JP2003055843A - 炭素繊維の製造法 - Google Patents
炭素繊維の製造法Info
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- JP2003055843A JP2003055843A JP2002163033A JP2002163033A JP2003055843A JP 2003055843 A JP2003055843 A JP 2003055843A JP 2002163033 A JP2002163033 A JP 2002163033A JP 2002163033 A JP2002163033 A JP 2002163033A JP 2003055843 A JP2003055843 A JP 2003055843A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】多フィラメントで高品質、高品位で設備生産性
及びコスト競争力に優れた低価格の炭素繊維が得られる
炭素繊維の製造方法を提供する。 【解決手段】ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐
炎化出、前炭化出のローラー上での幅1mm当たり平均
繊度を特定の範囲となるように隙間なく引き揃え、炭化
処理する炭素繊維の製造方法である。
及びコスト競争力に優れた低価格の炭素繊維が得られる
炭素繊維の製造方法を提供する。 【解決手段】ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐
炎化出、前炭化出のローラー上での幅1mm当たり平均
繊度を特定の範囲となるように隙間なく引き揃え、炭化
処理する炭素繊維の製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維の製造方
法に関し、特に、多フィラメントポリアクリロニトリル
系繊維束を大量にかつ高設備生産性で炭化処理し、低価
格の炭素繊維を得る炭素繊維の製造方法に関するもので
ある。
法に関し、特に、多フィラメントポリアクリロニトリル
系繊維束を大量にかつ高設備生産性で炭化処理し、低価
格の炭素繊維を得る炭素繊維の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維の需要は年々伸びており、特に
最近は、航空機やスポーツだけでなく自動車や建材等の
一般産業用途での需要が高まってきている。また、一般
産業用途ではフィラメント数20000以上の炭素繊
維、いわゆるラージトウタイプの炭素繊維が上市されて
いる。
最近は、航空機やスポーツだけでなく自動車や建材等の
一般産業用途での需要が高まってきている。また、一般
産業用途ではフィラメント数20000以上の炭素繊
維、いわゆるラージトウタイプの炭素繊維が上市されて
いる。
【0003】ラージトウタイプの炭素繊維は、その製造
過程において、繊維束一本あたりの処理量が多いことか
ら、生産効率が高くかつコストを安くすることができ
る。一般産業用途では、低コスト炭素繊維が要求される
ことから、このラージトウタイプの炭素繊維のさらなる
低コスト化は市場拡大を図る上で最大の課題となる。ま
た、ラージトウタイプの炭素繊維は、高次加工での均一
な拡がり性が要求されることから、撚りのない繊維束が
主流である。
過程において、繊維束一本あたりの処理量が多いことか
ら、生産効率が高くかつコストを安くすることができ
る。一般産業用途では、低コスト炭素繊維が要求される
ことから、このラージトウタイプの炭素繊維のさらなる
低コスト化は市場拡大を図る上で最大の課題となる。ま
た、ラージトウタイプの炭素繊維は、高次加工での均一
な拡がり性が要求されることから、撚りのない繊維束が
主流である。
【0004】従来、実質的に撚りのない繊維束に集束さ
れたプリカーサを炭化処理する方法としては、まず最初
に、数十〜数百錘のプリカーサ繊維束をシート状に引き
揃え、図1に示すように、200〜300℃の酸化性雰
囲気中で加熱処理することにより、耐炎化繊維束とする
耐炎化炉1の出側に配置した駆動ローラー2で耐炎化繊
維束を牽引、さらに引き揃えた後、引き続いて300〜
800℃の不活性雰囲気の前炭化処理工程3に導入し、
前炭化処理工程出に配置した駆動ローラー4で前炭化繊
維束を牽引し、さらに引き揃えた後、引き続いて800
〜1500℃の不活性雰囲気中の炭化処理工程5に導い
て炭素繊維を得る方法が一般的である。
れたプリカーサを炭化処理する方法としては、まず最初
に、数十〜数百錘のプリカーサ繊維束をシート状に引き
揃え、図1に示すように、200〜300℃の酸化性雰
囲気中で加熱処理することにより、耐炎化繊維束とする
耐炎化炉1の出側に配置した駆動ローラー2で耐炎化繊
維束を牽引、さらに引き揃えた後、引き続いて300〜
800℃の不活性雰囲気の前炭化処理工程3に導入し、
前炭化処理工程出に配置した駆動ローラー4で前炭化繊
維束を牽引し、さらに引き揃えた後、引き続いて800
〜1500℃の不活性雰囲気中の炭化処理工程5に導い
て炭素繊維を得る方法が一般的である。
【0005】焼成工程においては、隣接して走行する繊
維束同士が混繊、または毛羽立ちが発生するのを防止す
るとの考え方から、隣接して走行する繊維束同士が接触
することがないように、一定の隙間を維持して生産する
ことが一般的である。すなわち、焼成各工程設備として
は、ローラー上を走行する際の糸幅に加え、隣接して走
行する繊維束との隙間を維持するための機幅が必要とな
る。
維束同士が混繊、または毛羽立ちが発生するのを防止す
るとの考え方から、隣接して走行する繊維束同士が接触
することがないように、一定の隙間を維持して生産する
ことが一般的である。すなわち、焼成各工程設備として
は、ローラー上を走行する際の糸幅に加え、隣接して走
行する繊維束との隙間を維持するための機幅が必要とな
る。
【0006】炭素繊維の生産性を上げる、またはコスト
ダウンを図るためには、(1)生産速度を上げる方法、
(2)繊維束本数を増やすこと等が挙げられる。しかし
ながら、前者の(1)の方法では、必要な性能を得るた
めには一定の耐炎化及び炭化時間を確保する必要があ
り、そのため炉長を長くすることになり、特に生産速度
の律速である耐炎化炉の処理段数増や炭化設備大型化等
による設備費用増加、炉内温度を恒温に保つためのエネ
ルギーの増大と、かえってコストアップの要因となる。
後者の(2)の方法も同様に、特に実質的に撚りのない
繊維束を焼成する場合は、幅方向に隣接して走行する繊
維束同士が混繊、毛羽増長を防止するとの前述の考え方
から、隣接繊維束との隙間を維持するため、機器幅アッ
プによる使用エネルギーの増大、設備費用アップという
コストアップ要因となり、かえって生産性、コスト競争
力を低めることになる。全工程を溝ローラーで繊維束を
走行させることにより隣接繊維束との干渉はなくなり、
機幅を狭くすることはできるが、数百錘の繊維束の全て
を規定の溝に分繊して入れ込もうとすると多大な作業負
荷となり、作業効率が大幅に低下する。
ダウンを図るためには、(1)生産速度を上げる方法、
(2)繊維束本数を増やすこと等が挙げられる。しかし
ながら、前者の(1)の方法では、必要な性能を得るた
めには一定の耐炎化及び炭化時間を確保する必要があ
り、そのため炉長を長くすることになり、特に生産速度
の律速である耐炎化炉の処理段数増や炭化設備大型化等
による設備費用増加、炉内温度を恒温に保つためのエネ
ルギーの増大と、かえってコストアップの要因となる。
後者の(2)の方法も同様に、特に実質的に撚りのない
繊維束を焼成する場合は、幅方向に隣接して走行する繊
維束同士が混繊、毛羽増長を防止するとの前述の考え方
から、隣接繊維束との隙間を維持するため、機器幅アッ
プによる使用エネルギーの増大、設備費用アップという
コストアップ要因となり、かえって生産性、コスト競争
力を低めることになる。全工程を溝ローラーで繊維束を
走行させることにより隣接繊維束との干渉はなくなり、
機幅を狭くすることはできるが、数百錘の繊維束の全て
を規定の溝に分繊して入れ込もうとすると多大な作業負
荷となり、作業効率が大幅に低下する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭素
繊維の生産において、品質と品位を共に低下させること
なく、より小型の設備規模で多量の繊維束を処理し、コ
スト競争力に優れた炭素繊維を得る炭素繊維の製造方法
を提供することにある。
繊維の生産において、品質と品位を共に低下させること
なく、より小型の設備規模で多量の繊維束を処理し、コ
スト競争力に優れた炭素繊維を得る炭素繊維の製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素繊維の製造
方法は、好適には、総フィラメント数10,000〜1
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束(以下、プリカー
サとする)を200〜300℃の酸化雰囲気中で加熱す
ることにより得られた耐炎化繊維束を、300〜800
℃の不活性雰囲気中で前炭化処理し、さらに800〜1
500℃の不活性雰囲気中で炭化処理する炭素繊維の製
造方法において、前記耐炎化繊維束を溝なしローラー上
で引き揃えて前炭化処理工程に導入する、さらに前記前
炭化処理繊維束を溝なしローラー上で引き揃えて炭化処
理工程に導入するに際し、該溝なしローラー上で隣接し
て走行する繊維束間に隙間を有さず、糸幅/糸厚み比で
表される平均扁平率を規制する、または繊維束の幅方向
の一定間隔あたりのみかけの繊度を規制することを特徴
とする炭素繊維の製造方法である。
方法は、好適には、総フィラメント数10,000〜1
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束(以下、プリカー
サとする)を200〜300℃の酸化雰囲気中で加熱す
ることにより得られた耐炎化繊維束を、300〜800
℃の不活性雰囲気中で前炭化処理し、さらに800〜1
500℃の不活性雰囲気中で炭化処理する炭素繊維の製
造方法において、前記耐炎化繊維束を溝なしローラー上
で引き揃えて前炭化処理工程に導入する、さらに前記前
炭化処理繊維束を溝なしローラー上で引き揃えて炭化処
理工程に導入するに際し、該溝なしローラー上で隣接し
て走行する繊維束間に隙間を有さず、糸幅/糸厚み比で
表される平均扁平率を規制する、または繊維束の幅方向
の一定間隔あたりのみかけの繊度を規制することを特徴
とする炭素繊維の製造方法である。
【0009】また、総フィラメント数10,000〜1
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を、200〜30
0℃の酸化雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎
化繊維束に集束剤を付与した後、300〜800℃の不
活性雰囲気中で前炭化処理し、さらに800〜1500
℃の不活性雰囲気中で炭化処理することを特徴とする炭
素繊維の製造方法である。
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を、200〜30
0℃の酸化雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎
化繊維束に集束剤を付与した後、300〜800℃の不
活性雰囲気中で前炭化処理し、さらに800〜1500
℃の不活性雰囲気中で炭化処理することを特徴とする炭
素繊維の製造方法である。
【0010】上記処理においては、溝なしローラー上で
の糸幅/糸厚み比で表される平均扁平率は10〜30の
範囲とすることが好ましい。また、溝なしローラー上で
の繊維束の幅方向の1mm当たりのみかけの繊度Fを、
3,300〜7,700dtexに保つように規制することが
好ましい。また、上記平均扁平率や繊維束の幅方向の1
mm当たりみかけの繊度は、溝なしローラーの入出に配
置した溝付きローラーにより規制することができる。平
均繊度F(dtex)の繊維束の溝なしローラー上での幅方向
の見かけの繊度を規制するための、溝なしローラーの入
側に配置した溝付きローラーの溝ピッチa(mm)はF
/7,700≦a≦F/3,300となるように設定する
ことが望ましい。
の糸幅/糸厚み比で表される平均扁平率は10〜30の
範囲とすることが好ましい。また、溝なしローラー上で
の繊維束の幅方向の1mm当たりのみかけの繊度Fを、
3,300〜7,700dtexに保つように規制することが
好ましい。また、上記平均扁平率や繊維束の幅方向の1
mm当たりみかけの繊度は、溝なしローラーの入出に配
置した溝付きローラーにより規制することができる。平
均繊度F(dtex)の繊維束の溝なしローラー上での幅方向
の見かけの繊度を規制するための、溝なしローラーの入
側に配置した溝付きローラーの溝ピッチa(mm)はF
/7,700≦a≦F/3,300となるように設定する
ことが望ましい。
【0011】また、本発明においては、フックドロップ
法による繊維交絡値CF値が10〜150(l/m)の範
囲となるように、交絡処理した一条の繊維束を耐炎化お
よび炭化処理することが好ましい態様である。
法による繊維交絡値CF値が10〜150(l/m)の範
囲となるように、交絡処理した一条の繊維束を耐炎化お
よび炭化処理することが好ましい態様である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0013】まず、本発明におけるアクリル系前駆体繊
維束は、好適には、総フィラメント数10,000〜1
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
前駆体繊維束である。総フィラメント数が10,000
未満であるとコストがかかりすぎることがあり、10
0,000を超えると均一に耐炎化処理、炭化処理でき
ない場合がある。
維束は、好適には、総フィラメント数10,000〜1
00,000の実質的に撚りのない繊維束に集束された
前駆体繊維束である。総フィラメント数が10,000
未満であるとコストがかかりすぎることがあり、10
0,000を超えると均一に耐炎化処理、炭化処理でき
ない場合がある。
【0014】また、本発明で用いるアクリル系前駆体繊
維束はフックドロップ法による繊維交絡値(以下、CF
値という)が好ましくは10〜150/mの範囲となる
ように規制したものであるが、このフックドロップ法に
よる交絡値は以下の方法で測定されるものである。
維束はフックドロップ法による繊維交絡値(以下、CF
値という)が好ましくは10〜150/mの範囲となる
ように規制したものであるが、このフックドロップ法に
よる交絡値は以下の方法で測定されるものである。
【0015】すなわち、アクリル系前駆体繊維束を上下
方向に垂らして200gの重りをつける。アクリル系前
駆体繊維束に重り(30g)のついた鍵針を刺し、落下
する距離を50回測定後、最大のものから大きい順に1
0個、最小のものから小さい順に10個を除いた30個
の測定値の平均値X(cm)を用い、下記式よりCF値
を求める。 CF=100/X(l/m) また、交絡のムラを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。このようにして測定したアクリル系前駆体繊維束
のCF値は、150より大きいと高次加工における拡が
り性が悪化する。一方、CF値が10より小さいと繊維
束の収束性が低下し、隣接して走行する繊維束と交絡し
やすくなり、毛羽増加、巻付き増加等のトラブルの原因
となる。よって、操業安定性と高次加工性に優れた炭素
繊維を得るための適切なアクリル系前駆体繊維束のCF
値は、好ましくは10〜150(l/m)である。さらに
好ましくは20〜80(l/m)の範囲である。
方向に垂らして200gの重りをつける。アクリル系前
駆体繊維束に重り(30g)のついた鍵針を刺し、落下
する距離を50回測定後、最大のものから大きい順に1
0個、最小のものから小さい順に10個を除いた30個
の測定値の平均値X(cm)を用い、下記式よりCF値
を求める。 CF=100/X(l/m) また、交絡のムラを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。このようにして測定したアクリル系前駆体繊維束
のCF値は、150より大きいと高次加工における拡が
り性が悪化する。一方、CF値が10より小さいと繊維
束の収束性が低下し、隣接して走行する繊維束と交絡し
やすくなり、毛羽増加、巻付き増加等のトラブルの原因
となる。よって、操業安定性と高次加工性に優れた炭素
繊維を得るための適切なアクリル系前駆体繊維束のCF
値は、好ましくは10〜150(l/m)である。さらに
好ましくは20〜80(l/m)の範囲である。
【0016】また、本発明において用いるアクリル系前
駆体繊維束は繊維束に集束されてなるため、そのCF値
のCV値は5〜40%が好ましい。具体的には特開平1
0−195718号公報に示された交絡方法が好ましく
用いられる。
駆体繊維束は繊維束に集束されてなるため、そのCF値
のCV値は5〜40%が好ましい。具体的には特開平1
0−195718号公報に示された交絡方法が好ましく
用いられる。
【0017】上記前駆体繊維束は、その製造方法から交
絡度が一定であり、また、単繊維同士に拘束力を持って
いるため、糸のさばけが起こりにくく、焼成時のローラ
ーへの巻付き等が少なくてすみ、また、隣接して走行す
る繊維束と接触した場合もその後の分繊が容易であり、
安定な操業が可能となる。
絡度が一定であり、また、単繊維同士に拘束力を持って
いるため、糸のさばけが起こりにくく、焼成時のローラ
ーへの巻付き等が少なくてすみ、また、隣接して走行す
る繊維束と接触した場合もその後の分繊が容易であり、
安定な操業が可能となる。
【0018】この前駆体繊維束を200〜300℃の酸
化性雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎化繊維
束を、耐炎化処理炉出の駆動ローラーで牽引、溝なしロ
ーラー上で引き揃えた後、繊維束毎に分繊し、300〜
800℃の不活性雰囲気中で前炭化処理し、得られた前
炭化繊維束を前炭化炉出の駆動ローラーで牽引、溝なし
ローラー上で引き揃えた後、さらに800〜1500℃
の不活性雰囲気中で炭化処理することが好ましい。
化性雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎化繊維
束を、耐炎化処理炉出の駆動ローラーで牽引、溝なしロ
ーラー上で引き揃えた後、繊維束毎に分繊し、300〜
800℃の不活性雰囲気中で前炭化処理し、得られた前
炭化繊維束を前炭化炉出の駆動ローラーで牽引、溝なし
ローラー上で引き揃えた後、さらに800〜1500℃
の不活性雰囲気中で炭化処理することが好ましい。
【0019】耐炎化繊維を得るための酸化性雰囲気と
は、酸素、塩酸等の雰囲気のいずれを問わないが、安価
かつ簡便に得られる気体として空気が望ましい。また、
不活性雰囲気としては窒素、アルゴン、ネオン等いずれ
を問わないが、比較的安価に得ることのできる窒素が好
ましく用いられる。
は、酸素、塩酸等の雰囲気のいずれを問わないが、安価
かつ簡便に得られる気体として空気が望ましい。また、
不活性雰囲気としては窒素、アルゴン、ネオン等いずれ
を問わないが、比較的安価に得ることのできる窒素が好
ましく用いられる。
【0020】また、前駆体繊維束を耐炎化処理した後
に、集束剤を付与することも好ましい。これにより隣接
して走行する繊維束と接触した場合でも繊維同士の擦れ
による毛羽立ちを抑制することができる。かかる集束剤
としては難燃性の液体であれば特に限定されないが、
水、エステル系油剤、などを用いることができ、なかで
もコストおよび取り扱いが簡便なことから水が好まし
い。また、耐炎化繊維を織物加工して電極基材などの用
途に用いる場合は、かかる工程で集束剤として脂肪族エ
ステルを付与することが好ましい。
に、集束剤を付与することも好ましい。これにより隣接
して走行する繊維束と接触した場合でも繊維同士の擦れ
による毛羽立ちを抑制することができる。かかる集束剤
としては難燃性の液体であれば特に限定されないが、
水、エステル系油剤、などを用いることができ、なかで
もコストおよび取り扱いが簡便なことから水が好まし
い。また、耐炎化繊維を織物加工して電極基材などの用
途に用いる場合は、かかる工程で集束剤として脂肪族エ
ステルを付与することが好ましい。
【0021】このような集束剤を付与する方法としては
特に限定されないがスプレー、ローラー浸漬、などの方
法を用いることができる。尚、集束剤は耐炎化繊維の重
量に対して、5〜30重量%程度付与することが好まし
い。更に好ましくは10〜20重量%である。集束剤の
付与量が5重量%未満であると、十分な集束性を与える
ことができず毛羽立ち防止効果が十分でない場合があ
り、30重量%を超えると耐炎化繊維に付着している油
剤成分が洗い流され、単繊維同士の融着により炭素繊維
の強度を低下させるという場合がある。
特に限定されないがスプレー、ローラー浸漬、などの方
法を用いることができる。尚、集束剤は耐炎化繊維の重
量に対して、5〜30重量%程度付与することが好まし
い。更に好ましくは10〜20重量%である。集束剤の
付与量が5重量%未満であると、十分な集束性を与える
ことができず毛羽立ち防止効果が十分でない場合があ
り、30重量%を超えると耐炎化繊維に付着している油
剤成分が洗い流され、単繊維同士の融着により炭素繊維
の強度を低下させるという場合がある。
【0022】前記耐炎化繊維束を耐炎化炉出で牽引、引
き揃えて駆動する溝なしローラー上で隣接して走行する
繊維束間に隙間を有さず、糸幅/糸厚み比で表される平
均扁平率を規制する、または繊維束の幅方向の1mm当
たりのみかけの繊度Fを3,300〜7,700dtexに規
制する方法としては、溝なしローラーの入側に設けた溝
付きローラーの溝ピッチa(mm)、繊維束の平均繊度
F(dtex)が、次式の関係となるように設定された溝ロ
ーラーを用いることが望ましい。 F/7,700≦a≦F/3,300 上記式のaは、図2に示す部分の距離とする。すなわ
ち、aが上記範囲内にあると、前記アクリル系繊維束に
耐炎化処理、または前炭化処理を施した繊維束同士が隙
間なくシート状で溝なしローラー上で干渉しながら走行
しても繊維束の厚みが均一であり、また、ローラーに沿
った繊維束内での内外周回差による繊維束での単繊維の
位置流動や隣接繊維束との間での擦過による繊維束同士
の混繊が起こらず、また、前述のように繊維束単位で交
絡処理を行なっていることから再分繊が容易であり、毛
羽立ちの増長といった品位悪化が発生しない。
き揃えて駆動する溝なしローラー上で隣接して走行する
繊維束間に隙間を有さず、糸幅/糸厚み比で表される平
均扁平率を規制する、または繊維束の幅方向の1mm当
たりのみかけの繊度Fを3,300〜7,700dtexに規
制する方法としては、溝なしローラーの入側に設けた溝
付きローラーの溝ピッチa(mm)、繊維束の平均繊度
F(dtex)が、次式の関係となるように設定された溝ロ
ーラーを用いることが望ましい。 F/7,700≦a≦F/3,300 上記式のaは、図2に示す部分の距離とする。すなわ
ち、aが上記範囲内にあると、前記アクリル系繊維束に
耐炎化処理、または前炭化処理を施した繊維束同士が隙
間なくシート状で溝なしローラー上で干渉しながら走行
しても繊維束の厚みが均一であり、また、ローラーに沿
った繊維束内での内外周回差による繊維束での単繊維の
位置流動や隣接繊維束との間での擦過による繊維束同士
の混繊が起こらず、また、前述のように繊維束単位で交
絡処理を行なっていることから再分繊が容易であり、毛
羽立ちの増長といった品位悪化が発生しない。
【0023】溝ピッチaがF/7,700よりも小さい
場合は、溝なしローラー上での繊維束内での内外周回差
による単繊維位置流動が大きくなり、繊維束内での糸同
士の擦過による毛羽立ち、そして隣接して走行する繊維
束との混繊を発生しやすくなる。また、溝ピッチaがF
/3,300を超える場合は、溝なしローラー上での糸
幅が大きくなり、その結果、前炭化及び炭化設備の単位
機幅あたりの焼成可能繊維束本数(以下、焼成密度(繊
維束数/m)という)が低くなるため、製造機器幅の大
型化とそれに伴う使用エネルギーの増大により加工コス
トアップとなり、経済的ではない。よって、溝付きロー
ラーの溝ピッチaは、F/7,700〜F/3,300の
範囲にすることが好ましい。ここでかかる焼成密度は2
8〜67(繊維束数/m)の範囲であることが望まし
い。
場合は、溝なしローラー上での繊維束内での内外周回差
による単繊維位置流動が大きくなり、繊維束内での糸同
士の擦過による毛羽立ち、そして隣接して走行する繊維
束との混繊を発生しやすくなる。また、溝ピッチaがF
/3,300を超える場合は、溝なしローラー上での糸
幅が大きくなり、その結果、前炭化及び炭化設備の単位
機幅あたりの焼成可能繊維束本数(以下、焼成密度(繊
維束数/m)という)が低くなるため、製造機器幅の大
型化とそれに伴う使用エネルギーの増大により加工コス
トアップとなり、経済的ではない。よって、溝付きロー
ラーの溝ピッチaは、F/7,700〜F/3,300の
範囲にすることが好ましい。ここでかかる焼成密度は2
8〜67(繊維束数/m)の範囲であることが望まし
い。
【0024】図2において、溝付きローラーの溝底フラ
ット部bについては、特に範囲が限定されるものではな
いが、溝断面積に占める繊維束の断面積比が50%以下
となるようにすることが望ましい。溝付きローラーの溝
深さhについても特に限定されるものではないが、溝ピ
ッチaの0.2倍未満であると走行繊維束の一部が溝を
乗り越えることがあり、その後の分繊が困難になる場合
がある。また、溝ピッチaの0.4倍を超える場合は、
溝断面積に対する繊維束の断面積比が小さくなり、加工
コストが増大し、経済的ではない。よって、溝深さhは
溝ピッチaの0.2〜0.4倍の範囲にすることが好まし
い。
ット部bについては、特に範囲が限定されるものではな
いが、溝断面積に占める繊維束の断面積比が50%以下
となるようにすることが望ましい。溝付きローラーの溝
深さhについても特に限定されるものではないが、溝ピ
ッチaの0.2倍未満であると走行繊維束の一部が溝を
乗り越えることがあり、その後の分繊が困難になる場合
がある。また、溝ピッチaの0.4倍を超える場合は、
溝断面積に対する繊維束の断面積比が小さくなり、加工
コストが増大し、経済的ではない。よって、溝深さhは
溝ピッチaの0.2〜0.4倍の範囲にすることが好まし
い。
【0025】また、前炭化に導入される繊維束にかかる
張力は、8〜50mg/dtexの範囲にすることが望まし
い。繊維束にかかる張力を8mg/dtex未満にすると、
炭素繊維の弾性率が低下する傾向を示す。また、繊維束
にかかる張力が50mg/dtexを超えると、単繊維切れ
による毛羽増加や強度低下を招く。炭化に導入される繊
維束にかかる張力は、45〜190mg/dtexの範囲に
することが望ましい。理由は前炭化炉に導入する場合と
同様である。本発明により隣接して走行する繊維束を隙
間なく走行させることができることから生産性アップ、
コストダウンを図るにおいて、より小型の設備で焼成す
ることができ、設備費用、使用エネルギーを削減でき、
より低価格の炭素繊維を得ることができるという利点が
ある。
張力は、8〜50mg/dtexの範囲にすることが望まし
い。繊維束にかかる張力を8mg/dtex未満にすると、
炭素繊維の弾性率が低下する傾向を示す。また、繊維束
にかかる張力が50mg/dtexを超えると、単繊維切れ
による毛羽増加や強度低下を招く。炭化に導入される繊
維束にかかる張力は、45〜190mg/dtexの範囲に
することが望ましい。理由は前炭化炉に導入する場合と
同様である。本発明により隣接して走行する繊維束を隙
間なく走行させることができることから生産性アップ、
コストダウンを図るにおいて、より小型の設備で焼成す
ることができ、設備費用、使用エネルギーを削減でき、
より低価格の炭素繊維を得ることができるという利点が
ある。
【0026】本発明で得られる炭素繊維は、高品質、高
品位で大量に、かつ、より低価格であることが要求され
る自動車や建材等の一般産業用途に好適に用いられる。
品位で大量に、かつ、より低価格であることが要求され
る自動車や建材等の一般産業用途に好適に用いられる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなん
ら限定されるものではない。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなん
ら限定されるものではない。
【0028】なお、実施例では各特性値は以下の方法で
測定した。
測定した。
【0029】<炭化処理前の繊維束の水分率>前駆体繊
維束を耐炎化処理した後、集束剤を付与する場合におい
ては集束剤付与後、炭化処理前の繊維束をサンプリング
し、測定試料とした。
維束を耐炎化処理した後、集束剤を付与する場合におい
ては集束剤付与後、炭化処理前の繊維束をサンプリング
し、測定試料とした。
【0030】測定試料を入れるガラス瓶と蓋を合わせた
重さW1×10-3(kg)を測定し、これに測定試料を
入れ、蓋をして重さW2×10-3(kg)を測定する。
次に、測定試料をガラス瓶に入れたまま、蓋を開けて1
30℃×7,200秒間、乾燥機の中で乾燥させた後、
乾燥機内でガラス瓶に蓋をした。乾燥機からガラス瓶を
取り出し、乾燥用のデシケータ内で2,400秒間冷却
した後、重さW3×10-3(kg)を測定した。以上の値
を用いて、次式により水分率を求めた。 水分率(%)={(W2−W3)/(W3−W1)}×1
00 本実施例では10本の繊維束についてかかる値を求め平
均値を水分率とした。 <フックドロップ値の測定>アクリル系前駆体繊維束を
上下方向に垂らして200gの重りをつける。アクリル
系前駆体繊維束に重り(30g)のついた鍵針を刺し、
落下する距離を50回測定後、最大のものから大きい順
に10個、最小のものから小さい順に10個を除いた3
0個の測定値の平均値X(cm)を用い、下記式よりC
F値を求めた。 CF=100/X(l/m) また、交絡のムラを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。 <炭素繊維束の引張強度及び引張弾性率>炭素繊維束の
引張強度及び引張弾性率はJIS R7601に従って測定し
た。なお、引張試験片は、次の樹脂組成物を炭素繊維束
に含浸し、130℃、35分の条件で加熱硬化させて作成し
た。
重さW1×10-3(kg)を測定し、これに測定試料を
入れ、蓋をして重さW2×10-3(kg)を測定する。
次に、測定試料をガラス瓶に入れたまま、蓋を開けて1
30℃×7,200秒間、乾燥機の中で乾燥させた後、
乾燥機内でガラス瓶に蓋をした。乾燥機からガラス瓶を
取り出し、乾燥用のデシケータ内で2,400秒間冷却
した後、重さW3×10-3(kg)を測定した。以上の値
を用いて、次式により水分率を求めた。 水分率(%)={(W2−W3)/(W3−W1)}×1
00 本実施例では10本の繊維束についてかかる値を求め平
均値を水分率とした。 <フックドロップ値の測定>アクリル系前駆体繊維束を
上下方向に垂らして200gの重りをつける。アクリル
系前駆体繊維束に重り(30g)のついた鍵針を刺し、
落下する距離を50回測定後、最大のものから大きい順
に10個、最小のものから小さい順に10個を除いた3
0個の測定値の平均値X(cm)を用い、下記式よりC
F値を求めた。 CF=100/X(l/m) また、交絡のムラを表す単位として、上記平均値に用い
た数値の標準偏差をその平均値で割ったものをCV値と
した。 <炭素繊維束の引張強度及び引張弾性率>炭素繊維束の
引張強度及び引張弾性率はJIS R7601に従って測定し
た。なお、引張試験片は、次の樹脂組成物を炭素繊維束
に含浸し、130℃、35分の条件で加熱硬化させて作成し
た。
【0031】樹脂組成:3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボ
キシレート(100重量部)/3フッ化ホウ素モノエチ
ルアミン(3重量部)/アセトン(4重量部) <炭素繊維束の毛羽数>炭素繊維束長さ1mあたりにつ
き、炭素繊維束から5mm以上突出した単繊維及び単繊
維の集合体のの個数を目視によりカウントした。
ルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボ
キシレート(100重量部)/3フッ化ホウ素モノエチ
ルアミン(3重量部)/アセトン(4重量部) <炭素繊維束の毛羽数>炭素繊維束長さ1mあたりにつ
き、炭素繊維束から5mm以上突出した単繊維及び単繊
維の集合体のの個数を目視によりカウントした。
【0032】(実施例1)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、単繊維繊度×フィラメント
数で求められる総繊度115,500dtex、フックドロ
ップ法による繊維交絡値が50l/mのポリアクリロニ
トリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210〜240℃
で60分間耐炎化処理して得られた耐炎化繊維束を、図
1に示す駆動する溝なしローラー2の入側に配置したa
=15mm、b=10mm、h=5mmの溝付ローラー
6で溝なしローラー2上で隣接糸と隙間なく、平均扁平
率15、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度を
7,700dtexに規制した。かかる繊維束の水分率は1
重量%であった。繊維束にかかる張力を21mg/dtex
として走行させた後、溝付ローラー7で繊維束毎に分繊
し、次いで、不活性雰囲気中で最高温度720℃で前炭
化処理し、さらに前炭化出のa=15mm、b=10m
m、h=5mmの溝付ローラー8で溝なしローラー4上
で隣接糸と隙間なく、平均扁平率15、繊維束1mm当
たりのみかけの平均繊度が7,700dtexとなるように
規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtexとして
走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気
中で最高温度1350℃で炭化処理を行なったところ、
得られた炭素繊維は引張強度が3,820MPa、弾性率
が230GPa、毛羽数が20個/mという優れたもので
あった。
ィラメント数70,000、単繊維繊度×フィラメント
数で求められる総繊度115,500dtex、フックドロ
ップ法による繊維交絡値が50l/mのポリアクリロニ
トリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210〜240℃
で60分間耐炎化処理して得られた耐炎化繊維束を、図
1に示す駆動する溝なしローラー2の入側に配置したa
=15mm、b=10mm、h=5mmの溝付ローラー
6で溝なしローラー2上で隣接糸と隙間なく、平均扁平
率15、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度を
7,700dtexに規制した。かかる繊維束の水分率は1
重量%であった。繊維束にかかる張力を21mg/dtex
として走行させた後、溝付ローラー7で繊維束毎に分繊
し、次いで、不活性雰囲気中で最高温度720℃で前炭
化処理し、さらに前炭化出のa=15mm、b=10m
m、h=5mmの溝付ローラー8で溝なしローラー4上
で隣接糸と隙間なく、平均扁平率15、繊維束1mm当
たりのみかけの平均繊度が7,700dtexとなるように
規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtexとして
走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気
中で最高温度1350℃で炭化処理を行なったところ、
得られた炭素繊維は引張強度が3,820MPa、弾性率
が230GPa、毛羽数が20個/mという優れたもので
あった。
【0033】(実施例2)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、実施例1と同様の設備で耐炎
化炉出および前炭化炉出の溝付ローラー6、7および
8、9に1溝おきに繊維束を通したところ、溝なしロー
ラー上で隣接する繊維束間に隙間が5mm、平均扁平率
25、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度は4,
620dtexとなり、得られた炭素繊維は引張強度が3,
580MPa、弾性率が232GPa、毛羽数が44個/
mであった。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、実施例1と同様の設備で耐炎
化炉出および前炭化炉出の溝付ローラー6、7および
8、9に1溝おきに繊維束を通したところ、溝なしロー
ラー上で隣接する繊維束間に隙間が5mm、平均扁平率
25、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度は4,
620dtexとなり、得られた炭素繊維は引張強度が3,
580MPa、弾性率が232GPa、毛羽数が44個/
mであった。
【0034】(実施例3)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、実施例1と同じ設備で、耐炎
化出の繊維束にかかる張力を55mg/dtex、前炭化出
の繊維束にかかる張力を198mg/dtexにしたとこ
ろ、耐炎化炉出の溝なしローラー上の繊維束の平均扁平
率は15、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度は
7,700dtexとなった。この状態で実施例1と同様に
炭化処理したところ、得られた炭素繊維の引張強度が
3,250MPa、弾性率233GPa、毛羽数が60個
/mであり、強度が若干低下し、過張力により単繊維切
れが増加したことにより毛羽数がやや増加した。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、実施例1と同じ設備で、耐炎
化出の繊維束にかかる張力を55mg/dtex、前炭化出
の繊維束にかかる張力を198mg/dtexにしたとこ
ろ、耐炎化炉出の溝なしローラー上の繊維束の平均扁平
率は15、繊維束幅1mm当たりのみかけの平均繊度は
7,700dtexとなった。この状態で実施例1と同様に
炭化処理したところ、得られた炭素繊維の引張強度が
3,250MPa、弾性率233GPa、毛羽数が60個
/mであり、強度が若干低下し、過張力により単繊維切
れが増加したことにより毛羽数がやや増加した。
【0035】(実施例4)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が5l/mのポリア
クリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜2
40℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重量
%の耐炎化繊維束を、実施例1と同様に焼成処理したと
ころ、得られた炭素繊維の引張強度が3,460MPa、
弾性率が228GPa、毛羽数が49個/mであり、引
張強度が若干低下し、繊維交絡度不足による溝なしロー
ラー上での隣接繊維束との混繊により毛羽数がやや増加
した。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が5l/mのポリア
クリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜2
40℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重量
%の耐炎化繊維束を、実施例1と同様に焼成処理したと
ころ、得られた炭素繊維の引張強度が3,460MPa、
弾性率が228GPa、毛羽数が49個/mであり、引
張強度が若干低下し、繊維交絡度不足による溝なしロー
ラー上での隣接繊維束との混繊により毛羽数がやや増加
した。
【0036】(実施例5)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜
240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重
量%耐炎化繊維束を、図1に示す駆動する溝なしローラ
ー2の入側に配置したa=10.5mm、b=5.5m
m、h=5mmの溝付ローラー6で溝なしローラー2上
で隣接糸と隙間なく、平均扁平率5、繊維束幅1mmあ
たりのみかけの平均繊度を11,000dtexに規制し、
繊維束にかかる張力を21mg/dtexとして走行させた
後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温
度720℃で前炭化処理し、さらに前炭化出のa=1
0.5mm、b=5.5mm、h=5mmの溝付ローラー
8で溝なしローラー4上で隣接糸と隙間なく、平均扁平
率5、繊維束1mm当たりのみかけの平均繊度が11,
000dtexとなるように規制し、繊維束にかかる張力を
83mg/dtexとして走行させた後、繊維束毎に分繊
し、次いで不活性雰囲気中で最高温度1350℃で炭化
処理を行なったところ、得られた炭素繊維は引張強度が
3,330MPa、弾性率が230GPa、毛羽数が80
個/mであり、引張強度がやや低下し、毛羽数が増加し
た。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜
240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重
量%耐炎化繊維束を、図1に示す駆動する溝なしローラ
ー2の入側に配置したa=10.5mm、b=5.5m
m、h=5mmの溝付ローラー6で溝なしローラー2上
で隣接糸と隙間なく、平均扁平率5、繊維束幅1mmあ
たりのみかけの平均繊度を11,000dtexに規制し、
繊維束にかかる張力を21mg/dtexとして走行させた
後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温
度720℃で前炭化処理し、さらに前炭化出のa=1
0.5mm、b=5.5mm、h=5mmの溝付ローラー
8で溝なしローラー4上で隣接糸と隙間なく、平均扁平
率5、繊維束1mm当たりのみかけの平均繊度が11,
000dtexとなるように規制し、繊維束にかかる張力を
83mg/dtexとして走行させた後、繊維束毎に分繊
し、次いで不活性雰囲気中で最高温度1350℃で炭化
処理を行なったところ、得られた炭素繊維は引張強度が
3,330MPa、弾性率が230GPa、毛羽数が80
個/mであり、引張強度がやや低下し、毛羽数が増加し
た。
【0037】(実施例6)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた耐炎化繊
維束を、図1に示す駆動する溝なしローラー2の入り側
に配置したa=15mm、b=10mm、h=5mmの
溝付ローラー6で溝なしローラー上で隣接糸と隙間な
く、平均扁平率15、繊維束幅1mm当たりのみかけの
平均繊度を7,700dtexに規制し、さらに集束剤とし
て、スプレーで水を付与した。かかる繊維束の水分率は
10重量%であった。繊維束にかかる張力を21mg/
dtexとして走行させた後、溝付ローラー7で繊維束毎に
分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温度720℃で前
炭化処理し、さらに前炭化出のa=15mm、b=10
mm、h=5mmの溝付ローラー8で溝なしローラー4
上で隣接糸と隙間なく、平均扁平率15、繊維束1mm
当たりのみかけの平均繊度が7,700dtexとなるよう
に規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtexとして
走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気
中で最高温度1350℃で炭化処理を行ったところ、得
られた炭素繊維は引張強度が3,857MPa、弾性率
が230GPa、毛羽数が9個/mという優れたもので
あった。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が50l/mのポリ
アクリロニトリル系前駆体繊維束を、耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた耐炎化繊
維束を、図1に示す駆動する溝なしローラー2の入り側
に配置したa=15mm、b=10mm、h=5mmの
溝付ローラー6で溝なしローラー上で隣接糸と隙間な
く、平均扁平率15、繊維束幅1mm当たりのみかけの
平均繊度を7,700dtexに規制し、さらに集束剤とし
て、スプレーで水を付与した。かかる繊維束の水分率は
10重量%であった。繊維束にかかる張力を21mg/
dtexとして走行させた後、溝付ローラー7で繊維束毎に
分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温度720℃で前
炭化処理し、さらに前炭化出のa=15mm、b=10
mm、h=5mmの溝付ローラー8で溝なしローラー4
上で隣接糸と隙間なく、平均扁平率15、繊維束1mm
当たりのみかけの平均繊度が7,700dtexとなるよう
に規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtexとして
走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気
中で最高温度1350℃で炭化処理を行ったところ、得
られた炭素繊維は引張強度が3,857MPa、弾性率
が230GPa、毛羽数が9個/mという優れたもので
あった。
【0038】(比較例1)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500、フッ
クドロップ法による繊維交絡値が50 1/mのポリアク
リロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜24
0℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重量%
の耐炎化繊維束を、図1に示す駆動する溝なしローラー
2の入側に配置したa=30.0mm、b=25.0mm、h
=5mmの溝付きローラー6で溝なしローラー2上で隣接
糸と隙間なく、平均扁平率43、繊維束1mmあたりのみ
かけの平均繊度を2,440デニールに規制し、繊維束
にかかる張力を21mg/dtexとして走行させた後、繊
維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温度72
0℃で前炭化処理し、さらに前炭化出のa=30.0m
m、b=25.0mm、h=5mmの溝付ローラー8で溝なし
ローラー4で隣接糸と隙間なく、平均扁平率43、繊維
束1mmあたりのみかけの平均繊度が2,680dtexとな
るように規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtex
として走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性
雰囲気中で最高温度1350℃で炭化処理を行ったとこ
ろ、得られた炭素繊維は引張強度が3,015MPa、
弾性率が229GPa、毛羽数が54個/mであった。
ィラメント数70,000、総繊度115,500、フッ
クドロップ法による繊維交絡値が50 1/mのポリアク
リロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210〜24
0℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1重量%
の耐炎化繊維束を、図1に示す駆動する溝なしローラー
2の入側に配置したa=30.0mm、b=25.0mm、h
=5mmの溝付きローラー6で溝なしローラー2上で隣接
糸と隙間なく、平均扁平率43、繊維束1mmあたりのみ
かけの平均繊度を2,440デニールに規制し、繊維束
にかかる張力を21mg/dtexとして走行させた後、繊
維束毎に分繊し、次いで不活性雰囲気中で最高温度72
0℃で前炭化処理し、さらに前炭化出のa=30.0m
m、b=25.0mm、h=5mmの溝付ローラー8で溝なし
ローラー4で隣接糸と隙間なく、平均扁平率43、繊維
束1mmあたりのみかけの平均繊度が2,680dtexとな
るように規制し、繊維束にかかる張力を83mg/dtex
として走行させた後、繊維束毎に分繊し、次いで不活性
雰囲気中で最高温度1350℃で炭化処理を行ったとこ
ろ、得られた炭素繊維は引張強度が3,015MPa、
弾性率が229GPa、毛羽数が54個/mであった。
【0039】(比較例2)単繊維繊度1.65dtex、フ
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が160l/mのポ
リアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、平均扁平率を6として前炭化
処理及び炭化処理した以外は実施例1と同様に焼成処理
したところ、得られた炭素繊維の引張強度が3162M
Pa、弾性率が223GPa、毛羽数が102個/mで
あり、繊維交絡度過多により、引張強度が低下し、毛羽
数が増加した。
ィラメント数70,000、総繊度115,500dtex、
フックドロップ法による繊維交絡値が160l/mのポ
リアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化温度210
〜240℃で60分間耐炎化処理して得られた水分率1
重量%の耐炎化繊維束を、平均扁平率を6として前炭化
処理及び炭化処理した以外は実施例1と同様に焼成処理
したところ、得られた炭素繊維の引張強度が3162M
Pa、弾性率が223GPa、毛羽数が102個/mで
あり、繊維交絡度過多により、引張強度が低下し、毛羽
数が増加した。
【0040】以上の実施例1〜6、および比較例1と2
の結果を、表1と表2にまとめた。
の結果を、表1と表2にまとめた。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、多フィラメントポリア
クリロニトリル系前駆体を炭化処理するに際し、溝なし
ローラー上で隣接して走行する繊維束との間に隙間をつ
くらなくても、その繊維束の幅方向の1mm当たりのみ
かけの繊度を制御することで、品質、品位および設備生
産性に優れた炭素繊維を得ることができる。さらに、多
フィラメントの繊維束を均一かつ効率的に大量生産でき
ることから、コスト競争力に優れた炭素繊維の生産が可
能になる。
クリロニトリル系前駆体を炭化処理するに際し、溝なし
ローラー上で隣接して走行する繊維束との間に隙間をつ
くらなくても、その繊維束の幅方向の1mm当たりのみ
かけの繊度を制御することで、品質、品位および設備生
産性に優れた炭素繊維を得ることができる。さらに、多
フィラメントの繊維束を均一かつ効率的に大量生産でき
ることから、コスト競争力に優れた炭素繊維の生産が可
能になる。
【図1】 図1は、炭素繊維を生産する耐炎化炉、前炭
化炉、炭化炉、ローラーの配置を示す概略工程図であ
る。
化炉、炭化炉、ローラーの配置を示す概略工程図であ
る。
【図2】 図2は、本発明に係る溝付ローラーの溝部を
説明するための概略断面図である。
説明するための概略断面図である。
1 耐炎化炉
2 耐炎化炉出溝なし駆動ローラー
3 前炭化炉
4 前炭化炉出溝なし駆動ローラー
5 炭化炉
6 耐炎化炉出溝付ローラー
7 前炭化炉入溝付ローラー
8 前炭化炉出溝付ローラー
9 炭化炉入溝付ローラー
a 溝ピッチ
b 溝底フラット部
h 溝深さ
フロントページの続き
Fターム(参考) 4L037 CS03 FA01 FA12 FA20 PA53
PC04 PC11 PS02 PS12
Claims (8)
- 【請求項1】 総フィラメント数10,000〜100,
000の実質的に撚りのない繊維束に集束されたポリア
クリロニトリル系前駆体繊維束を、200〜300℃の
酸化雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎化繊維
束を、300〜800℃の不活性雰囲気中で前炭化処理
し、さらに800〜1500℃の不活性雰囲気中で炭化
処理する炭素繊維の製造方法において、前記耐炎化繊維
束を溝なしローラー上で引き揃えて前炭化処理工程に導
入するに際し、該溝なしローラー上で隣接して走行する
繊維束間に隙間をつくらず、糸幅/糸厚み比で表される
平均扁平率が10〜30の範囲となるように規制するこ
とを特徴とする炭素繊維の製造方法。 - 【請求項2】 総フィラメント数10,000〜100,
000の実質的に撚りのない繊維束に集束されたポリア
クリロニトリル系前駆体繊維束を、200〜300℃の
酸化雰囲気中で加熱することにより得られた耐炎化繊維
束に集束剤を付与した後、300〜800℃の不活性雰
囲気中で前炭化処理し、さらに800〜1500℃の不
活性雰囲気中で炭化処理することを特徴とする炭素繊維
の製造方法。 - 【請求項3】 前炭化処理後の前炭化繊維束を溝なしロ
ーラー上で引き揃えて炭化処理工程に導入するに際し、
該溝なしローラー上で隣接して走行する繊維束間に隙間
をつくらず、糸幅/糸厚み比で表される平均扁平率が1
0〜30の範囲となるように規制することを特徴とする
炭素繊維の製造方法。 - 【請求項4】 耐炎化繊維束の平均扁平率規制におい
て、繊維束の幅1mm当たりのみかけの平均繊度を3,
300〜7,700dtex(デシテックス)に保つ請求項1
〜3のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項5】 平均扁平率を、溝なしローラーの入出両
側に配置された溝付きローラーによって制御する請求項
1〜4のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項6】 フックドロップ法による繊維交絡値CF
値が、10〜150(l/m)の範囲となるように交絡処
理した一条の繊維束を耐炎化および炭化処理することを
特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維の
製造方法。 - 【請求項7】 みかけの平均繊度を、溝なしローラーの
入出両側に配置された溝付きローラーによって制御する
請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項8】 前炭化炉内における耐炎化繊維束の張力
を8〜50mg/dtexの範囲に制御する請求項1〜7の
いずれかに記載の炭素繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163033A JP2003055843A (ja) | 2001-06-04 | 2002-06-04 | 炭素繊維の製造法 |
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JP2001168266 | 2001-06-04 | ||
JP2001-168266 | 2001-06-04 | ||
JP2002163033A JP2003055843A (ja) | 2001-06-04 | 2002-06-04 | 炭素繊維の製造法 |
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ID=26616294
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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