JPH09228204A - レース編物及びその製造方法 - Google Patents

レース編物及びその製造方法

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JPH09228204A
JPH09228204A JP3785096A JP3785096A JPH09228204A JP H09228204 A JPH09228204 A JP H09228204A JP 3785096 A JP3785096 A JP 3785096A JP 3785096 A JP3785096 A JP 3785096A JP H09228204 A JPH09228204 A JP H09228204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装飾しようとする曲線状の被服の端部に沿
い、また、身体の形状に馴染む伸縮性に富み、且つ、付
着用時にも美観を損なわないレース編物を提供する。 【解決手段】 レース編物10のループ状に編んだ経糸
2で形成するウェール1の複数に伸縮糸4を編み込ん
で、前記伸縮糸4を編み込んだウェール1を、その配置
密度を前記幅方向の一端部側から他端部側にかけて次第
に小さくなるように傾斜させて配置して、弛緩状態にお
いて湾曲した形状に形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラッシェル編みに
代表される、ループ状に編んだ経糸で形成するウェール
を複数設けた経編みのレース編物及びその製造方法に関
し、詳しくは、前記ウェールの長手方向に伸縮性を付与
したレース編物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、経編みのレース編物においては、
レース編物が糸を編んで形成されたものであり、多少の
伸縮性は有する点を利用して、そのレースの編み地の一
部又は全てのウェールに、各1本のゴム糸等の伸縮性を
有する伸縮糸を編み込んで、縦方向の弾力性と伸縮性を
付与したレース編物があった。前記従来のレース編物1
0の一例を図9に示す。前記地糸11のうちの夫々の経
糸2が多数の編み針夫々に掛けられ、それらの編み針の
1回の動作によって夫々の経糸2が鎖編みされ、一度に
多数のループ3からなる1つのコース7が形成される。
前記編み針が鎖編みする夫々のウェール1を構成するル
ープ3のループ部3aとシンカー部3bの間に緯糸5が
挿入されており、前記ウェール1を連結してグランド部
12を形成している。これらの経糸2及び緯糸5等から
なる地糸11の編成されたグランド部12には、前記緯
糸5の挿入されるコースピッチによって異なる形状の透
孔14が形成される。前記伸縮糸4は、従来前記ループ
部3aと、前記シンカー部3b及び前記緯糸5との間
に、夫々の前記ウェール1に沿って各1本を挿入して編
み込まれている。前記伸縮糸であるスパン糸4は、伸長
状態で編み込まれ、このスパン糸4の弾性復元力が利用
されてレース編物10に収縮力が付与されている。さら
に、前記ループ部3a、前記緯糸5及び前記スパン糸4
と、前記シンカー部3bとの間に、柄糸6a等の挿入糸
6が挿入されて編み込まれて、前記柄糸6aにより柄が
構成された柄部13が形成されている。これらの地糸1
1及び挿入糸6は、前記スパン糸4と共に前記スパン糸
4の伸長状態で編成されたものであり、前記スパン糸4
の弾性復元力によって前記ウェール1の長手方向に収縮
した状態であり、前記レース編物は幅方向に一様に編成
時の長さにまで伸長可能となる。このようにして編成さ
れたレース編物は帯状又はリボン状で、机上に何等力を
加えることなく静置したような弛緩状態で湾曲したもの
は従来のレース編物には見られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レース編物
は被服の装飾に専ら用いられるもので、その被服を纏う
身体は曲面で構成されているところから、着用時の前記
被服には曲面が多く、また、襟ぐり等曲線的な端部に用
いられることが多い。上記従来のレース編物10におい
ては、前記レース編物10に編み込む伸縮糸4に、大き
な伸長させた時に元に戻ろうとする収縮復元力を与える
ために大きな張力を与えながら前記経糸に編み込むので
あるが、レース編機の巻取りロールから外すと、前記張
力が開放されて、縦方向に縮み、前記レース編物10の
長手方向には、幅方向に亘って一様な収縮復元性が付与
されることになる。従って、前記被服の装飾に用いる場
合に、例えば、襟ぐりに用いる場合には、前記収縮復元
後は前記曲線的な端部に沿うものとはならず、また、腰
部のように曲面的な部分に用いる場合には、ウエスト部
とヒップ部との間の身体周方向の伸縮の差に追従するこ
とも困難であり、上記の被服の曲線状の端部に用いた
り、身体の曲面に沿いうるレース編物とはなり難いとい
う問題を残している。また、前記曲面的な部分の伸縮の
差に対応するために、レース編物の幅方向の一部に収縮
復元性を付与することも考えられるが、このようにした
場合、レース編物の収縮復元性を付与した部分と、収縮
復元性を付与しない部分との境界部に皺が生じ、不着用
時の美観上に問題がある。そこで、本発明の目的は、上
記の問題点を解決し、装飾しようとする曲線状の被服の
端部に沿い、また、身体の形状に馴染む収縮復元力に富
み、且つ、付着用時にも美観を損なわないレース編物を
提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔特徴構成1〕上記の目的のための本発明の第1特徴構
成は、ループ状に編んだ経糸で形成するウェールの複数
に伸縮糸を編み込んで、前記伸縮糸を編み込んだウェー
ルを、その配置密度を前記幅方向の一端部側から他端部
側にかけて次第に変化するように傾斜させて配置して、
弛緩状態において湾曲した形状に形成されている(請求
項1に対応)点にある。 〔特徴構成1の作用効果〕従って、上記第1特徴構成に
よれば、伸縮糸を編み込んだウェールを、その配置密度
をレース編物の幅方向の一端部側から他端部側にかけて
次第に変化するように傾斜させて配置してあるので、前
記配置密度の傾斜に伴って、前記レース編物の収縮復元
力に、前記一端部側から前記他端部側にかけて次第に変
化するような勾配が与えられることになる。例えば、前
記一端部側から前記他端部側にかけて次第に小さくなる
ような勾配が与えられれば、レース編物の編成時のレー
ス編機上での前記伸縮糸の収縮力に前記一端部側から前
記他端部側にかけて次第に小さくなるような勾配が与え
られることになり、レース編機から外して耳部等を切り
離して製品とした状態では、上記収縮力の差によって、
各ウェールにおける前記収縮力の大きさに応じて、各ウ
ェールのレース編機上での長さからの縮代に差をもたら
し、結果として、レース編物が湾曲した形状のレース編
物となるのである。また、例えば、前記一端部側からレ
ース編物の幅方向の中央部にかけては次第に小さくなる
ように、且つ、前記中央部から前記他端部側にかけては
次第に大きくなるように勾配を与えれれば、前記製品と
した状態では、上記収縮力の差によって、断面が湾曲し
た状態で、全体として湾曲したレース編物となるのであ
る。つまり、上記湾曲した形状とは、レース編物が外部
から力を加えられていない状態で、平面状に静置されて
湾曲している場合のみならず、断面U字状、断面V字状
等の、レース編物が幅方向に折り曲げられた状態におい
て湾曲した状態をも包含するものとして定義される。
尚、レース編物の最大伸長時のコース幅が大きいほど、
レース編物の湾曲の曲率は大きく出来る。その結果、レ
ース編物の幅方向に変化した伸縮性が得られ、例えば、
被服の身体の腰部に用いた場合に、身体のウエスト部の
鼓形の曲面に沿った形状の、身体にフィットするレース
編物が得られ、また、例えば、被服の襟ぐり等に使用可
能な、曲線状の縁部に沿い得る形状の湾曲したレース編
物が得られるようになる。従って、こうした被服への適
用時において、これら被服の不着用時においてもレース
編物には皺は生ずることがなく、その伸縮性によって着
用が容易となり、着用時においても不着用時においても
皺は生ずることがなく、美観を損なわない被服用のレー
ス編物を提供できるようになった。
【0005】〔特徴構成2〕上記の目的のための本発明
の第2特徴構成は、ループ状に編んだ経糸で形成するウ
ェールの複数に弾性復元力の異なる伸縮糸を編み込ん
で、前記ウェールには、前記一端部側ほど前記弾性復元
力の大きい伸縮糸を多く、且つ、前記弾性復元力の小さ
い伸縮糸を少なく編み込むとともに、前記他端部側ほど
前記弾性復元力の大きい伸縮糸を少なく、且つ、前記弾
性復元力の小さい伸縮糸を多く編み込んで、レース編物
の幅方向に、前記ウェールの付与される収縮力が、前記
一端部側から前記他端部側にかけて次第に小さくなるよ
うに、前記幅方向に亘って、夫々配置して、弛緩状態に
おいて湾曲した形状に形成されている(請求項2に対
応)点にある。 〔特徴構成2の作用効果〕従って、上記第2特徴構成に
よれば、前記弾性復元力の異なる伸縮糸を、レース編物
の幅方向に、ウェールの付与される収縮復元性が、前記
レース編物の一端部側から前記他端部側にかけて次第に
小さくなるように、前記幅方向に亘って、夫々配置して
あるので、前記収縮復元力の勾配に伴って、前記レース
編物の伸縮性に、前記一端部側から前記他端部側にかけ
て次第に小さくなるような勾配が与えられることにな
る。従って、前記特徴構成1と同様にレース編物は湾曲
した形状になる。その結果、レース編物の幅方向に変化
した伸縮性が得られ、例えば、被服の身体の腰部に用い
た場合に、身体にフィットするレース編物が得られ、さ
らに、例えば、被服の襟ぐり等に使用可能な湾曲したレ
ース編物が得られるようになる。従って、こうした被服
への適用時において、レース編物には皺は生ずることが
なく、着用時、不着用時を問わず、被服の美観を向上で
きる被服用のレース編物を提供できるようになった。
【0006】〔特徴構成3〕上記の目的のための本発明
の第3特徴構成は、ループ状に編んだ経糸で形成するウ
ェールの複数に伸縮糸を編み込むと共に、前記伸縮糸を
編み込むウェールの一部夫々に、複数本の伸縮糸を編み
込んで、前記各ウェールに対する前記伸縮糸の編み込み
密度を前記幅方向の一端部側からその他端部側にかけて
次第に小さくなるように傾斜させて、弛緩状態において
湾曲した形状に形成されている(請求項3に対応)点に
ある。 〔特徴構成3の作用効果〕従って、上記第3特徴構成に
よれば、前記各ウェールに対する前記伸縮糸の編み込み
密度を前記幅方向の一端部側からその他端部側にかけて
次第に小さくなるように傾斜させてあるあるので、前記
伸縮糸の編み込み密度の傾斜に従って、前記レース編物
の収縮復元力に、前記一端部側から前記他端部側にかけ
て次第に小さくなるような勾配が与えられることにな
る。従って、前記特徴構成1と同様にレース編物は湾曲
した形状になる。その結果、レース編物の幅方向に変化
した伸縮性が得られ、例えば、被服の身体の腰部に用い
た場合に、身体にフィットするレース編物が得られ、さ
らに、例えば、被服の襟ぐり等に使用可能な湾曲したレ
ース編物が得られるようになる。従って、こうした被服
への適用時において、レース編物には皺は生ずることが
なく、着用時、不着用時を問わず、被服の美観を向上で
きる被服用のレース編物を提供できるようになった。
【0007】〔付加的構成1及び作用効果〕尚、上記特
徴構成1〜3の何れかの前記一端部側の柄糸の挿入コー
スピッチを前記他端部側の柄糸の挿入コースピッチに比
して大きくして前記ウェールに夫々前記柄糸を挿入して
柄を形成して(請求項4に対応)あればよく、このよう
にすれば、前記一端部側から前記他端部側にかけて次第
に小さくなるような勾配の収縮復元力を与えられたレー
ス編物は、編込み後の前記一端部側の収縮量が前記他端
部側に比して大きいので、前記伸縮糸が収縮復元した製
品の形成柄を前記一端部側と前記他端部側とで同じくす
ることが可能となる。これは、レース編物の長手方向の
柄のサイズを前記一端部側と前記他端部側とで同じくす
るには、前記一端部側と前記他端部側との収縮復元量の
比に反比例するようなコースピッチを用いて前記柄糸を
前記ウェールに挿入すればよいのである。さらに、収縮
復元量の大きい前記一端部側において、前記挿入糸の密
度が大きくなって前記ウェールの長手方向への収縮復元
に対する抵抗を増すことを回避できる。その結果、レー
ス編物の伸縮性を十分に確保しながら、レース編物の湾
曲した形状下で、その幅方向の両側に、同一の柄を形成
することが可能となった。従って、被服に適用した際
に、その着用時、不着用時を問わず、被服の美観を向上
できるレース編物を提供できるようになる。
【0008】〔特徴手段1〕上記の目的のための本発明
の第1特徴手段は、レース編物の幅方向に配置されるル
ープ状に編んだ経糸で形成するウェールの複数に、夫々
1本以上の、複数種の伸長度の異なった伸縮糸を編み込
むと共に、機上(即ち、レース編機上に掛けた状態)に
おいては前記一端部側から他端部側にかけて、前記各ウ
ェールにおける前記伸縮糸夫々に加える伸長力の合計を
次第に小さくなるように傾斜させながら、前記伸縮糸を
前記ウェールに夫々編み込む(請求項5に対応)点にあ
る。 〔特徴手段1の作用効果〕従って、上記第1特徴手段に
よれば、前記特徴構成1〜3の何れかに記載した発明の
レース編物の如く、ループ状に編んだ経糸で形成するウ
ェールの複数に夫々1本以上の伸縮糸を編み込んである
レース編物に、その幅方向の一端部側から他端部側にか
けて次第に小さくなるような収縮復元性を付与すること
ができ、各ウェールにおいて、編み込み時に各伸縮糸に
加わる伸長力の合計を、その一端部側には大きく、その
他端部側には小さくなるように機上において与えること
によって、前記レース編物の伸縮糸を夫々編み込んだ各
ウェールには、その合計伸長力の前記幅方向の変化に応
じた収縮復元性が機上において付与されることになり、
前記各ウェールに編み込んだ伸縮糸の弾性復元力を十分
に活用して、前記各ウェールに対して、前記一端部側に
は大きく、且つ、前記他端部側には小さい収縮復元性を
付与することが可能になる。従って、製品(即ち、前記
レース編機から取り外したレース編物)は、前記一端部
側の前記ウェールの長手方向の長さは前記他端部側のそ
れに比して、機上における長さより大きく収縮し、製品
は伸縮性を備えながら湾曲する。そして、経糸が、機上
の長さまでの伸びを許容するので、伸縮糸は、製品の機
上の長さまでの伸長を許容する伸縮性を製品に付与する
ことになる。その結果、湾曲した製品が得られ、しか
も、製品の全体に亘って十分な長手方向の伸縮性が付与
される。従って、被服に適用した際に、その着用時、不
着用時を問わず、被服の美観を向上できるレース編物を
提供できるようになる。
【0009】〔特徴手段2〕上記の目的のための本発明
の第2特徴手段は、レース編物の幅方向に配置されるル
ープ状に編んだ経糸で形成するウェールの複数に、同一
本数で、複数種の伸長度の異なった伸縮糸を編み込むと
共に、機上における前記各ウェールにおける前記伸縮糸
夫々に加える伸長力の合計を、前記幅方向の一端部側か
ら他端部側にかけて次第に小さくなるように傾斜させな
がら、前記伸縮糸を前記ウェールに夫々編み込む(請求
項6に対応)点にある。 〔特徴手段2の作用効果〕従って、上記第2特徴手段に
よれば、ウェールの複数に、同一本数で、複数種の伸長
度の異なった伸縮糸を編み込んであるので、各ウェール
には異なる収縮復元性が付与されており、この各ウェー
ルに、機上における前記ウェール夫々における前記伸縮
糸夫々に与える伸長力の合計を、前記幅方向の一端部側
から他端部側にかけて次第に小さくなるように傾斜させ
ながら、前記伸縮糸を夫々のウェールに編み込むので、
機上において、前記一端部側には大きく、且つ、前記他
端部側には小さい収縮復元性をレース編物に付与するこ
とが可能になる。従って、製品は、前記一端部側の前記
ウェールの長手方向の長さは前記他端部側のそれに比し
て機上における長さより大きく収縮し、収縮復元性を備
えながら湾曲するようになる。そして、経糸が、機上の
長さまでの伸びを許容するので、伸縮糸は、製品の機上
の長さまでの伸長を許容する伸縮性を製品に付与するこ
とになる。その結果、製品の全体に亘って長手方向の伸
縮性が付与され、しかも、湾曲した製品が得られる。従
って、被服に適用した際に、その着用時、不着用時を問
わず、被服の美観を向上できるレース編物を提供できる
ようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】上記本発明の実施の形態につい
て、以下に、図面を参照しながら説明する。
【0011】〔第1の実施の形態〕図1に、前記第3特
徴構成に記載の発明の一例のレース編物を前記第1特徴
手段によって編成する場合の、機上の状態を模式図とし
て示すものである。図には、レース編物10の右側部分
を省略して示した。図には上下方向に示した各ウェール
1を構成する経糸2と、夫々の経糸2のループ3に、前
記ウェール1に沿って編み込まれた伸縮糸4とを示して
おり、緯糸5及び柄糸等の挿入糸については図示を省略
した。緯糸5及び柄糸6a等の挿入糸6は、図9に示し
た従来のレース編物10と同様に挿入し、編み込まれ
る。
【0012】図示のように、機上においては、各ウェー
ル1共に、各コース7のピッチは等しくなっている。そ
して、伸縮糸としてのウレタン製の一方のゴム糸4Aは
各ウェール1に編み込まれ、前記ウェール1の一部にさ
らに別の伸縮糸としてのウレタン製のゴム糸4Bが編み
込まれる。両ゴム糸4A,4Bには210デニールのゴ
ム糸を夫々用い、ウェール1のループ3に、図の左側に
は前記別のゴム糸4Bを多く、図の右側には前記別のゴ
ム糸4Bを少なくして挿入して編み込まれている(例え
ば、左側から順に、前記別のゴム糸4Bを挿入するウェ
ール1の割合が、8割のウェールに、6割のウェール
に、4割のウェールに、2割のウェールに、0割のウェ
ールに、夫々左に偏って前記ゴム糸4Bを挿入して編み
込んである。尚、レース編物10の右端部は図示してい
ない。)。前記ゴム糸4Aは、例えば2.5倍に、前記
ゴム糸4Bは例えば1.5倍に、夫々伸長して挿入され
ている。この製品は、図の左端においては機上の約1/
2.5に、図の右端においては機上の約1/1.5にな
り、湾曲した形状になる。そして、製品は、図上の左端
においては約2.5倍まで伸び得る伸縮性を有し、右端
においては約1.5倍まで伸び得る伸縮性を有すること
になる。
【0013】レース編機から取り外して単一のレース編
物に切り離したものの一例を図6に示す。このレース編
物は、機上においては、約20本が同時に編成されたも
のであり、夫々のレース編物10の部分毎に上記のよう
に、伸長度を変化させた伸縮糸4を挿入して編み込んだ
ものである。図示のレース編物10は、その長手方向に
引っ張ると、全体にわたって伸長し、直線的な帯状に伸
び、伸長を解くと、図示のような湾曲したレース編物に
なる。尚、図1においては、分かりやすくするために、
製品を構成するウェール数の少ない場合を示したが、実
際の構成ウェール数は多く、100mm程度の幅のレー
ス編物においても100本以上のウェールで構成される
ので、前記別のゴム糸4Bの挿入比率は更に細かく遷移
させることになる。また、機上における両伸縮糸4A,
4Bに与える伸長度は、用いる伸縮糸の特性に応じて適
宜設定されるものである。
【0014】〔第2の実施の形態〕図2に、前記第2特
徴構成に記載の発明の一例のレース編物を前記第1特徴
手段によって編成する場合の、機上の状態を模式図とし
て示すものである。図には、レース編物10の右側部分
を省略して示した。図には上下方向に示した各ウェール
1を構成する経糸2と、夫々の経糸2のループ3に、前
記ウェール1に沿って編み込まれた伸縮糸4とを示して
おり、緯糸5及び柄糸等の挿入糸については図示を省略
した。緯糸5及び柄糸6a等の挿入糸6は、図9に示し
た従来のレース編物10と同様に挿入し、編み込まれ
る。
【0015】図示のように、機上においては、各ウェー
ル1共に、各コース7のピッチは等しくなっている。そ
して、弾性復元力の異なる2種類の伸縮糸4a,4bの
何れかが各ウェール1に編み込まれ、前記2種類の伸縮
糸4a,4bは、弾性復元力の大きな伸縮糸4aとし
て、420デニールのウレタン製の太いゴム糸を、弾性
復元力の小さい伸縮糸4bとして、210デニールのウ
レタン製の細いゴム糸を夫々用い、ウェール1のループ
3に、図の左側には前記太いゴム糸4aを多く、且つ、
前記細いゴム糸4bを少なく、図の右側には前記細いゴ
ム糸4bを多く、且つ、前記太いゴム糸4aを少なくし
て挿入して(例えば、左側から順に、前記太いゴム糸4
aと前記細いゴム糸4bの比が、4:1、3:2、2:
3、1:4、0:5となるように、(但し、レース編物
10の右端部は図示していない。)夫々のゴム糸4a,
4bを各別に挿入して)編み込まれている。これらのゴ
ム糸4は、機上において、前記太いゴム糸4aは例えば
2.5倍に、前記細いゴム糸4bは例えば1.5倍に、
夫々異なる伸長度を付与して伸長されている。このよう
にして、両ゴム糸4a,4bの弾性復元力の差をさらに
強調した収縮復元力の変化を前記レース編物10に付与
するようにしてある。こうして、この製品は、左端にお
いては機上の約1/2.5に、右端においては機上の約
1/1.5になり、湾曲した形状になる。そして、製品
は、図の左端においては約2.5倍まで伸び得る伸縮性
を有し、右端においては約1.5倍まで伸び得る伸縮性
を有することになる。この場合にも、上記第1の実施の
形態の製品と同様に、図6に示したような形態になり、
同様の伸縮性を示す。尚、前記ゴム糸4aを太くして、
弾性復元力を大きくしたのは、同時にゴム糸の強さを高
めて、より大きな伸長度を与えることをも可能としたも
のであるが、ゴム糸の弾性復元力は、太さのみで定まる
のではなく、ゴム糸の材料によっても異なる。従って、
ゴム糸を太くすること無く、材質の選定によって、同じ
太さでより大きな弾性復元力を有し、且つ、高強度の素
材を選択することによって、同じ太さで異なる弾性収縮
力を有する2種類の伸縮糸4a,4bを組み合わせるこ
とも可能である。尚、図2においては、分かりやすくす
るために、製品を構成するウェール数を20として、右
端部を省略して示したが、実際に製品を構成するウェー
ル数は多く、上記2種類の伸縮糸の挿入比率は更に細か
く遷移させることになる。また、機上における伸縮糸の
伸長度は、用いる伸縮糸の特性に応じて適宜設定される
ものである。
【0016】〔第3の実施の形態〕図3に、前記第1特
徴構成に記載の発明のレース編物を前記第1特徴手段に
よって編成する場合の、機上の状態の一例を模式図とし
て示すものである。図には、レース編物10の上下方向
に示した各ウェール1を構成する経糸2と、一部の経糸
2のループ3に、一部の前記ウェール1に沿って編み込
まれた伸縮糸4とを示した。柄糸等の挿入糸については
図示を省略した。緯糸5及び柄糸6a等の挿入糸6は、
図9に示した従来のレース編物10と同様に挿入し、編
み込まれる。
【0017】図示のように、機上においては、各ウェー
ル1共に、各コース7のピッチは等しくなっている。そ
して、伸縮糸4は、ウェール1のループ3に、図の左側
には多く、右側には少なく、挿入して(例えば、並列す
るウェールを群に分け、各ウェール群夫々に、左側から
順に、8割のウェールに、6割のウェールに、4割のウ
ェールに、2割のウェールに、夫々伸縮糸4を挿入し
て)編み込まれている。これらの挿入糸4は、210デ
ニールのウレタン製のゴム糸が用いられ、これを二分し
て、機上において二種類の伸長度を与えられており、一
方の前記ゴム糸4Aには例えば2倍に、他方の前記ゴム
糸4Bには例えば1.5倍に、伸長度(即ち、伸長の倍
率)を異ならせて伸長されている。これらのゴム糸4
A,4Bは、各ウェール群夫々に同数挿入されている。
その結果、この製品の長さは、図上の左端における機上
の長さの約1/2から、次第に変化して、右端に至って
機上の長さの約1/1.5になり、湾曲した形状にな
る。そして、製品は、図上の左端においては約2倍まで
伸び得る伸縮性を有し、右端においては約1.5倍まで
伸び得る伸縮性を有することになる。尚、図3において
は、分かりやすくするために、製品を構成するウェール
数を少なくして右端を省略して示したが、実際には、製
品を構成するウェール数は多く、上記の伸縮糸の挿入比
率は更に細かく遷移させることになる。また、機上にお
ける伸縮糸の伸長度は、用いる伸縮糸の特性に応じて適
宜設定されるものである。
【0018】〔第4の実施の形態〕上記各実施の形態に
おける、レース編物10の柄糸6aの編み込みの一例を
模式的に表現したものを図4〜5に示す。図4はレース
編物10の幅方向の一端部を示し、図5は他端部を示し
ている。各ウェール1に各1本の伸縮糸4を、2種類の
弾性復元力の異なるウレタンゴム製のゴム糸を用いてお
り、弾性復元力の大きい伸縮糸4aとして、420デニ
ールのウレタン製の太いゴム糸を用い、弾性復元力の小
さい伸縮糸4bとして、210デニールの同質のウレタ
ン製の細いゴム糸を用いてあり、一端部側には前記太い
ゴム糸4aを多く、前記細いゴム糸4bを少なく挿入し
て高収縮復元性を付与してあり(図4参照)、他端部側
には前記太いゴム糸4aを少なく、前記細いゴム糸4b
を多く挿入して付与する収縮復元性を低くしてある(図
5参照)。さらに、機上において、前記太いゴム糸4a
には、前記細いゴム糸4bよりも大きな伸長度を付与し
て編み込んで、さらに高収縮復元性を付与するようにし
てある。図に示すように、経糸2のループ3に柄糸6a
を挿入して編み込むのに、前記高収縮復元性を付与した
側にはコース7に挿入しない間隔を大きくし(図4参
照)、前記低収縮復元性を付与した側にはコース7に挿
入しない間隔を小さくして編み込んである(図5参
照)。尚、図中緯糸5は省略してある。つまり、図4は
伸縮糸4の平均収縮復元力を大きくした側の端部の柄糸
5aの挿入パターンの一例を示したもので、柄糸5aが
他のウェール1に亘って挿入されるコース7の間隔を各
4コースにしてある。一方、図5は、同じレース編物1
0のゴム糸4の平均収縮復元力を小さくした側の端部の
柄糸5aの挿入パターンを示したもので、柄糸5aが他
のウェール1に亘って挿入されるコース7の間隔を各2
コースにしてある。図4は前記太いゴム糸4aの伸長度
を3倍にした例を示したものであり、図5は前記細いゴ
ム糸4bの伸長度を1.5倍にした例を示したものであ
る。つまり、前記平均収縮復元力にほぼ反比例するコー
スピッチで前記柄糸6aを挿入して編み込めば、レース
編機から取外し、伸長を解いた状態の製品における柄糸
の表すレース柄を、両側部において、ほぼ同じ形状にで
きる。尚、図4及び図5においては、製品を構成するウ
ェール数の少ない場合について、その一部のみを示した
が、実際に製品を構成するウェール数は多く、上記の伸
縮糸の挿入配分は更に細かく遷移させることになる。ま
た、機上における伸縮糸の伸長度は、用いる伸縮糸の特
性に応じて適宜設定されるものである。
【0019】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記の各実施の形態においては、夫々レース編物
の幅方向の一端部側から他端部側にかけて伸縮糸によっ
てウェールに付与される収縮復元力に勾配を与えた例を
示したが、均一な弾性復元力の伸縮糸を前記一端部側か
ら前記他端部側にかけて均一に配置して挿入して編み込
んであってもよい。前記機上における伸長度の異なる伸
縮糸を傾斜配置すれば、当然に製品は湾曲し、前記幅方
向に亘って変化する伸縮性を製品に付与することが出来
る。 〈2〉上記以外の挿入糸6の挿入コースピッチも求める
製品の透孔14の形状に合わせて、前記第4の実施の形
態における柄糸6aの挿入ピッチと同様にすればよい。 〈3〉第1、第2、第4の実施の形態においては、各ウ
ェールに伸縮糸を挿入する例を示したが、これらの伸縮
糸は一部のウェールには挿入しないことも可能であり、
必要に応じて伸縮糸を挿入しないウェールを設けること
は任意である。殊に、多数の製品を同時に編成する場合
には、製品の間を構成するウェールには伸縮糸は必要で
はない。 〈4〉上記各実施の形態は、幅の狭いレース編物につい
て示したが、幅広のレース編機において複数のレース編
物を同時に編成することも可能であり、前記付与される
伸縮性がレース編機の一端側から他端側にかけて一方向
に変化する場合に限らず、繰り返し変化するレース編物
の製造方法、交互に増大、減少を繰り返すレース編物の
製造方法をも本発明は包含するものであり、単に湾曲す
るレース編物だけではなく、中央部がより収縮し、或い
は両端部がより収縮し、幅方向の断面の形状がV字状に
或いはU字状になるようなレース編物をも包含する。こ
の場合に、レース編物に付与される伸縮性は、幅方向の
中央部が高く、或いは両端縁部が高くなるように形成さ
れる。その結果、幅方向に重ねて折り畳まれた状態で湾
曲したレース編物が形成される。尚、前記各特徴構成に
おけるレース編物は、レース編機に一度に掛けられる全
幅のレース編物のみを指すものではなく、上記同時に編
成される個々のレース編物をも指す。図6に示したレー
ス編物の一例は、レース編機から取り外して耳部等を切
り離して単一のレース編物にしたものであるが、この例
におけるレース編物は、機上において約20本が一枚の
レース地として同時に編成されたものである。尚、同時
に編成されるレース編物の本数は適宜その幅等によって
選定されるべきものである。 〈5〉前記柄糸の挿入コースピッチは厳密に伸縮糸の伸
長度に反比例するものではなく、レース編物の仕上げ工
程における熱加工による収縮をも考慮に入れて柄糸の挿
入パターンが設計されるものである。 〈6〉上記の第1の実施の形態では2本の伸縮糸4A,
4Bを挿入したウェールにおける伸縮糸のループへの挿
入の形態については示さなかったが、伸縮糸4Bはルー
プに一部間欠的に挿入してもよく、このようにすれば、
その挿入するループにおける伸縮糸の収縮復元に対する
抵抗を低減でき、レース編物の幅方向の伸縮性の変化を
より大きく出来る。その結果、レース編物の湾曲の曲率
を大きくしたり、調整することが可能である。 〈7〉前記図5及び図6においては、伸縮糸4aを挿入
したウェールにおける挿入糸6の同一ループへの挿入本
数の多いものも含んで示してあるが、前記伸縮糸4aは
前記挿入糸6の同一ループへの挿入本数の少ないウェー
ルに挿入するようにし、前記挿入糸6の同一ループへの
挿入本数の多いウェールには伸縮糸4bを挿入するよう
にすれば、上記〈6〉と同様に、その挿入するループに
おける伸縮糸の収縮復元に対する抵抗を低減でき、レー
ス編物の幅方向の伸縮性の変化をより大きく出来る。そ
の結果、レース編物の湾曲の曲率を大きくしたり、調整
することが可能である。 〈8〉上記の第3の実施の形態では伸縮糸を挿入しない
ウェールを配置したが、前記第1特徴構成を実現するの
に、前記伸縮糸の挿入密度の変化を与えるのに、各ウェ
ールに伸縮糸を挿入しながら、その挿入する本数に変化
を与えて挿入密度の変化を与えるようにしてもよく、1
つのウェールに挿入する伸縮糸の張力を高めることによ
って、大きな伸縮性をレース編物に付与することが可能
であり、例えば、ガードルのゴムに代えてこのレース編
物を用いることも可能になる。
【0020】
【実施例】
〔第1実施例〕婦人用肌着の襟ぐりに本発明のレース編
物を使用する例を図7に示す。図示の如く、肌着20の
一種であるトリコット製の伸縮性のシャツ20Aの襟部
21には、襟ぐり21aに沿って、本発明の湾曲したレ
ース編物10が縫い付けられている。この縫い付けに際
しては、前記レース編物10の伸縮性を活かすために、
伸縮性のミシン縫いによって前記レース編物10の湾曲
の内側周縁部10aが前記襟ぐり21aの周縁部に縫い
付けられ、前記湾曲の外側周縁部10bは、前記シャツ
20Aの生地に、同様に伸縮性のミシン縫いによって縫
い付けられている。従って、シャツ20Aの生地の伸縮
性を活かして、着脱に際して襟ぐり21aが伸縮するの
で、襟部21に襟開きを必要とせず、美観的に優れた肌
着とすることが出来た。さらに、従来は、上記襟ぐり2
1aのような曲線的な端縁部を装飾するには、平面的に
形成されたレースの柄部12の周縁を曲線的に形成し
て、その柄部12の周縁に沿ってレース地10を裁断し
て装飾用レースを切り出していたので、裁断に際してほ
つれ留めを必要としていたが、上記のとおり、本発明に
よって、ウェール1に沿って裁断したレース編物10を
そのまま使用できるようになった。従って、生地の伸縮
性を活かしながら、従来のように裁断部にほつれ留めを
施す必要もなく、簡単にレース装飾が出来るようにな
る。
【0021】〔第2実施例〕婦人用肌着のウエスト部に
本発明のレース編物を使用する例を図8に示す。図中
(イ)は、肌着20としてのパンティー20Bのウエス
ト部23に本発明のレース編物10を装飾を兼ねて、帯
ゴムに代えて用いたものであるが、人体のウエストから
ヒップにかけては三次元的曲面であり、前記ウエスト部
23からヒップ部24にかけての丸みを帯びた曲面に沿
うように、レース編物10がパンティー20Bのウエス
ト部23の周縁部に沿って伸縮性の糸で縫い付けてあ
る。つまり、レース編物10の湾曲の内側周縁部10a
を前記パンティー20Bのウエスト部23の周縁に沿っ
て幅広に伸縮性を付与しながら縫い付けてある。前記レ
ース編物10には全体的に伸縮糸の弾性復元力を大きく
して収縮復元力を強めたものを使用している。前記パン
ティー20Bのウエスト部23の周縁は、不着用時には
円形若しくは楕円形を示すものとなっている。また、図
中(ロ)は、肌着20としてのボディースーツ20Cの
ウエスト部23に本発明のレース編物10を装飾用に用
いたものであるが、上記パンティー20Bの場合と同様
に、二次元的な曲面を形成する前記ウエスト部23には
本発明のレース編物が有効に使用できる。つまり、前記
ボディースーツ20Cは、本来身体を締め付けてシルエ
ットを改善するものであり、全体に伸縮性を有するもの
で、装飾用のレース飾りに皺があると美観上好ましくな
く、本発明のレース編物の、幅方向に好適に変化する伸
縮性を有し、且つ、湾曲乃至は断面U字状若しくはV字
状に変形した状態で湾曲した形状が、着用していない状
態のボディースーツの前記ウエスト部23の形状に沿
い、外観を美観的に良好なものとすると同時に、着用時
の伸長した状態において充分な収縮復元力を有し、同時
に良好にレース飾りの形状を保ち、美観を良好なものと
することが出来る点に有用性がある。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
レース編物の幅方向に任意の収縮復元力を有し、且つ、
弛緩状態において湾曲したレース編物が得られ、被服へ
の適用時において、これら被服の着用時、不着用時を問
わず、被服の美観を向上できる被服用のレース編物を提
供することができた。
【0023】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態を示す概念図
【図2】本発明の別の実施の形態を示す概念図
【図3】本発明のさらに別の実施の形態を示す概念図
【図4】本発明の他の実施の形態を示す概念図
【図5】本発明の湾曲レース編物の一部を示す説明図
【図6】図5に示す湾曲レース編物の他の一部を示す説
明図
【図7】本発明のシャツへの適用例を示す説明図
【図8】本発明の他の適用例を示す説明図
【図9】従来のラッシェルレース編物の編み方を示す部
分説明図
【符号の説明】
1 ウェール 2 経糸 4 伸縮糸 4a 張力の大なる伸縮糸 4b 張力の小なる伸縮糸 6a 柄糸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ループ状に編んだ経糸(2)で形成する
    ウェール(1)を、その幅方向に多数設けたレース編物
    であって、 前記ウェール(1)の複数に伸縮糸(4)を編み込ん
    で、前記伸縮糸(4)を編み込んだウェール(1)を、
    その配置密度を前記幅方向の一端部側から他端部側にか
    けて次第に変化するように傾斜させて配置して、弛緩状
    態において湾曲した形状に形成されているレース編物。
  2. 【請求項2】 ループ状に編んだ経糸(2)で形成する
    ウェール(1)を、その幅方向に多数設けたレース編物
    であって、 前記ウェール(1)の複数に弾性復元力の異なる伸縮糸
    (4)を編み込んで、前記ウェール(1)には、前記一
    端部側ほど前記弾性復元力の大きい伸縮糸(4a)を多
    く、且つ、前記弾性復元力の小さい伸縮糸(4b)を少
    なく編み込むとともに、前記他端部側ほど前記弾性復元
    力の大きい伸縮糸(4a)を少なく、且つ、前記弾性復
    元力の小さい伸縮糸(4b)を多く編み込んで、前記幅
    方向に、前記ウェール(1)の付与される収縮力が、前
    記一端部側から前記他端部側にかけて次第に小さくなる
    ように、前記幅方向に亘って、夫々配置して、弛緩状態
    において湾曲した形状に形成されているレース編物。
  3. 【請求項3】 ループ状に編んだ経糸(2)で形成する
    ウェール(1)を、その幅方向に多数設けたレース編物
    であって、 前記ウェール(1)の複数に伸縮糸(4)を編み込むと
    共に、前記伸縮糸(4)を編み込むウェール(1)の一
    部夫々に、複数本の伸縮糸(4)を編み込んで、前記各
    ウェール(1)に対する前記伸縮糸(4)の編み込み密
    度を前記幅方向の一端部側からその他端部側にかけて次
    第に小さくなるように傾斜させて、弛緩状態において湾
    曲した形状に形成されているレース編物。
  4. 【請求項4】 前記一端部側の柄糸(6a)の挿入コー
    スピッチを前記他端部側の柄糸(6a)の挿入コースピ
    ッチに比して大きくして前記ウェール(1)に夫々前記
    柄糸(6a)を挿入して柄を形成してある請求項1〜3
    の何れかに記載のレース編物。
  5. 【請求項5】 ループ状に編んだ経糸(2)で形成する
    ウェール(1)を、その幅方向に複数設けてあるレース
    編物の製造方法であって、 前記レース編物の幅方向に配置される前記ウェール
    (1)の複数に、夫々1本以上の、複数種の伸長度の異
    なった伸縮糸(4)を編み込むと共に、レース編機上に
    おける前記一端部側から他端部側にかけて、前記各ウェ
    ール(1)における前記伸縮糸(4)夫々に加える伸長
    力の合計を、次第に小さくなるように傾斜させながら、
    前記伸縮糸(4)を前記ウェール(1)に夫々編み込む
    レース編物の製造方法。
  6. 【請求項6】 ループ状に編んだ経糸(2)で形成する
    ウェール(1)を、その幅方向に複数設けてあるレース
    編物の製造方法であって、 前記レース編物の幅方向に配置される前記ウェール
    (1)の複数に、同一本数で複数種の伸長度の異なった
    伸縮糸(4)を編み込むと共に、レース編機上における
    前記各ウェール(1)における前記伸縮糸(4)夫々に
    加える伸長力の合計を、前記幅方向の一端部側から他端
    部側にかけて次第に小さくなるように傾斜させながら、
    前記伸縮糸(4)を前記ウェール(1)に夫々編み込む
    レース編物の製造方法。
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