JP2003044323A - 演算装置 - Google Patents

演算装置

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JP2003044323A
JP2003044323A JP2001229218A JP2001229218A JP2003044323A JP 2003044323 A JP2003044323 A JP 2003044323A JP 2001229218 A JP2001229218 A JP 2001229218A JP 2001229218 A JP2001229218 A JP 2001229218A JP 2003044323 A JP2003044323 A JP 2003044323A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演算装置の演算処理が正常に実行されず演算
結果が誤っている可能性があるときに演算処理の実行を
中止する。 【解決手段】 メイン制御処理を繰り返し実行するメイ
ンマイコンに対し、サブマイコンが監視周期で繰り返し
実行する演算監視処理毎に一連の演算問題Q1〜Q10
から順番kに1つの演算問題Qkを演算させてその演算
結果Mkを取得する。そして、その演算問題Qkに対し
て設定されている答えAkとその演算結果Mkとを照合
することで、演算処理が正常に実行されたか否かを判定
し、その判定結果に基づいてランパルスフラグRPFL
Gを切り替える。メインマイコンは、ランパルス生成処
理においてメイン制御処理が処理時間内で実行できたと
判定したときに、ランパルス信号SRPの信号状態をラ
ンパルスフラグRPFLGによって設定される信号状態
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、演算装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両において例えば電動パワース
テアリング装置のモータ制御等を行う電子制御装置で
は、そのマイクロコンピュータが所定の制御ルーチンを
一定の制御周期内で正常に実行しているか否かをウォッ
チドッグタイマ回路を用いて監視している。
【0003】マイクロコンピュータは、制御ルーチンを
実行する過程で、この制御ルーチンの各制御処理に対応
して設けられている判定フラグを正常状態又は異常状態
のいずれかに設定する。そして、1回又は数回の制御ル
ーチンを実行する毎に周期的に実行する制御監視ルーチ
ンにおいて各判定フラグの状態を判定し、全ての判定フ
ラグが正常状態であったときには、ウォッチドッグタイ
マ回路に接続されたウォッチドッグ端子の信号状態(ハ
イレベル又はローレベル)を切り替える。このため、ウ
ォッチドッグタイマ回路に制御監視ルーチンの周期で切
り替わるランパルス信号(ウォッチドッグパルス)が出
力され、ウォッチドッグタイマ回路がマイクロコンピュ
ータの作動を許容する。
【0004】一方、マイクロコンピュータは、制御監視
ルーチンにおいて、少なくとも1つの判定フラグが異常
状態であったときには、ウォッチドッグ端子の信号状態
を前回のままとし、あるいは、ランパルス信号の出力自
体を停止する。このため、制御監視ルーチンの周期で切
り替わるランパルス信号が入力されなくなることから、
ウォッチドッグタイマ回路がマイクロコンピュータをリ
セットする。その結果、マイクロコンピュータが制御ル
ーチンを所定の制御時間内に実行できなかったときに
は、制御ルーチンの実行が外部から中止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、マイクロコ
ンピュータを構成するCPUの演算回路(ALU)や、
ROMあるいはRAMのメモリが何らかの理由で正常に
機能しないことがある。例えば、RAMへのデータ書き
換えができないことがある。この場合、制御ルーチンで
実行する演算処理において誤った演算結果が出されるに
も拘らず、制御ルーチンは所定の制御時間内に実行され
る。従って、各判定フラグは正常状態に設定され、ラン
パルス信号が制御監視ルーチンの周期で切り替わる。そ
の結果、マイクロコンピュータがウォッチドッグタイマ
回路によってリセットされず、間違った演算結果に基づ
く制御が実行されることになる。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、演算装置の演算処理が
正常に実行されず演算結果が誤っている可能性があると
きに演算処理の実行を中止することができる演算装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、所定の演算処理を繰り返
し実行する演算手段と、2つの信号状態を取るランパル
ス信号を出力可能なランパルス生成手段と、前記ランパ
ルス生成手段が出力する前記ランパルス信号の信号状態
を設定可能な監視手段とを備え、前記監視手段は、前記
演算手段の演算処理で実行可能な所定の演算問題を所定
の監視周期毎に前記演算手段に演算させてその演算結果
を取得し、前記演算問題に対して予め設定された答えと
その演算結果とを照合することで演算手段の演算処理が
正常に実行されたか否かを判定し、演算処理が正常に実
行されたときには前記ランパルス信号の信号状態を前記
監視周期の自然数倍からなる切替周期で切り替えるよう
に設定することを特徴とする。
【0008】請求項1に記載の発明によれば、演算手段
が演算処理を正常に実行できない可能性があるときに
は、ランパルス生成手段が出力するランパルス信号の信
号状態が所定の切替周期で切り替わらなくなる。従っ
て、ランパルス信号を外部で監視し、演算処理が正常に
実行できない可能性があるときに演算手段に演算処理を
外部から中止させることが可能となる。その結果、演算
装置の演算処理が正常に実行されず演算結果が誤ってい
る可能性があるときに演算処理の実行を中止することが
できる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記演算手段は、前記演算処理を所定
の処理時間内に実行できたか否かを判定し、前記ランパ
ルス生成手段は、前記演算処理が前記処理時間内に実行
できなかったときに前記監視手段が設定する前記ランパ
ルス信号の信号状態を無効化することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、演算手段が演算処理を所
定の処理時間内で実行できなかったときには、ランパル
ス生成手段が出力するランパルス信号の信号状態を切替
周期で切り替わらなくしたり、あるいは、ランパルス信
号の出力自体を停止させることができる。従って、ラン
パルス信号を外部で監視し、演算手段が演算処理を所定
の処理時間内に実行できなかったときに演算手段の演算
処理を外部から中止させることが可能となる。その結
果、演算装置の演算処理が処理時間内に実行されなかっ
たときに演算処理の実行を中止することができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記演算問題として、そ
の演算問題に対する正しい答えが設定された第1演算問
題と、その演算問題に対する誤った答えが設定された第
2演算問題とが用いられ、前記監視手段は、前記第1演
算問題に対する演算結果がその答えに一致するか否か、
又は、前記第2演算問題に対する演算結果がその答えに
一致しないか否かによって演算処理が正常に実行された
か否かを判定することを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、演算装置が
演算処理を正常に実行しない可能性があるときに、その
演算処理の実行をより確実に中止することができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記監視手段は、前記第1演算問題と
第2演算問題とを交互に前記演算手段に演算させ、第1
演算問題に対する演算結果がその答えに一致するとき
と、第2演算問題に対する演算結果がその答えに一致し
ないときに、前記ランパルス信号の信号状態を前記監視
周期で切り替えるように設定することを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加えて、演算手段が演算処理を正
常に実行できない可能性があるときには、ランパルス生
成手段が出力するランパルス信号の信号状態が監視周期
で切り替わらなくなる。従って、ランパルス信号の信号
状態を監視周期の2倍以上の自然数倍からなる切替周期
で切り替える場合に比較して、演算処理が正常に実行で
きない可能性があるときにより早い時点で演算手段に演
算処理を外部から中止させることが可能となる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求
項4のいずれか一項に記載の発明において、前記演算手
段及びランパルス生成手段は、第1コンピュータからな
り、前記監視手段は、第2コンピュータからなることを
特徴とする。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、第1コンピュータが実行する演算処理が正常である
か否かが第2コンピュータによって監視される。従っ
て、演算処理を行う第1コンピュータの負荷を増大させ
ることなく、第2コンピュータによって第1コンピュー
タが実行する演算処理を監視することができる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれか一項に記載の発明において、前記ランパ
ルス生成手段が出力するランパルス信号を入力し、入力
したランパルス信号の信号状態が前記切替周期で切り替
わるときには前記演算手段の演算処理を許容するととも
に、ランパルス信号の信号状態が切替周期で切り替わら
なかったときには演算手段に演算処理の実行を中止させ
る演算制御手段を備えていることを特徴とする。
【0018】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、演算手段が演算処理を正常に実行できない可能性が
あるときには、演算手段が実行する演算処理が演算制御
手段によって中止される。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
車両用の電子制御装置に具体化した第1実施形態を図1
〜図5に従って説明する。
【0020】本実施形態の演算装置としての電子制御装
置10は、車両において例えば電動パワーステアリング
装置のモータ制御御等の車両制御を行うためのものであ
る。図2に示すように、電子制御装置10は、同一の図
示しない回路基板上に実装されたメインマイクロコンピ
ュータ(以下、メインマイコンという。)11、サブマ
イクロコンピュータ(以下、サブマイコンという。)1
2、ウォッチドッグタイマ13等によって構成されてい
る。尚、メインマイコン11及びサブマイコン12は、
それぞれ1チップマイコンである。本実施形態では、メ
インマイコン11が演算手段、ランパルス生成手段及び
第1コンピュータであり、サブマイコン12が監視手段
及び第2コンピュータである。また、ウォッチドッグタ
イマ13が演算制御手段である。
【0021】メインマイコン11は前記車両制御を行う
ためのものであって、メインCPU14、ROM15、
RAM16等から構成されている。メインマイコン11
は、車両制御を行うためのメイン制御ルーチンを所定の
処理周期(例えば500μsec.)のタイマ割り込み
で繰り返し実行する。
【0022】メイン制御ルーチンは、図4に示すよう
に、順次実行されるn個の制御処理プログラムを備えて
いる。各制御処理プログラムに従って実行される第1処
理〜第n処理は、それぞれ予め設定された処理時間内に
実行されるように設定されている。即ち、各処理は通常
それぞれの処理時間内に実行されるようになっている
が、何らかの問題があると処理時間内に実行できないこ
とがある。この状態を検出するため、各制御処理プログ
ラムにはそれぞれに判定フラグFLG1,FLG2,
…,FLGnが設けられている。各判定フラグFLG1
〜FLGnは、対応する制御処理がその処理時間内で実
行できたか否かをその制御処理の実行毎に判定して記録
するために設けられている。
【0023】メイン制御ルーチンに従って実行するメイ
ン制御処理として、メインCPU14は、図4に示すよ
うに、先ずS11で各判定フラグFLG1〜FLGnを
「1」に設定した後、S12〜Snで、各制御処理プロ
グラムに従う制御処理を順次実行する。各制御処理にお
いて、メインCPU14は、図示しないセンサ等の出力
値や、他の電子制御装置から送信されるデータ等の入力
情報を入力変数とする所定の演算処理を実行し、演算結
果に基づく制御情報を各種制御機器あるいは他の電子制
御装置に出力する。そして、メインCPU14は、各制
御処理を実行する毎に、実行した制御処理がその処理時
間内で終了したときにはその制御処理に対応する判定フ
ラグFLG1〜FLGnを「0」に設定する。反対に、
各制御処理がその処理時間内で終了しなかったときには
対応する判定フラグFLG1〜FLGnを「1」に設定
する。メインCPU14は、全ての制御処理を実行する
とメイン制御ルーチンを終了する。
【0024】また、メインCPU14は、メイン制御ル
ーチンの各制御処理プログラムをそれぞれ所定の処理時
間内で実行できたか否かを判定するためのランパルス生
成ルーチンを所定の判定周期毎に繰り返し実行する。本
実施形態では、判定周期は、メイン制御ルーチンの処理
周期の2倍の長さ(1msec.)に設定されている。
【0025】ランパルス生成ルーチンに従って実行する
ランパルス生成処理として、メインCPU14は、図5
に示すように、S21〜S(20+n)で、各判定フラ
グFLG1〜FLGnが「0」であるか否かを順次判定
する。そして、全ての判定フラグFLG1〜FLGnが
「0」であったときには、S(21+n)で、サブマイ
コン12が設定するランパルスフラグRPFLGに基づ
いて設定した信号状態をランパルス信号SRPの信号状
態としてウォッチドッグタイマ13に出力する。詳述す
ると、ランパルスフラグRPFLGが「1」であるとき
には、信号状態を「H」レベルとして出力し、また、ラ
ンパルスフラグRPFLGが「0」であるときには、信
号状態を「L」レベルとして出力する。即ち、メインマ
イコン11は、「H」及び「L」レベルの2つの信号状
態を取るランパルス信号SRPを出力する。
【0026】一方、S21〜S(20+n)のいずれか
のステップSj(21≦j≦20+n、nは自然数)で
判定フラグFLGkが「1」であったときにはS(22
+n)でランパルス信号SRPの出力を停止する。
【0027】即ち、メインCPU14は、ランパルス生
成処理として、実行したメイン制御ルーチンの各制御処
理がそれぞれの処理時間内に実行できたときには、サブ
CPU17が設定するランパルスフラグRPFLGに基
づいて信号状態が設定されるランパルス信号SRPをウ
ォッチドッグタイマ13に出力する。一方、実行したメ
イン制御ルーチンの制御処理がそれぞれの処理時間内に
実行できなかったときには、ランパルスフラグRPFL
Gの状態に関係なくランパルス信号SRPの出力を停止
する。
【0028】サブマイコン12はメインマイコン11が
メイン制御ルーチンの各制御処理で実行する演算処理が
正常に実行されているか否かを監視するためのものであ
って、メインマイコン11よりも処理能力が低いサブC
PU17と、ROM18及びRAM19等から構成され
ている。サブマイコン12は、メインマイコン11の演
算内容を監視するための演算監視ルーチンのみをメイン
制御ルーチンよりも長い所定の監視周期(例えば、5m
sec.)で繰り返し実行する。
【0029】演算監視ルーチンに従って実行する演算監
視処理として、サブCPU17は、図1に示すように、
S31〜S35で、予め順序付けてROM18に記憶さ
れている一連の演算問題Q1,Q2,…,Qk,…,Q
10(1≦k≦10、kは自然数)をその順序で1つず
つ順次読み出し、読み出した演算問題Qkをメインマイ
コン11に送って演算させる。そして、S36でその演
算結果M1,M2,…,Mk,…,M10をメインCP
U14から取得する。なお、本実施形態では10個の演
算問題Q1〜Q10を順次メインマイコン11に演算さ
せているが、一連の演算問題Qkの数は10でなくても
よい。
【0030】ROM18に記憶されている各演算問題Q
kは、メインマイコン11がメイン制御処理の各制御処
理で実行する演算処理において実行する関数に入力され
る複数の変数ak,bk,ckからなる。そして、サブ
CPU17は、この各変数ak,bk,ckをメインマ
イコン11に前記関数にて演算処理させ、その演算結果
Mkを取得する。
【0031】さらに、ROM18には、各演算問題Qk
に対する答えA1,A2,…,Ak,…,A10が予め
記憶されている。各答えA1〜A10は、その問題Qk
に対するメインマイコン11の演算結果Mkと照合する
ためのものである。各答えA1〜A10は、図3に示す
ように、メインマイコン11に順次実行させる演算問題
Q1(即ち、変数a1,b1,c1)〜Qk(ak,b
k,ck)〜Q10(a10,b10,c10)の順番
kに対して、1つずつ順に正誤が切り替わるように設定
されている。即ち、1番目の演算問題Q1に対してはそ
の演算問題Q1に対する正しい答えA1が設定され、2
番目の演算問題Q2に対してはその演算問題Q2に対す
る誤った答えA2が設定されている。同様に、順序が奇
数番の各演算問題Q3,Q5,Q7,Q9に対してはそ
の演算問題Qkに対する正しい答えA3,A5,A7,
A9が設定され、順序が偶数番の各演算問題Q4,Q
6,Q8,Q10に対してはその演算問題Qkに対する
誤った答えA4,A6,A8,A10が設定されてい
る。そして、サブCPU17は、10個の演算問題Q1
〜Q10を、その答えAkが交互に正誤となるようにメ
インCPU14に演算問題Qkを順番kで順次演算させ
る。なお、各演算問題Q2,Q4,Q6,Q8,Q10
に対して設定される誤った答えA2,A4,A6,A
8,A10は、各演算問題Q2,Q4,Q6,Q8,Q
10に対して得られる可能性がある1つの誤った演算結
果であってもよく、また、複数の誤った演算結果であっ
てもよい。本実施形態では、演算問題Q1,Q3,Q
5,Q7,Q9がそれぞれ第1演算問題であり、演算問
題Q2,Q4,Q6,Q8,Q10がそれぞれ第2演算
問題である。
【0032】次に、サブCPU17は、S37〜S41
で、今回実行する処理でメインCPU14に実行させた
演算問題Qkの順番kと、その演算結果Mkとに基づい
て、ランパルス生成ルーチンでメインCPU14が出力
するランパルス信号SRPの信号状態をランパルスフラ
グRPFLGとして設定する。
【0033】詳述すると、S37で、今回演算させた演
算問題Qkの順番kが偶数番であるか否かを判定し、偶
数番であったときには、S38で、取得した演算結果M
kがその演算問題Qkに対する答えAkと一致しないか
否かを判定する。そして、S38で演算結果Mkが答え
Akと一致しないときには、S39でランパルスフラグ
RPFLGを「0」とし、このランパルスフラグRPF
LGをメインマイコン11に出力して本処理を終了す
る。一方、S38で演算結果Mkが答えAkと一致した
ときには、S40でランパルスフラグRPFLGを
「1」とし、このランパルスフラグRPFLGをメイン
マイコン11に出力して本処理を終了する。
【0034】また、サブCPU17は、S37で今回演
算させた問題Qkの順番kが奇数番であったときには、
S41で、取得した演算結果Mkが、その問題Qkに対
する答えAkと一致するか否かを判定する。そして、S
41で演算結果Mkが答えAkと一致したときには、S
40で、ランパルスフラグRPFLGを「1」とし、こ
のランパルスフラグRPFLGをメインマイコン11に
出力して本処理を終了する。一方、S41で演算結果M
kが答えAkと一致しなかったときには、S39でラン
パルスフラグRPFLGを「0」とし、このランパルス
フラグRPFLGをメインマイコン11に出力して本処
理を終了する。
【0035】即ち、サブCPU17は、S37〜S41
で、正しい答えA1,A3,A5,A7,A9が設定さ
れている演算問題Q1,Q3,Q5,Q7,Q9に対す
るメインマイコン11の演算結果M1,M3,M5,M
7,M9が、各答えA1,A3,A5,A7,A9に一
致したときに、メインマイコン11が正常な演算処理を
行っていると判定する。同様に、誤った答えA2,A
4,A6,A8,A10が設定されている問題Q2,Q
4,Q6,Q8,Q10に対するメインマイコン11の
演算結果M2,M4,M6,M8,M10が、各答えA
2,A4,A6,A8,A10に一致しないときに、メ
インマイコン11が正常な演算処理を行っていると判定
する。そして、サブCPU17は、監視周期毎に順番k
に従ってメインマイコン11に実行させる各演算問題Q
kに対する演算結果Mkが正しいときに、メインマイコ
ン11に出力するランパルスフラグRPFLGを監視周
期毎に切り替える。即ち、サブCPU17は、メインマ
イコン11が出力するランパルス信号SRPの信号状態
を、監視周期の1倍(最小自然数)の長さの切替周期で
切り替えるように設定する。
【0036】ウォッチドッグタイマ13は公知の電子回
路であり、ランパルス信号SRPの信号状態が監視周期
で切り替わらなかったときには、リセット信号RSTを
メインCPU14に出力してリセットし、メイン制御処
理の実行を中止させる。
【0037】次に、以上のように構成された本実施形態
の作用について説明する。メインマイコン11は、処理
周期毎に繰り返し実行するべきメイン制御処理において
制御処理の1つが所定の処理時間内に実行できなかった
ときには、判定周期毎に実行するランパルス生成処理に
おいてランパルス信号SRPの出力を停止する。する
と、ランパルス信号SRPが入力されなくなったウォッ
チドッグタイマ13がメインマイコン11をリセットす
る。
【0038】従って、メインマイコン11がメイン制御
処理を所定の処理時間で実行されているか否かがウォッ
チドッグタイマ13によって監視され、処理時間内に実
行できなかったときにはメイン制御ルーチンの実行が中
止される。
【0039】また、サブマイコン12は、監視周期毎に
実行する演算監視処理において、メインマイコン11に
演算させた演算問題Qkの演算結果Mkと、その演算問
題Qkに対する答えAkとを照合することによって、メ
インマイコン11がメイン制御処理の各制御処理におい
て実行する演算処理が正常に実行されるか否かを監視す
る。そして、演算処理が正常に実行されない可能性があ
るときには、メインマイコン11が出力するランパルス
信号SRPの信号状態を設定するランパルスフラグRP
FLGを監視周期で切り替えないようにする。すると、
メインマイコン11がランパルスフラグRPFLGに基
づいて出力するランパルス信号SRPの信号状態が監視
周期で切り替わらない状態が発生し、ウォッチドッグタ
イマ13がメインマイコン11をリセットする。
【0040】従って、メインマイコン11がメイン制御
処理の各制御処理で演算処理を正常に実行しているか否
かが監視され、各制御処理がその処理時間内に実行され
ている状態においても、演算処理が正常に実行されなか
った可能性があるときにはメイン制御処理の実行が中止
される。
【0041】次に、以上詳述した本実施形態によって得
られる各効果を列挙する。 (1) メインマイコン11がメイン制御処理の各制御
処理を処理時間内で実行している状態においても、各制
御処理で演算処理が正常に実行されない可能性があると
きにはメイン制御処理の実行が中止される。その結果、
メインマイコン11が正常な演算処理をしなかったこと
による誤った演算結果に基づく制御を防止することがで
きる。
【0042】(2) メインマイコン11に演算させる
問題Qkとして、正しい答えA1,A3,A5,A7,
A9が設定された第1演算問題Q1,Q3,Q5,Q
7,Q9と、誤った答えA2,A4,A6,A8,A1
0が設定された第2演算問題Q2,Q4,Q6,Q8,
Q10とが用いられる。そして、第1演算問題Qkに対
する演算結果Mkが正しい答えAkに一致するか否か、
又は、第2演算問題Qkに対する演算結果Qkが誤った
答えAkに一致しないか否かによって演算処理が正常に
実行されているか否かが判定される。その結果、メイン
マイコン11が正常な演算処理をしなかったことによる
誤った演算結果に基づく制御をより確実に防止すること
ができる。
【0043】(3) 正しい答えA1,A3,A5,A
7,A9が設定された第1演算問題Q1,Q3,Q5,
Q7,Q9と、誤った答えA2,A4,A6,A8,A
10が設定された第2演算問題Q2,Q4,Q6,Q
8,Q10とを交互にメインマイコン11に演算させて
いる。そして、第1演算問題Qkに対する演算結果Mk
が正しい答えQkに一致するときと、第2演算問題Qk
に対する演算結果Mkが誤った答えAkに一致しないと
きに、ランパルス信号SRPの信号状態を監視周期の1
倍の切替周期毎に切り替えている。このため、ランパル
ス信号SRPの信号状態を監視周期の2倍以上の自然数
倍の長さの切替周期毎に切り替えるようにした場合に比
較して、メインマイコン11が演算処理を正常に実行で
なくなったときにランパルス信号SRPの信号状態がよ
り早い時点で切り替わらなくなる。
【0044】従って、メインマイコン11が実行するメ
イン制御処理において演算処理が正常に実行できなくな
った可能性があるときに、より早い時点でメイン制御処
理の実行を中止することができる。
【0045】(4) メイン制御処理を実行するメイン
マイコン11が、サブマイコン12が実行する演算監視
処理によって設定されるランパルスフラグRPFLGに
基づいて信号状態が設定されるランパルス信号SRPを
出力する。このため、メインマイコン11が実行するメ
イン制御処理での演算処理が正常であるか否かが、メイ
ン制御処理を実行しないサブマイコン12によって監視
される。
【0046】従って、メイン制御処理を実行するメイン
マイコン11の負荷を増大させることがなく、より簡易
な構成のサブマイコン12によってメインマイコン11
が実行するメイン制御処理を監視することができる。ま
た、サブマイコン12が監視結果に基づいて設定するラ
ンパルスフラグRPFLGに基づいてメインマイコン1
1がランパルス信号SRPを出力するので、演算処理を
監視するサブマイコン12の負荷が増大しない。その結
果、簡易機能のサブマイコン12を従来の電子制御装置
に追加するだけで本実施形態の電子制御装置10を構成
することができる。 (第2実施形態)次に、本発明を第1実施形態と同様の
電子制御装置に具体化した第2実施形態を図6に従って
説明する。
【0047】図6に示すように、本実施形態の演算装置
としての電子制御装置20は、メインマイコン21、サ
ブマイコン22、第1ウォッチドッグタイマ23及び第
2ウォッチドッグタイマ24等によって構成されてい
る。本実施形態では、メインマイコン21が演算手段、
ランパルス生成手段及び第1コンピュータであり、サブ
マイコン22が監視手段及び第2コンピュータである。
【0048】メインマイコン21は前記第1実施形態の
メインマイコン11と同一の構成であって、前記処理周
期でメイン制御ルーチンを繰り返し実行し、また、前記
判定周期でランパルス制御ルーチンを繰り返し実行す
る。そして、メイン制御処理の各制御処理をその処理時
間内で実行できたときにランパルス信号SRP1を第1
ウォッチドッグタイマ23に出力可能となる。一方、各
制御処理をその処理時間内で実行できなかったときには
ランパルス信号SRP1の第1ウォッチドッグタイマ2
3への出力を停止する。
【0049】一方、サブマイコン22は、前記第1実施
形態でサブマイコン12が監視周期で繰り返し実行する
演算監視ルーチンを実行する。そして、各演算監視処理
毎に、演算問題Qkをメインマイコン21に演算させて
その演算結果Mkを取得し、この演算結果Mkを答えA
kに照合することで、メインマイコン21が演算処理を
正常に実行できるか否かを判定する。次いで、メインマ
イコン21が演算処理を正常に実行できたときには、ラ
ンパルス信号SRP1の信号状態を監視周期で切り替え
るようにランパルスフラグRPFLGを設定してメイン
マイコン21に出力する。
【0050】メインマイコン21は、ランパルス生成処
理においてメイン制御処理の各制御処理がその処理時間
内に実行できたときに、サブマイコン22が演算監視処
理で設定したランパルスフラグRPFLGの状態に基づ
いてランパルス信号SRP1の信号状態を設定し、この
信号状態でランパルス信号SRP1を出力する。
【0051】また、本実施形態では、サブマイコン22
は、演算監視ルーチンに加え、メインマイコン21が実
行するランパルス生成ルーチンと同様のランパルス生成
ルーチンを実行する。このランパルス生成ルーチンは、
例えば演算監視ルーチンと同じ監視周期で繰り返し実行
される。
【0052】このルーチンで実行するランパルス生成処
理としてサブマイコン22は、実行した演算監視ルーチ
ンの各制御処理がその処理時間内に実行できたか否かを
判定し、この判定結果に基づいてランパルス信号SRP
2を第2ウォッチドッグタイマ24に出力する。出力す
るランパルス信号SRP2の信号状態は、演算監視ルー
チンの各制御処理がその処理時間内に実行できたときに
は、前回の処理で設定した信号状態から切り替えられ
る。一方、各制御処理がその処理時間内に実行できなか
ったときには出力が停止される。
【0053】即ち、サブマイコン22は、演算監視処理
の各制御処理をその処理時間内に実行できているときに
は、監視周期で信号状態が切り替わるランパルス信号S
RP2を出力する。反対に、各制御処理をその処理時間
内に実行できなかったときにはランパルス信号SRP2
の出力自体を停止させる。
【0054】第1ウォッチドッグタイマ23は、メイン
マイコン21から出力されるランパルス信号SRP1の
信号状態が監視周期で切り替わらなかったときに、メイ
ンマイコン21及びサブマイコン22を共にリセットす
る。
【0055】第2ウォッチドッグタイマ24は、サブマ
イコン22から出力されるランパルス信号SRP2の信
号状態が監視周期で切り替わらなかったときに、メイン
マイコン21及びサブマイコン22を共にリセットす
る。
【0056】以上のように構成された本実施形態は、前
記第1実施形態の作用に加えて次のような作用を有す
る。メインマイコン11は、処理周期毎に繰り返し実行
するべきメイン制御処理において制御処理の1つが所定
の処理時間内に実行できなかったときには、判定周期毎
に実行するランパルス生成処理においてランパルス信号
SRP1の出力を停止する。すると、ランパルス信号S
RP1が入力されなくなった第1ウォッチドッグタイマ
23がメインマイコン21及びサブマイコン22を共に
リセットする。
【0057】従って、メインマイコン11がメイン制御
処理を所定の処理時間で実行されているか否かが第1ウ
ォッチドッグタイマ23によって監視され、処理時間内
に実行できなかったときにはメイン制御ルーチンの実行
が、サブマイコン22の演算監視処理の実行と共に中止
される。
【0058】また、サブマイコン22が監視周期毎に繰
り返し実行する演算監視処理が処理時間内に実行できな
かったときには、同じ監視周期毎に実行するランパルス
生成処理においてランパルス信号SRP2の出力を停止
する。すると、ランパルス信号SRP2が入力されなく
なった第2ウォッチドッグタイマ24がメインマイコン
21及びサブマイコン22を共にリセットする。
【0059】従って、サブマイコン22が演算監視処理
を所定の処理時間内に実行しているかる否かが第2ウォ
ッチドッグタイマ24によって外部から監視され、処理
時間内に実行できなかったときにはメインマイコン21
によるメイン制御処理と共にその実行が中止される。
【0060】以上詳述した本実施形態によれば、前記第
1実施形態の(1)〜(4)に記載した各効果の他に下
記の効果を得ることができる。 (1) サブマイコン22が実行する演算監視処理が所
定の処理時間内に実行できたか否かが自己診断され、実
行できなかったときにはメインマイコン21が実行する
メイン制御処理と共に演算監視処理の実行が中止され
る。
【0061】従って、メインマイコン21がメイン制御
処理で実行する演算処理が正常に実行されているか否か
をサブマイコン22が演算監視処理によって正常に監視
できなくなったときにはメイン制御処理の実行が中止さ
れる。このため、メインマイコン21がメイン制御処理
で実行する演算処理が正常に実行されているか否かをよ
り確実に監視し、正常に実行されない可能性があるとき
にメイン制御処理の実行を中止することができる。
【0062】次に、上記各実施形態以外の実施形態を列
挙する。 ・ 上記第1実施形態で、メインマイコン11が、メイ
ン制御ルーチンをランパルス生成ルーチンと共に判定周
期で実行する構成とする。この場合にも、上記実施形態
の(1)〜(4)の各効果を得ることができる。第2実
施形態においても同様である。
【0063】・ 上記第1実施形態で、サブマイコン1
2が実行する演算監視処理においてメインマイコン11
に演算させる演算問題Qkに対する答えAkが、演算問
題Qkの順序に対して、2つ毎あるいは3つ毎のように
複数個毎に正誤が切り替わるように設定された構成とす
る。例えば、2つ毎に正誤を切り替える場合には、1,
2番目の各演算問題Q1,Q2に対しては正しい答えA
1,A2を設定し、3,4番目の各演算問題Q3,Q4
に対しては誤った答えA3,A4を設定するといったよ
うに正誤を設定する。そして、演算監視処理において
1,2番目の演算問題Q1,Q2に対するメインマイコ
ン11の演算結果M1,M2が正しい答えA1,A2に
一致するときには、ランパルスフラグRPFLGを2回
連続して「0」に設定する。また、3,4番目の演算問
題Q3,Q4に対する演算結果M3,M4が誤った答え
A3,A4に一致しないときにはランパルスフラグRP
FLGを2回連続して「1」に設定する。このようにラ
ンパルスフラグRPFLGを設定することで、メインマ
イコン11が出力するランパルス信号SRPの信号状態
を、監視周期の2倍(自然数倍)の長さの切替周期で切
り替えるように設定する。この場合には、上記実施形態
の(1),(2),(4)に記載した各効果を得ること
ができる。但し、ランパルス信号SRPの信号状態を監
視周期で切り替えるように設定する前記実施形態と比較
して、メインマイコン11が実行する演算処理が正常に
実行されなくなったときに演算処理を中止するタイミン
グが遅くなる。第2実施形態においても同様である。
【0064】・ 上記第1実施形態で、サブマイコン1
2が、メインマイコン11の演算監視処理だけでなく、
車両の例えばエンジン制御、トランスミッション制御等
のパワートレイン制御や、サスペンション制御、パワー
ステアリング制御、スキッド制御等の車体制御等の制御
処理をも実行する構成とする。この場合には、上記実施
形態の(1),(2),(3)に記載した各効果を得る
ことができる。第2実施形態においても同様である。
【0065】・ 上記第2実施形態で、メインマイコン
21がサブマイコン22に一連の演算問題Qkを順次演
算させることで、サブマイコン22が実行する演算処理
が正常に実行されているか否かを外部から監視し、異常
時にランパルス信号SRP2の信号状態を異常状態とす
る構成とする。即ち、両マイコン21,22が、それぞ
れ制御処理で実行する演算処理が正常に行われているか
否かを互いに監視する構成とする。このような構成によ
れば、第1実施形態の(1)〜(4)に記載したの各効
果と第2実施形態の(1)に記載した効果に加え、サブ
マイコン22が演算監視処理で実行する演算処理が正常
に実行されているか否かを監視することができる。
【0066】・ 上記第1実施形態では、それぞれが1
チップマイコンであるメインマイコン11及びサブマイ
コン12が回路基板に実装された電子制御装置10に具
体化したが、同一の半導体チップにメインマイクロコン
ピュータ11とサブマイクロコンピュータ12とが形成
された電子制御装置10に具体化してもよい。第2実施
形態も同様である。
【0067】また、メインマイコン11あるいはサブマ
イコン12の構成要素が別々の半導体チップに形成され
たマルチチップマイコンであってもよく、メインCPU
14あるいはサブCPU17だけが半導体チップに形成
されたマイクロプロセッサを構成要素とするマイコンで
あってもよい。第2実施形態も同様である。
【0068】・ 図7(a)に示すように、演算手段を
第1コンピュータとしてのメインマイクロコンピュータ
30とし、ランパルス生成手段及び演算監視手段を第2
コンピュータとしてのサブマイクロコンピュータ31と
する。そして、メインマイコン30が実行するメイン制
御処理の各制御処理で設定された判定フラグFLG1〜
FLGnに基づき、サブマイコン31が実行するランパ
ルス生成処理で出力するランパルス信号SRPの信号状
態を切り替えるとともに、演算監視処理での照合結果に
基づいてランパルス信号SRPの信号状態を設定する。
このサブマイコン31が生成するランパルス信号SRP
を入力するウォッチドッグタイマ32が、メインマイコ
ン30が実行するメイン制御処理での演算処理が正常で
なかったときにメインマイコン30及びサブマイコン3
1を共にリセットする構成とする。このような構成で
は、上記第1実施形態の(1)〜(4)に記載した各効
果を得ることができる上に、メインマイコン11の負荷
をより小さくすることができる。
【0069】・ 図7(b)に示すように、演算手段、
ランパルス生成手段及び監視手段を、同一のマイクロコ
ンピュータ40とし、このマイコン40が、メイン制御
ルーチン及びランパルス生成ルーチンに加えて、演算監
視ルーチンをも実行する構成とする。そして、メイン制
御処理の各制御処理で実行する演算処理が正常に実行さ
れているか否かを演算監視処理によって自己診断し、そ
の診断結果に基づいて設定する信号状態をランパルス生
成ルーチンで生成するランパルス信号の信号状態とする
構成とする。このランパルス信号に基づいてウォッチド
ッグタイマ41が、マイコン40をリセットする。この
場合には、メイン制御処理を実行するマイクロコンピュ
ータ40自らが、自身で行う演算処理が正常に実行され
ているか否かを判定し、その結果に基づいてメイン制御
処理の実行を外部から中止することができる。このよう
な構成では、上記実施形態の(1)〜(3)の各効果を
得ることができる。
【0070】・ 本発明を実施する演算装置は、車両制
御を行う電子制御装置に限らず、演算処理を行う演算手
段を備えた各種測定装置、各種遊戯装置等の電子機器で
あってもよい。
【0071】以下、前述した各実施形態から把握される
技術的思想をその効果とともに列挙する。 (1) 請求項5に記載の発明において、前記第2コン
ピュータ(図6に示すサブマイコン22)は、2つの信
号状態を取るランパルス信号を出力するとともに、前記
監視周期毎に演算問題を前記演算手段に演算させてその
演算結果を取得したときにランパルス信号の信号状態を
切り替える副ランパルス生成手段(同じくサブマイコン
22)を備えていることを特徴とする演算装置(同じく
電子制御装置20)。
【0072】このような構成によれば、第1コンピュー
タ(同じくメインマイコン21)に加え、第2コンピュ
ータが所定の処理時間で演算処理を実行しているか否か
を監視し、実行できない可能性があったときに外部から
演算処理の実行を中止させることが可能となる。
【0073】(2) 請求項1〜請求項4のいずれか一
項に記載の発明において、前記演算手段、ランパルス生
成手段及び監視手段は、第1コンピュータ(メインマイ
コン21)が具備するとともに第2コンピュータ(サブ
マイコン22)も具備し、前記第2コンピュータの監視
手段は前記第1コンピュータの演算処理が正常に実行さ
れたか否かを監視し、第1コンピュータの監視手段は第
2コンピュータの演算処理が正常に実行されたか否かを
監視することを特徴とする演算装置。
【0074】このような構成によれば、それぞれが制御
処理を実行する2つのコンピュータ同士で互いに演算処
理が正常に実行されているか否かを監視して、演算処理
の実行を中止させることが可能となる。
【0075】(3) 請求項1〜請求項4のいずれか一
項に記載の発明において、前記演算手段は第1コンピュ
ータ(図7(a)におけるメインマイコン30)からな
り、前記ランパルス生成手段及び監視手段は第2コンピ
ュータ(同じくサブマイコン31)からなることを特徴
とする演算装置。
【0076】このような構成によれば、演算処理を行う
第1コンピュータの負荷を増大させることなく、第2コ
ンピュータによって第1コンピュータが実行する演算処
理を監視することができる。
【0077】(4) 請求項1〜請求項4のいずれか一
項に記載の発明において、前記演算手段、ランパルス生
成手段及び監視手段は同一のコンピュータ(図7(b)
におけるマイクロコンピュータ40)からなることを特
徴とする演算装置。
【0078】このような構成によれば、コンピュータが
実行する演算処理が正常であるか否かをコンピュータ自
身で監視し、演算処理が正常でない可能性があるときに
演算処理の実行を外部から中止することが可能となる。
【0079】
【発明の効果】請求項1〜請求項6に記載の発明によれ
ば、演算装置の演算処理が正常に実行されず演算結果が
誤っている可能性があるときには演算処理の実行を中止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電子制御装置でサブマイコン
が実行する演算監視ルーチンのフローチャート。
【図2】 電子制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】 演算監視ルーチンでメインマイコンに演算さ
せる演算問題を示す表。
【図4】 メインマイコンが実行するメイン制御ルーチ
ンのフローチャート。
【図5】 メインマイコンが実行するランパルス生成ル
ーチンのフローチャート。
【図6】 第2実施形態における電子制御装置の構成を
示すブロック図。
【図7】 (a),(b)は共にその他の実施形態にお
ける電子制御装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10…演算装置としての電子制御装置、11…演算装置
を構成する演算手段、ランパルス生成手段及び第1コン
ピュータとしてのとしてのメインマイクロコンピュー
タ、12…演算装置を構成する監視手段及び第2コンピ
ュータとしてのとしてのサブマイクロコンピュータ、1
3…演算装置を構成する演算制御手段としてのウォッチ
ドッグタイマ、20…演算装置としての電子制御装置、
21…演算装置を構成する演算手段、ランパルス生成手
段及び第1コンピュータとしてのメインマイクロコンピ
ュータ、22…演算装置を構成する監視手段、第2コン
ピュータ及び副ランパルス生成手段としてのとしてのサ
ブマイクロコンピュータ、30…演算手段及び第1コン
ピュータとしてのメインマイクロコンピュータ、31…
ランパルス生成手段、監視手段及び第2コンピュータと
してのサブマイコン、40…演算手段、ランパルス生成
手段、監視手段としてのマイクロコンピュータ、A1〜
A10…答え、M1〜M10…演算結果、Q1,Q3,
Q5,Q7,Q9…演算問題としての第1演算問題、Q
2,Q4,Q6,Q8,Q10…演算問題としての第2
演算問題、SRP…ランパルス信号、SRP1…ランパ
ルス信号、SRPP2…ランパルス信号。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の演算処理を繰り返し実行する演算
    手段と、 2つの信号状態を取るランパルス信号を出力可能なラン
    パルス生成手段と、 前記ランパルス生成手段が出力する前記ランパルス信号
    の信号状態を設定可能な監視手段とを備え、 前記監視手段は、 前記演算手段の演算処理で実行可能な所定の演算問題を
    所定の監視周期毎に前記演算手段に演算させてその演算
    結果を取得し、 前記演算問題に対して予め設定された答えとその演算結
    果とを照合することで演算手段の演算処理が正常に実行
    されたか否かを判定し、 演算処理が正常に実行されたときには前記ランパルス信
    号の信号状態を前記監視周期の自然数倍からなる切替周
    期で切り替えるように設定することを特徴とする演算装
    置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、前記演算処理を所定の
    処理時間内に実行できたか否かを判定し、 前記ランパルス生成手段は、前記演算処理が前記処理時
    間内に実行できなかったときに前記監視手段が設定する
    前記ランパルス信号の信号状態を無効化することを特徴
    とする請求項1に記載の演算装置。
  3. 【請求項3】 前記演算問題として、その演算問題に対
    する正しい答えが設定された第1演算問題と、その演算
    問題に対する誤った答えが設定された第2演算問題とが
    用いられ、 前記監視手段は、 前記第1演算問題に対する演算結果がその答えに一致す
    るか否か、又は、前記第2演算問題に対する演算結果が
    その答えに一致しないか否かによって演算処理が正常に
    実行されたか否かを判定することを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の演算装置。
  4. 【請求項4】 前記監視手段は、 前記第1演算問題と第2演算問題とを交互に前記演算手
    段に演算させ、 第1演算問題に対する演算結果がその答えに一致すると
    きと、第2演算問題に対する演算結果がその答えに一致
    しないときに、前記ランパルス信号の信号状態を前記監
    視周期で切り替えるように設定することを特徴とする請
    求項3に記載の演算装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段及びランパルス生成手段
    は、第1コンピュータからなり、 前記監視手段は、第2コンピュータからなることを特徴
    とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の演算
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ランパルス生成手段が出力するラン
    パルス信号を入力し、入力したランパルス信号の信号状
    態が前記切替周期で切り替わるときには前記演算手段の
    演算処理を許容するとともに、ランパルス信号の信号状
    態が切替周期で切り替わらなかったときには演算手段に
    演算処理の実行を中止させる演算制御手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に
    記載の演算装置。
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