JP3394743B2 - 紐状のレース地 - Google Patents

紐状のレース地

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JP3394743B2 JP2000138416A JP2000138416A JP3394743B2 JP 3394743 B2 JP3394743 B2 JP 3394743B2 JP 2000138416 A JP2000138416 A JP 2000138416A JP 2000138416 A JP2000138416 A JP 2000138416A JP 3394743 B2 JP3394743 B2 JP 3394743B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、編地の少なくとも
一部に、レース部を備えたレース地に関するものであ
り、特に、レースを採用する服飾製品にあって、肩紐、
パンスト止メ、ガーターベルト止メ等として使用するこ
とができるレース地に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、理解を容易にするために、肩紐を
例に採って説明する。従来、肩紐等は、単一の比較的太
い弾性糸(800デニール程度のポリウレタンコアの周
りにナイロンカバーを施したもの)を、編成することに
より形成されていた。この場合、肩紐は比較的厚みを有
すると共に、伸縮性の無い強度に優れた経編地とされ
る。さて、上記のような紐製品に対して、その装飾性を
向上させるために、図18に示すように、紐製品50の
上にレース51を縫い合わせた製品が開発されようとし
ている。一方、経編地として、その編地幅方向におい
て、比較的密度が高く、レース模様を形成する透孔が無
い密組織部と、この密組織部の横に連接して編まれるレ
ース部とを備えたものが存在する。通常、レース部に
は、編地に張力を加えない自然状態で模様を構成する透
孔が存在する。このような経編地の裏面には、裏面糸が
挿入されているが、従来、このような糸の太さは200
デニール程度であり、レース部と密組織部とに採用され
る裏面糸の太さは同一のものとされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の紐製品にレース
を縫い合わせる場合は、紐製品の製造工程、レースの製
造工程、さらには縫製工程と、工程が複雑となり、製造
に手間が掛かる。更に、紐製品自体が、比較的厚手のも
のとなり易く、縫製部が存在するため、肌触りの点、さ
らには、美観の点で改良の余地がある。一方、密組織部
とレース部とを一体に編んだ経編地にあっては、密組織
部とレースとの編みを同時に行えるため、上記の問題は
解消するが、紐として使用するには、強度・腰の点で、
改良の余地がある。本発明は上記の問題を解決するため
のものであり、その目的は、比較的密度の高い編部と、
これに連接されるレース部を備え、この比較的密度の高
い編部が、従来型の紐としても機能を発揮することがで
きるレース地を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの本発明による、編地の少なくとも一部に、レース部
を備えたレース地の特徴構成は、請求項1に記載されて
いるように、編地裏面に表出する裏面糸が編み込まれる
と共に、前記レース部と一体で編まれた紐部を備え、前
記紐部における、前記裏面糸より編地表面側の位置に、
編地幅方向で所定の糸振りを繰り返し、紐部を編地幅方
向で締め付ける締め付け用挿入糸を備えた紐状のレース
地とされることにある。ここで、本願にいう紐部とは、
その密度が30モーション/cm以上あり、その伸縮試
験において、1500gの荷重に対して、その伸びが5
0%以下に抑えられていることを意味する。このレース
地にあっては、レース部と紐部とを一体に編み込むこと
で、縫製等の余分な作業を省略し、美観の点で優れた製
品を得ることができる。更に、紐部に関しては、締め付
け用挿入糸を設けて、この部位を編地の幅方向で締め付
けるため、結果的に、この紐部の密度を上げると共に、
その強度、腰等を高めることができる。また、裏面に
は、裏面糸が現れるため、この糸を綿糸等の柔らかい糸
とすると、肌触りも良い。このようなレース地にあっ
て、締め付け用挿入糸を弾性糸とし、この弾性糸を張力
を与えた状態で編み込むと、紐部の密度を充分に高め、
腰等を充分なものとできる。更に、裏面糸を編み込む場
合に、編み込み状態でパイル部あるいはフロート部を備
えた構成としておくと、さらに、肌触りのよい製品を得
ることができる。
【0005】さて、このような少なくとも一部に、レー
ス部を備えた紐状のレース地であって、請求項2に記載
されているように、前記レース部の裏面部位に、レース
部形成用裏面糸が編み込まれると共に、編地幅方向で前
記レース部と一体で編まれた紐部を備え、前記紐部の裏
面部位に前記レース部形成用裏面糸より太い紐部形成用
裏面糸が編み込まれると共に、前記紐部における、前記
紐部形成用裏面糸より編地表面側の位置に、編地幅方向
で所定の糸振りを繰り返し、紐部を編地幅方向に締め付
ける締め付け用挿入糸を備えることが好ましい。この
状のレース地にあっては、紐部とレース部とを一体に備
え、これらの部位が同時に編み立てられる。従って、工
程の複雑さ、美観の問題等を解消できる。さらに、前記
紐部の裏面部位(裏側表面)には、紐部形成用裏面糸が
編み込まれるのであるが、この紐部形成用裏面糸は、レ
ース部の裏面部位(裏面表面)に編み込められるレース
部形成用裏面糸より太い糸とされる。この様にすること
により、紐部に強度および腰を付与することができる。
又、このようにして、紐部の裏面に挿入される紐部形成
用裏面糸の編地内部側に、編地幅方向で所定の糸振りを
繰り返し、紐部を編地幅方向に締め付ける締め付け用挿
入糸が備えられる。このような締め付け用挿入糸の挿入
方式は、図6から12に示すものを例として様々考えら
れるが、この糸によって形成される内部組織が、紐部を
少なくとも編地幅方向で締め付ける効果を発揮すること
により、紐部が締まり、紐部に強度及び腰を与えること
ができる。従って、本願にあっては、紐部とレース部と
を一体で編んだレース地を編成しながら、紐部において
充分な強度と腰を確保でき、美観の点でも優れた製品を
得ることができる。
【0006】さて、この場合も、前記締め付け用挿入糸
を、糸の長手方向に収縮可能な弾性糸としておくことが
好ましい。挿入糸の組織構造(横振り組織)である程度
の締め付け効果を得ることができるが、この糸として弾
性糸を採用し、この糸を比較的強い張力下で編み込むよ
うにしておくと、編み立て後の、この糸の状態におい
て、さらに充分な締め付け状態を得られ、紐部を、強
度、腰の点でさらに優れたものとできる。
【0007】さらに請求項2に記載の構造において、請
求項3に記載されているように、前記レース部形成用裏
面糸が、前記紐部の裏面側部位にも編み込まれている構
造とすることが好ましい。この構成の場合は、紐部の裏
面部位に、紐部形成用裏面糸と、レース部形成用裏面糸
との両方が存在することとなる。従って、紐部を強度、
腰の点で補強されたものとできる。即ち、レース部形成
用裏面糸は、経編地のほぼ全体の裏面に表れる構造とな
るが、このように全体に亘る所定の組織の裏面糸を挿入
することで、編地の保形性、強度、美観のうえて、好ま
しい効果を得ることができる。さらに、レース部形成用
裏面糸の編成は、統一的に行える。
【0008】さて、編地の少なくとも一部に、レース部
を備えた紐状のレース地において、請求項4に記載され
ているように、前記レース部と一体で編まれた紐部を備
え、編地裏面に表出する裏面糸がフロート部もしくはパ
イル部を備えて編み込まれると共に、前記紐部におけ
る、前記裏面糸より編地表面側の位置に、編地幅方向で
所定の糸振りを繰り返し、紐部を編地幅方向で締め付け
る締め付け用挿入糸を備えることが好ましい。パイル部
もしくはフロート部を備えることで、肌触りを良くでき
る。また、締め付け用挿入糸の役割は、これまで説明し
てきたものと同様である。この場合も、締め付け用挿入
糸としては、弾性糸を採用することが好ましい。
【0009】さて、請求項2または3記載の構造を採用
する場合に、請求項6に記載されているように、前記紐
部形成用裏面糸として、糸の長手方向に収縮可能な弾性
糸であると共に、前記レース部形成用裏面糸に対して、
太さが2から5倍の範囲内にある糸と使用することが好
ましい。紐部形成用裏面糸として、比較的太い糸を採用
することで、紐部に、強度、腰の点で好ましい機能を持
たせることができると共に、本来、紐部に備わっている
弾性をも付与することができる。2倍より細いと強度・
腰の点で改善効果が低い。一方、5倍より大きいと編み
立てに難い場合がある。一方、レース部にあっては、レ
ース部形成用裏面糸が、比較的細いため、透孔を備えた
レース模様の形成において、その透孔がクリアーな、好
ましい美観を呈するレース部を得ることができる。
【0010】さて、このような紐状のレース地を編成す
るに、レース地がリバー地であることが好ましい。リバ
ー地とは、所謂、リバー組織を形成するリバー機から編
み立てられるものであるが、この組織は、元来、ラッセ
ル機に対して、編地に凹凸感のある製品を製造するのに
好適なものであり、本願のような紐部は、比較的密度を
高くする必要が生じるため、リバー組織を採用すること
が好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態を以下図面に基
づいて説明する。説明にあたっては、好ましい実施の形
態であるリバー機を使用してリバー組織を有するリバー
地として製造する場合に関して説明する。
【0012】図1(イ)に示すように、本願のレース
1は、編みの進行方向である編み立て方向Wに直交する
編地幅方向Dの両側部に、レース部2を備えて構成され
ている。図1(ロ)に示すように、レース部2の裏面部
位に、レース部形成用裏面糸3(本願に言う裏面糸は、
裏面に表出する糸であり、リバー組織の場合バックワー
プBWと呼ばれる)が編み込まれると共に、編地幅方向
Dでレース部2と一体で編まれた紐部4を備え、この紐
部4の裏面部位にレース部形成用裏面糸3より太い紐部
形成用裏面糸5(この糸も、リバー組織の場合バックワ
ープBWと呼ばれる)が編み込まれている。この紐部4
は、密度24〜28Gで編まれると共に、その幅は10
mm程度である。一方、レース部2は、ゲージ密度21
〜24Gで前記紐部4の両側部に編まれており、その幅
は両端各10mm程度である。更に、紐部形成用裏面糸
5の編地内部側の紐部4に、後に詳述する編地幅方向で
所定の糸振りを繰り返し、紐部4を編地幅方向Dに締め
付ける締め付け用挿入糸6を備えている。
【0013】以上が、本願のレース地の特徴を説明する
ための、編地のその厚み方向で見た場合の特徴である
が、先ず、リバー地に関して、編地を表面側から見た場
合の組織を示しながら、その組織の構成に関して、図2
から5を参照しながら、説明する。図2に示すように、
リバー地には、ボビン糸7(糸種:ナイロン、太さ30
〜50デニール)と呼ばれる経糸が備えられ、この糸7
に、先に説明したバックワープBW(糸種ポリウレタン
をコアとするナイロンカバーの糸、太さ:140〜21
0デニール)が編地の幅方向に編み込まれる。さらに、
図2で説明したボビン糸7とバックワープBWとからな
る組織に対して図3に示す様に、バックワープBWの表
側に、フロントワープFW(糸種:ナイロン、太さ30
〜50デニール)が編み込まれる。このようにして、リ
バー地の図4に示す地組織が完成するのであるが、柄出
し等の意味から、図4に示すボビン糸7、バックワープ
BW、フロントワープFWとからなる組織に対して、図
1(ロ)、図5に示すように、フロントワープFWとバ
ックワープBWの間にギンプ糸8(糸種:ナイロン、カ
チオン:もしくは綿等、太さ:50〜150デニール)
が挿入され、フロントワープFWの表面側にライナー糸
9(糸種:ナイロン、カチオン:もしくは綿等、太さ:
300デニール)が挿入される。ギンプ糸8とライナー
糸9とを、図4の組織に挿入した組織が、図5に示す組
織である。一般に、ライナー糸9は、柄形成の主要な役
割を果たすため、太い糸が採用され、編地をその厚み方
向Tで見ると、図1(ロ)のような厚み関係を満たすこ
ととなる。但し、この図面は、本願に対応するため、締
め付け用挿入糸6が余分に入っている。本願にあって、
各糸の編地表裏方向での位置関係は、基本的には編み操
作における筬の位置関係において説明するが、編を構成
する関係上、図示するように、各糸が、その表裏方向で
図示するように互いに編み込まれることは当然である。
以上が、一般的なリバー地の組織構造の説明であり、本
願のレース地も、この組織を有している。即ち、本願の
レース地1にあって、紐部4もレース部2も、上記種の
糸7、BW、8、FW、9をそれぞれ備えている。
【0014】さて、先に説明したように、本願のレース
地1は、紐部4とレース部2を備えるのであるが、この
紐部4とレース部2との間で、バックワープBWの糸の
太さが異なる構成が採用されている。本願のリバー地に
あっては、先にも説明したように、バックワープBWが
本願にいう裏面糸5、3となる。紐部4におけるバック
ワープBWには、840デニールのポリウレタン糸にナ
イロンカバーを施した糸が採用されており、この糸が太
く、弾性を有することから、紐部4に強度を腰を確保す
ることができる。一方、レース部2におけるバックワー
プBWには、210デニールのポリウレタン糸に同様に
ナイロンカバーを施した糸が採用されている。これらの
糸は、編み立て後の収縮状態等を考慮して適切な張力
で、編操作が行われる。
【0015】次に、紐部4において、図1(ロ)に示す
ように、バックワ−プBWの裏面側(バックワープBW
とギンプ糸8との間)に、締め付け用挿入糸6が、図6
から12のいずれかに示されるような特別な組織構造を
備えて編み込められている。即ち、この挿入糸6は、2
0〜40デニールのポリウレタン糸をナイロンカバーし
たものであり、図5の組織に重ねて、図6から12のい
ずれかに示すように、挿入糸6が、ライナー糸9、FW
及びギンプ糸8の裏側で、BWより表側の位置で、編地
幅方向の所定の糸振りを繰り返して編み込まれる組織と
されている。即ち、編み立て方向に直交する編地幅方向
の振りを所定のパターンで繰り返しながら、編が進めら
れる構造となっている。編地幅方向の振りに関しては、
本願においては、最も好ましい例として、この横振りが
一サイクルの編操作内で複数のボビン糸7に亘って行わ
れる例を示しているが、編組織上、幅方向の収縮作用を
発生できる横振り構造であれば任意の組織を採用でき
る。図6に示すものは、一本の挿入糸6が3本のボビン
糸7間に亘って横振りを行うように構成されており、こ
の横振りが編み立て方向で編地幅方向にトラバース(横
移動)を繰り返す例である。図7に示すものは、挿入糸
6の横振り状態は図6に示すものと同一としているが、
トラバースをおこなうこと無く、複数の挿入糸6が編地
幅方向で一部重なるような組織を示している。図8に示
すものは、基本概念は、図7に示すものと同一でありな
がら、挿入糸6の編地幅方向での相対向する方向での横
移動をおこなうに、一サイクルの経方向での移動を行っ
た後に、横移動を相互に繰り返す例を示している。図9
に示すものは、複数の挿入糸6が、紐部を構成する12
本のボビン糸7の全体に亘って横移動を行う構成を有し
ていると共に、編地の経方向の移動を行う場合に、相互
の挿入糸6間で交差する組織66とされているものを示
している。図10のものは、基本的な横振り状態は、図
6の例に倣うものでありながら、一部のサイクルにおい
て複数の挿入糸6が、同一複数のボビン糸7間に重複さ
れて重複部67を形成しながら、横移動をおこなうもの
を示している。図11のものは、複数のサイクル間で、
横振り量が異なっているものを示している。更に、図1
2のものは、特定のボビン糸7の側部間を横振り状態で
挿入される糸60と、図9の交差する挿入糸6とを組み
合わせた例である。
【0016】従って、図5に示す組織に、図6から12
のいずれかに示すような組織を重ねて編成し、このよう
な締め付け用挿入糸6を紐部形成用裏面糸5の編地内部
側に設けることにより、紐部4は編地幅方向Dで締め付
けられる。
【0017】上記のようにして製造された本願のレース
地1と、従来型の、840デニールのポリウレタン糸に
ナイロンカバーした糸を使用して、密度24〜28Gで
編んだ、図18に示すような紐(レースを付着しないも
の)との機械的性質を比較した。伸縮試験において、従
来型の紐(長さ100mmのものを4種)が1500g
の荷重に対して40から60mmの伸びを示したのに対
して、本願のものの伸びは、1500gの荷重で55m
mの伸びであり、遜色無い結果であった。伸縮疲労試験
に関しては、デマッチャー試験機で10000回伸縮を
繰り返しても、形状変形は認められず、充分、実用に耐
えるものであることが判明した。
【0018】上記の実施の形態にあっては、レース部形
成用裏面糸3と、紐部形成用裏面糸5との配置を、レー
地の幅方向あって、紐部形成用裏面糸5の編み込み部
の両側に、レース部形成用裏面糸3の編み込み部を設け
る構造(図13に、ボビン糸7と裏面糸BW(3)、B
W(5)と挿入糸6とで、その基本構造)を示したが、
このレース部形成用裏面糸Bw(3)を、幅方向の全面
に編み込みむようにしても良い。この場合は、図14に
示すように、紐部4の裏面部位には両方の糸BW
(3)、BW(5)が現れることとなる。また、上記の
ような紐部形成用裏面糸BW(5)の編み込みを行わ
ず、裏面糸BWを編地全面に亘って編み込み、この構造
に、本願にいう締め付け用挿入糸6を編み込んでも良
い。この場合は、締め付け用挿入糸6を比較的締め付け
効果の高い、弾性力の強いものとすることで、本願の目
的を達成できる。図15は、裏面糸BWとして、これま
で説明してきたレース部形成用裏面糸BW(3)を採用
して、この構造を達成する場合の例を示している。裏面
糸BWとしては、この構造の場合、任意に選択できる。
【0019】更に、編地裏面に表出する裏面糸BWがフ
ロート部もしくはパイル部を備えて編み込むことも、好
ましい態様である。図16に示すものは、図15の構造
において、その紐部の裏面側に編み込まれる裏面糸を、
フロート状態で編み込んだものである。このフロート部
16は、例えば、図16に示すように一部のコース(こ
のコース数は任意に選択できるが、図16の場合は1コ
ース)において、編み込みを行わず、糸を編地から浮か
せたものである。コース数が小さく、密度を上げると、
パイル部を形成することができる。
【0020】また、図14に示す構造に対応して、フロ
ート部を形成する場合は、図17のようになる。フロー
ト部16は、直接肌に触れやすいため、太い側の糸であ
る本願にいう紐部形成用裏面糸BW(5)の編み込みに
あたって、この構造を採用するのが好ましい。
【0021】〔別実施の形態〕 1.上記の実施の形態においては、ボビン糸、バックワ
ープ、フロントワープ、ギンプ糸、ライナー糸として、
特定の糸を採用したが、上記の糸種の選択に本願は限定
されるものではない。更に、紐部形成用裏面糸は、レー
地の裏面に表出するため、ナイロンカバーの代わり
に、編地にソフトさ、吸汗性を付与する目的等から、綿
等の天然繊維のカバーとしても良い。 2.上記の実施の形態にあっては、リバー地の場合を示
したが、ラッセル経編機で編まれるラッセル地に対して
も、本願は適応できる。この場合、紐部形成用裏面糸の
位置は、ラッセル機上の対応する筬の位置で決定される
こととなる。そして、この紐部形成用裏面糸に対して、
編地の内側(表面側)に締め付け用挿入糸が、先に示し
たような独特の組織で、編地の緯方向に編み込まれてい
れば良い。 3.紐部形成用裏面糸は、紐部のみに編み込まれのであ
るが、締め付け用挿入糸は、紐部を越えて、編地の幅方
向で一部、限定的にレース部に侵入していても良い。 4.上記の実施の形態にあっては、紐部に対してレース
部が、編地幅方向でその両側部で、編地経方向(編み立
て方向)に亘る全側部に設けられる例を示したが、レー
ス部が経方向で、局所的に設けられる構造を採用しても
良い。さらに、紐部に対してレース部を編地幅方向の片
側のみの側部に設けておいても良い。さらに、編地幅方
向に一対の紐部を設け、両紐部の間にレース部を設けて
も良い。又、中間にレース部を備えた一対の紐部を有す
る構造で、編地幅方向の両側端部もしくは片側端部にレ
ース部を設けてもよい。要するに紐部とレース部との組
合せは任意に選択可能である。さらに、レース部は、編
地の編み立て方向(経方向)で見た場合に、その一部に
形成されている構造となっていても良い。 5.上記の実施の形態にあっては、裏面糸が、編地の裏
面全面に編み込まれている場合を示したが、例えば、経
糸に関して、数本飛ばしで挿入される構造のものであっ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願のレース地の外観および断面を示す図
【図2】ボビン糸とバックワープの関係を示す図
【図3】ボビン糸とフロントワープの関係を示す図
【図4】ボビン糸、バックワープとフロントワープの関
係を示す図
【図5】図4の組織に、ギンプ糸とライナー糸とを加え
た組織図
【図6】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す図
【図7】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す図
【図8】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す図
【図9】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す図
【図10】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す
【図11】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す
【図12】締め付け用挿入糸の編状態の一形態例を示す
【図13】裏面糸の選択構造の一形態例を示す図
【図14】裏面糸の選択構造の一形態例を示す図
【図15】裏面糸の選択構造の一形態例を示す図
【図16】裏面糸の選択構造の一形態例を示す図
【図17】裏面糸の選択構造の一形態例を示す図
【図18】紐にレースを縫い込んだ構成の従来例を示す
【符号の説明】
レース地 2 レース部 3 レース部形成用裏面糸 4 紐部 5 紐部形成用裏面糸 6 締め付け用挿入糸 7 ボビン糸 8 ギンプ糸 9 ライナー糸 BW バックワープ FW フロントワープ W 編み立て方向 D 編地幅方向 T 厚み方向

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 編地の少なくとも一部に、レース部を備
    えたレース地であって、 編地裏面に表出する裏面糸が編み込まれると共に、前記
    レース部と一体で編まれた紐部を備え、前記紐部におけ
    る、前記裏面糸より編地表面側の位置に、編地幅方向で
    所定の糸振りを繰り返し、紐部を編地幅方向で締め付け
    る締め付け用挿入糸を備えた紐状のレース地。
  2. 【請求項2】 編地の少なくとも一部に、レース部を備
    えたレース地であって、 前記レース部の裏面部位に、レース部形成用裏面糸が編
    み込まれると共に、編地幅方向で前記レース部と一体で
    編まれた紐部を備え、前記紐部の裏面部位に前記レース
    部形成用裏面糸より太い紐部形成用裏面糸が編み込まれ
    ると共に、前記紐部における、前記紐部形成用裏面糸よ
    り編地表面側の位置に、編地幅方向で所定の糸振りを繰
    り返し、紐部を編地幅方向に締め付ける締め付け用挿入
    糸を備えた紐状のレース地。
  3. 【請求項3】 前記レース部形成用裏面糸が、前記紐部
    の裏面側部位にも編み込まれている請求項2記載の紐状
    のレース地。
  4. 【請求項4】 編地の少なくとも一部に、レース部を備
    えたレース地であって、 前記レース部と一体で編まれた紐部を備え、編地裏面に
    表出する裏面糸がフロート部もしくはパイル部を備えて
    編み込まれると共に、前記紐部における、前記裏面糸よ
    り編地表面側の位置に、編地幅方向で所定の糸振りを繰
    り返し、紐部を編地幅方向で締め付ける締め付け用挿入
    糸を備えた紐状のレース地。
  5. 【請求項5】 前記締め付け用挿入糸が、糸の長手方向
    に収縮可能な弾性糸である請求項1、2、3、または4
    記載の紐状のレース地。
  6. 【請求項6】 前記紐部形成用裏面糸が、糸の長手方向
    に収縮可能な弾性糸であると共に、前記レース部形成用
    裏面糸に対して、太さが2から5倍の範囲内にある請求
    項2または3記載の紐状のレース地。
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