JP2003046202A - 光機能性化合物半導体超格子構造物及びその製造方法 - Google Patents

光機能性化合物半導体超格子構造物及びその製造方法

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JP2003046202A JP2002000869A JP2002000869A JP2003046202A JP 2003046202 A JP2003046202 A JP 2003046202A JP 2002000869 A JP2002000869 A JP 2002000869A JP 2002000869 A JP2002000869 A JP 2002000869A JP 2003046202 A JP2003046202 A JP 2003046202A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光機能性化合物半導体超格子構造物、光機能
性多層体及びこれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 基板900を成長室300の上部に移動
し、基板900表面を任意時間Gaに晒し、基板900
表面に一様にGaを堆積させる。その後、基板900を
成長室200の上部に移動し、基板900表面を任意時
間NH3に晒す。この時、基板900のAlN上には、
GaNが一原子層形成される。次いで、成長室400の
上部にて、基板900を任意時間TMAに晒してAlを
堆積させる。次に、基板900を成長室200の上部に
移動し、基板900表面を任意時間NH3に晒す。この
時、基板900上には、AlNが一原子層形成される。
以降、GaNの形成とAlNの形成とを所定の順序で繰
り返し、GaNの数十〜数百原子層と、AlNの1〜数
原子層とを積層し光機能性化合物半導体超格子構造を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光機能性超格子構
造物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】InGaAlN系の化合物半導体は、2
〜6eVの比較的大きなエネルギーバンドギャップ
(Eg)を有している。このため、伝導帯と価電子帯との
間での電子遷移を利用した紫外〜緑色領域の光を発する
発光ダイオード或いはレーザダイオードが作製されてい
る。また、GaN井戸層とAlGaN障壁層とから成る
超格子構造も作製されている。この超格子構造は、アク
セプタ不純物を添加したp型低抵抗層として利用されて
いる。さらに、AlGaN/GaN超格子内の伝導帯サ
ブバンド間遷移を利用した赤外デバイスに関する研究が
始められている。しかし、AlGaN/GaN超格子や
AlN/GaN超格子を発光層として用いる場合には、
大きなピエゾ効果が問題となり、効率の良い発光は得ら
れにくい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述の
ような紫外〜緑色領域の発光素子への応用のみならず、
InGaAlN系化合物半導体のサブバンド間遷移デバ
イスへの応用に着目している。
【0004】GaNとAlNとのEgの差は2.8eV
と比較的大きいため、これら2つの半導体から構成され
る超格子構造においては、2つの半導体層の層厚及び層
厚比を適宜設計することにより様々な光学的特性を実現
可能である。特に、GaNとAlNとのEg差が大きい
こと、さらに伝導帯下端のエネルギー差ΔEcが2eV
程度であることから、様々なバンド構造を実現し得る。
【0005】本発明者らは、伝導帯中に形成されるサブ
バンドに着目し、サブバンドに関する光学的特性につい
て研究を行った。その結果、井戸層となるGaN層(5
〜100原子層)と、障壁層となるAlN層の1〜3原
子層とを交互に積層した超格子構造において、伝導帯に
形成される複数のサブバンドは比較的広いバンド幅を有
することがわかった。しかも、GaN層及びAlN層の
層厚を上記範囲内で調整すれば、サブバンドのバンド幅
とサブバンド間のエネルギーギャップとを様々に制御す
ることができ、その結果、様々な光学的性質が奏される
ことがわかった。さらに、このような構造によれば、ピ
エゾ効果を抑えることができることもわかった。すなわ
ち、上記の構成を有する超格子構造によれば、中赤外域
光を発する発光素子を始めとする種々の光学素子の実現
が期待される。言い換えると、上記の構成を有する超格
子構造は、光機能性化合物半導体超格子構造としての特
徴的な光学的性質を備えている。
【0006】また、本発明者らは鋭意研究を行った結
果、以下の知見を得た。すなわち、ピエゾ効果は効率の
良い発光を妨げるが、これを利用することにより、これ
までにない光学的特性を奏する材料が得られる。本発明
者らは、以上の考えに基づき、本発明に到達した。
【0007】本発明は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、光機能性化合物半導体超格子構造物、光機能
性多層体及びこれらの製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光機能性化
合物半導体超格子構造物は、m原子層(mは自然数)のG
aNから構成される第1の膜と、n原子層(nは自然数)
のAlN、またはAl xGa1-xN(0<x<1)から構成
される第2の膜と、が交互に積層され、m=5〜10
0、n=1〜3といった関係を満たすことを特徴とす
る。
【0009】このような構成を有する光機能性化合物半
導体超格子構造物においては、複数のサブバンドが形成
される。しかも、Egの大きい第2の膜(AlN又はAl
xGa1-xN)がEgの小さい第1の膜(GaN)よりも薄く
形成されているため、これらの複数のサブバンドは所定
のバンド幅を有することになる。したがって、この半導
体超格子構造物によれば、サブバンドのバンド幅及びサ
ブバンド間のエネルギーギャップを利用することによ
り、新しい半導体素子を開発することが可能となる。ま
た、第1の膜と第2の膜との厚さ及び厚さの比を適宜調
整することにより様々な光学的特性を有する光機能性化
合物半導体超格子構造物が得られるので、所望の光学的
特性を有する半導体素子を実現することが可能である。
【0010】本発明に係る光機能性化合物半導体超格子
構造の製造方法は、基板上に複数の原料を供給し、上記
の光機能性化合物半導体超格子構造物を製造する方法で
あって、基板上にガリウム原子を吸着させる第1の工程
と、ガリウム原子が吸着した基板上に窒素原子を吸着さ
せる第2の工程と、基板上にアルミニウム原子、または
アルミニウム原子及びガリウム原子を吸着させる第3の
工程と、アルミニウム原子、またはアルミニウム原子及
びガリウム原子が吸着した基板上に窒素原子を吸着させ
る第4の工程と、を有し、第1の工程と第2の工程とを
1回ずつ又は複数回交互に行うことによるm原子層のG
aNの形成と、第3の工程と第4の工程とを1回ずつ又
は複数回交互に行うことによるn原子層のAlN、また
はAlxGa1-xN(0<x<1)の形成と、を交互に行う
ことを特徴とする。このようにすれば、所望の構成を有
する光機能性化合物半導体超格子構造が容易に製造され
る。
【0011】また、本発明による光機能性化合物半導体
超格子構造の製造方法は、基板上にGaと窒素原料を同
時に供給してGaNをm原子層成長させ、第3の工程と
第4の工程とを交互にn回(nは自然数)行うことによ
り、n原子層のAlN、またはAlxGa1-xN(0<x
<1)をm原子層形成されたGaN層上に形成すること
を特徴としてもよい。これにより、GaN層とAlN層
との層厚が精度良く調整された(AlN)n/(GaN)m
いった構造が得られる。
【0012】また、上記の基板が、Al23、Zr
2、BN、SiC、GaAsまたはZnOの何れかか
らなる基板であると好ましい。
【0013】AlN/GaN超格子の格子歪に起因する
ピエゾ効果は、しばしば、この超格子を発光層として用
いる際の妨げになる恐れがある。しかし、本発明者らの
知見によれば、ピエゾ電界を積極的に利用することもま
た可能である。すなわち、ピエゾ電界を利用すれば、伝
導帯基底サブバンドの電子を上位のサブバンドへ効率良
く注入することも可能である。
【0014】そこで、本発明に係る光機能性多層体は、
上記の光機能性化合物半導体超格子構造物と、n2原子
層のAlN、またはAlxGa1-xN(0<x<1)から構
成される量子障壁層と、が交互に積層され、光機能性化
合物半導体超格子構造物内において、m原子層のGaN
から構成される第1の膜の数はn1であり、n原子層の
AlNから構成される第2の膜の数はn1−1であり、
m=5〜100(mは自然数)、n=1〜3(nは自然
数)、n1=2〜10(n1は自然数)、n2=4〜10(n2
は自然数)、といった関係を満たすことを特徴とする。
【0015】上記の光機能性多層体は、上記の光機能性
化合物半導体超格子構造物とn2原子層のAlN層、ま
たはAlxGa1-xN(0<x<1)層とが交互に積層され
て構成される。光機能性化合物半導体超格子構造物は、
m原子層の厚さを有するGaN層のn1層と、n原子層
の厚さを有するAlN層のn1−1層と、が交互に一層
ずつ積層されて構成される。ここで、mは5〜100の
自然数であり、nは1〜3の自然数であり、n1は2〜
10の自然数であり、n2は4〜10の自然数である。
【0016】このように構成されると、AlN層及びG
aN層に生じる比較的大きな格子歪により、ピエゾ効果
が強く現れる。AlN層には2次元的な圧縮歪が生じ、
GaN層には2次元的な引張り歪が生じるため、AlN
層とGaN層とに生じるピエゾ電界はそれぞれ反対方向
となる。また、n2原子層のAlN層とn原子層のAl
N層とには一層当たり同じ大きさのピエゾ電界が発生す
るので、厚さの違いにより、n2原子層のAlN層内に
は、n(n<n2)原子層のAlN層内に比べて大きなピ
エゾ電界が発生することとなる。このように生じるピエ
ゾ電界によって、光機能性多層体においては、価電子帯
の上端及び伝導帯の下端に比較的大きな傾きが生じる。
その結果、光機能性化合物半導体超格子構造物中の量子
準位は、個々のGaN層内に局在化されるとともに、n
2原子層のAlN層の両側にある2つの光機能性化合物
半導体超格子構造物のうち、一方に形成される各量子準
位は、他方に形成される各量子準位よりも高エネルギー
レベル側に位置することとなる。
【0017】このようなバンド構造を有する光機能性多
層体に電圧を印加すると、光機能性化合物半導体超格子
構造物の内部に複数のサブバンドが形成されるが、サブ
バンドについても、n2原子層のAlN層内に生じるピ
エゾ電界により、この層の両側でサブバンドにレベル差
が生じることとなる。そのため、n2の値を正しく設計
すれば、n2原子層のAlN層を介して隣り合う2つの
光機能性化合物半導体超格子構造物のうち、一方の基底
サブバンド(量子準位n=1のサブバンド)と他方の第2
サブバンド(量子準位n=2のサブバンド)とのエネルギ
ーを一致させることができる。したがって、ピエゾ効果
を利用して基底サブバンドから第2サブバンドへのキャ
リアの注入が可能である。
【0018】本発明に係る光機能性多層体の製造方法
は、基板上に複数の原料を供給し、上記の光機能性多層
体を製造する方法であって、基板上にガリウム原子を吸
着させる第1のステップと、ガリウム原子が吸着した基
板上に窒素原子を吸着させる第2のステップとをm回交
互に行うことにより、m原子層のGaNを形成する第1
の工程と、基板上に、アルミニウム原子、またはアルミ
ニウム原子及びガリウム原子を吸着させる第3のステッ
プと、アルミニウム原子、またはアルミニウム原子及び
ガリウム原子が吸着した基板上に窒素原子を吸着させる
第4のステップとをn回交互に行うことにより、n原子
層のAlN、またはAlxGa1-xN(0<x<1)を形成
する第2の工程と、を有し、第1の工程がn1回とな
り、第2の工程がn1−1回となるように両工程を交互
に繰り返して、光機能性化合物半導体超格子構造物を形
成し、第3のステップと第4のステップとを交互にn2
回繰り返すことにより、n2原子層のAlN、またはA
xGa1-xN(0<x<1)から構成される量子障壁層を
形成することを特徴とする。このようにすれば、上記の
光機能性多層体が確実に製造される。
【0019】また、上記の第1の工程に替わり、基板上
にGaと窒素原料を同時に供給し、m原子層のGaNを
形成する第3の工程を有することを特徴としても良い。
このようにしても、光機能性多層体を製造することがで
きる。
【0020】本発明に係る量子カスケードレーザ装置
は、キャリアの注入に応じて光を発生する活性層と、活
性層で発生した光からレーザ光を得るための光共振器
と、を備え、活性層は、上記の光機能性多層体から構成
されることを特徴とする。光機能性多層体においては、
基底サブバンド(量子準位n=1のサブバンド)から第2
サブバンド(量子準位n=2のサブバンド)へのキャリア
の注入が容易化される。そのため、この光機能性多層体
を活性層として有するレーザ装置に適用すれば、サブバ
ンド間遷移を利用したレーザ装置が確実に実現される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明におい
て同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略す
る。また、説明の便宜上、光機能性化合物半導体超格子
構造物を(AlN)n/(GaN)m超格子層と略称する。
【0022】(第1の実施形態)第1の実施形態におい
ては、金属のGa、トリメチルアルミニウム(Trimethyl
Aluminum:TMA)及びNH3を原料とし、サファイア
(Al23)基板上に、(AlN)n/(GaN)m(n=1〜
3,m=5〜100)を成長させる場合を説明する。こ
こで、金属のGaは、市販のペレット状或いはケーク状
のものでよく、99.9999%程度の純度のGaを使
用できる。
【0023】図1は、本実施形態の光機能性化合物半導
体超格子構造物の製造方法に好適に使用されるホットウ
ォール法による化合物半導体結晶成長装置を示す構成図
である。図2(a)〜(b)は、本実施形態の光機能性化合
物半導体超格子構造物の製造方法における工程を模式的
に示す図である。
【0024】図1に示すように、この結晶成長装置10
は、サファイア基板900(図4参照)を、その鉛直下方
の表面を露出させて収納すると共に、当該基板に加熱及
び光照射を行う基板収納部100と、鉛直上方が開放さ
れ、窒素ガスを含む気体を加熱する成長室200と、鉛
直上方が開放され、成長させるべき陽イオン元素材料を
加熱する成長室300と、鉛直上方が開放され成長室3
00の陽イオン元素材料とは別の成長させるべき陽イオ
ン元素材料を加熱する成長室400と、基板収納部10
0で露出された基板の表面(図示下面)を、成長室20
0,300,400の何れかの開放部の上方へ移動する
基板ステージ500と、基板収納部100、成長室20
0,300,400及び基板ステージ500の駆動部
(不図示)を収納すると共に、内部の残留蒸気圧が1×1
-4Pa程度以下とする真空槽600と、を備えてい
る。
【0025】基板収納部100は、サファイア基板を保
持する基板ホルダ110と、鉛直下方が開放され基板ホ
ルダ110を収納する石英管120と、この石英管12
0に巻回されたタングステン線からなる基板ヒータ13
0と、石英管120及び基板ヒータ130の回りを取り
囲むステンレス管140と、を備える。ステンレス管1
40は加熱効率を高める。
【0026】成長室200は、有底の石英管210と、
この石英管210に巻回されたタングステン線からなる
ヒータ220と、石英管210及びヒータ220の回り
を取り囲むステンレス管230と、を備える。ステンレ
ス管230は加熱効率を高める。石英管210には、ア
ンモニア(NH3)を供給する石英管240が挿入されて
いる。
【0027】成長室300は、有底の石英管310と、
この石英管310に巻回されたタングステン線からなる
ヒータ320と、石英管310及びヒータ320の回り
を取り囲むステンレス管330と、を備える。ステンレ
ス管330は加熱効率を高める。
【0028】成長室400は、有底の石英管410と、
この石英管410に巻回されたタングステン線からなる
ヒータ420と、石英管410及びヒータ420の回り
を取り囲むステンレス管430と、を備える。ステンレ
ス管430は加熱効率を高める。石英管410には、T
MAを供給する石英管440が挿入されている。
【0029】基板ステージ500と、成長室200,3
00,400との間のギャップは任意に設定可能であ
り、また、基板ステージ500は、成長室200,30
0,400の上を自由にスライドすることが可能とされ
ている。
【0030】なお、サファイア基板の温度は、サファイ
ア基板に接触させた熱電対(不図示)でモニタでき、成長
室200,300,400の底部と開口部とには同じく
熱電対(不図示)が接触されていて温度をモニタすること
ができる。
【0031】次に、結晶成長装置10を用いて(AlN)
1/(GaN)1超格子層を成長させる方法について説明す
る。
【0032】(基板清浄化工程)先ず、準備段階とし
て、基板の清浄化を行う。サファイア基板900を、基
板収納部100の基板ホルダ110に取り付け、石英管
310の底部にGa金属を導入した後、真空槽600内
の残留蒸気圧を1×10-4Pa台まで真空引きを行い、
不純物ガスを排気する。
【0033】次に、サファイア基板900を成長室20
0の上部に移動して、ヒータ220により、基板900
を1000℃に加熱して、不純物を蒸発させ、サーマル
クリーニングを施す。このとき、NH3は供給しない。
この工程により、基板900の表面が清浄化される。
【0034】(初期層堆積工程)引き続き、基板900
の温度を1000℃は保ったまま、成長室200の温度
を880℃まで上昇させるとともに、アンモニアガスを
10〜100cm3/minの流量で導入し、30分
間、基板900の表面をアンモニアガスに晒す。これに
より、基板900の表面に窒素が化合される。
【0035】次いで、アンモニアガスの供給を止め、基
板900を成長室200の上部からはずし、基板900
の温度を550℃まで下げる。この間に、成長室300
の底部及び開口部の温度を810℃とする。この温度が
安定、すなわち、Gaの蒸気圧が安定した後、基板90
0を成長室300の上部に移動させ、温度を550℃に
保った状態で1〜10分の間、Ga蒸着膜を基板900
の表面に堆積させる。
【0036】次に、再度、成長室200にアンモニアガ
スを10〜100cm3/min供給し、流量が安定し
た後、基板900を成長室300の上部から成長室20
0の上部に移動し、この状態を1分間保つ。その後、基
板900の位置はそのままに保持し、基板900の温度
を910℃まで3分間程度で上昇させる。910℃とな
った後、1分間保持すると、基板900の表面にGaN
の初期層が形成される。
【0037】(AlN堆積工程)次いで、基板900を
成長室400の上部に移動して、ヒータ420により基
板900を所定の温度に加熱しながらTMAを導入し、
基板900表面を任意時間TMAに晒し、基板900表
面に一様にAlを堆積させる(図4(a)参照)。基板90
0表面に一様にAlが堆積すると、それ以上はAlは堆
積しない。
【0038】次いで、基板900を成長室200の上部
に移動して、ヒータ220により基板900を所定の温
度に加熱しながらNH3を導入し、基板900表面を任
意時間NH3に晒す(図4(b)参照)。この時、基板90
0上には、1層のAlNが形成される。
【0039】(GaN堆積工程)次いで、基板900を
成長室300の上部に移動して、ヒータ320により基
板900を所定の温度に加熱しながら基板900表面を
任意時間Gaに晒し、基板900表面に一様にGaを堆
積させる(図4(c)参照)。基板900表面に一様にGa
が堆積すると、それ以上はGaは堆積しない。
【0040】次いで、基板900を成長室200の上部
に移動して、ヒータ220により基板900を所定の温
度に加熱しながらNH3を導入し、基板900表面を任
意時間NH3に晒す(図4(d)参照)。この時、基板90
0のAlN上には、GaNが一層形成される。以上の工
程で、AlN層の1原子層とGaN層の1原子層とが形
成される。以降、AlN堆積工程とGaN堆積工程とを
交互に繰り返すことにより、(AlN)1/(GaN)1を得
ることができる。
【0041】なお、(AlN)n/(GaN)m(n=1〜1
0、m=1〜100)の構造を作製する場合には、上記
AlN堆積工程をn回行い、GaN堆積工程をm回行え
ば良い。そして、これらの工程を繰り返すことにより、
(AlN)n/(GaN)mを得ることができる。例えば、n
=1とし、m=18とすることにより、(AlN)1/(G
aN)18超格子層が得られる。
【0042】次に、上述の製造方法により作製した(A
lN)1/(GaN)18超格子層の評価結果について説明す
る。
【0043】図3は、(AlN)1/(GaN)18超格子層
のX線回折パターンを測定値と理論値とで比較して示す
線図である。同図において、符号Aで示すパターンは測
定パターンである。また、符号Bで示すパターンは、1
8原子層のGaNと1原子層のAlNとから成る超格子
層に対する理論計算により求めたパターンである。ただ
し、理論計算においては、X線回折ピークの強度、各ピ
ークが現れる角度、及び各ピーク幅のみを求めた。
【0044】図3から、測定結果と理論計算の結果とは
良く一致していることが分かる。すなわち、本実施形態
の製造方法により製造した超格子層は、所望の構成(G
aN18原子層、AlN1原子層)を有していることが
分かった。
【0045】図4は、(AlN)1/(GaN)18超格子層
のフォトルミネッセンス(Photoluminescence:PL)の
測定結果を示す線図である。なお、この測定は室温にて
行った。また、励起光として、ヘリウム−カドミウムレ
ーザからの波長 325nmの紫外域光を使用した。
【0046】図4中、ピークEは、(AlN)1/(Ga
N)18超格子層により形成される伝導帯の基底サブバン
ドと価電子帯の基底サブバンドとの間の電子遷移による
発光ピークを表している。このピークEの強度は、本発
明者らの知見によれば、従来のAlGaN/GaNの超
格子構造よりも比較的強い。このことから、本実施形態
の製造方法により製造した超格子層は優れた結晶性を有
していることが分かった。
【0047】図5は、PLE(フォトルミネッセンス励
起スペクトル)の測定結果を示す線図である。また、図
5に点線で示すピークは、図4に示したピークEであ
る。PLEは、図4において矢印で示す波長540nm
におけるフォトルミネセンス光の強度をモニターし、そ
の強度が励起光の波長に対してどのように変化するかを
調べたものである。
【0048】図5に示す通り、PLE(曲線F)は、励起
光の波長が360nm以下では略一定であるが、360
nmよりも励起光波長が長くなると急激に減少してい
く。また、励起光の波長が365nm以上では、PLE
は認められなくなる。PLEが減少していく波長は、伝
導帯の基底サブバンドと価電子帯の基底サブバンドとの
間の電子遷移による発光を示すピークEとほぼ一致して
いる。この結果から、波長540nmのフォトルミネセ
ンス光は、伝導帯の基底サブバンドと価電子帯の基底サ
ブバンドとの間に形成された深い準位を介して、伝導帯
の基底サブバンドから価電子帯の基底サブバンドへと電
子が遷移する際に放出される光であることが分かる。こ
の結果は、また、(AlN)1/(GaN)18超格子層に、
所望のサブバンドが形成されていることを示唆してい
る。
【0049】次に、本発明者らは、上述の製造方法によ
り(AlN)1/(GaN)11超格子を作製した。以下に、
(AlN)1/(GaN)11超格子層の特性評価について説
明する。
【0050】図6は、(AlN)1/(GaN)11超格子層
のX線回折パターンを測定値と理論値とで比較して示す
線図である。同図において、符号Cで示すパターンは測
定パターンであり、符号Dで示すパターンは理論計算に
よるパターンである。理論計算は、11原子層のGaN
と1原子層のAlNとから成る超格子層に対して行い、
X線回折ピークの強度、各ピークが現れる角度、及び各
ピーク幅を求めた。
【0051】図6から分かるように、測定結果と理論計
算の結果とは良く一致している。すなわち、本実施形態
の製造方法により製造した超格子層は、目標通り、11
原子層のGaNと1原子層のAlNとから構成されてい
ることが分かった。
【0052】上述の製造方法によれば、結晶性が良く、
しかも、井戸層及び障壁層の層厚が極めて精度良く調整
された(AlN)1/(GaN)m超格子層が得られる。ま
た、本実施形態の成長方法によれば、有機金属気相成長
(Metalorganic Chemical VaporDeposition:MOCV
D)法、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:
MBE)法、及び化学ビームエピタキシー(Chemical Bea
m Epitaxy:CBE)法などといった装置構成が複雑で高
価な装置を用いることなく、高品質な(AlN)1/(Ga
N)m超格子層を提供できる。
【0053】(AlN)1/(GaN)m超格子層は、伝導帯
において、大きなサブバンドブロードニングを持ち、薄
いAlN障壁層とGaN井戸層の間に生じる格子歪みが
小さいため、ピエゾ効果も小さい。また、サブバンド間
の遷移を利用すれば、中赤外域の発光素子等への応用が
可能である。例えば、(AlN)1/(GaN)m(m= 9)
の構造において、波数k=π/Lにおいて電子がサブバ
ンド間遷移すると、中赤外領域に相当する光が放出され
る。さらに、波数k=0におけるサブバンド間遷移(吸
収)は、光ファイバ通信への応用に好適な波長領域に相
当する。これらの遷移を利用すれば、新たな光学素子が
実現され得る。
【0054】(第2の実施形態)(AlN)n/(GaN)m
超格子層において生じるピエゾ効果を積極的に利用すれ
ば、更に新しい光学素子を実現することも可能である。
第2の実施形態においては、ピエゾ効果が顕著に現れる
半導体光機能性多層体について説明する。なお、以下の
説明では、簡単のため、半導体光機能性多層体を多層体
と記す。
【0055】図7(a)は、外部電圧を印加していないと
きの多層体のバンド構造を示す模式図である。図7(b)
は、外部電圧を印加したときの同多層体のバンド構造を
示す模式図である。なお、図7(a),(b)においては、
伝導帯のバンド構造のみが示されている。
【0056】図7(a)を参照すると、多層体100は、
GaN層W1〜W6とAlN層B1〜B5とがW1,B1,W
2,…,W5,B5,W6といった順に交互に形成された超
格子101を有する。さらに、GaN層W6のAlN層
5と反対側の面にAlN層P1が形成されている。そし
て、AlN層P1に隣接して超格子102が形成され、
さらに、AlN層P2を介して超格子103が形成され
ている。すなわち、多層体100においては、超格子1
01,102,103と、AlN層P1,P2,P3とが
交互に積層されている。ここで、GaN層W1〜W6は9
原子層から構成されることができる。また、AlN層B
1〜B5は1原子層から構成されることができ、AlN層
1,P2,P3はAlNの5原子層から構成されること
ができる。以下、このような構成を場合により[(Al
N)1/(GaN)9]6/(AlN)4と記す。この表記におい
て、[(AlN)1/(GaN)9]6は、(AlN)1層と(Ga
N)9層とが交互に6層ずつ積層されることを示す。すな
わち、上記の表記は、図7(a)におけるGaN層W6
AlN層B5と反対側に1原子層AlNが形成され、さ
らに、この1原子層AlNに隣接して(AlN)4層が形
成されていることを示している。この1原子層AlNと
(AlN)4層とにより、5原子層のAlN層P2が構成さ
れている。
【0057】このような構成は、例えばサファイア(A
23)基板の(0001)面上に構成されることがで
きる。この場合、AlN及びGaNの間には成長面内で
2.4%の格子不整合がある。AlNの格子定数はGa
Nより小さいため、多層体100中では、AlN層B1
〜B5,P1〜P3には2次元的な引張り応力が働き、G
aN層W1〜W6には2次元的な圧縮応力が働く。引張り
応力と圧縮応力とが釣り合い、成長面内での各層の格子
定数は等しくなる。すなわち、AlN層には、成長面内
の格子定数がバルクのAlN層よりも大きくなるよう格
子歪が生じ、GaN層には、成長面内の格子定数がバル
クのGaNよりも小さくなるよう格子歪が生じている。
このようにして生じる格子歪により、各層内にはピエゾ
電圧が発生する。具体的には、AlN層B1〜B5(1原
子層)には0.1V程度のピエゾ電圧が加わり、GaN
層W1〜W6(9原子層)にはAlNと反対方向にピエゾ電
圧が加わる。また、AlN層P1,P2,P3(5原子層)
には、0.5V程度の比較的高いピエゾ電圧が生じてい
る。各層においてピエゾ電圧が生じる結果、この超格子
の伝導帯の下端は、図7(a)に示す通り、平衡状態にお
いて、傾くこととなる。このような傾きにより、平衡状
態時には、超格子101〜103における量子準位はG
aN層W1〜W6に局在化される。
【0058】超格子101,102,103内での平均
的な電界がゼロになるように多層体100に外部電圧を
印加すると、図7(b)に示す通り、局在化された量子準
位からサブバンドが形成される。ここで、量子井戸層P
2に生じる0.5Vのピエゾ電圧のために、超格子10
3の基底サブバンドは、超格子102の量子準位n=2
のサブバンド(以下、第2サブバンド)とほぼ等しいエネ
ルギーレベルに位置する。したがって、超格子103の
基底サブバンドの電子は、AlN層P2をトンネルし、
超格子102の第2サブバンドへと注入される。すなわ
ち、第2の実施形態の半導体光機能性多層体において
は、電流注入が容易化される。
【0059】以下に、図1に示す結晶成長装置10を用
いて実施される多層体100の製造方法を説明する。先
ず、第1の実施形態において説明した基板清浄化工程及
び初期層堆積工程を行って、基板900上にGaNの初
期層を形成する。
【0060】(1原子層のAlNを堆積する工程)次い
で、基板900を成長室400の上部に移動して、ヒー
タ420により基板900を所定の温度に加熱しながら
TMAを導入し、基板900表面を任意時間TMAに晒
し、基板900表面に一様にAlを堆積させる(図4
(a)参照)。基板900表面に一様にAlが堆積した後
には、Alは堆積されない。そのため、基板900上に
はAl原子が一層分堆積されることとなる。次に、基板
900を成長室200の上部に移動して、ヒータ220
により基板900を所定の温度に加熱しながらNH3
導入し、基板900表面を任意時間NH3に晒す(図4
(b))。この時、基板900上には、AlNが一層形成
される。
【0061】(超格子形成工程)先ず、GaNを1原子
層だけ堆積する手順を説明する。基板900を成長室3
00の上部に移動して、ヒータ320により基板900
を所定の温度に加熱しながら基板900表面を任意時間
Gaに晒し、基板900表面に一様にGaを堆積させる
(図4(c))。基板900表面に一様にGaが堆積した後
には、Gaは堆積されない。そのため、基板900上に
はGa原子が一層分だけ堆積されることとなる。次に、
基板900を成長室200の上部に移動して、ヒータ2
20により基板900を所定の温度に加熱しながらNH
3を導入し、基板900表面を任意時間NH3に晒す(図
4(d))。以上により、GaNが1原子層堆積される。
この後、GaNを1原子層堆積する手順が8回繰り返さ
れて、9原子層からなるGaN層B1が堆積される。
【0062】次いで、上述した1原子層のAlNを堆積
する工程及び9原子層のGaNを堆積する工程が交互に
5回ずつ繰り返されると、1原子層のAlN層W1〜W5
と、9原子層のGaN層B2〜B6とが形成される。すな
わち、超格子101が形成される。
【0063】(5原子層のAlNを堆積する工程)この
工程においては、上述の1原子層のAlNを堆積する工
程が5回繰り返される。これにより、5原子層からなる
AlN層P1が形成される。
【0064】以降、超格子形成工程と、5原子層のAl
Nを堆積する工程とを交互に繰り返すことにより、[(A
lN)1/(GaN)9]6/(AlN)4を得ることができる。
この製造方法においては、超格子101を形成する際
に、1原子層のAlNを堆積する工程は9原子層のGa
Nを堆積する工程と交互に5回行われる。そして、次の
6回目には、この工程そのものが5回繰り返される。こ
のような手順によれば、多層体100を容易に得ること
ができる。
【0065】(第3の実施形態)第3の実施形態におい
ては、上記の多層体を応用した量子カスケードレーザ装
置について説明する。図8は、本実施形態の量子カスケ
ードレーザ装置の構造を示す模式図である。量子カスケ
ードレーザ装置1は、サファイア基板2の(0001)面
上に、バッファ層3、n型コンタクト層4、クラッド層
5、光ガイド層6、活性層7、光ガイド層8、クラッド
層9、及び上部n型コンタクト層10が順次積層されて
構成される。コンタクト層4の一部には電極11が設け
られ、コンタクト層10には電極12が設けられてい
る。
【0066】バッファ層3はアンドープGaNから形成
される。コンタクト層4は、シリコン(Si)が添加され
たGaNから形成され、その電子濃度は1×1018cm
-3とすることができる。クラッド層5は、Siが添加さ
れたn型のAlGaNから形成されてよく、その電子濃
度は5×1017cm-3とすることができる。活性層7
は、上述の[(AlN)1/(GaN)9]6/(AlN)4といっ
た構成を有する。また、活性層7においては、[(Al
N)1/(GaN)9]6層とAlN4層とが交互に数十層から
百層程度積層されている。活性層はアンド−プで電子濃
度は1×1017cm- 3程度とすることができる。光ガイ
ド層8は、アンドープn型のGaNから形成される。ク
ラッド層9は、Siが添加されたn型のAlGaNから
形成され、その正孔濃度は5×1017cm-3とすること
ができる。n型コンタクト層10は、Siが添加された
n型GaNから形成され、その正孔濃度は1×1018
-3とすることができる。また、量子カスケードレーザ
装置1においては対となる端面に、光共振器としてのミ
ラー面7a,7bが形成されている。なお、活性層7
は、上述の多層体100の製造方法により形成されるこ
とができる。層3〜6,8〜10については、図1に示
す結晶成長装置10を利用して形成できる。
【0067】以下、量子カスケードレーザ装置1の動作
を図7及び図8を参照しながら説明する。図7におい
て、左が基板側であり、右側に成長表面がある。AlN
層とGaN層に生じるピエゾ電界は、成長の際の結晶方
位により異なり、この成長法では、図7(a)に示す通
り、ピエゾ電界が加わる。上記の構成を有する量子カス
ケードレーザ装置1において、電極11に対して電極1
2が負電位となるように両電極11,12間に電圧を印
加する。すると、電子が、電極12、コンタクト層1
0、クラッド層9、及び光ガイド層8を順次通過し、活
性層7へ至る。活性層7においては、図7(b)に例示さ
れる通り、超格子103の基底サブバンドから、超格子
102の第2サブバンドへと電子が注入される。注入さ
れた電子は基底サブバンドへ遷移する。このとき、両サ
ブバンド間のエネルギーギャップに相当するエネルギー
が光hνとして放出される。超格子102の基底サブバ
ンドに遷移した電子は、続いて、超格子101の第2サ
ブバンドへと注入される。この後、第2サブバンドに注
入された電子は、超格子101内において基底サブバン
ドへと遷移する。このときにも、両サブバンド間のエネ
ルギーバンドギャップに相当するエネルギーが光hνと
して放出される。このようにして、電子は各超格子へと
次々と移動していき、光ガイド層6へと到達する。以
降、電子は、クラッド層5及びコンタクト層4を順次通
過し、電極11を通って外部回路(図示せず)に至る。
【0068】活性層7において、電子がサブバンド間で
遷移する際に放出された光hνは、ミラー面7a,7b
との間で共振されてレーザ発振が起こり、レーザ光Lが
ミラー面7bを通して放射される。
【0069】量子カスケードレーザ装置は、1994年
にベル研究所で開発され、現在まで著しい進歩を示して
いる。ベル研究所において開発されたAlGaAs/I
nGaAs量子カスケードレーザ装置では、文献「J.Fa
ist, F.Capasso, D.L.Sivco,C.Sirtori, A.L.Hutchinso
n, and A.Y.Cho, "Quantum cascade laser," Science,
vol.264, p.553, 1994」)に示されるように、量子井戸
の幅が発光層へと向かう方向に沿って漸次狭くなる構造
を利用し、基底サブバンドから上位のサブバンドへ電流
を注入している。このような構造では、各層の膜厚が高
度に制御されなければ電流注入効率が低下し、発光強度
が低下することとなる。したがって、製造歩留まりを向
上させることは難しい。また、このような構造を形成す
るには、高度な膜厚制御性及び平坦性を可能とする高価
な結晶成長装置が必要である。そのため、当該量子カス
ケードレーザ装置は高価となってしまうという問題もあ
る。
【0070】これに対し、本実施形態の量子カスケード
レーザ装置1は、上述した多層体100を活性層7とし
て利用しているため、基底サブバンドから第2サブバン
ドへ電子が容易に注入される。また、量子カスケードレ
ーザ装置1は、従来の量子カスケードレーザ素子と異な
り、量子井戸層幅が漸次変化する注入層を有していない
ため、構成が単純であり、その作製もまた容易である。
高価な結晶成長装置を用いなくても、量子カスケードレ
ーザ装置1は、例えば、図1に示す結晶成長装置10に
より容易に作製されることができる。
【0071】さらに、活性層5の [(AlN)n/(G
aN)mn1/(AlN)n2―nといった構成において、n
及びmを適宜決定すれば、レーザ光の波長を所望の値に
することができる。また、n2を適当な値に選ぶことに
より(AlN)n2層に加わるピエゾ電界を調整できるの
で、電子を伝導帯基底サブバンドから第2サブバンドへ
一層効率良く注入することが可能である。また、[(A
lN)n/(GaN)m]層の波数k=π/Lでの電子の反転
分布が容易に得られるため、レ−ザ発振が容易に得られ
るという利点も有している。
【0072】以上、本発明を幾つかの実施形態を参照し
ながら説明したが、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、様々に変形が可能である。また、上記実
施形態においては、伝導帯に形成される量子準位及びサ
ブバンドについて説明したが、価電子帯にも同様に量子
準位及びサブバンドが形成されるため、これらを用いて
も同様の効果が奏されることは言うまでもない。
【0073】上記実施形態においては、基板としてサフ
ァイア(Al23)基板を用いているが、ZrB2、B
N、SiC、GaAsまたはZnOの何れかからなる基
板を使用しても同様に良質の窒素系化合物半導体の形成
が可能である。
【0074】また、上記実施形態においては、化合物半
導体の金属元素材料の供給を、金属のGaとTMAとを
原料として行っているが、TMGと金属のAlとの組み
合わせであっても良い。
【0075】さらに、上記実施形態においては、ホット
ウォール法による化合物半導体結晶成長装置を用いた
が、本発明の製造方法は、この成長装置による実施に限
られるものではない。例えば、Gaと窒素原料とを基板
上に同時に供給できる成長装置を用いても良い。このよ
うな成長装置は、例えば、成長室200と同様、成長室
300にアンモニア(NH3)を供給する石英管を設ける
ことにより実現される。この場合には、Ga及び窒素原
料の供給量を適宜調整の上、Ga及び窒素原料を同時に
基板上に供給することにより、GaNがm原子層成長さ
れる。その後、成長室200と成長室400とを用い
て、上述のAlNの作製工程をn回行なうことにより、
AlN層がn原子層形成される。以降、このようなGa
Nのm原子層の成長と、AlNのn原子層の成長とを繰
り返すことにより、n原子層のAlNとm原子層のGa
Nと有する光機能性化合物半導体超格子構造物が製造さ
れ得る。また、光機能性多層体における光機能性化合物
半導体超格子構造物を製造する際に、Ga及び窒素原料
を同時に基板上に供給することにより、m原子層のGa
Nを形成することもできる。
【0076】さらに、各成長室の温度、NH3ガスの供
給量、基板をNH3ガスに晒す時間、及び真空槽内の圧
力等の成長条件は適宜設定されて良いことは言うまでも
ない。
【0077】さらにまた、第3の実施形態における多層
体100は、9原子層のGaN6層と1原子層のAlN
5層とが交互に積層された超格子と、5原子層のAlN
とが交互に積層されて構成された。しかしながら、本発
明に係る光機能性多層体は、N1層のm原子層GaN及
びn1−1層のn原子層AlN又はAlxGa1-xN(0<
x<1)とが交互に積層された光機能性化合物半導体超
格子構造物と、n2原子層のAlNとが交互に積層され
て構成されてよい。ここで、mは5〜100の範囲の自
然数であり、nは1〜3の範囲の自然数であり、n1
2〜100の範囲の自然数であり、n2は4〜10の範
囲の自然数であるように、適宜選択されて良い。これら
を適宜選択することにより、所望の性質を有する光機能
性多層体を得ることができる。また、このような光機能
性多層体を用いれば、所望の特性を有する量子カスケー
ドレーザ装置を実現できる。
【0078】なお、GaNとAlxGa1-xN(0<x<
1)とが交互に積層された光機能性化合物半導体超格子
構造物を作製する場合には、第1の実施形態におけるA
lN堆積工程において、基板900表面にAl原子を堆
積させた後、基板900を成長室300の上部に移動す
る。次に、基板900表面にGa原子を堆積させた後、
基板900を成長室200の上部に移動する。そして、
基板900表面にN原子を堆積させれば良い。Al原子
を堆積させる際に、TMA供給量、TMA供給時間、又
は基板900の温度を調整することにより、基板900
表面に堆積するAl原子の数を決定できる。また、Ga
原子を堆積させる際に、堆積時間又は基板900の温度
を調整することにより、基板900表面に堆積されるG
a原子の数を決定できる。すなわち、これら条件を調整
することにより、AlxGa1-xN(0<x<1)の組成比
xを決定できる。本発明に係る光機能性化合物半導体超
格子構造物において、第2の膜がAlxGa1-xNから構
成されると、AlNから構成される場合に比べ、第1サ
ブバンドのバンド幅を広く保った状態で、第1及び第2
のサブバンド間のエネルギー差を小さくできる。この小
さなエネルギー差を利用すれば、レーザ光の長波長化が
実現される。また、このエネルギー差を利用すれば、長
波長光レーザ装置の高温動作が実現される。
【0079】さらに、第3の実施形態においては、ミラ
ー面7a,7bを有するファブリ・ペロー共振器型の量
子カスケードレーザ装置を例示したが、本発明に係る量
子カスケードレーザ装置は、分布帰還(distributed fee
dback:DFB)型共振器、又は分布ブラッグ反射(Distr
ibuted Bragg Reflector:DBR)型共振器を備えるよ
う構成されてよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、独特な
光学的特性を有する光機能性化合物半導体超格子構造物
を提供するものである。また、本発明による光機能性化
合物半導体超格子構造物の製造方法によれば、結晶性に
優れ、しかも、井戸層及び障壁層の層厚が極めて精度良
く調整された光機能性化合物半導体超格子構造物が提供
される。すなわち、本発明によれば、従来にない特性を
有する光学素子が実現される可能性が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態による光機能性化合物半導
体超格子構造物の製造方法に好適に使用されるホットウ
ォール法による化合物半導体結晶成長装置を示す構成図
である。
【図2】図2(a)〜(d)は、本実施形態の光機能性化合
物半導体超格子構造物の製造方法における工程を模式的
に示す図である。
【図3】図3は、(AlN)1/(GaN)18超格子層のX
線回折パターンを測定値と理論値とで比較して示す線図
である。
【図4】図4は、(AlN)1/(GaN)18超格子構造の
フォトルミネッセンス測定結果を示す線図である。
【図5】図5は、(AlN)1/(GaN)18超格子構造の
フォトルミネッセンス励起スペクトル測定結果を示す線
図である。
【図6】図6は、(AlN)1/(GaN)11超格子構造の
X線回折パターンを測定値と理論値とで比較して示す線
図である。
【図7】図7(a)は、外部電圧を印加していない場合の
半導体構造物のバンド構造を示す模式図である。図7
(b)は、外部電圧を印加したときの当該半導体構造物の
バンド構造を示す模式図である。
【図8】図8は、本発明に係る量子カスケードレーザ装
置の一実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
100…基板収納部、110…基板ホルダ、120…石
英管、130…基板ヒータ、140…ステンレス管、2
00…成長室、210…石英管、220…ヒータ、23
0…ステンレス管、240…石英管、300…成長室、
310…石英管、320…ヒータ、330…ステンレス
管、500…基板ステージ、600…真空槽、900…
基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 正志 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA03 BE11 BE13 BE15 DB08 ED06 EF05 HA02 5F041 AA40 CA05 CA34 CA40 CA46 CA66 5F073 AA45 AA74 CA02 CA07 CB05 CB07 DA06 5F103 AA03 BB36 DD30 GG01 HH03 LL03 RR05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 m原子層(mは自然数)のGaNから構成
    される第1の膜と、n原子層(nは自然数)のAlN、ま
    たはAlxGa1-xN(0<x<1)から構成される第2の
    膜と、が交互に積層され、 m=5〜100、 n=1〜3、 といった関係を満たすことを特徴とする光機能性化合物
    半導体超格子構造物。
  2. 【請求項2】 基板上に複数の原料を供給し、請求項1
    記載の光機能性化合物半導体超格子構造物を製造する方
    法であって、 前記基板上にガリウム原子を吸着させる第1の工程と、 ガリウム原子が吸着した前記基板上に窒素原子を吸着さ
    せる第2の工程と、 前記基板上にアルミニウム原子、またはアルミニウム原
    子及びガリウム原子を吸着させる第3の工程と、 アルミニウム原子、またはアルミニウム原子及びガリウ
    ム原子が吸着した前記基板上に窒素原子を吸着させる第
    4の工程と、を有し、 前記第1の工程と前記第2の工程とを1回ずつ又は複数
    回交互に行うことによる前記m原子層のGaNの形成
    と、 前記第3の工程と前記第4の工程とを1回ずつ又は複数
    回交互に行うことによる前記n原子層のAlN、または
    AlxGa1-xN(0<x<1)の形成と、を交互に行うこ
    とを特徴とする光機能性化合物半導体超格子構造物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 基板上にGaと窒素原料を同時に供給し
    てGaNをm原子層成長させ、 前記第3の工程と前記第4の工程とを交互にn回(nは
    自然数)行うことにより、前記n原子層のAlN、また
    はAlxGa1-xN(0<x<1)をm原子層形成された前
    記GaN層上に形成することを特徴とする請求項2記載
    の光機能性化合物半導体超格子構造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板が、Al23、ZrB2、B
    N、SiC、GaAsまたはZnOの何れかからなる基
    板であることを特徴とする請求項2又は3に記載の光機
    能性化合物半導体超格子構造物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光機能性化合物半導体超
    格子構造物と、n2原子層のAlN、またはAlxGa
    1-xN(0<x<1)から構成される量子障壁層と、が交
    互に積層され、 前記光機能性化合物半導体超格子構造物内において、m
    原子層のGaNから構成される第1の膜の数はn1であ
    り、n原子層のAlNから構成される第2の膜の数はn
    1−1であり、 m=5〜100(mは自然数)、 n=1〜3(nは自然数)、 n1=2〜10(n1は自然数)、 n2=4〜10(n2は自然数)、 といった関係を満たすことを特徴とする光機能性多層
    体。
  6. 【請求項6】 基板上に複数の原料を供給し、請求項5
    記載の光機能性多層体を製造する方法であって、 前記基板上にガリウム原子を吸着させる第1のステップ
    と、前記ガリウム原子が吸着した前記基板上に窒素原子
    を吸着させる第2のステップとをm回交互に行うことに
    より、前記m原子層のGaNを形成する第1の工程と、 前記基板上に、アルミニウム原子、またはアルミニウム
    原子及びガリウム原子を吸着させる第3のステップと、
    アルミニウム原子、またはアルミニウム原子及びガリウ
    ム原子が吸着した前記基板上に窒素原子を吸着させる第
    4のステップとをn回交互に行うことにより、前記n原
    子層のAlN、またはAlxGa1-xN(0<x<1)を形
    成する第2の工程と、を有し、 前記第1の工程がn1回となり、前記第2の工程がn1
    1回となるように両工程を交互に繰り返して、前記光機
    能性化合物半導体超格子構造物を形成し、 前記第3のステップと前記第4のステップとを交互にn
    2回繰り返すことにより、n2原子層のAlN、またはA
    xGa1-xN(0<x<1)から構成される量子障壁層を
    形成することを特徴とする光機能性多層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の工程に替わり、前記基板上に
    Ga及び窒素原料を同時に供給し、前記m原子層のGa
    Nを形成する第3の工程を有することを特徴とする請求
    項6記載の光機能性多層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 キャリアの注入に応じて光を発生する活
    性層と、 前記活性層で発生した光からレーザ光を得るための光共
    振器と、を備え、 前記活性層は、請求項5記載の光機能性多層体から構成
    されることを特徴とする量子カスケードレーザ装置。
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