JP2003040013A - 車両のシート構造 - Google Patents
車両のシート構造Info
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- JP2003040013A JP2003040013A JP2001229554A JP2001229554A JP2003040013A JP 2003040013 A JP2003040013 A JP 2003040013A JP 2001229554 A JP2001229554 A JP 2001229554A JP 2001229554 A JP2001229554 A JP 2001229554A JP 2003040013 A JP2003040013 A JP 2003040013A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両のシート構造において、シートベルトを
引き込む構造を簡素に構成する。特に3点式のシートベ
ルトにおいて着座した乗員の胸部付近に位置する部分及
び腰部付近に位置する部分の両方を、遅れることなく引
き込むことができるように構成する。 【解決手段】 車体側に支持された第1支持部材4と、
シート1を支持する第2支持部材5とを備えて、前方へ
の慣性力により第2支持部材5を変位可能に第1支持部
材4に支持する。前方への慣性力による第2支持部材5
の変位を、シートベルト23の金具24を保持するバッ
クル部21に機械的に伝達して、バックル部21を下方
に移動させる連係機構16を備え、第2支持部材5の変
位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構14を備え
る。
引き込む構造を簡素に構成する。特に3点式のシートベ
ルトにおいて着座した乗員の胸部付近に位置する部分及
び腰部付近に位置する部分の両方を、遅れることなく引
き込むことができるように構成する。 【解決手段】 車体側に支持された第1支持部材4と、
シート1を支持する第2支持部材5とを備えて、前方へ
の慣性力により第2支持部材5を変位可能に第1支持部
材4に支持する。前方への慣性力による第2支持部材5
の変位を、シートベルト23の金具24を保持するバッ
クル部21に機械的に伝達して、バックル部21を下方
に移動させる連係機構16を備え、第2支持部材5の変
位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構14を備え
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車や商用車等
の車両におけるシートの構造に関する。
の車両におけるシートの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】[I]車両においては前方からの衝突に
関して、シートの前方(フロントシートの場合にはステ
リングハンドルやインストルメントパネルの位置、リヤ
シートの場合にはフロントシートの背もたれ部の位置)
に、エアバッグ装置を備えるのに加えて、前方からの衝
突時にシートベルトを引き込むプリテンショナー装置を
備えることにより、着座した乗員の上半身の前方への倒
れを抑えるように構成したものがある。
関して、シートの前方(フロントシートの場合にはステ
リングハンドルやインストルメントパネルの位置、リヤ
シートの場合にはフロントシートの背もたれ部の位置)
に、エアバッグ装置を備えるのに加えて、前方からの衝
突時にシートベルトを引き込むプリテンショナー装置を
備えることにより、着座した乗員の上半身の前方への倒
れを抑えるように構成したものがある。
【0003】この場合、シートベルトの巻き取り装置
(フロントシートのシートベルトにおいては、一般にB
ピラーの内部に配置されていることが多い)に、プリテ
ンショナー装置を一緒に組み込むように構成されること
が多い。プリテンショナー装置としては、例えばエアバ
ッグ装置のインフレータと同様なインフレータを使用し
て、爆発的にガスを発生させることにより、シートベル
トを引き込むように構成されている。
(フロントシートのシートベルトにおいては、一般にB
ピラーの内部に配置されていることが多い)に、プリテ
ンショナー装置を一緒に組み込むように構成されること
が多い。プリテンショナー装置としては、例えばエアバ
ッグ装置のインフレータと同様なインフレータを使用し
て、爆発的にガスを発生させることにより、シートベル
トを引き込むように構成されている。
【0004】[II]車両においては前方からの衝突の
際、前方への慣性力により、着座した乗員(乗員の腰
部)がシートに対して前方に移動し沈み込むような状態
(サブマリン現象)の生じることがある。前述のような
状態を防止する構造として、例えば特開2000−11
36号公報に開示されているように、シートの座部の下
側に配置された移動阻止部材(前記公報の図1及び図2
中の6)を上方に移動させて、シートの座部の前部を上
方に持ち上げることにより、着座した乗員がシートに対
して前方に移動し沈み込もうとする状態を防止するよう
に構成されたものがある。この場合に、例えばエアバッ
グ装置のインフレータと同様なインフレータ(前記公報
の図1及び図2中の7)を使用して、爆発的にガスを発
生させることにより、移動阻止部材を上方に移動させる
ように構成されている。
際、前方への慣性力により、着座した乗員(乗員の腰
部)がシートに対して前方に移動し沈み込むような状態
(サブマリン現象)の生じることがある。前述のような
状態を防止する構造として、例えば特開2000−11
36号公報に開示されているように、シートの座部の下
側に配置された移動阻止部材(前記公報の図1及び図2
中の6)を上方に移動させて、シートの座部の前部を上
方に持ち上げることにより、着座した乗員がシートに対
して前方に移動し沈み込もうとする状態を防止するよう
に構成されたものがある。この場合に、例えばエアバッ
グ装置のインフレータと同様なインフレータ(前記公報
の図1及び図2中の7)を使用して、爆発的にガスを発
生させることにより、移動阻止部材を上方に移動させる
ように構成されている。
【0005】[III]車両においては後方からの衝突
に関して、例えば特開平7−61274号公報及び特開
平8−310285号公報に開示されているように、車
体にシートを後方に移動自在に支持して、車体とシート
との間に衝撃吸収機構を備えたものがある。これによ
り、後方からの衝突により後方への慣性力が乗員及びシ
ートに掛かると、乗員がシートに押し付けられながらシ
ートが後方に移動して、後方への慣性力による乗員への
衝撃が衝撃吸収機構によって吸収される。
に関して、例えば特開平7−61274号公報及び特開
平8−310285号公報に開示されているように、車
体にシートを後方に移動自在に支持して、車体とシート
との間に衝撃吸収機構を備えたものがある。これによ
り、後方からの衝突により後方への慣性力が乗員及びシ
ートに掛かると、乗員がシートに押し付けられながらシ
ートが後方に移動して、後方への慣性力による乗員への
衝撃が衝撃吸収機構によって吸収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】[I]前方からの衝突
に関して、従来の技術の[I]に記載のプリテンショナ
ー装置のようにインフレータを使用してシートベルトを
引き込むように構成した場合、インフレータだけではシ
ートベルトの引き込み量に限界があるので、シートベル
トの引き込み量をもう少し大きくする必要のある状態で
は、プリテンショナー装置をもう一組備える必要が生じ
てくる。しかし、インフレータを使用してプリテンショ
ナー装置を構成すると、プリテンショナー装置の構造が
比較的複雑なものになり易い点、及びインフレータが比
較的コストの高いものである点によって、車両の生産コ
ストが比較的高いものになり易いものとなっており、イ
ンフレータを使用したプリテンショナー装置を2組備え
ることは、困難なことが多い。
に関して、従来の技術の[I]に記載のプリテンショナ
ー装置のようにインフレータを使用してシートベルトを
引き込むように構成した場合、インフレータだけではシ
ートベルトの引き込み量に限界があるので、シートベル
トの引き込み量をもう少し大きくする必要のある状態で
は、プリテンショナー装置をもう一組備える必要が生じ
てくる。しかし、インフレータを使用してプリテンショ
ナー装置を構成すると、プリテンショナー装置の構造が
比較的複雑なものになり易い点、及びインフレータが比
較的コストの高いものである点によって、車両の生産コ
ストが比較的高いものになり易いものとなっており、イ
ンフレータを使用したプリテンショナー装置を2組備え
ることは、困難なことが多い。
【0007】前方からの衝突に関して、従来の技術の
[I]に記載の構造のように、巻き取り装置側(着座し
た乗員の胸部付近に位置するシートベルトの部分)から
のみ、シートベルトが引き込まれるように構成すると、
例えば3点式のシートベルトでは、着座した乗員の腰部
付近に位置するシートベルトの部分(シートベルトにお
いて、車体側に固定された端部とバックル部に保持され
る金具との間の部分)の引き込みが遅れるおそれがあ
る。
[I]に記載の構造のように、巻き取り装置側(着座し
た乗員の胸部付近に位置するシートベルトの部分)から
のみ、シートベルトが引き込まれるように構成すると、
例えば3点式のシートベルトでは、着座した乗員の腰部
付近に位置するシートベルトの部分(シートベルトにお
いて、車体側に固定された端部とバックル部に保持され
る金具との間の部分)の引き込みが遅れるおそれがあ
る。
【0008】[II]前方からの衝突に関して、従来の
技術の[II]に記載の構造のように、インフレータに
より移動阻止部材を上方に移動させるように構成する場
合、インフレータが比較的コストの高いものなので、車
両の生産コストが比較的高いものになり易いものとなっ
ている。
技術の[II]に記載の構造のように、インフレータに
より移動阻止部材を上方に移動させるように構成する場
合、インフレータが比較的コストの高いものなので、車
両の生産コストが比較的高いものになり易いものとなっ
ている。
【0009】[III]後方からの衝突に関して、乗員
の肩付近及び頭部はシートの上部(ヘッドレスト)から
少し前方に離れていることが多いので、後方からの衝突
により後方への慣性力が乗員及びシートに掛かった場合
に、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)に当たり、乗員の肩付近及び頭部が
シートに押し付けられながら、シートが後方に移動する
ような状態の生じることが多くある。従って、乗員の肩
付近及び頭部にとって実際に衝撃の吸収が行われるの
は、前方に少し離れていた乗員の肩付近及び頭部が後方
に移動して、シートの上部(ヘッドレスト)に当った後
となる。言い換えると、後方からの衝突により後方への
慣性力が乗員及びシートに掛かった場合、乗員の肩付近
及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッドレス
ト)に当ってから、シートが後方に移動し始めて、乗員
の肩付近及び頭部への衝撃の吸収が開始される状態が好
ましい。
の肩付近及び頭部はシートの上部(ヘッドレスト)から
少し前方に離れていることが多いので、後方からの衝突
により後方への慣性力が乗員及びシートに掛かった場合
に、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)に当たり、乗員の肩付近及び頭部が
シートに押し付けられながら、シートが後方に移動する
ような状態の生じることが多くある。従って、乗員の肩
付近及び頭部にとって実際に衝撃の吸収が行われるの
は、前方に少し離れていた乗員の肩付近及び頭部が後方
に移動して、シートの上部(ヘッドレスト)に当った後
となる。言い換えると、後方からの衝突により後方への
慣性力が乗員及びシートに掛かった場合、乗員の肩付近
及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッドレス
ト)に当ってから、シートが後方に移動し始めて、乗員
の肩付近及び頭部への衝撃の吸収が開始される状態が好
ましい。
【0010】しかし、従来の技術の[III]に記載の
構造によると、後方からの衝突により後方への慣性力が
発生した場合、後方への慣性力の発生直後からシートが
後方に移動し始めて衝撃吸収機構が衝撃の吸収を開始し
ているので(乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシ
ートの上部(ヘッドレスト)に当たる前から、シートが
後方に移動し始めて、衝撃吸収機構が衝撃の吸収を開始
しているので)、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動し
てシートの上部(ヘッドレスト)に当たるまでに、衝撃
吸収機構において衝撃吸収のエネルギーが多く消費され
た状態となっている。これにより、乗員の肩付近及び頭
部が後方に移動してシートの上部(ヘッドレスト)に当
った後は、衝撃吸収機構において残された衝撃吸収のエ
ネルギーによって、乗員の肩付近及び頭部への衝撃の吸
収が行われる状態となる。
構造によると、後方からの衝突により後方への慣性力が
発生した場合、後方への慣性力の発生直後からシートが
後方に移動し始めて衝撃吸収機構が衝撃の吸収を開始し
ているので(乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシ
ートの上部(ヘッドレスト)に当たる前から、シートが
後方に移動し始めて、衝撃吸収機構が衝撃の吸収を開始
しているので)、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動し
てシートの上部(ヘッドレスト)に当たるまでに、衝撃
吸収機構において衝撃吸収のエネルギーが多く消費され
た状態となっている。これにより、乗員の肩付近及び頭
部が後方に移動してシートの上部(ヘッドレスト)に当
った後は、衝撃吸収機構において残された衝撃吸収のエ
ネルギーによって、乗員の肩付近及び頭部への衝撃の吸
収が行われる状態となる。
【0011】[IV]本発明は車両のシート構造におい
て、前方からの衝突に関してシートベルトを引き込む構
造を簡素に構成することを目的としており、3点式のシ
ートベルトにおいて着座した乗員の胸部付近に位置する
部分及び腰部付近に位置する部分の両方を、遅れること
なく引き込むことができるように構成することを目的と
している。前方からの衝突に関してシートの座部の前部
の下側に配置された移動阻止部材を上方に移動させる構
造を、シートベルトが緩むと言うような不都合を伴うこ
となく簡素に構成することを目的としている。後方から
の衝突に関して、乗員の肩付近及び頭部への衝撃の吸収
が適切に行われるように構成することを目的としてい
る。
て、前方からの衝突に関してシートベルトを引き込む構
造を簡素に構成することを目的としており、3点式のシ
ートベルトにおいて着座した乗員の胸部付近に位置する
部分及び腰部付近に位置する部分の両方を、遅れること
なく引き込むことができるように構成することを目的と
している。前方からの衝突に関してシートの座部の前部
の下側に配置された移動阻止部材を上方に移動させる構
造を、シートベルトが緩むと言うような不都合を伴うこ
となく簡素に構成することを目的としている。後方から
の衝突に関して、乗員の肩付近及び頭部への衝撃の吸収
が適切に行われるように構成することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】[I]請求項1の特徴に
よると、前方からの衝突に関して、車体側に支持された
第1支持部材と、シートを支持する第2支持部材とを備
えて、前方への慣性力により第2支持部材を変位可能に
第1支持部材に支持している。前方への慣性力による第
2支持部材の変位を、シートベルトの金具を保持するバ
ックル部に機械的に伝達して、バックル部を下方に移動
させる連係機構を備えており、第2支持部材の変位によ
る衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えている。
よると、前方からの衝突に関して、車体側に支持された
第1支持部材と、シートを支持する第2支持部材とを備
えて、前方への慣性力により第2支持部材を変位可能に
第1支持部材に支持している。前方への慣性力による第
2支持部材の変位を、シートベルトの金具を保持するバ
ックル部に機械的に伝達して、バックル部を下方に移動
させる連係機構を備えており、第2支持部材の変位によ
る衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えている。
【0013】これにより請求項1の特徴によると、前方
からの衝突による前方への慣性力により第2支持部材が
変位すると、第2支持部材の変位がシートベルトの金具
を保持するバックル部に連係機構により機械的に伝達さ
れて、バックル部が下方に移動する。バックル部が下方
に移動すると、バックル部と一緒にシートベルトの金具
が下方に移動することになり、着座した乗員にとって巻
き取り装置側からシートベルトが引き込まれる状態と同
様な状態が得られる。
からの衝突による前方への慣性力により第2支持部材が
変位すると、第2支持部材の変位がシートベルトの金具
を保持するバックル部に連係機構により機械的に伝達さ
れて、バックル部が下方に移動する。バックル部が下方
に移動すると、バックル部と一緒にシートベルトの金具
が下方に移動することになり、着座した乗員にとって巻
き取り装置側からシートベルトが引き込まれる状態と同
様な状態が得られる。
【0014】このように請求項1の特徴によると、前方
への慣性力により変位する第2支持部材によって、バッ
クル部を下方に移動させるように構成しており、従来の
技術の[I]に記載のようなインフレータを使用してい
ないので、インフレータを使用してシートベルトを引き
込む構造を構成する場合に比べて、請求項1の特徴によ
ると、シートベルトを引き込む構造を簡素に構成するこ
とが可能になる。
への慣性力により変位する第2支持部材によって、バッ
クル部を下方に移動させるように構成しており、従来の
技術の[I]に記載のようなインフレータを使用してい
ないので、インフレータを使用してシートベルトを引き
込む構造を構成する場合に比べて、請求項1の特徴によ
ると、シートベルトを引き込む構造を簡素に構成するこ
とが可能になる。
【0015】この場合、インフレータを使用してシート
ベルトを引き込む構造を全く廃止しなくても、インフレ
ータを使用してシートベルトを引き込む構造を巻き取り
装置に備えた車両に、前述の請求項1の特徴によるシー
トベルトを引き込む構造を追加するように構成すれば、
インフレータを使用してシートベルトを引き込む構造を
巻き取り装置及びバックル部の両方に備える車両に比べ
て、シートベルトを引き込む構造を全体として簡素に構
成することが可能になる。
ベルトを引き込む構造を全く廃止しなくても、インフレ
ータを使用してシートベルトを引き込む構造を巻き取り
装置に備えた車両に、前述の請求項1の特徴によるシー
トベルトを引き込む構造を追加するように構成すれば、
インフレータを使用してシートベルトを引き込む構造を
巻き取り装置及びバックル部の両方に備える車両に比べ
て、シートベルトを引き込む構造を全体として簡素に構
成することが可能になる。
【0016】[II]請求項1の特徴によると、前項
[I]に記載のように前方への慣性力により第2支持部
材が変位すれば、バックル部が下方に移動するように構
成されている。このようにバックル部が下方に移動する
と、例えば3点式のシートベルトにおいて、着座した乗
員の胸部付近に位置するシートベルトの部分が、着座し
た乗員にとってバックル部側から引き込まれる状態とな
るのに加えて、着座した乗員の腰部付近に位置するシー
トベルトの部分が、着座した乗員にとってバックル部側
から引き込まれる状態になる。これにより、請求項1の
特徴によると、例えば3点式のシートベルトにおいて、
着座した乗員の腰部付近に位置するシートベルトの部分
の引き込みが遅れると言う状態は、生じ難い。
[I]に記載のように前方への慣性力により第2支持部
材が変位すれば、バックル部が下方に移動するように構
成されている。このようにバックル部が下方に移動する
と、例えば3点式のシートベルトにおいて、着座した乗
員の胸部付近に位置するシートベルトの部分が、着座し
た乗員にとってバックル部側から引き込まれる状態とな
るのに加えて、着座した乗員の腰部付近に位置するシー
トベルトの部分が、着座した乗員にとってバックル部側
から引き込まれる状態になる。これにより、請求項1の
特徴によると、例えば3点式のシートベルトにおいて、
着座した乗員の腰部付近に位置するシートベルトの部分
の引き込みが遅れると言う状態は、生じ難い。
【0017】この場合に、インフレータを使用してシー
トベルトを引き込む構造を全く廃止しなくても、インフ
レータを使用してシートベルトを引き込む構造を巻き取
り装置に備えた車両に、請求項1の特徴によるシートベ
ルトを引き込む構造を追加するように構成すれば、巻き
取り装置側からシートベルトが引き込まれるのに加え
て、着座した乗員の胸部付近に位置するシートベルトの
部分がバックル部側から引き込まれる状態となるのであ
り、着座した乗員の腰部付近に位置するシートベルトの
部分がバックル部側から引き込まれる状態となる。
トベルトを引き込む構造を全く廃止しなくても、インフ
レータを使用してシートベルトを引き込む構造を巻き取
り装置に備えた車両に、請求項1の特徴によるシートベ
ルトを引き込む構造を追加するように構成すれば、巻き
取り装置側からシートベルトが引き込まれるのに加え
て、着座した乗員の胸部付近に位置するシートベルトの
部分がバックル部側から引き込まれる状態となるのであ
り、着座した乗員の腰部付近に位置するシートベルトの
部分がバックル部側から引き込まれる状態となる。
【0018】[III]請求項1の特徴によると、第2
支持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構
が備えられている。これにより、前項[I][II]に
記載のように、前方への慣性力により第2支持部材が急
速に変位しても、第2支持部材の変位による衝撃が前方
衝撃吸収機構によって吸収される。
支持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構
が備えられている。これにより、前項[I][II]に
記載のように、前方への慣性力により第2支持部材が急
速に変位しても、第2支持部材の変位による衝撃が前方
衝撃吸収機構によって吸収される。
【0019】[IV]請求項2の特徴によると、前方か
らの衝突に関して、車体側に支持された第1支持部材
と、シートを支持する第2支持部材とを備えて、前方へ
の慣性力により第2支持部材を変位可能に第1支持部材
に支持している。シートの座部の下側に位置し上方に移
動することによって、着座した乗員がシートの座部に対
して前方に移動する状態を阻止する移動阻止部材を備
え、前方への慣性力による第2支持部材の変位を移動阻
止部材に機械的に伝達して移動阻止部材を上方に移動さ
せる連係機構を備えており、第2支持部材の変位による
衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えている。
らの衝突に関して、車体側に支持された第1支持部材
と、シートを支持する第2支持部材とを備えて、前方へ
の慣性力により第2支持部材を変位可能に第1支持部材
に支持している。シートの座部の下側に位置し上方に移
動することによって、着座した乗員がシートの座部に対
して前方に移動する状態を阻止する移動阻止部材を備
え、前方への慣性力による第2支持部材の変位を移動阻
止部材に機械的に伝達して移動阻止部材を上方に移動さ
せる連係機構を備えており、第2支持部材の変位による
衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えている。
【0020】これにより、請求項2の特徴によると、着
座した乗員がシートに対して前方に移動し沈み込もうと
した際、前方への慣性力により第2支持部材が変位し、
第2支持部材の変位が、連係手段により移動阻止部材に
機械的に伝達されて、移動阻止部材が上方に移動する。
従って、請求項2の特徴によると、従来の技術の[I
I]に記載のようなインフレータを使用しなくても、正
常に移動阻止部材を上方に移動させる構造を得ることが
できる。
座した乗員がシートに対して前方に移動し沈み込もうと
した際、前方への慣性力により第2支持部材が変位し、
第2支持部材の変位が、連係手段により移動阻止部材に
機械的に伝達されて、移動阻止部材が上方に移動する。
従って、請求項2の特徴によると、従来の技術の[I
I]に記載のようなインフレータを使用しなくても、正
常に移動阻止部材を上方に移動させる構造を得ることが
できる。
【0021】[V]前項[IV]に記載のように、移動
阻止部材を上方に移動させる構造として、着座した乗員
がシートに対して前方に移動し沈み込もうとした際、こ
れに伴って乗員によりシートベルトを介してバックル部
が上方に移動し、バックル部の上方への移動が移動阻止
部材に伝達されて、移動阻止部材が上方に移動するよう
に構成することも考えられる。
阻止部材を上方に移動させる構造として、着座した乗員
がシートに対して前方に移動し沈み込もうとした際、こ
れに伴って乗員によりシートベルトを介してバックル部
が上方に移動し、バックル部の上方への移動が移動阻止
部材に伝達されて、移動阻止部材が上方に移動するよう
に構成することも考えられる。
【0022】しかしながら、前述のように構成すると、
バックル部の上方への移動により、シートベルトが緩む
ことになるので、好ましくない。前述のように構成する
場合、バックル部の上方への移動を移動阻止部材に機械
的に伝達する機構の構成や配置等の面で、バックル部の
位置と移動阻止部材の位置との間の距離は一定である必
要がある。従って、シートの位置を前後方向に沿って変
更しても対応できるようにする為には、移動阻止部材及
びバックル部をシートに備えなければならなくなり、バ
ックル部が車体の固定部に備えられた車種には対応でき
ないものになる。
バックル部の上方への移動により、シートベルトが緩む
ことになるので、好ましくない。前述のように構成する
場合、バックル部の上方への移動を移動阻止部材に機械
的に伝達する機構の構成や配置等の面で、バックル部の
位置と移動阻止部材の位置との間の距離は一定である必
要がある。従って、シートの位置を前後方向に沿って変
更しても対応できるようにする為には、移動阻止部材及
びバックル部をシートに備えなければならなくなり、バ
ックル部が車体の固定部に備えられた車種には対応でき
ないものになる。
【0023】前述の状態に対して請求項2の特徴による
と、シートを支持する第2支持部材の変位により、移動
阻止部材を上方に移動させるように構成しているので、
シートに対してシートベルトが緩むと言うような状態は
生じない。請求項2の特徴によると、シートを支持する
第2支持部材の変位により、移動阻止部材を上方に移動
させるように構成しているので、バックル部がシートに
備えられていても車体の固定部に備えられていても、こ
れに関係なく移動阻止部材が正常に上方に移動する。こ
れにより、請求項2の特徴では、バックル部がシートに
備えられた車種及び車体の固定部に備えられた車種の両
方に、支障なく対応できる。
と、シートを支持する第2支持部材の変位により、移動
阻止部材を上方に移動させるように構成しているので、
シートに対してシートベルトが緩むと言うような状態は
生じない。請求項2の特徴によると、シートを支持する
第2支持部材の変位により、移動阻止部材を上方に移動
させるように構成しているので、バックル部がシートに
備えられていても車体の固定部に備えられていても、こ
れに関係なく移動阻止部材が正常に上方に移動する。こ
れにより、請求項2の特徴では、バックル部がシートに
備えられた車種及び車体の固定部に備えられた車種の両
方に、支障なく対応できる。
【0024】[VI]請求項2の特徴によると、第2支
持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構が
備えられている。これにより、前項[IV][V]に記
載のように、前方への慣性力により第2支持部材が急速
に変位しても、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝
撃吸収機構によって吸収される。
持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構が
備えられている。これにより、前項[IV][V]に記
載のように、前方への慣性力により第2支持部材が急速
に変位しても、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝
撃吸収機構によって吸収される。
【0025】[VII]請求項3の特徴によると、請求
項1又は2の場合と同様に、前項[I]〜[VI]に記
載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。請求項3の特徴によると、前方
への慣性力が設定値に達するまでは第2支持部材の変位
を阻止し、且つ前方への慣性力が設定値に達すると第2
支持部材の急速な変位を許容しながら、第2支持部材の
変位による衝撃を吸収するように、前方衝撃吸収機構を
構成している。
項1又は2の場合と同様に、前項[I]〜[VI]に記
載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。請求項3の特徴によると、前方
への慣性力が設定値に達するまでは第2支持部材の変位
を阻止し、且つ前方への慣性力が設定値に達すると第2
支持部材の急速な変位を許容しながら、第2支持部材の
変位による衝撃を吸収するように、前方衝撃吸収機構を
構成している。
【0026】これにより、請求項3の特徴によると、通
常の使用状態において乗員が乗降したり、シートの前後
方向の位置を調節したりした場合に、前方への慣性力が
設定値に達することはないので、このような状態で第2
支持部材が変位することはない。前方からの衝突により
前方への慣性力が設定値に達すると、第2支持部材の急
速な変位が許容されながら、第2支持部材の変位による
衝撃が吸収されるので、バックル部が遅れることなく下
方に移動する。
常の使用状態において乗員が乗降したり、シートの前後
方向の位置を調節したりした場合に、前方への慣性力が
設定値に達することはないので、このような状態で第2
支持部材が変位することはない。前方からの衝突により
前方への慣性力が設定値に達すると、第2支持部材の急
速な変位が許容されながら、第2支持部材の変位による
衝撃が吸収されるので、バックル部が遅れることなく下
方に移動する。
【0027】[VIII]請求項4の特徴によると、請
求項1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項
[I]〜[VII]に記載の「作用」を備えており、こ
れに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項
4の特徴によると、前方への慣性力による第2支持部材
の変位を所定位置で止める前方ストッパー機構を備えて
いるので、前方からの衝突により前方への慣性力が設定
値に達して第2支持部材が変位した場合、第2支持部材
の変位が所定位置で止められて、必要以上の第2支持部
材の変位が止められる。
求項1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項
[I]〜[VII]に記載の「作用」を備えており、こ
れに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項
4の特徴によると、前方への慣性力による第2支持部材
の変位を所定位置で止める前方ストッパー機構を備えて
いるので、前方からの衝突により前方への慣性力が設定
値に達して第2支持部材が変位した場合、第2支持部材
の変位が所定位置で止められて、必要以上の第2支持部
材の変位が止められる。
【0028】[IX]請求項5の特徴によると、後方か
らの衝突に関して、車体側に支持された第1支持部材
と、シートを支持する第2支持部材とを備えて、後方へ
の慣性力により第2支持部材を変位可能に第1支持部材
に支持している。後方への慣性力が設定値に達するまで
は第2支持部材の変位を阻止し、且つ後方への慣性力が
設定値に達すると第2支持部材を変位させながら、第2
支持部材の変位による衝撃を吸収する後方衝撃吸収機構
を備えている。
らの衝突に関して、車体側に支持された第1支持部材
と、シートを支持する第2支持部材とを備えて、後方へ
の慣性力により第2支持部材を変位可能に第1支持部材
に支持している。後方への慣性力が設定値に達するまで
は第2支持部材の変位を阻止し、且つ後方への慣性力が
設定値に達すると第2支持部材を変位させながら、第2
支持部材の変位による衝撃を吸収する後方衝撃吸収機構
を備えている。
【0029】これにより、請求項5の特徴によると、後
方からの衝突により後方への慣性力が乗員及びシートに
掛かり、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動した場合、
後方への慣性力が設定値に達するまでは、第2支持部材
の変位が後方衝撃吸収機構によって阻止されるので、第
2支持部材が変位することによる衝撃の吸収は開始され
ない。この間に第2支持部材の変位が阻止された状態
で、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)に接近するのであり、後方への慣性
力が設定値に達すると、第2支持部材が変位を開始し
て、第2支持部材の変位による衝撃の吸収が開始され
る。
方からの衝突により後方への慣性力が乗員及びシートに
掛かり、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動した場合、
後方への慣性力が設定値に達するまでは、第2支持部材
の変位が後方衝撃吸収機構によって阻止されるので、第
2支持部材が変位することによる衝撃の吸収は開始され
ない。この間に第2支持部材の変位が阻止された状態
で、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)に接近するのであり、後方への慣性
力が設定値に達すると、第2支持部材が変位を開始し
て、第2支持部材の変位による衝撃の吸収が開始され
る。
【0030】従って、請求項5の特徴によると、後方へ
の慣性力が設定値に達して第2支持部材が変位を開始
し、第2支持部材の変位による衝撃の吸収が開始される
際、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)にかなり接近した状態(又は乗員の
肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッド
レスト)に当った状態)となっている。これにより請求
項5の特徴によると、乗員の肩付近及び頭部が後方に移
動してシートの上部(ヘッドレスト)に当たるまでに、
後方衝撃吸収機構において衝撃吸収のエネルギーが多く
消費されることを避けることができるのであり、乗員の
肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッド
レスト)に当った際に、後方衝撃吸収機構に多くの衝撃
吸収のエネルギーを残しておくことができる。
の慣性力が設定値に達して第2支持部材が変位を開始
し、第2支持部材の変位による衝撃の吸収が開始される
際、乗員の肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上
部(ヘッドレスト)にかなり接近した状態(又は乗員の
肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッド
レスト)に当った状態)となっている。これにより請求
項5の特徴によると、乗員の肩付近及び頭部が後方に移
動してシートの上部(ヘッドレスト)に当たるまでに、
後方衝撃吸収機構において衝撃吸収のエネルギーが多く
消費されることを避けることができるのであり、乗員の
肩付近及び頭部が後方に移動してシートの上部(ヘッド
レスト)に当った際に、後方衝撃吸収機構に多くの衝撃
吸収のエネルギーを残しておくことができる。
【0031】[X]請求項5の特徴によると、通常の使
用状態において乗員が乗降したり、シートの前後方向の
位置を調節したりした場合に、前方への慣性力が設定値
に達することはないので、このような状態で第2支持部
材が変位することはない。後方からの衝突により後方へ
の慣性力が設定値に達すると、第2支持部材が変位し、
第2支持部材の変位による衝撃が吸収される。
用状態において乗員が乗降したり、シートの前後方向の
位置を調節したりした場合に、前方への慣性力が設定値
に達することはないので、このような状態で第2支持部
材が変位することはない。後方からの衝突により後方へ
の慣性力が設定値に達すると、第2支持部材が変位し、
第2支持部材の変位による衝撃が吸収される。
【0032】[XI]請求項6の特徴によると、請求項
5の場合と同様に前項[IX][X]に記載の「作用」
を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備
えている。前項[IX][X]に記載の後方衝撃吸収機
構において、後方への慣性力が設定値に達するまでは第
2支持部材の変位を阻止する第1機能と、後方への慣性
力が設定値に達すると第2支持部材を変位させながら第
2支持部材の変位による衝撃を吸収する第2機能と言う
ように、互いに相反するような第1及び第2機能を同時
に備えた材料や構造を構成することは、一般に困難であ
る。
5の場合と同様に前項[IX][X]に記載の「作用」
を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備
えている。前項[IX][X]に記載の後方衝撃吸収機
構において、後方への慣性力が設定値に達するまでは第
2支持部材の変位を阻止する第1機能と、後方への慣性
力が設定値に達すると第2支持部材を変位させながら第
2支持部材の変位による衝撃を吸収する第2機能と言う
ように、互いに相反するような第1及び第2機能を同時
に備えた材料や構造を構成することは、一般に困難であ
る。
【0033】請求項6の特徴によると、前項[IX]
[X]に記載の後方衝撃吸収機構を備える場合、後方へ
の慣性力が設定値に達するまでは破壊せずに第2支持部
材の変位を阻止し且つ後方への慣性力が設定値に達する
と破壊して第2支持部材の変位を許容する第1部材(第
1機能)と、後方への慣性力による第2支持部材の変位
による衝撃を塑性変形しながら吸収する第2部材(第2
機能)とを備えて、後方衝撃吸収機構を構成している。
これにより、請求項6の特徴によると、第1部材(第1
機能)及び第2部材(第2機能)を別々に備えることに
よって、第1及び第2部材が互いに影響を及ぼし合うこ
とがなく、第1及び第2部材の機能(第1及び第2機
能)を各々独立に発揮させることが可能になる。
[X]に記載の後方衝撃吸収機構を備える場合、後方へ
の慣性力が設定値に達するまでは破壊せずに第2支持部
材の変位を阻止し且つ後方への慣性力が設定値に達する
と破壊して第2支持部材の変位を許容する第1部材(第
1機能)と、後方への慣性力による第2支持部材の変位
による衝撃を塑性変形しながら吸収する第2部材(第2
機能)とを備えて、後方衝撃吸収機構を構成している。
これにより、請求項6の特徴によると、第1部材(第1
機能)及び第2部材(第2機能)を別々に備えることに
よって、第1及び第2部材が互いに影響を及ぼし合うこ
とがなく、第1及び第2部材の機能(第1及び第2機
能)を各々独立に発揮させることが可能になる。
【0034】[XII]請求項7の特徴によると、請求
項5又は6の場合と同様に前項[IX]〜[XI]に記
載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。請求項7の特徴によると、後方
への慣性力による第2支持部材の変位を所定位置で止め
る後方ストッパー機構を備えているので、後方からの衝
突により後方への慣性力が設定値に達して第2支持部材
が変位した場合に、第2支持部材の変位が所定位置で止
められて、必要以上の第2支持部材の変位が止められ
る。
項5又は6の場合と同様に前項[IX]〜[XI]に記
載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。請求項7の特徴によると、後方
への慣性力による第2支持部材の変位を所定位置で止め
る後方ストッパー機構を備えているので、後方からの衝
突により後方への慣性力が設定値に達して第2支持部材
が変位した場合に、第2支持部材の変位が所定位置で止
められて、必要以上の第2支持部材の変位が止められ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は乗用車のシート1(運転席
及び助手席)において、シート1の座部1a及び背もた
れ部1bの付近を示しており、一つのシート1に対して
左右一対のロアレール2が車体の固定部に固定されてお
り、左右一対のアッパーレール3が、ロアレール2に沿
って前後方向に移動自在に支持され、ロアレール2に対
してアッパーレール3を所望の位置で固定自在なロック
機構(図示せず)が備えられている。
及び助手席)において、シート1の座部1a及び背もた
れ部1bの付近を示しており、一つのシート1に対して
左右一対のロアレール2が車体の固定部に固定されてお
り、左右一対のアッパーレール3が、ロアレール2に沿
って前後方向に移動自在に支持され、ロアレール2に対
してアッパーレール3を所望の位置で固定自在なロック
機構(図示せず)が備えられている。
【0036】図1及び図3(イ)に示すように、チャン
ネル状の左右一対の第1支持部材4がアッパーレール3
に固定されている。平板状の板材を2枚重ね合わせたよ
うな第2支持部材5が左右一対備えられ、第2支持部材
5の下部5aが下向きに開放されたチャンネル状に構成
されており、第2支持部材5の下部5aが第1支持部材
4の内部に配置されている。シート1の座部1aが第2
支持部材5に固定されており、第2支持部材25の後部
に、シート1の背もたれ部1bの下部がヒンジピン6を
介して角度変更自在に取り付けられている。
ネル状の左右一対の第1支持部材4がアッパーレール3
に固定されている。平板状の板材を2枚重ね合わせたよ
うな第2支持部材5が左右一対備えられ、第2支持部材
5の下部5aが下向きに開放されたチャンネル状に構成
されており、第2支持部材5の下部5aが第1支持部材
4の内部に配置されている。シート1の座部1aが第2
支持部材5に固定されており、第2支持部材25の後部
に、シート1の背もたれ部1bの下部がヒンジピン6を
介して角度変更自在に取り付けられている。
【0037】図1,3(イ),4(イ)に示すように、
第2支持部材5の下部5aに亘る開口部5bが第2支持
部材5に形成されており、正面視(図3(イ)参照)で
「L」字状の板状の支持板7が、第2支持部材5の開口
部5bに入り込むように第2支持部材5に固定されてい
る。支持板7の両端部のブラケット7aに亘り支持軸8
が架設され、ストッパー9が支持軸8周りに揺動自在に
支持されている。図3(イ)及び図4(イ)に示すよう
に、ストッパー9は3つの先端部9aを備えたフォーク
状に構成され、正面視(図3(イ)参照)で「S」字状
に折り曲げられており、第2支持部材5の開口部5b及
び下部5aの内部、第1支持部材4の内部に配置されて
いる。ストッパー9を上方(図3(イ)の紙面反時計方
向)に付勢するバネ10が支持軸8に外嵌されて、バネ
10の付勢力によりストッパー9の先端部9aが第1支
持部材4の天井部に接当している。
第2支持部材5の下部5aに亘る開口部5bが第2支持
部材5に形成されており、正面視(図3(イ)参照)で
「L」字状の板状の支持板7が、第2支持部材5の開口
部5bに入り込むように第2支持部材5に固定されてい
る。支持板7の両端部のブラケット7aに亘り支持軸8
が架設され、ストッパー9が支持軸8周りに揺動自在に
支持されている。図3(イ)及び図4(イ)に示すよう
に、ストッパー9は3つの先端部9aを備えたフォーク
状に構成され、正面視(図3(イ)参照)で「S」字状
に折り曲げられており、第2支持部材5の開口部5b及
び下部5aの内部、第1支持部材4の内部に配置されて
いる。ストッパー9を上方(図3(イ)の紙面反時計方
向)に付勢するバネ10が支持軸8に外嵌されて、バネ
10の付勢力によりストッパー9の先端部9aが第1支
持部材4の天井部に接当している。
【0038】図3(イ)及び図4(イ)に示すように、
横「コ」字状(図4(イ)参照)でストッパー9の横幅
と同じ横幅を備えた連係部材11が、第2支持部材5の
下部5aの内部に配置され、連係部材11にストッパー
9が入り込んでおり、第1支持部材4に固定されたブロ
ック部材12が連係部材11の後面に当て付けられてい
る。第1支持部材4に固定されたブロック部材13が連
係部材11の前方に配置されており、パイプ部材14が
連係部材11の前面とブロック部材13との間に配置さ
れている。パイプ部材14は、例えばガラスやセラミッ
ク等の脆性材料で構成されている。これにより、ストッ
パー9及び連係部材11が、ブロック部材12,13及
びパイプ部材14によって前後から挟まれた状態となっ
ており、第1支持部材4に第2支持部材5が固定された
状態となっている。
横「コ」字状(図4(イ)参照)でストッパー9の横幅
と同じ横幅を備えた連係部材11が、第2支持部材5の
下部5aの内部に配置され、連係部材11にストッパー
9が入り込んでおり、第1支持部材4に固定されたブロ
ック部材12が連係部材11の後面に当て付けられてい
る。第1支持部材4に固定されたブロック部材13が連
係部材11の前方に配置されており、パイプ部材14が
連係部材11の前面とブロック部材13との間に配置さ
れている。パイプ部材14は、例えばガラスやセラミッ
ク等の脆性材料で構成されている。これにより、ストッ
パー9及び連係部材11が、ブロック部材12,13及
びパイプ部材14によって前後から挟まれた状態となっ
ており、第1支持部材4に第2支持部材5が固定された
状態となっている。
【0039】図1,6,7に示すように、車体中央側
(サイドドア(図示せず)とは反対側)のアッパーレー
ル3及び第1支持部材4に、支持板15が挟み込まれる
ように固定されて、支持板15が第2支持部材5の横外
側に配置されている。支持板15に固定された支持軸1
7周りに扇形部材16が揺動自在に支持され、第2支持
部材5に固定されたピン18が、扇形部材16の長孔1
6a及び支持板15の長孔15aに挿入されている。支
持軸17周りに揺動自在に基部材19が揺動自在に支持
され、基部材19に接続されたワイヤ20が、扇形部材
16の外周部16bに巻回されながら上方に延出されて
おり、バックル部21(シートベルトアンカー)がワイ
ヤ20に接続されている。支持板15に固定されたピン
22と扇形部材16の外周部16bとの間を、ワイヤ2
0が通るように構成されて、ピン22によりワイヤ20
が前方(図6の紙面左方)に倒れる状態が防止される。
(サイドドア(図示せず)とは反対側)のアッパーレー
ル3及び第1支持部材4に、支持板15が挟み込まれる
ように固定されて、支持板15が第2支持部材5の横外
側に配置されている。支持板15に固定された支持軸1
7周りに扇形部材16が揺動自在に支持され、第2支持
部材5に固定されたピン18が、扇形部材16の長孔1
6a及び支持板15の長孔15aに挿入されている。支
持軸17周りに揺動自在に基部材19が揺動自在に支持
され、基部材19に接続されたワイヤ20が、扇形部材
16の外周部16bに巻回されながら上方に延出されて
おり、バックル部21(シートベルトアンカー)がワイ
ヤ20に接続されている。支持板15に固定されたピン
22と扇形部材16の外周部16bとの間を、ワイヤ2
0が通るように構成されて、ピン22によりワイヤ20
が前方(図6の紙面左方)に倒れる状態が防止される。
【0040】図1に示すように、シートベルト23は3
点式に構成されており、シートベルト23の巻き取り装
置(図示せず)が、Bピラー(図示せず)の内部に配置
されて、Bピラーの上部からシートベルト23が繰り出
されている。シートベルト23の先端がシート1に対し
てサイドドア側の車体の固定部に固定されており、シー
トベルト23の中間部分に金具24が通されている。プ
リテンショナー装置(図示せず)が巻き取り装置と一緒
にBピラーの内部に組み込まれている。プリテンショナ
ー装置は、インフレータによりシートベルト23を瞬間
的に所定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込み、
その後にシートベルト23が巻き取り装置側から引き出
されるのに対して抵抗を与えるように構成されている。
点式に構成されており、シートベルト23の巻き取り装
置(図示せず)が、Bピラー(図示せず)の内部に配置
されて、Bピラーの上部からシートベルト23が繰り出
されている。シートベルト23の先端がシート1に対し
てサイドドア側の車体の固定部に固定されており、シー
トベルト23の中間部分に金具24が通されている。プ
リテンショナー装置(図示せず)が巻き取り装置と一緒
にBピラーの内部に組み込まれている。プリテンショナ
ー装置は、インフレータによりシートベルト23を瞬間
的に所定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込み、
その後にシートベルト23が巻き取り装置側から引き出
されるのに対して抵抗を与えるように構成されている。
【0041】図1及び図3(イ)に示すように、右及び
左のアッパーレール3と第1支持部材4とに、支持板2
5が挟み込まれるように固定されて、側面視(図1参
照)で「へ」字状の左右一対の操作アーム26が、支持
板25に固定されたピン25a周りに揺動自在に支持さ
れており、右及び左の操作アーム26の前端に亘ってロ
ッド27が架設されている。操作アーム26の後端に固
定されたピン26aが、第2支持部材5の長孔5cに挿
入されている。
左のアッパーレール3と第1支持部材4とに、支持板2
5が挟み込まれるように固定されて、側面視(図1参
照)で「へ」字状の左右一対の操作アーム26が、支持
板25に固定されたピン25a周りに揺動自在に支持さ
れており、右及び左の操作アーム26の前端に亘ってロ
ッド27が架設されている。操作アーム26の後端に固
定されたピン26aが、第2支持部材5の長孔5cに挿
入されている。
【0042】図1及び図3(イ)に示す状態は通常の使
用状態であり、バックル部21が上方に位置し、ロッド
27がシート1の座部1aの前部の下側に位置してい
る。これによって、シート1の座部1aに対してヒンジ
ピン6周りに、シート1の背もたれ部1bの角度を変更
する。ロアレール2に対してシート1(アッパーレール
3、第1及び第2支持部材4,5)を移動させることに
より、シート1(アッパーレール3、第1及び第2支持
部材4,5)の位置を前後方向に変更し、前述のロック
機構によって、シート1(アッパーレール3、第1及び
第2支持部材4,5)を所望の位置で固定する。
用状態であり、バックル部21が上方に位置し、ロッド
27がシート1の座部1aの前部の下側に位置してい
る。これによって、シート1の座部1aに対してヒンジ
ピン6周りに、シート1の背もたれ部1bの角度を変更
する。ロアレール2に対してシート1(アッパーレール
3、第1及び第2支持部材4,5)を移動させることに
より、シート1(アッパーレール3、第1及び第2支持
部材4,5)の位置を前後方向に変更し、前述のロック
機構によって、シート1(アッパーレール3、第1及び
第2支持部材4,5)を所望の位置で固定する。
【0043】前述のようなシート1の背もたれ部1bの
角度変更、シート1(アッパーレール3、第1及び第2
支持部材4,5)の位置の前後方向への変更を行って
も、図1及び図4(イ)に示すようにストッパー9及び
連係部材11が、ブロック部材12,13及びパイプ部
材14によって前後から挟まれた状態となって、第1支
持部材4に第2支持部材5が固定された状態となってい
るので、アッパーレール3及び第1支持部材4に対し
て、シート1の座部1a(第2支持部材5)及び背もた
れ部1b、バックル部21及び操作アーム26が図1に
示す状態から動くことはない。
角度変更、シート1(アッパーレール3、第1及び第2
支持部材4,5)の位置の前後方向への変更を行って
も、図1及び図4(イ)に示すようにストッパー9及び
連係部材11が、ブロック部材12,13及びパイプ部
材14によって前後から挟まれた状態となって、第1支
持部材4に第2支持部材5が固定された状態となってい
るので、アッパーレール3及び第1支持部材4に対し
て、シート1の座部1a(第2支持部材5)及び背もた
れ部1b、バックル部21及び操作アーム26が図1に
示す状態から動くことはない。
【0044】次に前方からの衝突により、シート1に着
座した乗員が前方(図1の紙面左方)に移動し沈み込も
うとして、設定値以上の前方への慣性力(図1の紙面左
方)がシート1に掛かると、ストッパー9及び連係部材
11からの圧縮によりパイプ部材14が破壊されて、シ
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って前
方(図1の紙面左方)に移動する。
座した乗員が前方(図1の紙面左方)に移動し沈み込も
うとして、設定値以上の前方への慣性力(図1の紙面左
方)がシート1に掛かると、ストッパー9及び連係部材
11からの圧縮によりパイプ部材14が破壊されて、シ
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って前
方(図1の紙面左方)に移動する。
【0045】これにより、図2に示すように、第2支持
部材5のピン18が支持板15の長孔15aに沿って移
動し、第2支持部材5のピン18によって、扇形部材1
6が支持軸17周りに紙面反時計方向に揺動操作され、
ワイヤ20が扇形部材16に巻き取られて、バックル部
21が第1支持部材4に対して斜め後方の下方に移動す
る。従って、金具24を介してシートベルト23の中間
部分が下方に引き込まれるのであり、ロック装置(図示
せず)によりバックル部21が下方に移動した状態で固
定される。これと同時に、Bピラーの内部に配置された
プリテンショナー装置により、シートベルト23が瞬間
的に所定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込ま
れ、その後にシートベルト23が巻き取り装置側から引
き出されるのに対して抵抗が与えられる状態となる。
部材5のピン18が支持板15の長孔15aに沿って移
動し、第2支持部材5のピン18によって、扇形部材1
6が支持軸17周りに紙面反時計方向に揺動操作され、
ワイヤ20が扇形部材16に巻き取られて、バックル部
21が第1支持部材4に対して斜め後方の下方に移動す
る。従って、金具24を介してシートベルト23の中間
部分が下方に引き込まれるのであり、ロック装置(図示
せず)によりバックル部21が下方に移動した状態で固
定される。これと同時に、Bピラーの内部に配置された
プリテンショナー装置により、シートベルト23が瞬間
的に所定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込ま
れ、その後にシートベルト23が巻き取り装置側から引
き出されるのに対して抵抗が与えられる状態となる。
【0046】前述のように、シート1及び第2支持部材
5が第1支持部材4に沿って前方(図1の紙面左方)に
移動すると、図2に示すように、第2支持部材5の長孔
5cにより、操作アーム26のピン26aが前方(図1
の紙面左方)に移動させられて、操作アーム26が支持
板25のピン25a周りに紙面時計方向に揺動操作さ
れ、ロッド27によりシート1の座部1aの前部が上方
に持ち上げられる。
5が第1支持部材4に沿って前方(図1の紙面左方)に
移動すると、図2に示すように、第2支持部材5の長孔
5cにより、操作アーム26のピン26aが前方(図1
の紙面左方)に移動させられて、操作アーム26が支持
板25のピン25a周りに紙面時計方向に揺動操作さ
れ、ロッド27によりシート1の座部1aの前部が上方
に持ち上げられる。
【0047】この場合、シート1及び第2支持部材5が
第1支持部材4に沿って前方(図1の紙面左方)に移動
するのに対して、第1支持部材4は図1に示す位置に残
っているので、バックル部21は第1支持部材4に対し
て斜め後方の下方に移動する状態となり、操作アーム2
6は支持板25(第1支持部材4)のピン25a周りに
図2の紙面時計方向に揺動操作される状態となってい
る。これにより、バックル部21及び操作アーム26
が、シート1及び第2支持部材5と一緒に第1支持部材
4に沿って前方(図1の紙面左方)に移動すると言う状
態ではない。
第1支持部材4に沿って前方(図1の紙面左方)に移動
するのに対して、第1支持部材4は図1に示す位置に残
っているので、バックル部21は第1支持部材4に対し
て斜め後方の下方に移動する状態となり、操作アーム2
6は支持板25(第1支持部材4)のピン25a周りに
図2の紙面時計方向に揺動操作される状態となってい
る。これにより、バックル部21及び操作アーム26
が、シート1及び第2支持部材5と一緒に第1支持部材
4に沿って前方(図1の紙面左方)に移動すると言う状
態ではない。
【0048】前述のように、ストッパー9及び連係部材
11からの圧縮によりパイプ部材14が破壊されて、シ
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って前
方(図1の紙面左方)に移動する場合、図1及び図4
(イ)から図2及び図4(ロ)に示すように、ストッパ
ー9及び連係部材11がパイプ部材14を押し潰しなが
ら、シート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿
って前方(図1の紙面左方)に移動する状態となるの
で、シート1及び第2支持部材5の前方(図1の紙面左
方)への移動に対して抵抗が与えられる状態となる。こ
れにより、前方への慣性力によりシート1及び第2支持
部材5が急速に前方(図1の紙面左方)に移動しても、
シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパイプ
部材14によって吸収される。
11からの圧縮によりパイプ部材14が破壊されて、シ
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って前
方(図1の紙面左方)に移動する場合、図1及び図4
(イ)から図2及び図4(ロ)に示すように、ストッパ
ー9及び連係部材11がパイプ部材14を押し潰しなが
ら、シート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿
って前方(図1の紙面左方)に移動する状態となるの
で、シート1及び第2支持部材5の前方(図1の紙面左
方)への移動に対して抵抗が与えられる状態となる。こ
れにより、前方への慣性力によりシート1及び第2支持
部材5が急速に前方(図1の紙面左方)に移動しても、
シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパイプ
部材14によって吸収される。
【0049】図3(イ)及び図5(イ)に示すように、
通常の使用状態においてバネ10の付勢力によりストッ
パー9の先端部9aが第1支持部材4の天井部に接当し
ており、ストッパー9から前方(図5(イ)の紙面右
方)に少し離れた第1支持部材4の天井部に、3個の開
口部4aが形成されている。支持板7においても同様に
3個の開口部7b及び1個の開口部7cが形成されてい
る。
通常の使用状態においてバネ10の付勢力によりストッ
パー9の先端部9aが第1支持部材4の天井部に接当し
ており、ストッパー9から前方(図5(イ)の紙面右
方)に少し離れた第1支持部材4の天井部に、3個の開
口部4aが形成されている。支持板7においても同様に
3個の開口部7b及び1個の開口部7cが形成されてい
る。
【0050】これにより、前述のようにシート1及び第
2支持部材5が第1支持部材4に沿って前方(図1の紙
面左方)に移動すると、支持板7及びストッパー9も一
緒に第1支持部材4に沿って前方(図4(イ)の紙面左
方及び図5(イ)の紙面右方)に移動することになり、
シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパイプ
部材14によって吸収される。ストッパー9の先端部9
aが第1支持部材4の開口部4aに達すると、図3
(ロ),4(ロ),5(ロ)に示すように、バネ10の
付勢力によりストッパー9が上方(図 の紙面反時計方
向)に揺動し、ストッパー9が支持板7の開口部7cに
入り込みながら、ストッパー9の先端部9aが第1支持
部材4の開口部4a及び支持板7の開口部7bに入り込
んで、シート1及び第2支持部材5の前方及び後方への
移動が止められる。
2支持部材5が第1支持部材4に沿って前方(図1の紙
面左方)に移動すると、支持板7及びストッパー9も一
緒に第1支持部材4に沿って前方(図4(イ)の紙面左
方及び図5(イ)の紙面右方)に移動することになり、
シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパイプ
部材14によって吸収される。ストッパー9の先端部9
aが第1支持部材4の開口部4aに達すると、図3
(ロ),4(ロ),5(ロ)に示すように、バネ10の
付勢力によりストッパー9が上方(図 の紙面反時計方
向)に揺動し、ストッパー9が支持板7の開口部7cに
入り込みながら、ストッパー9の先端部9aが第1支持
部材4の開口部4a及び支持板7の開口部7bに入り込
んで、シート1及び第2支持部材5の前方及び後方への
移動が止められる。
【0051】[発明の実施の第1別形態]図8は乗用車
のシート1(運転席及び助手席)において、シート1の
座部1a及び背もたれ部1bの付近を示しており、一つ
のシート1に対して左右一対のロアレール2が車体の固
定部に固定されており、左右一対のアッパーレール3
が、ロアレール2に沿って前後方向に移動自在に支持さ
れ、ロアレール2に対してアッパーレール3を所望の位
置で固定自在なロック機構(図示せず)が備えられてい
る。
のシート1(運転席及び助手席)において、シート1の
座部1a及び背もたれ部1bの付近を示しており、一つ
のシート1に対して左右一対のロアレール2が車体の固
定部に固定されており、左右一対のアッパーレール3
が、ロアレール2に沿って前後方向に移動自在に支持さ
れ、ロアレール2に対してアッパーレール3を所望の位
置で固定自在なロック機構(図示せず)が備えられてい
る。
【0052】前述の[発明の実施の形態]の図1及び図
3(イ)に示す第1支持部材4、第2支持部材5、ヒン
ジピン6、支持板7、支持軸8、ストッパー9、バネ1
0及び連係部材11が備えられている。図8及び図10
(イ)に示すように、第1支持部材4に固定されたブロ
ック部材13が連係部材11の前面に当て付けられてい
る。第1支持部材4に固定されたブロック部材12が連
係部材11の後方に配置されており、パイプ部材28が
連係部材11の後面とブロック部材12との間に配置さ
れている。これにより、ストッパー9及び連係部材11
が、ブロック部材12,13及びパイプ部材28によっ
て前後から挟まれた状態となっており、第1支持部材4
に第2支持部材5が固定された状態となっている。
3(イ)に示す第1支持部材4、第2支持部材5、ヒン
ジピン6、支持板7、支持軸8、ストッパー9、バネ1
0及び連係部材11が備えられている。図8及び図10
(イ)に示すように、第1支持部材4に固定されたブロ
ック部材13が連係部材11の前面に当て付けられてい
る。第1支持部材4に固定されたブロック部材12が連
係部材11の後方に配置されており、パイプ部材28が
連係部材11の後面とブロック部材12との間に配置さ
れている。これにより、ストッパー9及び連係部材11
が、ブロック部材12,13及びパイプ部材28によっ
て前後から挟まれた状態となっており、第1支持部材4
に第2支持部材5が固定された状態となっている。
【0053】図12に示すようにパイプ部材28は、例
えばガラスやセラミック等の脆性材料で構成された第1
パイプ28aの外側に、ウレタン材28bを覆い、ウレ
タン材28bの外側に、例えばアルミ等の延性材料で構
成された第2パイプ28cを外嵌した3重構造に構成さ
れており、前述の[発明の実施の形態]のパイプ部材1
4(図4(イ)参照)よりも長いものに構成されてい
る。
えばガラスやセラミック等の脆性材料で構成された第1
パイプ28aの外側に、ウレタン材28bを覆い、ウレ
タン材28bの外側に、例えばアルミ等の延性材料で構
成された第2パイプ28cを外嵌した3重構造に構成さ
れており、前述の[発明の実施の形態]のパイプ部材1
4(図4(イ)参照)よりも長いものに構成されてい
る。
【0054】前述の[発明の実施の形態]の図1,6,
7に示す支持板15、扇形部材16及び支持軸17、ピ
ン18、基部材19、ワイヤ20、支持板25、操作ア
ーム26、ロッド27は備えられておらず、図8に示す
ようにバックル部21が支持板29を介して第2支持部
材5に連結されている。シートベルト23は3点式に構
成されており、シートベルト23の巻き取り装置(図示
せず)が、Bピラー(図示せず)の内部に配置されて、
Bピラーの上部からシートベルト23が繰り出されてい
る。シートベルト23の先端がシート1に対してサイド
ドア側の車体の固定部に固定されており、シートベルト
23の中間部分に金具24が通されている。プリテンシ
ョナー装置(図示せず)が巻き取り装置と一緒にBピラ
ーの内部に組み込まれている。プリテンショナー装置
は、インフレータによりシートベルト23を瞬間的に所
定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込み、その後
にシートベルト23が巻き取り装置側から引き出される
のに対して抵抗を与えるように構成されている。
7に示す支持板15、扇形部材16及び支持軸17、ピ
ン18、基部材19、ワイヤ20、支持板25、操作ア
ーム26、ロッド27は備えられておらず、図8に示す
ようにバックル部21が支持板29を介して第2支持部
材5に連結されている。シートベルト23は3点式に構
成されており、シートベルト23の巻き取り装置(図示
せず)が、Bピラー(図示せず)の内部に配置されて、
Bピラーの上部からシートベルト23が繰り出されてい
る。シートベルト23の先端がシート1に対してサイド
ドア側の車体の固定部に固定されており、シートベルト
23の中間部分に金具24が通されている。プリテンシ
ョナー装置(図示せず)が巻き取り装置と一緒にBピラ
ーの内部に組み込まれている。プリテンショナー装置
は、インフレータによりシートベルト23を瞬間的に所
定の引き込み量だけ巻き取り装置側に引き込み、その後
にシートベルト23が巻き取り装置側から引き出される
のに対して抵抗を与えるように構成されている。
【0055】図8に示す状態は通常の使用状態であり、
シート1の座部1aに対してヒンジピン6周りに、シー
ト1の背もたれ部1bの角度を変更する。ロアレール2
に対してシート1(アッパーレール3、第1及び第2支
持部材4,5)を移動させることにより、シート1(ア
ッパーレール3、第1及び第2支持部材4,5)の位置
を前後方向に変更し、前述のロック機構によって、シー
ト1(アッパーレール3、第1及び第2支持部材4,
5)を所望の位置で固定する。
シート1の座部1aに対してヒンジピン6周りに、シー
ト1の背もたれ部1bの角度を変更する。ロアレール2
に対してシート1(アッパーレール3、第1及び第2支
持部材4,5)を移動させることにより、シート1(ア
ッパーレール3、第1及び第2支持部材4,5)の位置
を前後方向に変更し、前述のロック機構によって、シー
ト1(アッパーレール3、第1及び第2支持部材4,
5)を所望の位置で固定する。
【0056】前述のようなシート1の背もたれ部1bの
角度変更、シート1(アッパーレール3、第1及び第2
支持部材4,5)の位置の前後方向への変更を行って
も、図1及び図10(イ)に示すようにストッパー9及
び連係部材11が、ブロック部材12,13及びパイプ
部材28によって前後から挟まれた状態となって、第1
支持部材4に第2支持部材5が固定された状態となって
いるので、アッパーレール3及び第1支持部材4に対し
て、シート1の座部1a(第2支持部材5)及び背もた
れ部1b、バックル部21が図8に示す状態から動くこ
とはない。
角度変更、シート1(アッパーレール3、第1及び第2
支持部材4,5)の位置の前後方向への変更を行って
も、図1及び図10(イ)に示すようにストッパー9及
び連係部材11が、ブロック部材12,13及びパイプ
部材28によって前後から挟まれた状態となって、第1
支持部材4に第2支持部材5が固定された状態となって
いるので、アッパーレール3及び第1支持部材4に対し
て、シート1の座部1a(第2支持部材5)及び背もた
れ部1b、バックル部21が図8に示す状態から動くこ
とはない。
【0057】次に後方からの衝突により、シート1に着
座した乗員が後方(図8の紙面右方)に移動しようとし
て、後方への慣性力(図8の紙面右方)がシート1に掛
かった場合、ストッパー9及び連係部材11によりパイ
プ部材28が圧縮されようとするが、後方への慣性力
(図8の紙面右方)が設定値に達するまでは、パイプ部
材28は圧縮されず、パイプ部材28の第1パイプ28
aによって後方への慣性力(図8の紙面右方)が受け止
められて、シート1及び第2支持部材5は図 に示す位
置から後方(図8の紙面右方)に移動しない。
座した乗員が後方(図8の紙面右方)に移動しようとし
て、後方への慣性力(図8の紙面右方)がシート1に掛
かった場合、ストッパー9及び連係部材11によりパイ
プ部材28が圧縮されようとするが、後方への慣性力
(図8の紙面右方)が設定値に達するまでは、パイプ部
材28は圧縮されず、パイプ部材28の第1パイプ28
aによって後方への慣性力(図8の紙面右方)が受け止
められて、シート1及び第2支持部材5は図 に示す位
置から後方(図8の紙面右方)に移動しない。
【0058】この間、シート1の背もたれ部1b及びヘ
ッドレスト(図示せず)から前方(図8の紙面左方)に
離れていた乗員の肩付近及び頭部が、後方(図8の紙面
右方)に移動して、シート1の背もたれ部1b及びヘッ
ドレスト(図示せず)に接近する。これと同時に、Bピ
ラーの内部に配置されたプリテンショナー装置によっ
て、シートベルト23が瞬間的に所定の引き込み量だけ
巻き取り装置側に引き込まれ、その後にシートベルト2
3が巻き取り装置側から引き出されるのに対して抵抗が
与えられる状態となる。
ッドレスト(図示せず)から前方(図8の紙面左方)に
離れていた乗員の肩付近及び頭部が、後方(図8の紙面
右方)に移動して、シート1の背もたれ部1b及びヘッ
ドレスト(図示せず)に接近する。これと同時に、Bピ
ラーの内部に配置されたプリテンショナー装置によっ
て、シートベルト23が瞬間的に所定の引き込み量だけ
巻き取り装置側に引き込まれ、その後にシートベルト2
3が巻き取り装置側から引き出されるのに対して抵抗が
与えられる状態となる。
【0059】次に後方への慣性力(図8の紙面右方)が
設定値に達すると、ストッパー9及び連係部材11から
の圧縮によりパイプ部材28の第1パイプ28aが破壊
されて、図9に示すようにシート1及び第2支持部材5
が第1支持部材4に沿って後方(図8の紙面右方)に移
動し始める。この時には、乗員の肩付近及び頭部がシー
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
かなり接近した状態、又は乗員の肩付近及び頭部がシー
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
当った状態となっている。
設定値に達すると、ストッパー9及び連係部材11から
の圧縮によりパイプ部材28の第1パイプ28aが破壊
されて、図9に示すようにシート1及び第2支持部材5
が第1支持部材4に沿って後方(図8の紙面右方)に移
動し始める。この時には、乗員の肩付近及び頭部がシー
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
かなり接近した状態、又は乗員の肩付近及び頭部がシー
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
当った状態となっている。
【0060】これにより、乗員の肩付近及び頭部がシー
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
当った状態で、シート1及び第2支持部材5が第1支持
部材4に沿って後方(図8の紙面右方)に移動するので
あり、図8及び図10(イ)から図9及び図10(ロ)
に示すように、ストッパー9及び連係部材11がパイプ
部材28を押し潰していく。これにより、シート1及び
第2支持部材5の後方(図8の紙面右方)への移動に対
して、主にパイプ部材28の第2パイプ28cから抵抗
が与えられる状態となり、シート1及び第2支持部材5
の後方(図8の紙面右方)への移動による衝撃が、パイ
プ部材28によって吸収される。
ト1の背もたれ部1b及びヘッドレスト(図示せず)に
当った状態で、シート1及び第2支持部材5が第1支持
部材4に沿って後方(図8の紙面右方)に移動するので
あり、図8及び図10(イ)から図9及び図10(ロ)
に示すように、ストッパー9及び連係部材11がパイプ
部材28を押し潰していく。これにより、シート1及び
第2支持部材5の後方(図8の紙面右方)への移動に対
して、主にパイプ部材28の第2パイプ28cから抵抗
が与えられる状態となり、シート1及び第2支持部材5
の後方(図8の紙面右方)への移動による衝撃が、パイ
プ部材28によって吸収される。
【0061】この場合、図8及び図9に示すように、シ
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って後
方(図8の紙面右方)に移動するのと一緒に、バックル
部21が後方(図8の紙面右方)に移動するので、バッ
クル部21がシート1の背もたれ部1bから離れると言
う状態は生じない。
ート1及び第2支持部材5が第1支持部材4に沿って後
方(図8の紙面右方)に移動するのと一緒に、バックル
部21が後方(図8の紙面右方)に移動するので、バッ
クル部21がシート1の背もたれ部1bから離れると言
う状態は生じない。
【0062】図11(イ)及び図3(イ)に示すよう
に、通常の使用状態においてバネ10の付勢力によりス
トッパー9の先端部9aが第1支持部材4の天井部に接
当しており、ストッパー9から後方(図11(イ)の紙
面左方)に少し離れた第1支持部材4の天井部に、3個
の開口部4bが形成されている。支持板7においても同
様に、3個の開口部7b及び1個の開口部7c(図3
(イ)参照)が形成されている。
に、通常の使用状態においてバネ10の付勢力によりス
トッパー9の先端部9aが第1支持部材4の天井部に接
当しており、ストッパー9から後方(図11(イ)の紙
面左方)に少し離れた第1支持部材4の天井部に、3個
の開口部4bが形成されている。支持板7においても同
様に、3個の開口部7b及び1個の開口部7c(図3
(イ)参照)が形成されている。
【0063】これにより、前述のようにシート1及び第
2支持部材5が第1支持部材4に沿って後方(図8の紙
面右方)に移動すると、支持板7及びストッパー9も一
緒に第1支持部材4に沿って後方(図10(イ)の紙面
右方及び図11(イ)の紙面左方)に移動することにな
り、シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパ
イプ部材28によって吸収される。ストッパー9の先端
部9aが第1支持部材4の開口部4bに達すると、図1
0(ロ)及び図11(ロ)に示すように、バネ10の付
勢力によりストッパー9が上方(図3(ロ)の紙面反時
計方向)に揺動して、ストッパー9が支持板7の開口部
7cに入り込みながら、ストッパー9の先端部9aが第
1支持部材4の開口部4b及び支持板7の開口部7bに
入り込んで、シート1及び第2支持部材5の前方及び後
方への移動が止められる。
2支持部材5が第1支持部材4に沿って後方(図8の紙
面右方)に移動すると、支持板7及びストッパー9も一
緒に第1支持部材4に沿って後方(図10(イ)の紙面
右方及び図11(イ)の紙面左方)に移動することにな
り、シート1及び第2支持部材5の移動による衝撃がパ
イプ部材28によって吸収される。ストッパー9の先端
部9aが第1支持部材4の開口部4bに達すると、図1
0(ロ)及び図11(ロ)に示すように、バネ10の付
勢力によりストッパー9が上方(図3(ロ)の紙面反時
計方向)に揺動して、ストッパー9が支持板7の開口部
7cに入り込みながら、ストッパー9の先端部9aが第
1支持部材4の開口部4b及び支持板7の開口部7bに
入り込んで、シート1及び第2支持部材5の前方及び後
方への移動が止められる。
【0064】[発明の実施の第2別形態]前述の[発明
の実施の形態]において、ロッド27によりシート1の
座部1aの前部を上方に持ち上げるように構成している
が、ロッド27によりシート1の座部1aの前部をあま
り上方に持ち上げないようにし、シート1に着座した乗
員が前方に移動し沈み込もうとして着座した乗員の太股
によりシート1の座部1aの前部が押されて沈み込む状
態を、ロッド27によって受け止めるようにして阻止す
ることにより、シート1に着座した乗員が前方に移動し
沈み込もうとする状態を阻止するように構成してもよ
い。
の実施の形態]において、ロッド27によりシート1の
座部1aの前部を上方に持ち上げるように構成している
が、ロッド27によりシート1の座部1aの前部をあま
り上方に持ち上げないようにし、シート1に着座した乗
員が前方に移動し沈み込もうとして着座した乗員の太股
によりシート1の座部1aの前部が押されて沈み込む状
態を、ロッド27によって受け止めるようにして阻止す
ることにより、シート1に着座した乗員が前方に移動し
沈み込もうとする状態を阻止するように構成してもよ
い。
【0065】前述の[発明の実施の形態]において、B
ピラーの内部に配置されたプリテンショナー装置を廃止
して、設定値以上の大きな前方への慣性力がシート1に
掛かると、バックル部21が下方に移動し、その後にシ
ートベルト23が着座する乗員によって引かれると、バ
ックル部21が上方に移動するように構成してもよい
(この場合、バックル部21の上方への移動に対して抵
抗が与えられる)。
ピラーの内部に配置されたプリテンショナー装置を廃止
して、設定値以上の大きな前方への慣性力がシート1に
掛かると、バックル部21が下方に移動し、その後にシ
ートベルト23が着座する乗員によって引かれると、バ
ックル部21が上方に移動するように構成してもよい
(この場合、バックル部21の上方への移動に対して抵
抗が与えられる)。
【0066】前述の[発明の実施の形態]及び[発明の
実施の第1別形態]では、シート1の座部1aを第2支
持部材5に固定して、シート1の座部1a及び背もたれ
部1bが第1支持部材4に沿って前方(後方)に移動す
るように構成しているが、これを次のように構成しても
よい。シート1の座部1aを第1支持部材4に固定し、
シート1の背もたれ部1bを第2支持部材5に取り付
け、設定値以上の前方(後方)への慣性力が掛かると、
シート1の背もたれ部1b及び第2支持部材5が前方
(後方)に移動し、シート1の座部1aは移動しないよ
うに構成して、シート1の背もたれ部1b及び第2支持
部材5の移動による衝撃が、パイプ部材14(パイプ部
材28)によって吸収されるように構成する。シート1
の背もたれ部1b及び第2支持部材5の前方への移動に
よって、操作アーム26が上方に揺動操作され、バック
ル部21が斜め後方の下方に移動するように構成する。
実施の第1別形態]では、シート1の座部1aを第2支
持部材5に固定して、シート1の座部1a及び背もたれ
部1bが第1支持部材4に沿って前方(後方)に移動す
るように構成しているが、これを次のように構成しても
よい。シート1の座部1aを第1支持部材4に固定し、
シート1の背もたれ部1bを第2支持部材5に取り付
け、設定値以上の前方(後方)への慣性力が掛かると、
シート1の背もたれ部1b及び第2支持部材5が前方
(後方)に移動し、シート1の座部1aは移動しないよ
うに構成して、シート1の背もたれ部1b及び第2支持
部材5の移動による衝撃が、パイプ部材14(パイプ部
材28)によって吸収されるように構成する。シート1
の背もたれ部1b及び第2支持部材5の前方への移動に
よって、操作アーム26が上方に揺動操作され、バック
ル部21が斜め後方の下方に移動するように構成する。
【0067】本発明は乗用車のシート1(運転席及び助
手席)ばかりではなく、3列シート型式のミニバン等に
おいて、2列目のシートにベンチ型式ではなく独立式の
シートを採用した場合、このような2列目の独立式のシ
ートにも適用できる。
手席)ばかりではなく、3列シート型式のミニバン等に
おいて、2列目のシートにベンチ型式ではなく独立式の
シートを採用した場合、このような2列目の独立式のシ
ートにも適用できる。
【0068】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、前方からの衝
突に関して、前方への慣性力により第2支持部材が変位
するように構成し、第2支持部材の変位によりバックル
部が下方に移動するように構成することによって、イン
フレータ等のように爆発的にガスを発生させる機構を使
用せずに、シートベルトを引き込む構造を得ることがで
きるようになり、シートベルトを引き込む構造の簡素化
及び生産コストの低減と言う面で有利なものとなった。
突に関して、前方への慣性力により第2支持部材が変位
するように構成し、第2支持部材の変位によりバックル
部が下方に移動するように構成することによって、イン
フレータ等のように爆発的にガスを発生させる機構を使
用せずに、シートベルトを引き込む構造を得ることがで
きるようになり、シートベルトを引き込む構造の簡素化
及び生産コストの低減と言う面で有利なものとなった。
【0069】請求項1の特徴によると、前方への慣性力
により第2支持部材が変位すれば、バックル部が下方に
移動するように構成されているので、例えば3点式のシ
ートベルトにおいて着座した乗員の胸部付近及び腰部付
近に位置するシートベルトの部分がバックル部側から引
き込まれる状態となり、着座した乗員の腰部付近に位置
するシートベルトの部分の引き込みが遅れると言う状態
が生じ難くなって、着座した乗員の上半身の前方への倒
れを抑えると言う面で有利なものとなった。
により第2支持部材が変位すれば、バックル部が下方に
移動するように構成されているので、例えば3点式のシ
ートベルトにおいて着座した乗員の胸部付近及び腰部付
近に位置するシートベルトの部分がバックル部側から引
き込まれる状態となり、着座した乗員の腰部付近に位置
するシートベルトの部分の引き込みが遅れると言う状態
が生じ難くなって、着座した乗員の上半身の前方への倒
れを抑えると言う面で有利なものとなった。
【0070】請求項1の特徴によると、第2支持部材の
変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えてお
り、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝撃吸収機構
によって吸収されるので、前方への慣性力による第2支
持部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができ
るようになった。
変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えてお
り、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝撃吸収機構
によって吸収されるので、前方への慣性力による第2支
持部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができ
るようになった。
【0071】請求項2の特徴によると、前方からの衝突
に関して、前方への慣性力により第2支持部材が変位す
るように構成し、第2支持部材の変位により移動阻止部
材が上方に移動するように構成することによって、イン
フレータ等のように爆発的にガスを発生させる機構を使
用せずに、移動阻止部材を上方に移動させる構造を得る
ことができるようになり、移動阻止部材を上方に移動さ
せる構造の生産コストの低減と言う面で有利なものとな
った。
に関して、前方への慣性力により第2支持部材が変位す
るように構成し、第2支持部材の変位により移動阻止部
材が上方に移動するように構成することによって、イン
フレータ等のように爆発的にガスを発生させる機構を使
用せずに、移動阻止部材を上方に移動させる構造を得る
ことができるようになり、移動阻止部材を上方に移動さ
せる構造の生産コストの低減と言う面で有利なものとな
った。
【0072】請求項2の特徴によると、シートベルトが
緩むと言うような状態は生じないので、緩まないシート
ベルトと相まって、着座した乗員がシートに対して前方
に移動し沈み込もうとする状態を、移動阻止部材によっ
て的確に阻止することができるようなった。請求項2の
特徴によると、バックル部がシートに備えられていても
車体の固定部に備えられていても、これに関係なく移動
阻止部材が正常に上方に移動するのであり、バックル部
がシートに備えられた車種及び車体の固定部に備えられ
た車種の両方に支障なく対応できるので、汎用性の高い
ものとなっている。
緩むと言うような状態は生じないので、緩まないシート
ベルトと相まって、着座した乗員がシートに対して前方
に移動し沈み込もうとする状態を、移動阻止部材によっ
て的確に阻止することができるようなった。請求項2の
特徴によると、バックル部がシートに備えられていても
車体の固定部に備えられていても、これに関係なく移動
阻止部材が正常に上方に移動するのであり、バックル部
がシートに備えられた車種及び車体の固定部に備えられ
た車種の両方に支障なく対応できるので、汎用性の高い
ものとなっている。
【0073】請求項2の特徴によると、第2支持部材の
変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えてお
り、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝撃吸収機構
によって吸収されるので、前方への慣性力による第2支
持部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができ
るようになった。
変位による衝撃を吸収する前方衝撃吸収機構を備えてお
り、第2支持部材の変位による衝撃が前方衝撃吸収機構
によって吸収されるので、前方への慣性力による第2支
持部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができ
るようになった。
【0074】請求項3の特徴によると、請求項1又は2
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴による
と、通常の使用状態において乗員が乗降したり、シート
の位置を前後方向に調節したりしても、第2支持部材が
変位するようなことはないので、通常の使用状態におい
てシートを支障なく使用することができる。
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴による
と、通常の使用状態において乗員が乗降したり、シート
の位置を前後方向に調節したりしても、第2支持部材が
変位するようなことはないので、通常の使用状態におい
てシートを支障なく使用することができる。
【0075】請求項3の特徴によると、前方からの衝突
により前方への慣性力が設定値に達すると、第2支持部
材の急速な変位が許容されながら、第2支持部材の変位
による衝撃が吸収されるので、バックル部が遅れること
なく下方に移動する状態(着座した乗員の腰部付近に位
置するシートベルトの部分の引き込みが遅れることなく
行われる状態)を確保しながら、前方への慣性力による
第2支持部材の変位の乗員への影響を、少なくすること
ができるようになった。
により前方への慣性力が設定値に達すると、第2支持部
材の急速な変位が許容されながら、第2支持部材の変位
による衝撃が吸収されるので、バックル部が遅れること
なく下方に移動する状態(着座した乗員の腰部付近に位
置するシートベルトの部分の引き込みが遅れることなく
行われる状態)を確保しながら、前方への慣性力による
第2支持部材の変位の乗員への影響を、少なくすること
ができるようになった。
【0076】請求項4の特徴によると、請求項1〜3の
うちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜3
の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に
加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求
項4の特徴によると、前方からの衝突により前方への慣
性力が設定値に達して第2支持部材が変位した場合に、
第2支持部材の変位が所定位置で止められて、必要以上
の第2支持部材の変位が止められるので、前方への慣性
力による第2支持部材の変位の乗員への影響を、少なく
することができるようになった。
うちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜3
の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に
加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求
項4の特徴によると、前方からの衝突により前方への慣
性力が設定値に達して第2支持部材が変位した場合に、
第2支持部材の変位が所定位置で止められて、必要以上
の第2支持部材の変位が止められるので、前方への慣性
力による第2支持部材の変位の乗員への影響を、少なく
することができるようになった。
【0077】請求項5の特徴によると、後方からの衝突
に関して、後方への慣性力により第2支持部材が変位す
るように構成し、後方への慣性力が設定値に達するまで
は第2支持部材の変位を阻止し、且つ後方への慣性力が
設定値に達すると第2支持部材を変位させながら、第2
支持部材の変位による衝撃を吸収する後方衝撃吸収機構
を備えることにより、乗員の肩付近及び頭部が後方に移
動してシートの上部(ヘッドレスト)に当った際に、後
方衝撃吸収機構に残された多くの衝撃吸収のエネルギー
によって、後方への慣性力による乗員の肩付近及び頭部
への衝撃を適切に吸収することができるようになり、後
方への慣性力による乗員への影響を抑えることができる
ようになった。請求項5の特徴によると、通常の使用状
態において乗員が乗降したり、シートの位置を前後方向
に調節したりしても、第2支持部材が変位するようなこ
とはないので、通常の使用状態においてシートを支障な
く使用することができる。
に関して、後方への慣性力により第2支持部材が変位す
るように構成し、後方への慣性力が設定値に達するまで
は第2支持部材の変位を阻止し、且つ後方への慣性力が
設定値に達すると第2支持部材を変位させながら、第2
支持部材の変位による衝撃を吸収する後方衝撃吸収機構
を備えることにより、乗員の肩付近及び頭部が後方に移
動してシートの上部(ヘッドレスト)に当った際に、後
方衝撃吸収機構に残された多くの衝撃吸収のエネルギー
によって、後方への慣性力による乗員の肩付近及び頭部
への衝撃を適切に吸収することができるようになり、後
方への慣性力による乗員への影響を抑えることができる
ようになった。請求項5の特徴によると、通常の使用状
態において乗員が乗降したり、シートの位置を前後方向
に調節したりしても、第2支持部材が変位するようなこ
とはないので、通常の使用状態においてシートを支障な
く使用することができる。
【0078】請求項6の特徴によると、請求項5の場合
と同様に前述の請求項5の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項6の特徴によると、後方衝
撃吸収機構において、後方への慣性力が設定値に達する
までは破壊せずに第2支持部材の変位を阻止し且つ後方
への慣性力が設定値に達すると破壊して第2支持部材の
変位を許容する第1部材(第1機能)と、後方への慣性
力による第2支持部材の変位による衝撃を塑性変形しな
がら吸収する第2部材(第2機能)とを別々に備えるこ
とにより、第1及び第2部材が互いに影響を及ぼし合う
ことがなく、第1及び第2部材の機能(第1及び第2機
能)を各々独立に発揮させることが可能になって、後方
衝撃吸収機構の機能を高めることができた。
と同様に前述の請求項5の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項6の特徴によると、後方衝
撃吸収機構において、後方への慣性力が設定値に達する
までは破壊せずに第2支持部材の変位を阻止し且つ後方
への慣性力が設定値に達すると破壊して第2支持部材の
変位を許容する第1部材(第1機能)と、後方への慣性
力による第2支持部材の変位による衝撃を塑性変形しな
がら吸収する第2部材(第2機能)とを別々に備えるこ
とにより、第1及び第2部材が互いに影響を及ぼし合う
ことがなく、第1及び第2部材の機能(第1及び第2機
能)を各々独立に発揮させることが可能になって、後方
衝撃吸収機構の機能を高めることができた。
【0079】請求項7の特徴によると、請求項5又は6
の場合と同様に前述の請求項5又は6の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項7の特徴による
と、後方からの衝突により後方への慣性力が設定値に達
して第2支持部材が変位した場合に、第2支持部材の変
位が所定位置で止められて、必要以上の第2支持部材の
変位が止められるので、後方への慣性力による第2支持
部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができる
ようになった。
の場合と同様に前述の請求項5又は6の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項7の特徴による
と、後方からの衝突により後方への慣性力が設定値に達
して第2支持部材が変位した場合に、第2支持部材の変
位が所定位置で止められて、必要以上の第2支持部材の
変位が止められるので、後方への慣性力による第2支持
部材の変位の乗員への影響を、少なくすることができる
ようになった。
【図1】通常の使用状態における第1及び第2支持部
材、バックル部、操作アームの付近の縦断側面図
材、バックル部、操作アームの付近の縦断側面図
【図2】前方への慣性力により第2支持部材が前方に移
動した状態における第1及び第2支持部材、バックル
部、操作アームの付近の縦断側面図
動した状態における第1及び第2支持部材、バックル
部、操作アームの付近の縦断側面図
【図3】通常の使用状態及び前方への慣性力により第2
支持部材が前方に移動した状態におけるストッパーの付
近の縦断背面図
支持部材が前方に移動した状態におけるストッパーの付
近の縦断背面図
【図4】通常の使用状態及び前方への慣性力により第2
支持部材が前方に移動した状態におけるストッパー及び
パイプ部材の付近の縦断側面図
支持部材が前方に移動した状態におけるストッパー及び
パイプ部材の付近の縦断側面図
【図5】通常の使用状態及び前方への慣性力により第2
支持部材が前方に移動した状態における図4を反対側か
ら見たストッパー及びパイプ部材の付近の側面図
支持部材が前方に移動した状態における図4を反対側か
ら見たストッパー及びパイプ部材の付近の側面図
【図6】通常の使用状態におけるバックル部の付近の縦
断側面図
断側面図
【図7】通常の使用状態におけるバックル部の付近の縦
断背面図
断背面図
【図8】発明の実施の第1別形態において、通常の使用
状態における第1及び第2支持部材の付近の縦断側面図
状態における第1及び第2支持部材の付近の縦断側面図
【図9】発明の実施の第1別形態において、後方への慣
性力により第2支持部材が後方に移動した状態における
第1及び第2支持部材の付近の縦断側面図
性力により第2支持部材が後方に移動した状態における
第1及び第2支持部材の付近の縦断側面図
【図10】発明の実施の第1別形態において、通常の使
用状態及び後方への慣性力により第2支持部材が後方に
移動した状態におけるストッパー及びパイプ部材の付近
の縦断側面図
用状態及び後方への慣性力により第2支持部材が後方に
移動した状態におけるストッパー及びパイプ部材の付近
の縦断側面図
【図11】発明の実施の第1別形態において、通常の使
用状態及び後方への慣性力により第2支持部材が後方に
移動した状態における図10を反対側から見たストッパ
ー及びパイプ部材の付近の側面図
用状態及び後方への慣性力により第2支持部材が後方に
移動した状態における図10を反対側から見たストッパ
ー及びパイプ部材の付近の側面図
【図12】発明の実施の第1別形態において、パイプ部
材の断面図
材の断面図
【符号の説明】
1 シート
1a シートの座部
4 第1支持部材
5 第2支持部材
9 前方ストッパー機構、後方ストッパー機構
14 前方衝撃吸収機構
16 連係機構
21 バックル部
23 シートベルト
24 金具
26 連係機構
27 移動阻止部材
28 後方衝撃吸収機構
28a 後方衝撃吸収機構の第1部材
28c 後方衝撃吸収機構の第2部材
Claims (7)
- 【請求項1】 車体側に支持された第1支持部材と、シ
ートを支持する第2支持部材とを備えて、前方への慣性
力により前記第2支持部材を変位可能に前記第1支持部
材に支持すると共に、 前方への慣性力による前記第2支持部材の変位を、シー
トベルトの金具を保持するバックル部に機械的に伝達し
て、前記バックル部を下方に移動させる連係機構と、 前記第2支持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃
吸収機構とを備えてある車両のシート構造。 - 【請求項2】 車体側に支持された第1支持部材と、シ
ートを支持する第2支持部材とを備えて、前方への慣性
力により前記第2支持部材を変位可能に前記第1支持部
材に支持すると共に、 前記シートの座部の下側に位置し上方に移動することに
よって、着座した乗員が前記シートの座部に対して前方
に移動する状態を阻止する移動阻止部材を備えて、 前方への慣性力による前記第2支持部材の変位を前記移
動阻止部材に機械的に伝達して、前記移動阻止部材を上
方に移動させる連係機構と、 前記第2支持部材の変位による衝撃を吸収する前方衝撃
吸収機構とを備えてある車両のシート構造。 - 【請求項3】 前方への慣性力が設定値に達するまでは
前記第2支持部材の変位を阻止し、且つ前方への慣性力
が設定値に達すると前記第2支持部材の急速な変位を許
容しながら、前記第2支持部材の変位による衝撃を吸収
するように、前記前方衝撃吸収機構を構成してある請求
項1又は2に記載の車両のシート構造。 - 【請求項4】 前方への慣性力による前記第2支持部材
の変位を所定位置で止める前方ストッパー機構を備えて
ある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の車両の
シート構造。 - 【請求項5】 車体側に支持された第1支持部材と、シ
ートを支持する第2支持部材とを備えて、後方への慣性
力により前記第2支持部材を変位可能に前記第1支持部
材に支持すると共に、 後方への慣性力が設定値に達するまでは前記第2支持部
材の変位を阻止し、且つ後方への慣性力が設定値に達す
ると前記第2支持部材を変位させながら、前記第2支持
部材の変位による衝撃を吸収する後方衝撃吸収機構を備
えてある車両のシート構造。 - 【請求項6】 後方への慣性力が設定値に達するまでは
破壊せずに前記第2支持部材の変位を阻止し、且つ後方
への慣性力が設定値に達すると破壊して前記第2支持部
材の変位を許容する第1部材と、 後方への慣性力による前記第2支持部材の変位による衝
撃を塑性変形しながら吸収する第2部材とを備えて、前
記後方衝撃吸収機構を構成してある請求項5に記載の車
両のシート構造。 - 【請求項7】 後方への慣性力による前記第2支持部材
の変位を所定位置で止める後方ストッパー機構を備えて
ある請求項5又は6に記載の車両のシート構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229554A JP2003040013A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 車両のシート構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229554A JP2003040013A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 車両のシート構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003040013A true JP2003040013A (ja) | 2003-02-13 |
Family
ID=19061890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001229554A Pending JP2003040013A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 車両のシート構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003040013A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005119443A (ja) * | 2003-10-16 | 2005-05-12 | T S Tec Kk | 自動車用シートベルト |
WO2007080991A1 (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-19 | Ts Tech Co., Ltd. | 車両シート |
WO2007091575A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Ts Tech Co., Ltd. | 車両シート |
JP2008302719A (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-18 | Mazda Motor Corp | シートシステム |
JP2010052736A (ja) * | 2009-12-10 | 2010-03-11 | Mazda Motor Corp | バックドア及び後突用エアバッグ装置を備えた車両 |
FR2996810A1 (fr) * | 2012-10-15 | 2014-04-18 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Structure d'assise de siege montee sur biellettes pour rehausser une barre anti sous-marinage en cas de choc |
JP2014166792A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用シートスライド装置 |
JP2019006344A (ja) * | 2017-06-28 | 2019-01-17 | 株式会社タチエス | 車両用シート |
-
2001
- 2001-07-30 JP JP2001229554A patent/JP2003040013A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4734548B2 (ja) * | 2003-10-16 | 2011-07-27 | テイ・エス テック株式会社 | シートベルト付き自動車用シート |
WO2007080991A1 (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-19 | Ts Tech Co., Ltd. | 車両シート |
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EP2772388A3 (en) * | 2013-02-28 | 2018-01-31 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Vehicle seat sliding apparatus |
JP2019006344A (ja) * | 2017-06-28 | 2019-01-17 | 株式会社タチエス | 車両用シート |
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