JP6732267B1 - レース地 - Google Patents

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【課題】ほつれにくいレース地を提供する。【解決手段】編目を形成する地編糸10と、地編糸10が形成する地編組織に編み込まれた伸縮糸20とを有するレース地において、地編糸10として、芯糸11と複数の被覆糸12とを有する混繊糸が使用され、芯糸11は伸縮糸20及び被覆糸12よりも融点が低い熱融着糸であり、複数の被覆糸12は、芯糸11の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部13において芯糸11に絡み付き、地編糸10の芯糸11が伸縮糸20に接着されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明はレース地に関する。
女性用下着等の衣料にレース地が使用されている。レース地は、経編によって編成され、染色等の工程を経た後に裁断されて使用されるが、裁断箇所に何も処置をしなければ裁断箇所からほつれが生じる。そこで、裁断箇所に別生地をあてがうという処置が広く行われている。ところが、裁断箇所に別生地をあてがうと、肌触りが悪くなる上、材料費や手間が必要になる。
そこで特許文献1に記載されているように、鎖編糸として、熱可塑性の芯糸に被覆糸が螺旋状に巻き付いた糸(以下「螺旋状カバーリング糸」)を使用したレース地が提案されている。ここで、螺旋状カバーリング糸では、被覆糸が芯糸に隙間無く螺旋状に巻き付いていて芯糸が完全に覆われているが、ループ位置等において糸が大きく伸びると被覆糸の隙間から芯糸が露出する。
このような螺旋状カバーリング糸が使用されたレース地が前記芯糸の融点以上に加熱されることにより、螺旋状の被覆糸の隙間から露出した芯糸が周囲の糸と接着される。そのため、裁断箇所に別生地をあてがうといった処置を行わなくても、ほつれ防止効果が生じる。
特許第4801002号公報
しかし、特許文献1のようなレース地では、螺旋状カバーリング糸が大きく伸びて芯糸が螺旋状の被覆糸の隙間から露出した部分でのみ、鎖編糸が他の糸と接着される。そのため、糸同士の接着場所の数や各接着場所における接着面積の大きさが十分ではなく、ほつれ防止効果が足りなかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ほつれにくいレース地を提供することを課題とする。
実施形態のレース地は、編目を形成する地編糸と、前記地編糸が形成する地編組織に編み込まれた伸縮糸とを有するレース地において、前記地編糸として、芯糸と複数の被覆糸とを有する混繊糸が使用され、前記芯糸は前記伸縮糸及び前記被覆糸よりも融点が低い熱融着糸であり、複数の前記被覆糸は、前記芯糸の延長方向と同方向に延長されるとともに、前記芯糸の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部において前記芯糸に絡み付き、前記被覆糸は、2つの前記交絡部の間の非交絡部において前記芯糸の延長方向と同方向に延長され、前記交絡部が前記非交絡部よりも短く、前記地編糸の前記芯糸が前記伸縮糸に接着されていることを特徴とする。
実施形態のレース地では、地編糸が伸長状態のときはもちろんのことリラックス状態のときでも、地編糸の芯糸が露出しやすく他の糸と接着されやすいため、ほつれが生じにくくなっている。
実施形態のレース地の編組織図。 リラックス状態での混繊糸を示す図。 伸長状態での混繊糸を示す図。
1.レース地の構成
本実施形態のレース地は経編によって編成されたレース地である。図1に示すように、レース地は、編目を形成する地編糸10と、地編組織に編み込まれた伸縮糸20と、伸縮糸20とは別の態様で地編組織に編み込まれた挿入糸30とにより形成されている。本実施形態において、地編糸10は鎖編組織を形成している。
伸縮糸20は鎖編組織の全てのウエールに挿入されて編み込まれており、それによりレース地の全体にウエール方向(すなわち、タテ方向、編み立て方向、図1の上下方向)の伸縮性が付与されている。それぞれの伸縮糸20は1つのウエールに挿入されている。
また、挿入糸30は地編組織の2ウエール以上に渡り編み込まれた部分を有している。より具体的な例としては、図1に示すように、挿入糸30が、1ウエールのみに挿入されているコース、2ウエールに渡り挿入されているコース、及び3ウエールに渡り挿入されているコースを有している。なお図1では、編組織を見やすくするために挿入糸30が1本しか描かれていないが、実際のレース地では全てのウエールに挿入糸30が挿入されている。
挿入糸30が2ウエール以上に渡り挿入されているコースでは、隣接するウエール同士が連結されている。一方、挿入糸30が1ウエールのみに挿入されているコースでは、隣接するウエール同士が連結されていない。隣接するウエール同士が連結されていない部分は、レース地の厚み方向に貫通する透孔となっている。
このような透孔の配置や、場所による糸の疎密により、レース地に柄が形成されている。透孔の形状、大きさ及び配置により、レース地に様々な模様が形成される。言い換えれば、挿入糸30の挿入方法により、レース地に様々な模様が形成される。従って、挿入糸30の挿入方法は図1のものに限定されない。
図1の編組織をチェーン番号で表すと次のようになる。
地編糸10(筬L1):20/02/
挿入糸30(筬L2):22/66/44/66/00/66/22/66/
伸縮糸20(筬L3):00/22/
なお、図1では各糸が模式的に描かれている。実際のレース地においては、各糸に張力が働いているため、地編糸10の編目は図1に示す編目より小さくなっており、編目位置等において糸が密になり糸同士が接触している。
このようなレース地において、同じ地編糸10同士の接触部の少なくとも一部において地編糸10同士が接着され、地編糸10と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部において地編糸10と伸縮糸20とが接着され、地編糸10と挿入糸30との接触部の少なくとも一部において地編糸10と挿入糸30とが接着されている。
さらに本実施形態では、挿入糸30と他の挿入糸30との接触部の少なくとも一部においてもそれらの挿入糸30同士が接着され、挿入糸30と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部においても挿入糸30と伸縮糸20とが接着されている。
2.糸の構成
本実施形態のレース地において、地編糸10として混繊糸が使用されている。図2及び図3に示すように、地編糸10に使用される混繊糸は、1本の芯糸11と、その芯糸11の周囲に配置された複数本の被覆糸12とから形成されている。なお図2及び図3において、便宜上、芯糸11はハッチング付きの太い糸として描かれ、被覆糸12はそれぞれ1本線で描かれている。
本実施形態において芯糸11は熱融着性弾性糸である。芯糸11が弾性を有することにより、混繊糸に伸縮性が生じ、レース地に伸縮性が生じている。
複数本の被覆糸12は、広域的に見て、芯糸11の延長方向と同方向に延長されている。混繊糸がリラックス状態のとき(すなわち混繊糸を伸長させる張力が働いていないとき)は、被覆糸12は図2に示すように大きくうねっている。しかし、混繊糸が伸長状態のとき(すなわち混繊糸を伸長させる張力が働いているとき)は、被覆糸12は図3に示すようにリラックス状態のときよりもうねりが解消されている。
図2及び図3に示すように、複数本の被覆糸12は、芯糸11の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部13において、芯糸11に絡み付いている。このように被覆糸12が芯糸11に絡み付くことによって、被覆糸12と芯糸11とが一体化されて1本の混繊糸となっている。交絡部13においては、例えば、被覆糸12が芯糸11に半周〜1周程度絡み付いたり、被覆糸12同士が絡み付いたりしている。
交絡部13と交絡部13との間の部分は、被覆糸12が芯糸11に絡み付いていない非交絡部となっている。このような非交絡部では、リラックス状態のときでも芯糸11の一部が被覆糸12の間から露出している。またこのような混繊糸では、伸長状態のときは、芯糸11の露出面積がさらに大きくなる。
上記のように、交絡部13は、芯糸11の延長方向にある程度の間隔を空けながら所々に存在している。交絡部13の間隔Lは、混繊糸がリラックス状態のとき(ただし、混繊糸の長さが伸長しない範囲で、芯糸11が直線状になるように引っ張られた状態のとき)で、例えば1.5mm以上3.0mm以下である。レース地においては混繊糸に張力が働き混繊糸が伸長しているが、そのときの交絡部13の間隔Lは例えば2.0mm以上5.0mm以下である。
なお、図2及び図3に示すように、交絡部13は芯糸11の延長方向にある程度の長さを有している。そのため、交絡部13の間隔Lとは、厳密には、交絡部13の長さ方向の中心位置同士の間隔のことである。
また、図2及び図3では、交絡部13が非交絡部より短い場合について描かれている。しかし、交絡部13が非交絡部より長い場合もあり得る。
混繊糸における芯糸11は、被覆糸12や伸縮糸20よりも低融点の、熱融着性弾性糸である。そのような芯糸11として好ましいのは低融点ポリウレタン弾性糸である。低融点ポリウレタン弾性糸の融点は例えば135℃以上165℃以下である。芯糸11は例えば18dtex以上22dtex以下である。
また、被覆糸12は芯糸11と熱融着されにくい糸であることが好ましい。被覆糸12の種類は限定されないが、例えば非弾性糸であり、さらに具体例を挙げればナイロン糸又はポリエステル糸である。被覆糸12がナイロン糸の場合、その融点は例えば210℃以上220℃以下である。また、被覆糸12がポリエステル糸の場合、その融点は例えば250℃以上260℃以下である。
1本の混繊糸における被覆糸12の本数は、例えば5本以上12本以下である。また、1本の芯糸11に対して使用される複数の被覆糸12を合計して、例えば30dtex以上44dtex以下となっている。
また、伸縮糸20は、上記の芯糸11よりも高融点の弾性糸である。より詳細な例としては、伸縮糸20は、ポリウレタン弾性糸で、非被覆糸である。伸縮糸20の融点は例えば200℃以上230℃以下である。伸縮糸20は例えば44dtex以上400dtex以下である。
また、挿入糸30として、上記の地編糸10と同様の混繊糸が使用されている。すなわち、挿入糸30は、低融点の熱融着性弾性糸である芯糸11と、芯糸11の延長方向に間隔を空けながら存在する交絡部13において芯糸11に絡み付いた複数の被覆糸12とからなる混繊糸である。2ウエール以上に渡り挿入されている挿入糸30の芯糸11が弾性糸であることにより、レース地にコース方向(すなわち、ヨコ方向、図1の左右方向)の伸縮性が生じている。
ここで、挿入糸30と地編糸10とは完全に同一の混繊糸であっても良い。また、挿入糸30と地編糸10とは完全に同一の混繊糸でなくても良く、例えば、芯糸11又は被覆糸12の材質、芯糸11又は被覆糸12の太さ、被覆糸12の本数等のいずれか1つ以上が異なっても良い。
3.レース地の製造方法
まずはレース地の材料となる糸が準備される。地編糸10及び挿入糸30として使用される混繊糸の製造方法は限定されないが、一例としては流体交絡法が採用される。流体交絡法では、芯糸11と被覆糸12とが流体の作用により交絡される。流体交絡法の代表例としてインターレース法及びタスラン法が知られている。
インターレース法では、既知のインターレースノズルに芯糸11と被覆糸12とが送られ、インターレースノズル内でこれらの糸の進行方向に対して直交する方向からエアーが送られ、芯糸11と被覆糸12とが交絡される。また、タスラン法では、既知のタスランノズルに芯糸11と被覆糸12とが送られ、タスランノズル内でこれらの糸の進行方向とほぼ同方向からエアーが送られ、芯糸11と被覆糸12とが交絡される。いずれの方法による場合も、混繊糸に撚りがかからずに芯糸11と被覆糸12とが交絡される。
このようにして製造された地編糸10及び挿入糸30、さらに伸縮糸20が使用されて、本実施形態のレース地のもととなる編地が編成される。編地の編成にはラッセル機等の既知の経編機が使用される。地編糸10及び伸縮糸20は経編機の地筬からフルセットで供給される。また、挿入糸30は、経編機のジャカード筬又は地筬からフルセットで供給される。
なお、編成中は糸に張力がかかっているが、編成が終わるとその張力が無くなるため、編成後の編地は編成中よりも縮む。しかし、編成後の編地に張力がかかると編地は再び伸長する。
編成された編地は、染色され、その後熱セットされる。熱セットは、地編糸10及び挿入糸30の芯糸11の融点以上かつその他の糸(すなわち地編糸10及び挿入糸30の被覆糸12及び伸縮糸20)の融点よりも低い温度で行われる。上記のように、芯糸11の融点が135℃以上165℃以下で、伸縮糸20の融点が200℃以上230℃以下で、被覆糸12の融点が210℃以上の場合は、例えば175℃以上185℃以下の温度で熱セットされる。なお、芯糸11が完全に溶融してしまうような熱セットではなく、芯糸11が糸としての形状を残したまま表面が溶融して融着する程度の熱セットが好ましい。
熱セットの間、編地は伸長されており、編地を構成する地編糸10も伸長されている。そのため、熱セット中の地編糸10の芯糸11は、リラックス状態のときよりも多く露出している。
このような熱セットによって地編糸10の芯糸11が溶融し、被覆糸12の間から露出している芯糸11が他の糸と融着される。その結果、上記のように、同じ地編糸10同士の接触部の少なくとも一部において地編糸10同士が接着され、地編糸10と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部において地編糸10と伸縮糸20とが接着され、地編糸10と挿入糸30との接触部の少なくとも一部において地編糸10と挿入糸30とが接着される。
さらに、熱セットによって挿入糸30の芯糸11も溶融し、被覆糸12の間から露出している芯糸11が他の糸と融着される。その結果、上記のように、挿入糸30と他の挿入糸30との接触部の少なくとも一部においてもそれらの挿入糸30同士が接着され、挿入糸30と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部においても挿入糸30と伸縮糸20とが接着される。
最後に、熱セット後の編地が裁断されて、製品としてのレース地となる。ここで、芯糸11の熱融着性により上記のように糸同士が接着されているため、裁断後のレース地の端部にはほつれが生じにくい。そのため、レース地の裁断箇所に別生地をあてがうという処置が必要ない。裁断後のレース地は縫製や接着等の手段によって衣料等に取り付けられる。
4.効果
上記のように、本実施形態のレース地では、地編糸10として芯糸11と被覆糸12とを有する混繊糸が使用され、地編糸10の芯糸11が同じ地編糸10の芯糸11及び他の伸縮糸20に接着されている。そのためレース地が裁断箇所からほつれにくくなっている。また、上記のように糸同士が接着されることにより透孔の形状や糸の粗密が固定されているため、レース地の柄の形態が安定している。
ここで、芯糸11が伸縮糸20及び被覆糸12よりも融点が低い熱融着糸であるため、芯糸11の融点以上かつ被覆糸12及び伸縮糸20の融点よりも低い温度で熱セットを行うことにより、被覆糸12及び伸縮糸20を損傷することなく地編糸10の芯糸11を同じ地編糸10の芯糸11及び他の伸縮糸20に接着することができる。
また、地編糸10として使用される混繊糸は、複数本の被覆糸12が芯糸11の周りで芯糸11の延長方向と同方向に延びており、所々に存在する交絡部13で芯糸11に絡み付いたものである。上記のように、このような混繊糸ではリラックス状態のときでも芯糸11の一部が露出しており、伸長状態のときは芯糸11の露出面積がさらに大きくなる。そのため、混繊糸の芯糸11同士及び芯糸11と伸縮糸20との接着場所の数が多く、各接着場所における接着面積も大きい。
そのため、このような混繊糸が地編糸10として使用された本実施形態のレース地では、背景技術に記載の螺旋状カバーリング糸が地編糸として使用された場合よりも、ほつれにくくなっている。
また、本実施形態で使用される地編糸10は、芯糸11が被覆糸12で被覆されているため、他の糸と過剰に接着されるおそれがないのはもちろんのこと、被覆糸12の材質等の選択次第で、地編糸10を染色されやすいものにしたり、肌触りの良いものにしたりすることができる。特に被覆糸12がナイロン糸又はポリエステル糸であれば、染色性や肌触りが良くなる。
また、地編糸10として使用される混繊糸では、交絡部13においてのみ被覆糸12が芯糸11に絡み付き、非交絡部では被覆糸12が芯糸11に絡み付いていない。そのため、非交絡部において、被覆糸12と芯糸11との間に若干の隙間があり、また被覆糸12同士の間にも若干の隙間がある。このように隙間があるため、混繊糸の風合いが良く、その混繊糸が地編糸10として使用されたレース地も風合いが良い。
さらに本実施形態では、挿入糸30として、上記の地編糸10と同様の混繊糸、すなわち、低融点の熱融着性弾性糸である芯糸11と、芯糸11の延長方向に延びるとともに交絡部13において芯糸11に絡み付いた複数本の被覆糸12とからなる混繊糸が使用されている。そのため、地編糸10の芯糸11だけでなく挿入糸30の芯糸11も周囲の糸と融着されている。その結果レース地のほつれ防止効果がさらに高くなっている。
ここで、挿入糸30として地編糸10と完全に同一の混繊糸が使用される場合、レース地の製造のために準備すべき糸の種類が少なくて済む。また、挿入糸30として地編糸10よりも太い混繊糸が使用される場合、レース地の破裂強度が向上する。
また、地編糸10や挿入糸30として使用される混繊糸において、芯糸11の太さが18dtex以上22dtex以下の場合に、その芯糸11の周りの複数本の被覆糸12の太さが合計で30dtex以上44dtex以下であれば、芯糸11が適度に露出できるように被覆糸12が芯糸11を被覆できる。また、芯糸11及び被覆糸12の太さがこの範囲内であれば、混繊糸が適度な太さとなり、レース地が高強度で風合いも良いものとなる。
また、芯糸11を覆う被覆糸12が5本以上12本以下であれば、被覆糸12が芯糸11を適度に被覆できる。
また、芯糸11が低融点ポリウレタン弾性糸で、伸縮糸20がポリウレタン弾性糸であれば、芯糸11と伸縮糸20とが熱融着されやすい。
5.変更例
以上の実施形態は例示であり、発明の範囲は以上の実施形態に限定されない。以上の実施形態に対し、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変更を行うことができる。
以下では複数の変更例について説明するが、上記実施形態に対して、複数の変更例のうちいずれか1つを適用しても良いし、複数の変更例のうちいずれか2つ以上を組み合わせて適用しても良い。
(1)変更例1
図1では1本の地編糸10が同一ウエールでのみ編目を形成して鎖編組織を形成しているが、地編糸10が適宜横振りしても良い。すなわち、1本の地編糸10が、数コースに渡って同一ウエールで編目を形成した後、隣のウエールに移動して、そのウエールで再び数コースに渡って編目を形成し、その繰り返しで鎖編組織を形成しても良い。地編糸10が数コースおきに横振りすることにより、隣接するウエール同士が地編糸10により連結され、ほつれ防止効果が高まる。
ただし、本変更例の場合、地編糸10の隣のウエールに移動している部分がレース地の透孔の中に現れてしまい、レース地の見栄えに影響する。そのような見栄えへの
影響を無くすためには、図1に示すように1本の地編糸10が同一ウエールでのみ編目を形成している方が良い。
(2)変更例2
上記実施形態では地編糸10が鎖編組織を形成しているが、地編組織はこれに限定されない。例えば、地編組織がチュール組織やパワーネット組織であっても良い。地編組織が鎖編組織以外の場合も、地編糸として上記のような混繊糸が使用される。また、地編組織が鎖編組織以外の場合も、上記の伸縮糸20と同様の弾性糸が挿入されるとともに、上記の挿入糸30と同様の挿入糸が2ウエール以上に渡り挿入されていることが好ましい。
(3)変更例3
地編糸10や挿入糸30に使用される混繊糸の芯糸11は、同じ混繊糸の被覆糸12やレース地に編み込まれる伸縮糸20よりも低融点で、熱融着性のある糸であれば良く、上記実施形態のような低融点ポリウレタン弾性糸に限定されない。例えば、混繊糸の芯糸11は熱融着性のある低融点のナイロン糸でも良い。
(4)変更例4
2ウエール以上に渡り挿入される挿入糸30は、芯糸と被覆糸とからなる混繊糸でなくても良く、例えば被覆糸で被覆されていない低融点ポリウレタン弾性糸であっても良い。また、挿入糸30は熱融着性が無くても良く、例えば熱融着性の無い芯糸(例えば高融点ポリウレタン弾性糸)と被覆糸とからなる混繊糸や、被覆糸で被覆されていない高融点ポリウレタン弾性糸等であっても良い。また、挿入糸30は非弾性糸であっても良い。
(5)変更例5
図2及び図3に示されている混繊糸は、本発明に使用可能な混繊糸の一例に過ぎない。被覆糸12のうねり具合や緩み方は、図2及び図3に示されている態様に限定されない。
芯糸11と被覆糸12との間及び被覆糸12同士の間に隙間があることが好ましいが、それらの隙間の大きさは、図2及び図3に示されている隙間よりも大きくても良いし小さくても良い。
10…地編糸、11…芯糸、12…被覆糸、13…交絡部、20…伸縮糸、30…挿入糸

Claims (2)

  1. 編目を形成する地編糸と、前記地編糸が形成する地編組織に編み込まれた伸縮糸とを有するレース地において、
    前記地編糸として、芯糸と複数の被覆糸とを有する混繊糸が使用され、
    前記芯糸は前記伸縮糸及び前記被覆糸よりも融点が低い熱融着糸であり、
    複数の前記被覆糸は、前記芯糸の延長方向と同方向に延長されるとともに、前記芯糸の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部において前記芯糸に絡み付き、
    前記被覆糸は、2つの前記交絡部の間の非交絡部において前記芯糸の延長方向と同方向に延長され、
    前記交絡部が前記非交絡部よりも短く、
    前記地編糸の前記芯糸が前記伸縮糸に接着されていることを特徴とする、
    レース地。
  2. 前記地編組織の2ウエール以上に渡り編み込まれた部分を有する挿入糸をさらに有し、
    前記混繊糸が前記挿入糸としても使用された、
    請求項1に記載のレース地。
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