JP2003040580A - ブーム作業機の破損防止装置 - Google Patents

ブーム作業機の破損防止装置

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JP2003040580A
JP2003040580A JP2001224375A JP2001224375A JP2003040580A JP 2003040580 A JP2003040580 A JP 2003040580A JP 2001224375 A JP2001224375 A JP 2001224375A JP 2001224375 A JP2001224375 A JP 2001224375A JP 2003040580 A JP2003040580 A JP 2003040580A
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frame
boom
hoisting
posture
rope
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Tomoaki Yamashita
朋昭 山下
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブーム起伏時にAフレームの破損を防止す
る。 【解決手段】 旋回体2上に、起伏ロープ5aを支持す
るAフレーム10を搭載する。Aフレーム10は、起伏
シリンダ13の伸縮により輸送姿勢と作業姿勢の間で起
伏可能である。姿勢検出器61によりAフレーム10の
輸送姿勢が検出されると、コントローラ60からの制御
信号により電磁切換弁54を位置ロに切り換える。これ
により油圧ポンプ51からの圧油の供給を停止し、起伏
ドラム5の駆動を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブーム作業機本体
に輸送姿勢と作業姿勢の間で起伏可能に取り付けられる
Aフレームを有するブーム作業機の破損防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、クローラクレーンなどのブー
ム作業機においては、Aフレーム(あるいはガントリ,
マスト)と称されるロープ支持部材を作業機本体に起伏
可能に搭載したものが知られている(例えば特開平10
−194678号公報)。この種のAフレームを有する
クレーンにおいては、輸送時にAフレームを倒回させて
クレーンを低姿勢とする。これにより、トレーラなどに
よる運搬が容易になる。また、作業時にはAフレームを
起立させ、その頂部にブーム起伏ロープを掛け回してブ
ームを支持する。これにより、ブームに対して垂直方向
に作用するロープ張力の割合(回動力)が大きくなり、
ブームの起伏動を容易に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなAフレーム
を有するクレーンにおいて、Aフレームを輸送姿勢にセ
ットしたままブーム起伏作業を行うと、ブームに対して
垂直方向に作用するロープ張力の割合が小さいため、ブ
ーム起伏に要するロープ張力が相対的に大きくなる。そ
の結果、Aフレームや他の支持部材(ブライドルなど)
に無理な力がかかり、Aフレームなどが破損するおそれ
がある。
【0004】本発明の目的は、Aフレームなどの破損を
防止することができるブーム作業機の破損防止装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図面
を参照して説明する。 (1) 請求項1の発明によるブーム作業機の破損防止
装置は、ブーム作業機本体2に起伏可能に搭載されるA
フレーム10と、Aフレーム10を輸送姿勢と作業姿勢
の間で起伏動する起伏手段13と、Aフレーム10を経
由してブーム3に接続された起伏ロープ5aが巻回さ
れ、この起伏ロープ5aの巻き取りまたは繰り出しによ
りブーム3を起伏動する起伏ドラム5と、Aフレーム1
0の輸送姿勢を検出する姿勢検出手段61と、姿勢検出
手段61によりAフレーム10の輸送姿勢が検出される
と、起伏ドラム5の駆動を禁止する駆動禁止手段54,
60とを備えることにより上述した目的を達成する。 (2) 請求項2の発明によるブーム作業機の破損防止
装置は、ブーム作業機本体2に起伏可能に搭載されるA
フレーム10と、Aフレーム10を輸送姿勢と作業姿勢
の間で起伏動する起伏手段13と、Aフレーム10を経
由してブーム3に接続された起伏ロープ5aが巻回さ
れ、この起伏ロープ5aの巻き取りまたは繰り出しによ
りブーム3を起伏動する起伏ドラム5と、起伏ドラム5
の駆動を指令する指令手段55と、Aフレーム10の輸
送姿勢を検出する姿勢検出手段61と、指令手段55に
よる起伏指令を検出する起伏検出手段63と、姿勢検出
手段61によりAフレーム10の輸送姿勢が検出され、
かつ、起伏検出手段63により起伏指令が検出される
と、警報を発生させる警報装置60,62とを備えるこ
とにより上述した目的を達成する。 (3)請求項3の発明は、請求項2に記載のブーム作業
機の破損防止装置において、姿勢検出手段61によりA
フレーム10の輸送姿勢が検出されると、さらに起伏ド
ラム5の駆動を禁止する駆動禁止手段54,60を備え
るものである。 (4)請求項4の発明によるブーム作業機の破損防止装
置は、ブーム作業機本体2に起伏可能に搭載されるAフ
レーム10と、Aフレーム10を経由してブーム3に接
続された起伏ロープ5aが巻回され、この起伏ロープ5
aの巻き取りまたは繰り出しによりブーム3を起伏動す
るとともに、Aフレーム10を輸送姿勢と作業姿勢の間
で起伏動する起伏ドラム5と、Aフレーム10の輸送姿
勢を検出する姿勢検出手段61と、起伏ロープ5aの張
力Tを検出する張力検出手段64と、姿勢検出手段61
によりAフレーム10の輸送姿勢が検出され、かつ、張
力検出手段64により所定値T0以上のロープ張力Tが
検出されると、起伏ドラム5の駆動を禁止する駆動禁止
手段54,60とを備えることにより上述した目的を達
成する。
【0006】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】−第1の実施の形態− 図1〜図7を参照して本発明によるブーム作業機の破損
防止装置の第1の実施の形態について説明する。図1
は、本発明が適用されるクローラクレーンの側面図であ
り、図では作業姿勢を示している。図1に示すように、
走行体1上には旋回体2が旋回可能に取り付けられ、旋
回体2の前部にはブーム3が起伏可能に支持されてい
る。旋回体2には巻上ロープ4aの巻回された巻上ドラ
ム4と起伏ロープ5aの巻回された起伏ドラム5がそれ
ぞれ搭載されている。巻上ロープ4aはブーム先端に設
けられたシーブを介してフック6に接続され、巻上ドラ
ム4の駆動によってフック6は昇降する。ブーム3の先
端にはペンダントロープ7の一端が接続され、ペンダン
トロープ7の他端はブライドル8に接続されている。起
伏ロープ5aはAフレーム10の頂部に設けられたシー
ブを介してブライドル8に設けられたシーブに達し、ブ
ライドル8とハンガ9の間に複数回掛け回され、その先
端がハンガ9に固定されている。したがって、起伏ドラ
ム5を駆動するとハンガ9とブライドル8の間隔が変化
し、ブーム3が起伏する。
【0008】Aフレーム10の拡大図である図2に示す
ように、Aフレーム10は前フレーム11と後フレーム
12を有する。前フレーム11の一端はピン14Aを支
点にして旋回体2に回動可能に連結され、他端はピン1
4Bを支点にして後フレーム12の一端に回動可能に連
結されている。後フレーム12の他端はピン14Cを支
点にして旋回体2に回動可能に連結されている。前フレ
ーム11には起伏シリンダ13の一端が回動可能に連結
され、起伏シリンダ13の他端は旋回体2に回動可能に
連結されている。後フレーム12は所定段(図では2
段)のフレーム部材12A,12Bからなっている。な
お、Aフレーム10は車幅方向に一対設けられており、
それに対応して起伏シリンダ13も一対設けられてい
る。
【0009】図3は、図2のIII-III線断面図である。
フレーム部材12Bはフレーム部材12A内に移動可能
に挿入され、後フレーム12は伸縮可能となっている。
フレーム部材12Aにはピン孔12a,12bが貫通さ
れ、フレーム部材12Bにはピン孔12c,12d,12
eが貫通されている。フレーム部材12A,12Bの伸
長時には、図3(a)に示すようにピン孔12b,12
cを貫通してピン15Aを挿入する。これによりAフレ
ーム10を作業姿勢(図2の実線)に固定することがで
き、ブーム起伏などのクレーン作業が可能となる。フレ
ーム部材12A,12Bの縮退時には、図3(b)に示
すようにピン孔12b,12dを貫通してピン15Bを
挿入する。これによりAフレーム10を輸送姿勢(図2
の鎖線)に固定することができ、トレーラなどによるク
レーンの輸送が可能となる。なお、ピン孔12a,12
eにはそれぞれピン14B,14Cが挿入される。
【0010】図4は、起伏シリンダ13の駆動用油圧回
路図である。この油圧回路は、油圧ポンプ41と、油圧
ポンプ41からの圧油によって伸縮する起伏シリンダ1
3と、油圧ポンプ41から油圧シリンダ42への圧油の
流れを制御する電磁式の制御弁43と、起伏シリンダ1
3の伸縮を指令する起伏スイッチ44と、シリンダ13
のボトム室への作動油ラインに介装される絞り弁45
と、絞り弁45に並列に介装され、タンクからの圧油の
吸い込みを許容するチェック弁46と、シリンダ13の
ロッド室内の圧力を制限するリリーフ弁47とを有す
る。
【0011】起伏スイッチ44をA方向に操作すると制
御弁43のソレノイドが励磁され、制御弁43は位置イ
に切り換えられる。これにより油圧ポンプ41からの圧
油が絞り弁45を介して起伏シリンダ13のボトム室に
供給され、起伏シリンダ13が伸長する。一方、起伏ス
イッチ44をB方向に操作すると制御弁43のソレノイ
ドが励磁され、制御弁43は位置ロに切り換えられる。
これにより油圧ポンプ41からの圧油が起伏シリンダ1
3のロッド室に供給され、起伏シリンダ13が縮退す
る。このとき、ボトム室からの戻り油は絞り45によっ
て制限され、シリンダ13の急激な縮退が防止される。
このような起伏シリンダ13の伸縮により図2の矢印に
示すように前フレーム11が回動し、それに伴い後フレ
ーム12が伸縮する。これにより、Aフレーム10を作
業姿勢(実線)と輸送姿勢(二点鎖線)の間で起伏動す
ることができる。
【0012】図5は、第1の実施の形態に係わる破損防
止装置の構成を示す油圧回路図である。この油圧回路
は、油圧ポンプ51と、油圧ポンプ51からの圧油によ
って回転する油圧モータ52と、油圧モータ52の出力
軸に連結され、油圧モータ52の回転に応じて駆動する
起伏ドラム5と、油圧ポンプ51から油圧モータ52へ
の圧油の流れを制御する制御弁53と、油圧ポンプ51
から制御弁53への圧油の供給を許容または禁止する電
磁切換弁54と、油圧モータ52の駆動を指令する操作
レバー55と、操作レバー55により駆動されるパイロ
ット弁56A,56Bと、パイロット弁56A,56Bへ
圧油を供給するパイロット油圧源57と、電磁切換弁5
4を制御するコントローラ60とを有する。
【0013】コントローラ60にはAフレーム10の姿
勢を検出する姿勢検出器61と、警報器62が接続され
ている。姿勢検出器61は、例えば図2に示すように前
フレーム11の基端部に装着されるリミットスイッチで
ある。このリミットスイッチは前フレーム11の回動量
に応じて作動し、Aフレーム10が作業姿勢のときオン
し、輸送姿勢のときオフする。これによりAフレーム1
0の姿勢が検出される。コントローラ60では姿勢検出
器61からの信号に基づいて以下のような処理を実行
し、電磁切換弁54と警報器62に制御信号を出力す
る。警報器62は、ブザーやランプなどオペレータに異
常状態を報知するものであればなんでもよい。
【0014】図6は、コントローラ60で実行される処
理の一例を示すフローチャートである。まず、ステップ
S1で姿勢検出器61からの信号によりAフレーム10
が輸送姿勢か否かを判定する。ステップS1が否定、す
なわちAフレーム10が作業姿勢と判定されるとステッ
プS2に進み、電磁切換弁54に制御信号を出力して電
磁切換弁54を位置イに切り換える。一方、ステップS
1が肯定されるとステップS3に進み、電磁切換弁54
への制御信号の出力を停止して電磁切換弁54を位置ロ
に切り換える。次いで、ステップS4で警報器62に制
御信号を出力し、警報器62から警報を発生させてリタ
ーンする。
【0015】次に、第1の実施の形態の特徴的な動作を
説明する。クレーンの組立手順は次の通りである。ま
ず、ブーム3を地面に接地した状態でブーム3の基端部
を旋回体2に枢支するとともに、起伏スイッチ44を操
作して起伏シリンダ13を伸長させる。シリンダ13の
伸長によりAフレーム10が起立すると、フレーム部材
12A,12Bのピン孔12b,12cにピン15Aを挿
入し、Aフレーム10を作業姿勢に固定する。次いで、
ブーム3の先端に接続したペンダントロープ7にブライ
ドル8を取り付け、Aフレーム10の頂部のシーブを経
由してブライドル8とハンガ9の間で起伏ロープ5aを
複数回掛け回す。
【0016】その状態で、操作レバー55を巻上操作す
るとパイロット弁56Aが駆動され、制御弁53にパイ
ロット圧が供給されて制御弁53は位置イに切り換わ
る。このとき、Aフレーム10は作業姿勢にあるため、
前述した処理(ステップS2)により電磁切換弁54は
位置イに切り換わる。したがって、油圧ポンプ51から
の圧油は制御弁53を介して油圧モータ52に供給さ
れ、油圧モータ52が巻上方向に回転して起伏ドラム5
が巻上駆動される。このドラム5の駆動により起伏ロー
プ5aは巻き取られ、ブーム3は基端部を支点に回動
し、図1に示すような作業姿勢になる。この場合、図7
に示すようにAフレーム10の頂部の起伏ロープ5aの
なす角θ1は大きいため、すなわち、ブーム3に垂直方
向に作用するロープ張力の割合t1(回動力)が大きい
ため、Aフレーム10やブーム3、ブライドル8などに
過大な力が作用せず、無理なくブーム3を起伏すること
ができる。
【0017】一方、Aフレーム10が輸送姿勢のとき
は、前述した処理(ステップS3)により電磁切換弁5
4は位置ロに切り換わる。したがって、この状態では油
圧ポンプ51からの圧油は制御弁53に供給されず、操
作レバー55を巻上操作しても起伏ドラム5は駆動され
ない。その結果、図7に示すようにAフレーム10の頂
部の起伏ロープ5aのなす角θ2が小さい状態、すなわ
ちブーム3に対して垂直方向に作用するロープ張力の割
合t2が小さい状態でロープ5aが巻き取られることな
く、したがって、ロープ張力Tが過大とならず、Aフレ
ーム10などの破損を防止することができる。また、こ
のとき前述した処理(ステップS4)により警報器62
が作動するため、オペレータはAフレーム10が輸送姿
勢にあることを認識することができる。その結果、オペ
レータは起伏スイッチ44を操作してAフレーム10を
作業姿勢に固定してから操作レバー55を操作するよう
になる。なお、警報器62の作動は例えばリセットスイ
ッチの操作により解除すればよい。
【0018】以上は、ブーム3の起立時の動作である
が、ブーム3の倒回時においても起伏ドラム5は同様に
制御される。すなわち、クレーンが図1の作業状態にあ
るとき、起伏シリンダ44の縮退によりAフレーム10
を輸送姿勢(図1の鎖線)にセットすると、電磁切換弁
54が位置ロに切り換わり、起伏ドラム5の駆動が禁止
されるととともに警報器62が作動する。これにより、
ブーム3の倒回が禁止されるため、Aフレーム10の頂
部の起伏ロープ5aのなす角θがそれ以上小さくなら
ず、Aフレーム10などに過大な力が作用することを防
止できる。
【0019】このように第1の実施の形態によると、姿
勢検出器61によりAフレーム10の姿勢を検出し、A
フレーム10が輸送姿勢のとき起伏ドラム5の駆動を禁
止するようにしたので、ブーム3の起伏作業時にAフレ
ーム10や起伏シリンダ13、ブライドル8などの部品
に過大な力が作用することなく、それらの破損を防止す
ることができる。また、Aフレーム10が輸送姿勢のと
き警報器62を作動させるようにしたので、オペレータ
が誤った操作を行うことを防止できるとともに、起伏ド
ラム5の駆動禁止と警報器62の発生を同時に行うこと
で、Aフレーム10の破損防止の確実性が増す。電磁切
換弁54は非通電時にドラム5の駆動を禁止するように
切り換えられるので、安全である。
【0020】−第2の実施の形態− 図8,9を参照して本発明によるブーム作業機の破損防
止装置の第2の実施の形態について説明する。第1の実
施の形態では、Aフレーム10が輸送姿勢のときに警報
器62を作動させるようにしたが、第2の実施の形態で
は、Aフレーム10が輸送姿勢で、かつ、操作レバー5
5が巻上操作されたときに警報器62を作動させるよう
に構成する。図8は第2の実施の形態に係わる破損防止
装置の構成を示す油圧回路図であり、図9はその破損防
止装置を構成するコントローラ60での処理の一例を示
すフローチャートである。なお、図5,6と同一の箇所
には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明
する。
【0021】図8に示すように、巻上パイロット管路に
は操作レバー55の巻上操作によってオンする圧力スイ
ッチ63が接続されている。圧力スイッチ63からの信
号は姿勢検出器61からの信号とともにコントローラ6
0に入力される。
【0022】図9に示すように、ステップS3で電磁切
換弁54を位置ロに切り換えると、ステップS5に進
み、操作レバー55の巻上操作の有無、すなわち圧力ス
イッチ63がオンか否かを判定する。ステップS5で巻
上操作と判定されるとステップS4に進んで警報器62
を作動し、巻上操作ではないと判定されるとステップS
4をパスしてリターンする。これによりAフレーム10
が輸送姿勢で、かつ、操作レバー55が巻上操作された
ときに警報器62が作動する。したがって、例えば警報
器62をブザーにより構成したとき、操作レバー55を
巻上操作するまでブザーは鳴らないので、ブザーの鳴り
っぱなしを防止することができる。なお、巻下パイロッ
ト管路に操作レバー55の巻下操作によってオンする圧
力スイッチを設け、Aフレーム10が輸送姿勢で、か
つ、操作レバー55が巻下操作されたときに警報器62
を作動させるようにしてもよい。
【0023】−第3の実施の形態− 図10,11を参照して本発明によるブーム作業機の破
損防止装置の第3の実施の形態について説明する。第1
の実施の形態では、Aフレーム10を起伏シリンダ13
により駆動するようにしたが、第3の実施の形態では、
起伏ロープ5aにより駆動する。図10は、第3の実施
の形態に係わる破損防止装置の構成を示す油圧回路図で
あり、図11はその破損防止装置を構成するコントロー
ラ60での処理の一例を示すフローチャートである。な
お、図5,6と同一の箇所には同一の符号を付し、以下
ではその相違点を主に説明する。
【0024】図10に示すように、コントローラ60に
は新たに起伏ロープ5aの張力を検出するロードセルな
どの張力検出器64が接続されている。張力検出器64
は例えばブライドル8に装着される。
【0025】図11に示すように、ステップS1でAフ
レーム10が輸送姿勢と判定されるとステップS6に進
む。ステップS6では張力検出器64により検出された
ロープ張力Tが予め設定された限界張力T0以下か否か
を判定する。これはAフレーム10や他のロープ支持部
材(ブライドル8など)の破損を阻止するためのステッ
プであり、限界張力T0はこれら支持部材が破損せずに
耐えうる値に設定される。ステップS6が肯定されると
ステップS3に進んで電磁切換弁54を位置ロに切り換
え、否定されるとステップS2に進んで電磁切換弁54
を位置イに切り換える。
【0026】このように構成された第3の実施の形態に
おいては、以下のようにクレーンの組立作業を行う。ま
ず、ブーム3を地面に接地した状態でブーム3の基端部
を旋回体2に枢支するとともに、Aフレーム10を輸送
姿勢にセットする。その状態でブーム3の先端に接続し
たペンダントロープ7にブライドル8を取り付け、Aフ
レーム10の頂部のシーブを経由してブライドル8とハ
ンガ9の間で起伏ロープ5aを複数回掛け回す。そし
て、ピン孔12b,12dからピン15Bを抜き、Aフ
レーム10を回動自在な状態として、操作レバー55を
巻上操作する。レバー操作開始時にはロープ張力T≦T
0であり、前述した処理(ステップS6→ステップS
2)により電磁切換弁54は位置イに切り換わり、起伏
ドラム5が巻上駆動し、起伏ロープ5aが巻き取られ
る。
【0027】起伏ロープ5aの巻き取りによりブーム3
とAフレーム10にはそれぞれ起立方向の力が作用す
る。この場合、ブーム3に比べてAフレーム10の方が
軽いため、小さなロープ張力でAフレーム10が先に起
立を開始する。Aフレーム10が作業姿勢になると、ピ
ン孔12b,12cにピン15Aを挿入してAフレーム
10を固定する。この状態で起伏ロープ5aを巻き取る
と、ブーム3が起立を開始する。
【0028】もし、ピン15Bを抜き忘れ、Aフレーム
10が輸送姿勢のまま起伏ロープ5aを巻き取ると、ロ
ープ張力Tが増加し、ブーム3が起立を開始する前にロ
ープ張力Tが限界張力T0を上回る。これにより前述し
た処理(ステップS6→ステップS3→ステップS4)
により電磁切換弁54が位置ロに切り換わり、起伏ロー
プ5aの巻き取りを禁止するとともに、警報器62が作
動する。その結果、Aフレーム10が輸送姿勢のときの
ブーム3の起立動作が禁止され、Aフレーム10やブラ
イドル8などの破損を防止できる。
【0029】また、Aフレーム10の頂部の起伏ロープ
5aのなす角θが小さいとき(例えば0゜)、Aフレー
ム10に起立方向の力が作用しないため、ピン15Bを
抜いたとしてもAフレーム10は起立しない。このと
き、起伏ロープ5aの巻き取りに伴いロープ張力Tが増
加するが、ロープ張力Tが限界張力T0を上回ると、ロ
ープ5aの巻き取りは停止する。これにより、ロープ張
力Tは所定値T0以下に抑えられ、Aフレーム10など
の破損を防止することができる。この場合、なんらかの
方法で起伏ロープ5aのなす角θを大きくしてからドラ
ム5を巻上駆動するようにすればよい。
【0030】このように第3の実施の形態によると、A
フレーム10を起伏ロープ5aにより起伏させるように
構成し、Aフレーム10が輸送姿勢のとき、ロープ張力
Tが限界張力T0を超えると起伏ドラム5の駆動を禁止
するようにしたので、Aフレーム10や他のロープ支持
部材の破損を防止することができる。また、起伏シリン
ダ13を用いる必要がないので、構成が容易である。
【0031】なお、上記実施の形態では、Aフレーム1
0を作業姿勢(ハイガントリ)と輸送姿勢に変更可能と
したが、作業姿勢と輸送姿勢の間の中間姿勢(ローガン
トリ)にも変更可能とし、この中間姿勢で作業を行うよ
うにしてもよい。この場合、Aフレーム10を作業姿勢
にセットした状態でブーム3を起立させた後、Aフレー
ム10を中間姿勢に倒回させればよい。これによりブー
ム起立時にAフレーム10の頂部の起伏ロープ5aのな
す角θが小さくならずにすむ。また、Aフレーム10が
輸送姿勢のとき、起伏ドラム5の巻上と巻下を同時に禁
止するようにしたが、巻上のみを禁止するようにしても
よい。さらに、上記実施の形態では、起伏ドラム5の駆
動を禁止するとともに警報器62を作動させるようにし
たが、いずれか一方のみ行うようにしてもよい。操作レ
バー55によりドラム5の駆動指令を出力するようにし
たが、レバーでなくてもよい。上記実施の形態はクロー
ラクレーンに適用したが、他のブーム作業機(例えばク
ラムシェル作業機)にも同様に適用することができる。
【0032】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、旋回体2がブーム作業機本体を、起伏シリンダ13
が起伏手段を、姿勢検出器61が姿勢検出手段を、電磁
切換弁54とコントローラ60が駆動禁止手段を、圧力
スイッチ63が起伏検出手段を、警報器62とコントロ
ーラ60が警報装置を、張力検出器64が張力検出手段
を、操作レバー55が指令手段を、それぞれ構成する。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、次のような効果を奏する。 (1)請求項1の発明によれば、Aフレームの輸送姿勢
が検出されると、起伏ドラムの駆動を禁止するようにし
たので、ブーム起伏ロープを介してAフレームや他の支
持部材に過大な力が作用することなく、これらの部品の
破損を防止することができる。 (2)請求項2の発明によれば、Aフレームの輸送姿勢
が検出され、かつ、起伏ドラムの起伏指令が検出される
と、警報を発生させるようにしたので、オペレータが誤
った操作を行うことを防止できるとともに、不所望な警
報の発生を防止できる。 (3)請求項3の発明によれば、警報の発生とともに起
伏ドラムの駆動を禁止するようにしたので、Aフレーム
などの破損を確実に防止できる。 (4)請求項4の発明によれば、起伏ドラムによりAフ
レームを起伏動するとともに、Aフレームの輸送姿勢が
検出され、かつ、起伏ロープの張力が所定値以上のとき
起伏ドラムの駆動を禁止するようにしたので、Aフレー
ムなどの破損を防止することができるとともに、Aフレ
ーム起伏装置(起伏シリンダなど)を別に設ける必要が
なく、構成が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるクローラクレーンの側面
図。
【図2】本発明の実施の形態に係わるAフレームの拡大
図。
【図3】図2のIII-III線断面図。
【図4】Aフレームを起伏動する起伏シリンダの駆動用
油圧回路図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係わる破損防止装
置の構成を示す油圧回路図。
【図6】第1の実施の形態に係わる破損防止装置のコン
トローラで実行される処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図7】第1の実施の形態に係わる破損防止装置の動作
を説明する図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係わる破損防止装
置の構成を示す油圧回路図。
【図9】第2の実施の形態に係わる破損防止装置のコン
トローラで実行される処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係わる破損防止
装置の構成を示す油圧回路図。
【図11】第3の実施の形態に係わる破損防止装置のコ
ントローラで実行される処理の一例を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
2 旋回体 3 ブーム 5 起伏ドラム 5a 起伏ロープ 10 Aフレーム 13 起伏シリンダ 52 油圧モータ 54 電磁切換弁 55 操作レバー 60 コントローラ 61 姿勢検出器 62 警報器 63 圧力スイッチ 64 張力検出器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーム作業機本体に起伏可能に搭載さ
    れるAフレームと、 前記Aフレームを輸送姿勢と作業姿勢の間で起伏動する
    起伏手段と、 前記Aフレームを経由してブームに接続された起伏ロー
    プが巻回され、この起伏ロープの巻き取りまたは繰り出
    しにより前記ブームを起伏動する起伏ドラムと、 前記Aフレームの輸送姿勢を検出する姿勢検出手段と、 前記姿勢検出手段により前記Aフレームの輸送姿勢が検
    出されると、前記起伏ドラムの駆動を禁止する駆動禁止
    手段とを備えることを特徴とするブーム作業機の破損防
    止装置。
  2. 【請求項2】 ブーム作業機本体に起伏可能に搭載さ
    れるAフレームと、 前記Aフレームを輸送姿勢と作業姿勢の間で起伏動する
    起伏手段と、 前記Aフレームを経由してブームに接続された起伏ロー
    プが巻回され、この起伏ロープの巻き取りまたは繰り出
    しにより前記ブームを起伏動する起伏ドラムと、 前記起伏ドラムの駆動を指令する指令手段と、 前記Aフレームの輸送姿勢を検出する姿勢検出手段と、 前記指令手段による起伏指令を検出する起伏検出手段
    と、 前記姿勢検出手段により前記Aフレームの輸送姿勢が検
    出され、かつ、前記起伏検出手段により起伏指令が検出
    されると、警報を発生させる警報装置とを備えることを
    特徴とするブーム作業機の破損防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のブーム作業機の破損防
    止装置において、 前記姿勢検出手段により前記Aフレームの輸送姿勢が検
    出されると、さらに前記起伏ドラムの駆動を禁止する駆
    動禁止手段を備えることを特徴とするブーム作業機の破
    損防止装置。
  4. 【請求項4】 ブーム作業機本体に起伏可能に搭載さ
    れるAフレームと、 前記Aフレームを経由してブームに接続された起伏ロー
    プが巻回され、この起伏ロープの巻き取りまたは繰り出
    しにより前記ブームを起伏動するとともに、前記Aフレ
    ームを輸送姿勢と作業姿勢の間で起伏動する起伏ドラム
    と、 前記Aフレームの輸送姿勢を検出する姿勢検出手段と、 前記起伏ロープの張力を検出する張力検出手段と、 前記姿勢検出手段により前記Aフレームの輸送姿勢が検
    出され、かつ、前記張力検出手段により所定値以上のロ
    ープ張力が検出されると、前記起伏ドラムの駆動を禁止
    する駆動禁止手段とを備えることを特徴とするブーム作
    業機の破損防止装置。
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