JP2003055583A - 光硬化型異方性導電組成物及びそれを用いて形成した異方性導電パターン - Google Patents

光硬化型異方性導電組成物及びそれを用いて形成した異方性導電パターン

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JP2003055583A JP34877198A JP34877198A JP2003055583A JP 2003055583 A JP2003055583 A JP 2003055583A JP 34877198 A JP34877198 A JP 34877198A JP 34877198 A JP34877198 A JP 34877198A JP 2003055583 A JP2003055583 A JP 2003055583A
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正樹 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣り合う配線間の絶縁性を低下させることな
く、接続部での導電性を維持できる、狭ピッチの配線又
は端子間の接続に適した光硬化型異方性導電組成物と、
それを用いて形成した異方性導電パターンを提供する。 【解決手段】 異方性導電組成物は、(A)カルボキシ
ル基を有する樹脂、(B)光重合性モノマー、(C)光
重合開始剤、及び(D)導電性粒子を含み、好ましくは
さらに(E)一分子中に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ化合物を熱硬化性成分として含む。例えば、液
晶表示装置のTABとITO端子の接続を行う場合、液
晶パネルのガラス基板上1に形成された各ITO電極2
の接続される端部のみに上記組成物を塗布し、乾燥、露
光、現像を行って異方性導電パターン3を電極上のみに
形成する。次いで、この異方性導電パターン3にTAB
5の各配線パターン6の端部を重ね、加熱もしくは紫外
線照射しながら圧着し、接合硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の基板上に形
成された微細な配線パターンに対して、対応する他の配
線パターン又は各種電子部品の電極を接続する際に用い
られる、光硬化型の異方性導電組成物及びそれを用いて
形成した異方性導電パターンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器や電子部品が小型化する
にともない、それに用いられる各種基板、例えばリジッ
ド基板やフレキシブル基板は、配線が微細になり、配線
間の間隔(ピッチ)も狭くなるいわゆる狭ピッチ化の傾
向にある。これに対応した他の配線基板の配線パターン
や液晶表示素子、IC等の電子部品の端子間隔も同様に
狭ピッチ化しており、これらの狭ピッチ化した配線と配
線又は配線と端子を信頼性高く電気的に接合する技術が
必要になりつつある。
【0003】このような狭ピッチ化された配線パターン
に配線又は端子を接続する方法として、従来、例えばフ
レキシブルプリント基板(FPC)やテープオートメー
テッドボンディング(TAB)等に形成された微細な配
線パターンと液晶パネルのガラス基板上に形成されたI
TO端子等を電気的、機械的に接続する場合において、
異方性導電膜を用いる方法が知られている。例えば、図
6に示すように、液晶パネルの背面ガラス基板1上に形
成された各ITO電極2の端部を覆うように、細いテー
プ状の導電性粒子含有樹脂フィルムからなる異方性導電
膜9を重ね、この上にTAB5に形成された配線パター
ン6の端部を重ねた後、これらを熱圧着する。尚、符号4
は前面ガラス基板である。
【0004】この異方性導電膜は、例えばポリウレタ
ン、ポリエステル、クロロプレン等の熱可塑性のホット
メルト樹脂、あるいはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等
からなる絶縁樹脂中に、半田やニッケル等の金属粒子も
しくはスチレン樹脂等の樹脂粒体表面にニッケル鍍金等
を施した導電性粒子を所定濃度で分散させて、シート状
に成膜したものであり、信頼性、使用上の便宜などの点
から一液型の熱硬化性樹脂を用いたものが主流となりつ
つある。その構成は、一般にエポキシ樹脂、硬化剤、及
び導電性粒子からなっている。
【0005】このような熱硬化性樹脂を用いた異方性導
電膜を使用して、例えば液晶表示装置のTABとITO
端子の接続を行う場合には、図4で説明したように、互
いに接続すべき相対する配線又は端子間に異方性導電膜
を挟むようにして配し、これを熱圧着させることによ
り、配線又は端子の間で圧着された部分のみが導通し、
一方で絶縁樹脂が熱硬化を開始して配線又は端子間の導
通を保った状態で固化し、これにより電気的、機械的に
接続させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の導電性粒子含有樹脂フィルムからなる異方性導
電膜を用いた場合、接続される配線のピッチが狭くなる
に従い、互いに接続される配線又は端子部の接触面積が
小さくなるため、接続部の間に挟まれた導電性粒子の個
数が少なくなり、接続部の電気抵抗が大きくなる。これ
に対し、樹脂中に分散させた導電性粒子の個数を増やし
て電気抵抗を小さくすることは可能であるが、導電性粒
子間の距離が短くなるためショートが起きやすくなり、
隣り合う配線間の絶縁性の信頼度が低下するという問題
があった。そのため、隣り合う配線間のピッチは60〜
100μm程度に止まっているのが現状であり、それ以
上の狭ピッチ化は困難な状況にある。
【0007】そこで、本発明の目的は、狭ピッチ化した
配線への接続において、隣り合う配線間の絶縁性を低下
させることなく、接続部での導電性を維持できる、狭ピ
ッチの配線又は端子間の接続に適した光硬化型異方性導
電組成物と、それを用いて形成した異方性導電パターン
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば光硬化型異方性導電組成物が提供さ
れ、その基本的な態様は、感光性樹脂組成物中に導電性
粒子が分散されてなる異方性導電組成物であって、少な
くとも(A)カルボキシル基を有する樹脂、(B)光重
合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)導電性
粒子を含むことを特徴としており、また第二の態様は、
上記各成分に加えて、さらに(E)一分子中に2個以上
のエポキシ基を有するエポキシ化合物を熱硬化性成分と
して含むことを特徴としている。このような本発明の組
成物は、ペースト状形態であってもよく、また予めフィ
ルム状に成膜したドライフィルムの形態であってもよ
い。
【0009】さらに本発明によれば、互いに接続すべき
相対する配線又は端子を配した基板のいずれか一方の、
接続される配線又は端子部分のみに、上記のような本発
明に係る光硬化型異方性導電組成物の皮膜パターンが露
光、現像にて形成されてなる異方性導電パターンが提供
される。ここで、本発明でいう「光硬化型異方性導電組
成物」とは、露光、現像にてパターン形成した後に加圧
することで、その加圧方向に導電性が生起するような性
質を有する組成物のことをいう。また、「異方性導電パ
ターン」とは、加圧方向に導電性が生起するような性質
を有する前記組成物の皮膜パターンをいう。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、導電性粒子含有樹脂フ
ィルムからなる異方性導電膜を用いる従来技術とは異な
り、露光、現像によって異方性導電パターンの形成が可
能な導電性粒子を含む感光性樹脂組成物を用いる点、及
び該組成物の塗膜又はドライフィルムを露光、現像する
ことによって配線又は端子の接続部分のみに異方性導電
パターンを形成する点に特徴を有する。このような構成
とすることにより、隣り合う狭ピッチの配線間に異方性
導電膜が残らないので、狭ピッチ化した配線への接続に
おいて、隣り合う配線間の絶縁性を低下させることな
く、接続部での導電性を維持できるようになり、隣り合
う配線又は端子間をさらに狭ピッチ化することが可能と
なる。
【0011】本発明のさらに他の特徴は、感光性樹脂又
は有機バインダーとして、露光後にアルカリ現像を可能
とするカルボキシル基を有する樹脂(A)を用いた点に
ある。それによって、溶剤現像の場合の火災危険性や作
業環境の悪化といった問題がなく、また現像後の廃液処
理も比較的容易になるなどの他の利点が得られる。さら
に、本発明の光硬化型異方性導電組成物の第二の態様
は、熱硬化性成分として一分子中に2個以上のエポキシ
基を有する多官能のエポキシ化合物(E)を含有するこ
とを特徴としている。それによって、接着剤を用いなく
とも露光、現像、加熱圧着の一連の工程で異方性導電パ
タ―ンの形成と端子間の接合を作業性良く行うことが可
能となり、また接続部の耐熱性、耐薬品性、強度、硬度
等がさらに改善される。
【0012】以下、本発明に係る光硬化型異方性導電組
成物の各成分について詳細に説明する。まず、本発明で
用いるカルボキシル基を有する樹脂(A)としては、そ
れ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシ
ル基含有感光性樹脂及びエチレン性不飽和二重結合を有
さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能であ
る。好適に使用できる樹脂(オリゴマー及びポリマーの
いずれでもよい)としては、以下のようなものが挙げら
れる。 (1)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合
を有する化合物を共重合させることによって得られるカ
ルボキシル基含有樹脂 (2)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合
を有する化合物の共重合体にエチレン性不飽和基をペン
ダントとして付加させることによって得られるカルボキ
シル基含有感光性樹脂 (3)(c)グリシジル基と不飽和二重結合を有する化
合物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体
に、(a)不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級
の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られる
カルボキシル基含有感光性樹脂 (4)(e)不飽和二重結合を有する酸無水物と(b)
不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(f)水
酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得ら
れるカルボキシル基含有感光性樹脂 (5)(g)エポキシ化合物と(h)不飽和モノカルボ
ン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基
酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光
性樹脂 (6)(b)不飽和二重結合を有する化合物とグリシジ
ル(メタ)アクリレートの共重合体のグリシジル基に、
(i)1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレ
ン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した
2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得ら
れるカルボキシル基含有樹脂 (7)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水
物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂 (8)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水
物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、
(c)グリシジル基と不飽和二重結合を有する化合物を
さらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹
【0013】前記(1)のカルボキシル基含有樹脂は、
不飽和カルボン酸(a)と不飽和二重結合を有する化合
物(b)の共重合体であり、前記(2)のカルボキシル
基含有感光性樹脂は、不飽和カルボン酸(a)と不飽和
二重結合を有する化合物(b)の共重合体のカルボキシ
ル基の一部に、充分な光硬化深度が得られる程度にまで
光硬化性を向上させる割合で、例えばグリシジル(メ
タ)アクリレートを反応させ、該グリシジル(メタ)ア
クリレートの不飽和二重結合を側鎖に導入した樹脂であ
る。上記共重合体の一方のモノマー成分である不飽和カ
ルボン酸(a)の有するカルボキシル基の一部は未反応
のまま残存するため、得られるカルボキシル基含有感光
性樹脂は、アルカリ水溶液に対して可溶性である。その
ため、このような樹脂を含有する光硬化型異方性導電組
成物から形成した皮膜は、選択的露光後にアルカリ水溶
液により安定した現像が可能となる。
【0014】前記不飽和カルボン酸(a)の具体的な例
としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、又は
これらの酸無水物、さらには、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物と2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート類などの水酸基を有する不飽和化
合物との反応生成物等が挙げられ、これらを単独で又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの
中でもアクリル酸及び/又はメタアクリル酸(以下、こ
れらを総称する場合、(メタ)アクリル酸という)が好
ましい。また、本明細書中で(メタ)アクリレートと
は、アクリレートとメタアクリレートを総称する用語で
ある。
【0015】前記不飽和二重結合を有する化合物(b)
の具体例としては、スチレン、クロロスチレン、α−メ
チルスチレン;置換基としてメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブ
チル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、カプリ
ル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、
シクロヘキシル、イソボルニル、メトキシエチル、ブト
キシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプ
ロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル等を有す
る(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールのモ
ノ(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコール
のモノ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニ
ル、安息香酸ビニル;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロ
キシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアク
リルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−
ブトキシメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ビ
ニルエーテル類、もしくはイソブチレン等が挙げられ、
これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。これらの化合物の中でも、好ましくは、ス
チレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)ア
クリレート、イソブチレンが用いられ、特に樹脂の熱分
解性の点からはメチルメタアクリレートが好ましい。
【0016】エチレン性不飽和基を有するペンダントと
しては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基などがある。このようなペンダントを前記共
重合体に付加させる方法は、共重合体のカルボキシル基
に、グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物や
(メタ)アクリル酸クロライドを付加反応させる方法が
一般的である。ここでいうグリシジル基を有するエチレ
ン性不飽和化合物や(メタ)アクリル酸クロライドとし
ては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシ
ジルエーテル、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレ
ート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、ク
ロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエ
ーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)
アクリル酸クロライド、アリルクロライド、メタアリル
クロライドや、下記式(1)〜(4)で示される化合物
などが挙げられる。これらの中でもグリシジル(メタ)
アクリレートが好ましい。
【化1】
【0017】前記(3)のカルボキシル基含有感光性樹
脂は、(c)分子中にグリシジル基と不飽和二重結合を
有する化合物と前記(b)不飽和二重結合を有する化合
物の共重合体のエポキシ基に、充分な光硬化深度が得ら
れる程度にまで光硬化性を向上させる割合で、前記
(a)不飽和カルボン酸のカルボキシル基を反応させ、
該不飽和カルボン酸の不飽和二重結合を側鎖に導入する
と共に、上記付加反応で生成した2級の水酸基に(d)
多塩基酸無水物をエステル化反応させ、側鎖にカルボキ
シル基を導入した樹脂である。
【0018】上記分子中にグリシジル基と不飽和二重結
合を含有する化合物(c)の具体例としては、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メ
タ)アクリレートや、前記式(1)〜(4)で示される
化合物などが挙げられ、これらを単独で又は2種以上を
組み合わせて用いることができる。一方、多塩基酸無水
物(d)の具体例としては、無水コハク酸、無水マレイ
ン酸、無水アジピン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸等が挙げられ、これらを単独で
又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0019】前記(4)のカルボキシル基含有感光性樹
脂は、(e)不飽和二重結合を有する酸無水物と前記
(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体の酸無
水物基の一部に、充分な光硬化深度が得られる程度にま
で光硬化性を向上させる割合で、(f)水酸基と不飽和
二重結合を有する化合物の水酸基を反応させてハーフエ
ステルとし、該化合物(f)の不飽和二重結合を側鎖に
導入した樹脂である。
【0020】前記不飽和二重結合を有する酸無水物
(e)の具体的な例としては、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、さらには無水ピロメリット酸と2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類などの水酸基を有する不飽和化合物
との部分反応生成物等が挙げられ、これらを単独で又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの
中でも、ポリマーを安定して合成できる無水マレイン酸
が好ましい。
【0021】水酸基と不飽和二重結合を有する化合物
(f)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類;(メタ)アクリレートにカプロラクトンを反応さ
せたモノマー、(メタ)アクリレートにポリカプロラク
トンオリゴマーを反応させたマクロモノマー等が挙げら
れ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。前記したようなカルボキシル基含有感
光性樹脂(2)〜(4)は、光硬化性に優れている。
【0022】前記(5)のカルボキシル基含有感光性樹
脂は、(g)エポキシ化合物のエポキシ基に、充分な光
硬化深度が得られる程度にまで光硬化性を向上させる割
合で、(h)不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基を
反応させ、例えばエポキシアクリレートを生成させると
共に、上記付加反応で生成した2級の水酸基に前記
(d)多塩基酸無水物をエステル化反応させ、側鎖にカ
ルボキシル基を導入した樹脂である。このようなカルボ
キシル基含有感光性樹脂は、光硬化性に優れると共に、
バックボーンポリマーのエポキシアクリレートは疎水性
を示す。従って、該樹脂を含有する光硬化型異方性導電
組成物を用いた場合、エポキシアクリレートの疎水性が
有利に利用され、光硬化しにくいパターン深部の耐現像
性が向上する。その結果、現像及び露光工程における条
件設定の余裕度が広がり、量産時の歩留りを向上でき
る。
【0023】前記エポキシ化合物(g)としては、全ゆ
るエポキシ樹脂が使用可能であるが、代表的な例として
は、ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビ
スフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノ
ボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノール
Aのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール
型、N−グリシジル型等の公知慣用のエポキシ化合物
や、市販品として好適なものとしてはダイセル社製EH
P−3150等が挙げられ、これらを単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0024】不飽和モノカルボン酸(h)の具体例とし
ては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、α−シアノ
ケイ皮酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルア
クリル酸等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を
組み合わせて使用することができる。
【0025】前記エポキシ化合物(g)と不飽和モノカ
ルボン酸(h)の反応は、エポキシ基の当量数/カルボ
キシル基の当量数が0.8〜1.2、好ましくは0.9
〜1.05となる割合で行うことが好ましい。エポキシ
基の当量数/カルボキシル基の当量数が0.8未満で
は、不飽和モノカルボン酸が残るため臭気の問題があ
り、一方、上記当量数が1.2を越えた場合、エポキシ
基が多く残るため、多塩基酸無水物を反応させる段階で
ゲル化し易くなるので好ましくない。また、生成した2
級の水酸基に対する多塩基酸無水物の反応比率は、最終
的に得られる樹脂の酸価が好ましくは30〜160mg
KOH/gの範囲内となるように調整する。一般には、
エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸の反応で生成す
る水酸基1当量に対し、多塩基酸無水物の当量が0.3
以上、好ましくは0.5以上である。
【0026】前記(6)のカルボキシル基含有樹脂は、
前記(b)不飽和二重結合を有し、水酸基や酸性基を持
たないアルキル(メタ)アクリレート、置換もしくは非
置換スチレンなどの化合物とグリシジル(メタ)アクリ
レートを主鎖とする共重合体のグリシジル基に、(i)
1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不
飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の
OH基に前記(d)多塩基酸無水物を付加反応させて得
られる樹脂である。この樹脂におけるカルボキシル基の
導入は、上記共重合体のペンダントのグリシジル基に有
機酸を反応させることによって生成し、かつ主鎖近傍に
位置する2級の水酸基に、多塩基酸無水物を付加反応さ
せて行われるものであるため、カルボキシル基は側鎖の
主鎖近傍部位に結合しており、主鎖と側鎖の立体的障害
により塩基性の導電性粒子との接触が制御される。その
結果、導電性粒子と共にこのようなアルカリ可溶性のカ
ルボキシル基含有樹脂を含有する組成物は、優れた保存
安定性を示し、保存中に粘度の変化やゲル化を殆ど生ず
ることはない。
【0027】前記1分子中に1つのカルボキシル基を有
し、エチレン性不飽和二重結合を持たない有機酸(i)
としては、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ−酪
酸、n−ジメチル酪酸、エチル酪酸、ヘキサン酸、2−
メチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、ヘプタン
酸、2−メチルヘプタン酸、ラウリン酸、ステアリン
酸、n−ヘプタデカン酸など、炭素数2〜17のアルキ
ルカルボン酸、あるいは置換もしくは非置換安息香酸、
(R)、(S)−2−フェニルプロピオン酸、(R)−
フェニルイソプロピオン酸、2−フェニル酪酸、4−フ
ェニル酪酸等の芳香族基含有アルキルカルボン酸などが
挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0028】前記(7)のカルボキシル基含有樹脂は、
(j)水酸基含有ポリマーに酸性度の比較的弱い前記
(d)多塩基酸無水物を反応させてカルボキシル基を導
入した樹脂である。このようなカルボキシル基含有樹脂
は、親水性基(カルボキシル基、水酸基)を有するた
め、基板に対する良好な濡れ性を示し、これを含有する
光硬化型異方性導電組成物は乾燥、露光、現像の各工程
において基板に対する安定した密着性や良好な保存安定
性を示す。
【0029】一方、前記(8)のカルボキシル基含有感
光性樹脂は、前記カルボキシル基含有樹脂(7)のカル
ボキシル基に、充分な光硬化深度が得られる程度にまで
光硬化性を向上させる割合で、前記(c)グリシジル基
と不飽和二重結合を有する化合物のエポキシ基を反応さ
せ、該化合物(c)の不飽和二重結合を側鎖に導入した
樹脂である。このようなカルボキシル基含有感光性樹脂
は、光硬化性に優れ、多量の導電性粉末と共に配合して
ペースト組成物を構成しても、充分な光硬化深度を示
す。
【0030】前記水酸基含有ポリマー(j)としては、
オレフィン系水酸基含有ポリマー、アクリル系ポリオー
ル、ゴム系ポリオール、ポリビニルアセタール、スチレ
ンアリルアルコール系樹脂、セルロースなどを用いるこ
とができる。オレフィン系水酸基含有ポリマーとして
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等
を主鎖とし、主鎖又は側鎖に水酸基を有する樹脂を用い
ることができ、また、アリルアルコールとエチレン又は
ブタジエンの共重合物などを用いることができる。
【0031】アクリル系ポリオールの具体例としては、
三菱レイヨン(株)製のLR2507、LR2516、
LR257、LR989、LR2536、LR532、
LR598、LR566、LR286、LR511、L
R2528等が挙げられ、ゴム系ポリオールの具体例と
しては三井石油化学(株)製のユニストールP901、
クラレ(株)製のクラプレンLIR−506、TL−2
0、TH−1TH−21、TH−31、クラポールP−
510、クラポールP−15610、クラポールP−5
010、等が挙げられ、また、スチレンアリルアルコー
ル樹脂の具体例としてはモンサント(株)製のRJ10
0、RJ101、アーコケミカル(株)製のSAA10
0、SAA101等が挙げられる。
【0032】ポリビニルアセタールとしては、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホル
マール等を用いることができ、積水化学工業(株)製の
エスレックBMS,エスレックBLS,エスレックBH
S、エスレックBLSH、エスレックBMSH等が挙げ
られる。
【0033】セルロースとしては、セルロース、セルロ
ースの水酸基の一部をエステル化したアセチルセルロー
ス、ニトロセルロースをはじめ、プロピオン酸、酪酸、
リン酸、硫酸、フタル酸等の酸のセルロースエステルが
挙げられる。また酸を混合した混合エステルも用いるこ
とができる。さらにセルロースエーテルとして、セルロ
ースの水酸基の一部をエーテル化したメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ベンジルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース等が挙げられる。
【0034】使用する水酸基含有ポリマー(j)として
は、上記以外のいかなるポリマーも使用可能であるが、
水酸基価が50〜250(KOH)mg/gのものが好
ましい。なお、信越化学工業(株)製のヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースアセテートサクシネート、セルロース
アセテートヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート等
は、そのままカルボキシル基含有樹脂(7)として使用
できる。
【0035】前記したようなカルボキシル基含有感光性
樹脂及びカルボキシル基含有樹脂は、単独で又は混合し
て用いてもよいが、いずれの場合でもこれらは合計で組
成物全量の5〜50重量%の割合で配合することが好ま
しい。これらのポリマーの配合量が上記範囲よりも少な
過ぎる場合、形成する皮膜中の上記樹脂の分布が不均一
になり易く、充分な光硬化性及び光硬化深度が得られ難
く、選択的露光、現像によるパターニングが困難とな
る。一方、上記範囲よりも多過ぎると、形成される異方
性導電パターンの電気抵抗が大きくなり易いので好まし
くない。
【0036】また、上記カルボキシル基含有感光性樹脂
及びカルボキシル基含有樹脂としては、それぞれ重量平
均分子量1,000〜100,000、好ましくは5,
000〜50,000、及び酸価20〜150mgKO
H/g、好ましくは40〜100mgKOH/gを有
し、かつ、カルボキシル基含有感光性樹脂の場合、その
二重結合当量が350〜2,000、好ましくは400
〜1,500のものを好適に用いることができる。上記
樹脂の分子量が1,000より低い場合、現像時の導電
性皮膜の密着性に悪影響を与え、一方、100,000
よりも高い場合、現像不良を生じ易いので好ましくな
い。また、酸価が20mgKOH/gより低い場合、ア
ルカリ水溶液に対する溶解性が不充分で現像不良を生じ
易く、一方、150mgKOH/gより高い場合、現像
時に導電性皮膜の密着性の劣化や光硬化部(露光部)の
溶解が生じるので好ましくない。さらに、カルボキシル
基含有感光性樹脂の場合、感光性樹脂の二重結合当量が
350よりも小さい場合、充分な光硬化性や光硬化深度
が得られ難くなり、一方、2,000よりも大きい場
合、現像時の作業余裕度が狭く、また光硬化時に高露光
量を必要とするので好ましくない。
【0037】本発明において光重合性モノマー(B)
は、組成物の光硬化性の促進及び現像性を向上させるた
めに用いる。光重合性モノマー(B)としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロ
パンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメ
チロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及び上記ア
クリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、
アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、こはく酸、トリ
メリット酸、テレフタル酸等の多塩基酸とヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−
又はそれ以上のポリエステルなどが挙げられるが、特定
のものに限定されるものではなく、またこれらを単独で
又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これ
らの光重合性モノマーの中でも、1分子中に2個以上の
アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する多官能モ
ノマーが好ましい。
【0038】このような光重合性モノマー(B)の配合
量は、前記カルボキシル基を有する樹脂(A)100重
量部当り20〜100重量部が適当である。光重合性モ
ノマー(B)の配合量が20重量部未満の場合、組成物
の充分な光硬化性が得られ難くなり、一方、100重量
部を超えて多量になると、皮膜の深部に比べて表面部の
光硬化が早くなるため硬化むらを生じ易くなる。
【0039】前記光重合開始剤(C)の具体例として
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等
のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセト
フェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフ
ェノン、2,2−ジエトキシー2−フェニルアセトフェ
ノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェ
ノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;
2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアント
ラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオ
キサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−ク
ロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサ
ントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチル
ケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;
ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン
類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−ト
リメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイ
ド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチル
ベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィン
オキサイド類;各種パーオキサイド類などが挙げられ、
これら公知慣用の光重合開始剤を単独で又は2種類以上
を組み合わせて用いることができる。これらの光重合開
始剤(C)の配合割合は、前記カルボキシル基を有する
樹脂(A)100重量部当り1〜30重量部が適当であ
り、好ましくは、2〜20重量部である。
【0040】また、上記のような光重合開始剤(C)
は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、
ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のよ
うな光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用
いることができる。さらに、より深い光硬化深度を要求
される場合、必要に応じて、可視領域でラジカル重合を
開始するチバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製イル
ガキュア784等のチタノセン系光重合開始剤、ロイコ
染料等を硬化助剤として組み合わせて用いることができ
る。
【0041】次に、本発明の光硬化型異方性導電組成物
に導電性を付与するために用いる導電性粒子(D)とし
ては、金属粒子や、無機粒子又は有機粒子に金属層を被
覆したものであればよく、特に制限されるものではな
い。この導電性粒子の具体的なものとしては、銅、銀、
ニッケル、アルミニウム、錫、白金、タングステン、
金、パラジウム、半田等の金属粒子が、また樹脂粒子に
上記金属の層を被覆したもの等が挙げられ、これら導電
性粒子は単独で又は2種以上を混合して使用することが
できる。なかでも、樹脂粒子を上記導電性金属で1層以
上に被覆した平均粒径が10μm以下の導電性粒子が好
ましく、特にかかる導電性粒子の少なくとも最外層の被
覆金属を耐酸化性に優れる金とすることが好ましい。な
お、導電性粒子の酸化防止、組成物内での分散性向上、
現像性の安定化のため、金、白金、パラジウムを除く金
属についてはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ス
テアリン酸等の脂肪酸による処理を行うことが好まし
い。
【0042】この導電性粒子(D)の形状は、球状、フ
レーク状、デンドライト状、コンペイトウ状など種々の
ものを用いることができるが、組成物の光特性、組成物
中での分散性を考慮すると球状のものを用いることが好
ましい。また、導電性粒子(D)の平均粒径は、所望の
解像度に応じて選択することができる。特に本発明で
は、導電性粒子の粒径の制約を受けないという従来の異
方性導電膜にはない利点を有する。例えば、隣接した配
線又は端子間の距離が5μmの場合、従来の異方性導電
膜では、5μm以上の導電性粒子を配合すると配線又は
端子間のショートを招くことから導電性粒子の粒径を5
μm未満にする必要があるという制約があった。この
点、本発明に係る異方性導電パターンの構成によれば、
配線又は端子間には異方性導電膜が形成されないので上
記のような制約を受けないのである。
【0043】上記導電性粒子(D)の配合量は、前記カ
ルボキシル基を有する樹脂(A)100重量部当り10
〜2,000重量部、好ましくは20〜1,000重量
部となる割合が適当である。導電性粒子の配合量が少な
すぎると充分な導電性が得られず、一方、多量に配合す
ると、光の透過を損ない、組成物の充分な光硬化性が得
られ難くなる。
【0044】以上説明したような成分を有する本発明の
組成物では、基板の接続部分の密着性を確保するため
に、前記各成分に加えて、(E)一分子中に2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ化合物を熱硬化性成分とし
て添加することが好ましい。この熱硬化性成分として
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂
または脂環式エポキシ樹脂などが挙げられ、さらにこれ
に反応促進のためのアミン化合物類、イミダゾール化合
物類、カルボン酸類、フェノール類、第四級アンモニウ
ム塩類またはメチロール基含有化合物類などの公知のエ
ポキシ硬化促進剤を少量併用して、塗膜を後加熱するこ
とにより、光硬化成分の重合促進ならびに上記熱硬化性
成分との共重合を通して、得られる皮膜の機械的な接続
信頼性などの特性を向上せしめることができ、有用であ
る。上記熱硬化性成分の配合量は、前記カルボキシル基
を有する樹脂(A)100重量部に対して1〜100重
量部、好ましくは5〜50重量部である。また、エポキ
シ硬化促進剤は熱硬化性成分(エポキシ化合物)100
重量部に対して0.1〜20重量部の割合で使用する。
【0045】本発明においては、組成物を希釈すること
によりペースト化し、容易に塗布工程を可能とし、次い
で乾燥させて造膜し、接触露光を可能とさせるために、
適宜の量の有機溶剤を配合することができる。具体的に
は、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなど
の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、
カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸
エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセ
ロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチル
カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類;エタノ
ール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレン
グリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなど
の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石
油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げら
れ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0046】本発明の光硬化型異方性導電組成物は、さ
らに必要に応じて、シリコーン系、アクリル系等の消泡
・レベリング剤、皮膜の密着性向上のためのシランカッ
プリング剤、等の他の添加剤を配合することもできる。
さらにまた、必要に応じて、導電性金属粉の酸化を防止
するための公知慣用の酸化防止剤や、保存時の熱的安定
性を向上させるための熱重合禁止剤などを添加すること
もできる。
【0047】本発明の光硬化型異方性導電組成物は、予
めフィルム状に成膜されている場合には基板上にラミネ
ートすればよいが、ペースト状組成物の場合、スクリー
ン印刷法、バーコーター、ブレードコーターなど適宜の
塗布方法で基板、例えば接続端子を配した基板に塗布
し、次いで指触乾燥性を得るために熱風循環式乾燥炉、
遠赤外線乾燥炉等で例えば約60〜120℃で5〜40
分程度乾燥させて有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの
塗膜を得る。その後、選択的露光、現像を行って所定の
パターンを有する異方性導電パターンを形成する。
【0048】このようにして形成した異方性導電パター
ンは、互いに接続すべき相対する配線又は端子を配した
基板のいずれか一方の、接続される配線又は端子部分の
みに、本発明に係る光硬化型異方性導電組成物の皮膜パ
ターンが形成されたものとなる。例えば、液晶表示装置
のTABとITO端子の接続を行う場合には、図1に示すよう
に、液晶パネルの背面ガラス基板1上に形成された各I
TO電極2の接続される端部のみに異方性導電パターン
3が形成される。この異方性導電パターンの厚みは、配
線又は端子上に画像を形成するには50μm以下である
必要があり、好ましくは2〜20μmの範囲が望まし
い。
【0049】ここで、露光工程としては、所定の露光パ
ターンを有するネガマスクを用いた接触露光及び非接触
露光が可能である。露光光源としては、ハロゲンラン
プ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、
ブラックランプ、無電極ランプなどが使用される。露光
量としては50〜1000mJ/cm2 程度が好まし
い。
【0050】現像工程としてはスプレー法、浸漬法等が
用いられる。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナト
リウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキシドな
どの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン
水溶液、特に約1.5重量%以下の濃度の希アルカリ水
溶液が好適に用いられるが、組成物中のカルボキシル基
含有樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未
露光部)が除去されればよく、上記のような現像液に限
定されるものではない。また、現像後に不要な現像液の
除去のため、水洗や酸中和を行うことが好ましい。
【0051】こうして本発明の異方性導電パターンが形
成された基板には、接続すべき他の基板を重ね、接続さ
れる配線又は端子間を加熱もしくは紫外線照射しながら
圧着して接合硬化させる。例えば、図1に示すように各
ITO電極2端部に形成された異方性導電パターン3
に、TAB5の各配線パターン6の端部を重ね、加熱も
しくは紫外線照射しながら圧着し、図2に示すように接
合硬化させる。この場合、用いた組成物が熱硬化性成分
(E)を含まない場合は、接着強度を確保するために、
熱硬化性、紫外線硬化性もしくは可視光硬化性の接着剤
を予めいずれか一方の基板の接合面に塗布しておく必要
がある。また、熱硬化性成分(E)を含む場合は、その
まま加熱圧着にて接合することができるが、さらに接着
強度を向上させるために、熱硬化性、紫外線硬化性もし
くは可視光硬化性の接着剤を併用することができる。
【0052】そして、上記接合時に加えられた熱もしく
は紫外線照射と圧力によって、ポストキュアが実施さ
れ、これによって対向する配線又は端子間に挟まれた皮
膜中の導電性粒子を固定(加圧方向に互いに接触した状
態で固定)し、異方性導通を確保することができる。例
えば、図3に示すように、ITO電極2と配線パターン
6との間に挟まれた異方性導電パターン3の皮膜中に、
導電性粒子7が互いに接触し、かつITO電極2及び配
線パターン6とも接触した状態で固定されるので、IT
O電極2と配線パターン6の導通が確保される。一方、
隣り合う狭ピッチの配線間、即ち電気的接続部を除く部
分では、図2に示すように異方性導電膜が形成されない
ので、絶縁性を確保することができる。また、接着剤を
用いた場合には、図4及び図5に示すように、隣り合う
配線接合部間の隙間に接着剤の硬化膜(樹脂絶縁膜)8
が存在するので、絶縁性及びより高い接着強度を確保で
きると共に、設計によっては、余分の接着剤が、異方性
導電パターン3の周囲だけでなく前面ガラス基板4との
間に露出しているITO電極2を被覆するので、防湿、
保護を兼ねたシール剤としての機能を果たすこともでき
る。以上説明したように、本発明の光硬化型異方性導電
組成物及びそれを用いて形成した異方性導電パターン
は、狭ピッチ化した配線と配線又は配線と端子を信頼性
高く電気的に接合するのに適したものである。
【0053】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して本発明につ
いて具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定さ
れるものでないことはもとよりである。なお、「部」及
び「%」とあるのは、特に断りがない限り全て重量基準
である。
【0054】合成例1 温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えた
フラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を
0.76:0.24のモル比で仕込み、溶媒としてジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてア
ゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80
℃で2〜6時間攪拌し、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液
を冷却し、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン、触
媒としてテトラブチルホスホニウムブロミドを用い、グ
リシジルメタクリレートを、95〜105℃で16時間
の条件で、上記樹脂のカルボキシル基1モルに対し0.
12モルの割合の付加モル比で付加反応させ、冷却後取
り出し、カルボキシル基含有樹脂Aを生成した。この樹
脂Aは、重量平均分子量が約10,000、酸価が59
mgKOH/g、二重結合当量が950であった。な
お、得られた共重合樹脂の重量平均分子量の測定は、
(株)島津製作所製ポンプLC−804、KF−80
3、KF−802を三本つないだ高速液体クロマトグラ
フィーにより測定した。
【0055】合成例2 温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えた
フラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を
0.87:0.13のモル比で仕込み、溶媒としてジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてア
ゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80
℃で2〜6時間攪拌し、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液
を冷却後取り出し、カルボキシル基含有樹脂Bを生成し
た。この樹脂Bは、重量平均分子量が約10,000、
酸価が74mgKOH/gであった。
【0056】このようにして合成したカルボキシル基含
有樹脂A及びBを用い、以下に示す組成比にて配合し、
攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより練肉して光
硬化型異方性導電組成物を得た。 組成物例1 カルボキシル基含有樹脂A 100.0部 ペンタエリストールトリアクリレート 50.0部 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1− (4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 5.0部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 80.0部 銀粉(平均粒径3μm) 450.0部 トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル 10.0部
【0057】 組成物例2 カルボキシル基含有樹脂B 100.0部 ペンタエリストールトリアクリレート 50.0部 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1− (4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 5.0部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 80.0部 銀粉(平均粒径3μm) 450.0部 トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル 10.0部
【0058】 組成物例3 カルボキシル基含有樹脂A 100.0部 ペンタエリストールトリアクリレート 50.0部 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1− (4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 5.0部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 80.0部 銀粉(平均粒径3μm) 450.0部
【0059】組成物例4 導電性粒子をニッケル粉(平均粒径1μm)に変更した
こと以外は、組成物例1と同様にして光硬化型異方性導
電組成物を調製した。
【0060】組成物例5 導電性粒子を銀めっき銅粉(平均粒径1μm)に変更し
たこと以外は、組成物例1と同様にして光硬化型異方性
導電組成物を調製した。
【0061】組成物例6 導電性粒子をポリスチレンビーズにニッケルめっきを施
したもの(平均粒径3μm)に変更したこと以外は、組
成物例1と同様にして光硬化型異方性導電組成物を調製
した。
【0062】組成物例7 導電性粒子をポリスチレンビーズにニッケルめっきと金
めっき(最外層)を施したもの(平均粒径3μm)に変
更したこと以外は、組成物例1と同様にして光硬化型異
方性導電組成物を調製した。
【0063】組成物例8 導電性粒子をニッケル粉(平均粒径1μm)に変更した
こと以外は、組成物例2と同様にして光硬化型異方性導
電組成物を調製した。
【0064】組成物例9 導電性粒子を銀めっき銅粉(平均粒径1μm)に変更し
たこと以外は、組成物例2と同様にして光硬化型異方性
導電組成物を調製した。
【0065】組成物例10 導電性粒子をポリスチレンビーズにニッケルめっきを施
したもの(平均粒径3μm)に変更したこと以外は、組
成物例2と同様にして光硬化型異方性導電組成物を調製
した。
【0066】組成物例11 導電性粒子をポリスチレンビーズにニッケルめっきと金
めっき(最外層)を施したもの(平均粒径3μm)に変
更したこと以外は、組成物例2と同様にして光硬化型異
方性導電組成物を調製した。
【0067】前記のようにして得られた組成物例1〜1
1の光硬化型異方性導電組成物について、電気的に接合
される端子間の導通性並びに隣接端子間の絶縁性を評価
した。その評価方法は以下の通りである。まず、前記光
硬化型異方性導電組成物をガラス基板上のITO電極
(L/S=10/10μm)の端子部にスクリーン印刷
により塗布し、80℃×15分の乾燥を行って光硬化型
異方性導電組成物の塗膜を得た。次いで、この塗膜にフ
ォトマスクをあてて、選択的に活性エネルギー線を照射
した後、1.0%炭酸ナトリウム水溶液にて90秒間現
像し、引き続き30秒間水洗して乾燥することにより、
ITO電極上に選択的に異方性導電パターンを形成し
た。次に、ITO電極上に形成した異方性導電パターン
上にUV硬化性接着剤を塗布し、その上にTABを重ね
て、その接続端子間を40kg/cm2で加圧しながら
活性エネルギー線を20秒間照射し、電気的に接合し
た。こうして電気的に接合した端子間の導通性は、接合
部の電気抵抗が50Ω以下の場合を○とし、50Ωを超
える場合を×として評価した。また、隣接端子間の絶縁
性は、隣接端子間の抵抗値が1kΩ以上の場合を○と
し、1kΩ未満の場合を×として評価した。その評価結
果を表1に示す。
【0068】比較例 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂9部、ビスフェノ
ールA型固形エポキシ樹脂21部、硬化剤13.5部、
ポリエステル樹脂15部、シランカップリング剤0.1
部、溶剤としてメチルエチルケトン21部を混合溶解
し、樹液溶液を得た。この溶液に、銀粉(平均粒径8μ
m)9部を添加して攪拌し、これを厚さ20μmのフィ
ルム(異方性導電膜)に成膜した。次に、得られたフィ
ルムをガラス基板上のITO電極(L/S=10/10
μm)に重ね、その上にTABを重ねて、その接続端子
間を40kg/cm2で加圧しながら150℃で20秒
間加熱圧着して電気的に接合した。こうして電気的に接
合した端子間の導通性及び隣接端子間の絶縁性の評価は
上記実施例と同様にして行った。その評価結果を表1に
併せて示す。
【0069】
【表1】 表1に示す結果から明らかなように、本発明に係る光硬
化型異方性導電組成物から形成した異方性導電パターン
によれば、L/S=10/10μmという狭ピッチにお
いても、接続端子間の優れた導通性と隣接端子間の優れ
た絶縁性を確保することができた。一方、従来技術に係
る比較例の異方性導電膜を用いた端子間の接続では、狭
ピッチにおける隣接端子間の絶縁性を確保することがで
きなかった。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光硬化性
異方性導電組成物は、液晶表示素子、IC等の各種基板
上に形成された微細な狭ピッチの配線パターンと対応す
る他の配線パターン又は各種電子部品の電極端子との間
の異方性導電接続材料として適しており、これを用いる
ことにより、フォト法により作業性良く異方性導電パタ
ーンを形成することができる。また、本発明に従って形
成された異方性導電パターンは、狭ピッチ化した配線へ
の接続においても、隣り合う配線間の絶縁性を低下させ
ることなく、接続部での導電性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置のTABとITO端子の接続に際
して、ITO電極の端部に本発明に従って異方性導電パ
ターンを形成した状態を示す部分斜視図である。
【図2】ITO電極端部と配線パターン端部を本発明に
係る異方性導電パターンを介して接続した状態を示す部
分断面図である。
【図3】図2における異方性導電パターン中の導電性粒
子の接触状態を拡大して示す部分断面図である。
【図4】ITO電極端部と配線パターン端部を接着剤硬
化膜及び本発明に係る異方性導電パターンを介して接続
した状態を示す部分断面図である。
【図5】図4における異方性導電パターン中の導電性粒
子の接触状態を拡大して示す部分断面図である。
【図6】液晶表示装置のTABとITO端子の接続に際
して、ITO電極の端部に従来の異方性導電膜を重ねた
状態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル背面ガラス基板 2 ITO電極 3 異方性導電パターン 4 液晶パネル前面ガラス基板 5 TAB 6 配線パターン 7 導電性粒子 8 接着剤硬化膜(樹脂絶縁膜) 9 異方性導電膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/14 H05K 1/14 A 3/32 3/32 B Fターム(参考) 4J002 AB011 AB021 BB181 BC041 BC071 BC091 BC121 BE011 BE061 BF021 BG011 BG041 BG051 BG071 BH021 CD022 CD052 CD062 CD132 CD191 CD201 DA078 DA079 DA088 DA098 DA118 EE037 EE057 EH076 EN097 EU237 EV307 EW137 EW147 FA018 FA028 FB238 GQ02 HA05 4J038 DB002 EA011 FA012 FA221 GA01 GA06 KA04 KA15 KA20 MA02 MA14 NA18 NA20 5E023 AA05 BB21 CC05 DD14 EE18 FF11 HH11 5E319 AA03 AB05 BB16 CC61 CD25 5E344 AA02 BB04 CD04 DD06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性樹脂組成物中に導電性粒子が分散
    されてなる異方性導電組成物であって、少なくとも
    (A)カルボキシル基を有する樹脂、(B)光重合性モ
    ノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)導電性粒子を
    含むことを特徴とする光硬化型異方性導電組成物。
  2. 【請求項2】 さらに(E)一分子中に2個以上のエポ
    キシ基を有するエポキシ化合物を熱硬化性成分として含
    むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記導電性粒子(D)は、樹脂粒子を導
    電性金属で1層以上に被覆した平均粒径が10μm以下
    の粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも最外層の被覆金属が金である
    ことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記カルボキシル基を有する樹脂(A)
    は、重量平均分子量1,000〜100,000及び酸
    価20〜150mgKOH/gを有する請求項1乃至4
    のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記カルボキシル基を有する樹脂(A)
    は、重量平均分子量1,000〜100,000及び酸
    価20〜150mgKOH/gを有し、かつエチレン性
    不飽和二重結合を有し、その二重結合当量が350〜
    2,000である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】 フィルム状に成形されている請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 互いに接続すべき相対する配線又は端子
    を配した基板のいずれか一方の、接続される配線又は端
    子部分のみに、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の光硬化型異方性導電組成物の皮膜パターンが露光、現
    像にて形成されてなることを特徴とする異方性導電パタ
    ーン。
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