JP3234339U - ダブルラッシェル経編地 - Google Patents

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太田 稔
稔 太田
和寛 大澤
和寛 大澤
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梨恵子 北川
梨恵子 北川
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カール マイヤー ストール アールアンドディー ゲーエムベーハー
カール マイヤー ストール アールアンドディー ゲーエムベーハー
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Abstract

【課題】容易にマスクとすることのできるダブルラッシェル経編地を提供する。【解決手段】実施形態のダブルラッシェル経編地は、フロント側基布及びバック側基布に、第1ライン13と、第1ラインの両端部を連結する第2ライン14と、第1ラインと第2ラインとで囲われた場所に設けられた環状の第3ライン18と、がそれぞれ設けられ、第1ラインにおいて連結糸がフロント側基布とバック側基布とを連結し、第2ライン及び第3ラインは、隣接する部分と異なる厚みの部分が線状に延びることにより、又は穴が線状に並ぶことにより形成され、第1ラインから第3ラインまでの部分がマスク本体形状部20で、第2ラインと第3ラインとの間の部分がマスクの耳掛け形状部21であることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本考案はダブルラッシェル経編地に関する。
特許文献1に記載されているように、従来からの布マスクは、左側の生地と、右側の生地と、耳掛け用の左右の紐とから形成されている。左右の生地が縫製されて本体となり、その本体に耳掛け用の紐が縫製等で取付けられている。左右の生地の縫製部分は、布マスクの中心線となっている。
特開2017−101374号公報
しかし、従来の布マスクは、上記の通り縫製部分が多く、製造に手間がかかっていた。そのため、製造コストがかかるのはもちろんのこと、マスクの需要が急増したときに生産が追い付かないという問題があった。
本考案はこのような実情に鑑みてなされたものであり、容易にマスクとすることのできるダブルラッシェル経編地を提供することを課題とする。
実施形態のダブルラッシェル経編地は、フロント側基布と、バック側基布と、前記フロント側基布と前記バック側基布とを連結する連結糸とを含むダブルラッシェル経編地において、前記フロント側基布及び前記バック側基布に、第1ラインと、前記第1ラインより長く前記第1ラインの両端部を連結する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとで囲われた場所に設けられた環状の第3ラインと、がそれぞれ設けられ、前記第1ラインにおいて前記連結糸が前記フロント側基布と前記バック側基布とを連結し、前記第2ライン及び前記第3ラインは、隣接する部分と異なる厚みの部分が線状に延びることにより、又は穴が線状に並ぶことにより形成され、前記フロント側基布及び前記バック側基布における前記第1ラインから前記第3ラインまでの部分がマスク本体形状部で、前記フロント側基布及び前記バック側基布における前記第2ラインと前記第3ラインとの間の部分がマスクの耳掛け形状部であることを特徴とする。
上記のダブルラッシェル経編地によれば、第1ライン、第2ライン及び第3ラインに沿ってダブルラッシェル経編地を切断することにより、容易にマスクとすることができる。
ダブルラッシェル経編機の筬配列を示す図。 ダブルラッシェル経編地の基本組織図。 フロントジャカード糸の組織図。 バックジャカード糸の組織図。 ダブルラッシェル経編地の平面図。 図5のA−A断面図。 ダブルラッシェル経編地から切り出されたマスクの斜視図。 変更例のダブルラッシェル経編地の平面図。
本実施形態について図面に基づき説明する。なお、本実施形態は一例に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更されたものについては、本発明の範囲に含まれるものとする。
1.経編機の構造
図1に示すように、本実施形態の経編機は、フロント側編針列FNとバック側編針列BNとを備え、フロント側編針列FNでフロント側基布1(図6参照)を編成し、バック側編針列BNでバック側基布2を編成し、さらに、フロント側基布1とバック側基布2とを一部の場所において連結糸3で連結する、いわゆるダブルラッシェル機である。フロント側編針列FN及びバック側編針列BNは、それぞれ、多数の編針がダブルラッシェル機の幅方向に一列に並んだものである。ゲージは例えば24E(1インチあたりの編針の本数が24本)又は32Eである。
また、本実施形態のダブルラッシェル機は、図1に示すように、フロント側の一対のジャカードバーJB3、JB4(以下、「フロントジャカードバーJB3、JB4」)と、バック側の一対のジャカードバーJB5、JB6(以下、「バックジャカードバーJB5、JB6」)とを備える、いわゆるダブルジャカードダブルラッシェル機である。
ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6はそれぞれ基本組織を編成するための基本運動をする。それに伴い、ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6にそれぞれ設けられている複数のジャカードガイドは基本組織を編成するための基本運動をする。
基本組織を編成するための基本運動に加えて、これらのジャカードガイドは、それぞれジャカード機構の作用により独立して変位可能となっている。そのため複数のジャカードガイドはそれぞれ異なる運動をすることができる。ジャカード機構が作用すると、ジャカードガイドは基本組織の編成中の位置よりも1Gの距離(隣接する2本の編針の間の距離)だけ変位する。変位の方向は、フロントジャカードバーJB3、JB4のジャカードガイドが左、バックジャカードバーJB5、JB6のジャカードガイドが右である。ジャカード機構は、オーバーラップの時だけ作用させることも、アンダーラップの時だけ作用させることも、オーバーラップとアンダーラップの両方の時に作用させることもできる。
また、本実施形態のダブルラッシェル機は、フロントジャカードバーJB3、JB4よりもフロント側のガイドバーとして2枚のガイドバーGB1、GB2を備え、バックジャカードバーJB5、JB6よりもバック側のガイドバーとして、2枚のガイドバーGB7、GB8を備える。ただし、ダブルラッシェル経編地10の編成においては、フロント側の2枚のガイドバーGB1、GB2のうち少なくともいずれか1枚が用いられれば良く、必ずしも2枚が用いられる必要はない。また、ダブルラッシェル経編地10の編成においては、バック側の2枚のガイドバーGB7、GB8のうち少なくともいずれか1枚が用いられれば良く、必ずしも2枚が用いられる必要はない。
ガイドバーGB1、GB2、GB7、GB8はそれぞれ編組織を編成するための基本運動をする。ガイドバーGB1、GB2、GB7、GB8にそれぞれ設けられている複数のガイドは、ジャカードガイドと異なり、同じガイドバーに設けられている他のガイドと異なる運動をすることができない。
ガイドバーGB1、GB2、GB7、GB8のそれぞれにおいて、1インチあたりのガイドの本数は、1インチあたりの編針の本数と同じである。そして、ガイドバーGB1、GB2、GB7、GB8のそれぞれにおいて、各編針に対応する位置に各ガイドが配置されている。
一方、ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6は、それぞれ、ハーフゲージのジャカードバーである。そして、2枚のジャカードバーが一対になることにより、その一対全体でフルゲージとなっている。つまり、ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6のそれぞれにおいて、1インチあたりのジャカードガイドの本数が1インチあたりの編針の本数の半分であり、編針2本毎に1本のジャカードガイドが配置されている。ここで、一対となる2枚のジャカードバーの間で、ジャカードガイドの位置が編針1本分ずれている。そして、2枚のジャカードバーが一対になることにより、編針の本数と同数のジャカードガイドが揃い、各編針に対応する位置に各ガイドが配置されることとなっている。
従って、ジャカードバーJB3とJB4とが一対になることにより、編針の本数と同数のジャカードガイドが揃い、それらのジャカードガイドが各編針に対応する位置に配置されることとなっている。また、ジャカードバーJB5とJB6とが一対になることにより、編針の本数と同数のジャカードガイドが揃い、それらのジャカードガイドが各編針に対応する位置に配置されることとなっている。
以上の筬配列において、ガイドバーGB1からバックジャカードバーJB5、JB6までがフロント側編針列FNにオーバーラップ可能で、フロントジャカードバーJB3、JB4からガイドバーGB8までがバック側編針列BNにオーバーラップ可能である。
本実施形態の経編機のその他の構造は、周知のダブルラッシェル機と同じ構造である。
2.ダブルラッシェル経編地の製造方法
以上の構造のダブルラッシェル機において、少なくともフロントジャカードバーJB3、JB4よりもフロント側のガイドバーGB1、GB2の1つにより、フロント側基布1が編成される。また、少なくともバックジャカードバーJB5、JB6よりもバック側のガイドバーGB7、GB8の1つにより、バック側基布2が編成される。
フロント側基布1及びバック側基布2の編成と並行して、フロントジャカードバーJB3、JB4及びバックジャカードバーJB5、JB6のジャカード機構がそれぞれ作用することによって、フロントジャカードバーJB3、JB4から供給されるジャカード糸(以下、「フロントジャカード糸」とする)及びバックジャカードバーJB5、JB6から供給されるジャカード糸(以下、「バックジャカード糸」とする)が、フロント側基布1及びバック側基布2に編み込まれる。
フロント側基布1及びバック側基布2のそれぞれにおいて、後述するように場所によってジャカード糸が様々な編組織で編み込まれる。そのことにより、フロント側基布1及びバック側基布2のそれぞれに、厚みのある厚地部分、厚地部分よりも薄い薄地部分、穴の開いた穴地部分等が形成される。そして、厚地部分と薄地部分とからなるジャカード柄が形成される。厚地部分及び薄地部分は線状に形成することも可能で、薄地部分を線状にして後述する耳掛けライン等とすることもできる。
さらに、ジャカード柄の形成と並行して、フロントジャカードバーJB3、JB4及びバックジャカードバーJB5、JB6のジャカード機構がそれぞれ作用することによって、フロントジャカード糸及びバックジャカード糸が、ダブルラッシェル経編地10の一部においてフロント側基布1とバック側基布2とを連結する。
編成された後のダブルラッシェル経編地10に対し、熱セット等の仕上げ加工が行われる。
3.ダブルラッシェル経編地の編成例
ダブルラッシェル経編地10の編成例を図2に示す。なお各編組織図において、Fはフロント側編針列FNにより編成されるコースを示し、Bはバック側編針列BNにより編成されるコースを示している。本編成例では、編成にガイドバーGB2、GB7及びジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6が使用される。
この編成において、ガイドバーGB2、GB7には、それぞれ糸がフルセットとなるように供給される。つまり、ガイドバーGB2、GB7のそれぞれにおいて、全てのガイドに糸が供給される。それにより、ガイドバーGB2、GB7のそれぞれに、1つの編針列が有する編針の数と同じ本数の糸が供給される。
また、フロントジャカードバーJB3、JB4及びバックジャカードバーJB5、JB6にも、それぞれ糸がフルセットとなるように供給される。つまり、ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6のそれぞれにおいて、全てのジャカードガイドに糸が供給される。それにより、フロントジャカードバーJB3、JB4の全体に対して、1つの編針列が有する編針の数と同じ本数の糸が供給される。また、バックジャカードバーJB5、JB6の全体に対しても、1つの編針列が有する編針の数と同じ本数の糸が供給される。
図2に示すように、ガイドバーGB2の編組織は、同じウェールで編み目が形成される鎖編組織であり、0−1−1−1/1−0−0−0//の繰り返し単位からなる。
なお、このような表記において、1、2、5、6番目に示される数字(上の例では0−1及び1−0)はフロント側編針列FNの編針への作用を示し、3、4、7、8番目に示される数字(上の例では1−1及び0−0)はバック側編針列BNの編針への作用を示している。
また、ガイドバーGB7の編組織は、鎖編組織であり、1−1−1−0/0−0−0−1//の繰り返し単位からなる。
このように、ガイドバーGB2及びガイドバーGB7により、フロント側基布1及びバック側基布2の全てのウェール及びコースで編目が形成される。ここで、ガイドバーGB2及びガイドバーGB7による編組織は、鎖編組織であるため、ジャカード糸無しでは隣接するウェール同士が連結されない。後述するように、ジャカード糸が隣接するウェール同士を連結する。
図2には、ジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6による基本組織すなわちジャカード機構が作用しない場合のジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6による編組織も示されている。フロントジャカードバーJB3、JB4による基本組織は、1−0−1−1/1−2−1−1//の繰り返し単位からなる。またバックジャカードバーJB5、JB6による基本組織は、1−1−1−2/1−1−1−0//の繰り返し単位からなる。
図3には、フロントジャカードバーJB3、JB4による上記の基本組織が破線で示され、ジャカード機構が作用したときのフロントジャカードバーJB3、JB4による編組織の例が実線で示されている。
なお、各編組織図において、図中のHはジャカード機構を作用させないことを表している。この場合、ジャカードガイドは基本組織を編成するときと同じ位置にある。また図中のTはジャカード機構を作用させることを表している。この場合、ジャカードガイドは基本組織を編成する位置から変位することになる。TとHは1つのニードル位置の上下段に記載されているが、上段のT又はHはオーバーラップ時にジャカード機構を作用させること又はさせないことを表し、下段のT又はHはアンダーラッピング時にジャカード機構を作用させること又はさせないことを表している。
図3(a)及び(b)は、ジャカード機構の作用により、フロントジャカードバーJB3、JB4がフロント側編針列FNに対してのみオーバーラップした場合の編組織の例を表している。図3(a)の編組織は、厚地組織と呼ばれるものの1つで、1−0−1−1/2−3/1−1//の繰り返し単位からなる。図3(b)の編組織は、薄地組織と呼ばれるものの1つで、1−0−1−1/1−2−1−1//の繰り返し単位からなる。
このようにフロントジャカードバーJB3、JB4がフロント側編針列FNに対してオーバーラップすることにより、フロントジャカード糸とガイドバーGB2から供給される糸とでフロント側基布1が形成される。このときフロント側基布1の表面(ダブルラッシェル経編地10のフロント側の表面)にフロントジャカード糸が現れる。
ここで、フロントジャカード糸は、図3(a)の厚地組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向(緯方向)へ3針間往復し、図3(b)の薄地組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向へ2針間往復する。そのため、フロントジャカード糸が、ガイドバーGB2から供給される糸による鎖編組織の異なるウェール同士を連結する。
なお図3(a)の厚地組織は、図3(b)の薄編組織よりも、ウェール方向(緯方向)への振り幅が大きいぶんフロント側基布1を厚くする。そのため、図3(a)の厚地組織がフロント側基布1に厚地部分を形成し、図3(b)の薄編組織がフロント側基布1に薄地部分を形成する。
図3(c)は、ジャカード機構の作用により、フロントジャカードバーJB3、JB4が同一ウェール内でのみラッピングした場合の編組織の例を表している。図3(c)の編組織は、穴地組織と呼ばれるものの1つで、1−0−0−0/0−1−0−0//の繰り返し単位からなる。フロントジャカード糸は、図3(c)の穴地組織を編成する場合、ガイドバーGB2から供給される糸による鎖編組織の隣接するウェールを連結しない。
図3(d)及び(e)は、ジャカード機構の作用により、フロントジャカードバーJB3、JB4がフロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップした場合の編組織の例を表している。図3(d)の編組織は、つなぎ組織と呼ばれるものの1つで、0−0−0−1/0−1−0−0//の繰り返し単位からなる。図3(e)の編組織は、つなぎ組織と呼ばれるものの1つで、1−0−1−2/2−3−1−1//の繰り返し単位からなる。
このようにフロントジャカードバーJB3、JB4がフロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップすることにより、フロントジャカード糸が連結糸3となってフロント側基布1とバック側基布2とを連結する。
ここで、フロントジャカード糸は、図3(d)の編組織を編成する場合は、同一ウェールにのみ編み込まれる。そのため、フロントジャカード糸は、フロント側基布1とバック側基布2とを線状に連結する。また、フロントジャカード糸は、図3(e)の編組織を編成する場合は、隣接する3つのウェールに編み込まれる。そのため、フロントジャカード糸は、フロント側基布1とバック側基布2とを面状に連結する。
また、フロントジャカード糸が、図3(d)のつなぎ組織を編成する場合はニードルループを形成しながら同一ウェールにのみ編み込まれ、図3(e)のつなぎ組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向へ3針間往復する。このように図3(e)のつなぎ組織は図3(d)のつなぎ組織よりもウェール方向(緯方向)への振り幅が大きく、そのぶんダブルラッシェル経編地10を厚くする。
図4には、バックジャカードバーJB5、JB6による上記の基本組織が破線で示され、ジャカード機構が作用したときのバックジャカードバーJB5、JB6による編組織の例が実線で示されている。
図4(a)及び(b)は、ジャカード機構の作用により、バックジャカードバーJB5、JB6がバック側編針列BNに対してのみオーバーラップした場合の編組織の例を表している。図4(a)の編組織は、厚地組織と呼ばれるものの1つで、2−2−2−3/2−2−1−0//の繰り返し単位からなる。図4(b)の編組織は、薄地組織と呼ばれるものの1つで、1−1−1−2/1−1/1−0//の繰り返し単位からなる。
このようにバックジャカードバーJB5、JB6がバック側編針列BNに対してオーバーラップすることにより、バックジャカード糸及びガイドバーGB7から供給される糸でバック側基布2が形成される。このときバック側基布2の表面(ダブルラッシェル経編地10のバック側の表面)にバックジャカード糸が現れる。
ここで、バックジャカード糸は、図4(a)の厚地組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向へ3針間往復し、図4(b)の薄地組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向へ2針間往復する。そのため、バックジャカードバーJB5、JB6から供給されるジャカード糸が、ガイドバーGB7から供給される糸による鎖編組織の異なるウェール同士を連結する。なお図4(a)の厚地組織は、図4(b)の薄地組織よりも、ウェール方向(緯方向)への振り幅が大きいぶんバック側基布2を厚くする。そのため、図4(a)の厚地組織がバック側基布2に厚地部分を形成し、図4(b)の薄編組織がバック側基布2に薄地部分を形成する。
図4(c)は、ジャカード機構の作用により、バックジャカードバーJB5、JB6が同一ウェール内でのみラッピングした場合の編組織の例を表している。図4(c)の編組織は、穴地組織と呼ばれるものの1つで、1−1−0−1/1−1−1−0//の繰り返し単位からなる。バックジャカード糸は、図4(c)の穴地組織を編成する場合、ガイドバーGB7から供給される糸による鎖編組織の隣接するウェールを連結しない。
図4(d)及び(e)は、ジャカード機構の作用により、バックジャカードバーJB5、JB6がフロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップした場合の編組織の例を表している。図4(d)の編組織は、つなぎ組織と呼ばれるものの1つで、1−0−1−1/1−1−1−0//の繰り返し単位からなる。図4(e)の編組織は、つなぎ組織と呼ばれるものの1つで、1−2−2−3/2−2−1−0//の繰り返し単位からなる。
このようにバックジャカードバーJB5、JB6がフロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップすることにより、バックジャカード糸が連結糸3となってフロント側基布1とバック側基布2とを連結する。
ここで、バックジャカード糸は、図4(d)のつなぎ組織を編成する場合は、同一ウェールにのみ編み込まれる。そのため、バックジャカード糸は、フロント側基布1とバック側基布2とを線状に連結する。また、バックジャカード糸は、図4(e)のつなぎ組織を編成する場合は、隣接する3つのウェールに編み込まれる。そのため、バックジャカード糸は、フロント側基布1とバック側基布2とを面状に連結する。
また、バックジャカード糸が、図4(d)のつなぎ組織を編成する場合はニードルループを形成しながら同一ウェールにのみ編み込まれ、図4(e)のつなぎ組織を編成する場合はニードルループを形成しながら1つの繰り返し単位の中でウェール方向へ3針間往復する。このように図4(e)のつなぎ組織は図4(d)のつなぎ組織よりもウェール方向(緯方向)への振り幅が大きく、そのぶんダブルラッシェル経編地10を厚くする。
本実施形態では、図3(a)〜(e)の中の1つの編組織が、フロントジャカードバーJB3、JB4による編組織として、各編成位置において選択される。それとともに、図4(a)〜(e)の中の1つの編組織が、バックジャカードバーJB5、JB6による編組織として、各編成位置において選択される。
例えば、ある位置におけるフロントジャカードバーJB3、JB4による編組織として、図3(a)又は(b)に示されたフロント側編針列FNに対してオーバーラップする厚地又は薄地の編組織が選択され、同じ位置におけるバックジャカードバーJB5、JB6による編組織として、図4(a)又は(b)に示されたバック側編針列BNに対してオーバーラップする厚地又は薄地の編組織が選択される。この場合、フロント側基布1とバック側基布2とは連結されない。
また、別のある位置におけるフロントジャカードバーJB3、JB4による編組織として、図3(d)又は(e)に示された、フロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップするつなぎ組織が選択され、同じ位置におけるバックジャカードバーJB5、JB6による編組織として、図4(d)又は(e)に示された、フロント側編針列FN及びバック側編針列BNに対してオーバーラップするつなぎ組織が選択される。この場合、フロント側基布1とバック側基布2とが連結される。
また、ある位置においてフロントジャカードバーJB3、JB4による編組織として図3(c)の穴地組織が選択され、同じ位置においてバックジャカードバーJB5、JB6による編組織として図4(c)の穴地組織が選択される。これにより、フロント側基布1における隣接するウェールが連結されない非連結位置とバック側基布2における隣接するウェールが連結されない非連結位置とが前後方向に一致し、ダブルラッシェル経編地10におけるその位置に、ダブルラッシェル経編地10を貫通する穴が形成される。
実施形態1で使用される糸の素材や太さ(繊度)は限定されない。糸としては、フィラメント糸やスパン糸等の様々なものが採用され得る。また糸の材料としては、絹や綿等の天然繊維や、ポリエステル製やナイロン製の合成繊維等が採用され得る。全てのガイドバーGB2、GB7及び全てのジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6で同じ糸を使用しても良いし、ガイドバーGB2、GB7とジャカードバーJB3、JB4、JB5、JB6で異なる糸を使用しても良い。
4.ダブルラッシェル経編地の具体例
上記編成例で編成されたダブルラッシェル経編地10のフロント側の面を図5に示す。このダブルラッシェル経編地10は、マスクとして使用されるマスク部分11と、その周辺部分12とからなる。1枚のダブルラッシェル経編地10に複数のマスク部分11が並べて形成されている。図5では上下方向が編成方向であり、複数のマスク部分11が編成方向に並んでいる。なお図5に現れているのはダブルラッシェル経編地10全体の中の一部であり、実際のダブルラッシェル経編地10は図5の上下それぞれに延び、図示されているより多くのマスク部分11が上下に並んでいる。ダブルラッシェル経編地10からマスク部分11が切り出されてマスクとして使用される。
それぞれのマスク部分11は、曲線状である第1ラインとしてのマスクセンター用ライン13と、マスクセンター用ライン13より長くマスクセンター用ライン13の両端部を連結する第2ラインとしてのマスク外縁用ラインとによって形成されている。これらのラインは後述するようにジャカード組織により形成されている。またこれらのラインは所定の幅を有している。
マスクセンター用ライン13は、マスクのセンターライン(着用時の左右方向中央ライン)となるラインである。また、マスク外縁用ラインとして、大サイズマスク外縁用ライン14と、小サイズマスク外縁用ライン15とが形成されている。大サイズマスク外縁用ライン14と、小サイズマスク外縁用ライン15とは、マスクセンター用ライン13に近い場所において共通部分を有しており、マスクセンター用ライン13から遠い場所において2つのラインに分岐している。
また、マスクセンター用ライン13と大サイズマスク外縁用ライン14とで囲われた場所には、環状の第3ラインとしての耳掛けラインが設けられている。耳掛けラインとして、大サイズ耳掛けライン16、中サイズ耳掛けライン17及び小サイズ耳掛けライン18が設けられている。大サイズ耳掛けライン16、中サイズ耳掛けライン17及び小サイズ耳掛けライン18は、マスクセンター用ライン13側において共通ライン19を有しており、マスクセンター用ライン13から遠ざかる方向に異なる大きさに広がっている。これらのラインは後述するようにジャカード組織により形成されている。またこれらのラインは所定の幅を有している。
これらのラインは、ダブルラッシェル経編地10のフロント側基布1とバック側基布2の両方に形成されている。フロント側基布1の各ラインと、バック側基布2の各ラインとは、ダブルラッシェル経編地10の表裏方向に一致している。
フロント側基布1及びバック側基布2における、第3ライン(大サイズ耳掛けライン16、中サイズ耳掛けライン17又は小サイズ耳掛けライン18)よりも第1ライン(マスクセンター用ライン13)側の部分が、人の口を覆う部分であるマスク本体の形状をしたマスク本体形状部20である。また、フロント側基布1及びバック側基布2における第3ラインの周囲の部分が、人の耳に掛る部分である耳掛けの形状をした耳掛け形状部21である。
ダブルラッシェル経編地10をマスクセンター用ライン13及び大サイズマスク外縁用ライン14に沿って切断することにより、ダブルラッシェル経編地10から大きいサイズのマスクを切り出すことができる。また、マスクセンター用ライン13及び小サイズマスク外縁用ライン15に沿って切断することにより、ダブルラッシェル経編地10から小さいサイズのマスクを切り出すことができる。
また、大きいサイズのマスクを切り出すときは、大サイズ耳掛けライン16又は中サイズ耳掛けライン17に沿ってダブルラッシェル経編地10を切断して、マスクセンター用ライン13から遠い場所に大きい耳掛け孔を形成することが好ましい。また、小さいサイズのマスクを切り出すときは、中サイズ耳掛けライン17又は小サイズ耳掛けライン18に沿ってダブルラッシェル経編地10を切断して、小さい耳掛け孔を形成することが好ましい。
また、マスク本体形状部20には、柄部22及び文字部23が形成されている。
5.ダブルラッシェル経編地の各部分の編組織
ダブルラッシェル経編地10の全体において、ガイドバーGB2、GB7により図2の編組織が形成されている。また、フロントジャカードバーJB3、JB4及びバックジャカードバーJB5、JB6により、次に説明する編組織が形成されている。
まず、図5に示すように、マスクセンター用ライン13はマスク外側ライン13aとマスク内側ライン13bの2本のラインで形成されている。マスク外側ライン13a及びマスク内側ライン13bはそれぞれ所定の幅を有している。
マスク外側ライン13aでは、フロントジャカードバーJB3、JB4により図3(d)のつなぎ組織が形成され、バックジャカードバーJB5、JB6により図4(d)のつなぎ組織が形成されている。また、マスク内側ライン13bでは、フロントジャカードバーJB3、JB4による図3(a)の厚地組織の部分と図3(e)のつなぎ組織の部分とが、市松状に配置されるとともに、バックジャカードバーJB5、JB6による図4(a)の厚地組織の部分と図4(e)のつなぎ組織の部分とが、市松状に配置されている。
これにより、図6に示すように、マスクセンター用ライン13では、フロント側基布1とバック側基布2とが連結糸3で連結されている。なお、本実施形態のマスク部分11及び各ラインのうち、フロント側基布1とバック側基布2とが連結されているのはマスクセンター用ライン13のみである。
また、大サイズマスク外縁用ライン14及び小サイズ耳掛けライン18では、フロント側基布1において、フロントジャカードバーJB3、JB4により図3(a)の厚地の編組織の部分と図3(c)の穴地の編組織の部分とが交互に形成されている。さらに、大サイズマスク外縁用ライン14及び小サイズ耳掛けライン18では、バック側基布2において、バックジャカードバーJB5、JB6により図4(a)の厚地の編組織の部分と図4(c)の穴地の編組織の部分とが交互に形成されている。そして、フロント側基布1の穴とバック側基布2の穴とが同じ位置で形成されている。
そのため、大サイズマスク外縁用ライン14及び小サイズ耳掛けライン18は、フロント側基布1からバック側基布2までを貫通する多数の穴が線状に並ぶことによって形成されていることになる。なお、大サイズマスク外縁用ライン14及び小サイズ耳掛けライン18は、ダブルラッシェル経編地10から切り出されたマスクに残ることがないので、このように多数の穴によって形成されても支障がない。
また、マスクセンター用ライン13と大サイズマスク外縁用ライン14で囲われたマスク部分11は、小サイズ耳掛けライン18及び以下で説明する部分を除き、フロントジャカードバーJB3、JB4によりフロント側基布1に図3(a)の厚地の編組織が形成され、バックジャカードバーJB5、JB6によりバック側基布2に図4(a)の厚地の編組織が形成されている。そのため、フロント側基布1及びバック側基布2は厚くなっている。
また、小サイズマスク外縁用ライン15、大サイズ耳掛けライン16及び中サイズ耳掛けライン17では、フロントジャカードバーJB3、JB4によりフロント側基布1に図3(b)の薄地の編組織が形成され、バックジャカードバーJB5、JB6によりバック側基布2に図4(b)の薄地の編組織が形成されている。そのため、小サイズマスク外縁用ライン15、大サイズ耳掛けライン16及び中サイズ耳掛けライン17は、フロント側基布1及びバック側基布2がその周囲よりも薄くなることにより形成されている。
また、柄部22では、フロントジャカードバーJB3、JB4により、フロント側基布1に、編成方向に対して傾斜する2種類のラインが交互に形成されている。2種類のラインのうち1つは図3(a)の厚地の編組織のラインで、もう1つは図3(b)の薄地の編組織のラインである。
また、柄部22では、バックジャカードバーJB5、JB6により、バック側基布2にも、編成方向に対して傾斜する2種類のラインが交互に形成されている。2種類のラインのうち1つは図4(a)の厚地の編組織のラインで、もう1つは図4(b)の薄地の編組織のラインである。
また、文字部23では、フロントジャカードバーJB3、JB4により、フロント側基布1に、図3(b)の薄地の編組織が形成されている。従って、文字部23の文字は、周囲よりもフロント側基布1が薄くなることにより形成されている。バック側基布2には、文字部があってもなくても良い。
また、周辺部分12の編組織は限定されず、フロント側基布1及びバック側基布2のそれぞれに、厚地組織、薄地組織、つなぎ組織等の編組織が適宜形成されている。
5.マスクの作成方法
使用者は、ダブルラッシェル経編地10からマスクを切り出すとき、まず、マスクセンター用ライン13に沿って、マスクセンター用ライン13よりもマスク部分11の外側で、ダブルラッシェル経編地10を切断する(つまり、マスクセンター用ライン13を切断するのではなく、周辺部分12における、マスクセンター用ライン13と隣接する部分を切断する)。
次に、使用者は、マスク外縁用ラインを切断してダブルラッシェル経編地10からマスク部分11を切り出す。使用者は、大きいサイズのマスクを切り出そうとするときは大サイズマスク外縁用ライン14を切断し、小さいマスクを切り出そうとするときは小サイズマスク外縁用ライン15を切断する。
次に、使用者は、耳掛けラインを切断して耳掛け孔を作る。使用者は、大きいサイズのマスクを切り出そうとするときは、大サイズ耳掛けライン16又は中サイズ耳掛けライン17を切断して大きな耳掛け孔を作り、小さいサイズのマスクを切り出そうとするときは、中サイズ耳掛けライン17又は小サイズ耳掛けライン18を切断して小さな耳掛け孔を作る。
なお、上記の通り、フロント側基布1の各ラインとバック側基布2の各ラインとは、ダブルラッシェル経編地10の表裏方向に一致している。そのため、使用者がフロント側基布1の各ラインに沿ってダブルラッシェル経編地10を切断すると、バック側基布2の同じラインが切断される。
使用者は、マスク部分11を切り出して耳掛けを作った後、フロント側基布1とバック側基布2を引き離す方向に、フロント側基布1の耳掛け形状部21とバック側基布2の耳掛け形状部21を引っ張る。すると、フロント側基布1とバック側基布2とが、マスクセンター用ライン13でのみ連結された状態で、引き離される。それにより、図7に示すように、マスクセンター用ライン13がマスクの左右中心線、フロント側基布1がマスクの左側部分、バック側基布2がマスクの右側部分となった左右対称のマスクが完成する。
完成したマスクにおいては、フロント側基布1とバック側基布2を連結している連結糸3がジャカード糸である。そして、連結糸3と同じ糸であるジャカード糸が、マスクセンター用ライン13だけでなくフロント側基布1及びバック側基布2の全体に編み込まれ、柄部22や文字部23を形成している。
7.効果
本実施形態のダブルラッシェル経編地10は、フロント側基布1及びバック側基布2に、第1ライン(マスクセンター用ライン13)と、第1ラインより長く第1ラインの両端部を連結する第2ライン(大サイズマスク外縁用ライン14、小サイズマスク外縁用ライン15)と、第1ラインと第2ラインとで囲われた場所に設けられた環状の第3ライン(大サイズ耳掛けライン16、中サイズ耳掛けライン17、小サイズ耳掛けライン18)とが設けられている。
そして、フロント側基布1及びバック側基布2における第1ラインから第3ラインまでの部分がマスク本体形状部20で、フロント側基布1及びバック側基布2における第2ラインと第3ラインとの間の部分がマスクの耳掛け形状部21である。そして、第1ラインにおいて連結糸3がフロント側基布1とバック側基布2とを連結している。
そのため、第1ラインにおけるフロント側基布1とバック側基布2との連結を保ちつつ、第1ライン、第2ライン及び第3ラインに沿ってダブルラッシェル経編地10を切断することにより、容易に、第1ラインをセンターラインとするマスクを作成することができる。
ここで、第2ライン及び第3ラインは、隣接する部分と異なる厚みの部分が線状に延びることにより、又は穴が線状に並ぶことにより形成されているため、切断すべきラインとして人に認識されやすい。
特に、第2ラインとしての大サイズマスク外縁用ライン14や第3ラインとしての小サイズ耳掛けライン18のように、フロント側基布1からバック側基布2までを貫通する多数の穴が線状に並ぶことによって形成されているラインは、人が切断しやすい。また、第2ラインとしての小サイズマスク外縁用ライン15や、第3ラインとしての大サイズ耳掛けライン16及び中サイズ耳掛けライン17のように、薄地部分によって形成されているラインも、人が切断しやすい。
また、第2ライン及び第3ラインがそれぞれ複数設けられているため、使用者が自分の好みや顔の大きさに合わせて適切なラインを切断することにより、最適な大きさのマスクを切り出すことができる。
また、第1ライン、第2ライン及びこれらのラインで囲われた場所において、連結糸3は第1ラインにおいてのみフロント側基布1とバック側基布2とを連結している。そのため、使用者は、連結糸3を切断してフロント側基布1とバック側基布2とを切り離す作業をしなくても、第1ラインに沿ってダブルラッシェル経編地10を切断し、さらに第2ライン及び第3ラインを切断するだけで、第1ラインにおいてのみフロント側基布1とバック側基布2とが連結されたマスクを作成することができる。
また、第1ライン、第2ライン及び第3ラインがジャカード糸によって形成されており、経編機によってこれらのラインを容易に形成することができる。
8.変更例
(1)変更例1
第2ラインとしてのマスク外縁用ラインの数は、2本に限定されず、例えば3本以上であっても良い。また、第3ラインとしての耳掛けラインの数は、3本に限定されず、例えば2本や4本以上であっても良い。
(2)変更例2
第2ライン(大サイズマスク外縁用ライン14、小サイズマスク外縁用ライン15)及び第3ライン(大サイズ耳掛けライン16、中サイズ耳掛けライン17、小サイズ耳掛けライン18)は、隣接する部分と異なる厚みの部分が線状に延びることにより、又は穴が線状に並ぶことにより形成されていれば良く、その編組織は上記実施形態の編組織に限定されない。
ただし、切断しやすさの点で、第2ライン及び第3ラインが、隣接する部分よりも薄い薄地部分、又は穴地部分によって形成されていることが好ましい。
また、第1ライン(マスクセンター用ライン13)の編組織は、フロント側基布1とバック側基布2とが連結糸3で連結される編組織であれば良く、上記実施形態の編組織に限定されない。
(3)変更例3
ジャカード糸の編組織を場所によって変化させることにより、マスク部分11に様々な柄を形成することが可能である。特に、ジャカード糸の編組織を場所によって変化させ、それによってフロント側基布1とバック側基布2の厚みを場所によって変化させることにより、マスク部分11に様々な柄を形成することが好ましい。
例えば図8に示すように、マスク部分11の全体を基本的に厚地部分としつつ、その中に薄地部分からなるライン24を格子状に並べて格子柄が形成されても良い。またこの格子柄に、上記実施形態の柄部22を加えても良い。
(4)変更例4
ジャカード糸の色を、ガイドバーGB1、GB2、GB7、GB8から給糸される糸(地糸)と異なる色とすることができる。それにより、フロント側基布1及びバック側基布2の表面に、フロント側基布1及びバック側基布2と異なる色のジャカード糸が現れることとなり、マスクがカラフルで美しいものとなる。
また、ジャカード糸及び地糸の一方又は両方を、ウェール方向(編成方向に直交する方向)に異なる色とすることもできる。
FN…フロント側編針列、BN…バック側編針列、GB1…ガイドバー、GB2…ガイドバー、GB7…ガイドバー、GB8…ガイドバー、JB3…フロントジャカードバー、JB4…フロントジャカードバー、JB5…バックジャカードバー、JB6…バックジャカードバー、1…フロント側基布、2…バック側基布、3…連結糸、10…ダブルラッシェル経編地、11…マスク部分、12…周辺部分、13…マスクセンター用ライン、13a…マスク外側ライン、13b…マスク内側ライン、14…大サイズマスク外縁用ライン、15…小サイズマスク外縁用ライン、16…大サイズ耳掛けライン、17…中サイズ耳掛けライン、18…小サイズ耳掛けライン、19…共通ライン、20…マスク本体形状部、21…耳掛け形状部、22…柄部、23…文字部、24…ライン

Claims (4)

  1. フロント側基布と、バック側基布と、前記フロント側基布と前記バック側基布とを連結する連結糸とを含むダブルラッシェル経編地において、
    前記フロント側基布及び前記バック側基布に、第1ラインと、前記第1ラインより長く前記第1ラインの両端部を連結する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとで囲われた場所に設けられた環状の第3ラインと、がそれぞれ設けられ、
    前記第1ラインにおいて前記連結糸が前記フロント側基布と前記バック側基布とを連結し、
    前記第2ライン及び前記第3ラインは、隣接する部分と異なる厚みの部分が線状に延びることにより、又は穴が線状に並ぶことにより形成され、
    前記フロント側基布及び前記バック側基布における前記第1ラインから前記第3ラインまでの部分がマスク本体形状部で、前記フロント側基布及び前記バック側基布における前記第2ラインと前記第3ラインとの間の部分がマスクの耳掛け形状部であることを特徴とする、
    ダブルラッシェル経編地。
  2. 前記第2ライン及び前記第3ラインがそれぞれ複数設けられた、請求項1に記載のダブルラッシェル経編地。
  3. 前記第1ライン、前記第2ライン及びこれらのラインで囲われた場所において、前記連結糸は前記第1ラインにおいてのみ前記フロント側基布と前記バック側基布とを連結している、請求項1又は2に記載のダブルラッシェル経編地。
  4. 前記第1ライン、前記第2ライン及び前記第3ラインがジャカード糸によって形成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のダブルラッシェル経編地。
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