JP2003053842A - 積層複合体の製造方法 - Google Patents
積層複合体の製造方法Info
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Abstract
体を、ポリオレフィン系樹脂延伸シートの性能を損なう
ことなく、かつ高い厚み精度で製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 密度が30〜300kg/m3のシート
状芯材6の少なくとも片面に、ポリオレフィン系樹脂延
伸シート4を積層する。その際、芯材6と延伸シート4の
間に、芯材6の熱変形温度および延伸シート4の融点より
も低い流動開始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴ
ムからなるシートまたはフィルム5を介在させる。得ら
れた重ね合わせ体を合成樹脂またはゴムの流動開始温度
以上でかつ芯材6の熱変形温度および延伸シート4の融点
以下に加熱すると同時にもしくはその後、芯材6に圧縮
歪み0.01〜10%が加わるように重ね合わせ体を加
圧する。
Description
築資材、車両用部材等に用いられるものであって、高い
剛性を有する積層複合体の製造方法に関する。
車両用部材等においては、従来使用されていた木質ボー
ドに代わる素材として、プラスチック発泡体を軽量芯材
とし、両表面に高強度面材を積層したいわゆるサンドイ
ッチ構造体の開発が活発化し、例えば、特開平6−13
4913号公報には、ポリプロピレン発泡体シートをガ
ラス繊維補強ポリプロピレン系樹脂層でサンドイッチし
た積層成形品が記載され、その製造方法として、ガラス
繊維補強ポリプロピレン層を融点以上に加熱して融解状
態にした後、これを発泡体シート表面に重ね合わせて密
着させ、同ポリプロピレン層の保有する熱で発泡体シー
トの表面を溶融させ、両者を互いに溶着させた後、冷却
固化して一体化する方法が記載されている。
ようなサンドイッチ構造体の開発を進めた結果、ポリオ
レフィン系樹脂発泡体シート(密度が30〜300kg
/m3のシート状芯材の一例)に、10倍以上に延伸さ
れたポリオレフィン系樹脂延伸シートからなる補強面材
を積層した複合積層体を提案した(特願2001−13
553号明細書)。この複合積層体は、上記特開平6−
134913号公報記載のものと比較して、以下のよう
な利点を有する。
使用環境に優しい。
されているので、再溶融、再加工が可能であり、リサイ
クルができる。
形し、形状保持する。
134913号公報記載の方法で製造しようとしても、
補強面材がポリオレフィン系樹脂延伸シートからなるの
で、これをその融点以上に加熱すると分子の延伸配向が
なくなってしまい、所望の曲げ剛性、線膨張特性が得ら
れない。
制御されるが、積層温度により発泡体の圧縮特性が変化
するため、温度によって積層圧力を変化させる必要があ
り、さらに製品厚みがばらつくという問題点がある。
鑑み、ガラス繊維等の無機繊維を用いない複合積層体
を、ポリオレフィン系樹脂延伸シートの性能を損なうこ
となく、かつ高い厚み精度で製造する方法を提供するこ
とにある。
が30〜300kg/m3のシート状芯材の少なくとも
片面に、ポリオレフィン系樹脂延伸シートを積層する製
造方法において、芯材と延伸シートの間に、芯材の熱変
形温度および延伸シートの融点よりも低い流動開始温度
を有する接着用の合成樹脂またはゴムを介在させ、重ね
合わせ前または後に、該合成樹脂またはゴムを、その流
動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度および延伸シー
トの融点以下に加熱すると同時にもしくはその後、芯材
に圧縮歪み0.01〜10%が加わるように重ね合わせ
体を加圧することを特徴とする積層複合体の製造方法で
ある。
g/m3のシート状芯材の少なくとも片面に、ポリオレ
フィン系樹脂延伸シートを積層する製造方法において、
芯材と延伸シートの間に、芯材の熱変形温度および延伸
シートの融点よりも低い流動開始温度を有する接着用の
合成樹脂またはゴムからなるシートまたはフィルムを介
在させ、得られた重ね合わせ体を該合成樹脂またはゴム
の流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度および延伸
シートの融点以下に加熱すると同時にもしくはその後、
芯材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるように加圧す
ることを特徴とする積層複合体の製造方法である。
g/m3のシート状芯材の少なくとも片面に、ポリオレ
フィン系樹脂延伸シートを積層する製造方法において、
芯材および/または延伸シートの接着すべき面に、芯材
の熱変形温度および延伸シートの融点よりも低い流動開
始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴムを塗布また
は含浸し、芯材および延伸シートの重ね合わせ前または
後に、該合成樹脂またはゴムを、その流動開始温度以上
でかつ芯材の熱変形温度および延伸シートの融点以下に
加熱すると同時にもしくはその後、芯材に圧縮歪み0.
01〜10%が加わるように重ね合わせ体を加圧するこ
とを特徴とする積層複合体の製造方法である。
g/m3のシート状芯材の少なくとも片面に、ポリオレ
フィン系樹脂延伸シートを積層する製造方法において、
芯材および/または延伸シートの接着すべき面に、芯材
の熱変形温度および延伸シートの融点よりも低い流動開
始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴムを塗布また
は含浸し、芯材と延伸シートを該塗布または含浸面にて
重ね、得られた重ね合わせ体を該合成樹脂またはゴムの
流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度および延伸シ
ートの融点以下に加熱すると同時にもしくはその後、芯
材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるように加圧する
ことを特徴とする積層複合体の製造方法である。
トの収縮開始温度が、積層時の加熱温度より低い場合、
シートの配向方向に対し0.1〜3kgf/1cm幅の
張力をシートにかけながら、積層することを特徴とする
請求項1〜4のいずれかに記載の積層複合体の製造方法
である。請求項6の発明は、シートの延伸倍率が5〜4
0倍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
記載の積層複合体の製造方法である。
のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4.0
の樹脂発泡体であることを特徴とする請求項1〜6のい
ずれかに記載の積層複合体の製造方法である。
延伸シートとして、その接着すべき面が少なくとも局所
的に同樹脂の融点より10℃以上高い温度で加熱融解さ
れるかもしくは同面が粗面化された延伸シートを用い
る、請求項1〜7のいずれかに記載の積層複合体の製造
方法である。
構成する密度30〜300kg/m3のシート状芯材に
ついて、説明をする。
芯材は、例えば、樹脂シートを膨張させた発泡体、プラ
ダン(プラスチックダンボール)のような中空体、ハニ
カム構造体により形成される。
は、300kg/m3を越えると、軽量効果が少なく、
30kg/m3未満では、必要な強度が得られないため
である。
mmとされる。40mmを越えると、複合積層体として
の機械物性が低下するため好ましくなく、また、1mm
未満では、積層するポリオレフィンシートの占有率が大
きくなるため、軽量化が望めない。芯材の厚みは、好ま
しくは3〜20mmである。
樹脂、熱硬化性樹脂、紙、金属などがある。
樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン等で
ある。これらは単独で用いられてもよいし、2種類以上
が併用されても良い。
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、キシレン樹脂等である。
性樹脂及び熱硬化性樹脂の他に紙、アルミのような金属
がある。
好ましいのは、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂製芯
材は、再溶融による再加工ができるので、リサイクルに
有利である。その中でも特に好ましいのは、ポリオレフ
ィン系樹脂による芯材である。ポリオレフィン系樹脂を
補強シートの素材としても使用することで、リサイクル
がより容易となる。
ては、ポリオレフィン系樹脂による発泡体が最も好適で
あるため、以下、ポリオレフィン系樹脂発泡体で詳細に
記載する。
重合体もしくは共重合体であればよく、特に限定される
ものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチ
レン、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムポ
リマー、プロピレンブロックポリマー等のポリプロピレ
ン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブ
テン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分
とする共重合体などが好適に用いられるが、なかでもポ
リエチレンやポリプロピレンが特に好適に用いられる。
これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
オレフィン系樹脂に対し30重量%未満の他の樹脂が添
加されているポリオレフィン系樹脂組成物であっても良
い。上記他の樹脂としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、ポリスチレンやスチレン系エラストマー
等が挙げられる。これらの他の樹脂は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
添加量が30重量%以上であると、軽量、耐薬品性、柔
軟性、弾性等のポリオレフィン系樹脂が有する優れた特
性が阻害されることがあり、また、発泡時に必要な溶融
粘度を確保することが困難となることがある。
オレフィン系樹脂に対し30重量%未満の他の樹脂が添
加されているポリオレフィン系樹脂組成物であっても良
い。上記他の樹脂としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、ポリスチレンやスチレン系エラストマー
等が挙げられる。これらの他の樹脂は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
添加量が30重量%以上であると、軽量、耐薬品性、柔
軟性、弾性等のポリオレフィン系樹脂が有する優れた特
性が阻害されることがあり、また、発泡時に必要な溶融
粘度を確保することが困難となることがある。
性用モノマーが添加されているポリオレフィン系樹脂組
成物であっても良い。上記変性用モノマーとしては、特
に限定されるものではないが、例えば、ジオキシム化合
物、ビスマレイミド化合物、ジビニルベンゼン、アリル
系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマ
ー、キノン化合物等が挙げられる。これらの変性用モノ
マーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。
低く、発泡体にすると圧縮弾性率が低く、積層複合体の
コア材としては弱いため、発泡倍率を必要な値にまで上
げることができないという問題があった。しかし、発泡
体の気泡形状を厚み方向に対して紡錘形状に配向させる
ことで、この問題を解決することができる。具体的に
は、セル(気泡)のアスペクト比(Dz/Dxy)の平
均値は、1.1〜4.0、好ましくは1.3〜2.5で
ある。
体シートを示す斜視図であり、図1(b)は、図1
(a)中のA部の拡大図である。上記アスペクト比(D
z/Dxy)の平均値とは、図1に示す発泡体シート
(1) 内部のセル(3) における定方向最大径の比の個数
(算術)平均値を意味し、以下の方法で測定される。
測定方法:発泡体シート(1) のシート厚み方向(z方向
と呼ぶ)に平行な任意の断面(2)の10倍の拡大写真を
撮り、無作為に選ばれた少なくとも50個のセル(3) の
定方向最大径を下記2方向で測定し、各アスペクト比
(Dz/Dxy)の個数(算術)平均値を算出する。
方向に平行な最大径 Dxy:発泡体シート(1) 中のセル(3) のz方向に垂直
な面方向(xy方向と呼ぶ)に平行な最大径(例えば、
シート幅方向またはシート長さ方向)
値を1.1〜4.0(好ましくは1.3〜2.5)とす
ることにより、発泡体シート(1) 中のセル(3) は発泡体
シート(1) の厚み方向に長軸を有する紡錘形のセル(3)
となる。従って、発泡体シート(1) が厚み方向に圧縮力
を受けた場合、圧縮力は紡錘形のセル(3) の長軸方向に
負荷されることになるので、発泡体シート(1) は厚み方
向に高い圧縮強度(圧縮弾性率)を発現し得るものとな
る。
値が1.1未満であると、セル(3)の形状がほぼ球形と
なって、上記紡錘形のセル(3) に起因する圧縮強度(圧
縮弾性率)向上効果が十分に得られないので、本発明の
目的である複合積層体の曲げ剛性が小さくなる。逆に上
記アスペクト比(Dz/Dxy)の平均値が4.0を超
えると、発泡性樹脂はz方向にのみ、相当量の伸長歪み
を受けることになり、発泡の制御が困難となり、均質な
発泡体シートの製造がしにくい。
m3がよい。300kg/m3を越えると、目的の複合積
層体が重くなる上にコスト高となって実用性が低下し、
逆に発泡体シートの密度が30kg/m3未満となる
と、セル壁の厚みが薄くなって、圧縮強度(圧縮弾性
率)が不十分となる。
カッターで切り出した後、試料の重量を測定する。
体積により密度を測定する。
ートを製造するには、特に限定されないが、リサイクル
性、生産性の観点から以下の方法が好適に用いられる。
成る発泡体は、化学発泡法によって得られる発泡体と物
理発泡法によって得られる発泡体とに大別される。本発
明においては上記いずれの発泡体であっても良いが、発
泡操作の容易な化学発泡法によって得られる発泡体が好
ましい。
より分解ガスを発生する熱分解型化学発泡剤を予めポリ
オレフィン系樹脂組成物中に分散させておき、同組成物
を一旦シート状の発泡性原反に賦形した後、加熱して上
記発泡剤より発生するガスによりポリオレフィン系樹脂
組成物を発泡させる方法で製造され得る。
定されるものではないが、例えば、アゾジカルボンアミ
ド(ADCA)、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニル
ヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニル
ヒドラジド)等が好適に用いられるが、なかでもADC
Aがより好ましい。これらの熱分解型化学発泡剤は、単
独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
でポリオレフィン系樹脂組成物中に物理発泡剤を一旦溶
解し、同組成物を常圧下に戻したときに発生するガスに
よりポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させる方法で製
造され得る。
ものではないが、例えば、水、二酸化炭素、窒素、有機
溶剤などが好適に用いられる。これらの物理発泡剤は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
は下記の通りである。主成分としてのポリオレフィン系
樹脂と前述した変性用モノマーや他の樹脂とを溶融混練
して得られる変性ポリオレフィン系樹脂組成物100重
量部に、上記熱分解型化学発泡剤2〜20重量部を添加
分散させ、同組成物を一旦シート状に賦形して発泡性シ
ートを作製した後、この発泡性シートを熱分解型化学発
泡剤の分解温度以上の温度まで加熱して発泡させる方法
を採ることにより、所望の発泡体シートを成形すること
ができる。
変性することにより、賦形された発泡性シートは、架橋
度が低いにも拘らず、常圧で発泡し得るものとなる。
尚、ここで言う架橋度とはゲル分率を意味し、架橋度が
低いとはゲル分率が25重量%以下であることを言う。
上記ゲル分率は、試料の初期重量に対する、試料を12
0℃の熱キシレン中で24時間溶解させた後の未溶解分
(ゲル分)の乾燥重量の百分率で求められる。
架橋シートや熱分解型化学架橋剤で架橋させた架橋シー
トに比較して、架橋度(ゲル分率)が低く且つ常圧で加
熱発泡するため、発泡体のセルが上記架橋シートから得
られる発泡体のセルに比べて大きくなり、セル壁が厚く
なる。従って、圧縮強度や耐座屈性等の機械的物性に優
れる発泡体シートとなる。
とから、加熱することで再溶融が可能であり、リサイク
ル性に富むものである。このことにより、材料の再利
用、転用が可能となる。
るものではなく、押出成形法、プレス成形法、ブロー成
形法、カレンダリング成形法、射出成形法等のプラスチ
ックの成形加工で一般的に行われている成形方法のいず
れであっても良いが、なかでも例えばスクリュー押出機
より吐出されるポリオレフィン系樹脂組成物を直接シー
ト状に賦形する押出成形法が生産性に優れていることか
ら好ましい。この方法により、一定寸法幅の連続した発
泡性シートを得ることができる。
発泡体シートを作製する方法は、通常、熱分解型化学発
泡剤の分解温度以上の温度からポリオレフィン系樹脂の
熱分解温度未満の温度までの温度範囲で行われる。
ることが好ましい。連続式発泡装置を用いて発泡を行う
方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、加熱炉の出口側で発泡体シートを引取りながら連続
的に発泡性シートを発泡させる引取り式発泡機、ベルト
式発泡機、縦型もしくは横型発泡炉、熱風恒温槽等を用
いて発泡を行う方法や、オイルバス、メタルバス、ソル
トバス等の熱浴中で発泡を行う方法等が挙げられる。
ペクト比(Dz/Dxy)の平均値を1.1〜4.0と
する方法としては、特に限定されるものではないが、例
えば、発泡中の発泡性シートの面内方向(xy方向)の
発泡力を抑制し得る強度を有する面材を発泡前の発泡性
シートの少なくとも片面に積層する方法が好ましい。
上記面材を積層することにより、発泡時における発泡性
シートの面内の二次元方向(xy方向)の発泡を抑制
し、厚み方向(z方向)にのみ発泡させることが可能と
なって、得られる発泡体シート内部のセルは厚み方向に
その長軸を配向した紡錘形のセルとなる。
の温度、即ちポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度お
よび熱分解型化学発泡剤の分解温度以上の温度に耐え得
るものであれば良く、特に限定されるものではないが、
例えば、紙、布、木材、鉄、非鉄金属、有機繊維や無機
繊維から成る織布や不織布、寒冷紗、ガラス繊維、炭素
繊維、後述するポリオレフィン系樹脂延伸シート等が好
適に用いられる。また、例えばテフロン(登録商標)シ
ートのような離型性を有するシートを面材として用い、
発泡性シートを厚み方向に発泡させた後、上記離型性シ
ートを剥離して、発泡体シートを得ても良い。
からなる面材を用いるときは、リサイクル性の観点よ
り、その使用量は最小限度に留めることが好ましい。
脂延伸シートを積層する際の投錨効果(アンカー効果)
に優れ、人体や環境に対して好ましくない影響を及ぼす
ことの殆どない不織布や寒冷紗がより好適に用いられ
る。
ン系樹脂延伸シート(以下、延伸シートと略記する)に
ついて、説明をする。
ィン系樹脂としては、特に限定されるものではないが、
例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、プロピレン
ホモポリマー、プロピレンランダムポリマー、プロピレ
ンブロックポリマー等のポリプロピレン等が挙げられ、
なかでも、延伸後の弾性率を考慮すると、理論弾性率の
高いポリエチレンがより好適に用いられ、結晶性の高い
高密度ポリエチレンが最も好適に用いられる。これらの
ポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、
10万〜50万であることが好ましい。ポリオレフィン
系樹脂の重量平均分子量が10万未満であると、ポリオ
レフィン系樹脂自体が脆くなるため、延伸性が損なわれ
ることがあり、逆にポリオレフィン系樹脂の重量平均分
子量が50万を超えると、延伸性が悪くなって、延伸シ
ートの成形が困難となったり、高倍率の延伸が困難とな
ることがある。
加温した例えばo−ジクロルベンゼンのような有機溶剤
にポリオレフィン系樹脂を溶解した後、カラムに注入
し、溶出時間を測定する所謂ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー法(高温GPC法)が一般的であり、上
記重量平均分子量もo−ジクロルベンゼンを有機溶剤と
して用いた上記高温GPC法により測定した値である。
のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されるも
のではないが、0.1〜20g/10分であることが好
ましい。ポリオレフィン系樹脂のMFRが0.1g/1
0分未満であるか、20g/10分を超えると、高倍率
の延伸が困難となることがある。尚、上記MFRは、J
IS K−7210「熱可塑性プラスチックの流れ試験
方法」に準拠して測定される。
としては、重量平均分子量が10万〜50万であり、か
つ、MFRが0.1〜20g/10分である高密度ポリ
エチレンが特に好適に用いられる。
達成を阻害しない範囲で必要に応じて、主成分であるポ
リオレフィン系樹脂以外に、架橋助剤や光ラジカル重合
開始剤等が添加されていても良い。
アヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ジアリルフタレート等の多官能モノマーが挙げら
れ、また、光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベ
ンゾフェノン、チオキサントン、アセトフェノンなどが
挙げられる。これらの架橋助剤や光ラジカル重合開始剤
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
加量は、特に限定されるものではないが、ポリオレフィ
ン系樹脂100重量部に対し、架橋助剤や光ラジカル重
合開始剤1〜2重量部であることが好ましい。ポリオレ
フィン系樹脂100重量部に対する架橋助剤や光ラジカ
ル重合開始剤の添加量が1重量部未満であると、ポリオ
レフィン系樹脂の架橋や光ラジカル重合が速やかに進行
しないことがあり、逆にポリオレフィン系樹脂100重
量部に対する架橋助剤や光ラジカル重合開始剤の添加量
が2重量部を超えると、高倍率の延伸が困難となること
がある。
ものではなく、例えば、主成分としてのポリオレフィン
系樹脂と必要に応じて添加される上記架橋助剤や光ラジ
カル重合開始剤とから成るポリオレフィン系樹脂組成物
を押出機等により溶融混練して可塑化させた後、溶融物
をTダイを通してシート状に押出し、冷却して、ポリオ
レフィン系樹脂の未延伸シート(延伸原反)を先ず作製
する。
るものではないが、0.5〜10mmであることが好ま
しい。未延伸シートの厚みが0.5mm未満であると、
これに延伸処理を施して得られる延伸シートの厚みが薄
くなり過ぎて、強度が不十分となり、取扱い性が損なわ
れることがあり、逆に未延伸シートの厚みが10mmを
超えると、延伸処理が困難となることがある。
すことにより延伸シートが作製される。
シートの引張弾性率が5GPa以上となるように設定す
ればよく、5〜40倍であることが好ましく、より好ま
しくは10〜40倍、さらに好ましくは20〜40倍で
ある。上記延伸倍率が5倍未満であると、ポリオレフィ
ン系樹脂の種類の如何に拘わらず、延伸シートの引張弾
性率が低くなったり、後述する平均線膨張率が小さくな
らなかったりして、目的の積層複合体において、所望の
曲げ剛性、寸法安定性が得られない。逆に延伸倍率が4
0倍を超えると、延伸の制御が困難となることがある。
あるが、幅が狭すぎると、平面を形成する際に、多数の
シートを配列する必要があり、プロセスが煩雑となり、
生産性が悪くなる。したがって、延伸シートの幅は、好
ましくは10mm以上、より好ましくは50mm以上、
さらに好ましくは100mm以上である。
に限定されるものではないが、85〜120℃であるこ
とが好ましい。上記延伸温度が85℃未満であると、延
伸シートが白化し易くなったり、高倍率の延伸が困難と
なることがあり、逆に延伸温度が120℃を超えると、
未延伸シートが切れ易くなったり、高倍率の延伸が困難
となることがある。
ではなく、通常の一軸延伸方法で良いが、特にロール延
伸方法が好適に採用される。
対の延伸ロール間に未延伸シートを挟み、未延伸シート
を加熱しながら引っ張る方法であり、一軸延伸方向のみ
に強く分子配向させることができる。この場合、二対の
延伸ロールの速度比が延伸倍率となる。
ール延伸方法のみでは円滑な延伸を行うのが困難となる
ことがあるが、このような場合には、ロール延伸に先立
ってロール圧延処理を施してもよい。
回転する圧延ロール間に該圧延ロール間の間隔より厚い
未延伸シートを挿入し、未延伸シートの厚みを減少させ
ると共に長さ方向に伸長させることにより行われる。上
記ロール圧延処理が施された未延伸シートは、予め一軸
方向に配向処理されているので、次工程のロール延伸に
より、一軸方向に円滑に延伸される。
い範囲(85〜120℃)とするためには、未延伸シー
トの予熱温度、延伸ロールの温度、雰囲気温度等を適宜
調節すれば良い。
熱性を高めるために或いは最終的に得られる複合積層体
の耐熱性や耐クリープ性を高めるために、架橋処理を施
しても良い。
ないが、例えば、電子線照射や紫外線照射によって行い
得る。
子線照射量は、延伸シートの組成や厚み等を考慮して適
宜設定すれば良く、特に限定されるものではないが、一
般的には1〜20Mradであることが好ましく、より
好ましくは3〜10Mradである。また、電子線照射
による架橋処理の場合、前記架橋助剤を予め延伸シート
内部に添加しておくことにより、円滑な架橋を行うこと
ができる。
外線照射量は、延伸シートの組成や厚み等を考慮して適
宜設定すれば良く、特に限定されるものではないが、一
般的には50〜800mW/cm2であることが好まし
く、より好ましくは100〜500mW/cm2であ
る。また、紫外線照射による架橋処理の場合、前記光ラ
ジカル重合開始剤や架橋助剤を予め延伸シート内部に添
加しておくことにより、円滑な架橋を行うことができ
る。
るものではないが、前記ゲル分率が50〜90重量%程
度であることが好ましい。
であるため、温度変化に対する熱伸縮の度合いが小さく
なる。このため、同延伸シートを発泡体シートと積層さ
せることにより、延伸シートが発泡体シートの熱伸縮を
抑制し、目的の複合積層体において温度に対する寸法安
定性が確保できる。
均線膨張係数がある。
膨張率5×10-5/℃以下、好ましくは3×10-5/℃
以下、より好ましくは−2×10-5〜2×10-5/℃の
ものである。
て膨張していく割合を示す尺度である。平均線膨張率を
測定するには、TMA(機械分析)により、昇温中の物
体の寸法を順次精密に測定していく方法があるが、延伸
シートの5℃および80℃における寸法を測定し、その
差から平均線膨張率を算出することもできる。
平均線膨張率は5×10-5/℃より大きいが、延伸処理
を施すことにより、平均線膨張率が5×10-5/℃以下
の延伸シートを得ることができる。また、この延伸シー
トは、延伸倍率を大きくするほど平均線膨張率が低いも
のとなる。
ィン系樹脂シートの平均線膨張率が凡そ5×10-5〜1
5×10-5/℃であって、熱収縮による寸法変化が大き
いという問題点を有するが、その少なくとも片面に上記
平均線膨張率が5×10-5/℃以下の延伸シートを積層
することにより、平均線膨張率が小さく、熱収縮による
寸法変化を起こし難い積層複合体を得ることができる。
を5×10-5/℃以下とするために延伸倍率を大きくす
るので、延伸方向の引張強度(引張弾性率)も大きくな
り、上記発泡体シートの少なくとも片面に上記延伸シー
トが積層されて成る複合積層体の曲げ強度(曲げ弾性
率)が飛躍的に向上し、相乗効果が生じる。
たはゴムの加熱は、芯材と延伸シートの間にこれらを介
在させる前でも後でもよい。例えば、芯材および延伸シ
ートは加熱せずに、合成樹脂またはゴムのみを押出機等
で加熱溶融させ、これを芯材と延伸シートの間に介在さ
せた後、この重ね合わせ体を加圧して固着するというこ
ともできる。請求項2の発明では、芯材と延伸シートの
加熱積層の前に、芯材と延伸シートの間に接着用の合成
樹脂またはゴムからなるシートまたはフィルム、好まし
くは合成樹脂フィルムを介在させる。
樹脂フィルム/延伸シートからなる重ね合わせ体を得る
ことが容易となる。芯材と延伸シートの間に合成樹脂ま
たはゴムからなるシートまたはフィルムを介在させる方
法は、特に限定されず、バッチ式でも連続式でもよい。
シートの加熱加圧の前に、芯材および/または延伸シー
トの接着面に接着用の合成樹脂またはゴムを予め塗布ま
たは含浸しておく。請求項3の場合には、合成樹脂また
はゴムの加熱は、重ね合わせ前に行ってもよい。
伸シートの加熱加圧を短時間にしかもより低圧で行うと
ができる。
としては、特に限定されず、一般に使用されている方法
が用いられる。例えば、スクリュー押出機などを用い
て、合成樹脂またはゴムをその流動開始温度以上の温度
に加熱して溶融させた後、得られた溶融物を芯材にロー
ルコーティングしたり、クロスヘッドダイによりライニ
ングする方法、合成樹脂またはゴムのフィルムまたはシ
ートをその流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度以
下の温度に加熱しながら芯材に圧着する方法などが挙げ
られる。
D648に記載されている方法(試料に一定荷重を加
え、一定速度で温度上昇させたときに所定の変化を示す
温度を求める方法)により得られる温度をいい、流動開
始温度とは、結晶性樹脂の場合には、融点を意味し、非
晶性樹脂の場合には、ガラス転移温度を意味する。
法も特に限定されない。上述したように、芯材を作成す
る際には、不織布や寒冷紗等の面材を使用することが多
い。この面材に予め合成樹脂またはゴムからなるフィル
ムまたはシートをその流動開始温度以上の温度に加熱し
ながら圧着しておき、この面材を合成樹脂またはゴムの
流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度以下の温度に
加熱しながら芯材に圧着することにより、合成樹脂また
はゴムを均一に含浸した面材付き芯材が得られる。ま
た、面材付きの芯材の面材に、上記のように合成樹脂ま
たはゴムからなるフィルムまたはシートを加熱圧着して
もよい。
せる方法も特に限定されない。例えば、投錨(アンカ
ー)効果の大きな不織布や寒冷紗等の面材を延伸シート
に積層し、この面材に合成樹脂またはゴムからなるフィ
ルムまたはシートをその流動開始温度以上の温度に加熱
しながら延伸シートに圧着することにより、合成樹脂ま
たはゴムを均一に含浸した面材付き延伸シートが得られ
る。また、面材に予め合成樹脂またはゴムからなるフィ
ルムまたはシートを上記のように加熱圧着しておき、こ
の面材を延伸シートに加熱圧着してもよい。
面材を使用することで、合成樹脂またはゴムが含浸され
やすくなり、結果としてポリオレフィン系樹脂延伸シー
トとの接着強度を高めることができる。
脂延伸シートとして、その接着すべき面が少なくとも局
所的に同樹脂の融点より10℃以上高い温度で加熱融解
されたもしくは同面が粗面化された延伸シートを用い
る。
に配向された繊維構造を有するので、後述する合成樹脂
またはゴムとの接着性を向上させるために、延伸シート
の強度を損ねることなく、その表面層において上記繊維
構造を解除するように表面層の融解処理を施す。
とも片面の表面層を融解されるには、例えば、表面温度
が延伸シートのポリオレフィン系樹脂の融点+10℃よ
り高い温度に保持された第1のロールと、表面温度が上
記ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度に保持され
た第2のロールとに延伸シートを接触させつつこれらの
間を通過させる。表面層の融解とは、延伸シートの表面
層のみを融解させることを意味し、機械的強度の維持を
考慮すると、表層部は好ましくは全体厚みの1〜10%
の部分である。表面層の融解により表面層における繊維
構造が解除される。
片面に施される。片面のみが融解処理された延伸シート
では、融解処理された面が合成樹脂またはゴムに対して
良好な接着性を示す。また、両面が融解処理された延伸
シートでは、何れの面も合成樹脂またはゴムに対する接
着性もしくは融着性が高められる。
ポリオレフィン系樹脂の融点より10℃以上高い温度に
設定されるが、この温度は、好ましくは、該融点より1
0℃高い温度〜融点より100℃高い温度の範囲内、よ
り好ましくは融点より30℃高い温度〜融点より60℃
高い温度の範囲で選択される。融点より10℃高い温度
未満の場合には、融解処理による表面層における繊維構
造の解除が十分に進まず、接着性や融着性を改善する効
果が十分得られない。また、融点より100℃以上高い
温度では、ポリオレフィン系樹脂延伸シートが第1のロ
ールに融着する恐れがある。
に、該ポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度とされる
が、好ましくは、0℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点の
範囲、より好ましくは50℃〜100℃の間で制御され
る。第2のロールの表面温度がポリオレフィン系樹脂の
融点を超えると、第2のロールによる冷却効果が十分で
なく、ポリオレフィン系樹脂延伸シートの物性が低下す
る恐れがある。また、第2のロールの表面温度が0℃よ
り低いと、ロールに水分が凝縮、付着して適正なロール
処理が困難となることがある。
差走査型熱量測定器(DSC)などの熱分析により測定
され、結晶融解に伴う吸熱ピークの最大値を意味する。
着すべき面を粗面化したものでも良い。この粗面化によ
り、合成樹脂またはゴムとの接着性が向上し、上述した
塗布、含浸等もしやすくなる。粗面化方法としては、特
に限定されないが、例えば、サンドブラスト等のエンボ
ス手段等が挙げられる。
微細な凹凸の程度は、例えば、JIS B 0601に
準拠する中心線平均粗さ(Ra)によって表現して、好
ましくは0.5μm以上である。Raが0.5μm未満
であると、上記粗面化効果が十分に得られない恐れがあ
る。
ナ処理により、表面に極性をもたせるとともに、接着性
をもたせてももちろんよい。
ートの融解または粗面化により、合成樹脂またはゴムを
介して延伸シート同士の多層積層も可能となる。
はゴムは、芯材の熱変形温度および延伸シートを構成し
ているポリオレフィン系樹脂の融点よりも低い流動開始
温度を持つ熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム
系高分子等である。このような特徴を持つ合成樹脂また
はゴムを用いることで、芯材が熱変形せずかつ延伸シー
トが融解しない温度で、合成樹脂またはゴムのみを流動
開始させることができ、曲げ剛性、寸法安定性等の性能
を損ねることなく、良好な接着強度が得られる。合成樹
脂またはゴムの流動開始温度は、芯材の熱変形温度また
は延伸シートを構成するポリオレフィン系樹脂融点のう
ち低い方をTmlower℃とすると、好ましくは(Tm
lower−5)℃以下、より好ましくは(Tmlower−1
0)℃以下である。
は、上記の要件を満たすものであれば特に限定されず、
例えば以下のものが挙げられる。
DPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE) ・ポリプロピレン(PP):ホモタイプポリプロピレ
ン、ランダムタイプポリプロピレン、ブロックタイプポ
リプロピレン ・ポリブテン ・エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) ・アイオノマー:エチレン−メタクリル酸共重合体金属
塩 ・エチレン−(メタ)アクリル共重合体:エチレン−ア
クリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重
合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重
合体(EMMA) ・変性ポリオレフィン:マレイン酸変性ポリエチレン、
マレイン酸変性ポリプロピレン、シラン変性ポリエチレ
ン、シラン変性ポリプロピレン ・塩素化ポリエチレン
エン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイ
ソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリスチレン−ポ
リ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン(SEB
S)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−
ポリスチレン(SEPS) ・塩化ビニル系エラストマー ・ポリオレフィン系エラストマー:エチレン−プロピレ
ンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元
共重合体(EPDM) ・熱可塑性ポリウレタン
ンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴ
ム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリイ
ソブチレン(PIB)
の芯材および延伸シートとの接着性の良いものとして、
ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー
もしくはスチレン系エラストマーが好適に用いられ、中
でもポリオレフィン系樹脂がさらに好適に用いられる。
よび延伸シートとの接着性の良いものとして、ポリオレ
フィン系エラストマーもしくはスチレン系エラストマー
が好適に用いられ、中でもポリオレフィン系エラストマ
ーがさらに好適に用いられる。
はゴムからなるシートまたはフィルムの厚み、および請
求項3および4の発明で用いられる合成樹脂またはゴム
の塗布層の厚みは、接着性を考慮して適宜決定される
が、通常5μm〜2mm程度である。この厚みが5μm
未満であると、接着性が悪化し、2mmを越えると、曲
げおよび剪断強度が下がる。
を加熱するか、芯材/合成樹脂またはゴム/延伸シート
の重ね合わせ体を加熱し、請求項2の発明では、芯材/
合成樹脂またはゴムからなるシートまたはフィルム/延
伸シートの重ね合わせ体を加熱し、請求項3の発明で
は、合成樹脂またはゴムを塗布または含浸した芯材およ
び/または延伸シートを加熱するか、これらの重ね合わ
せ体を加熱し、請求項4の発明では、合成樹脂またはゴ
ムを塗布または含浸した芯材および/または延伸シート
の重ね合わせ体を加熱する。
成樹脂またはゴムの流動開始温度以上でかつ芯材の熱変
形温度および延伸シートの融点以下である。加熱温度が
合成樹脂またはゴムの流動開始温度未満であると、合成
樹脂またはゴムの融解が進まず、充分な接着力が得られ
ない。加熱温度が芯材の熱変形温度または延伸シートの
融点を越えると、芯材または延伸シートを構成している
樹脂が融解してしまい所望の機械物性が確保できない。
熱、赤外線加熱、電子線加熱、ヒーターを用いた接触加
熱等が挙げられる。
明では、芯材/合成樹脂またはゴム/延伸シートの重ね
合わせ体を加圧し、請求項2の発明では、芯材/合成樹
脂またはゴムからなるシートまたはフィルム/延伸シー
トの重ね合わせ体を加圧し、請求項3および4の発明で
は、合成樹脂またはゴムを塗布または含浸した芯材およ
び/または延伸シートの重ね合わせ体を加圧する。
は、芯材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるような値
である。
フィン系樹脂からなる発泡体シートの圧縮試験の応力−
歪み(S−S)カーブを図2に示す。温度が変化する
と、圧縮降伏が変化するため、加熱の状況によっては加
圧する圧力を変化させる必要がある。しかし、本発明者
らは、温度が変化しても発泡体シートの圧縮弾性領域は
ほとんど変化しないことを見出し、本発明では圧力制御
ではなく、圧縮弾性領域範囲内で変位を制御することに
より上記加圧を行う。この方法によると、加熱温度や発
泡体シートの厚みが変化しても、厚み精度の良好な積層
複合体を得ることができる。
力が得られず、10%を越えると発泡体シートの降伏点
を越えてしまい、発泡体シートの圧縮強度が下がった
り、厚みが回復しなかったりする。
脂及び熱硬化性樹脂の発泡体では、0.01〜10%で
あり、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中空体及びハニ
カム構造体では、0.01〜5%である。中空体及びハ
ニカム構造体の場合、発泡体よりも降伏点が低いため、
上限値を比較的小さくすることが好ましい。
れない。バッチ式では、例えば、ストロークを制御する
プレス方式等が、連続式では、例えば、重ね合わせ体
を、間隙を規制したロール間を通す方法等が挙げられ
る。
に加圧を行うにより、接着用の合成樹脂またはゴムが発
泡体シートと延伸シートを接着することとなる。加圧時
間も特に限定されないが、好ましくは0.01秒〜10
分である。加圧時間が0.01秒未満であると充分な接
着力が得られず、また10分を越えると生産性が下が
り、好ましくない。
れても良いし、同時に行うこともできる。例えばバッチ
式の接触ヒーターを用いたプレス方式などでは、重ね合
わせ体を両面から加熱しながら加圧することが可能であ
る。
積層体は、冷却され、合成樹脂またはゴムが固化して複
合積層体となる。冷却方法も特に限定されない。冷却過
程でも圧縮歪み0.01〜10%の範囲で積層体を加圧
することが好ましい。
が、積層時の加熱温度より低い場合は、収縮がおこり、
シート形状が変形するため、きれいに配列することが困
難となる。このため、シートの配向方向に対し0.1〜
3kgf/1cm幅の張力をシートにかけながら、積層
することが好ましい。この張力は、素材や延伸倍率によ
り異なるが、0.1〜3kgf/1cm幅の張力を加え
ることで、積層する事が可能になる。0.1kgf/1
cm幅未満では張力が弱く、収縮を抑制する事ができな
い。一方 3kgf/1cm幅を越えると張力が強すぎ
て、加熱した延伸シートの保持力がもたず、シートが切
断するため好ましくない。上記で記載したシートの収縮
開始温度は以下の方法で測定した。
し、縦横の寸法を測定した。次に各種温度設定したオー
ブン中に約40秒間シートをセットし、取り出して冷却
した後、シートの寸法を測定した。(加熱後の寸法 /
初期寸法)×100(%)を求め、これが99%より
小さくなる温度を収縮開始温度として設定した。
オレフィン系材料の場合、延伸倍率が高くなると、収縮
開始温度は上がり、延伸倍率が低いものほど、収縮開始
温度は下がる。
係は以下のようになる。
樹脂またはゴムの流動開始温度 <積層するときの加熱温度 < 延伸シートの収縮
開始温度 < 芯材の熱変形温度または延伸シートの融点 しかし、シートの種類によっては、芯材と延伸シートを
接着させるための合成樹脂またはゴムの流動開始温度 < 延伸シートの収縮開始温度 <積層するときの加熱
温度 < 芯材の熱変形温度または延伸シートの融点 の場合もある。この場合収縮するシートを抑制するため
に上記の張力をかける必要がある。張力が弱いと収縮に
よってシートが浮き、積層することが困難となる。張力
が強すぎると、シートが切断する。シートに掛ける張力
は、0.1〜3kgf/1cm幅が良い。
に、芯材の熱変形温度および延伸シートの融点よりも低
い流動開始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴムを
介在させ、重ね合わせ前または後に、該合成樹脂または
ゴムを、その流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度
および延伸シートの融点以下に加熱すると同時にもしく
はその後、芯材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるよ
うに重ね合わせ体を加圧するので、また、請求項2の発
明では、芯材と延伸シートの間に、芯材の熱変形温度お
よび延伸シートの融点よりも低い流動開始温度を有する
接着用の合成樹脂またはゴムからなるシートまたはフィ
ルムを介在させ、得られた重ね合わせ体を該合成樹脂ま
たはゴムの流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度お
よび延伸シートの融点以下に加熱すると同時にもしくは
その後、芯材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるよう
に加圧するので、芯材および延伸シートを構成する樹脂
を変形ないしは融解させることなく、接着用の合成樹脂
またはゴムのみを融解させることが可能となり、芯材お
よび延伸シートをその物性を損ねることなく積層するこ
とができる。
シートの加熱加圧の前に、芯材および/または延伸シー
トの接着すべき面に接着用の合成樹脂またはゴムを塗布
または含浸するので、該合成樹脂またはゴムを均一に被
着体(芯材および/または延伸シート)に浸透させるこ
とができ、短時間の加圧でも充分な接着力が得られる。
向に対し0.1〜3kgf/1cm幅の張力をシートに
かけながら積層することにより、延伸シートが収縮しや
すい条件下においても、積層を容易に行うことができ
る。
5〜40倍とすることにより、所要の剛性を有する積層
複合体を実現できる。
ルのアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4.
0の発泡樹脂体とされることで、軽量で高剛性の積層複
合体が得られる。
その接着すべき面が少なくとも局所的に同樹脂の融点よ
り10℃以上高い温度で加熱融解されるかもしくは同面
が粗面化された延伸シートを用いるので、接着用の合成
樹脂またはゴムが延伸シートに相溶しやすく、投錨効果
により接着しやすくなる。
る。
体シート)の調製 (1) 変性ポリオレフィン系樹脂の調製 変性用スクリュー押出機として、BT40(プラスチッ
ク工学研究所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機を
用いた。これはセルフワイピング2条スクリューを備
え、そのL/Dは35、Dは39mmである。シリンダ
ーバレルは押出機の上流から下流側へ第1〜6バレルか
らなり、ダイは3穴ストランドダイであり、揮発分を回
収するため第4バレルに真空ベントが設置されている。
ず、ポリオレフィン系樹脂を後端ホッパーから押出機内
に投入し、第3バレルから変性用モノマーと有機過酸化
物の混合物を押出機内に注入し、これらを溶融混和して
変性樹脂を得た。このとき、押出機内で発生した揮発分
は真空ベントにより真空引きした。
ンダム共重合体(日本ポリケム社製「EX6」、MF
R;1.8、密度;0.9g/cm3 )であり、その
供給量は10kg/hとした。変性用モノマーはジビニ
ルベンゼンであり、その供給量はポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して0.5重量部とした。また、有機
過酸化物は2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3であり、その供給量はポリオ
レフィン系樹脂100重量部に対して、0.1重量部と
した。
よび有機過酸化物の溶融混和によって得られた変性樹脂
を、ストランドダイから吐出し、水冷し、ペレタイザー
で切断して、変性樹脂のペレットを得た。
製鋼所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機であり、
これはセルフワイピング2条スクリューを備え、そのL
/Dは45.5、Dは47mmである。シリンダーバレ
ルは押出機の上流から下流側へ第1〜12バレルからな
り、成形ダイは7穴ストランドダイである。温度設定区
分は下記の通りである。
ドフィーダーが設置され、揮発分を回収するため第11
バレルに真空ベントが設置されている。操作条件は下記
の通りである。
モタイプのポリプロピレン(日本ポリケム社製「FY
4」、MFR;5.0、密度;0.9g/cm3)を、
それぞれ10kg/hの供給量で、発泡剤混練用スクリ
ュー押出機に供給した。また、同押出機にそのサイドフ
ィーダーから発泡剤を供給した。発泡剤はアゾジカルボ
ンミド(ADCA)であり、その供給量は1.0kg/
hとした。こうして変性樹脂と発泡剤の混練によって発
泡性樹脂組成物を得た。
mm×厚み0.5mmのポリオレフィン系樹脂発泡性シ
ートを得た。
系樹脂発泡性シートの両面に、面材としてポリエチレン
テレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパンボ
ンド エクーレ 6301A」、秤量30g/m2)を
積層し、プレス成形機を用いて温度180℃でプレス成
形を行い、面材付き発泡性シートを得た。
両面に、テフロンシートを積層し、ハンドプレス機を用
いて180℃で賦形を行い、面材付き発泡性シートを得
た。
辺300mmの正方形サンプルを得た。このサンプルを
230℃のオーブン中、約5分間加熱し、発泡性シート
を発泡させ、厚み8mmのポリオレフィン系樹脂発泡体
シートを得た。
固化させた後、積層したテフロンシートを剥し、表面が
ポリオレフィン系樹脂である発泡体シートを得た。
た面材付き発泡体シートの面材に、後述する厚み60μ
mの合成樹脂フィルムを重ね合わせ、120℃に加熱し
たハンドプレス機を用いて、発泡体シートに圧縮歪み
0.4mm(5%)が加わるように重ね合わせ体に荷重
をかけ、1分間加熱して、合成樹脂含浸発泡体シートを
得た。
目について評価した。
ーで削り取った後、JIS K−6767「ポリエチレ
ンフォーム試験方法」に準拠して、見かけ密度を測定
し、その逆数を発泡倍率とした。
合体シートを厚み方向(z方向)にカットし、断面の中
央部を光学顕微鏡で観察しつつ15倍の拡大写真を撮っ
た。写真に写った全てのセルのDzとDxyをノギスで
測り、セル毎にDz/Dxyを算出し、セル100個分
のDz/Dxyの個数平均を算出し、平均アスペクト比
とした。ただし測定中、Dz(実際の径)が0.05m
m以下のセル、および10mm以上のセルは除外した。
い、ポリオレフィン系樹脂組成物を調整し、これについ
て、示差走査型熱量測定器(DSC)を用いて、ピーク
温度を読みとった。融点は148℃であった。
製 (1) 押出シートの調製 高密度ポリエチレン(商品名:HY540、三菱化学社
製、MFR=1.0、融点133℃、重量平均分子量3
0万)100重量部に対して、ベンゾフェノン(光重合
開始剤)1重量部を配合し、この配合物を30mm二軸
押出機にて樹脂温度200℃で溶融混練し、Tダイにて
シート状に押出し、冷却ロールにて冷却し、厚み1.0
mm、幅200mmの未延伸シートを得た。
インチロール(小平製作所社製)を用いて圧延倍率9倍
にロール圧延し、その後、得られた圧延シートを繰り出
し速度2m/分のロールで繰り出し、雰囲気温度85℃
に設定された加熱炉を通して、引き取り速度6m/分の
ロールで引き取り、3倍にロール延伸し、巻き取った。
ついで、得られたシートに両面より高圧水銀灯を5秒間
照射して架橋処理を施した。最後に、得られたシートに
無張力下にて130℃で1分間の緩和処理を施した。
100mm、厚み0.20mmのサイズを有し、透明で
あった。このシートの総延伸倍率は27倍であり、線膨
張係数は、−1.5×10-5であり、この延伸シートの
融点[DSC(示差走査熱量計)におけるピーク温度]
は135℃であった。
リオレフィン系樹脂延伸シートを、3m/分の回転速度
で回転しかつ表面温度が180℃とされた第1のロール
と、同じ速度で回転しかつ表面温度が50℃とされた第
2のロールとの間を、圧力が100kg/cm2となる
ようにして通過させ、連続的に圧縮した。その結果、延
伸シートの第1のロールに接触している面が融解処理さ
れた。次に、同様の方法で、延伸シートの反対側の面も
処理することにより、両面が融解処理された延伸シート
を得た。
た第1のロールと、表面温度を50℃とした第2のロー
ルをそれぞれ3m/分で回転させ、前工程(3)で得られ
た延伸シートの上に、後述する厚み60μmの合成樹脂
フィルムを重ね合わせ、この重ね合わせ体を合成樹脂フ
ィルムが第1ロールに接するようにして、2つのロール
との間を、圧力が100kg/cm2となるようにして
通過させ、連続的に積層を行い、合成樹脂フィルム積層
延伸シートを得た。
次の方法で行った。
隔の標線を記入した後、サンプルを5℃の恒温槽中で1
時間放置し、標線間距離を5℃の状態で測定した。次い
で、サンプルを80℃の恒温槽中で1時間放置した後、
同様に標線間距離を測定した。この操作を3回繰り返
し、2回目と3回目の5℃と80℃の各標線間距離の平
均を求め、下記の式により線膨張係数を計算した。
準じて、引張弾性率を測定した。
A」、MFR;7、融点;107℃)を二軸押出機にて
樹脂温度180℃で溶融混練し、Tダイにてシート状に
押出し、冷却ロールで冷却し、厚み60μm、幅100
mmの合成樹脂フィルムを得た。
たはフィルムを上から重ね合わせ、延伸シート(4) /合
成樹脂フィルム(5) /合成樹脂含浸発泡体シート(6) /
合成樹脂フィルム(5) /延伸シート(4) からなる重ね合
わせ体を得た。
も、以下に記すように、各材料シートまたはフィルムを
上から重ね合わせた。また、積層複合体の上下面に来る
複数枚の延伸シートは、延伸方向が発泡体シートを挟ん
で面対称になるように配した。
2枚/発泡体シート/合成樹脂フィルム2枚/延伸シー
ト 実施例2:延伸シート/合成樹脂フィルム/合成樹脂含
浸発泡体シート/合成樹脂フィルム/延伸シート 実施例3:合成樹脂フィルム積層延伸シート/合成樹脂
フィルム/発泡体シート/合成樹脂フィルム/合成樹脂
フィルム積層延伸シート 実施例4:合成樹脂フィルム積層延伸シート/合成樹脂
含浸発泡体シート/合成樹脂フィルム積層延伸シート 実施例5:合成樹脂フィルム積層延伸シート(0°)/
合成樹脂フィルム積層延伸シート(90°)/合成樹脂
含浸発泡体シート/合成樹脂フィルム積層延伸シート
(90°)/合成樹脂フィルム積層延伸シート(0°) 比較例1:後述する160℃に加熱後の延伸シート/面
材なし発泡体シート/160℃に加熱後の延伸シート 比較例2:延伸シート/合成樹脂フィルム2枚/発泡体
シート/合成樹脂フィルム2枚/延伸シート (2) 加熱・加圧・冷却 実施例1〜5においては、上記重ね合わせ体を、ハンド
プレス機を用いて上下から120℃(実施例1では11
0℃でも)で加熱し、発泡体シートに0.4mm(5
%)の圧縮歪みが加わるように、圧力をかけて、2分間
プレス成形を行った。その後水冷プレスで同じく5%の
圧縮歪みが生じるように圧力をかけて、重ね合わせ体を
冷却固化して積層複合体を得た。
トのうち、延伸工程において9倍にロール圧延したシー
トを使用した。また、プレスによる積層時、延伸シート
の両端をクリップし、シート配向方向に0.5kgf/
1cmの張力をかけた状態で加熱積層したこと以外は同
じである。結果、良好な積層複合体を得た。
ン系樹脂発泡体シートに代えて、アクリル発泡体樹脂
(Rohm社製、Rohacell発泡倍率20倍、熱
変形温度130℃)を使用し、貼り合わせに使用する合
成樹脂フィルムとして、積水フィルム(株)社製SEBS
フィルムCS-Sを使用した。貼り合わせの構成および
加熱温度は実施例1と同じにした。
ン系樹脂発泡体シートに代えて、熱可塑性樹脂プラスチ
ック中空体(スミカプラステック社製 サンプライ 厚
み7mm)を使用し、貼り合わせに使用する合成樹脂フ
ィルムとして、タマポリ社製、VLDPEフィルムSE
605Mを使用した。貼り合わせの構成および加熱温度
は実施例1と同じにした。
プで固定し、160℃に加熱されたオーブンに2分間放
置した。延伸シートは全体に収縮し、一部融解してい
た。この延伸シートをオーブンから取り出し、即座に同
延伸シートで上記面材なし発泡体シートをサンドイッチ
し、ハンドプレス機を用いて上下から50℃で加熱し、
面材なし発泡体シートに5%の圧縮歪みが生じるように
圧力をかけ、2分間放置し、積層複合体を得た。この積
層複合体の表面は、凹凸が無数生じ、平滑ではなかっ
た。
御を圧力制御方法に切り替え、0.8MPaの圧力で、
110℃、120℃において、上記と同様の方法で、加
熱加圧、冷却加圧を行い、積層複合体を得た。
熱積層時、張力をかけずに積層した。その結果、シート
は収縮し、積層複合体の表面は、凹凸が無数に生じ、平
滑でなかった。
で曲げ弾性率および曲げ強度を測定した。方向性のある
サンプルは延伸方向でのみ測定をした。
のあるサンプルは延伸方向でのみ測定をした。
を表1にまとめて示す。
得られた積層複合体は、延伸シートが収縮することな
く、また発泡体が座屈することのないものであり、比較
例1と比較して、曲げ強度、曲げ弾性率が大きく、高強
度な積層複合体であり、また線膨張係数が小さくなり、
寸法安定性の良いものである。
圧縮歪み量で加圧量を制御するため、加熱温度等が変化
しても、圧力制御を行う比較例2と比較して、厚みが均
一な積層複合体が製造できる。
体シートおよび延伸シートを構成するポリオレフィン系
樹脂を融解させることなく、接着用の合成樹脂またはゴ
ムのみを融解させることが可能となり、発泡体シートお
よび延伸シートをその物性を損ねることなく積層するこ
とができる。
樹脂またはゴムを均一に被着体に浸透させることがで
き、短時間の加圧でも充分な接着力が得られる。
うことができる。
合体を得ることができる。
積層複合体が得られる。
脂またはゴムが延伸シートに相溶しやすく、投錨効果に
より接着しやすい。
(B) は図1(A) 中のz方向に平行な断面の一部の拡大概
略図である。
シートの圧縮試験の応力−歪み(S−S)カーブを示す
グラフである。
斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 密度が30〜300kg/m3のシート
状芯材の少なくとも片面に、ポリオレフィン系樹脂延伸
シートを積層する製造方法において、 芯材と延伸シートの間に、芯材の熱変形温度および延伸
シートの融点よりも低い流動開始温度を有する接着用の
合成樹脂またはゴムを介在させ、重ね合わせ前または後
に、該合成樹脂またはゴムを、その流動開始温度以上で
かつ芯材の熱変形温度および延伸シートの融点以下に加
熱すると同時にもしくはその後、芯材に圧縮歪み0.0
1〜10%が加わるように重ね合わせ体を加圧すること
を特徴とする積層複合体の製造方法。 - 【請求項2】 密度が30〜300kg/m3のシート
状芯材の少なくとも片面に、ポリオレフィン系樹脂延伸
シートを積層する製造方法において、 芯材と延伸シートの間に、芯材の熱変形温度および延伸
シートの融点よりも低い流動開始温度を有する接着用の
合成樹脂またはゴムからなるシートまたはフィルムを介
在させ、得られた重ね合わせ体を該合成樹脂またはゴム
の流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度および延伸
シートの融点以下に加熱すると同時にもしくはその後、
芯材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるように加圧す
ることを特徴とする積層複合体の製造方法。 - 【請求項3】 密度が30〜300kg/m3のシート
状芯材の少なくとも片面に、ポリオレフィン系樹脂延伸
シートを積層する製造方法において、 芯材および/または延伸シートの接着すべき面に、芯材
の熱変形温度および延伸シートの融点よりも低い流動開
始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴムを塗布また
は含浸し、芯材および延伸シートの重ね合わせ前または
後に、該合成樹脂またはゴムを、その流動開始温度以上
でかつ芯材の熱変形温度および延伸シートの融点以下に
加熱すると同時にもしくはその後、芯材に圧縮歪み0.
01〜10%が加わるように重ね合わせ体を加圧するこ
とを特徴とする積層複合体の製造方法。 - 【請求項4】 密度が30〜300kg/m3のシート
状芯材の少なくとも片面に、ポリオレフィン系樹脂延伸
シートを積層する製造方法において、 芯材および/または延伸シートの接着すべき面に、芯材
の熱変形温度および延伸シートの融点よりも低い流動開
始温度を有する接着用の合成樹脂またはゴムを塗布また
は含浸し、芯材と延伸シートを該塗布または含浸面にて
重ね、得られた重ね合わせ体を該合成樹脂またはゴムの
流動開始温度以上でかつ芯材の熱変形温度および延伸シ
ートの融点以下に加熱すると同時にもしくはその後、芯
材に圧縮歪み0.01〜10%が加わるように加圧する
ことを特徴とする積層複合体の製造方法。 - 【請求項5】 加熱した際の延伸シートの収縮開始温度
が、積層時の加熱温度より低い場合、シートの配向方向
に対し0.1〜3kgf/1cm幅の張力をシートにか
けながら、積層することを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の積層複合体の製造方法。 - 【請求項6】 シートの延伸倍率が5〜40倍であるこ
とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層複
合体の製造方法。 - 【請求項7】 芯材が、内在するセルのアスペクト比D
z/Dxyの平均値が1.1〜4.0の樹脂発泡体であ
ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積
層複合体の製造方法。 - 【請求項8】 ポリオレフィン系樹脂延伸シートとし
て、その接着すべき面が少なくとも局所的に同樹脂の融
点より10℃以上高い温度で加熱融解されるかもしくは
同面が粗面化された延伸シートを用いる、請求項1〜7
のいずれかに記載の積層複合体の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002121187A JP3884670B2 (ja) | 2001-06-05 | 2002-04-23 | 積層複合体の製造方法 |
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JP2001169785 | 2001-06-05 | ||
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006043901A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-16 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層体 |
JP2006528091A (ja) * | 2003-07-18 | 2006-12-14 | ソルヴェイ | ハニカムコアを含む構造の要素を集成する方法 |
JP2020093410A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | 日産自動車株式会社 | 複合成形品の製造方法 |
-
2002
- 2002-04-23 JP JP2002121187A patent/JP3884670B2/ja not_active Expired - Fee Related
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