JPH11208337A - 車輌の後部構造 - Google Patents
車輌の後部構造Info
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- JPH11208337A JPH11208337A JP10032233A JP3223398A JPH11208337A JP H11208337 A JPH11208337 A JP H11208337A JP 10032233 A JP10032233 A JP 10032233A JP 3223398 A JP3223398 A JP 3223398A JP H11208337 A JPH11208337 A JP H11208337A
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Abstract
る虞れを効果的に低減する。 【解決手段】 車輌の後端に近接して配置された乗員シ
ート32を有する車輌の後部構造にして、車輌の後突時
には乗員シートの少なくともシートバック40を後方よ
りの加害車44より退避する方向へ車体に対し相対的に
移動させる移動構造を有する。乗員シートとその後方に
位置し加害車により前方へ移動される車体部材12との
間に間隔を開けて乗員シート全体が車輌前方へ移動され
る。車輌前後方向に延在するリヤフロアサイドメンバ1
4に固定されたスライドレール22を含み、乗員シート
はスライドレールに固定され、スライドレールは加害車
より与えられる荷重が設定値を越えるとリヤフロアサイ
ドメンバに沿って車輌前方へ移動する。
Description
構造に係り、更に詳細には車輌の後端に近接して配置さ
れた乗員シートを有する車輌の後部構造に係る。
策の一つとして、例えば特開平6−87365号公報に
記載されている如く、車輌の前突時には乗員シートを車
輌後方へ枢動させ、加害車が乗員を損傷する虞れを低減
するよう構成された緊急跳ね上げ装置が既に知られてい
る。かかる緊急跳ね上げ装置によれば、車輌の前突時に
乗員が加害車により損傷される虞れを低減することがで
きる。
対する対策については従来より種々の構造が提案され実
用化ているが、車輌の後突に対する対策については開発
途上にあり、車輌の後突時にも乗員が加害車により損傷
される虞れを効果的に低減する車体構造が必要とされて
いる。特にかかる車体構造はキャビン空間を有効に活用
すべく、乗員用後席シートが車輌の後端に近接して配置
された車輌の場合に重要である。
に鑑み、本発明の主要な課題は、後突時には後席シート
に着座する乗員を後突加害車より退避する方向へ移動さ
せることにより、後席シートに着座する乗員が後突加害
車により損傷される虞れを更に一層効果的に低減するこ
とである。
発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌の後端に近接
して配置された乗員シートを有する車輌の後部構造にし
て、車輌の後突時には前記乗員シートの少なくともシー
トバックを後方よりの加害車より退避する方向へ車体に
対し相対的に移動させる移動手段を有することを特徴と
する車輌の後部構造によって達成される。
時には乗員シートの少なくともシートバックが後方より
の加害車より退避する方向へ車体に対し相対的に移動さ
れるので、乗員シートに着座する乗員が加害車による強
大な衝撃を受ける虞れが効果的に低減される。
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記移動手段は前記乗員シートの後方まで延在し加害車よ
り与えられる荷重を前記乗員シートに伝達する荷重伝達
手段を含み、前記荷重伝達手段は前記乗員シートとその
後方に位置し加害車により前方へ移動される車体部材と
の間に間隔を開けて前記乗員シート全体を車輌前方へ移
動させるよう構成される(請求項2の構成)。
の後方に位置し加害車により前方へ移動される車体部材
との間に間隔を開けて乗員シート全体が車輌前方へ移動
されるので、乗員シートとその後方に位置する車体部材
との間に間隔が開けられない場合やシートバックのみが
車輌前方へ移動される場合に比して、乗員が加害車によ
る強大な衝撃を受ける虞れが更に一層効果的に低減され
る。
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記荷重伝達手段は車輌前後方向に延在するリヤフロアサ
イドメンバに固定されたスライドレールを含み、前記乗
員シートは前記スライドレールに固定され、前記スライ
ドレールは加害車より与えられる荷重が設定値を越える
と前記リヤフロアサイドメンバに沿って車輌前方へ移動
するよう構成される(請求項3の構成)。
ライドレールに固定され、スライドレールは加害車より
与えられる荷重が設定値を越えるとリヤフロアサイドメ
ンバに沿って車輌前方へ移動されるので、車輌の後突時
に乗員シートが確実に加害車より退避する方向へ車体に
対し相対的に移動される。
効果的に達成すべく、上記請求項2又は3の構成に於い
て、車輌の後突時に前記シートバックと前記車体部材と
の間に展開するエアバッグを有するよう構成される(請
求項4の構成)。
はシートバックと車体部材との間にエアバッグが展開さ
れるので、シートバックとその後方に位置し加害車によ
り前方へ移動される車体部材との間に確実に間隔を開け
ることが可能になると共に、乗員が加害車による強大な
衝撃を受ける虞れが更に一層効果的に低減される。
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、車
体付け三点式シートベルト装置を有し、該シートベルト
装置は前記シートバックの肩部に設けられたシートベル
トロック装置を含み、該シートベルトロック装置は車輌
の後突時に前記シートベルト装置のシートベルトをロッ
クするよう構成される(請求項5の構成)。
肩部に設けられたシートベルトロック装置は車輌の後突
時にシートベルトをロックするので、シートバックが加
害車より退避する方向へ車体に対し相対的に移動される
際に乗員がシートベルトによって締め付けられることが
回避される。
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記乗員シートの少なくともシートバックを後傾角低減方
向へ車体に対し相対的に枢動させる枢動手段を有するよ
う構成される(請求項6の構成)。
なくともシートバックが後傾角低減方向へ車体に対し相
対的に枢動されるので、車輌の後突時に乗員の上体、特
に頭部が加害車より退避する方向へ車体に対し相対的に
移動され、これにより加害車及びシートバック後方の車
体部材が乗員に強大な衝撃を与える虞れが効果的に低減
される。
効果的に達成すべく、上記請求項6の構成に於いて、前
記枢動手段は前端にて前記シートバックに枢着され前記
前端より後方且つ下方の後端にて車体に枢着された支持
アームを含み、前記支持アームの前記後端は前記シート
バックの後傾角が大きいほど車輌後方に位置するよう構
成される(請求項7の構成)。
バックに枢着され前端より後方且つ下方の後端にて車体
に枢着された支持アームが設けられ、支持アームの後端
はシートバックの後傾角が大きいほど車輌後方に位置す
るので、車輌の後突時には支持アームによってシートバ
ックが確実に後傾角低減方向へ車体に対し相対的に枢動
されると共に、シートバックの後傾角が大きいほど早期
にシートバックの後傾角が低減され且つ後傾角低減角度
も大きくなる。
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、移動手
段は車輌が後突されたときに加害車より受けるエネルギ
を利用して乗員シートの少なくともシートバックを後方
よりの加害車より退避する方向へ車体に対し相対的に移
動させるよう構成される(好ましい態様1)。
ば、上記請求項1の構成に於いて、移動手段は後方より
の加害車による後突の虞れを検出する手段と、後突の虞
れが高いときには乗員シートの少なくともシートバック
を後方よりの加害車より退避する方向へ車体に対し相対
的に駆動する手段とを含むよう構成される(好ましい態
様2)。
ば、上記請求項1の構成に於いて、移動手段は乗員シー
ト全体を加害車より退避する方向へ移動させるよう構成
される(好ましい態様3)。
ば、上記好ましい態様3の構成に於いて、移動手段は乗
員シート全体をスライド式に加害車より退避する方向へ
移動させるよう構成される(好ましい態様4)。
ば、上記請求項3の構成に於いて、リヤフロアサイドメ
ンバにはリインフォースメントが固定され、スライドレ
ールはリインフォースメントに固定されるよう構成され
る(好ましい態様5)。
ば、上記好ましい態様5の構成に於いて、荷重伝達手段
は更にリヤフロアサイドメンバに沿って実質的に車輌の
後端まで延在するシートブラケットを含み、シートブラ
ケットはスライドレールに連結される(好ましい態様
6)。
ば、上記好ましい態様6の構成に於いて、リインフォー
スメントは実質的に車輌前後方向に延在する長孔を有
し、シートブラケットはボルトによりスライドレールに
連結され、ボルトは長孔に挿通されるよう構成される
(好ましい態様7)。
ば、上記請求項6の構成に於いて、エアバッグは乗員シ
ートに乗員が着座している状況に於ける車輌の後突時に
のみ展開されるよう構成される(好ましい態様8)。
ば、上記請求項4の構成に於いて、エアバッグはシート
バックの下方部の後方に展開する大型のエアバッグと、
シートバックの上方部の後方に展開する小型のエアバッ
グとよりなるよう構成される(好ましい態様9)。
ば、上記請求項4の構成に於いて、エアバッグは車輌の
前後加速度、加害車により車体の後端に与えられる荷
重、乗員シートの車輌前方への移動速度の少なくとも一
つに応答して展開されるよう構成される(好ましい態様
10)。
ば、上記請求項5の構成に於いて、シートベルト装置は
フォースリミッタ機能を有するリトラクタを含むよう構
成される(好ましい態様11)。
ば、上記好ましい態様11の構成に於いて、シートベル
ト装置はシートベルトロック装置の上方にて車体に固定
されたスリップリングを含み、シートベルトのシートベ
ルトロック装置とリトラクタとの間の部分はスリップリ
ングに挿通される(好ましい態様12)。
ば、上記請求項6の構成に於いて、枢動手段は乗員シー
ト全体を枢動させるよう構成される(好ましい態様1
3)。
ば、上記好ましい態様13の構成に於いて、乗員シート
はシート本体を含み、シート本体がその実質的に後端の
周りに下方へ枢動されることにより乗員シート全体が枢
動されるよう構成される(好ましい態様14)。
ば、上記好ましい態様13の構成に於いて、乗員シート
はシート本体を含み、シート本体がその実質的に前端の
周りに上方へ枢動されることにより乗員シート全体が枢
動されるよう構成される(好ましい態様15)。
ば、上記請求項7の構成に於いて、支持アームの後端は
その前端より後方且つ下方に位置するよう構成される
(好ましい態様16)。
ば、上記請求項7の構成に於いて、シートバックの後傾
角は支持アームの後端の車輌前後方向位置により調節さ
れるよう構成される(好ましい態様17)。
ば、上記請求項1の構成に於いて、シートバックの背面
の少なくとも下方部にはエネルギ吸収材が取り付けられ
る(好ましい態様18)。
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
の後部構造の第一の実施形態を後突前の状態及び後突後
の状態について示す概略構成図、図3及び図4はそれぞ
れ図1及び図2に示された要部を示す拡大部分図、図5
は図3の線V−Vに沿う拡大断面図、図6は第一の実施
形態の要部の分解斜視図である。
示し、12は車輌後端の車体部材を示し、14は車輌の
左右両側に設けられ車輌前後方向に延在するリヤフロア
サイドメンバを示している。図5に詳細に示されている
如く、各リヤフロアサイドメンバ14は実質的に上向き
に開いた断面コの字形をなし、その内部には実質的に下
向きに開いた断面コの字形をなしリヤフロアサイドメン
バ14に沿って延在するリインフォースメント16が固
定的に配置さている。リヤフロアサイドメンバ14及び
リインフォースメント16上にはフロアパン18が配置
され且つこれらに溶接により固定されている。
内側には実質的に下向きに開いた断面コの字形をなすシ
ートブラケット20が配置され、フロアパン18上には
実質的に上向きに開いた断面コの字形をなすシートレー
ル22が配置されている。シートブラケット20及びシ
ートレール22もリヤフロアサイドメンバ14に沿って
延在している。特に図示の実施形態に於いては、左右の
シートブラケット20の後方部は僅かに下方へ傾斜した
後実質的に水平に後方へ延在しており、それらの後端に
は車輌横方向に延在するクロスメンバ24が固定的に連
結されている。クロスメンバ24の後方側にはリヤバン
パ26が固定されている。
2はシートブラケットの下面に固定されたナット28及
びこれに螺合するボルト30によりリインフォースメン
ト16及びフロアパン18に対し固定されている。リイ
ンフォースメント16の水平の壁部にはボルト30を受
けるボルト孔16Aに連続してリインフォースメントの
長手方向に延在する長孔16Bが設けられており、長孔
16Bの幅はボルト孔16Aの直径よりも小さく設定さ
れている。
2の前脚部材34及び後脚部材36の下端が係合してお
り、これらの脚部材の少なくとも一方はそれ自身周知の
ストッパによりシートレール22に対し相対的に前後方
向に位置調節可能に固定されている。またシート32は
シート本体38と該シート本体の後端に枢支装置39に
より枢支されたシートバック40とよりなっている。シ
ートバック40の後傾角は図には示されていない調節機
構により調節可能であり、またシートバック40の上端
にはヘッドレスト42が取り付けられている。
されると、図4に詳細に示されている如く、後突加害車
44よりリヤバンパ26及びクロスメンバ24を介して
車輌に与えられる前向きの荷重によりリヤフロアサイド
メンバ14の後端部が座屈変形され、これにより後突加
害車のエネルギが吸収される。またシートブラケット2
0が荷重伝達手段の一部として機能し車輌前方へ駆動さ
れることにより、ボルト30は長孔16Bを拡幅変形さ
せつつ車輌前方へ移動し、これによりシートブラケット
20はシートレール22と共に車輌前方へ移動する。
材36はシートレール22に対し固定された状態にある
ので、これらの脚部材はシートレールと共に車体に対し
相対的に車輌前方へ移動される。従って図2に示されて
いる如く、後突加害車44により車輌前方へ移動される
車輌後端の車体部材12と後席シート32、特にそのシ
ートバック40との間に実質的に元の間隔が維持された
状態で後席シート全体がリヤフロアサイドメンバ14に
沿って後突加害車44より退避する方向へ移動される。
合には、車輌の後突時に加害車44による強大な衝撃が
車輌後端の車体部材12を介して後席シート32、特に
そのシートバック40やヘッドレスト42及び乗員に作
用するのに対し、図示の第一の実施形態によれば、シー
トブラケット20及びシートレール22が荷重伝達手段
の一部として機能することにより後席シート全体が後突
加害車44より退避する方向へ移動するので、車輌の後
突時に加害車44による強大な衝撃が車輌後端の車体部
材12を介して後席シート32及びその乗員に作用する
虞れを効果的に低減することができる。
の後突時には車輌後端の車体部材12とシートバック4
0との間に実質的に元の間隔が維持された状態で後席シ
ート32全体を後突加害車44より退避する方向へ移動
させることができるので、かかる間隔が維持されない場
合に比して車輌の後突時に於ける乗員の安全性を更に一
層向上させることができる。
に於いて仮想線にて示されている如く、荷重伝達手段の
一部として機能するシートブラケット20の後端にウレ
タンの如きエネルギ吸収材よりなるエネルギ吸収部材4
6が取り付けられてもよく、かくしてエネルギ吸収部材
46が使用される場合には、車輌の後突時に後席シート
の乗員が受ける衝撃を更に一層低減することができる。
の後部構造の第二の実施形態を後突前の状態及び後突後
の状態について示す概略構成図、図9は図7及び図8に
示された電子制御装置による制御を示すフローチャート
である。尚図7及び図8に於いて、図1及び図2に示さ
れた部材と同一の部材にはこれらの図に於いて付された
符号と同一の符号が付されている。
2は車輌後端の車体部材12の近傍まで延在しており、
クロスメンバ24は左右一対のリヤフロアサイドメンバ
14の後端部に固定的に連結されている。またシートレ
ール22はシートブラケット20が設けられていない点
を除き第一の実施形態と同様の要領にてリヤフロアサイ
ドメンバ14に固定されたリインフォースメントの水平
の壁部に固定されている。
及び上端の近傍の背面側にはそれぞれ図8に示されてい
る如く下側エアバッグ48及び上側エアバッグ50を展
開させるインフレータ52及び54が設けられている。
展開状態に於ける下側エアバッグ48の大きさは上側エ
アバッグ50よりも大きい。インフレータ52及び54
は後席シート32の下方に配置された例えばマイクロコ
ンピュータの如き電子制御装置56により図9に示され
た制御フローに従って制御される。
イドメンバ14の後端部に設けられた加速度センサ58
L及び58Rより対応するリヤフロアサイドメンバ14
の後端部の前後方向の加速度Gl 及びGr を示す信号、
後席シート32の前脚部材34に設けられたポジション
センサ60より後席シート32の位置を示す信号、車輌
後端の車体部材12に設けられた荷重センサ62より車
輌がその後方より受ける荷重Pを示す信号、後席シート
32のシート本体38内に配置された荷重検出式の乗員
検知センサ64L及び64Rよりそれぞれ後席シートの
左右の席に乗員が着座しているか否かを示す信号が入力
されるようになっている。
るインフレータ52及び54の制御について説明する。
尚図9に示されたフローチャートによる制御は図には示
されていないイグニッションスイッチの閉成により開始
される。
サ58L及び58Rにより検出されたリヤフロアサイド
メンバ14の後端部の前後方向の加速度Gl 及びGr を
示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いて
は、乗員検知センサ64L及び64Rよりの信号に基づ
き後席シート32の左右の席の少なくとも一方に乗員が
着座しているか否かの判別が行われ、否定判別が行われ
たときにはステップ10へ戻り、肯定判別が行われたと
きにはステップ30へ進む。
サ60よりの信号に基づき後席シート32が予め設定さ
れた基準位置よりも後方にあるか否かの判別が行われ、
否定判別が行われたときにはステップ10へ戻り、肯定
判別が行われたときにはステップ40へ進む。
8Lにより検出された左側のリヤフロアサイドメンバ1
4の後端部の前後方向の加速度Gl が予め設定された基
準値Glo以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別が
行われたときにはステップ60へ進み、否定判別が行わ
れたときにはステップ50へ進む。
8Rにより検出された右側のリヤフロアサイドメンバ1
4の後端部の前後方向の加速度Gr が予め設定された基
準値Gro以上であるか否かの判別が行われ、否定判別が
行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行わ
れたときにはステップ60へ進む。
により検出された荷重Pが基準値Po 以上であるか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ
80に於いて下側エアバッグ48のみが展開され、肯定
判別が行われたときにはステップ90に於いて下側エア
バッグ48及び上側エアバッグ50の両方が展開され
る。
サ62により検出された荷重Pが基準値Po 以上である
か否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはス
テップ10へ戻り、肯定判別が行われたときにはステッ
プ90へ進み下側エアバッグ48及び上側エアバッグ5
0の両方が展開される。
乗員が着座しており且つ後席シートが比較的後方に位置
する状況に於いて、車輌が加害車により後突されリヤサ
イドメンバ14の後端部の加速度が高くなると、加速度
センサ58R若しくは58Lにより検出される加速度G
l 若しくはGr が基準値以上になり、ステップ40又は
ステップ50に於いて肯定判別が行われる。後突車輌の
前端の高さがそれほど高くないときには、荷重センサ6
2により検出される荷重Pが基準値以上にならないの
で、ステップ60に於いて否定判別が行われ、ステップ
80に於いて下側エアバッグ48が展開される。また車
輌が後突を受けると、シートレール22がリアフロアサ
イドメンバ14に対し相対的に車輌前方へ駆動され、こ
れにより後席シート32全体が車体に対し相対的に車輌
前方へ駆動される。
輌の後突時には車輌後端の車体部材12とシートバック
40との間に実質的に元の間隔が維持された状態で後席
シート32全体を後突加害車より退避する方向へ移動さ
せることができると共に、後突車輌による強大な衝撃が
後席シート32に作用することがエアバック48により
防止されるので、第一の実施形態の場合に比して更に一
層効果的に乗員の安全性を向上させることができる。
車輌の前端の高さが比較的大きいときには、荷重センサ
62により検出される荷重Pも基準値以上になり、ステ
ップ60に於いて肯定判別が行われることにより、ステ
ップ90に於いて下側エアバッグ48及び上側エアバッ
グ50の両方が展開されるので、前端の高さが比較的大
きい車輌による後突を受ける場合にも後席シートに着座
する乗員の安全を確実に確保することができる。
シート32に乗員が着座していない場合にはステップ2
0に於いて否定判別が行われ、また後席シート32が比
較的前方にあるときにはステップ30に於いて否定判別
が行われ、これによりステップ40〜90は実行されな
いので、車輌が後突を受けても後席シートの乗員に危険
が及ぶ虞れがない状況に於いてエアバッグが無駄に展開
されることを防止することができる。
三の実施形態を示す概略構成図、図11は図10に示さ
れたシートベルトロック装置の縦断面図、図12は図1
1の線XII−XIIに沿う横断面図である。尚図10
に於いて、図1に示された部材と同一の部材には図1に
於いて付された符号と同一の符号が付されている。
にはそれぞれ左右の席に対応して一対の三点式のシート
ベルト装置66が設けられている。各シートベルト装置
66は下端にて取り付け装置68によりシート本体38
のアウトボード側の側部又は車体に固定されたシートベ
ルト70を有している。シートベルト70はシートバッ
ク40のアウトボード側の側面の上端に設けられたシー
トベルトロック装置72及びその上方の車体部材74に
固定されたスリップリング76を経てリトラクタ78ま
で延在している。
シートベルトロック装置72との間の部分はシート本体
38の左右方向中央部に設けられた図には示されていな
いストッパに固定されるようになっている。リトラクタ
78はシートバック40よりアウトボード側且つ後方の
車体部材に固定されており、フォースリミッタ機能、即
ちシートベルト70に所定値以上の強大な張力が作用す
るとシートベルトの繰出しを許す機能を有している。
く、シートベルトロック装置72はケーシング74と該
ケーシング内に回転可能に配置された一対の下側ガイド
ローラ76及び一対の上側ガイドローラ78とを有し、
シートベルト70は下側ガイドローラ76と上側ガイド
ローラ78との間に於いては直線的に延在し、これらの
ガイドローラにより往復動可能に案内されるようになっ
ている。シートベルト70の直線的に延在する部分70
Aの車輌前方側には固定クランプ80が固定的に配置さ
れており、固定クランプ80は部分70Aに近接してこ
れに沿って直線的に延在している。固定クランプ80の
部分70Aに対向する側面には樹脂製の摩擦部材80A
が固定されている。
動クランプ82が実質的に水平に延在する枢軸84によ
り上下方向に揺動可能に枢支され、可動クランプ82は
その上下に配置された引張りコイルばね86及び88に
より図示の標準位置に維持されるようになっている。可
動クランプ82の部分70Aに対向する円弧面には樹脂
製の摩擦部材81が固定されており、摩擦部材81は複
数の逆止歯81A及び81Bを有している。
ときには逆止歯81A及び81Bは部分70Aより僅か
に隔置されるが、可動クランプ82が枢軸84の周りに
上下方向に枢動すると部分70Aに係合するよう、逆止
歯81A及び81Bの高さは摩擦部材の中央部より上下
方向の端部へ向かうにつれて漸次増大している。特に中
央部より上方の逆止歯81Aは斜め上方へ突出し、逆に
中央部より下方の逆止歯81Bは斜め下方へ突出してい
る。
錘90が車輌前後方向に往復動可能に配置されている。
慣性錘90はその前後に配置された引張りコイルばね9
2及び94により図示の標準位置に維持されるようにな
っている。また慣性錘90は可動クランプ82へ向けて
突出する丸棒状の突起90Aを有し、突起90Aは可動
クランプ82のインボード側の側面に設けられた長溝9
6にこれに沿って往復動可能に嵌入している。長溝96
はその前端より後端の方向に見て下方へ傾斜して延在し
ている。
90がケーシング74に対し相対的に後方へ移動する
と、突起90A及び長溝96のカム作用により可動クラ
ンプ82が枢軸84の周りに上方へ枢動し、中央部より
下方の逆止歯81Bが部分70Aに逆止係合し、これに
より可動クランプ82は固定クランプ80と共働して部
分70Aがケーシング74内を上方へ移動することを阻
止する。
対的に前方へ移動すると、突起90A及び長溝96のカ
ム作用により可動クランプ82が枢軸84の周りに下方
へ枢動し、中央部より上方の逆止歯81Aが部分70A
に逆止係合し、これにより可動クランプ82は固定クラ
ンプ80と共働して部分70Aがケーシング74内を下
方へ移動することを阻止する。
より後突されると、シートレール22が車輌前方へ移動
され、これにより第二の実施形態の場合と同様の要領に
て後席シート32全体が車輌前方へ移動されるので、後
席シートの乗員の安全を確実に確保することができる。
移動されると、シートベルト70の張力が増大すること
により、乗員がシートベルト70によって挾圧される虞
れがある。しかし図示の第三の実施形態によれば、シー
トバック40の側面の上端にはシートベルトロック装置
72が設けられており、車輌の後突時には慣性錘90が
ケーシング74に対し相対的に後方へ移動し、可動クラ
ンプ82が上方へ枢動し、シートベルト70の部分70
Aがケーシング74内を上方へ移動することを阻止する
ので、車輌の後突時にシートベルトロック装置72より
下方のシートベルト70の張力が過剰に増大することが
阻止され、これにより乗員がシートベルト70によって
挾圧されることを確実に防止することができる。
ラクタ78はフォースリミッタ機能を有しており、車輌
の後突時に後席シート32全体が車体に対し相対的に車
輌前方へ移動され、シートベルトロック装置72とリト
ラクタ78との間のシートベルト70に強大な張力が作
用すると、リトラクタ78はシートベルトを繰り出すの
で、車輌の後突時に後席シート全体が車輌前方へ移動す
ることがシートベルト70によって阻害されることを確
実に防止することができる。
四の実施形態を示す概略構成図である。尚図13に於い
て、図1に示された部材と同一の部材には図1に於いて
付された符号と同一の符号が付されている。
シートである車輌に適しており、この実施形態に於いて
は、リヤフロアサイドメンバ14には第二の実施形態に
於けるシートレール22と同様の要領にて駆動部材98
が固定されている。駆動部材98はリヤフロアサイドメ
ンバ14に沿って延在し、後端に上方へ向けて突出する
突起98Aを有している。
車体に固定され、上端にて枢軸100によりシート本体
38の後端部を枢支している。一方前脚部材34は上端
にて枢軸102によりシート本体の前端部に枢着され、
下端にて枢軸104により駆動部材98の前端に枢支さ
れている。
より後突されることによって駆動部材98が車輌前方へ
移動され、前脚部材34の下端が駆動部材98により車
輌前方へ移動されると、シート本体38の前端部が下方
へ移動し、これにより図13に於いて矢印にて示されて
いる如く、シート32全体が枢軸100の周りに枢動す
る。従って図示の第四の実施形態によれば、シートバッ
ク40及び乗員の上半身を確実に加害車より退避する方
向へ車体に対し相対的に移動させることができ、これに
より車輌の後突時に於ける後席シート乗員の安全性を向
上させることができる。
の後突時には後席シート32全体が車輌前方へ枢動され
るので、シートバック40のみが枢動される場合に比し
て乗員の腰部に対する負担を軽減することができる。ま
た後席シート32は車輌の後突時にシート本体38の後
端部の周りに車輌前方へ枢動するので、例えば後席シー
トがシート本体の前端部の周りに枢動する場合に比し
て、乗員が車体に対し相対的に前方且つ上方へ過剰に移
動される虞れを低減することができる。
車輌の後部構造の第五の実施形態を後突前の状態及び後
突後の状態について示す概略構成図である。尚これらの
図に於いて、図1に示された部材と同一の部材には図1
に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
の前脚部材34の下端はリインフォースメントの如き車
体部材に固定されたブラケット106に枢軸106Aに
より枢支され、後脚部材36は上側リンク108と下側
リンク110とよりなり、これらのリンクは車輌後方へ
向けて屈曲する「く」の字状をなしている。上側リンク
108の上端は枢軸112によりシート本体38の後端
部に枢着され、その下端は枢軸114により下側リンク
110の上端に枢着され、下側リンク110の下端はリ
インフォースメントの如き車体部材に固定されたブラケ
ット116に枢支されている。
18及び駆動部材120が配置されている。駆動リンク
118はその前端より後端の方向に見て下方へ傾斜して
延在しており、前端にて枢軸114により上側リンク1
08の下端及び下側リンク110の上端に枢着され、後
端にて枢軸122により駆動部材120の前端に枢支さ
れている。駆動部材120はリヤフロアサイドメンバ1
4に沿って車輌前後方向に延在し、後端に上方へ向けて
突出する突起120Aを有している。
る駆動部材98と同様の要領にてリヤフロアサイドメン
バ14に取り付けられている。また図14及び図15に
は示されていないが、駆動リンク118の前端が車輌前
方へ移動することにより上側リンク108及び下側リン
ク110が相対的に枢動する場合にも、それら二つのリ
ンクが実質的に一直線状をなす位置を越えて枢動するこ
とがないよう、上側リンク108の下端及び下側リンク
110の上端には互いに共働して所定量以上の枢動を規
制するストッパが設けられている。
り後突されることによって駆動部材120が車輌前方へ
移動され、駆動リンク118が駆動部材120により車
輌前方へ移動されると、枢軸114が車輌前方へ移動さ
れ、これにより上側リンク108及び下側リンク110
は図15に示されている如く実質的に互いに一直線状を
なす位置まで互いに他に対し相対的に枢動する。
輌の後突時には上側リンク108及び下側リンク110
により後席シート32のシート本体38の後端部が上方
へ駆動され、これにより後席シート32全体が前脚部材
34の下端の枢軸106Aの周りに車輌前方へ枢動され
るので、後席シートの乗員を確実に加害車より退避する
方向へ車体に対し相対的に移動させることができる。
リンク108及び下側リンク110は車輌前方へ向けて
屈曲する「く」の字状をなす位置まで枢動することがな
いので、車輌の後突時に後席シート32が車輌前方へ枢
動された後上側リンク108及び下側リンク110が過
剰に相対枢動することによって車輌後方へ枢動されるこ
とに起因して後席シート32及びその乗員が後突加害車
により変形された車輌後端の車体部材に打ちつけられる
虞れを確実に低減することができる。
六の実施形態を示す概略構成図、図17は図16に示さ
れた支持部材を示す拡大断面図である。尚図16に於い
て、図1に示された部材と同一の部材には図1に於いて
付された符号と同一の符号が付されている。
の前脚部材34及び後脚部材36は第二の実施形態の場
合と同様の要領にてシートレール22に固定されるよう
になっている。また後席シート32のシートバック40
の側面の上端近傍には支持アーム124の前端が枢着さ
れ、支持アーム124の後端は車輌前後方向に延在する
支持部材126に枢支されるようになっている。支持ア
ーム124はその前端より後端の方向に見て下方へ傾斜
して延在している。
ム124の上端にはボールジョイント128が取り付け
られており、シートバック40のフレーム部材の側面の
上端部にはその長手方向に沿って延在する長孔130が
設けられている。ボールジョイント128のシャフト部
は長孔130に沿って上下方向に移動可能に且つこれよ
り脱落することがないよう長孔に挿通されている。
車輌後端の車体部材に固定的に取り付けられている。支
持部材126はその長手方向に延在する長孔132を有
しており、長孔132には一端に調節ノブ134を有す
るボルト136が挿通されている。ボルト136の他端
にはナット138が螺合し、ナット138は支持部材1
26のアウトボード側の側面に設けられたガイド溝12
6Aに沿って車輌前後方向に移動し得るようになってい
る。
134によりボルト136を緩めて支持アーム124の
後端の位置を調節し、しかる後調節ノブ134を締め付
けることにより、図14に於いて破線及び仮想線にて示
されている如くシートバック40の後傾角を任意に調節
することができる。尚長孔132は支持部材126の長
手方向に沿って互いに隔置された複数個の孔に置き換え
られ、支持アーム124の後端に固定されたシャフトが
それらの孔に選択的に挿入されることによりシートバッ
ク40の後傾角が調節されるよう修正されてもよい。
り後突され、支持部材126が車輌前方へ移動される
と、下端にて支持部材に枢支された支持アーム124が
車輌前方且つ上方へ駆動され、これにより後席シート3
2のシートバック40が枢支装置39の周りに車輌前方
へ枢動される。
輌の後突時には後席シート32のシートバック40及び
乗員の上半身を確実に加害車より退避する方向へ車体に
対し相対的に移動させることができるので、シートバッ
クが車輌前方へ枢動されない場合に比して確実に後席シ
ート乗員の安全性を向上させることができる。
ク40の後傾角が大きいほど車輌の後突時に乗員が受け
る衝撃が大きく且つ後突の影響をその早期に受け易い
が、特に図示の第六の実施形態によれば、シートバック
40の後傾角が大きいほど支持アーム124の後端が車
輌後方に位置し、支持アーム124の後端の位置が車輌
後方であるほど車輌の後突時に早期に支持アームが車輌
前方且つ上方へ駆動されるので、後突の影響が強く且つ
早期に現れ易いほどシートバック40を早期に且つ効果
的に車輌前方へ枢動させることができる。
端の下方部に於いても比較的強い場合には、支持部材1
26のみならずシートレール122も車輌前方へ移動さ
れるので、かかる場合にはシートバック32全体が車輌
前方へ移動されると共にシートバック40がシート本体
38に対し前方へ枢動される。
車輌の後部構造の第七の実施形態を示す概略構成図及び
平面図である。尚これらの図に於いて、図1に示された
部材と同一の部材には図1に於いて付された符号と同一
の符号が付されている。
2はリヤフロアサイドメンバ14に固定されたリインフ
ォースメントに剛固に取り付けられており、後席シート
32の前脚部材34及び後脚部材36は取り付け装置1
40によりシートレール22に取り付けられている。図
には詳細に示されていないが、取り付け装置140は電
動機の如き電気的駆動装置を含み、これにより必要に応
じて後席シート32をシートレール22に沿ってこれに
対し相対的に車輌前後方向へ自動的に移動させ得るよう
になっている。また図には示されていない位置調節装置
により取り付け装置140自体の車輌前後方向位置を調
節することにより後席シート32の位置を手動的に調節
し得るようになっている。
中央にはそれぞれ無線式のプリクラッシュセンサ142
〜146が設けられている。プリクラッシュセンサ14
2〜146は例えば超音波や電波により車輌後方の物体
の存在及びその物体までの距離D1 〜D3 を検出するよ
うになっている。プリクラッシュセンサ142〜146
により検出された距離D1 〜D3 を示す信号及び車速セ
ンサ148により検出された車速Vを示す信号は電子制
御装置150へ入力される。
サ142〜146により検出されたは距離D1 〜D3 に
基づき例えばそれらの最小値として後方の車輌152ま
での距離Dを演算し、例えば距離Dの時間微分値Dd と
車速センサ148により検出された車速Vとの偏差Dd
−Vとして後方の車輌152の相対速度Vreを演算し、
距離D1 〜D3 の大きさの関係に基づき車輌154に対
する後方の車輌152の左右方向のオフセット量Os を
演算し、これらに基づき後突の危険性を予測し、後突の
危険性が予め設定された基準値以上になると警報装置1
56を作動させると共に、取り付け装置140を作動さ
せて後席シート32を車輌前方へ移動させるようになっ
ている。
32のシートバック40の背面には例えばウレタンの如
きエネルギ吸収材よりなるエネルギ吸収部材158が取
り外し可能に取り付けられており、エネルギ吸収部材1
58の厚さは上端より下端へ向かうにつれて漸次大きく
なるよう設定されている。
後突の危険が発生すると、警報装置156が作動される
ことによって車輌の乗員に後突の虞れがある旨の警報が
発せられると共に、後席シート32全体が取り付け装置
140により車輌前方へ自動的に移動される。従ってこ
の実施形態によれば、車輌が実際に後突を受ける直前に
後席シート32及びその乗員を後突加害車より退避する
方向へ自動的に移動させ、これにより乗員の安全性を向
上させることができる。
トバック40の背面にはエネルギ吸収部材158が取り
付けられているので、このエネルギ吸収部材によっても
後席シートの乗員が後突加害車より受ける衝撃を緩和す
ることができ、またエネルギ吸収部材158は取り外し
可能であるので、例えば必要に応じて後席シート32の
後方に荷物等を積載するための空間を確保することがで
きる。
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
形態に於いては、後席シート32はスライド式に前後方
向の位置を調節し得るようになっているが、後席シート
は例えばシートレール22に固定的に取り付けられてい
てもよい。
ート32のシートバック40は枢支装置39により後傾
角を調節し得るようになっているが、車輌の後突時に後
席シート全体が後突加害車より退避する方向へ移動され
る第一乃至第三の実施形態及び第七の実施形態に於いて
は、後席シートはそのシートバック40の後傾角が一定
に固定された構造のものであってよい。
エネルギ吸収部材158は第七の実施形態に於いてのみ
設けられているが、これと同様のエネルギ吸収部材が上
述の第一乃至第六の実施形態に於いても設けらてよい。
明の請求項1の構成によれば、車輌の後突時には乗員シ
ートの少なくともシートバックが後方よりの加害車より
退避する方向へ車体に対し相対的に移動されるので、乗
員シートに着座する乗員が加害車による強大な衝撃を受
ける虞れを効果的に低減し、これにより後突時に於ける
乗員の安全性を更に一層向上させることができる。
とその後方に位置し加害車により前方へ移動される車体
部材との間に間隔を開けて乗員シート全体が車輌前方へ
移動されるので、乗員シートとその後方に位置する車体
部材との間に間隔が開けられない場合やシートバックの
みが車輌前方へ移動される場合に比して、乗員が加害車
による強大な衝撃を受ける虞れを更に一層効果的に低減
することができる。
はスライドレールに固定され、スライドレールは加害車
より与えられる荷重が設定値を越えるとリヤフロアサイ
ドメンバに沿って車輌前方へ移動されるので、車輌の後
突時に乗員シートを確実に加害車より退避する方向へ車
体に対し相対的に移動させることができる。
時にはシートバックと車体部材との間にエアバッグが展
開されるので、シートバックとその後方に位置し加害車
により前方へ移動される車体部材との間に確実に間隔を
開けることができると共に、乗員が加害車による強大な
衝撃を受ける虞れを更に一層効果的に低減することがで
きる。
クの肩部に設けられたシートベルトロック装置は車輌の
後突時にシートベルト装置のシートベルトをロックする
ので、シートバックが加害車より退避する方向へ車体に
対し相対的に移動される際に乗員がシートベルトによっ
て締め付けられることを回避し、これによりシートベル
トがロックされない場合に比して乗員の安全性を更に一
層向上させることができる。
の少なくともシートバックが後傾角低減方向へ車体に対
し相対的に枢動され、これにより車輌の後突時に乗員の
上体、特に頭部が加害車より退避する方向へ車体に対し
相対的に移動されるので、加害車及びシートバック後方
の車体部材が乗員に強大な衝撃を与える虞れを効果的に
低減することができる。
ートバックに枢着され前端より後方且つ下方の後端にて
車体に枢着された支持アームが設けられ、支持アームの
後端はシートバックの後傾角が大きいほど車輌後方に位
置するので、車輌の後突時には支持アームによってシー
トバックを確実に後傾角低減方向へ車体に対し相対的に
枢動させることができると共に、シートバックの後傾角
が大きいほど早期にシートバックの後傾角を低減し且つ
後傾角低減角度も大きくすることができ、これによりシ
ートバックの後傾角が大きい場合にも後突時の乗員の安
全を確実に確保することができる。
を後突前の状態について示す概略構成図である。
を後突後の状態について示す概略構成図である。
を後突前の状態について示す概略構成図である。
略構成図である。
すフローチャートである。
態を示す概略構成図である。
縦断面図である。
ある。
態を示す概略構成図である。
態を後突前の状態について示す概略構成図である。
概略構成図である。
態を示す概略構成図である。
である。
態を示す概略構成図である。
Claims (7)
- 【請求項1】車輌の後端に近接して配置された乗員シー
トを有する車輌の後部構造にして、車輌の後突時には前
記乗員シートの少なくともシートバックを後方よりの加
害車より退避する方向へ車体に対し相対的に移動させる
移動手段を有することを特徴とする車輌の後部構造。 - 【請求項2】前記移動手段は前記乗員シートの後方まで
延在し加害車より与えられる荷重を前記乗員シートに伝
達する荷重伝達手段を含み、前記荷重伝達手段は前記乗
員シートとその後方に位置し加害車により前方へ移動さ
れる車体部材との間に間隔を開けて前記乗員シート全体
を車輌前方へ移動させるよう構成されていることを特徴
とする請求項1に記載の車輌の後部構造。 - 【請求項3】前記荷重伝達手段は車輌前後方向に延在す
るリヤフロアサイドメンバに固定されたスライドレール
を含み、前記乗員シートは前記スライドレールに固定さ
れ、前記スライドレールは加害車より与えられる荷重が
設定値を越えると前記リヤフロアサイドメンバに沿って
車輌前方へ移動するよう構成されていることを特徴とす
る請求項2に記載の車輌の後部構造。 - 【請求項4】車輌の後突時に前記シートバックと前記車
体部材との間に展開するエアバッグを有することを特徴
とする請求項2又は3に記載の車輌の後部構造。 - 【請求項5】車体付け三点式シートベルト装置を有し、
該シートベルト装置は前記シートバックの肩部に設けら
れたシートベルトロック装置を含み、該シートベルトロ
ック装置は車輌の後突時に前記シートベルト装置のシー
トベルトをロックするよう構成されていることを特徴と
する請求項1に記載の車輌の後部構造。 - 【請求項6】前記乗員シートの少なくともシートバック
を後傾角低減方向へ車体に対し相対的に枢動させる枢動
手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車輌の
後部構造。 - 【請求項7】前記枢動手段は前端にて前記シートバック
に枢着され後端にて車体に枢着された支持アームを含
み、前記支持アームの前記後端は前記シートバックの後
傾角が大きいほど車輌後方に位置するよう構成されてい
ることを特徴とする請求項6に記載の車輌の後部構造。
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---|---|---|---|
JP03223398A JP4099849B2 (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 車輌の後部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
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JPH11208337A true JPH11208337A (ja) | 1999-08-03 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006103659A (ja) * | 2004-09-13 | 2006-04-20 | Mazda Motor Corp | 後突用エアバッグ装置を備えた車両 |
JP2008265668A (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Mazda Motor Corp | 車両の後部車体構造 |
JP2009046047A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Mazda Motor Corp | 車両の乗員保護装置 |
JP2010052736A (ja) * | 2009-12-10 | 2010-03-11 | Mazda Motor Corp | バックドア及び後突用エアバッグ装置を備えた車両 |
JP2010083236A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Mazda Motor Corp | シートベルト装置 |
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---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-01-29 JP JP03223398A patent/JP4099849B2/ja not_active Expired - Fee Related
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