JP3394704B2 - レース編物の製造方法及びレース編物 - Google Patents

レース編物の製造方法及びレース編物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レース編物に関す
るものであり、ラッセルレース等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このようなレース編物の一例であるラッ
セルレースは、例えば、経糸が編まれたウェールを備
え、このウェールの隣合うループ同士を緯糸で適宜連結
し、所定形状の透孔を形成する構造とされている。そし
て、このレースに伸縮性を与えるため、ウェールに沿っ
て、伸縮自在な伸縮糸を伸長状態で編み込むことが行わ
れる。このような従来技術にあって、伸縮糸とは、所
謂、ポリウレタン糸のみからなるベアー糸である。レー
ス編物を製造する場合、例えば化学繊維糸を素材とする
と、毛羽立ちが少なく、シャープなレース模様を形成で
きる。しかしながら、例えば女性用の下着のように、レ
ースを直接肌に触れるような箇所に使用する場合、肌触
り、吸汗性等の点で問題が残る。この問題を解決するた
めに、本願発明者らは、特願平5−286329に示す
ように、経糸、緯糸、伸縮性を有するポリウレタン糸等
の伸縮糸、ソフトさを有し、実質上非伸縮性の綿糸等の
フローティング糸からなるレース組織構造を提案してお
り、このレース編物は、それなりの成功を収めている。
即ち、このレース編物にあっては、ウェールに沿って挿
入される伸縮糸により、このウェールに編み込まれない
フローティング形成部を備えて編み込まれたフローティ
ング糸を、レース編物の裏面側に突出させることで、肌
触り、吸汗性等の問題を、透孔の分布によって決まるレ
ースの美観を害することなく解決する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造のレース編物にあっては、使用される糸種が多いこ
と、さらに、レース本体(これは、経糸、緯糸及び、レ
ースの表側に配設される柄糸からほぼ決定する)の透過
性を重視する客先からは、外観的に曇り過ぎ、改良の余
地があることが判明した。
【0004】従って、本発明は上記実情に鑑みてなされ
たものであって、レース模様の美観を良好に保った状態
で、充分な肌触り、吸汗性を付与できるレース編物を製
造することができる製造技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為の
本発明の、経糸が編まれたウェールを備え、前記ウェー
ルの隣合うループ同士を緯糸で適宜連結し、所定形状の
透孔を形成するとともに、前記ウェールに沿って、伸縮
自在な伸縮糸を伸長状態で編み込むレース編物の製造方
法の特徴構成は、請求項1に記載されているように、植
物繊維糸、動物繊維糸、再生繊維糸若しくはマルチフィ
ラメント糸から選択される一種以上の非伸縮性繊維がカ
バー糸として、伸縮性を有する芯糸をカバーしたカバー
リング糸を、前記伸縮糸として使用し、この各カバーリ
ング糸を、各ウェールに沿って(各カバーリング糸は、
おのおの同一のウェール上に配設される)、編み立て方
向で連続したコースに編み込まれないフローティング形
成部を備えさせながら編み込み、編み上がり後の芯糸の
収縮により、フローティング形成部を、レースの一側面
側に突出するフロート部として形成することにある。
【0006】この製造方法にあっては、所定のウェール
に、このウェールの形成方向(編みの進行方向)に沿っ
て、カバーリング糸が編み込まれる。ここで、カバーリ
ング糸の編み込みにおいては、これを所定の伸長状態
(張力が加わった状態)でおこなう。さらに、このカバ
ーリング糸の編み込みにあたっては、この糸の一部が連
続したループに編み込まれず、編み地の一側面側に突出
できる部分(この部位をフローティング形成部と呼んで
いる)を備えて、各々ウェールに沿って、各カバーリン
グ糸を編み込む。この場合、ウェールに沿ってとは、同
一のウェールに編み込まれることを意味する。そして、
レース編物を編んだ後、これが編み機から取り外され
る。この取り外し操作をおこなうと、レース編物は、自
然状態に戻ろうとする。即ち、ウェールに沿って編み込
まれたカバーリング糸は、その芯糸の働きにより縮もう
とするため、編み機上にある状態より、編み立て方向で
縮んだ編み地が形成される。この状況にあって、カバー
リング糸のフローティング形成部は、ウェール内に編み
込まれていないため、この部位が編み地の一側面側にフ
ロート部を形成して表出する。基本的には、編み機に於
ける筬の選択にあって、レース地、裏面側に対応する位
置に編み機上で位置する筬に、このカバーリング糸を制
御させ、結果的に、この糸が、レース地の裏面側に浮き
でるようにすることができる。このような製造方法を採
用する場合は、カバーリング糸は、同一ウェールに沿っ
て編み込まれるため、レース模様を阻害することもな
い。
【0007】さらに、本願においては、請求項2に記載
されているように、カバーリング糸として、単位長さ当
たりの芯糸量より多い糸量のカバー糸が芯糸に巻き付け
られている構成とするため、布地にソフトさを付与でき
る糸を使用する場合も、良好に編み及び後処理をおこな
うことができる。この場合、カバー糸の量を充分に確保
することで、表出する糸を、カバー糸とでき、充分な柔
軟性、吸湿性を与えることができる。
【0008】さて、請求項3に記載されているように、
このようにカバーリング糸をウェールに沿って編み込む
に、連続する複数のコースに亙って各コースに編み込ん
だ後、前記連続編み込みコース数より多いコース数に亙
ってフローティング形成部を備えさせて編むことが好ま
しい。本願の場合は、カバーリング糸が、レース地を収
縮させる役割と、このレース地から突出するフロート部
を形成する役割とを、共に果たす必要があるため、カバ
ーリング糸の編み込み状態は、非常に重要なファクター
となるが、複数コースに亙って編み込まれた部位と、同
じく複数コース以上に亙る編み込まれない部位とを交互
に備えることで、収縮とフロート部形成との機能を良好
に果たせる。この場合、フローティング形成部は、2〜
9コース程度飛ばすことが好ましい。上記のように伸縮
性を有するカバーリング糸を、本願における伸縮糸とし
て使用する場合にあって、対象とするレース編物が、細
幅レースである場合がある。このような、所謂、細幅レ
ースにあっては、レースの幅方向の端部に、スカラー部
(レース幅方向の端部位置が、レースの編み立て方向で
あるウェール方向によって複数のウェールに亙って変化
する部位)を備えたものがある。このようなスカラー部
を備える場合は、レース地の幅がウェール方向で変化す
る。このようなスカラー部を備えたレース地は、図7、
9に示すように、後の使用に供される部位(レース本体
部(図7、9にイで示す))と、所謂、捨てネット部
(図7、9にロで示す)とを、同時に編み立て、この捨
てネット部を切断除去することにより得られる。切断線
を図上、一点鎖線で示した。さて、このようなスカラー
部を備えたレース編物の製造にあたって、先に説明した
カバーリング糸を、伸縮糸として使用すると、洗濯等を
繰り返すと、この切断部から、芯糸ではなく、カバー糸
のみが地外に飛び出し、外観的に著しく見苦しいものに
なることが判明した。このような問題点を、解決しよう
とするのが、以下の手段である。このような手段とし
て、発明者らは、二つの手法を提案する。その第1の手
段は、請求項4に記載されているように、レースの編み
立て方向に対して直交するレース幅方向であるコース方
向端に、スカラー部を備えたレース編物を製造するに、
このスカラー部以外のレース幅方向に於けるレース編物
中央側部位を、請求項2に記載のレース編物の製造方法
に従って製造するとともに、スカラー部に、カバーリン
グ糸をスカラー部の形状に沿って、複数のウェール間に
亙って編み込むのである。このような製造手法を取る場
合は、スカラー部において、カバーリング糸は、複数の
コース間に亙って、トラバース状に糸振りされるが、実
質上の捨てネット部に分布することはない。結果、先に
説明した切断作業に当たって、カバーリング糸が切断さ
れることはないため、上記のカバー糸のみがほつれ出る
問題を解消することができる。
【0009】次に第2の手段は、請求項5に記載されて
いるように、レースの編み立て方向に対して直交するレ
ース幅方向であるコース方向端に、スカラー部を備えた
レース編物を製造するに、このスカラー部以外の前記レ
ース幅方向に於けるレース編物中央側部位を、請求項2
に記載のレース編物の製造方法に従って製造するととも
に、前記レース編物中央側部位に対応する筬と 前記ス
カラー部に対応する筬とで、別の筬を使用し、前記スカ
ラー部を、前記カバー糸を備えない伸縮性糸を、各ウェ
ールに沿って編み込む。このような製造手法を取る場合
は、スカラー部に分布する糸は、カバー糸を備えない伸
縮糸(芯糸に実質同等のもので、通常ベアー糸と呼ばれ
る)となるため、上記のカバー糸のみがほつれ出る問題
を解消することができる。結果、上記の2つの手法によ
り、レースとしての透孔の分布による美観を備えるとと
もに、一側面にソフトさを備え、幅方向の端部にスカラ
ー部を備えたレース編物において、洗濯、使用等によっ
て、美観を損なわないものを得ることができた。
【0010】これまで説明してきたレース編物の製造方
法のより製造されるレース編物は、レースとしての美
観、その一側面側に於けるソフトさ、さらに吸汗性等の
点で非常に好ましいものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態例を、図面に基
づいて説明する。 〔第1の実施の形態〕図1には本願のラッセルレース編
物の表面側から見たレース編物100の部分拡大図が示
されている。図2は、以下に説明する伸縮性を備えた芯
糸21と、実質伸縮性を有さず、柔軟性、吸湿性を備え
たカバー糸22とからなるカバーリング糸23の一構成
例を示している。さらに図3は、レース編物100の側
面図を示している。図1、図3に示すように、本願のレ
ース編物100は、経糸1をチェーンステッチ(鎖編
み)として編んで各ウェール2を形成し、さらに、これ
らのウェール2間に渡って緯糸3を編み地の表面側に編
み込んで、グランド部4を形成している。そして、この
グランド部4の表側には柄糸5が編み込まれ、この柄糸
5から、レース地の柄が形成される。一方、グランド部
4の裏面側に、本願において特徴的なカバーリング糸2
3が編み込まれ、この糸23の収縮により、この糸23
自体が別部位においてフロート部6を形成する。
【0012】以下さらに詳細に説明していく。先ずグラ
ンド部4は、図1に示すように、一連の経糸1(化学繊
維糸の一例であるナイロン糸等)をチェーンステッチに
編んでウェール2を形成するとともに、隣合うウェール
2のループ7同士を緯糸3(同様に化学繊維糸の一例で
あるナイロン糸等)で適宜連結して形成されるものであ
り、ウェール2及び緯糸3間に形成される透孔8,9に
より、レース地は良好なレースとして成立する。このグ
ランド部4の表面側に柄糸5が所定のパターンで編み込
まれ、レースの柄が形成される。このような柄糸5とし
ては、ナイロン糸等の化学繊維等の糸が使用される。こ
れらの経糸1、緯糸3、さらに柄糸5は、後に示すカバ
ーリング糸23を構成する芯糸21に対して、その伸縮
性が弱く、実質、非弾性糸と呼べるものである。
【0013】一方、グランド部4の裏面側に先に説明し
たカバーリング糸23を編み込む。このカバーリング糸
23は、植物繊維糸、動物繊維糸、再生繊維糸若しくは
マルチフィラメント糸から選択される一種以上の非伸縮
性繊維がカバー糸22として、伸縮性を有する芯糸21
をカバーしたものである。ここで、芯糸21とは、所
謂、ゴム糸と呼ばれるポリウレタン糸であり、カバー糸
22の一例は、綿糸である。カバーリング糸23は、単
位長さあたりの糸量に関して、芯糸21に対するカバー
糸22の量が多い状態で、カバー糸22を芯糸21の回
りに巻き付けたものである。
【0014】このカバーリング糸23として使用できる
糸の詳細仕様は、以下の通りである。 カバーリング糸23 芯糸21 100〜280dのポリウレタン糸 カバー糸22 綿、麻等の植物繊維糸 絹、羊毛等の動物繊維糸 レーヨン、ポリノジック、キュプラ(登録商標)等のセ
ルロース系再生繊維 マルチフィラメント糸からなり、太さ100d以下程度
のもので、芯糸21に巻き付けられる
【0015】カバーリング糸23は、経糸1を編んで形
成されるウェール2のチェーンステッチの各々に、各カ
バーリング糸23が、各々、同一のウェール2に沿った
状態で、編み込まれる。ここで、この糸の編み込み方法
は、この糸に張力を与える状態で、同一ウェール2内で
チェーンステッチの連続するループ7(コース)の複数
に渡る状態で編み込まれる編み込み部23aと、連続し
ないループ7(コース)に属するチェーンステッチに渡
って(言い換えれば飛ばし飛ばしに)、編み込まれる。
各編み込み部23a間にわたり、編み込まれない部位を
フローティング形成部23bと呼ぶ。図2に示す例にあ
っては、編み込み部23aは2コースから形成されてお
り、フローティング形成部23bは、4コースをとって
いる。即ち、フローティング形成部23bは、5番目毎
のコースに属するチェーンステッチに渡って編み込まれ
ている。
【0016】以上が本願のレース編物100の構成であ
るが、以下,本願のレース編物100の製造過程を説明
する。レース編物100の製造にあたっては、上記の設
計に従って、その表面側から、柄糸5、経糸1、緯糸
3、カバーリング糸23が、配設されて編まれていく。
このとき、カバーリング糸23は編み上がり後の収縮を
考慮して、テンション状態が維持されて、伸長状態で編
み込みが進められる。
【0017】従って、このような組織の編物にあって
は、編みを終了して、編み地を編み機から取り外した状
態で、カバーリング糸23の働きにより、編み地はその
編み立て方向で縮む。そして、このカバーリング糸23
の一部であり、ウェール2に編み込まれていないフロー
ティング形成部23bが、レース地の裏面に浮き出さ
れ、編み地裏面で良好な形状のフロート部6となる。こ
のレース地7は、表面側から見た場合に美観の点で非常
に優れたものとなっており、裏面側からみた場合に、肌
ざわりの点で非常に優れたものとなる。
【0018】このようなカバーリング糸23の挿入方法
に関しては、図4〜図6に示すように、様々な挿入構造
が考えられる。これらの図面にあっては、緯糸、柄糸を
省略し、各ウェールにおいて、カバーリング糸23の挿
入構成を示している。図4においては、編み込み部23
aを2コースで形成し、フローティング形成部23bを
1〜8コースで形成した例を示した。図5においては、
編み込み部23aを4コースで形成し、フローティング
形成部23bを1〜8コースで形成した例を示した。さ
らに、図6においては、編み込み部23aを3コースで
形成し、フローティング形成部23bを1〜8コースで
形成した例において、同一のウェール2に沿って、フロ
ーティング形成部23bを左右交互に突出させて構成し
た例を示した。
【0019】次に、スカラー部10を備えたレース編物
70の製造にあたって、本願の技術を適応する場合につ
いて説明する。本願に示す第1の手法に従う例を第2の
実施の形態例(図7参照)に、第2の手法に従う例を第
3の実施の形態例(図9参照)に示す。 〔第2の実施の形態〕この例の製造にあたっては、レー
ス地は、図7に示すように、レース本体部イと捨てネッ
ト部ロに分けられる。レース本体部イと捨てネット部ロ
との境界で、レース本体内の部位が、所謂、スカラー部
10とされる。即ち、このスカラー部10は、レースの
編み立て方向に対して直交するレース幅方向であるコー
ス方向両端に、形成される。さて、編み立てにあたって
は、前記スカラー部10以外の、レース本体部イ内にあ
るレース編物中央側部位を、第1の実施の形態例で示し
たレース編物100の製造方法に従って製造する。一
方、スカラー部に関しては、図8に示すように、先の実
施例で使用したと同様な構造を有するカバーリング糸8
1(破線で示す)を、スカラー部10の形状に沿って、
複数のウェール2間に亙って、トラバースさせながら編
み込む。図8に示す例にあたっては、5本分がトラバー
ス処理されている。スカラー端は、ウェール間に亙って
トラバースして編み込まれる緯糸82(一点鎖線で示
す)によって画定される。従って、この製造手法を取る
場合は、スカラー部10において、カバーリング糸81
は、複数のウェール2間に亙って、トラバースして糸振
りされるが、捨てネット部ロに分布することがないた
め、レース本体部イと捨てネット部ロとの間の切断作業
に当たって、カバーリング糸81が切断されることはな
い。結果、上記のカバー糸のみがほつれ出る問題を解消
することができる。
【0020】〔第3の実施の形態〕この例を、図10に
基づいて説明する。この構成の場合は、スカラー部10
以外のレース幅方向に於けるレース編物中央側部位を、
第1の実施の形態例で示したレース編物100の製造方
法に従って製造する。そして、このレース編物中央側部
位に対応する筬(図外)と、スカラー部10に対応する
筬(図外)として、別の筬を使用し、スカラー部10
を、カバー糸を備えない伸縮性糸(所謂ベアー糸101
細線で示す)を、連続したコースに編み込む。図10に
示す例にあたっては、このベアー糸101を挿入される
ウェール数は、4ウェールであり、スカラー端は、ウェ
ール間に亙ってトラバースして編み込まれる緯糸102
(一点鎖線で示す)によって画定される。結果、このよ
うな製造手法を取る場合にあっては、スカラー部10に
分布する糸は、カバー糸を備えない伸縮性糸(ベアー糸
101)となるため、本願構造を取る場合に問題となる
スカラー部10の処理を良好に行える。
【0021】〔その他の実施の形態例〕上記以外の別実
施の形態について、簡単に説明する。 1.上記のレース編物にあっては、構造が比較的複雑な
ものを示したが、本願が対象とするものは、略全面に亘
って略一定の大きさの透孔が規則的に配置されているレ
ース編物であっても良い。 2.柄糸が編み込まれていないレース編物であっても良
い。 3.隣合うウェールを形成している経糸同士を互いに編
み込んで透孔が形成されているレース編物であっても良
い。 4.上記の実施の形態例においては、経糸、緯糸として
化学繊維糸であるナイロン糸を採用したが、これの代わ
りにポリエステル糸、シルク糸、綿糸等を採用してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面側から見た組織拡大図
【図2】カバーリング糸の構成を示す図
【図3】レース編物の断面図
【図4】カバーリング糸の挿入状態の説明図
【図5】カバーリング糸の挿入状態の説明図
【図6】カバーリング糸の挿入状態の説明図
【図7】第1の手法によりスカラー部を備えた細幅レー
スを得るための原反の構成図
【図8】スカラー部の処理を第1の手法でおこなう場合
の組織図
【図9】第2の手法によりスカラー部を備えた細幅レー
スを得るための原反の構成図
【図10】スカラー部の処理を第2の手法でおこなう場
合の組織図
【符号の説明】
1 縦糸 2 ウェール 3 緯糸 4 グランド部 5 柄糸 6 フロート部 7 ループ 8 透孔 9 透孔 10 スカラー部 21 芯糸 22 カバー糸 23 カバーリング糸 23a 編み込み部 23b フローティング形成部 81 カバーリング糸 126 カバーリング糸

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸が編まれたウェールを備え、前記ウ
    ェールの隣合うループ同士を緯糸で適宜連結し、所定形
    状の透孔を形成するとともに、 前記ウェールに沿って、伸縮自在な伸縮糸を伸長状態で
    編み込むレース編物の製造方法であって、 植物繊維糸、動物繊維糸、再生繊維糸若しくはマルチフ
    ィラメント糸から選択される一種以上の非伸縮性繊維が
    カバー糸として、伸縮性を有する芯糸をカバーしたカバ
    ーリング糸を、前記伸縮糸として使用し、 前記各カバーリング糸を、前記各ウェールに沿って、編
    み立て方向で連続したコースに編み込まれないフローテ
    ィング形成部を備えさせながら編み込み、 編み上がり後の前記芯糸の収縮により、前記フローティ
    ング形成部を、レースの一側面側に突出するフロート部
    として形成することを特徴とするレース編物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 単位長さ当たりの芯糸量より多い糸量の
    前記カバー糸が前記芯糸に巻き付けられている請求項1
    記載のレース編物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記カバーリング糸を前記ウェールに沿
    って編み込むに、 連続する複数のコースに亙って各コースに編み込んだ
    後、前記連続編み込みコース数より多いコース数に亙っ
    てフローティング形成部を備えさせて編む請求項1また
    は2記載のレース編物の製造方法。
  4. 【請求項4】 レースの編み立て方向に対して直交する
    レース幅方向であるコース方向端に、スカラー部を備え
    たレース編物を製造するに、 前記スカラー部以外の前記レース幅方向に於けるレース
    編物中央側部位を、請求項2に記載のレース編物の製造
    方法に従って製造するとともに、 前記スカラー部に、前記カバーリング糸を前記スカラー
    部の形状に沿って、複数のウェール間に亙って編み込む
    レース編物の製造方法。
  5. 【請求項5】 レースの編み立て方向に対して直交する
    レース幅方向であるコース方向端に、スカラー部を備え
    たレース編物を製造するに、 前記スカラー部以外の前記レース幅方向に於けるレース
    編物中央側部位を、請求項2に記載のレース編物の製造
    方法に従って製造するとともに、 前記レース編物中央側部位に対応する筬と 前記スカラ
    ー部に対応する筬とで、別の筬を使用し、前記スカラー
    部を、前記カバー糸を備えない伸縮性糸を、各ウェール
    に沿って編み込むレース編物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載され
    たレース編物の製造方法のより製造されるレース編物。
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