JP3796619B2 - レース編地とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として伸縮性を有するレース編地、特にガードル、ブラジャー、ショーツ等の女性用下着やボディスーツ、水着、レオタード等のスポーツウエアその他の体型補整機能を要する衣類に好適に使用できる経編編成によるレース編地と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来より、ガードル、ブラジャー、ショーツ等の女性用下着やボディスーツ、水着、レオタード等のスポーツウエアその他の衣類において、経編編成等による伸縮性を有するレース編地が使用されることが多い。
【0003】
このレース編地として、経編編成による場合、地編の基本組織を、鎖編糸と挿入糸によるサテン編、プレーンコード編、デンビ編、チュール編あるいはメッシュ調の編組織にして、ポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他の伸縮性糸を挿入して編成することにより、編地全体に比較的大きな伸縮性を付与し、これに柄筬による通常のレース柄、あるいはジャカードガイド筬による厚地、薄地、穴地等の変化による所謂ジャカードレース柄を構成したものが一般的である。
【0004】
ところで、従来のレース編地は、伸縮性糸が編地全体に挿入されて、編地全体が略一様な伸縮性を有するものであり、このレース編地を使用して作ったガードルやブラジャー等の衣類を着用した場合に、フィット性は有る程度はよいものの、体型に応じて部分的に大きい伸縮性を得ることができず、また体型補整機能にも乏しものであった。そのため、部分的に大きい伸縮性を持たせて体型補整機能を発揮させるために、別の伸縮性生地を当て布等として縫製していた。
【0005】
しかしながら、別の伸縮性生地を当て布にして部分的に伸縮性を大きくした衣類は、当て布が存在する部分と存在しない部分との境界部に、厚みの違いによる段差があらわれ、それがアウターウエアの外側からも視覚でき、外観的体裁を著しく低下させるという問題があった。また縫合部が硬くなって肌触りが悪くなり、着用者に不快感を与えるという問題もあった。
【0006】
そのため、近年、経編や丸編による伸縮性生地において、当て布を使用することなく、部分的に伸縮性を高めることが提案されている。
【0007】
例えば、特開平7−116663号には、非伸縮性糸と2種以上の伸縮性糸とを交編することにより、部分的に高い伸縮性を有する部分と低い伸縮性を有する部分とを、切り替え部を有しないように連続させて編成することが提案されている。
【0008】
しかしながら、前記提案の場合、前記高伸縮性部分と低伸縮性部分との切り替えによる段差が生じることはないが、前記高伸縮性部分および低伸縮性部分が編立ての方向に直線状、すなわち丸編の場合は周方向に、経編の場合はウエール方向(経方向)に直線状をなしているもので、体型補整機能も直線的なものに限られ、充分な機能を発揮できないものである。
【0009】
また、特開平12−8203号公報には、非伸縮性糸と伸縮性糸とにより経編編成されるレース編地等の編地において、伸縮性の強弱の要求に応じて、地編の表側にあらわれる編組織を切り替えて、組織の変化により、伸縮性の強い部分を形成し、この強い伸縮性の部分をカーブさせたパターン形状とすることが提案されている。
【0010】
しかしながら、この提案の場合は、編組織の変化によるものであって、この組織の変更により伸縮性に差を付け変化させるのにはある程度限度があり、そのため高伸縮性部分は低伸縮性部分に比してそれほど大きな伸縮性を得ることができず、体型補整機能上は充分に満足できるとは言えないものである。
【0011】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、経編編成による伸縮性を有するレース編地として、使用上の要求に応じて、部分的に伸縮性を強化した強化伸縮部を設けるとともに、この強化伸縮部を編方向に対して使用態様に応じた所定のカーブや折れ曲がり等を少なくとも一部に有する形状にして、しかもこの強化伸縮部を他部分に比して充分に大きな伸縮性を設定することができるレース編地と、このレース編地を容易に得ることができる製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、非伸縮性糸よりなる地編組織の編地において第1の伸縮性糸が編地全体に配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、地編と共にレース柄が一体に編成されてなる衣類用のレース編地であって、該編地の側縁部から所定幅で、編地全体に配される第1の伸縮性糸に対し伸縮強化用の第2の伸縮性糸が挿入され、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成されるとともに、該伸縮強化用の第2の伸縮性糸が横方向に移行して編成されることにより、前記強化伸縮部が、編地側部におけるスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状をなしていることを特徴とする。
【0013】
前記の構成により、前記強化伸縮部分においては、伸縮強化用の第2の伸縮性糸の追加により、組織の変化のみでは得られない大きな伸縮性を得ることができ、この強化伸縮部と他部分との伸縮性の差を大きくできる。そのため、このレース編地の使用上の伸縮性の強弱の求めに応じて、必要個所で任意のカーブや折れ曲がりを有する形状の強化伸縮部を形成でき、例えば衣類での使用における体型への適応性が増し、かつまた良好な体型補整機能をも発揮できることになる。
【0014】
本発明の場合は、前記強化伸縮部が編地側部におけるスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状をなすことにより、衣類としての使用において、スカラップの波形状の縁部のめくれ上がり等を防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。
【0015】
前記の強化伸縮部における伸縮強化用の第2の伸縮性糸が、地編全体に配される第1の伸縮性糸より伸縮性が大きい弾性糸であるものとすることができる。これにより、前記強化伸縮部の伸縮性を、他部分よりさらに大きくでき、かつ使用形態に応じて適宜設定できる
【0016】
また前記のレース編地において、前記強化伸縮部における伸縮強化用の第2の伸縮性糸として、伸縮性を異にする複数の糸が配されて、強化伸縮部の伸縮性が幅方向で段階的に変化せしめられてなるものとするのが好ましい。これにより、前記強化伸縮部を、例えば丸みのある体型に対して良好な体型補整機能を発揮できるものになる。
【0017】
本発明は、前記のレース編地の製造方法として、少なくとも1枚の筬により非伸縮性糸を用いて地編を編成し、これとは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬で第1の伸縮性糸を地編全体に配して編地全体に伸縮性を付与するように編成し、前記第1の伸縮性糸の筬とは別の筬である他の少なくとも1枚の筬により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を挿入して、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成するとともに、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を横方向に移行させて編成することにより、前記強化伸縮部を、編地側部のスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状に編成することを特徴とする。これにより、本発明のレース編地を編成できる。
【0018】
さらに、前記のレース編地の他の製造方法として、編目を形成する非伸縮性の編糸と、各ウエールの編目列に対して所要コースで横振り挿入される伸縮性糸である挿入糸とにより地編を編成してなり、編目を形成する前記編糸を導糸する筬と前記の挿入糸を導糸する筬とは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬で前記第1の伸縮性糸を地編全体に配して編地全体に伸縮性を付与するように編成し、前記第1の伸縮性糸の筬とは別の筬である他の少なくとも1枚の筬により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を挿入して、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成するとともに、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を横方向に移行させて編成することにより、前記強化伸縮部を、編地側縁部から所定幅でスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状に編成することを特徴とする。このように、編目を形成する編糸と、各ウエールの編目列に対して所要コースで横振り挿入される挿入糸とにより地編を編成するものにおいて、前記地編の挿入糸として伸縮性糸を用いて編成することにより、編地の経緯両方向の伸縮性を高めることができる。
【0019】
また前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部の中で編方向において部分的に伸縮性を変化させることもできる。これにより、強化伸縮部のバリエーションに富んだ製品を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の範囲外のレース編地の1例を示す平面図である。図1のものは、強化伸縮部の配設位置が編地の側縁部から所定幅の箇所ではない点において本発明とは異なるが、その他の点においては本発明と共通するので、本発明の実施例説明のための前提として説明するものである。図2は同上の一部の拡大平面図、図3は同上の一部の編組織図、図4は各筬毎に分離したラッピング組織図、図5(a)〜(d)は強化伸縮部の形状の変形例を示す略示図、図6及び図7はレース編地の使用例を示す略示斜視図である。
【0021】
図1のレース編地(A)は、地編を編成するいわゆる地筬とは別に、柄を編成する柄筬を備える経編機、あるいはジャカード装置により運動が制御される少なくとも1枚のジャカードガイド筬を備える経編機により編成される。
【0022】
すなわち、前記の経編機により、レース用の地編の基本組織、例えばウールや絹、綿等の天然繊維あるいは合成繊維等の非伸縮性糸よりなる鎖編糸(1)と挿入糸(2)とによる地編の組織に対して、ポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他よりなる第1の伸縮性糸(3)が、編目を形成しない挿入糸として、あるいは編目を形成する編目形成糸として、編地全体に配されて編成されることにより、編地全体に主として経方向の伸縮性が付与されている。
【0023】
そして、前記のレース編地(A)において、この編地の使用態様に応じて求められる所定部分に所定幅(所定数のウエール幅)で、編地全体に配される第1の伸縮性糸(3)とは別の伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)が挿入されて、伸縮性が他部分(5)より大きい帯状の強化伸縮部(6)を形成するように編成され、この強化伸縮部(6)が使用上の必要に応じた所定のカーブや折れ曲がり等を少なくとも一部に有する任意の形状で編方向に連続するように形成されている。
【0024】
前記の強化伸縮部(6)の形状としては、ガードルやブラジャー等の女性用下着その他の衣類での使用態様において、体型に応じた伸縮性を有するように、及び/又は、体型補整機能を果たすように、大きい伸縮性が求められる位置および形態に応じた任意の形状にできる。例えば、図5(a)〜(d)のように、所定のカーブおよびその繰り返しによる波形状、あるいはこの波形状をさらに大きくカーブさせた形状のほか、折れ曲がりのある屈折形状やその繰り返しによるジグザグ状、あるいはこれらの組み合わせ形状やこれらと直線状との組み合わせ形状等、補整機能等の使用上の要求に応え得る種々の非直線形状とすることができる。
【0025】
前記のレース編地(A)により、図6に示すロングタイプのガードル(10)を製作する場合、そのヒップ部(11)の下部に相当するラインに沿って所定のカーブをなし、さらに腰脇部(12)に向かって延びる形状の強化伸縮部(6)を形成する。
【0026】
これにより、該強化伸縮部(6)の伸縮性でヒップアップ機能を発揮することができる。この強化伸縮部(6)の幅や位置およびカーブの程度等は、サイズやヒップアップ機能等の狙っている体型補整機能を考慮して適宜設定できる。ショーツ等の他の女性用下着、あるいはボディスーツ、水着等のスポーツウエア(図示せず)においても、前記同様にヒップ部の下部のラインに沿って強化伸縮部を設けることにより、ヒップアップ機能を発揮させることができる。このほか、体型に応じた伸縮性や体型補整機能が求められる部分に、その要求に応える伸縮性を持った一もしくは複数の強化伸縮部を設けて実施することができる。いずれの場合も、前記強化伸縮部(6)と他の伸縮部(5)との間には、別生地を縫着した場合のような段差が生じないため、外衣をとおして境界部が外側にあらわれる等の不体裁も生じない。
【0027】
図7は本発明の基本となるレース編地(A)を示す。このレース編地は、ガードル、ショーツあるいはブラジャー等に使用するものにおいて、図7のように、前記強化伸縮部(6)を、編地(A)の側縁部(7)から所定幅でスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状をなすように設けておくものである。これにより、衣類としての使用において、スカラップの波形状の縁部のめくれ上がり等を防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。
【0028】
すなわち、例えば図6のようなガードル(10)において、スカラップが形成された前記側縁部(7)により下端開口縁部(13)を構成するように使用した場合、着用状態において湾曲状の延出縁部分(14)がめくれ上がり易く、不体裁になるが、前記のように強化伸縮部(6)が前記開口縁部(13)に沿って形成されていると、前記のめくれ上がりが生じず、湾曲状の延出縁部分(14)も身体にフィットした状態になり、体裁のよい美麗な着用状態を保つことができる。
【0029】
前記のレース編地(A)において、前記強化伸縮部(6)における伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)としては、第1の伸縮性糸(3)と同様のポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他の種々の伸縮性糸を用いることができ、その伸縮性が第1の伸縮性糸(3)と同じものであっても、この第2の伸縮性糸(4)の挿入により、この部分の伸縮性を強化できることになる。実施上は、第1の伸縮性糸(3)より伸縮性が大きい伸縮性糸を用いるのが好ましい。例えば、第1の伸縮性糸(3)が140デニールの場合、前記第2の伸縮性糸(4)として280デニールの糸を用いる。これにより、強化伸縮部(6)の伸縮性を、他部分よりさらに大きくでき、かつ使用形態に応じて適宜設定できる
【0030】
さらに、前記の強化伸縮部(6)における伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)として、伸縮性を異にする複数の伸縮性糸を所要ウエール分ずつ配して、該強化伸縮部(6)内における伸縮性を、幅方向で段階的に変化させることもできる。これにより、前記強化伸縮部(6)を、例えば丸みのある体型に対して良好な体型補整機能を発揮できるものになる。
【0031】
上記したレース編地(A)は、例えば、図3および図4に例示の編組織のように編成する。
【0032】
すなわち、図4(a)のように、少なくとも1枚の筬(L1 )により非伸縮性糸よりなる編目を形成する編糸(1)を導糸して各ウエールの編目列を編成するとともに、他の少なくとも1枚の筬(L2 )により非伸縮性糸よりなる挿入糸(2)を導糸して、前記編目列に対して所要コース毎に横振り挿入して編成することにより、地編の基本組織を編成する。図示する編組織の場合、前記筬(L1 )を所要コース毎に左右交互に隣接ウエールに移行させて編目形成する編成を繰り返しており、前記編糸(1)に切断が生じた場合の解れを防止できるようになっている。
【0033】
この地編の基本組織としては、図示する実施例のものに限らず、サテン編、デンビ編、プレーンコード編、チュール編あるいはメッシュ調の組織やネット組織等を基本とする種々の編組織による実施が可能であり、また組織を変化させることも可能である。
【0034】
そして、前記の筬(L 1 )(L 2 とは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬(L3 )で第1の伸縮性糸(3)を主として総詰めで導糸し、地編全体にわたって前記の鎖編による各ウエールの編目列に対してジグザグ状に経方向に挿入して編成することにより、編地(A)の全体に伸縮性を、主として経方向(編方向)に付与する。
【0035】
なお、前記の編組織における筬(L3 )により導糸する第1の伸縮性糸(3)を、図4(b)のように、1もしくは複数ウエール離れた二つの編目列間を交互に移行させて編目形成するように編成することも可能であり、この場合、編地全体として、縦方向のみでなく、緯方向にも高い伸縮性を付与することができる。すなわち経緯両方向に高い伸縮性を付与できる。
【0036】
また、他の少なくとも1枚の筬(L4 )により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)を導糸して編幅方向の所定の部分に所定幅(所定数のウエール)に渡って挿入して、他より伸縮性の大きい帯状の強化伸縮部(6)を形成するように編成するとともに、該筬(L4 )の第2の伸縮性糸(4)を適宜横方向に移行させて編成することにより、前記帯状の強化伸縮部(6)を所定のカーブや折れ曲がりのある形状、例えば図5の(a)〜(d)のような任意の形状をなすように編成する。
【0037】
この際、動きを異にする複数の筬を用いて、それぞれ前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸を所定個所に所定幅で配して編成することにより、カーブや折れ曲がりの形状が同形、対称形あるいは異形の複数の強化伸縮部を同時に形成できる。
【0038】
さらにレース柄については、上記の筬とは別の柄筬により柄糸を導糸して、適宜の柄を編成することも、また柄用のジャカードガイド筬を用いて、レース調の穴部と厚地と薄地を構成したレース柄とすることもできる(いずれもラッピング組織については図示を省略)。
【0039】
なお、ジャカードガイド筬は、筬の運動とは別に各ガイドが編針ピッチの1針分緯方向に変位できるように設けられており、ジャカード装置の変位プログラムに従って制御され、所望の柄の編成が行なわれるようになっている。
【0040】
前記のように編成することにより、上記した本発明のレース編地(A)を確実に編成できる。このレース編地(A)は、前記強化伸縮部(6)においては、伸縮強化用の第2伸縮性糸(4)の追加により、組織の変化のみでは得られない大きな伸縮性を得ることができ、この強化伸縮部(6)と他部分(5)との伸縮性の差を大きくでき、必要個所で任意のカーブや折れ曲がりを有する形状の強化伸縮部(6)を形成でき、衣類での使用において良好な体型適応性および補整機能を発揮できる。
【0041】
前記の強化伸縮部(6)の伸縮性は前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)の材質や太さ等を、編組織や密度と関連して適宜選択することにより、任意にかつ容易に設定できる。また、前記の強化伸縮部(6)の伸縮性を、幅方向で段階的に変化させたレース編地(A)は、同一の筬(L4 )に、伸縮性を異にする複数種の伸縮性糸を所要ウエール分ずつ配して編成することにより得ることができる。
【0042】
また、前記のレース編地(A)の編成において、地編組織の挿入糸(2)としてカバーリング糸等の伸縮性糸を用いて編成することにより、編地横方向の伸縮性を高めることができ、縦横両方向の伸縮性を保有したレース編地(A)を編成できる。また、前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部(6)の中で編方向において部分的に伸縮性を変化させることもでき、さらにバリエーションに富んだ製品を得ることができる
【0043】
【発明の効果】
上記したように本発明のレース編地及びその製造方法によれば、使用上の要求に応じて、所定の部分に、伸縮強化用の伸縮性糸を追加することにより、組織の変化のみでは得られない大きな伸縮性を有する所定の強化伸縮部を設け、この強化伸縮部を、編地側縁部から所定幅でスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状をなすように設けたものであり、これをガードルやパンティ、あるいはブラジャーその他の女性用下着に使用することにより、衣類としての使用において、スカラップの波形状の縁部のめくれ上がり等を防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。しかも外観的には強化伸縮部と他部分との境界部が外衣の上から目立たず、体裁よく使用できるものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の範囲外であるが、本発明の実施例の説明のためのレース編地の1例を示す平面図である。
【図2】 同上の一部の拡大平面図である。
【図3】 同上の一部の編組織図である。
【図4】 (a)は同上の各筬毎に分離した主要筬のラッピング組織図、(b)は第1の伸縮性糸の組織の変更例を示すラッピング組織図である。
【図5】 (a)(b)(c)(d)とも強化伸縮部の形状を例示する略示図である。
【図6】 本発明を含む同上のレース編地の使用例を示す略示斜視図である。
【図7】 本発明のレース編地の実施例を示す一部の平面図である。
【符号の説明】
(A) レース編地
(1) 鎖編糸
(2) 挿入糸
(3) 第1の伸縮性糸
(4) 伸縮強化用の第2の伸縮性糸
(5) 他部分
(6) 強化伸縮部
(10) ガードル
(11) ヒップ部
(12) 腰脇部
(13) スカラップの縁
(L1 ) 鎖編筬
(L2 ) 挿入糸筬
(L3 ) 第1の伸縮性糸の筬
(L4 ) 筬

Claims (6)

  1. 非伸縮性糸よりなる地編組織の編地において第1の伸縮性糸が編地全体に配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、地編と共にレース柄が一体に編成されてなる衣類用のレース編地であって、
    該編地の側縁部から所定幅で、編地全体に配される第1の伸縮性糸に対し伸縮強化用の第2の伸縮性糸が挿入され、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成されるとともに、該伸縮強化用の第2の伸縮性糸が横方向に移行して編成されることにより、前記強化伸縮部が、編地側部におけるスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状をなしていることを特徴とするレース編地。
  2. 前記強化伸縮部における伸縮強化用の第2の伸縮性糸が、地編全体に配される第1の伸縮性糸より伸縮性が大きい弾性糸である請求項1に記載のレース編地。
  3. 前記強化伸縮部における伸縮強化用の第2の伸縮性糸として、伸縮性を異にする複数の糸が配されて、該強化伸縮部の伸縮性が幅方向で段階的に変化せしめられてなることを特徴とする請求項1または2に記載のレース編地。
  4. 非伸縮性糸よりなる地編組織に対して第1の伸縮性糸が編地全体に配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、地編と共にレース柄が一体に編成されてなる衣類用のレース編地の製造方法であって、
    少なくとも1枚の筬により非伸縮性糸を用いて地編を編成し、これとは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬で前記第1の伸縮性糸を地編全体に配して編地全体に伸縮性を付与するように編成し、前記第1の伸縮性糸の筬とは別の筬である他の少なくとも1枚の筬により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を挿入して、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成するとともに、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を横方向に移行させて編成することにより、前記強化伸縮部を、編地側から所定幅でスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状に編成することを特徴とするレース編地の製造方法。
  5. 地編組織に対して第1の伸縮性糸が編地全体に配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、地編と共にレース柄が一体に編成されてなる衣類用のレース編地の製造方法であって、
    編目を形成する非伸縮性の編糸と、各ウエールの編目列に対して所要コースで横振り挿入される伸縮性糸である挿入糸とにより地編を編成してなり、編目を形成する前記編糸を導糸する筬と前記の挿入糸を導糸する筬とは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬で前記第1の伸縮性糸を地編全体に配して編地全体に伸縮性を付与するように編成し、前記第1の伸縮性糸の筬とは別の筬である他の少なくとも1枚の筬により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を挿入して、伸縮性が他部分より大きい帯状の強化伸縮部を形成するように編成するとともに、伸縮強化用の第2の伸縮性糸を横方向に移行させて編成することにより、前記強化伸縮部を、編地側縁部から所定幅でスカラップの波形状に沿ったカーブの繰り返し形状に編成することを特徴とするレース編地の製造方法。
  6. 前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部の中で編方向において部分的に伸縮性を変化させることを特徴とする請求項またはに記載のレース編地の製造方法。
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