JP2001355163A - 経編地とその製造方法 - Google Patents

経編地とその製造方法

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JP2001355163A
JP2001355163A JP2000176485A JP2000176485A JP2001355163A JP 2001355163 A JP2001355163 A JP 2001355163A JP 2000176485 A JP2000176485 A JP 2000176485A JP 2000176485 A JP2000176485 A JP 2000176485A JP 2001355163 A JP2001355163 A JP 2001355163A
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warp
lace
decorative
yarn
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JP2000176485A
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Noriyuki Nakanishi
則行 中西
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SAKAE LACE KK
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SAKAE LACE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地組織3の複数のウェールにわたって編地幅
方向に挿入され、前記地組織3と一体に編まれる挿入糸
からなる装飾組織Dを備えた経編地を、レース柄の裏面
に従来にない構造を持たせ、例えば表裏両面を装飾する
ことも可能とし、レースを表面に備えたネクタイ等を得
る場合に、縫製等の手間をできるだけ省くことができ、
且つ、美観に優れた新たな素材を得る。 【解決手段】 地組織3の表裏両面夫々の少なくとも一
部に装飾組織Dを各別に備え、その装飾組織Dを、複数
のウェールに挿入糸を挿入して形成した網地組織、挿入
糸を挿入してレース柄を形成したレース組織5、又は複
数のウェールに挿入糸を挿入して形成した生地調の生地
組織4の中から選択した一以上の組織で各別に構成して
経編地を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は経編地に関するもの
であり、さらに詳細には、地組織と、前記地組織の複数
のウェールにわたって編地幅方向に挿入され、前記地組
織と一体に編まれる挿入糸からなる装飾組織とを備えた
経編地とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、経編地の組織として代表的には、
ラッシェル編み機によって編まれるラッシェル編組織
と、リバー編み機によって編まれるリバー編組織とが知
られている。前者の組織は、経糸をチェーンステッチに
編んでウェールを形成するとともに、ウェール間を緯糸
により接続して形成される地組織の表面側に、所定のパ
ターンで編地幅方向(これは経編における編みの進行方
向に対して直交する方向であり、例えば図4にWで示す
方向である)で横振りを繰り返しながら、複数のウェー
ルにわたって柄糸(挿入糸の一種)及び他の挿入糸を挿
入して編み込むことで、所定柄の経編地を得ることがで
きる。
【0003】後者の組織にあっては、リバー編み機を使
用して、ボビン糸、フロントワープ及びバックワープに
より地組織を形成するとともに、この地組織の表面側
に、複数の柄糸(挿入糸の一種)及び挿入糸を、前記編
み地幅方向に所定のパターンで横振りを繰り返しなが
ら、バックワープを絡ませた複数のボビン糸(以下、こ
の明細書においては、これもウェールと称する。)にわ
たって挿入して編み込むことで、同じく所定柄の経編地
を得ることができる。前者と後者を比較すると、後者の
方が、厚み感があり、比較的複雑な柄に対応できること
から、レース業界にあっては、後者の方が高級品とされ
る。尚、後者は、前記ボビン糸が経糸であり、前記フロ
ントワープは緯糸的であるから織物的な特徴を有してい
るが、前記フロントワープは前記編地幅方向に並ぶ複数
のウェールの間(主として隣接するウェールの間)を繋
いでネットを形成するものでネット糸とも呼ばれ、一般
に編地とされている。そして、これら経編地は、両者共
に、主として装飾に供されるものである。
【0004】さて、ネクタイに使用される素材として、
ネクタイ生地の表面に装飾用に縫い付けるレースが知ら
れている。このレースを用いたネクタイを製造する場合
は、ネクタイ生地用の織布と装飾用のレースとを個別に
用意し、これらの織布とレースとを夫々個別に、所定の
形状に裁断し、前記レースを前記織布の所定の位置に重
ね合わせて縫製する。また、織布の耳部には糸端が現わ
れるが、縫製にあたっては、その耳部を絎け(くけ)込
む等して、耳部の解れを防止するような縫製を施す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、表面に
レースを備えたネクタイを得ようとすれば、前記レース
を前記織布に縫い合わせる縫製作業が必要となるととも
に、レースが織布に一体化していないため、前記レース
が前記織布から浮き上がったり、両者間の位置ずれが発
生したり、ネクタイの美観を損なう場合がある。さら
に、ネクタイを締めた場合に、前記レースを前記織布の
外側に袋状に被せただけの場合には、レースと織布との
間で滑りが生じやすく、結び難くなり、また、結び目に
緩み等が発生し易くなる場合がある。また、織布を利用
する場合は、従来通りに耳部の解れ止め処理を省略でき
ない。本発明は上記のこれらの問題を解決するためのも
のであり、その目的は、レース柄を形成した経編地の裏
面に従来にない構造を持たせ、例えば表裏両面を装飾す
ることを可能とし、レースを表面に備えたネクタイ等を
得る場合に、縫製等の手間をできるだけ省くことがで
き、且つ、美観に優れた新たな素材を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの本発明に係る経編地の特徴構成は、請求項1に記載
したように、地組織と、この地組織の複数のウェール間
にわたって編地幅方向に挿入され、前記地組織と一体に
編まれる挿入糸からなる装飾組織とを備えた経編地にお
いて、前記地組織の表裏両面夫々の少なくとも一部に前
記装飾組織を各別に備え、前記装飾組織を、前記複数の
ウェールに前記挿入糸を挿入して形成した網地組織、前
記挿入糸を挿入してレース柄を形成したレース組織、又
は前記複数のウェールに前記挿入糸を挿入して形成した
生地調の生地組織の中から選択した一以上の組織で各別
に構成してあることを特徴とする。
【0007】ここで、地組織とは、隣接する経糸が形成
するウェールの間で横振りを繰り返して編み立て方向に
直交する編地幅方向に挿入される緯糸或いはネット糸と
前記経糸とで形成される経編地の素地を成す組織を意味
する。また、網地組織とは、地組織に対してその一方或
いは他方の面に、これと一体に所定の間隔をもって横振
りして挿入される挿入糸により形成される組織であり、
挿入糸で網状に透孔を囲って地組織を透孔を通して露わ
にしたものを意味する。さらに、レース組織とは、地組
織に対してその一方の面に、これと一体に一定のパター
ンを描くように横振りを繰り返して挿入された挿入糸に
より形成される組織であり、この挿入糸のパターン間に
は、透孔が形成されており、地組織とレース組織のみで
は、透孔を通して編地裏側が見えるものを意味する。一
方、生地組織とは、同じく地組織に対してその他方の面
に、これと一体に所定パターンで横振りを繰り返して挿
入される挿入糸により形成される組織であるが、前記網
地組織のように大きな間隔ではなく比較的密に挿入糸を
挿入したものであり、実質的な透孔がない組織とするこ
ともできるものをいう。
【0008】この経編地は、地組織の表裏両面共の少な
くとも一部に、装飾組織を備えており、この装飾組織が
編地組織である場合には、その網地組織の透孔を通して
地組織が顕れ、その装飾組織がレース組織である場合に
は、そこにレース柄が顕れ、その装飾組織が生地組織で
ある場合には、生地組織及びその裏側に形成されている
他方の装飾組織を被い、他方の装飾組織の側から見れ
ば、そこに形成されている透孔が前記生地組織により塞
がれているのである。このような装飾組織は、請求項7
に記載した編成方法によって、挿入糸の横振りを繰り返
して、複数のウェールに挿入して形成する網地組織、前
記挿入糸の横振りを繰り返して前記挿入糸を複数のウェ
ールに挿入することによりレース柄を形成するレース組
織、前記挿入糸の横振りを繰り返し、前記挿入糸をウェ
ール間に挿入して形成する生地調の生地組織の中から選
択された一以上の組織を、前記装飾組織として前記地組
織の表裏両面夫々の少なくとも一部に各別に形成するも
ので、夫々別の挿入糸によって編成される。つまり、一
方の面の装飾組織と、他方の面の装飾組織との間に、地
組織が挟まれて一体の経編地を形成しているのが本発明
に係る経編地の特徴なのである。
【0009】このような組織の差は、それぞれの箇所に
横振りを繰り返して挿入される挿入糸の横振り形態を調
節することで、得ることができる。即ち、網地組織とす
る場合は、編み上がり状態で挿入糸が透孔を囲む編みを
形成するように、レース組織とする場合は、柄を形成し
ながら編み上がり状態で透孔が形成されるように、生地
組織とする場合は、編み上がり状態で実質的に透孔が形
成されないように、組織設定をおこなう。
【0010】従って、上述の発明に係る経編地は、表裏
両面共に装飾組織であるが、この一方の装飾組織とし
て、請求項8に記載した編成方法によって、地組織の表
裏何れか一方の面に、レース組織を形成したものであ
り、請求項2に記載したように、前記一方の装飾組織が
前記レース組織で構成されたものであれば、そのレース
柄で一方の面を飾ることができ、他方の面に形成される
装飾組織もやはりレース組織を含むものであれば、他方
の面もレース柄で装飾されたリバーシブルの経編地とす
ることができる。ここで、他方の面に網地組織を形成し
てあれば、例えばこの網地組織を介して他の布地に止め
付けることができ、他の生地の上にこの経編地を浮き上
がることなく止め付けることができる。また、これをネ
クタイに用いる場合にあっては、経編地は、端部の処理
を施さなくても耳部が解れ難いから、織布を用いた場合
のような縫製の際の解れ止めの処理を必要としない。
【0011】この経編地は、請求項3に記載のように、
地組織の表面若しくは裏面の一方の面にレース組織を、
そのレース組織の裏側の面に網地組織または生地組織を
地組織とともに一体に編成してもよい。この経編地は、
請求項9に記載の編成方法によって、前記レース組織を
形成する面の裏側の面に、前記網地組織又は前記生地組
織を前記装飾組織として形成すればよい。これらレース
組織及び生地組織は、それぞれ別の挿入糸によって形成
される。殊に、請求項4に記載のように、他方の面に編
成する装飾組織として、レース組織よりも編地面の被覆
率の高い生地組織を形成してあれば、この生地組織は、
地組織及び一方の面に形成された装飾組織の透孔を塞ぐ
から、透孔の無いレース柄を表すようになる。そこで、
一方の装飾組織の挿入糸とは異なる色の挿入糸をこの生
地組織に用いれば、一方の装飾組織の透孔に異なる色糸
が顕れ、従来とは異なるレース柄を表すようになる。
【0012】従って、上記の経編地にあっては、これら
の組織(地組織、レース組織及び生地組織)が一体とな
っているため、縫製等の従来必要であった手間を省ける
とともに、レースの浮き上がりや組織間のずれ等を発生
することがなく、一体性に優れ美観の点でも優れた新た
な質感、新たな美観を呈する編物を得ることができる。
また、編みの場合は、いわゆる耳部の解れ止め処理の必
要もない。
【0013】上述の経編地にあっては、一方の面に、レ
ース組織のパターンがくっきりと現われ、このパターン
に備えられている透孔を介して地組織、さらに、この地
組織の裏側(レース組織から見て裏側)に位置された生
地組織が見える構造となる。そこで、この経編地でネク
タイを仕立て上げた場合には、表側はレース地でありな
がら、一体に編成された生地組織により透孔が塞がれて
おり、美観を有する風合いを呈するようになる。殊に、
請求項5に記載のように、レース組織を形成した裏側の
挿入糸の糸種をレース組織のものとは異なるものとすれ
ば、用途に応じた特徴を備える経編地を編成できる。糸
種を異ならせるとは、例えば、糸の太さを異ならせ、糸
の材質を異ならせ、糸の処理を異ならせ、或いは、糸の
色を異ならせる等のことを指す。例えば、表を柔らかい
レース調に仕立て上げておいて、裏側を強度が高く、硬
い挿入糸を用いて生地組織を編成し、経編地全体として
は硬質のものに仕上げたり、裏側を弾性糸を含む挿入糸
で網地組織に編成して、レース組織の柄を浮き上がらせ
たり、太い挿入糸で網地組織を編成して、裏側を下地に
取り付けやすい経編地に仕上げること等が容易になる。
【0014】従って、この経編地にあっては、レース調
の部位と生地調の部位とが、無理無く編み合わされ一体
とされるとともに、地組織を挟んで、いわば、柄出しを
両側で行ったような構造(従来型の最も裏面に地組織を
有するものにあっては、裏面に柄はない)とできるた
め、従来とは格段に異なった風合いの経編地を得ること
も可能である。
【0015】即ち、編地の設計段階において、地組織の
表裏両側に横振りを繰り返して挿入される挿入糸の組織
を形成することを意図した設計を行い、一方の面にあっ
ては、パターン上、透孔を形成するように、他方の面に
あっては、透孔を形成しないように設計して、編みを進
めることで、所望の編地を得ることができる。
【0016】このような構造の経編地は、請求項10に
記載したように、編み機としてリバー編み機を使用する
場合は、前記地組織をボビン糸、フロントワープ及びバ
ックワープにより編成することとなり、請求項6に記載
したように、前記地組織がボビン糸、フロントワープ及
びバックワープにより形成される経編地を得ることがで
きる。また、同じく請求項10に記載したように、編み
機としてラッシェル編み機を使用する場合は、前記地組
織をチェーンステッチに編まれたウェールを成す経糸
と、前記ウェール間にわたって挿入される緯糸とから編
成することとなり、請求項6に記載したように、前記地
組織がチェーンステッチに編まれた経糸と、前記チェー
ンステッチを備えたウェール間に挿入される緯糸により
形成される経編地を得ることができる。
【0017】これまで説明してきた経編地は、装飾組織
の裏側に別の装飾組織を一体的に編み上げた構造である
が、レース調のパターンの裏側に生地調の組織が裏打ち
された構造を形成することも可能であり、地組織を編地
の厚み方向における内部位置に配置する場合は、表側へ
の柄出しと裏側への柄出しを同時的に行うことも可能と
なる。
【0018】ところで、請求項11に記載したように、
ラッシェル編み機を使用して編成され、チェーンステッ
チに編成されたウェールを成す経糸と、前記ウェール間
に編地幅方向に挿入されて、複数のウェールを接続する
緯糸から構成される地組織を備えるとともに、前記地組
織の複数のウェールに前記編地幅方向に挿入され、前記
地組織と一体に編まれる挿入糸からなる装飾組織とを備
えたラッシェル経編地において、前記地組織の表裏両面
の一方の面に、少なくとも3枚以上の筬を使用して編成
された第一装飾組織を備えるとともに、他方の面に少な
くとも3枚以上の筬を使用して編成される第二装飾組織
とを備えた経編地は、地組織を挟んで、表裏両側に共に
装飾組織を有する新たな経編地となる。
【0019】通常のラッシェル編み機は、地組織を編成
するための素地筬が2〜3枚、その表側に本願にいう装
飾組織を柄糸(挿入糸の一種)により形成するための柄
筬が60枚程度備えられて構成されているが、上記編成
を行う場合は、素地筬の表面側と裏面側に、それぞれ3
枚以上の柄筬と同様の機能を果たす筬を配置して、上述
の第一装飾組織及び第二装飾組織を形成することにな
る。これは出願人特有のラッシェル編み機となるが、表
裏面ともに独特の装飾構造の経編地を上記のように改造
したラッシェル編み機を利用して形成することができ
る。
【0020】尚、表面側に第二装飾組織としてレース柄
を備え、その下地側に第一装飾組織として生地部を備
え、裏側は地組織とした、ネクタイ地として好ましいラ
ッシェル編地を編成するには、請求項8に記載したよう
にように、チェーンステッチに編まれたウェールを成す
経糸と、前記ウェールに編地幅方向に挿入されて、複数
のウェールを接続する緯糸から構成される地組織を備え
るとともに、前記地組織の複数のウェールに前記編地幅
方向に挿入され、前記地組織と一体に編まれる挿入糸か
らなる装飾組織とを備えたラッシェル経編地において、
前記地組織の表面側にレース柄の第一装飾組織を備える
とともに、前記地組織と前記第一装飾組織との間に生地
調の第二装飾組織を備えた経編地とすることができる。
【0021】この構造を採用する場合は、現状のラッシ
ェル編み機の改変を伴うことなく、筬の使用方法を変更
するだけで、容易にネクタイ地に適した経編地を得るこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態を以下図面に基
づいて説明する。ここでは、本発明の一つの実施の形態
であるリバー編み機(ジョン ジャーデン(JOHN JARD
INE )社製、機種リバーレース機)を使用してリバー組
織を有する経編地を編成する場合について説明する。
【0023】図1に示すように、この経編地1は、地組
織の表裏両面に装飾組織を形成してあり、表面にその装
飾組織としてのレース組織が形成するレース風の柄が浮
き出る構成を有しているとともに、このレース組織の所
定のパターン間に形成される透孔2は透けておらず、こ
の透孔2を通して地組織、さらには、その裏側に他の装
飾組織として形成された生地組織が見える構造となって
いる。即ち、この経編地1の裏面は、図2に示すように
他の装飾組織で形成され、生地調を呈している。従っ
て、前記透孔2は、経編地の裏側で前記生地組織に遮ら
れ、実質的には透過していない。
【0024】図示の例は、レース組織を形成する挿入糸
として二種類の柄糸を使用しており、一方は黒色の柄糸
であり、他方は淡色の柄糸である。両柄糸の糸振りによ
り、独特の風合いのある柄を形成している。また、生地
組織を形成する挿入糸としては、前記淡色の柄糸と同種
の挿入糸を下地糸として使用している。その経編地の厚
み方向の構造について説明すると、図3に模式的に示し
たように、経編地1においては、地組織3には表側の第
一装飾組織D1として前記地組織3と一体に編成された
レース組織5を成す柄糸9が挿入糸として挿入されると
ともに、地組織3の裏側にもう一つの第二装飾組織D2
として前記地組織3と一体に編成された生地組織4を成
す下地糸8が挿入糸として挿入されている。前記第一装
飾組織D1及び第二装飾組織D2は、共に装飾組織Dを
構成する。前記地組織3は、編み立て方向に並列したボ
ビン糸7と夫々のボビン糸7に横振りしながら絡ませる
バックワープBW及びフロントワープFWとから構成さ
れており(図7参照)、この地組織3の表側に前述の柄
糸9が、また前記地組織3の裏側に前述の下地糸8が、
夫々所定の横振りを繰り返しながら挿入されている。
【0025】上述の構成を説明するために、単一の柄糸
9と、二本の下地糸8を編み込んだ部分の例を図4に示
した。実際に、図1,2に示したような経編地を編成す
る場合には、柄糸9を、60枚程度の柄筬を使用して1
0本/インチ、下地糸8を、4枚程度の下地筬(構造的
には柄筬と同様のもの)を使用して24本/インチで編
み込むことになる。
【0026】上述の経編地の特徴は、上記の柄糸9及び
下地糸8の地組織3に対する位置関係にあるとともに、
それら個々の挿入糸の挿入形態にある。即ち、地組織3
の両面に、それと一体に挿入糸を挿入して編み上げた装
飾組織Dを個別に備えており、その一方の第一装飾組織
D1を構成するレース組織5に挿入される柄糸9は、そ
れ自体と地組織3とで編地が構成された場合に、その柄
糸9によりレース柄を呈するように、経編地の編み立て
方向に直交する編地幅方向Wに沿って糸振りして挿入さ
れ、柄糸9が地組織3に挿入されただけの状態では、透
孔2を備えた従来型のレースが形成されるように編成さ
れる。一方、他方の第二装飾組織D2を構成する生地組
織4に挿入される下地糸8は、その下地糸8が地組織3
に挿入されることで、生地調を呈するように、狭い間隔
で編地幅方向Wに糸振りされ、下地糸8が地組織3に挿
入された状態で、編地面が実質的に覆われるように編成
される。上述の図4は、上記例の経編地における編成要
素を例示したものである。
【0027】以下、リバー組織の基本構造に触れなが
ら、最終的に、図4の組織を編成する場合に関して、編
地を表面側から見た場合の編成組織を示した図4から図
7を使用しながら、順に説明する。
【0028】リバー編地の地組織として、図5に示すよ
うに、ボビン糸7(糸種:ナイロン、太さ30〜50デ
ニール)と呼ばれる経糸を並列して配置してあり、この
ボビン糸7に、先に説明したバックワープBW(材質:
ナイロン糸、太さ:30〜50デニール或いは材質:ポ
リウレタン糸(ナイロン糸でカバリング)、太さ140
〜210デニール)が編地幅方向Wに沿って糸振りしな
がら絡み付けられる。さらに、図5に示したボビン糸7
とバックワープBWとからなる組織に対して図6に示す
ように、バックワープBW(図示省略)の表側に、フロ
ントワープFW(材質:ナイロン、太さ30〜50デニ
ール)が編地幅方向Wに複数のウェールにわたって糸振
りして編み込まれる。こうして前記フロントワープFW
により並列するボビン糸7が編地幅方向Wで連結され
る。このようにして、単一のボビン糸7に沿って各ウェ
ールが形成され、例えば図7に示すようなリバー編みの
地組織3が形成される。図示のように、バックワープB
Wの助けを借りながら、ボビン糸7とフロントワープF
Wとでリバー編みのネット状の地組織3を形成するので
ある。このように、フロンワープFWはウェールの編地
幅方向Wにおける繋ぎ糸としての役割を果たすものであ
り、基本ネット(ネット状の地組織)を構成する意味か
らネット糸とも呼ばれる。尚、図7における組織におい
て、フロントワープFWは、どの位置においてもバック
ワープBWよりも表側に位置している。
【0029】このように形成されている地組織3に対し
て、装飾組織Dを形成するために、その表側の第一装飾
組織D1を形成するための、主として柄糸9からなる挿
入糸と、その裏側の第二装飾組織D2を形成するため
の、下地糸8からなる挿入糸とが、夫々所定のパターン
で編み込まれ、前記地組織3の表側に第一装飾組織D1
としてのレース組織5を形成するのである。図4に示し
た例においては、ボビン糸7、バックワープBW、フロ
ントワープFWとからなる組織に対して、フロントワー
プFWより表面側に柄糸9(糸種:ナイロン、カチオ
ン、若しくは綿糸等、太さ:30デニール程度)が挿入
される。この柄糸9は、所定のパターンを描くように編
み込まれる−同図においては、中央部位以下の部位で柄
糸9の密度が上がっており、その部位より上部側では、
柄糸9がボビン糸7に沿って編み込まれていることによ
り、そのウェール間にわたる挿入密度が下がっている。
従って、同図の上部側の部位には、マクロ的に見た場
合、レース組織5として透孔2が形成された部位として
見られるようになり、経編地として見た場合には、この
部位は地組織3若しくはその裏側にある生地組織4が、
例えば図1に拡大示したように、前記透孔2を埋めた形
で直接見える部位となるのである。
【0030】一方、生地組織4が地組織3の裏面側に、
もう一つの装飾組織として形成されている。図4に示し
た例は、下地糸8を所定の形態で横振りを繰り返して複
数のウェールにわたって挿入することで、生地組織4が
形成されている。つまり、下地糸8a,8bを対として
逆方向に横振りを繰り返した構造を採用しており、特定
の下地糸8aを特定のコースで四ウェールにわたって横
振りして挿入した後、次のコースに移り、前のコースと
は逆方向に同じ幅(四ウェール幅)だけ横振りして戻
し、この下地糸8aに対して対となる、逆方向に横振り
した下地糸8bとコースを進む間にウェール間の位置で
交差して交差部aを形成し、さらに戻ってきた方向にさ
らに同じ幅(四ウェール幅)だけ横振りし、その後1コ
ース進んだ後、先に交差部aを形成したウェール間の位
置に至るという、一定の形態の横振りを繰り返して下地
糸8を挿入した構造としたものである。この生地組織4
においては、すべてのコースでウェール間にわたる下地
糸8が存在することで、挿入糸の密度が上がり、結果的
に生地調の外観を呈するようになるのである。
【0031】以上説明した経編地1においては、レース
組織5において柄糸9が少なく透孔2となっている部位
(図3参照)では、実際上下地糸8によって形成される
生地組織4が、経編地1の表側より見える(図1参照)
こととなる。このような下地糸8としては、30〜20
0デニールのナイロン糸、綿糸、ポリエステル糸等を採
用することができる。
【0032】〔別実施の形態〕 〈1〉 上記の実施の形態においては、下地糸8が、編
み立て方向に直交する編地幅方向Wに沿う横振りを所定
のパターンで繰り返しながら挿入され、編地幅方向Wの
振りに関しては、図4を用いて、この横振りが一サイク
ルの編操作内で複数のボビン糸7にわたって行われる例
を示したが、生地調を得られる組織であれば任意の横振
り組織に前記下地糸8を挿入することができる。例えば
図8に示すように、一本の下地糸8が三本のボビン糸7
にわたって横振りを行って下地糸8をウェールに挿入す
るように構成してもよい。ここでは、フロントワープF
W及び柄糸9を省略して示したが、複数の下地糸8が編
地幅方向Wで一部重なるようになる。このように組織を
構成しても、全コースに夫々下地糸8が挿入され、生地
調の組織とすることができる。
【0033】〈2〉 上記〈1〉の他、例えば図9に示
すように、基本的には下地糸8は、図8に示したものと
同様に横振りするもので、下地糸8の編地幅方向Wでの
対向する方向への横振りの間に一コース分の経方向(編
の進行方向)での移動を行う、ボビン糸7に沿うウェー
ルへの挿入を挟み、横移動を順次繰り返してもよい。こ
のように下地糸8を挿入すれば、下地糸がないコースが
1コース毎に現われるが、下地糸8の挿入を規則的に且
つ編地面に全体にわたって均等に行えば、この組織でも
生地調となる。この図においても、フロントワープFW
及び柄糸9の図示を省略した。
【0034】〈3〉 以上の他、図10に示す例のよう
に、複数の下地糸8が、十二本のボビン糸7にわたって
横移動を行い、経編地の編み立て方向に編み進める際
に、対向して横振りした下地糸8がウェール間の交差部
aで交差するようにしてもよい。また、図11に示すよ
うに、下地糸8を基本的な編地幅方向Wに横振りしなが
ら、その下地糸8の横振りが全体として編地幅方向Wに
移動する、所謂トラバースを伴なった編成を行い、一部
の領域において複数の下地糸8が、複数のボビン糸7間
の領域で重複した重複部bを形成するようにしてもよ
い。さらに、図12に示すように、特定のボビン糸7に
絡ませて挿入される第三の挿入糸Tに、図10に示した
交差する下地糸8をさらに交差させるようにしてもよ
い。以上の図においても、フロントワープFW及び柄糸
9の図示を省略した。
【0035】〈4〉 以上〈1〉〜〈3〉に説明したよ
うに、図7に示した経編地1の裏面側に、図8〜12の
いずれかに示した装飾組織Dを第二装飾組織D2として
重ねて編成しても、レース組織の透孔2を通して生地組
織が見える構造を得ることができる。
【0036】〈5〉 以上は、地組織3の両面に、個別
に備える装飾組織Dのうちの一方の第一装飾組織D1を
レース組織5で構成し、他方の第二装飾組織D2を生地
組織4で構成した例について説明したが、経編地1の表
側を図13に示すように、前記経編地1の裏側を図14
に示すように、透孔2を透過させた経編地1として形成
してあってもよい。つまり、図13は主としてレース組
織5から成る第一装飾組織D1を、図14は地組織3を
通して前記レース組織の裏側を透視できる網地組織6か
ら成る第二装飾組織D2を示したものである。そして、
前記第一装飾組織D1を構成するレース組織5は、通常
のレース組織と同様に柄糸9を編地幅方向Wに柄パター
ンに合わせて横振りして挿入し、透孔を設けて前記地組
織3と一体に編成して柄を形成する。
【0037】尚、上述の例においては、前記第二装飾組
織D2を構成する前記網地組織6は、例えば図15に示
すように、下地糸8の一回の横振りの幅は、三ウェール
に跨るように設定してある。そして、前記横振りの幅を
間隔として編地幅方向Wにボビン糸7の一本おきに複数
本の下地糸8a,8b,8c,8d...を並設する。
例えばその内の一本の下地糸8aの横振りの動きを示す
と、二コースにわたり一つのウェールのボビン糸7に沿
って下地糸8aを挿入し、次いで、隣に配置された下地
糸8bがこの下地糸8aと同様にして挿入されたウェー
ル(図面上では、左側二本目のボビン糸7)まで横振り
する。ここで、前記下地糸8aは、前記下地糸8bを横
振りする前にこれと交差させ、引き続きそのウェール
に、ボビン糸7に沿って二コースにわたって挿入する。
そこで、さらにこの下地糸8aは横振りして次の下地糸
8cと交差させ、そのウェールに、ボビン糸7に沿って
二コースにわたって挿入する。このようにして、下地糸
8は階段状に横振りして、隣り合う下地糸同士を、ボビ
ン糸7に沿ってウェールに挿入する始点と終点とで交差
させ、前記複数本の下地糸8a,8b,8c,8
d...が網状に前記地組織3に挿入された網地組織6
を形成する。尚、これら下地糸8a,8b,8c,8
d...は、何れも経編地1の端に至れば、夫々折り返
して同様にして逆方向に階段状に挿入されるが、判りや
すくするために、図15においては、戻りの下地糸8は
表示しておらず、この戻りの下地糸8との交差について
も触れていない。実際には、こうした戻りの下地糸8と
も交差させるのである。尚、図15は、フロントワープ
や柄糸等を省略した、経編地の裏側から見たものであ
る。
【0038】〈6〉 網地組織6とは、上記〈5〉に説
明したような下地糸8の挿入形態に限らず、複数の下地
糸が編地を形成するように地組織に一体に挿入されたも
のを指し、様々な編成方法が適用可能である。例えば図
9に示した組織においては、同じウェールに同時に挿入
される下地糸8は交差させていないが、これらをウェー
ルに挿入してあるだけでも網地組織として編成すること
もできるのである。尚、これらを交差させれば強固な網
地組織となる。現実に、図14に示した網地組織におい
ては、下地糸同士を交差させたものであるが、一部にお
いて下地糸同士は交差させることなくバックワープによ
って下地糸に止め付けただけで網地組織としている部位
もある。
【0039】〈7〉 上記実施の形態及び上述の〈1〉
〜〈4〉においては、経編地1を図4に示し、また、図
8〜12に示して、下地糸8を比較的複雑なパターンで
横振りする構造とした例につき説明したが、地組織3を
構成するバックワープBWに加えて、フロントワープF
Wと同じようにウェール間にわたって横振りを繰り返す
下地糸8(第二のバックワープ)を挿入する構造も採用
可能である。例えばこのような組織を図8の表示方式に
習って図16に示す。図16(ア)に示したのは、隣接
する一対のウェール間に、フロントワープFWと同様
に、下地糸8aを編地幅方向Wに横振りして挿入するも
のであり、同図(イ)には三ウェールにわたって横振り
して挿入した下地糸8bを示した。これらの構造は、そ
れぞれ独立に利用でき、また、混用することもできる。
この構造の場合は、実際上、図8に示したバックワープ
BWと異なり、横振りを行うものであるが、組織が簡単
であり、リバー編み機のバックワープ用の筬(図外)
を、裏側にもう1枚追加するだけで、上記組織は編成で
きる。
【0040】〈8〉 上記実施の形態に於いては、ボビ
ン糸、バックワープ、フロントワープ、柄糸、下地糸と
して、特定の糸を採用した例について説明が、本発明に
おいて使用される糸は上記選択した特定の糸種に限定さ
れるものではない。
【0041】〈9〉 上記実施の形態においては、リバ
ー編み機で編成したリバー編組織で形成した経編地の例
について説明したが、本発明は、ラッシェル編み機で編
成したラッシェル編組織で形成した経編地に対しても適
応できる。この場合、柄糸9及び下地糸8の位置は、ラ
ッシェル編み機上の対応する筬の位置で決定されること
となる。つまり、地組織がチェーンステッチに編まれた
経糸と、前記チェーンステッチを備えたウェール間にわ
たって挿入される緯糸により形成される構成であり、例
えば、図17に示すように、ラッシェル編み機上におけ
る、地組織を編成する素地筬10と表面側の第一装飾組
織を編成する柄筬11に加えて、裏面側に第二装飾組織
を編成する下地筬12(構造的には従来の柄筬の構造と
同じ)を配置すればよい。図示の例における、柄筬1
1、下地筬12は、実際の枚数を示しているものではな
く、両者の枚数はそれぞれ30枚程度とすることもでき
る。このような構造のラッシェル編機は、出願人が自ら
開発したものである。尚、前記表面側の柄筬11及び裏
面側の下地筬12は、夫々筬の枚数を3枚以上としてお
くと、比較的複雑な模様出しに対応できるものである。
ここで、地組織に対して表面側に形成されるパターン
と、裏面側に形成されるパターンとにおいて、その編地
面に対する被覆率を変化させるだけで、厚み感にとん
だ、新たなラッシェル経編地を得ることができる。
【0042】〈10〉上記〈9〉のように構成すれば、
前記第一装飾組織としてのレース組織に形成される透孔
を通して見える部位の柄出しを調整可能となるととも
に、前記第二装飾組織の表側(経編地としては裏側)へ
の柄出し(生地組織における柄出し)も可能となる。つ
まり、このように地組織の表側と裏側とに、共に従来型
の柄筬により柄出しを行った経編地を編成すれば、表面
側と裏面側とで、レース組織、網地組織、生地組織の組
み合わせを任意に選択でき、表面側と裏面側とで異なっ
た装飾組織(第一装飾組織とこれと異なる第二装飾組織
から構成される)の従来無かった経編地を編成できる。
【0043】〈11〉上記実施の形態に於いては、経編
地に、生地組織の表裏両面に装飾組織を備えさせる例に
ついて説明したが、通常の地組織の一方の面のみに二種
の装飾組織を形成して、そこに柄を形成する構成で、他
方の面を地組織としたものであってもよい。例えば生地
の表面にレース柄が現われる風合いのネクタイ地を、ラ
ッシェル編み機を使用して編成する場合に、チェーンス
テッチに編まれたウェールを成す経糸と、前記ウェール
間にわたって挿入されて、複数のウェールを接続する緯
糸で編成した地組織に対し、前記地組織の複数のウェー
ル間にわたって編地幅方向で横振りを繰り返し、前記地
組織と一体に編まれる挿入糸からなる生地調の第二装飾
組織D2と、この第二装飾組織D2のさらに表面側にレ
ース柄の第一装飾組織D1を編成することもできる(図
18参照)。つまり、素地筬に近い柄筬群を第二装飾組
織D2編成用の下地筬とし、それよりも素地筬から離れ
た柄筬群を第一装飾組D1織編成用の柄筬とするのであ
る。この編成方法を採用すれば、ラッシェル編み機の筬
の構造を変更することなく、その使い方を変えるだけで
本発明に係る経編地から成るネクタイを編成できる。こ
のネクタイは、表裏一体に形成されるので、縫製の手間
を必要としないという利点を有している。
【0044】〈12〉上記実施の形態に於いては、図3
に示して説明したように、第一装飾組織D1と第二装飾
組織D2とで地組織3を挟んで一体に編成して経編地1
を編成する例について説明したが、本発明に於いては、
上記〈11〉で説明したものを含めて、図18に示した
ように、裏側の地組織3と表面を装飾する第一装飾組織
D1との間に第二装飾組織D2を挟んで一体に経編地と
して編成したものとすることもできる。
【0045】〈13〉上記実施の形態においては、レー
ス組織を表側に生地組織を裏側に形成する例を示した
が、素材の使用目的に応じて表、裏の選択は任意にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る経編地の一例につき表側を示す外
観図
【図2】図1に示した経編地の裏側を示す外観図
【図3】本発明に係る経編地の厚み方向の組織構成の一
例を説明する模式構造図
【図4】本発明に係る経編地の組織の一例を示す編成組
織図
【図5】ボビン糸とバックワープの関係を説明するす編
成組織図
【図6】ボビン糸とフロントワープの関係を説明する編
成組織図
【図7】ボビン糸、バックワープとフロントワープの関
係を説明する編成組織図
【図8】本発明に係る生地組織の一例を示す編成組織図
【図9】本発明に係る生地組織の他の例を示す編成組織
【図10】本発明に係る生地組織の他の例を示す編成組
織図
【図11】本発明に係る生地組織の他の例を示す編成組
織図
【図12】本発明に係る生地組織の他の例を示す編成組
織図
【図13】本発明に係る経編地の他の例につき表側を示
す外観図
【図14】図13に示した経編地の裏側を示す外観図
【図15】本発明に係る網地組織の一例を示す編成組織
【図16】本発明に係る編成組織の他の例を示す編成組
織図
【図17】本発明に係る経編地を編成するラッシェル編
み機の筬の配列例を示す概念図
【図18】本発明に係る経編地の厚み方向の組織構成の
他の例を説明する模式構造図
【符号の説明】
3 地組織 4 生地組織 5 レース組織 6 網地組織 D 装飾組織 D1 第一装飾組織 D2 第二装飾組織 W 編地幅方向

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地組織と、前記地組織の複数のウェール
    にわたって編地幅方向に挿入され、前記地組織と一体に
    編まれる挿入糸からなる装飾組織とを備えた経編地であ
    って、 前記地組織の表裏両面夫々の少なくとも一部に前記装飾
    組織を各別に備え、前記装飾組織を、前記複数のウェー
    ルに前記挿入糸を挿入して形成した網地組織、前記挿入
    糸を挿入してレース柄を形成したレース組織、又は前記
    複数のウェールに前記挿入糸を挿入して形成した生地調
    の生地組織の中から選択した一以上の組織で各別に構成
    してある経編地。
  2. 【請求項2】 前記表裏両面の一方を、前記装飾組織と
    して前記レース組織で構成してある請求項1記載の経編
    地。
  3. 【請求項3】 前記レース組織の裏側を、前記網地組織
    又は前記生地組織で構成してある請求項2記載の経編
    地。
  4. 【請求項4】 前記レース組織の裏側を、前記レース組
    織よりも前記挿入糸による編地面の被覆率を高くした前
    記生地組織で構成してある請求項3記載の経編地。
  5. 【請求項5】 前記網地組織又は前記生地組織における
    挿入糸の糸種を、前記レース組織とは異ならせてある請
    求項2〜4の何れかに記載の経編地。
  6. 【請求項6】 編み組織が、リバー編み機により形成さ
    れるリバー編組織、又はラッシェル編み機により形成さ
    れるラッシェル編組織である請求項1〜5の何れか1項
    に記載の経編地。
  7. 【請求項7】 地組織と、前記地組織の複数のウェール
    にわたって編地幅方向に挿入され、前記地組織と一体に
    編まれる挿入糸からなる装飾組織とを備えた経編地の編
    成方法であって、 前記挿入糸の横振りを繰り返して、複数のウェールに挿
    入して形成する網地組織、前記挿入糸の横振りを繰り返
    して前記挿入糸を複数のウェールに挿入することにより
    レース柄を形成するレース組織、前記挿入糸の横振りを
    繰り返し、前記挿入糸をウェール間に挿入して形成する
    生地調の生地組織の中から選択された一以上の組織を、
    前記装飾組織として前記地組織の表裏両面夫々の少なく
    とも一部に各別に形成する経編地の編成方法。
  8. 【請求項8】 前記地組織の表裏何れか一方の面に、前
    記装飾組織として前記レース組織を形成する請求項7記
    載の経編地の編成方法。
  9. 【請求項9】 前記レース組織を形成する面の裏側の面
    に、前記網地組織又は前記生地組織を前記装飾組織とし
    て形成する請求項8記載の経編地の編成方法。
  10. 【請求項10】 リバー編み機又はラッシェル編み機を
    使用して、前記地組織を編成する請求項6〜9の何れか
    1項に記載の経編地の編成方法。
  11. 【請求項11】 ラッシェル編み機によりチェーンステ
    ッチに編成されたウェールを成す経糸と、前記ウェール
    間に編地幅方向に挿入されて、複数のウェールを接続す
    る緯糸とから構成された地組織を備えるとともに、 前記地組織の複数のウェールに前記編地幅方向に挿入さ
    れ、前記地組織と一体に編まれる挿入糸からなる装飾組
    織とを備える経編地であって、 前記地組織の表裏両面の一方の面に、少なくとも3枚以
    上の筬を使用して編成された第一装飾組織を備えるとと
    もに、他方の面に少なくとも3枚以上の筬を使用して編
    成された第二装飾組織を備える経編地。
  12. 【請求項12】 ラッシェル編み機によりチェーンステ
    ッチに編成されたウェールを成す経糸と、前記ウェール
    間に編地幅方向に挿入されて、複数のウェールを接続す
    る緯糸から構成された地組織を備えるとともに、 前記地組織の複数のウェールに前記編地幅方向に挿入さ
    れ、前記地組織と一体に編まれる挿入糸からなる装飾組
    織とを備えた経編地であって、 前記地組織の表面側にレース柄の第一装飾組織を備える
    とともに、 前記地組織と前記第一装飾組織との間に生地調の第二装
    飾組織を備えるネクタイ用の経編地。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6068769B1 (ja) * 2016-07-29 2017-01-25 マスターズプランナー株式会社 フルウィッグ用のウィッグベース
JP2019151944A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 株式会社グローウィング かつら

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