JP3686699B2 - アルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、プリント配線板の製造に使用されるレジストインキに関し、更に詳しくは、活性エネルギー線による露光及びアルカリ水溶液による現像で画像形成される写真現像型のインキであって、その硬化膜が可撓性及びはんだ耐熱性を有し、特にフレキシブルプリント配線板のソルダーレジストインキとして有用なアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板上にスクリーン印刷などの方法によって形成した配線(回路)パターンを外部環境から保護したり、電子部品をプリント配線板に表面実装する際に行われるはんだ付け工程において、不必要な部分にはんだが付着しないように保護するために、カバーコートもしくはソルダーマスクと呼ばれる保護層をプリント配線板上に被覆することが行われている。
従来、かかる用途に使用されるソルダーレジストインキとしては、主としてエポキシ樹脂系のものが使用されてきたが、得られる硬化膜は耐熱性は良好であるが可撓性が低いという問題があった。従って、このようなソルダーレジストインキは、硬化膜の可撓性(折曲性)が要求されないリジッド板にその用途が限定され、近年使用されることが多くなってきたフレキシブルプリント配線板(FPC)への使用は困難である。
【0003】
前記のような事情から、近時、可撓性を有するレジストインキとして数多くの提案がなされている。例えば特開平2−269166号にはポリパラバン酸、エポキシ樹脂及び極性溶媒からなる熱硬化型のソルダーレジストインキが、また特開平6−41485号にはポリパラバン酸とフェノキシ樹脂を必須成分とする熱乾燥型のソルダーレジストインキが提案されている。しかしながら、これらのソルダーレジストは、スクリーン印刷によってレジストパターンを形成するものであるため、印刷時の滲みや転写不良が生じたり、また、スクリーンの線幅等が制限されるなど、今日の高密度化に伴う微細な画像形成への対応は困難である。
そのため近年においては、特開平2−173749号、特開平2−173950号、特開平2−173751号等にみられるような写真現像型のものの提案もみられるが、未だ十分な可撓性を付与するまでには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、今日のプリント回路の高密度化に対応し得る微細な画像を活性エネルギー線による露光及び希アルカリ水溶液による現像により形成できると共に、後硬化(ポストキュア)工程で熱硬化させて得られる硬化膜が可撓性に富み、はんだ耐熱性、無電解金メッキ耐性、耐酸性及び耐水性等に優れた皮膜を形成するようなアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記のような課題を解決するために鋭意検討の結果、組成物の必須成分として、同一分子内にカルボキシル基とアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有し、希アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー(オリゴマー又はポリマー)、フェノキシ樹脂、及び1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物もしくは特殊変性、好ましくはゴム変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物を組み合わせて含有させると前記課題を達成出来ることを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明のアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、(A)同一分子内にカルボキシル基とアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有し、酸価が40〜120mgKOH/gの範囲にある希アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー、(B)下記化6の一般式(1)で示されるフェノキシ樹脂、(C)1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは、特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、(D)光重合開始剤、及び(E)希釈剤を含有し、上記各成分の配合量が、感光性プレポリマー(A)100重量部に対し、それぞれ、フェノキシ樹脂(B)が5〜50重量部、エポキシ化合物(C)が5〜120重量部、光重合開始剤(D)が0.1〜30重量部の範囲にあることを特徴としている。
【化6】
【0006】
【発明の作用及び態様】
ソルダーレジストに充分な可撓性を付与し、軟らかくした場合、ソルダーレジストの本来の特性として要求されるはんだ耐熱性等の特性が低下してしまう。逆に、強靭で硬度の高い硬化膜として充分なはんだ耐熱性を付与した場合、可撓性がなくなってしまう。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記一般式(1)で示されるフェノキシ樹脂(B)と、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは、特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(C)を組み合わせて用いることで、前記のような相反する要求を同時に満足させることに成功したものである。すなわち、重合度mが50〜150のフェノキシ樹脂によって硬化膜に充分な可撓性を付与し、一方、熱硬化性成分として、主に、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物を用いることによって、上記フェノキシ樹脂によって付与される可撓性を損なうことなく、硬化膜に充分なはんだ耐熱性を付与するものである。しかも、感光性樹脂として、同一分子内にカルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有し、酸価が40〜120mgKOH/gの範囲にある希アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー(A)を用いることによって、活性エネルギー線による露光及び希アルカリ水溶液による現像によって今日のプリント回路の高密度化に対応し得る微細な画像形成を可能としたものである。
【0007】
上記各成分の作用についてさらに詳しく説明すると、可撓性付与剤として一般的に用いられているものとしてナイロン類、ゴム類などがある。可撓性についてだけ追求するのであればこれらは効果が高いが、ソルダーレジストとして要求されるはんだ耐熱性を著しく低下させてしまう。
フェノキシ樹脂は、これらの樹脂等に比べ、可撓性付与の効果の面では劣る傾向にあるが、ビスフェノールA骨格を有するため、その添加による硬化膜の耐熱性の低下が少なく、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に好適に用いることができる。また、その構造をみると、分子内に2級の水酸基を有している。2級水酸基は一般的には反応性を有するといわれるが、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物には2級水酸基との高い反応性を示す成分はなく、殆ど反応していないものと推定される。すなわち、フェノキシ樹脂が他の成分と反応性を示さないことが、可撓性を付与し得る一因と考えられる。さらに、他の成分と反応しないため、フェノキシ樹脂の分子量、従って重合度mの違いが膜特性に影響を及ぼし、重合度が低い(分子量が小さい)場合、一般的な傾向として充分な可撓性を付与できず、良好な膜特性が得られ難くなる。従って、フェノキシ樹脂の重合度mは50以上であることが要求される。一方、重合度mが大きくなり過ぎると、得られる塗膜の希アルカリ水溶液に対する溶解性を著しく低下させてしまい、アルカリ現像性が低下するので150以下とする必要がある。
【0008】
次に、エポキシ化合物(C)に関して述べると、1分子中に1個のエポキシ基を有する単官能のエポキシ化合物を用いた場合、ポストキュアの際の硬化反応による架橋密度が上がらず、即ち分子量の増大が低いため、充分な硬化塗膜を形成できなくなる。他方、3官能以上のエポキシ化合物を用いた場合、ポストキュアによって架橋密度が上がり過ぎ、強靭ではあるが堅い膜となり、可撓性の低下の原因となる。しかしながら、3官能以上のエポキシ化合物であっても特殊変性、好ましくはゴム変性されたエポキシ化合物を用いた場合は、変性原料の特性が付与され、架橋密度の上昇に伴う可撓性の低下を補うことができる。そのため、硬化によって充分に分子量が大きくなり、かつ架橋密度を抑えることのできる2官能の当初の分子量が比較的大きめ(エポキシ当量が大きめ)のエポキシ樹脂を主としたエポキシ化合物、もしくは、特殊変性、好ましくはゴム変性された2官能以上のエポキシ化合物を用いることが望ましいのである。
同様な理由から、感光性プレポリマー(A)についても、架橋点の数が少なくなるような系がより好ましく、熱硬化性成分として好ましい骨格のエポキシ樹脂を変性したもの(後述する合成例2のA−2の感光性樹脂)や架橋点を減らすために特殊変性したもの(後述する合成例3のA−3の感光性樹脂)などが、より可撓性の付与効果が高いという結果になっている。
さらに、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から得られる硬化膜は、可撓性に富むため、プレス打抜き時のパンチング耐性(機械的衝撃耐性)にも優れており、また、ソルダーレジストに要求される他の特性、例えば電気絶縁性、無電解金メッキ耐性、耐酸性、耐水性等も良好である。
【0009】
以下、本発明のアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物について詳細に説明する。
まず、(A)成分である同一分子内にカルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有し、アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー(オリゴマー又はポリマー)としては、例えば、(a−1)エポキシ(メタ)アクリレートの水酸基に酸無水物を付加させたカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート、(a−2)1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(イ)1分子中に少なくとも1個の不飽和二重結合を有するモノカルボン酸と(ロ)1分子中に少なくとも2個の水酸基を有するモノカルボン酸を付加し、さらに酸無水物を付加したもの、(a−3)無水マレイン酸とビニル基を有する芳香族炭化水素との共重合体にヒドロキシアルキレン(メタ)アクリレートを開環付加させたもの、(a−4)カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート系共重合体の一部のカルボキシル基に、重合性不飽和二重結合を有するモノマーを付加したもの、(a−5)エポキシ基含有(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体に重合性不飽和二重結合を有するモノカルボン酸を付加し、さらに多塩基酸無水物を付加したものが挙げられる。
このような感光性プレポリマーは、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数の遊離のカルボキシル基を付与したものであるため、希アルカリ水溶液による現像が可能となると同時に、現像後、塗膜を後加熱することにより、別に熱硬化性の配合成分として加えたエポキシ化合物(C)のエポキシ基と上記側鎖の遊離のカルボキシル基との間で付加反応が起こり、塗膜の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、電気特性などの諸特性に優れたソルダーレジスト膜が得られる。
また、上記感光性プレポリマーの酸価は、40〜120mgKOH/gの範囲にあることが必要である。酸価が40mgKOH/gより小さい場合にはアルカリ溶解性が悪くなり、逆に120mgKOH/gより大きすぎると、硬化膜の耐アルカリ性、電気特性等のレジストとしての特性を下げる要因となるので、いずれも好ましくない。
【0010】
上記(a−1)の感光性プレポリマーの具体例としては、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ基に(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基に、さらに酸無水物を反応させたものが挙げられる。
これらのなかでも、特に下記化7の一般式(2)で示されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂又はビスフェノールS型エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸をエステル化反応させてアクリル変性し、さらに酸無水物を付加して酸価60〜120mgKOH/gとしたものが好ましい。
【化7】
【0011】
前記酸無水物としては、代表的なものとして無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸などの二塩基性酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族多価カルボン酸無水物;その他これに付随する例えば5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物のような多価カルボン酸無水物誘導体などが使用できる。
【0012】
前記(a−2)の感光性プレポリマーの合成に用いる1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物としても、前記(a−1)感光性プレポリマーに関して説明したような種々のエポキシ樹脂を用いることができる。
この感光性プレポリマー(a−2)としては、このような多官能のエポキシ樹脂に、(イ)1分子中に少なくとも1個の不飽和二重結合を有するモノカルボン酸と(ロ)1分子中に少なくとも2個の水酸基を有するモノカルボン酸をエステル化反応させて不飽和二重結合と水酸基を導入し、さらに水酸基に前記したような酸無水物を反応させて酸価40〜100mgKOH/gとしたものが好ましい。
上記1分子中に少なくとも1個の不飽和二重結合を有するモノカルボン酸(イ)としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等;及び無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の飽和又は不飽和二塩基酸無水物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等の1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート類の反応物である半エステル類;又はコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イタコン酸、フマル酸等の飽和又は不飽和二塩基酸とグリシジル(メタ)アクリレート等のモノグリシジル化合物の反応物である半エステル類などが挙げられる。
また、1分子中に少なくとも2個の水酸基を有するモノカルボン酸(ロ)としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロン酸等のポリヒドロキシ含有モノカルボン酸類等が挙げられる。
【0013】
前記(a−3)の感光性プレポリマーの具体例としては、無水マレイン酸とスチレンに代表されるビニル基を有する芳香族炭化水素との共重合体に、下記化8の一般式(3)で表されるヒドロキシアルキレン(メタ)アクリレートを付加したものが挙げられる。
【化8】
【0014】
さらに、前記(a−4)の感光性プレポリマーの具体例としては、例えばアクリル酸もしくはメタクリル酸等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを共重合して得られるポリマーのカルボキシル基の一部とグリシジル(メタ)アクリレートを反応させて得られるものが挙げられる。
また、前記(a−5)の感光性プレポリマーの具体例としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体に(メタ)アクリル酸を付加し、さらに多塩基酸無水物を付加して得られるものが挙げられる。
【0015】
また、(B)成分のフェノキシ樹脂は、前記一般式(1)で示される合成樹脂である。該フェノキシ樹脂は、重合度mが50〜150の範囲にある必要があり、より好ましくは重合度mが60以上、120以下の範囲にあるものである。前記したように、重合度mが50未満ではフェノキシ樹脂添加による可撓性の付与効果が現われず、一方、重合度mが150を超えると希アルカリ水溶液に対する溶解性を著しく低下させてしまうため、上記範囲にあることが要求される。
【0016】
(C)成分の1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは、特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物は、樹脂組成物の加熱硬化を目的として配合されるものであって、このような(C)成分としては、前記一般式(2)で示されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。このようなエポキシ樹脂は、重合度nが1〜12程度のものが好ましく、さらに好ましくは重合度nが2〜6程度のものである。
また、エポキシ化合物(C)としては、微粒子アクリルゴムを下記化9の一般式(2a)で示されるビスフェノールA型エポキシ樹脂もしくはビスフェノールF型エポキシ樹脂、又は脂肪族型液状エポキシ樹脂に分散・結合させた特殊エポキシ樹脂を用いることもできる。このような微粒子アクリルゴム変性エポキシ樹脂として市販されているものとしては、東都化成(株)製のYR−528、YR−591、YR−592、YR−570、YR−516等がある。上記のようなエポキシ樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【化9】
【0017】
また、上記のようなエポキシ樹脂を主体とし、これに他のエポキシ樹脂、例えば前記一般式(2a)においてXが−C(CH3 )2 −で重合度nが0のもの、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型3級脂肪酸変性ポリオールエポキシ樹脂、ビフェノール型及びビキシレノール型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のジグリシジルエステル類、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン等のジグリシジルアミン類を組み合わせて使用することができる。また、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラックエポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂との併用も可能であるが、硬化膜が硬くなるのでその使用量は制限される。
【0018】
(D)成分の光重合開始剤もしくは増感剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類、2−エチルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、リボフラビンテトラブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0019】
前記(E)成分の希釈剤としては、各種有機溶剤、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を用いることができるが、毒性、インキ特性の点からグリコールエーテル類、エステル類、石油系溶剤を使用することが好ましい。
有機溶剤の使用目的は、前記感光性プレポリマー(A)を溶解し、希釈せしめ、それによって組成物を液状として塗布可能にすると共に、次いで仮乾燥させることにより造膜せしめ、接触露光を可能とするためである。
【0020】
本発明の樹脂組成物は、前記(A),(B),(C)、(D)及び(E)成分を必須成分として含有しており、各成分の配合割合は、(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合は5〜50重量部であり、(C)成分の割合は5〜120重量部であり、(D)成分の割合は0.1〜30重量部である。(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が5重量部未満では、得られる硬化膜が可撓性に欠け、一方、50重量部を超えて多くなると硬化膜の耐熱性が低下し、また露光後のアルカリ現像性が低下する。(A)成分100重量部に対して(C)成分が5重量部未満では硬化膜の耐熱性が十分でなく、一方、120重量部を超えると露光後のアルカリ現像性が低下し、感度の低下を招くので好ましくない。また、(A)成分100重量部に対する(D)成分の割合が0.1重量部未満では活性エネルギー線露光により十分な架橋を行わせることができず、一方、30重量部を超える場合には光が基板にまで到達しにくいため、基板と樹脂との接着が悪くなるので好ましくない。
なお(E)成分の希釈剤の配合割合は特定の範囲に限定されるものではないが、(A)成分100重量部に対して30〜300重量部程度の範囲が適当であり、選択する塗布方法に応じて適宜設定できる。
【0021】
本発明のアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記(A)〜(E)成分の他にも、前記希釈剤としての役割を果たさせると共に光硬化性を増強させるために、光重合性モノマーやオリゴマーを含有することができる。
光重合性モノマーの代表的なものとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリン、メトキシテトラエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレグリコールジアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、メラミンアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、グリセリンジグリシジルエーテルジアクリレート、グリセリントリグリシジルエーテルトリアクリレート、イソボルネオリルアクリレート、シクロペンタジエン モノ−あるいはジ−アクリレート、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物の多価アクリレート類、及び上記アクリレートに対応する各メタクリレート類、多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノー、ジー、トリー又はそれ以上のポリエステルなどがある。
このような光重合性モノマーの配合割合は、前記感光性プレポリマー(A)100重量部に対し3〜50重量部が適当である。3重量部未満の場合は光硬化性付与効果が充分ではなく、一方、50重量部を超えると指触乾燥性が低下するため好ましくない。
【0022】
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、エポキシ化合物(C)の硬化反応を促進するために公知・慣用のエポキシ硬化促進剤を用いることができ、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダソール等のイミダゾール誘導体、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、メラミン等のアミン化合物などが挙げられる。市販されているものとしては、例えば四国化成社製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT3503X、U−CAT3502X(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)などがある。上記のようなエポキシ硬化促進剤を配合して硬化反応の反応開始温度を引き下げることが好ましいが、多量に配合すると光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を一液化したときのシェルフライフが短くなってしまう。従って、上記エポキシ硬化促進剤の配合量は、前記感光性プレポリマー(A)100重量部に対して0.1〜2.0重量部の割合が好ましい。
【0023】
さらに本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物には、所望の物性に応じて硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー、炭酸カルシウム、シリカ、ベントナイト、カオリン、ガラス繊維、炭素繊維、雲母等の公知・慣用の充填剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック等の公知・慣用の染料や着色顔料、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤またはレベリング剤などの各種添加剤、あるいはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の公知・慣用の重合禁止剤などを添加してもよい。
【0024】
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。その後、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性光線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成でき、さらに、例えば140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、可撓性に優れたレジスト膜が得られ、また前記熱硬化性成分の硬化反応に加えて感光性樹脂成分の重合が促進され、得られるレジスト膜の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、電気特性などの諸特性を向上せしめることができる。
【0025】
上記現像に使用されるアルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプまたはメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども露光用活性光線として利用できる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、以下において「部」とあるのは、特に断りのない限り全て「重量部」を示す。
【0027】
合成例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、EOCN−104S、軟化点 92℃、エポキシ当量 220)660部(3当量)、カルビトールアセテート 421.3部、及びソルベントナフサ 180.6部を2リットルの容積のフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。一旦60℃まで冷却し、メチルハイドロキノン 1.3部、トリフェニルホスフィン 4部、アクリル酸 216部(3モル)を仕込み、100℃に加熱し、約12時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸 241.7部(1.59モル)を仕込み、90℃に加熱し、約6時間反応させ、固形分酸価が80mgKOH/g、固形分濃度65%の樹脂(A−1)を得た。
【0028】
合成例2
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート1001、軟化点 68℃、エポキシ当量 470)705部(1.5当量)、カルビトールアセテート 392.4部、及びソルベントナフサ 168.2部を合成例1と同様に溶解し、メチルハイドロキノン 1.4部、トリフェニルホスフィン 4.2部、アクリル酸 108部(1.5モル)を仕込み、100℃に加熱し、約12時間反応させ、固形分酸価が80.2mgKOH/g、固形分濃度65%の樹脂(A−2)を得た。
【0029】
合成例3
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、EOCN−104S、軟化点 92℃、エポキシ当量220)550部(2.5当量)、ジメチロールプロピオン酸 33.5部(0.25モル)、メチルハイドロキノン 1.1部、カルビトールアセテート 335.4部、及びソルベントナフサ 143.8部を2リットルの容積のフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。一旦60℃まで冷却し、トリフェニルホスフィン 3.3部、アクリル酸 162部(2.25モル)を仕込み、100℃に加熱し、約24時間反応させ、酸価が0.8mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸144.4部(0.95モル)を仕込み、90℃に加熱し、約6時間反応させ、固形分酸価が60.3mgKOH/g、固形分濃度65%の樹脂(A−3)を得た。
【0030】
前記合成例で得られた(A)感光性プレポリマー、(B)フェノキシ樹脂、(D)光重合開始剤、その他(E)成分としての有機溶剤、充填剤、顔料、エポキシ硬化促進剤を後述する割合で配合し、三本ロールミルを用いて混練して主剤を調製し、一方、(C)エポキシ化合物を硬化剤とした2液形態のレジストインキを調製した。なお、樹脂成分については、(A)感光性プレポリマーを除いて、有機溶剤カルビトールアセテートで希釈したものを用いた。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
評価方法:
得られたレジストインキ組成物の評価は、次のようにして行った。即ち、上記各例No.のレジストインキ組成物をスクリーン印刷によりプリント回路基板(イミドフィルムに銅箔を積層したもの)に塗布し、80℃で20分乾燥した。その後、この基板にネガフィルムを当て、所定のパターン通りに露光機を用いて紫外線を照射し、1%Na2 CO3 水溶液で現像を行い、さらに150℃で50分熱硬化して試験基板を作製した。
得られた試験基板について、溶解性、はんだ耐熱性、及び可撓性の特性評価を行った。その結果を表1(例No.1〜7)、表2(例No.8〜14)、及び表3(例No.15〜17)に示す。なお、評価方法及び評価基準は、次の通りである。
【0035】
(1)溶解性
80℃で20分乾燥した後の試験基板について、1重量%Na2 CO3 水溶液に対する溶解性により評価した。
○:完全に溶解したもの。
×:溶解しない部分が存在したもの。
【0036】
(2)はんだ耐熱性
ロジン系フラックスを塗布して260℃の溶融はんだに10秒間浸漬した後、セロハン粘着テープで剥離したときの状態で判定した。
○:異常無し。
×:剥離あり。
【0037】
(3)可撓性
試験基板を180°べた折り曲げ時の状態で判断した。
○:異常無し。
×:折り曲げ部に亀裂が入って硬化膜が剥離。
【0038】
【表1】
表1に示す結果から明らかなように、フェノキシ樹脂を配合しなかった例No.1の場合には硬化膜の可撓性が劣り、一方、フェノキシ樹脂の配合量が50重量部を超えた例No.7の場合、希アルカリ水溶液への溶解性及びはんだ耐熱性の面で悪い結果が得られた。
【0039】
【表2】
表2に示されるように、熱硬化性成分としての2官能のエポキシ樹脂(エピコート1001)を配合しなかった例No.8の場合にははんだ耐熱性及び可撓性が劣り、一方、120重量部を超えた配合量の例No.14の場合には希アルカリ水溶液への溶解性が劣る結果となった。
【0040】
【表3】
表3に示されるように、合成例1〜3で合成されたいずれの樹脂(A−1)〜(A−3)を感光性プレポリマーとして用いても、各成分を本発明で規定する量的割合で用いることにより、良好な結果が得られた。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記一般式(1)で示される重合度mが50〜150のフェノキシ樹脂(B)と、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(C)を組み合わせて用いることで、硬化膜に充分な可撓性を付与すると共に充分なはんだ耐熱性を付与するようにしたものである。しかも、感光性樹脂として、同一分子内にカルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有し、酸価が40〜120mgKOH/gの範囲にある希アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー(A)を用いることによって、活性エネルギー線による露光及び希アルカリ水溶液による現像によって今日のプリント回路の高密度化に対応し得る微細な画像形成を可能としたものである。
従って、本発明によれば、今日のプリント回路の高密度化及び電子部品の高密度表面実装に対応し得る微細な画像形成が可能であり、かつその硬化膜は従来のソルダーレジストとしてのはんだ耐熱性、電気絶縁性を維持しつつ、ポリイミド基板などを使用するフレキシブルプリント配線板用途にも使用し得る可撓性に優れたアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物が得られる。
さらに、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から得られる硬化膜は、可撓性に富むため、プレス打抜き時のパンチング耐性(機械的衝撃耐性)にも優れており、また、ソルダーレジストに要求される他の特性、例えば電気絶縁性、無電解金メッキ耐性、耐酸性、耐水性等も良好である。
Claims (6)
- (A)同一分子内にカルボキシル基とアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有し、酸価が40〜120mgKOH/gの範囲にある希アルカリ水溶液に可溶の感光性プレポリマー、(B)下記化1の一般式(1)で示されるフェノキシ樹脂、(C)1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、もしくは、特殊変性された少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、(D)光重合開始剤、及び(E)希釈剤を含有し、上記各成分の配合量が、感光性プレポリマー(A)100重量部に対し、それぞれ、フェノキシ樹脂(B)が5〜50重量部、エポキシ化合物(C)が5〜120重量部、光重合開始剤(D)が0.1〜30重量部の範囲にあることを特徴とするアルカリ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
- 前記感光性プレポリマー(A)が、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(イ)1分子中に少なくとも1個の不飽和二重結合を有するモノカルボン酸と(ロ)1分子中に少なくとも2個の水酸基を有するモノカルボン酸を付加し、さらに酸無水物を付加して酸価40〜100mgKOH/gとした希アルカリ水溶液に可溶のオリゴマー又はポリマーである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
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