JP2003037306A - 積層型圧電体素子およびこれを用いた圧電アクチュエータ - Google Patents

積層型圧電体素子およびこれを用いた圧電アクチュエータ

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JP2003037306A
JP2003037306A JP2001224510A JP2001224510A JP2003037306A JP 2003037306 A JP2003037306 A JP 2003037306A JP 2001224510 A JP2001224510 A JP 2001224510A JP 2001224510 A JP2001224510 A JP 2001224510A JP 2003037306 A JP2003037306 A JP 2003037306A
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piezoelectric substrate
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Hiroshi Nakatani
宏 中谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/87Electrodes or interconnections, e.g. leads or terminals
    • H10N30/871Single-layered electrodes of multilayer piezoelectric or electrostrictive devices, e.g. internal electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/50Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 素子の小型化を図り、圧電アクチュエータの
活性部から半田付け箇所まで十分な距離を確保できる積
層型圧電体素子を提供する。 【解決手段】 圧電基板7の対向する一対の側面7b,
7cからそれぞれ対向する側面に向けて互いに長さが異
なる短尺側内部電極8と長尺側内部電極9とが圧電基板
7内で交互に積層配置され、両内部電極8,9の積層部
分には活性部10が形成され、圧電基板7の対向する両
側面7b,7cの内、活性部近傍側の側面7bには短尺
側内部電極8に接続の第1外部電極131が、活性部遠
方側の側面7cには長尺側内部電極9に接続の第2外部
電極141が電気的に接続される。第1外部電極13
1は、圧電基板7の活性部近傍側の側面7bから主表面
7aと側面7cに隣接する位置まで延設される。第2外
部電極141は、第1外部電極131の側面7cに隣接す
る位置で主表面7aに回り込んで形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型圧電体素
子、およびこれを用いた圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット方式のプリンタ
のプリンタヘッドとして、圧電効果を利用した圧電アク
チュエータが使用される場合がある。このような圧電ア
クチュエータ10は、図8に示すように、圧電体素子の
厚み方向と直交する方向、いわゆるd31方向に変位す
る圧電特性を有している。そして、圧電アクチュエータ
0の底面の一部が固定基板2に接着され、また、非固
定側の端部に圧力発生室3が当接して配置されている。
また、圧電アクチュエータ1の上面には、信号入力用の
フレキシブルプリント基板(以下、FPCという)4の
一端が接続されている。これにより、FPC4から信号
を入力すると、圧電アクチュエータ10がその厚み方向
と直交する方向に変位して圧力発生室3内のインクを加
圧することでインクが外部に吐出される。
【0003】従来、このような圧電アクチュエータ10
を構成するために使用される積層型圧電体素子60とし
て、図9および図10に示す構成のものが知られている
(たとえば、特開平11−10875号公報参照)。
【0004】すなわち、従来の積層型圧電体素子6
0は、直方体状の圧電基板7を備え、この圧電基板7の
短手方向の互いに対向する各側面7b,7cからそれぞ
れ対向面に向けて互いに長さの異なる短尺側内部電極8
と長尺側内部電極9とが圧電基板7内において交互に積
層配置されるように延設されている。すなわち、各電極
8,9は、圧電基板7の長手方向については共に圧電基
板7の略全幅にわたる長さを有し、また、圧電基板7の
短手方向については、短尺側内部電極8の寸法が長尺側
内部電極9の寸法よりも短くなっている。そして、両電
極8,9が互いに重複する部分には、当該積層方向に直
交する方向に変位する活性部10が形成されている。し
たがって、図8に示すように、圧電基板7の短手方向に
おいて互いに対向する両側面7b,7cの内、図中左側
の側面7bに活性部10が隣接していて左右で非対称な
形状になっている。
【0005】そして、圧電基板7の活性部近傍側の側面
7bには各短尺側内部電極8が、また、活性部遠方側の
側面7cには長尺側内部電極9がそれぞれ引き出された
状態になっており、各々引き出された短尺側内部電極8
には第1外部電極130が、長尺側内部電極9には第2
外部電極140がそれぞれ電気的に接続されている。
【0006】さらに、上記の第1外部電極130は、圧
電基板7の活性部近傍側の側面7bから主表面7a上を
回り込んで活性部遠方側の側面7cに向けてその途中位
置まで延設されている。一方、第2外部電極140は、
圧電基板7の活性部遠方側の側面7cから主表面7a上
を回り込んで第1の外部電極130の端部と所定の間隔
dを存して対向する位置まで延設されている。なお、第
1、第2の各外部電極130,140との間に一定の間隔
dを設けるのは、両者130,140を電気的に分離する
必要があるためである。
【0007】そして、後述するように、この積層型圧電
体素子6を用いて圧電アクチュエータ10を構成する場
合に、第1、第2の各外部電極130,140に対してF
PC4の導体を電気的に接続する必要があり、そのた
め、圧電基板7の活性部遠方側の側面7cから所定距離
4だけ入り込んだ領域がFPC4を半田付けするため
に必要な半田付け予定部160として確保されている。
【0008】このような積層型圧電体素子60、および
これを用いた圧電アクチュエータ10は、たとえば、次
のようにして製作される。まず、積層型圧電体素子60
を製作するには、図11に示すように、3種類のグリー
ンシート31,32,33を用意する。つまり、短尺側
内部電極8となる導電パターン41が形成されたグリー
ンシート31と、長尺側内部電極9となる導電パターン
42が形成されたグリーンシート32と、何らの導体パ
ターンも形成されていない無地のグリーンシート33と
を用意する。なお、これらのグリーンシート31,3
2,33は、PZTなどの圧電体原料を用いて平面視矩
形状に形成して作製される。また、導電パターン41,
42はAgなどを主成分とする導電性ペーストをスクリ
ーン印刷することによって形成される。
【0009】そして、各上記の導電パターン41,42
が形成された各グリーンシート31,32を順次交互に
所定枚数ずつ積層してから、最上部と最下部に無地のグ
リーンシート33を配置した後、これらを積層方向に沿
って一括的に圧着してこれを焼成する。次いで、蒸着等
によって第1、第2の各外部電極130,140を形成
し、続いて、圧電基板7を分極することにより、短尺側
内部電極8と長尺側内部電極9との積層部分に活性部1
0を有する積層型圧電体素子60が得られる。
【0010】次に、このようにして得られた積層型圧電
体素子60を用いて圧電アクチュエータ10を製作するに
は、図12に示すように、まず、この積層型圧電体素子
0の活性部10の形成部分が固定基板2の上に重なら
ないようにして固定基板2に接着剤等を用いて固定す
る。
【0011】続いて、ダイシングソーなどを用いて、積
層型圧電体素子60の長手方向に沿って所定のピッチで
もって、一方の側面7bから他方の側面7cに向けて所
定寸法だけ切り込みを入れて活性部10を切断したスリ
ット21を形成する。これにより、各スリット21間に
独立駆動が可能な可動部220が構成される。さらに、
第1外部電極130には各々のスリット21に連なる切
り込みを入れて浅溝23を形成し、各可動部220ごと
に第1外部電極130を電気的に分離する。
【0012】引き続いて、前述の半田付け予定部160
に対してFPC4を半田付けして、各々分離された第1
外部電極130および第2外部電極140に対してFPC
4の導体を電気的に接続する。たとえば、FPC4の信
号入力側導体を各々分離された第1外部電極130に、
接地側導体を第2外部電極140にそれぞれ接続する。
また、この圧電アクチュエータ1の各々の可動部22に
対して個別に圧力発生室3を配置する。これにより、各
々分離された第1外部電極130に対して個別に信号を
入力することにより、可動部220が独立駆動されて各
圧力発生室3のインクが個別に吐出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、従来の圧電アクチュエータ10の製作に用いられ
る積層型圧電体素子60は、第1、第2の各外部電極1
0,140の主表面7a上の各端部を所定間隔dを存し
て対向させた状態で、両電極130,140にFPC4を
電気的に接続する必要がある。このため、従来の積層型
圧電体素子60では、半田付け予定部160として圧電基
板7の活性部遠方側の側面7cから比較的大きく入り込
んだ長さL4が必要になる。その結果、半田付け予定部
160は活性部10に近付くことになる。
【0014】そして、圧電アクチュエータ10の製作時
に、この半田付け予定部160にFPC4を半田付けし
たときには、FPC4の半田付け箇所が活性部10に近
付いているため、各可動部220の円滑な伸縮動作が阻
害されるばかりか、可動部220の変位に伴う振動がF
PC4を介して他の部分に伝播して、次のような不都合
を生じる。
【0015】すなわち、いま、図13(a)に示すよう
な印加電圧波形をもつ信号Vpをt 1〜t2の期間にわた
ってある所定の可動部220に対して入力した場合、F
PC4の半田付け箇所が活性部10から十分に離れてい
る場合には、同図(b)に示すように、短時間の内に振
動は減衰する。これに対して、FPC4の半田付け箇所
が活性部10に近いと、同図(c)に示すように、振動
減衰時間が長くなり、その結果、インクの吐出が不安定
となって画質の低下を引き起こす。
【0016】さらに、半田付け箇所が活性部10に近い
と、半田付けする際の熱影響によって活性部10の分極
特性が喪失して、圧電的に機能しなくなるなどの問題を
生じる。
【0017】その対策として、たとえば、積層型圧電体
素子60において、圧電基板7の活性部近傍側の側面7
bから半田付け予定部160に至るまでの距離L5を長く
設定することにより、半田付け予定部160を活性部1
0の形成箇所から遠ざけるようにすることが考えられ
る。しかし、このようにすると、圧電基板7の短手方向
の全長L3が長くなって圧電アクチュエータ10全体の小
型化が図れないばかりか、積層型圧電体素子60のコス
トアップを招来するなどの不具合を生じるため得策でな
い。
【0018】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、素子の小型化を図りつつ、圧電アクチ
ュエータを構成した場合の活性部から半田付け箇所まで
の距離を十分に確保できるようにして、良好な圧電特性
を有する積層型圧電体素子およびこの素子を用いた圧電
アクチュエータを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、直方体状の圧電基板を備え、この圧電
基板の互いに対向する一対の側面からそれぞれ対向する
側面に向けて互いの長さが異なる長尺側内部電極と短尺
側内部電極とが圧電基板内で交互に積層配置されるよう
に延設されるとともに、前記両内部電極同士の積層部分
には当該積層方向に直交する方向に変位する活性部が形
成されており、かつ、前記圧電基板の表面には、前記短
尺側内部電極が前記側面に引き出された部分と電気的に
接続される第1の外部電極と、前記長尺側内部電極が前
記側面に引き出された部分と電気的に接続される第2の
外部電極とがそれぞれ個別に形成されている積層型圧電
体素子において、次のようにしている。
【0020】すなわち、請求項1記載に係る本発明の積
層型圧電体素子は、第1外部電極が、前記圧電基板の前
記活性部近傍側の側面から主表面を回り込んで前記長尺
側内部電極が引き出される活性部遠方側の側面に隣接す
る位置まで延設される一方、前記第2外部電極は、前記
第1外部電極の活性部遠方側の側面に隣接する箇所を左
右から挟むように主表面に回り込んで形成されているこ
とを特徴としている。
【0021】この場合、第2外部電極は、請求項2記載
のように、前記圧電基板の前記活性部遠方側の側面から
主表面に回り込むように形成することができる。また、
請求項3記載のように、前記圧電基板の前記活性部遠方
側の側面と直交する側面から主表面に回り込むように形
成することもできる。
【0022】この請求項1ないし請求項3記載の発明に
よれば、従来のように第1、第2の外部電極の端面を互
いに突き合わせ対向させた構成とせずに、第1外部電極
の活性部遠方側の側面に隣接する箇所を第2の外部電極
によって左右から挟むように配置しているので、第1、
第2の各外部電極を共に圧電基板の活性部遠方側の側面
に隣接させることができる。このため、FPCを半田付
けすべき箇所は、圧電基板の活性部遠方側の側面からあ
まり奥に入り込ませる必要がなくなり、半田付けすべき
箇所を活性部の形成箇所から十分に離すことができる。
その結果、従来よりも圧電基板の短手方向の全長を短く
でき、素子全体を小型化することが可能になる。
【0023】また、請求項4記載に係る本発明の圧電ア
クチュエータは、請求項1ないし請求項3のいずれかの
積層型圧電体素子の活性部近傍側の側面からこれに対向
する側面に向けて延びるスリットをこれと直交する方向
に沿って所定のピッチで形成することにより、各スリッ
ト間に独立駆動が可能な可動部が設けられるとともに、
前記スリットで分離された第1外部電極および前記第2
外部電極に対してFPCの導体が接続されていることを
特徴としている。
【0024】この圧電アクチュエータは、FPCの半田
付け箇所が活性部から離れているので、可動部の円滑な
伸縮動作が確保されるとともに、可動部の変位に伴う振
動がFPCを介して他の部分に伝播することが抑制され
る。このため、短時間の内に振動が減衰されてインクの
吐出が安定し良好な画質が確保される。しかも、半田付
け部分が活性部から離れているので、半田付けの際の熱
の影響によって活性部の分極特性が劣化する恐れも無
く、安定した圧電特性が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。 [実施の形態1]図1は本発明の実施の形態1に係る積
層型圧電体素子の全体を示す斜視図、図2は図1のA−
A線に沿う断面図であり、図9および図10に示した従
来技術に対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0026】この実施の形態1における積層型圧電体素
子61は、直方体状の圧電基板7を備え、この圧電基板
7の短手方向の互いに対向する各側面7b,7cからそ
れぞれ対向面に向けて互いに長さの異なる短尺側内部電
極8と長尺側内部電極9とが圧電基板7内において交互
に積層配置されるように延設されている。そして、両電
極8,9が互いに重複する部分には、当該積層方向に直
交する方向に変位する活性部10が形成されている。こ
れらの構成は、図9および図10に示した従来技術の場
合と同様である。
【0027】この実施の形態1の特徴として、圧電基板
7の活性部近傍側の側面7bに引き出された短尺側内部
電極8には第1外部電極131が、圧電基板7の活性部
遠方側の側面7cに引き出された長尺側内部電極9には
左右一対の第2外部電極14 1がそれぞれ電気的に接続
されている。そして、第1外部電極131は、圧電基板
7の活性部近傍側の側面7bから主表面7a上を回り込
んで活性部遠方側の側面7cに隣接する位置まで延設さ
れている。一方、各々の第2外部電極141は、第1外
部電極131の活性部遠方側の側面7cに隣接する箇所
を左右から挟むように、当該側面7cから主表面7a上
に回り込んで形成されている。
【0028】このように、この実施の形態1では、第1
外部電極131の活性部遠方側の側面7cに隣接する箇
所を一対の第2外部電極141によって左右から挟むよ
うに配置しているので、第1、第2の各外部電極1
1,141を共に圧電基板7の活性部遠方側の側面7c
に隣接させることができる。このため、圧電アクチュエ
ータ11を構成した場合にFPC4を半田付することに
なる半田付け予定部161は、圧電基板7の活性部遠方
側の側面7cから僅かな距離L1だけ入り込んだ領域を
確保すればよく、従来のようにあまり奥に入り込ませる
必要がない。つまり、L1<<L4となる。たとえば、従
来では、L4=2.6mm必要であったものが、この実
施の形態1では、L1=1.0mmあればよく、半田付
け予定部161の短手方向の長さを大幅に短くすること
ができる。したがって、圧電基板7の短手方向の全長L
0を従来のものよりも短かく形成した場合(L0<L3
でも、半田付け予定部161を活性部10の形成箇所か
ら十分に離すことができる。その結果、従来よりも素子
全体を小型化することが可能になる。
【0029】このような積層型圧電体素子61の製作
は、基本的に図11に示した従来の場合と同様の手順に
より行なわれる。また、この積層型圧電体素子61を用
いて圧電アクチュエータ1を製作する場合も、従来と同
様な手順により行われる。
【0030】したがって、このようにして製作された圧
電アクチュエータ11は、図3に示すように、その長手
方向に沿って所定のピッチでもって、活性部近傍側の側
面7bからこれに対向する他方の側面7cに向けて活性
部10を切断して延びるスリット21が形成されてお
り、各スリット21間に独立駆動が可能な可動部221
がそれぞれ設けられている。また、各スリット21に連
なる位置には浅溝23が形成されている。そして、半田
付け予定部161にFPC4が半田付けされて、各々分
離された第1外部電極131および第2外部電極141
対してFPC4の導体が電気的に接続されている。さら
に、圧電アクチュエータ11の各々の可動部221に対し
て個別に圧力発生室3が配置される。
【0031】この構成の圧電アクチュエータ11におい
て、FPC4の半田付け箇所は、圧電基板7の活性部遠
方側の側面7cから僅かな距離L1だけ入り込んだ領域
内に収まり、活性部10から十分離れているので、可動
部221の円滑な伸縮動作が確保されるとともに、可動
部221の変位に伴う振動がFPC4を介して他の部分
に伝播することが抑制される。したがって、短時間の内
に振動が減衰されるためにインクの吐出が安定し良好な
画質が確保される。しかも、半田付け部分が活性部10
から離れているので、半田付けの際の熱の影響によって
活性部10の分極特性が劣化する恐れも無く、安定した
圧電特性が得られる。
【0032】なお、上記の実施の形態1では、第1外部
電極131に対して浅溝23を形成することで、各可動
部221ごとに第1外部電極131を電気的に分離するよ
うにているが、第1外部電極131の形成時に予めマス
クを施すことで、第1外部電極131が圧電基板7の長
手方向に沿って所定ピッチで電気的に分離された形状の
ものを製作することも可能である。
【0033】また、この実施の形態1では、FPC4の
信号入力側導体を第1外部電極13 1に、接地側導体を
第2外部電極141にそれぞれ接続するようしている
が、その逆に、FPC4の接地側導体を第1外部電極1
1に、信号入力側導体を第2外部電極141にそれぞれ
接続しても機能上は何ら問題はない。
【0034】[実施の形態2]図4は本発明の実施の形
態2に係る積層型圧電体素子の全体を示す斜視図、図5
はこの実施の形態2の積層型圧電体素子の製作過程の説
明に供する分解斜視図であり、図1および図2に示した
実施の形態1に対応する構成部分には同一の符号を付
す。
【0035】この実施の形態2の積層型圧電体素子62
の特徴は、圧電基板7の活性部遠方側の側面7cに直交
する短辺側の各側面7d,7eから一対の第2外部電極
14 2がそれぞれ立ち上げられて主表面7a上に回り込
んでおり、その回り込んだ部分で第1外部電極132
活性部遠方側の側面7cに隣接する部分を左右から挟む
ように形成されていることである。その他の構成は、実
施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説
明は省略する。
【0036】この実施の形態2の積層型圧電体素子62
を製作する場合においても、図5に示すように、短尺側
内部電極8となる導電パターン46が形成されたグリー
ンシート36と、長尺側内部電極9となる導電パターン
47が形成されたグリーンシート37と、何らの導体パ
ターンも形成されていない無地のグリーンシート38と
3種類のものを用意して、実施の形態1の場合と基本的
に同じ手順によって行われる。ただし、長尺側内部電極
9となる導電パターン47は、第2外部電極142との
接続が可能なように、グリーンシート37の一方の長辺
まで到達するとともに、短辺側にも一部が引き出されて
延出部47aが形成されている。このようにして得られ
た積層型圧電体素子62を用いて圧電アクチュエータを
製作する場合も、実施の形態1の場合と同様な手順によ
って行われるため、ここでは詳しい説明は省略する。
【0037】この実施の形態2の積層型圧電体素子62
は、実施の形態1の場合と同様、第1、第2外部電極1
2,142を共に圧電基板7の活性部遠方側の側面7c
に隣接させることができるので、半田付け予定部162
を活性部10の形成箇所から十分に離すことができる。
このため、従来よりも素子全体を小型化することが可能
であり、しかも、この積層型圧電体素子62を用いて圧
電アクチュエータを製作したときには、半田付け箇所が
活性部10から十分離れているので、インクの吐出が安
定して良好な画質が確保されるとともに、半田付けの際
の熱の影響によって活性部10の分極特性が劣化する恐
れも無く、安定した圧電特性が得られる。
【0038】なお、上記の実施の形態1,2では、3種
類のグリーンシート31,32,33、または36,3
7,38を用意して、これらを順次交互に積層した後、
焼成することで所期の積層型圧電体素子61,62を製作
しているが、次のような方法によっても製作することが
できる。
【0039】すなわち、図6に示すように、同一形状の
導電パターン49が形成された一種類のグリーンシート
39を複数枚用意し、このグリーンシート39を交互に
左右に位置ずれさせて積層して焼成した後、図中、破線
で示す位置で切断することにより積層型圧電体素子63
を製作する。したがって、この製作方法で得られる積層
型圧電体素子63は、図7に示すように、圧電基板7内
に短尺側内部電極8と長尺側内部電極9以外に、切れ端
11,12が残存することになるが、積層型圧電体素子
3の特性上は何ら問題はない。なお、同一形状の導電
パターン49が形成されたグリーンシート39を交互に
左右に位置ずれさせて積層する代わりに、グリーンシー
ト39に導電パターン49を印刷位置をずらせて形成
し、各グリーンシート39は、互いに位置ずれしないよ
うに重ね合わせても同様に図7に示すような積層型圧電
体素子63が得られる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。 (1) 請求項1ないし請求項3記載の発明に係る積層
型圧電体素子は、従来のように第1、第2の外部電極の
端面を互いに突き合わせ対向させた構成とせずに、第1
外部電極の活性部遠方側の側面に隣接する箇所を第2の
外部電極によって左右から挟むようにしているので、第
1、第2の外部電極を共に圧電基板の活性部遠方側の側
面に隣接させることができる。このため、FPCを半田
付けすべき箇所は、圧電基板の活性部遠方側の側面から
あまり奥に入り込ませる必要がなくなり、半田付けすべ
き箇所を活性部の形成箇所から十分に離すことができ
る。その結果、従来よりも圧電基板の短手方向の全長を
短くでき、素子全体を小型化することが可能になる。
【0041】(2) 請求項4記載の発明に係る圧電ア
クチュエータは、FPCの半田付け箇所が活性部から離
れるようになるので、可動部の円滑な伸縮動作が確保さ
れるとともに、可動部の変位に伴う振動がFPCを介し
て他の部分に伝播することが抑制される。このため、短
時間の内に振動が減衰されてインクの吐出が安定し良好
な画質が確保される。しかも、半田付け部分が活性部か
ら離れているため、半田付けの際の熱影響によって活性
部の分極特性が劣化する恐れも無く、安定した圧電特性
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る積層型圧電体素子
の全体を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の積層型圧電体素子を使
用した圧電アクチュエータの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る積層型圧電体素子
の全体を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2の積層型圧電体素子の製
作過程の説明に供する分解斜視図である。
【図6】本発明の積層型圧電体素子のその他の製作過程
の説明に供する分解斜視図である。
【図7】図6に示す製作過程を経て得られる積層型圧電
体素子の縦断面図である。
【図8】圧電アクチュエータの使用状態を示す断面図で
ある。
【図9】従来の積層型圧電体素子の全体を示す斜視図で
ある。
【図10】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図11】従来の積層型圧電体素子の製作過程の説明に
供する分解斜視図である。
【図12】従来の積層型圧電体素子を使用した圧電アク
チュエータの斜視図である。
【図13】圧電アクチュエータの可動部に対して所定の
駆動信号を印加した場合の振動減衰特性を示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1,10 圧電アクチュエータ 4 フレキシブルプリント基板(FPC) 61,62,63,60 積層型圧電体素子 7 圧電基板 8 短尺側内部電極 9 長尺側内部電極 10 活性部 131,132,130 第1外部電極 141,142,140 第2外部電極 161,160 半田付け予定部 21 スリット 221,220 可動部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直方体状の圧電基板を備え、この圧電基
    板の互いに対向する一対の側面からそれぞれ対向する側
    面に向けて互いの長さが異なる長尺側内部電極と短尺側
    内部電極とが圧電基板内で交互に積層配置されるように
    延設されるとともに、前記両内部電極同士の積層部分に
    は当該積層方向に直交する方向に変位する活性部が形成
    されており、かつ、前記圧電基板の表面には、前記短尺
    側内部電極が前記側面に引き出された部分と電気的に接
    続される第1の外部電極と、前記長尺側内部電極が前記
    側面に引き出された部分と電気的に接続される第2の外
    部電極とがそれぞれ個別に形成されている積層型圧電体
    素子において、 前記第1外部電極は、前記圧電基板の前記活性部近傍側
    の側面から主表面を回り込んで前記長尺側内部電極が引
    き出される活性部遠方側の側面に隣接する位置まで延設
    される一方、前記第2外部電極は、前記第1外部電極の
    活性部遠方側の側面に隣接する箇所を左右から挟むよう
    に主表面に回り込んで形成されていることを特徴とする
    積層型圧電体素子。
  2. 【請求項2】 前記第2外部電極は、前記圧電基板の前
    記活性部遠方側の側面から主表面に回り込むように形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の積層型圧電
    体素子。
  3. 【請求項3】 前記第2外部電極は、前記圧電基板の前
    記活性部遠方側の側面と直交する側面から主表面に回り
    込むように形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の積層型圧電体素子。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの積
    層型圧電体素子の活性部近傍側の側面からこれに対向す
    る側面に向けて延びるスリットをこれに直交する方向に
    沿って所定のピッチで形成することにより、各スリット
    間に独立駆動が可能な可動部が設けられるとともに、前
    記スリットで分離された第1外部電極および前記第2外
    部電極に対してフレキシブルプリント基板の導体が接続
    されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
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