JP4261491B2 - レース状経編地 - Google Patents

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Description

本発明は、ジャカード機構を備える経編機により編成されてなるレース状経編地、特には基本となるネット状の地編部とは別に、部分的にジャカード等の柄部とともに変化ネット部を設けてなる、レース状経編地に関するものである。
従来より、例えばジャカード機構を備える経編機により編成される経編地として、基布の地編組織に対してジャカード筬により導糸される挿入糸により、主として厚地、薄地、穴地等の変化によるレース様の所謂ジャカード柄を構成した経編地が知られており、婦人用のショーツ、ガードル、ブラジャー等のファンデーション、スリップ、キャミソール等のランジェリーその他の女性用下着、スポーツウエアやアウター等の各種衣料に使用され、さらに細幅の生地については前記女性用下着の付属品にも使用されている。
かかる経編地において、その基本組織がチュール組織よりなる場合は、比較的細かな略六角形状の透孔を有するメッシュ調の組織を基本にして、ジャカードによる挿入糸の変化により、前記穴地の透孔を形成しないように変化させて薄地や厚地の組織にすることにより、所謂ジャカード柄を形成するものであり、このようなチュール組織において、チュール組織によるメッシュ調の透孔に対してさらに大きい透孔を有する変化ネット部を形成することは考えられておらず、またそうした経編地は出現していない。そのため、ジャカードによるレース状経編地としての柄の変化に乏しいものであった。
レース柄を呈する経編地において変化ネット部を現出させたものとしては、図8に例示するように、鎖編組織を基本組織として、ジャカード筬L2について同図の(a)を(b)や(c)のように変化させることにより、大小のネット目による透孔を形成したものが知られているが、この鎖編組織の透孔による場合、基本となる透孔の形状や大きさが比較的不揃いになり、また、該基布部分をメッシュ調のネット状にして、大小の変化ネット部を形成した場合、メッシュ調のネット状の部分と変化ネット部との境界を綺麗な形にできないものである。そのため、外観的な美麗さや見栄えの点では充分に満足できないものであった。
特に、レース状経編地において、地編部では形や大きさの揃った細かな透孔形状を保持しながら、部分的にジャカード柄を構成して、しかも透孔の大きさや形状を変化させた変化ネット部を形成したものが求められているが、現在までのところ、そのような経編地が出現していないのが実情である。
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、ジャカード機構を備える経編機により編成されるレース状経編地として、その地編部において形や大きさの揃った細かな透孔によるメッシュ調のネット形状を保持しながら、部分的に、鎖編による変化ネットとほぼ同様の形態の変化ネット部を形成することにより、外観的に美麗で見栄えのよいレース状経編地を提供するものである。
上記の課題を解決する本発明は、ジャカード機構を備える経編機により編成される経編地であって、編目を形成する糸の組織が、鎖編以外の組織で、基準となるウエールで複数コース連続して編目形成するとともに、編方向に複数コース間隔で左右一方に隣接するウエールに移行して該ウエールで複数コース連続して編目形成した後、基準となる元のウエールに戻るチュール編を基本とする組織であり、この編目形成糸の組織とジャカード筬により導糸される挿入糸の組織とにより、地編部がチュール目を基本形状とする透孔によるネット状に編成されるとともに、ジャカードによる柄部が形成されてなるレース状経編地において、前記ジャカード筬による挿入糸の組織が、基準となるウエールと隣接ウエールとの2ウエールに跨る横振り挿入の部分が少なくとも3コースにわたって連続して元の基準となるウエールに戻る編成と、基準となる同一ウエールでの挿入の部分が3コースだけ連続する編成とを交互に繰り返す組織を基本にして、ジャカードの作用により挿入形態が変化せしめられる組織であり、前記地編部において前記基本形状の透孔によるネット形状を保持しながら、部分的に、編目形成糸の組織を変化させることなくジャカードにより挿入糸の組織を変化させることにより、前記地編部の基本形状の透孔とは異なる1種もしくは複数種の透孔による大小の変化ネット部が形成されてなることを特徴とする。
このレース状経編地によれば、地編部においては比較的整った形のチュール目を基本形状とする透孔によるネット形状を保持しながら、柄部においてはジャカード柄と共に前記基本形状の透孔とは異なる透孔による大小の変化ネット部が形成されており、そのため前記変化ネット部が柄部の一部として前記ジャカード柄等の柄部にさらに変化を与えることができ、また地編部と柄部との境界も綺麗になり、女性用下着あるいはアウター等の衣料に使用するこの種のレース状経編地として、美麗で見栄えのよい外観を呈するものとなる。
特に、前記の編目形成糸の組織が、基準となる同一ウエールで複数コース連続して編目形成するとともに、編方向に複数コース間隔で左右一方に隣接するウエールに移行して該ウエールで複数コース連続して編目形成した後、基準となる元のウエールに戻るチュール編を基本とする組織であり、また、ジャカード筬による挿入糸の組織が、基準となるウエールと隣接ウエールとの2ウエールに跨る横振り挿入の部分が少なくとも3コースにわたって連続して元の基準となるウエールに戻る編成と、基準となる同一ウエールでの挿入の部分が3コースだけ連続する編成とを交互に繰り返す組織を基本にして、ジャカードの作用により挿入形態が変化せしめられる組織である。こうして、ジャカードによる挿入糸の組織変化により、前記地編部においてチュール目を基本形状とする透孔によるネット形状を保持しながら、ジャカードによる柄部が形成されるとともに、部分的に、前記基本形状の透孔とは異なる1種もしくは複数種の透孔による大小の変化ネット部が形成されている。
これにより、前記編目形成糸の組織をチュール編の組織における編目形成組織とし、また前記挿入糸の組織についてもジャカードの変化でチュール編の組織における挿入組織とすることができ、チュール編を容易に編成できることに加え、前記ネット状の地編部においては、チュール編特有の形の整った略六角形状の透孔による綺麗なメッシュ調をなすものとすることができる。しかも、前記のメッシュ調の地編部の透孔形態を保持しながら、部分的に、ジャカードによる柄部とともに透孔の大きさや形状を異にする変化ネット部が形成されることで、該変化ネット部が柄部の一部として、ジャカード柄等の柄にさらに変化を与えることができ、メッシュ調の地編部と柄部との境界が綺麗になることとも相俟って、きわめて美麗でさらに体裁良好なものとなり、この種のレース状経編地として、上品で美しい外観を呈し、さらにデザイン性に富み高級感を呈するものとなる。
前記のレース状経編地の柄部が、ジャカード柄のみからなり、この柄部に前記変化ネット部が組み合わされてなるものとすることも、また、ジャカード柄とラッセル柄とにより構成され、この柄部に前記変化ネット部が組み合わされてなるものとすることもできる。それぞれ前記変化ネット部によって単なるジャカード柄やラッセル柄とは異なる雅趣に富んだ柄を表現でき、デザイン性をさらに高めることができる。
また、前記のレース状経編地において、ジャカード筬による挿入糸、及び別の筬で挿入される糸の少なくとも一方に、弾性糸を用いて編成したものとして、伸縮性を有するものとすることができる。
上記したように本発明のレース状経編地によれば、地編部においては、形や大きさが揃った細かな形状の透孔によるネット形状を保持しながら、部分的に、鎖編による変化ネットと殆ど同様の変化ネット部を形成したことにより、メッシュ調の地編部が綺麗に視覚されることに加えて、前記変化ネット部によりジャカード柄等の柄部にさらに変化を与えることができ、柄部と地編部との境界が綺麗になることもあって、女性用下着等のインナーやアウター等の各種衣料に使用するこの種のレース状経編地として、外観的にきわめて美麗で体裁のよいものとなる。
特に、ネット状の地編部、チュール目による比較的細かな揃った透孔形状メッシュ調となり、これがジャカード柄等と相俟ってさらに上品で美しい外観を呈し、デザイン性にも優れ、高級感を呈するものとなる。
次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の1実施例のレース状経編地を示す一部の拡大平面図である。図2は、同上の経編地に利用する編組織の例を示す一部のラッピング状態の組織図である。図3及び図4は、それぞれ同上の経編地に利用する編組織の編目形成糸と挿入糸の分解した組織図(ラッピング図)である。
本発明にかかるレース状経編地Aは、ジャカード機構を備える経編機、すなわちジャカード装置により運動が制御される少なくとも1枚のジャカード筬と、他の少なくとも1枚の地筬とを備える経編機により、基本的に、少なくとも1枚の地筬により導糸されて編目を形成する糸(以下、編目形成糸とする)の鎖編以外の組織と、ジャカード筬により導糸される挿入糸とにより編成されてなるものである。この経編地Aは、基本的に、図1に示すように、地編部1が後述するチュール目を基本形状とする透孔1aによるネット状に編成されるとともに、ジャカードによる穴地、薄地、厚地等の組合せによる柄部2が形成されてなるものである。なお、図1に示された経編地Aは、前記柄部2における一部、例えば輪郭に沿う部分等に、別の筬で編み込まれる柄糸による柄も合わせて形成しているが、この柄糸の柄については必ずしも必要ではないため、ここでの詳しい説明は省略する。
前記地編部1は、前記編目形成糸の組織が、基準となるウエールで複数連続して編目形成するとともに、編方向に適宜の間隔(複数コース)で、左右一方に隣接するウエールに移行して該ウエールで複数コース連続して編目形成した後、前記基準となる元のウエールに戻る組織で編成される。すなわち、編方向に所定間隔毎に、前記基準となるウエールから、左右一方のウエールのみに移行して編目形成した後、元のウエールに戻るチュール編を基本とする組織で編成される。そして、この編目形成糸の組織と、前記ジャカード筬により導糸される挿入糸の組織(挿入組織)とにより、前記地編部1が基本となる所定形状、すなわちチュール目を基本形状とする透孔1aを有するネット状に編成されて、部分的にジャカードの変位による任意の柄部2が形成されて、全体としてレース状をなしている。
本発明の経編地Aにおいては、前記地編部1において前記基本形状の透孔1aによるネット形状を保持しながら、部分的に、編目形成糸の組織を変化させることなくジャカードによる挿入糸の組織を適宜変化させることにより、ジャカードによる柄部2を形成するとともに、前記基本形状の透孔1aとは異なる1種もしくは複数種の透孔3aによる大小の変化ネット部3を形成する。
には、図2に例示するように、前記地編部1の組織を、編目形成糸の組織とジャカード筬による挿入糸の組織とによるチュール編組織で編成する。なお、この図2では、ジャカード筬による挿入糸Y2について、その動きを理解し易くするために、便宜的に、各糸の図示状態を4種に交互に区別して示している。
図2の編組織は、図3及び図4において編目形成糸を導糸する筬L1と、挿入糸を導糸するジャカード筬L2とのラッピング状態を分解して示しているように、前記編目形成糸Y1の組織が、基準となる同一のウエールで複数コース(例えば3コース)連続して編目形成するとともに、左右一方に隣接するウエールに移行して、該ウエールで複数コース(例えば3コース)連続して編目形成した後、基準となる元のウエールに戻るチュール編を基本とする組織であり、また、ジャカード筬による挿入糸Y2の組織が、図のように基準となるウエールとこれに隣接するウエールとの2ウエールに跨る横振り挿入と、基準となる同一ウエールでの実質的に直線状の挿入とを、適宜のコース数ずつ、好ましくは前記編目形成糸Y1の編目形成のコース数と同じ複数コース(例えば3コース)ずつ交互に繰り返す組織〔図3の(a)及び図4の(a)〕を基本にして、図3の(b)〜(e)及び図4の(b)〜(e)の例のように、ジャカードの作用により挿入形態が適宜変化せしめられる組織で編成されている。
実施上は、前記挿入糸Y2の基本となる(a)の組織において、前記挿入糸の2ウエールに跨る横振り挿入の部分Y2−2が少なくとも3コースにわたって連続する編成と、同一ウエールでの実質的に直線状の挿入部分Y2−1が3コースだけ連続する編成とを交互に繰り返す組織であるものが、チュール目の透孔を形成する上で好ましい。また、前記2ウエールに跨る横振り挿入の部分Y2−2と直線状の挿入部分Y2−1との間の横振り部Y2aが、前記編目形成糸Y1の組織におけるウエール間の移行部分Y1aに沿って同方向に横振り挿入されるように設定されているのがさらに好ましい。
そして、前記編目形成糸Y1の組織を変化させずに、前記ジャカードの作用により挿入糸Y2の組織のみを変化させることにより、前記地編部1においては、前記挿入糸Y2を、数コース毎に隣のウエールと元のウエールとに交互に移行する前記編目形成糸Y1に沿うように挿入して、基本となる透孔1aが所謂チュール目の略六角形状をなすネット状を保持するように編成し、さらに前記柄部2を形成する部分においては、ジャカードの作用による挿入糸Y2の挿入形態の変化とその組合せにより、任意の柄を形成するように編成する。また、前記の柄部2の一部等の所要個所において、部分的に、前記挿入糸Y2については、2ウエールに跨る横振り挿入を、前記編目形成糸Y1の移行間隔よりも多いコース数に渡って連続して繰り返すか、あるいは連続して同一ウエールに挿入する編成を所定のコース数に渡って繰り返すことにより、前記編目形成糸Y1がチュール編の組織のままであるにも拘わらず、チュール目の前記透孔1aよりも大きい透孔3aを形成するように編成し、大小の変化ネット部3を構成する。通常、図2のような編組織で編成された後、拡幅およびヒートセットすることにより、各透孔1a及び3が拡開し図1に例示するような透孔3aを有する経編地Aを得ることができる。
このようにして形成される前記透孔3aの部分では、図1や図2に示すように、該透孔内に前記編目形成糸Y1の移行部分Y1aが存在しているものの、複数コース毎に1本ずつ間隔をおいて存在するだけであるため、この移行部分Y1aが殆ど目立たず、前記の大きい透孔3aとして現れることになる。
特に、前記挿入糸Y2が隣合う2列以上のウエールに跨るように横振り挿入されて、両ウエールの編目が絞られることにより、両ウエールが変化して大小の透孔3aが形成されるとともに、該透孔3aを画する部分が前記の2ウエールによりやや太く形成されることになってはっきりと視覚されることになり、前記透孔3a及びこれによる変化ネット部3による柄が図1のように比較的明瞭に形成されることになる。
本発明において利用するチュール編組織について、編目形成糸を導糸する地筬L1と、挿入糸を導糸するジャカード筬L2を分解して示す図3及び図4に基づいて説明する。
ジャカード筬L2は、筬の運動とは別に、各ガイドが編針ピッチの1針分緯方向に変位が付与されるように設けられてなるもので、ジャカード装置の変位プログラムにしたがって制御されるように設けられているものであり、図3は、前記ジャカード筬L2の各ガイドを、ジャカード装置の作用により図面の左側から右側に向かって1針分変位させるタイプの場合を示し、図4は、前記とは逆に、図面の右側から左側に1針分変位させるタイプの場合を示している。
図3及び図4において、編目形成糸を導糸する地筬L1は、基準となるウエールで複数コース(図は3コース)編目形成して隣のウエールに移行し、該ウエールで複数コース(図は3コース)連続して編目形成し、その後、基準となる元のウエールに戻る1リピート6コースのチュール編を基本とする組織である。これに対し、挿入糸を導糸する筬L2は、前記両図それぞれの(a)に示すように、基準となるウエールと隣接ウエールとの2ウエールに跨る横振り挿入と、基準となる同一ウエールでの挿入とを、前記編目形成糸Y1の次に移行するまでの編目形成のコース数と同じコース数ずつ繰り返す組織を基本にして、ジャカード制御により、図中の矢印で示すように、所定のコース位置においてガイドを変位させることにより、前記両図それぞれの(b)〜(e)のように挿入組織を種々変化させることができるようになっている。
例えば、図3及び図4それぞれの(e)のように、ジャカード筬L2のガイドを変位させて地筬L1による編目形成糸Y1に沿って挿入することにより、図2に示すチュール目特有の略六角形状の透孔1aによるメッシュ調の穴地組織とすることができ、また、前記両図それぞれの(d)や(c)のようにガイドを変位させて複数のウエールに跨がらせて挿入することにより、前記のチュール目を塞ぐ形態の薄地組織や厚地組織を編成できる。従って、これらの(a)〜(e)の各組織を適宜組合せて編成することにより、穴地、穴地調、薄地、厚地調、厚地等による柄を構成できるとともに、図1のように基本となるチュール目をなす穴地組織による透孔1aよりも大きい透孔3aによる大小の変化ネット部3を柄部の一部として構成することができ、柄効果を高めることができる。
特に、前記のジャカード筬L2を、図3及び図4それぞれの(a)の組織を基本として、ジャカードにより適宜変化させるようにしたため、同図それぞれの(d)のように、隣合う2ウエールに跨る横振り挿入の部分を編方向に直線状に連続させることが可能になる。そのため、前記の穴地、薄地及び厚地組織等の組合せによるジャカード柄の編成と共に、図1及び図2に例示するように、鎖編による変化ネットのごとき比較的大きい透孔3aを有する変化ネット部3を形成することができる。また、該変化ネット部3と、基本形状の透孔1aによる地編部1との境界も綺麗に形成できる。そのため、婦人用のファンデーション、ランジェリー等の女性用下着等の各種のインナー衣料やアウター衣料に好適に使用できるものとなる。
前記のチュール編組織において挿入糸を導糸するジャカード筬L2としては、例えば図に示すように、編目形成糸を導糸する地筬L1の移行に合わせて、数コース毎に隣のウエールと元のウエールとの間を交互に移行する挿入を繰り返す同図(a)の組織を基本にして、ジャカード制御により、同図の(b)(c)のように挿入組織を種々変化させて編成することも可能であるが、この場合、図3及び図4の各(d)のように、同一の2ウエールに跨る横振り挿入を編方向に連続させて編成することができないため、鎖編による変化ネットのごとき大きい透孔を形成するのは困難である。そのため、上記したように、図3及び図4の(a)のように、2ウエールに跨る横振り挿入の部分を含む組織を基本組織として編成するのが特に好ましい。
なお、前記のジャカード柄よりなる柄部2に、柄筬により導糸される柄糸による柄(所謂ラッセル柄)を組合わせて形成する場合、前記地筬L1及びジャカード筬L2のほか、柄筬を追加して、該柄筬により必要個所に柄糸を導糸して編成する。図2では、前記の柄糸を導糸する柄筬については図示を省略している。もちろん、前記の柄糸による柄を有さないジャカード柄のみによる実施も可能である。また、ジャカード柄の形成を輪郭等のみに適当に制限して、変化ネット部を主にして柄部を構成することもできる。この場合、刺繍用の下地布としても好適使用できる。
また、本発明で利用するチュール編組織において、前記編目形成糸Y1の組織における基準となるウエールと、隣接ウエールでの編目形成のコース数は、図2〜図4のように3コースとするものには限らず、数コース〜数十コースの範囲で適宜設定して実施できる。この場合も、ジャカード筬による挿入糸Y2の組織は、2ウエールに跨る横振り挿入と、同一ウエールでの挿入とを、それぞれ上記と同様に数コースずつ交互に、すなわち2ウエールに跨る横振り挿入を3コース以上の任意のコース数連続し、また同一ウエールでの挿入を3コースだけ連続する編成をそれぞれ交互に繰り返す組織を基本にして、ジャカード制御により、上記の図3の(b)〜(e)と同様に、所定のコース位置においてガイドを変位させて編成する。
例えば、図5は、編目形成糸Y1が、基準のウエールと隣接ウエールとの編目形成のコース数を各5コースとして、1リピート10コースで編成する組織を基本とする場合を示している。このほか、7コースずつ交互に1リピート14コースで編成する組織等、他のコース数での編成も可能である。この場合も、挿入糸Y2については、図5のように、2ウエールに跨る横振り挿入の部分Y2−2は3コース以上連続し、同一ウエールでの挿入部分Y2−1は3コースだけ連続する組織を基本として、上記と同様に編成する。この場合、1リピートのコース数が大きくても柄が作り易くなる。
上記したいずれの実施例においても、前記のジャカード筬による挿入糸として、もしくは別の筬で挿入される追加の挿入糸として、あるいはこれらの糸の双方に、弾性糸を用いて編成することができる。これにより、伸縮性を有するレース状経編地とすることができ、伸縮性を有する衣料等に好適に使用できるものとなる。
また、本発明のレース状経編地において、肌に優しい素材や吸湿、吸汗、制菌及び消臭の少なくとも一種の効果を出す素材の糸を挿入編成しておくことができる。これにより、上述したように外観的に美麗で体裁がよくて、しかも前記機能を併せ持ったレース状経編地を得ることができる。
本発明のレース状経編地は、整った形のネット状の地編部と、本来のジャカード柄による柄部を有するものにおいて、部分的に変化ネット部を設けたもので、美麗な見栄えのよい外観を呈することにより、婦人用のショーツ、ガードル、ブラジャー等のファンデーション、スリップ、キャミソール等のランジェリーその他の女性用下着、スポーツウエアやアウター等の各種衣料、及びその付属品、さらには刺繍用の下地布等として広く利用することができる。
本発明の1実施例のレース状経編地を示す一部の拡大平面図である。 同上の経編地に利用する編組織の例を示す一部のラッピング状態の組織図である。 同上の経編地に利用する編組織の編目形成糸と挿入糸の分解した組織図(ラッピング図)である。 同上の経編地に利用する他の例の編組織の編目形成糸と挿入糸の分解した組織図(ラッピング図)である。 チュール編組織の他の例の基本の組織を示す分解した組織図である。 ュール編組織の他の例を示す分解した組織図である。 鎖編組織によるジャカード柄の組織説明図である。
符号の説明
A レース状経編地
1 地編部
1a 透孔
2 柄部
3 変化ネット部
3a 透孔
Y1 編目形成糸
Y1a 編目形成糸の移行部分
Y2 挿入糸
Y2−1 実質的に直線状の挿入部分
Y2−2 2ウエールに跨る横振り挿入の部分
Y2a 横振り部
L1 地筬
L2 ジャカード筬

Claims (4)

  1. ジャカード機構を備える経編機により編成される経編地であって、編目を形成する糸の組織が、鎖編以外の組織で、基準となるウエールで複数コース連続して編目形成するとともに、編方向に複数コース間隔で左右一方に隣接するウエールに移行して該ウエールで複数コース連続して編目形成した後、基準となる元のウエールに戻るチュール編を基本とする組織であり、この編目形成糸の組織とジャカード筬により導糸される挿入糸の組織とにより、地編部がチュール目を基本形状とする透孔によるネット状に編成されるとともに、ジャカードによる柄部が形成されてなるレース状経編地において、
    前記ジャカード筬による挿入糸の組織が、基準となるウエールと隣接ウエールとの2ウエールに跨る横振り挿入の部分が少なくとも3コースにわたって連続して元の基準となるウエールに戻る編成と、基準となる同一ウエールでの挿入の部分が3コースだけ連続する編成とを交互に繰り返す組織を基本にして、ジャカードの作用により挿入形態が変化せしめられる組織であり、
    前記地編部において前記基本形状の透孔によるネット形状を保持しながら、部分的に、編目形成糸の組織を変化させることなくジャカードにより挿入糸の組織を変化させることにより、前記地編部の基本形状の透孔とは異なる1種もしくは複数種の透孔による大小の変化ネット部が形成されてなることを特徴とするレース状経編地。
  2. 前記柄部が、ジャカード柄のみからなり、この柄部に前記変化ネット部が組み合わされてなる請求項1に記載のレース状経編地。
  3. 前記柄部が、ジャカード柄とラッセル柄とにより構成され、この柄部に前記変化ネット部が組み合わされてなる請求項1に記載のレース状経編地。
  4. 前記ジャカード筬による挿入糸、及び別の筬で挿入される糸の少なくとも一方に、弾性糸が用いられて編成されてなる請求項1〜のいずれか1項に記載のレース状経編地。
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