JP2003035237A - コモンレール - Google Patents
コモンレールInfo
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Abstract
圧に伴って受圧座面にかかる軸力に十分に耐え得る高い
内圧疲労強度を確保することができるコモンレールの提
供。 【解決手段】 本管レールの周壁部に設けた分岐孔部に
分岐管接続用ネジスリーブが溶接され、予め枝管側に組
込んだナットの前記分岐管接続用ネジスリーブへの螺合
により締着して前記枝管を接続してなるコモンレールに
おいて、本管レールの周壁部に一体に突設した短寸状の
筒壁に分岐孔を設け、この分岐孔の先端内周の外方へ開
口する受圧座面が本管レールの外周壁より外側位置に設
けられ、かつ該分岐孔の受圧座面を除く内方部分の長さ
が本管レールの肉厚以上であって、短寸状の筒壁に分岐
管接続用ネジスリーブが溶接されていることを特徴とす
る。また、前記分岐孔の本管レール流通路開口端部周辺
に圧縮残留応力が存在していることを特徴とする。
Description
内燃機関の蓄圧式燃料噴射システムにおける高圧燃料多
岐管のようなコモンレールに関するものである。
ば図3、図4に示す燃料分配管がある(特開平9−23
6064号公報参照)。この燃料分配管は、円形パイプ
からなる本管レール11側の周壁部に設けた内部の流通
路11−1に通ずる分岐孔11−2部を外方に開口する
受圧座面11−3となし、かつ該受圧座面付近の本管レ
ール11の外周面を平滑面11−4となし、この平滑面
11−4に枝管接続用ネジスリーブ12を突き合わせて
その端部を本管レール11に溶接し、この枝管接続用ネ
ジスリーブ12に枝管(分岐管)13を挿入しその先端
部の押圧座面13−1を前記受圧座面11−3に当接係
合せしめ、予め枝管13側に組込んだ締付け用ナット1
4を前記枝管接続用ネジスリーブ12に螺合させて締め
つけることにより、枝管13の拡径部13−2での押圧
に伴って締着して接続構成する方式となっている。
に示すコモンレールには、以下に示す問題点がある。す
なわち、この方式は図面に示す通り、本管レール11の
管壁の肉厚l内に受圧座面(シート面)11−3を形成
するため、分岐孔11−2の受圧座面11−3を除く内
方部分の長さ(肉厚)Lが短く(薄肉)なり強度が弱く
なる結果、本管レール11の高い内圧と、枝管13の拡
径部13−2の押圧に伴って受圧座面11−3にかかる
軸力により分岐孔11−2の下端内周縁部Pに大きな引
張応力が発生し、当該下端内周縁部Pが起点となって亀
裂を生じ、洩れを招き大きな問題となっている。
ためになされたもので、本管レールの高い内圧と、枝管
の拡径部の押圧に伴って受圧座面にかかる軸力に十分に
耐え得る高い内圧疲労強度を確保することができるコモ
ンレールを提供することを目的とするものである。
ルは、その軸芯方向内部に流通路を有する本管レールの
軸方向の周壁部に少なくとも1つの分岐孔を設け、前記
流通路に通ずる流路を有する枝管に取付けられ、前記枝
管の端部が挿入される挿入孔を有する枝管接続用ネジス
リーブが本管レールに溶接され、予め枝管側に組込んだ
ナットの前記枝管接続用ネジスリーブへの螺合により締
着して前記枝管を接続してなるコモンレールにおいて、
前記分岐孔が本管レールの周壁部に一体に突設した短寸
状の筒壁の軸芯部に設けられ、さらに該分岐孔の先端内
周の外方へ開口する受圧座面が本管レールの外周壁より
外側位置に設けられ、かつ該分岐孔の受圧座面を除く内
方部分の長さが本管レールの肉厚以上であって、前記短
寸状の筒壁台座に前記枝管接続用ネジスリーブが溶接さ
れていることを特徴とし、また、前記分岐孔の本管レー
ル流通路開口端部周辺に圧縮残留応力が存在しているこ
とを特徴とするものである。
体に突設した短寸状の筒壁の軸芯部に分岐孔を設けたの
は、受圧座面(シート面)を本管レールの外周壁より外
側位置に設けるためと、内圧疲労に耐えるための分岐孔
の長さ(厚み)を確保するためである。また、分岐孔の
受圧座面を除く内方部分の長さ(厚み)を本管レールの
肉厚以上としたのは、前記したごとく本管レールの高い
内圧と、枝管の拡径部の押圧に伴って受圧座面にかかる
軸力に十分に耐え得る高い内圧疲労強度を確保するため
である。さらに、分岐孔の本管レール流通路開口端部周
辺に圧縮残留応力を存在させることとしたのは、本管レ
ールの高い内圧と、枝管の拡径部の押圧に伴って受圧座
面にかかる軸力により分岐孔の下端内周縁部に発生する
引張応力を前記圧縮残留応力にて相殺して、分岐孔の下
端内周縁部に発生する最大引張応力値を下げるためであ
る。その分岐孔の本管レール流通路開口端部周辺に圧縮
残留応力を発生させる方法としては、本管レールに外部
より径方向にプレス方式などにて押圧力を付与する方
法、あるいは本管レールの流通路内に圧力をかける方式
や、本管レール内部より管径方向に機械的に押圧力を付
与する拡管方式、または分岐孔内部より当該分岐孔の径
方向に機械的に押圧力を付与する拡径方式などを用いる
ことができる(特開平10−318082号公報等参
照)。
の一実施例を示す要部拡大縦断面図、図2は同上コモン
レールの枝管接続構造部を示す縦断面図、図3は本発明
に係るコモンレールの他の実施例を示す要部拡大縦断面
図であり、1は本管レール、1−1は流通路、1−2は
分岐孔、1−3は受圧座面、1A、1Bは筒壁、2は枝
管接続用ネジスリーブ、2−1は挿入孔、2−2は雌ね
じ、3は枝管、3−1は流路、3−2は接続頭部、3−
3は押圧座面、4は締付け用ナット、5はスリーブワッ
シャである。
質SCM430などの鋼材を熱間鍛造加工しその鍛造材
をガンドリル加工して、例えば直径28mm、肉厚9m
mの、比較的厚肉の管状部を有するよう成形し、その軸
芯内部を流通路1−1となしている。
本管レール1の外周壁に例えばその長さ方向にわたって
複数個の短寸状の筒壁1Aを熱間鍛造加工、型鍛造加工
等により一体に突設し、この筒壁1Aのそれぞれの軸芯
部に当該本管レール1の流通路1−1に連通する分岐孔
1−2を設ける。前記筒壁1Aの外側端面は、枝管接続
用ネジスリーブ2の下端面を当接して、例えば溶接によ
り本管レール1に連結する平滑な取付け面となしてい
る。前記分岐孔1−2の先端内周に設ける外方へ開口す
る受圧座面1−3は、本管レール1の外周壁より外側位
置に設け、この受圧座面1−3を除く内方部分の長さ
(厚み)Lを本管レール1の肉厚l以上(l<L)とす
る。なお、受圧座面1−3は、円錐状に限らず球面状で
もよいことはいうまでもない。
1Aに設けた分岐孔1−2と同軸に延びる挿入孔2−1
を有し、その挿入孔2−1の内径は、円錐形に拡大する
受圧座面1−3の最大径にほぼ等しい。この枝管接続用
ネジスリーブ2の内周には、枝管3に挿通した締付け用
ナット4が螺合する雌ねじ2−2が形成されている。
るものであって、その内部に本管レール1の流通路1−
1に通ずる流路3−1を有してその先端部に挫屈成形に
よる拡径した接続頭部3−2のなす押圧座面3−3を設
けてなるもので、その接続構造は、枝管接続用ネジスリ
ーブ2に挿通した枝管3側の接続頭部3−2のなす押圧
座面3−3を本管レール1側の受圧座面1−3に当接係
合せしめ、予め枝管側に組込んだ締付け用ナット4を前
記枝管接続用ネジスリーブ2に螺合させて締めつけるこ
とにより、前記接続頭部3−2の首下での押圧に伴って
締着して接続構成するものである。
通路1−1開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させる方
法としては、前記したごとく本管レール1に外部より径
方向にプレス方式などにて押圧力を付与する方法、ある
いは本管レール1の流通路1−1内に圧力をかける方式
や、本管レール1内部より管径方向に機械的に押圧力を
付与する拡管方式、または分岐孔1−2内部より当該分
岐孔の径方向に機械的に押圧力を付与する拡径方式など
を用いる。このうち、本管レール1の外部より径方向に
プレス方式にて押圧力を付与する方法を用いる場合は、
例えばレール本体を円弧溝を有する下型に乗せかつ左右
の可動型にて押圧して固定した状態で、ポンチまたはロ
ッドを用いて加圧する方法を用いることができる。
筒壁を本管レールの流通路の中心より偏心させたコモン
レールを例示したもので、本管レール1の外周壁に設け
る複数個の短寸状の筒壁1Bを本管レールの流通路の中
心より偏心させて突設し、この筒壁1Bのそれぞれの軸
芯部に当該本管レール1の流通路1−1に連通する分岐
孔1−2を設ける。この場合も、前記筒壁1Bの外側端
面は、枝管接続用ネジスリーブ2の下端面を当接して、
例えば溶接により本管レール1に連結する平滑な取付け
面となし、また、前記分岐孔1−2の先端内周に設ける
外方へ開口する受圧座面1−3も、本管レール1の外周
壁より外側位置に設ける。
周壁に短寸状の筒壁を一体に突設し、受圧座面(シート
面)を本管レールの外周壁より外側位置に設けて分岐孔
の内方部分の長さ(厚み)Lを本管レールの肉厚l以上
(l<L)としたことにより、本管レールの高い内圧
と、受圧座面にかかる軸力に十分に耐え得る高い内圧疲
労強度を確保することができる。また、分岐孔の本管レ
ール流通路の開口端部周辺に圧縮残留応力を発生かつ残
留させているので、本管レールの高い内圧と、受圧座面
にかかる軸力による分岐孔の下端内周縁部Pに発生する
引張応力を前記圧縮残留応力との相殺作用により大幅に
低減できる。さらに、分岐孔付近の本管レール流通路の
内周面がプレス等の押圧力付与により僅かに突出し偏平
化して偏平部を形成することにより、分岐孔部に発生す
る応力を少なくできる。
ールは、本管レールの高い内圧と、枝管の拡径部の押圧
に伴って受圧座面にかかる軸力に十分に耐え得る高い内
圧疲労強度を確保することができ、また分岐孔の下端内
周縁部における引張応力の発生を圧縮残留応力にて相殺
して効果的に抑制することができるので、耐久性に優
れ、亀裂の発生による流体洩れをなくして確実にして安
定した機能を発揮することができるという優れた効果を
有する。
部拡大縦断面図である。
面図である。
要部拡大縦断面図である。
接続構造部の一例を示す縦断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 その軸芯方向内部に流通路を有する本管
レールの軸方向の周壁部に少なくとも1つの分岐孔を設
け、前記流通路に通ずる流路を有する枝管に取付けら
れ、前記枝管の端部が挿入される挿入孔を有する分岐管
接続用ネジスリーブが本管レールに溶接され、予め枝管
側に組込んだナットの前記分岐管接続用ネジスリーブへ
の螺合により締着して前記枝管を接続してなるコモンレ
ールにおいて、前記分岐孔が本管レールの周壁部に一体
に突設した短寸状の筒壁に設けられ、さらに該分岐孔の
先端内周の外方へ開口する受圧座面が本管レールの外周
壁より外側位置に設けられ、かつ該分岐孔の受圧座面を
除く内方部分の長さが本管レールの肉厚以上であって、
前記短寸状の筒壁台座に前記分岐管接続用ネジスリーブ
が溶接されていることを特徴とするコモンレール。 - 【請求項2】 前記分岐孔が本管レールの周壁部に一体
に突設した短寸状の筒壁の軸芯部に設けられていること
を特徴とする請求項1記載のコモンレール。 - 【請求項3】 前記分岐孔の本管レール流通路開口端部
周辺に圧縮残留応力が存在していることを特徴とする請
求項1または2記載のコモンレール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001223952A JP2003035237A (ja) | 2001-07-25 | 2001-07-25 | コモンレール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001223952A JP2003035237A (ja) | 2001-07-25 | 2001-07-25 | コモンレール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003035237A true JP2003035237A (ja) | 2003-02-07 |
Family
ID=19057201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001223952A Pending JP2003035237A (ja) | 2001-07-25 | 2001-07-25 | コモンレール |
Country Status (1)
Country | Link |
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