JP2003055868A - 伸縮性経編地 - Google Patents

伸縮性経編地

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JP2003055868A
JP2003055868A JP2001247897A JP2001247897A JP2003055868A JP 2003055868 A JP2003055868 A JP 2003055868A JP 2001247897 A JP2001247897 A JP 2001247897A JP 2001247897 A JP2001247897 A JP 2001247897A JP 2003055868 A JP2003055868 A JP 2003055868A
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reed
yarn
synthetic fiber
needles
stitches
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JP2001247897A
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English (en)
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Shogo Toratani
省吾 虎谷
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TORATANI SENI KOGYO KK
Original Assignee
TORATANI SENI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な吸湿性を有し、柔らかな感触、風合等
をかもしだすことができ、しかもオパール加工をした場
合、鮮明に透かし模様を表することができ、さらには
オパール加工をしても十分に伸縮性、回復力を備えてい
る6コースの伸縮性経編地を提供すること。 【解決手段】 L1に吸湿性紡績糸、おさL2に合成繊
維糸、おさL3に合成繊維糸、おさL4に弾性糸、おさ
L5に弾性糸を用いて編成される6コースパワーネット
の伸縮性経編地であって、前記おさL1の吸湿性紡績糸
を3コースごとに一度編目を形成するようにしたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性紡績糸と合
成繊維糸と弾性糸とが使用される6コースパワーネット
及び6コースサテンネットの経編地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の6コースのパワーネット経編地に
ついて編組織分解図を図7に示す。この編組織分解図に
おいて、おさL1,おさL2はナイロンやポリエステル
などの合成繊維糸、おさL3、おさL4は、スパンデッ
クスやゴムなどの弾性糸を使用するのが一般である。そ
して、おさL3,おさL4の弾性糸は、挿入編成されて
いることで、出来上がった経編地は、いずれも伸縮性を
有しているものである。
【0003】この編組織分解図に示される伸縮性を有し
た6コースの経編地は、ファンデーション用素材とし
て、広く普及しているものである。次に、図7の編組織
分解図について更に説明する。おさL1の合成繊維糸
は、針間1と針間2の間の針に対して編目を形成し、そ
のあと隣の針間に移って針間2と針間3の間の針に対し
て2コース連続して編目を形成し、そのあとさらに隣の
針間に移って針間3と針間4の間の針に対して編目を形
成し、そのあと隣の針間に戻って針間2と針間3の間の
針に対して2コース連続して編目を形成し、そのあと元
の針間に戻って再びこうした6コースの編目形成(ルー
ピング)を繰り返すものである。おさL2の合成繊維糸
は、針間3と針間4の間の針に対して編目を形成し、そ
のあと隣の針間に移って針間2と針間3の間の針に対し
て2コース連続して編目を形成し、そのあとさらに隣の
針間に移って針間1と針間2の間の針に対して編目を形
成し、そのあと隣の針間に戻って針間2と針間3の針に
対して2コース連続して編目を形成し、そのあと元の針
間に戻って再びこうした6コースの編目形成(ルーピン
グ)を繰り返すものである。これに対して、L3の弾性
糸は、おさL1およびL2の合成繊維糸の各編目(ルー
ピング)に挿入するものであり、L4の弾性糸について
も おさL1およびL2の合成繊維糸の各編目(ルーピ
ング)に挿入するものである。なお、図7のおさL1
(合成繊維糸)のチェーン駒の配列は、(2/0)(2
/4)(4/2)(4/6)(4/2)(2/4)であ
り、同図のおさL2(合成繊維糸)のチェーン駒の配列
は、(4/6)(4/2)(2/4)(2/0)(2/
4)(4/2)であり、同図のおさL3(弾性糸)のチ
ェーン駒の配列は、(2/2)(0/0)(2/2)
(0/0)(2/2)(0/0)であり、同図のおさL
4(弾性糸)のチェーン駒の配列は、(0/0)(2/
2)(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)であ
る。
【0004】また、従来の6コースサテンネットは、図
8の編組織分解図に示すようなもので、おさL1にはナ
イロンやポリエステルなどの合成繊維糸を使用し、おさ
L2にはスパンデックスやゴムなどの弾性糸を使用する
のが一般である。
【0005】これらによって作り出される経編地は、い
ずれも整った外観と伸縮性のある6コースのパワーネッ
ト経編地及び6コースのサテンネット経編地として、経
編の中心の素材となっているものである。
【0006】しかしながら、これら経編地は、図7の6
コースパワーネットの場合、おさL1・おさL2がナイ
ロンやポリエステルなどの合成繊維糸であり、おさL3
・おさL4がスパンデックスやゴムなどの弾性糸であ
り、また、図8の6コースサテンネットの場合、おさL
1がナイロンやポリエステルなどの合成繊維糸であり、
おさL2がスパンデックスやゴムなどの弾性糸であるた
め、いずれも表地、裏地共に少しザラツキがあるばかり
か、使用されている糸が上記合成繊維糸と弾性糸のみで
あるから、肌の弱い人やアレルギー性の人が、この経編
地で作られた製品を着用した場合、肌荒れや、かぶれ、
湿疹などを起こすことがある。
【0007】そこで、これを解消するために図7の編組
織分解図において、おさL1及びL2にはナイロンやポ
リエステルなどの合成繊維糸を使用し、おさL3及びL
4にはスパンデックスやゴム等に綿糸等の紡績糸をカバ
ーリング(よこ巻き)したものを使用して、出来るだけ
肌荒れやかぶれ、湿疹などを防止することに務めている
のが現状である。
【0008】ところが、図7の編組織分解図で示した経
編地は、伸縮性のある6コースの経編地であり、スパン
デックスやゴム等に綿糸等の紡績糸をカバーリングした
ものを編立てしても、所詮単なる挿入形成であるため
ある程度の吸湿性の感触は得られるものの、この紡績糸
を合成繊維糸が各コースごとにルーピングしてしまうた
め、紡績糸の効果がかなり薄らいでしまって、吸湿性、
感触性、風合の効果の程は満足できるものではないのが
現状である。
【0009】最近の繊維業界では、綿糸等の短繊維志向
がかなり高まってきており、経編み分野においても当然
のことながら、綿糸等の短繊維を使用した吸湿性紡績糸
を十分に使い込まれた編地が消費者から要望されている
し、そういう編地を供給することにより 消費者から満
足されることにつながるのである。しかしながら、その
ような経編地は未だ開発されていないのが現状である。
それどころか、最近では吸湿性紡績糸を簡単に編成して
柔らかな感触、風合等をかもしだすことができる丸編み
分野に押されがちとなり、経編み分野はじり貧状態に陥
っているのが現状である。
【0010】本発明者は、このような現状に鑑み、鋭意
研究の結果、現状の経編みは勿論のこと、丸編みにも十
分対抗できる画期的な6コースパワーネット及び6コー
スサテンネットの吸湿性紡績糸使用の伸縮性経編地の開
発に成功したものである。すなわち、本発明は、十分な
吸湿性を有し、柔らかな感触、風合等をかもしだすこと
ができ、しかもオパール加工をした場合、鮮明に透かし
模様を表することができ、さらには オパール加工をし
ても十分に伸縮性、回復力を備えている6コースの伸縮
性経編地の提供を目的としているものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の伸縮性経編地は、おさL1に
吸湿性紡績糸、おさL2に合成繊維糸、おさL3に合成
繊維糸、おさL4に弾性糸、おさL5に弾性糸を用いて
編成される6コースパワーネットの前記おさL1の吸湿
性紡績糸を3コースごとに一度編目形成するようにした
ものである。
【0012】また、請求項2に係る発明の伸縮性経編地
は、おさL1に合成繊維糸、おさL2に合成繊維糸、お
さL3に吸湿性紡績糸、おさL4に弾性糸、おさL5に
弾性糸を用いて編成される6コースパワーネットの前記
おさL3の吸湿性紡績糸を3コースごとに一度編目形成
するようにしたものである。
【0013】また、請求項3に係る発明の伸縮性経編地
は、おさL1に吸湿性紡績糸、おさL2に合成繊維糸、
おさL3に弾性糸を用いて編成される6コースサテンネ
ットの前記おさL1の吸湿性紡績糸を3コースごとに一
度編目形成するようにしたこものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を説明しながら本発明の伸縮性経編地について説明す
る。
【0015】図1は請求項1の発明に係る6コースパワ
ーネットの経編地の編組織分解図、図2は請求項2の発
明に係る6コースパワーネットの経編地の編組織分解
図、図3は上記図1の編組織図、図4は上記図2の編組
織図、図5は請求項3の発明に係る6コースサテンネッ
トの経編地の編組織分解図、図6は上記図5の編組織図
である。
【0016】図1の編組織分解図において、おさL1
は、綿、羊毛、スフ、テトロン、ナイロン、或いは、混
紡(例えば綿とテトロンの混紡)等の短繊維を使用した
吸湿性紡績糸であって、50番単糸〜120番単糸くら
いの太さのものが適当である。(なお、この吸湿性紡績
糸は、双糸でもカバリング糸でもかまわないし、絹等の
天然繊維製のものであっても良い。)。ただし、吸湿性
紡績糸のガイド穴への通し方法は、全部通し(Ful
l)にて糸通しを行う必要がある。
【0017】おさL2およびL3は、ナイロン、ポリエ
ステル等の合成繊維糸であって、太さはナイロンデニー
ルで20デニール〜140デニールが適当である。ただ
し、合成繊維糸のガイド穴への通し方法は、L2、L3
共にかならず1本抜き(1in 1out)にて糸通し
を行う必要がある。
【0018】おさL4およびL5は、スパンデック、ゴ
ム、あるいは、スパンデック、ゴム等に合成繊維糸また
は紡績糸をカバーリングした弾性糸であって、太さはス
パンデックスデニールで40デニール〜560デニール
が適当である。ただし、弾性糸のガイド穴への通し方法
は、L4,L5共に1本抜き(1in 1out)にて
糸通しを行う行う必要がある。
【0019】次に、図1の経編地の編組織分解について
説明する。おさL2の合成繊維糸2は、針間1と針間2
の間の針に対して編目を形成し、そのあと隣の針間に移
って針間2と針間3の間の針に対して2コース連続して
編目を形成し、そのあとさらに隣の針間に移って針間3
と針間4の間の針に対して編目を形成し、そのあと隣の
針間に戻って針間2と針間3の間の針に対して2コース
連続して編目を形成し、そのあと針間1と針間2の間に
戻って再びこうした6コースの編目形成を繰り返す編成
とされており、おさL3の合成繊維糸3は、針間3と針
間4の間の針に対して編目を形成し、そのあと隣の針間
に移って針間2と針間3の間の針に対して2コース連続
して編目を形成し、そのあとさらに隣の針間に移って針
間1と針間2の間の針に対して編目を形成し、そのあと
隣の針間に戻って針間2と針間3の間の針に対して2コ
ース連続して編目を形成し、そのあと針間3と針間4の
間に戻って再びこうした6コースの編目形成を繰り返す
編成とされており、おさL4の弾性糸4は、1コース目
に上記おさL3の合成繊維糸3の編目に挿入し、そのあ
と上記おさL2の合成繊維糸2に移って2コース連続し
てこのおさL2の合成繊維糸2の編目に挿入し、そのあ
と上記おさL3の合成繊維糸3の隣の合成繊維糸3に移
ってこのおさL3の合成繊維糸3の編目に挿入し、その
あと上記おさL2の合成繊維糸2に移って2コース連続
してこのおさL2の合成繊維糸2の編目に挿入し、その
あと上記おさL3の合成繊維糸3に戻って再びこうした
6コースの挿入を繰り返す編成とされており、おさL5
の弾性糸5は、1コース目に上記おさL2の合成繊維糸
2の編目に挿入し、そのあと上記おさL3の合成繊維糸
3に移って2コース連続してこのおさL3の合成繊維糸
3の編目に挿入し、そのあと上記おさL2の合成繊維糸
2の隣の合成繊維糸2に移ってこのおさL2の合成繊維
糸2の編目に挿入し、そのあとおさL3の合成繊維糸3
に移って2コース連続してこのおさL3の合成繊維糸3
の編目に挿入し、そのあと上記おさL2の合成繊維糸2
に戻って再びこうした6コースの挿入を繰り返す編成と
されており、おさL1の吸湿性紡績糸1は、1コース目
に針間1と針間2の間の針に対して編目を形成し、その
あと針間1と針間2の針に対して2コース連続して編目
を形成せずに、そのあと針間1と針間2の間の針に対し
て編目を形成し、そのあと針間1と針間2の間の針に対
して2コース連続して編目を形成せずに、そのあと針間
1と針間2の間の針に対して編目を形成し、こうした6
コースの編目形成と編目不形成を繰り返す編成とされて
いるものである。
【0020】図1のおさL1(吸湿性紡績糸1)、おさ
L2(合成繊維糸2)、 おさL3(合成繊維糸3)、
おさL4(弾性糸4)、及びおさL5(弾性糸5)の各
チェーン駒の配列は、次のとおりである。 おさL1:(2/0)(0/0)(0/0)(0/2)(2/2)(2/2) おさL2:(2/0)(2/4)(4/2)(4/6)(4/2)(2/4) おさL3:(4/6)(4/2)(2/4)(2/0)(2/4)(4/2) おさL4:(2/2)(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)(0/0) おさL5:(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)
【0021】なお、図1のおさL1の吸湿性紡績糸1の
編目及びおさL2,L3の合成繊維糸2,3の編目は、
開き目でも閉じ目でもかまわない。
【0022】次に、図2の経編地の編組織分解図につい
て説明する。おさL1の合成繊維糸1’は、針間1と針
間2の間の針に対して編目を形成し、そのあと隣の針間
に移って針間2と針間3の間の針に対して2コース連続
して編目を形成し、そのあとさらに隣の針間に移って針
間3と針間4の間の針に対して編目を形成し、そのあと
隣の針間に戻って針間2と針間3の間の針に対して2コ
ース連続して編目を形成し、そのあと針間1と針間2の
間の針に戻って再びこうした6コースの編目形成を繰り
返す編成とされており、おさL2の合成繊維糸2’は、
針間3と針間4の間の針に対して編目を形成し、そのあ
と隣の針間に移って針間2と針間3の間の針に対して2
コース連続して編目を形成し、そのあとさらに隣の針間
に移って針間1と針間2の間の針に対して編目を形成
し、そのあと隣の針間に戻って針間2と針間3の間の針
に対して2コース連続して編目を形成し、そのあと針間
3と針間4の間の針に戻って再びこうした6コースの編
目形成を繰り返す編成とされており、おさL4の弾性糸
4’は、1コース目に上記おさL2の合成繊維糸2’の
編目に挿入し、そのあと上記おさL1の合成繊維糸1’
に移って2コース連続して合成繊維糸1’の編目に挿入
し、そのあと上記おさL2の合成繊維糸2’の隣の合成
繊維糸2’に移ってこのおさL2の合成繊維糸2’の編
目に挿入し、そのあと上記おさL1の合成繊維糸1’に
移って2コース連続してこのおさL1の合成繊維糸1’
の編目に挿入し、そのあと上記おさL2の合成繊維糸2
に’戻って再びこうした6コースの挿入を繰り返す編成
とされており、おさL5の弾性糸5’は、1コース目に
上記おさL1の合成繊維糸1’の編目に挿入し、そのあ
と上記おさL2の合成繊維糸2’に移って2コース連続
してこのおさL2の合成繊維糸2の編目に挿入し、その
あと上記おさL1の合成繊維糸1’の隣の合成繊維糸
1’に移ってこのおさL1の合成繊維糸1’の編目に挿
入し、そのあと上記おさL2の合成繊維糸2’に移って
2コース連続してこのおさL2の合成繊維糸2’の編目
に挿入し、そのあと上記おさL1の合成繊維糸1’に戻
って再びこうした6コースの挿入を繰り返す編成とされ
ており、おさL3の吸湿性紡績糸3’は、1コース目に
針間1と針間2の間の針に対して編目を形成し、そのあ
と針間1と針間2の間の針に対して2コース連続して編
目を形成せずに、そのあと針間1と針間2の間の針に対
して編目を形成し、そのあと針間1と針間2の間の針に
対して2コース連続して編目を形成せずに、そのあと針
間1と針間2の間の針に対して編目を形成し、こうした
6コースの編目形成と編目不形成を繰り返す編成とされ
ているものである。
【0023】図2のおさL1(合成繊維糸1’)、おさ
L2(合成繊維糸2’)、 おさL3(吸湿性紡績糸
3’)、おさL4(弾性糸4’)、及びおさL5(弾性
糸5’)の各チェーン駒の配列は、次のとおりである。 おさL1:(2/0)(2/4)(4/2)(4/6)(4/2)(2/4) おさL2:(4/6)(4/2)(2/4)(2/0)(2/4)(4/2) おさL3:(0/2)(2/2)(2/2)(2/0)(0/0)(0/0) おさL4:(2/2)(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)(0/0) おさL5:(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)(0/0)(2/2)
【0024】なお、図2のおさL1,L2の合成繊維糸
1’,2’の編目及びおさL3の吸湿性紡績糸3’の編
目は、開き目でも閉じ目でもかまわない。
【0025】また、図1で説明した分解の編組織はこれ
を組み合わせると図3の編組織となり、図2で説明した
分解の編組織はこれを組み合わせると図4の編組織とな
る。
【0026】次に、図5の経編地の編組織分解図につい
て説明する。おさL2の使用糸は合成繊維糸2”とし、
このおさL2の合成繊維糸2”は、針間1と針間2の間
の針に対して編目を形成し、そのあと隣の針間に移って
針間2と針間3の間の針に対して2コース連続して編目
を形成し、そのあとさらに隣の針間に移って針間3と針
間4の間の針に対して編目を形成し、そのあと隣の針間
に戻って針間2と針間3の間の針に対して2コース連続
して編目を形成し、そのあと針間1と針間2の間の針に
戻って再びこうした6コースの編目形成を繰り返す編成
とされており、おさL3の使用糸は弾性糸3”とし、こ
のおさL3の弾性糸3”は、上記おさL2の合成繊維糸
2”の各編目に挿入する編成とされており、おさL1の
使用糸は吸湿性紡績糸1”とし、このおさL1の吸湿性
紡績糸1”は、針間1と針間2の間の針に対して編目を
形成し、そのあと針間1と針間2の間の針に対して2コ
ース連続して編目を形成せずに、そのあと針間2と針間
3の間の針に対して編目を形成し、そのあと針間2と針
間3の間の針に対して2コース連続して編目を形成せず
に、そのあと針間1と針間2の間の針に対して編目を形
成し、こうした6コースの編目形成と編目不形成を繰り
返す編成とされているものである。
【0027】図5のおさL1(吸湿性紡績糸1”)、お
さL2(合成繊維糸2”)、 おさL3(弾性糸3”)
の各チェーン駒の配列は、次のとおりである。 おさL1:(2/0)(2/2)(2/2)(2/4)(2/2)(2/2) おさL2:(2/0)(2/4)(4/2)(4/6)(4/2)(2/4) おさL3:(0/0)(4/4)(2/2)(6/6)(2/2)(4/4)
【0028】なお、図5のおさL1の吸湿性紡績糸1”
の編目及びおさL2の合成繊維糸2”の編目は、開き目
でも閉じ目でもかまわない。
【0029】また、図5で説明した分解の編組織はこれ
を組み合わせると図6の編組織となる。
【0030】以上の図3、図4、図6に示す編組織の経
編地は、従来(6コースパワーネットの場合は図7)の
経編地より表地、裏地とも十分な吸湿性を有し、しか
も、遙かに柔らかな感触、風合をかもし出し、外観も非
常にきれいであり、経緯方向ともに優れた伸度と回復力
を備えたすばらしい経編地になるものである。即ち、こ
れは、綿糸等の吸湿性紡績糸をL4、L5では使用せ
ず、しかも、挿入形成するという方式はとらず、その吸
湿性紡績糸をおさL1であるいはおさL3で使用しかつ
編目形成(ルーピング)にすれば、表地、裏地とも十分
な吸湿性を有し、しかも、柔らかな感触、風合となり、
外観も非常にきれいなすばらしい経編地になることが鋭
意研究の結果、知見されるものである。
【0031】そして、図1の場合おさL1の吸湿性紡績
糸をおさL2,L3の各合成繊維糸の太さよりもっとも
太くして編成すれば、図2の場合おさL3の吸湿性紡績
糸をおさL1,L2の各合成繊維糸の太さよりもっとも
太くして編成すれば、図5の場合おさL1の吸湿性紡績
糸をおさL2の合成繊維糸の太さよりもっとも太くして
編成すれば、その太い吸湿性紡績糸は3コースに1度し
かルーピングしていなくても、合成繊維糸あるいは弾性
糸のかなりの部分を包み込んでしまうため、より一層の
柔らかな感触、風合をかもし出すことができることも知
見されたものである。
【0032】また、図1の場合にあっては、おさL1に
吸湿性紡績糸の細番手、おさL2とL3に合成繊維の細
デニール、おさL4とL5に弾性糸の細デニールのもの
をそれぞれ使い、また、図2の場合にあっては、おさL
1とL2に合成繊維の細デニール、おさL3に吸湿性紡
績糸の細番手、おさL4とL5に弾性糸の細デニールの
ものをそれぞれ使い、さらに、図5の場合にあっては、
おさL1に吸湿性紡績糸の細番手、おさL2に合成繊維
の細デニール、おさL3に弾性糸の細デニールのものを
それぞれ使うと、いずれの場合も綿糸等の吸湿性紡績糸
が外観上突出して強調されることなく、かなり繊細な外
観および風合いをかもし出し、経緯共に優れた伸度と回
復力を保ちつつ、かつ限度一杯まで引っ張っても、本来
弱いはずの細番手の吸湿性紡績糸は切れることなく、非
常にソフトタッチの経編地になり得ることが知見された
ものである。これらの経編地は、吸湿性紡績糸を挿入で
はなく、3コースに一度、編目(ルーピング)を形成さ
せていることにより、挿入の場合と比較すると、吸湿性
紡績糸の使用量がかなり多いのである。従って、編地を
コース方向へ限度一杯に引っ張っても吸湿性紡績糸は切
れることなく、編目が伸びる長さつまり編目の限度一杯
の伸度まで追随できることにより、挿入形成により編ま
れた編地よりも、より高い伸度と回復力を保つことがで
きるのである。では何故、本来弱いはずの細番手の綿糸
等の吸湿性紡績糸が限度一杯まで引っ張っても切れない
のかと言えば、経編の場合、吸湿性紡績糸の綿糸等は、
挿入編成されているのがごく一般的であり、この場合
は、コース方向に編地を引っ張ると、挿入編成されてい
る吸湿性紡績糸は、使用量が少ないために、編目が伸び
る長さつまり編目の限度一杯の伸度まで追随できなくな
り、そのために吸湿性紡績糸だけが、先に切れてしまう
のである。別の言い方をすると、吸湿性紡績糸が挿入さ
れているために、使用量が少ないことにより、コース方
向に編地を引っ張った場合、本来伸びるであろうはずの
編目の伸びが殺されてしまって、十分満足出来る伸びを
確保できていないのが現状なのである。
【0033】ところで、図1の場合、おさL1に吸湿性
紡績糸を使用して毎コースごとに編目形成(ルーピン
グ)すると、あるいは、図2の場合、おさL3に吸湿性
紡績糸を使用して毎コースごとに編目形成(ルーピン
グ)すると、あるいは図5の場合、おさL1に吸湿性紡
績糸を使用して毎コースごとに編目形成(ルーピング)
すると、相当肉厚のある生地になってしまうと共に、毎
コースごとの編目形成により糸使用量が多くなり生産効
率も低下するため コスト的にかなり高いものになって
しまうこと、また、おさL1あるいはおさL3に吸湿性
紡績糸を使用して2コースごと或いは4コースごとに編
目を形成させると、3コースごとに編目を形成させる場
合に比べて逆に感触も風合も外観も落ち、3コースに一
度の編目形成こそが丁度よい生地厚と柔らかな感触、風
合となり、外観もきれいであることが確認されているも
のである。
【0034】したがって、3コースに一度の編目形成こ
そが、従来の弾性糸に吸湿性紡績糸をカバーリングした
ものを挿入形成して編まれた経編地、あるいは、苦戦を
強いられてきた丸編生地にも十分対抗できるものであ
る。
【0035】また、この伸縮性経編地の驚くべき点は、
オパール加工により吸湿性紡績糸を一部除去して透かし
模様を施した場合、除去した部分と除去しなかった部分
との濃淡がはっきりとし、透かし模様が鮮明に表出でき
るということである。これは、吸湿性紡績糸を編目形成
(ルーピング)したことにより、吸湿性紡績糸の使用量
が多くなって、生地に占める吸湿性紡績糸の混率が高く
なる。しかも、この吸湿性紡績糸によって光透過率が大
幅に抑えられている。したがって、この吸湿性紡績糸を
オパール加工により一部除去すると、その除去した部分
と除去しなかった部分との間に大きな光透過率の差が生
じ、この差が濃淡をはっきりさせ、透かし模様を鮮明に
表出させているものと推察される。いずれにせよ、この
伸縮性経編地の分野においては、今まで全く予想がつか
なかったオパール加工をするにあたり、最適な生地に変
化しており、しかも、オパール加工をしても十分に伸縮
性、回復力を備えた従来にない画期的な伸縮性経編地に
なっているものである。したがって、この伸縮性経編地
は、ファンデーション用生地としては勿論のこと、イン
ナー用生地として、さらには、一部にはアウター用生地
としても、かなりの成果を発揮できるものである。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、十分な
吸湿性を有し、柔らかな感触、風合等をかもし出すこと
ができ、しかもオパール加工をした場合、その透かし模
様を鮮明に表出でき、さらにはオパール加工をしても十
分に伸縮性、回復力を備える画期的な6コースの伸縮性
経編地を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る6コースパワーネットの
実施の形態の編組織分解図である。
【図2】請求項2の発明の係る6コースパワーネットの
実施の形態の編組織分解図である。
【図3】上記図1の編組織図である。
【図4】上記図2の編組織図である。
【図5】請求項3の発明に係る6コースサテンネットの
実施の形態の編組織分解図である。
【図6】上記図5の編組織図である。
【図7】従来の6コースパワーネットの編組織分解図で
ある。
【図8】従来の6コースサテンネットの編組織分解図で
ある。
【符号の説明】
1 吸湿性紡績糸 2 合成繊維糸 3 合成繊維糸 4 弾性糸 5 弾性糸 1’ 合成繊維糸 2’ 合成繊維糸 3’ 吸湿性紡績糸 4’ 弾性糸 5’ 弾性糸 1” 吸湿性紡績糸 2” 合成繊維糸 3” 弾性糸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 おさL1に吸湿性紡績糸、おさL2に合
    成繊維糸、おさL3に合成繊維糸、おさL4に弾性糸、
    おさL5に弾性糸を用いて編成される6コースパワーネ
    ットの伸縮性経編地であって、前記おさL1の吸湿性紡
    績糸を3コースごとに一度編目を形成するようにしたこ
    とを特徴とする伸縮性経編地。
  2. 【請求項2】 おさL1に合成繊維糸、おさL2に合成
    繊維糸、おさL3に吸湿性紡績糸、おさL4に弾性糸、
    おさL5に弾性糸を用いて編成される6コースパワーネ
    ットの伸縮性経編地であって、前記おさL3の吸湿性紡
    績糸を3コースごとに一度編目を形成するようにしたこ
    とを特徴とする伸縮性経編地。
  3. 【請求項3】 おさL1に吸湿性紡績糸、おさL2に合
    成繊維糸、おさL3に弾性糸を用いて編成される6コー
    スサテンネットの伸縮性経編地であって、前記おさL1
    の吸湿性紡績糸を3コースごとに一度編目を形成するよ
    うにしたことを特徴とする伸縮性経編地。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100997701B1 (ko) 2008-06-30 2010-12-02 (주)원천트러스트 신축성 망사지
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JP2019116700A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 ウラベ株式会社 経編地

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