を円滑なものとすることができると共に、かかる
係合を解除する場合にも円滑に行うことができる。
【0048】再び図2を参照して説明する。
【0049】栓部材27は、雄ねじ部39と頭部40と
を有している。栓部材27は、合成樹脂のほか金属によ
り構成することができる。雄ねじ部39の外周面には雄
ねじ41が形成されている。そして、この雄ねじ部39
を上記フレーム28の雌ねじ30に螺合させることによ
り、栓部材27をフレーム28に着脱自在に取り付ける
ことができる。
【0050】このように、栓部材27を着脱自在に設け
ることにより、釣竿10の後端を開閉することができ
る。したがって、栓部材27を取り外したときは、釣竿
10の後端部分が開放され、内部の清掃等のメンテナン
スが可能となる。
【0051】ここで、フレーム28の後端部31の外周
面には、上記剛性リング32が嵌め込まれているから、
当該後端部31の剛性を高くすることができる。したが
って、栓部材27を確実に取り付けることができ、また
容易に取り外すことができるという利点がある。
【0052】(3) 実施形態に係る釣竿の作用効果 次に、本実施形態に係る釣竿10の使用方法について、
各部の作用効果と共に説明する。
【0053】図1を参照して説明する。釣竿10は振出
式のものであるから、第1節11を第2節12から引き
出し、第2節12を第3節13から引き出す。このよう
にして、各節を引き出すことによって、釣竿10が全伸
長状態となる。リールは元節15のリールシート18に
装着する。リールから引き出された釣糸は、元上節14
の導入ガイド17から釣竿10内部に導入し、第1節1
1のトップガイド16から導き出す。
【0054】ズーム機構によって元上節14は元節15
に対して相対的に位置変化が可能であるから、釣竿10
の使用中に必要であれば適宜、元上節14を収納位置か
ら突出位置へ、または突出位置から収納位置へ変化させ
ることができる。
【0055】図2を参照して説明する。元上節14の位
置変化に際し、元節15に元上保持器25が取り付けら
れているから、元上節14を収納位置としたときは、元
上節14の後端部35が元上保持器25により保持され
る。具体的に説明すると、上述したように、元上節14
の後端部35は、元節15の後端よりも後方位置、つま
り元節15の外部で保持される。
【0056】したがって、従来のように、元節と元上節
との間に元上節を保持するための所要の部材を配設する
構造ではなく、元節15の外部で元上節14が保持され
るから、元節15と元上節14との間の隙間は微小なも
ので十分である。なぜなら、元節15と元上節14との
間に隙間は、両者が相対的にスライドするために必要な
ものでよいからである。
【0057】よって、この釣竿10では、元節15と元
上節14との間に広いスペースを確保する必要がなく、
元節15の外径を小さくして釣竿10全体を細身軽量に
仕上げることができる。
【0058】また、元上節14を収納位置としたとき
は、元上保持器25側が弾性変形し、それにより生じる
緊迫力によって元上節14が保持される構造である。つ
まり、従来のように元上節14と元節15側との寸法交
差により保持される構造ではないので、元上保持器25
側の元上節14が嵌め込まれる部分の寸法精度を高くし
なくても、元上節14を良好に保持するための保持力を
簡単に得ることができる。
【0059】これにより、元上節14の収納位置での確
実な保持が可能であると共に、元上保持器25側の摩耗
(保持リング29の摩耗)を防止することができ、特別
なメンテナンスなしに長期にわたって元上節14の確実
な保持構造を維持することができる。
【0060】特に本実施形態では、元上保持器25側を
弾性変形させることによって元上節14の囲繞保持を実
現しているから、釣竿10を構成する部品である元上節
14に変形を生じさせることがなく、摩耗を抑えること
ができるという利点がある。具体的には、元上保持器2
5の筒状部26が元上節14の後端部35に嵌め込まれ
る構造であるから、元上節14を囲繞保持する構造がき
わめて簡単であるという利点もある。
【0061】しかも、本実施形態では、筒状部26に設
けた保持リング29が可撓性を有し、この保持リング2
9の弾性変形によって元上節14の囲繞保持を実現して
いるから、元上保持器25全体が弾性変形することがな
く、釣竿10の後端部の剛性を十分高くすることができ
る。
【0062】なお、本実施形態では、上述のように元上
保持器25側を弾性変形させることにより、元上節14
を囲繞保持する構造としたが、元上保持器25側の剛性
を高くして元上節14側を弾性変形させるようにするこ
ともできる。
【0063】(4) 実施形態の変形例 次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0064】図4は、第1の変形例に係る釣竿10の後
端部の断面図である。
【0065】この変形例の特徴とするところは、上記実
施形態では、元上保持器25のフレーム28を合成樹脂
により構成したが、本変形例では金属(たとえば、ステ
ンレス鋼、アルミ合金、チタン合金等)により構成され
ている点、および位置決め板37(図2参照)を無く
し、元上節14の収納位置での位置決めを栓部材27の
端面42により行っている点である。なお、その他の構
成については、上記実施形態と同様であるので、同様の
参照符号を付してその説明を省略する。
【0066】この変形例においても、上記実施形態と同
様の作用効果を奏する。しかも、フレーム28を金属で
構成するから、見栄えを良くすることができると共に、
その重量を調整することにより、釣竿10の重量バラン
ス(重心位置)を調整することも可能である。また、位
置決め板37を無くすことにより、部品点数を削減する
ことができるという利点もある。
【0067】図5は、第2の変形例に係る釣竿10の後
端部の断面図である。
【0068】この変形例の特徴とするところは、上記実
施形態では、元上保持器25を構成する部品としてフレ
ーム28を設けたのに対し、本変形例では、元上保持器
25全体を合成樹脂(たとえば、ニトリルゴム、ウレタ
ンゴム等)により一体的に構成した点である。すなわ
ち、元上保持器25の構成部品としてフレーム28,保
持リング29,剛性リング32および栓部材27を排除
している。なお、その他の構成は上記実施形態と同様で
あるので、同様の参照符号を付してその説明を省略す
る。
【0069】この変形例では、元上節14が収納位置
(図5に示す位置)となったときは、元上保持器25全
体が弾性変形し、その緊迫力で元上節14を囲繞保持す
ることができる。しかも、元上節14は、元節15の後
端よりも後方で元上保持器25によって保持される。し
たがって、本変形例においても、上記実施形態と同様の
作用効果を奏する。
【0070】また、元上保持器25の構成がきわめて簡
単であり、元上保持器25の製造コストを抑えることが
でき、引いては釣竿10の製造コストを低減させること
ができる。
【0071】なお、本変形例において、位置決め板37
を省略することもできる。その場合には、元上保持器2
5の内底面43によって、元上節14の収納位置の位置
決めをすることができる。
【0072】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、元上節
の後端部が元節の後端外部において保持部によって保持
される構造であるから、従来のように、元節と元上節と
の間に元上節を保持するための所要の部材を配設するス
ペースを確保する必要がなく、その結果、元節の外径を
小さくして釣竿全体を細身軽量に仕上げることができ
る。 また、本願発明では、元上節が元節側との交差に
より保持されるのではなく、上記保持部または元上節の
いずれか少なくとも一方の弾性変形による緊迫力で保持
される。したがって、元上節およびこれが係合する部分
の寸法公差の精度を高くしなくても、元上節と元節側と
の係合を確実なものとすることができる。しかも、元上
節または元節側の局部的な摩耗を防止して、元上節の収
納位置での確実な保持を可能とし、しかも、これを特別
なメンテナンスなしに長期にわたって維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る釣竿の正面図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態に係る釣竿の後端部の断面
図であり、保持機構の構造を示している。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に関する第1の変形例に係
る釣竿の後端部の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に関する第2の変形例に係
る釣竿の後端部の拡大斜視図である。
【図6】従来の釣竿の後端部の断面図である。
【符号の説明】
10 釣竿 14 元上節 15 元節 22 保持機構 23 リング部材 24 元節の後端部 25 元上保持器 26 筒状部 27 栓部材 28 フレーム 29 保持リング 31 フレームの後端部 32 剛性リング 35 元上節の後端部 36 テーパ面 37 位置決め板 38 凸条 42 栓部材の端面 43 内底面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元上節が元節に対して収納された収納位
    置と突出された突出位置との間で相対的に位置変化可能
    に設けられ、元上節を上記収納位置に位置決め保持する
    保持機構が備えられた振出式の釣竿であって、 上記保持機構は、 元節の後端部に配設され、元上節が上記収納位置となっ
    たときに、上記元節の後端よりも後方位置で、元上節の
    後端部と係合する元上保持器を有することを特徴とする
    釣竿。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の釣竿において、 上記元上保持器は、上記元上節の後端部を所定の緊迫力
    で囲繞保持する構造であることを特徴とする釣竿。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の釣竿において、 上記元上保持器の少なくとも元上節と係合する部分は、
    可撓性を有することを特徴とする釣竿。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の釣
    竿において、 上記元上保持器は、 元節の後端部に取り付けられた筒状部と、 筒状部の後端に着脱自在に設けられた栓部材とを有する
    ことを特徴とする釣竿。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の釣竿において、 上記筒状部の後端部分の外周面に、当該後端部分の剛性
    を向上させるリング部材が設けられていることを特徴と
    する釣竿。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の釣
    竿において、 上記元上節が収納位置となったときに、当該位置を位置
    決めする位置決め手段が設けられていることを特徴とす
    る釣竿。
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