JPH10318086A - コモンレールおよびその製造方法 - Google Patents
コモンレールおよびその製造方法Info
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- JPH10318086A JPH10318086A JP10066252A JP6625298A JPH10318086A JP H10318086 A JPH10318086 A JP H10318086A JP 10066252 A JP10066252 A JP 10066252A JP 6625298 A JP6625298 A JP 6625298A JP H10318086 A JPH10318086 A JP H10318086A
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Abstract
生を圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制して枝管
接続部における内圧疲労強度を向上させ、耐久性に優
れ、亀裂の発生による流体洩れがない高品質のコモンレ
ールを、通常の製造工程に押圧力付与工程を付加するだ
けで済み、かつ複雑な設備を必要とすることなく安価に
製造する。 【解決手段】 長手方向内部に流通路1−1を有するブ
ロックレール1の軸方向の周壁部に設けた接続孔部1−
4に、受圧座面1−3を有する分岐孔1−2を設け、枝
管2の端部に設けた接続頭部2−2のなす押圧座面部2
−2を受圧座面に当接係合し、接続孔部と予め枝管側に
組込んだ締付けナット3−1の螺合による接続頭部首下
での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレールの
製造方法において、外部より接続孔部の軸方向にプレス
方式などにて押圧力を付与して、分岐孔のブロックレー
ル流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発生させる。
Description
内燃機関の畜圧燃料噴射システムにおけるブロックレー
ルからなるコモンレールに関するものである。
えば図10に示すように、断面矩形からなるブロックレ
ール11側の軸方向の周壁部に間隔を置いて設けた複数
個の接続孔部11−4の底部に、ブロックレール11の
流通路11−1に通じ、かつ外方に開口する受圧座面1
1−3を有する分岐孔11−2を穿設し、枝管12側の
接続頭部12−2のなす押圧座面12−3をブロックレ
ール11側の受圧座面11−3に当接係合せしめ、予め
枝管側に組込んだ締付け用外ねじナット13を前記接続
孔部11−4に螺合することにより前記接続頭部12−
2首下での押圧に伴って締着して接続構成する方式のも
のが知られている。図中、12−1は枝管12の流路で
ある。なお、ブロックレールの断面形状としては矩形に
限らず、三角形状、台形状等各種ある。
すような、ブロックレール11に設けた接続孔部11−
4に分岐孔11−2を設けた構造の従来のコモンレール
の場合、ブロックレール11内の繰返される高い内圧
と、枝管12の接続頭部12−2の押圧に伴って受圧座
面11−3にかかる軸力により分岐孔11−2の下端内
周縁部Pに大きな引張応力が発生し、当該下端内周縁部
Pが起点となって亀裂が生じ易く、洩れを招く可能性が
あった。
決するためになされたもので、分岐孔の下端内周縁部に
発生する最大引張応力値を下げて内圧疲労強度を向上さ
せることが可能なコモンレールを提供することである。
本発明は、その長手方向の内部に流通路を有するブロッ
クレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの接
続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧座
面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を有
する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を前
記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝管
側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部首
下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレール
において、前記分岐孔のブロックレール流通路開口端部
周辺に圧縮残留応力が存在しているコモンレールを特徴
とするものである。
るブロックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも
1つの接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口す
る受圧座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる
流路を有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座
面部を前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と
予め枝管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接
続頭部首下での押圧に伴って締着して接続してなる本発
明に係るコモンレールの製造方法において、本発明の第
1の実施態様は外部より前記接続孔部の軸方向に、好ま
しくはプレス方式にて押圧力を付与して、前記分岐孔の
ブロックレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発
生させることを特徴とし、また本発明の第2の実施態様
は前記の外部より接続孔部の軸方向に外圧方式にて押圧
力を付与すると同時に分岐孔を打抜くことを特徴とす
る。つぎに、本発明の第3の実施態様は前記分岐孔付近
のブロックレール内周面に内圧方式にて押圧力を付与し
て、該分岐孔のブロックレール流通路開口端部周辺に圧
縮残留応力を発生させることを特徴とし、また本発明の
第4の実施態様は、前記分岐孔付近のブロックレール内
周面にブロックレール内部より径方向に圧力を付与する
拡管方式にて押圧力を付与して、該分岐孔のブロックレ
ール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発生させるこ
とを特徴とし、またさらに本発明の第5の実施態様は、
前記分岐孔内周面に当該分岐孔の内部より径方向に圧力
を付与する拡径方式にて押圧力を付与して、該分岐孔の
ブロックレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発
生させるコモンレールの製造方法を特徴とするものであ
る。
ル流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させること
により、ブロックレール内の繰返される高い内圧と、枝
管の接続頭部の押圧に伴って受圧座面にかかる軸力によ
り分岐孔の下端内周縁部Pに発生する引張応力を前記圧
縮残留応力にて相殺して、分岐孔の下端内周縁部に発生
する最大引張応力値を下げるもので、その分岐孔のブロ
ックレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発生・
残留させる方法として、外部より当該接続孔部の軸方向
にプレス方式などにて押圧力を付与する方法、あるいは
ブロックレールの流通路内に圧力をかける方式や、ブロ
ックレール内部より機械的に径方向に押圧力を付与する
拡管方式、または分岐孔内部より当該分岐孔の径方向に
機械的に押圧力を付与する拡径方式などを用いることを
特徴とするものである。
ス方式などにて押圧力を付与する方法としては、例えば
レール本体を型に固定した状態で、ポンチまたはロッド
を用いて加圧、あるいは加圧と分岐孔の打抜きを同時に
行う方法を用いることができる。またブロックレールの
流通路内に圧力をかける方式としては、油圧や水圧など
の液圧を用いることができる。さらにレール内部より径
方向に機械的に押圧力を付与する拡管方式としては、例
えばブロックレールの流通路内に当該レール内径より若
干大径の球体や砲弾型プラグなどの拡径具による引抜き
方式または押圧方式にて圧入させる方法や、バニシング
ツールによる拡径方法などを用いることができる。さら
にまた分岐孔内部より当該分岐孔の径方向に機械的に押
圧力を付与する拡径方式としては、分岐孔を所定の孔径
より若干小径に穿設しておき、所定孔径の分岐孔の内径
とほぼ同一直径の球体あるいはプラグを前記小径の分岐
孔内に押圧方式にて圧入させる方法を用いることができ
る。
クレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させ
ることにより、使用時の流通路内への高圧燃料の畜圧時
に分岐孔の下端内周縁部Pにおける引張応力の発生を前
記圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することが
でき、枝管接続部における内圧疲労強度を向上できるこ
ととなる。
の製造方法の第1の実施例を示す概略図、図2は第1の
実施例の製造方法における押圧力付与手段を例示したも
ので、(A)は押圧面を逆凹形に形成したポンチを用い
てプレスする方式を一部破断して示す接続孔部の縦断面
図、(B)は接続孔部の内底部に環状突起を設けて押圧
面がフラットのポンチを用いてプレスする方式を示す接
続孔部の縦断面図、(C)は接続孔部の内底部を凹形に
形成して押圧面が球面、楕円面などの曲面となしたポン
チを用いてプレスする方式を示す接続孔部の縦断面図、
(D)は接続孔部の内底部を山形に突設して押圧面がフ
ラットのポンチを用いてプレスする方式を示す接続孔部
の縦断面図、(E)は接続孔部の内底部中央に分岐孔と
ほぼ同一径の有底孔を設け、この有底孔に嵌入し得る直
径の突起を押圧面に設けたポンチを用いてプレスする方
式を示す接続孔部の縦断面図、図3は第1の実施例の製
造方法において、押圧力付与と同時に分岐孔を打抜く方
式の一例を示す接続孔部の縦断面図、図4は本発明に係
るコモンレール製造方法の第1の実施例の変形例を示す
概略図、図5は本発明に係るコモンレール製造方法の第
1の実施例の他の変形例を示す概略図、図6は本発明に
係るコモンレール製造方法の第2の実施例を示す概略
図、図7は同じく本発明に係るコモンレール製造方法の
第3の実施例を示す概略図、図8は同じく本発明に係る
コモンレール製造方法の第4の実施例を示す概略図、図
9は本発明に係るコモンレール製造方法によるコモンレ
ールの枝管接続構造例を示す縦断面図であり、1はブロ
ックレール、2は枝管、3は締付け用外ねじナット、4
はポンチ、5は型、6−1、6−2は拡径具、7は固定
治具、8は引張装置、9は押圧装置である。なおここで
は矩形断面形状のコモンレールを例にとり説明する。
は、例えば縦80mm、横50mmの矩形断面で、内径
10mmの材質S45Cなどの鍛造品であって、ボーリ
ングガンドリルなどの機械加工によって矩形断面部材の
長手内部を流通路1−1となして軸方向の周壁部に少な
くとも1つの接続孔部1−4が設けられている。
(切削工程)において、ブロックレール1の周壁部に所
定径、所定深さの有底孔1−5を例えばエンドミルなど
にて切削して形成する。
いて、プレス工程において、前記ブロックレール1の接
続孔部1−4付近を型5にて固定する。この型5は図示
のごとく、ブロックレール1が嵌合し得る断面凹形の金
型からなり、この型5にブロックレール1のほぼ下半周
を拘束できるように固定する。これはプレスの効果が十
分に得られるようにするためである。ブロックレール1
を型6に固定すると、直径が前記接続孔部1−4の有底
孔1−5の内径より小径で、プレス装置に取付けられた
ポンチ4にて当該接続孔部の内底部1−6に押圧力を付
与する。この時の押圧力としては、特に限定するもので
はないが、接続孔部内底部の真下に位置するブロックレ
ール流通路1−1の内周面が僅かに突出して偏平部1−
8が形成される程度でよい。このポンチ4による押圧力
により、ブロックレール流通路1−1の内周面が僅かに
突出して偏平化するとともに、その押圧力を加えた時に
塑性変形部と弾性変形部を生じ、押圧力を除去した時の
戻り量の差により生じた変形のために圧縮残留応力が発
生・残留する。
孔部1−4に当該ブロックレール1の流通路1−1に通
じ該流通路に連通する円形の外方に開口する周面を受圧
座面1−3となす分岐孔1−2を形成するとともに、当
該接続孔部の有底孔1−5の内周面に雌ねじ1−7を加
工する。なお、雌ねじ1−7は前加工工程で先に形成し
ておいてもよい。
ル流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させるため
のプレス方式による押圧力付与手段を例示したもので、
(A)はポンチ4の先端部(押圧面)に断面三角形状の
凹部4aを形成し、このポンチにて接続孔部1−4の有
底孔1−5の底部1−6に押圧力を付与する方法であ
る。この方法の場合は、当該底部の中央部だけでなく内
周壁側にも大きな押圧力が付与されるので、当該部分に
設ける分岐孔1−2の周辺の比較的広い範囲にわたって
圧縮残留応力を効果的に残存させることができる。
−6に環状突起1−6aを設け、この環状突起1−6a
の上面を押圧面が平坦なポンチ4にて押圧することによ
って、前記(A)と同様、後で設ける分岐孔1−2の周
辺の比較的広い範囲にわたって圧縮残留応力を残存させ
る方法である。
三角形状の凹部1−6bとなし、この凹部1−6bから
なる底部を押圧面が球面もしくは楕円面となしたポンチ
5にて押圧する方法である。この方法では、ポンチ4に
て底部の斜面が先に押圧されるので、この場合も後で設
ける分岐孔1−2の周辺に圧縮残留応力が残存する効果
が大きい。
形の突起1−6cを設け、この突起1−6cからなる底
部を押圧面が平坦なポンチ4にて押圧する方法である。
この方法では、ポンチ4にて断面山形の突起1−6cの
頂部が先に押圧されるので、底部中央部に大きな押圧力
が付与される。したがってこの場合も後で設ける分岐孔
1−2の周縁付近に集中して大きな圧縮残留応力が残存
する。
で設ける分岐孔1−2とほぼ同一径で適当深さの有底孔
1−6dを設け、この有底孔1−6dに嵌入し得る直径
を有しかつ該有底孔の深さより多少長尺の突起4bを押
圧面に設けたポンチ4により押圧する方法である。この
方法の場合は、突起4bにて有底孔1−6dが押圧され
ると同時にその周辺も押圧されるので、後で設ける分岐
孔1−2の部分に押圧力が集中的に付与されると共に必
然的に分岐孔1−2の周辺にも圧縮残留応力が残存す
る。ここで、ポンチ先端の形状および接続孔部の内底部
形状は、これらの形状の組合わせに限定されない。
て、押圧力付与と同時に分岐孔を打抜く方式の一例を示
したもので、接続孔部1−4に設けた有底孔1−5に嵌
入し得る直径を有しかつ先端に分岐孔1−2と同一径で
かつ有底孔1−5の底部の残存肉厚より長寸の突起4c
を設けたポンチ4を用い、有底孔1−5の底部を押圧し
ながら分岐孔1−2を打抜く方法である。この方法の場
合は、突起4cにて有底孔1−5の底部が押圧されるの
で、同時に打抜かれた分岐孔1−2の部分に押圧力が集
中的に付与され、必然的に分岐孔1−2の周辺にも圧縮
応力が残存する。
し、残留圧縮応力を発生させる方法としては、前記方法
のみならず図4および図5のような方法を用いることも
できる。まず図4では、流通路1−1が穿設されたブロ
ックレール1を型5に固定し、プレス装置に取付けられ
たポンチ4にて接続孔部に相当する位置に押圧力を付与
する。このポンチによる押圧力によりブロックレール1
の流通路1−1の内周面が僅かに突出して偏平部1−8
が形成されるとともに圧縮残留応力を発生・残留させ
る。つぎにこのブロックレール1の接続孔部に相当する
位置に所定径、所定深さの有底孔1−5を切削して形成
したのち、当該有底孔部にブロックレール1の流通路1
−1に通じ該流通路に連通する円形の外方に開口する周
面を受圧座面1−3となす分岐孔1−2を形成するとと
もに、有底孔1−5の内周面に雌ねじ1−7などを加工
して接続孔部1−4を形成するものである。
に後で設ける分岐孔1−2とほぼ同一径で適当深さの有
底孔1−2aを設け、この有底孔1−2aに嵌入し得る
直径を有しかつ該有底孔の深さより長尺のポンチ4によ
り有底孔1−2aの内底部1−2bを押圧するもので、
ポンチ4にて内底部1−2bが押圧されるので、後で設
ける分岐孔1−2の部分に押圧力が集中的に付与され、
必然的に分岐孔1−2の周辺にも圧縮残留応力が残存す
るものである。この図5の実施例では、その後前記有底
孔1−2aをドリルなどの切削により流通路1−1まで
延長して分岐孔1−2を形成する。ついでこの分岐孔部
に所定径、所定深さの有底孔1−5を切削して形成した
のち有底孔1−5に受圧座面1−3を形成するとともに
当該接続孔部の内周に雌ねじ1−7を加工して接続孔部
1−4を形成するものである。
押圧力を付与し、圧縮残留応力を発生させる方法として
は、分岐孔を設ける箇所からやや偏心して押圧し、該分
岐孔の少なくとも一部、すなわち亀裂の起点となる分岐
孔の下端のブロックレール1軸方向側内周縁部Pに圧縮
残留応力を集中させて発生・残留させることも可能であ
る。
ブロックレール1の流通路1−1の開口端部周辺に圧縮
残留応力を発生させる手段として、ブロックレール1の
流通路1−1内に圧力をかける内圧方式を採用した場合
で、ブロックレール1の一方を封鎖した状態で、水また
は油圧などの液状流体を当該レール内に送込んでブロッ
クレール1の肉厚の内周面側から少なくとも25%、好
ましくは50〜75%が降伏する高圧の圧力をかける方
法により分岐孔1−2のブロックレール1の流通路開口
端部周辺に圧縮残留応力を発生・残留させる方法であ
る。なお、圧縮応力を確実に残留させるため、内圧付与
前に分岐孔1−2を加工することが好ましい。
ブロックレール1の流通路1−1の開口端部周辺に圧縮
残留応力を発生させる手段として、ブロックレール1内
部より径方向に機械的に押圧力を付与する拡管方式を採
用した場合で、ブロックレール1を固定治具7に水平に
固定した状態で、当該レール内径より若干大径の球体、
砲弾型のプラグ、ローラーバニッシングなどの拡径具6
−1を引張装置8により引張って流通路1−1の内周面
を圧接させながら移動させる方法によりブロックレール
1の流通路1−1を拡管して、分岐孔1−2のブロック
レール1の流通路1−1の開口端部周辺に圧縮残留応力
を発生・残留させる方法である。なおこの方法の場合も
圧縮応力を確実に残留させるため、拡径作業の前に分岐
孔1−2を加工することが好ましい。
のブロックレール1の流通路1−1の開口端部周辺に圧
縮残留応力を発生させる手段として、仕上加工工程にお
いて接続孔部1−4に所定の孔径より若干小径の分岐孔
1−2´を穿設し、所定孔径の分岐孔1−2の内径とほ
ぼ同一直径の球体もしくはプラグなどの拡径具6−2を
前記小径の分岐孔1−2´内に押圧装置9にて圧入させ
る方法により分岐孔1−2´を拡径して、分岐孔1−2
のブロックレール1の流通路1−1の開口端部周辺に圧
縮残留応力を発生・残留させる方法である。
よるプレス方式(外圧方式)、水圧や油圧による内圧方
式、球体やプラグなどによる拡管方式や拡径方式によ
り、分岐孔1−2のブロックレール1の流通路1−1の
開口端部周辺に圧縮残留応力を発生させることにより、
ブロックレール1内の繰返される高い内圧と、枝管2の
接続頭部2−2の押圧に伴って受圧座面1−3にかかる
軸力による分岐孔1−2の下端内周縁部Pに発生する引
張応力を前記圧縮残留応力との相殺作用により大幅に低
減できる。また、ブロックレール1の流通路1−1の開
口端部周辺に圧縮残留応力を発生させる手段にポンチな
どによるプレス方式を採用した場合には、分岐孔1−2
付近のブロックレール1の流通路1−1の内周面がプレ
スにより僅かに突出して偏平部1−8を形成することに
より、この偏平化作用と圧縮残留応力とにより分岐孔1
−2の下端内周縁部Pに発生する引張応力をより一層低
減できる。
はいずれもブロックレールの流通路の中心と接続孔部の
分岐孔の中心が一致した構造のものであるが、本発明は
特願平9−13141号に示されるような接続孔部の分
岐孔の中心をブロックレール流通路の径方向に偏心させ
たコモンレールにも適用できることはいうまでもない。
具からなるものであって、その内部にブロックレール1
の流通路1−1に通ずる流路2−1を有してその端部に
例えば先細円錐状の挫屈成形による拡径した接続頭部2
−2のなす押圧座面2−3を設けてなるもので、その接
続構造は、図9に示す枝管接続構造の場合は、分岐管2
側の接続頭部2−2のなす押圧座面2−3をブロックレ
ール1側の受圧座面1−3に当接係合せしめ、予め枝管
側に組込んだ締付け用外ねじナット3−1を前記接続孔
部1−4に螺合することにより、前記接続頭部2−2首
下での押圧に伴って締着して接続構成するものである。
ールは、分岐孔の下端内周縁部における引張応力の発生
を圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することが
でき、枝管接続部における内圧疲労強度を向上できるの
で、耐久性に優れ、亀裂の発生による流体洩れをなくし
て確実にして安定した機能を発揮することができるとい
う優れた効果を有する。また、本発明のコモンレール製
造方法によれば、通常の製造工程に押圧力付与工程を付
加するだけで済み、かつ複雑な設備を必要とするもので
はないから、工程増による設備コストのアップや生産性
の低下などの問題はほとんどなく、高品質のコモンレー
ルを安価に提供できるという大きな効果を奏する。
するコモンレールの製造方法の第1の実施例を示す概略
図である。
段を例示したもので、(A)は押圧面を逆凹形に形成し
たポンチを用いてプレスする方式を一部破断して示す接
続孔部の縦断面図、(B)は接続孔部の内底部に環状突
起を設けて押圧面がフラットのポンチを用いてプレスす
る方式を示す接続孔部の縦断面図、(C)は接続孔部の
内底部を凹形に形成して押圧面が球面、楕円面などの曲
面となしたポンチを用いてプレスする方式を示す接続孔
部の縦断面図、(D)は接続孔部の内底部を山形に突設
して押圧面がフラットのポンチを用いてプレスする方式
を示す接続孔部の縦断面図、(E)は接続孔部の内底部
中央に分岐孔とほぼ同一径の有底孔を設け、この有底孔
に嵌入し得る直径の突起を押圧面に設けたポンチを用い
てプレスする方式を示す接続孔部の縦断面図である。
と同時に分岐孔を打抜く方式の一例を示す接続孔部の縦
断面図である。
例の変形例を示す概略図である。
例の他の変形例を示す概略図である。
するコモンレールの製造方法の第2の実施例を示す概略
図である。
の実施例を示す概略図である。
の実施例を示す概略図である。
ンレールの製造方法によるコモンレールの枝管接続構造
例を示す縦断面図である。
枝管接続構造部の一例を示す縦断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 その長手方向内部に流通路を有するブロ
ックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの
接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧
座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を
有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を
前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝
管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部
首下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレー
ルにおいて、前記分岐孔のブロックレール流通路開口端
部周辺に圧縮残留応力が存在していることを特徴とする
コモンレール。 - 【請求項2】 その長手方向内部に流通路を有するブロ
ックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの
接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧
座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を
有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を
前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝
管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部
首下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレー
ルの製造方法において、外部より前記接続孔部の軸方向
に外圧方式にて押圧力を付与して、前記分岐孔のブロッ
クレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発生させ
ることを特徴とするコモンレールの製造方法。 - 【請求項3】 外部より接続孔部の軸方向に外圧方式に
て押圧力を付与すると同時に分岐孔を打抜くことを特徴
とする請求項2記載のコモンレールの製造方法。 - 【請求項4】 その長手方向内部に流通路を有するブロ
ックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの
接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧
座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を
有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を
前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝
管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部
首下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレー
ルの製造方法において、前記分岐孔付近のブロックレー
ル内周面に内圧方式にて押圧力を付与して、該分岐孔の
ブロックレール流通路開口端部周辺に圧縮残留応力を発
生させることを特徴とするコモンレールの製造方法。 - 【請求項5】 その長手方向内部に流通路を有するブロ
ックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの
接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧
座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を
有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を
前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝
管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部
首下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレー
ルの製造方法において、前記分岐孔付近のブロックレー
ル内周面にブロックレール内部より該レールの軸芯と直
角方向に圧力を付与する拡管方式にて押圧力を付与し
て、該分岐孔のブロックレール流通路開口端部周辺に圧
縮残留応力を発生させることを特徴とするコモンレール
の製造方法。 - 【請求項6】 その長手方向内部に流通路を有するブロ
ックレールの軸方向の周壁部に設けた少なくとも1つの
接続孔部に、前記流通路に通じかつ外方に開口する受圧
座面を有する分岐孔を設け、前記流通路に通ずる流路を
有する枝管の端部に設けた接続頭部のなす押圧座面部を
前記受圧座面に当接係合せしめ、前記接続孔部と予め枝
管側に組込んだ締付けナットの螺合による前記接続頭部
首下での押圧に伴って締着して接続してなるコモンレー
ルの製造方法において、前記分岐孔内周面に当該分岐孔
の内部より径方向に圧力を付与する拡径方式にて押圧力
を付与して、該分岐孔のブロックレール流通路開口端部
周辺に圧縮残留応力を発生させることを特徴とするコモ
ンレールの製造方法。
Priority Applications (12)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10066252A JPH10318086A (ja) | 1997-03-03 | 1998-03-02 | コモンレールおよびその製造方法 |
US09/114,598 US6263862B1 (en) | 1998-03-02 | 1998-07-13 | Common rail and method of manufacturing the same |
CA002243192A CA2243192A1 (en) | 1998-03-02 | 1998-07-14 | Common rail and method of manufacturing the same |
GB9815575A GB2335015A (en) | 1998-03-02 | 1998-07-20 | Common rail block branch fitting |
KR1019980029079A KR19990076478A (ko) | 1998-03-02 | 1998-07-20 | 공통 레일과 그 제조 방법 |
FR9809435A FR2775500A1 (fr) | 1998-03-02 | 1998-07-21 | Rampe commune d'alimentation pour moteur diesel et son procede de fabrication |
DE19832903A DE19832903A1 (de) | 1998-03-02 | 1998-07-22 | Druckleitung und Verfahren zum Herstellen derselben |
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BR9802549-0A BR9802549A (pt) | 1998-03-02 | 1998-07-22 | Trilho comum e método para fabricação do mesmo |
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JPH10318086A true JPH10318086A (ja) | 1998-12-02 |
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Family Applications (1)
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JP10066252A Withdrawn JPH10318086A (ja) | 1997-03-03 | 1998-03-02 | コモンレールおよびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10318086A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001029405A1 (de) * | 1999-10-16 | 2001-04-26 | Robert Bosch Gmbh | Kraftstoffhochdruckspeicher und verfahren zur herstellung eines kraftstoffhochdruckspeichers |
JP2005525502A (ja) * | 2002-05-14 | 2005-08-25 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 改良された高圧強度を有する燃料噴射システムのためのラジアルピストンポンプ |
JP2010159676A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | Denso Corp | 管状部材の製造方法 |
JP2012251462A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Otics Corp | フューエルデリバリパイプ及びその製造方法。 |
GB2547898A (en) * | 2016-03-01 | 2017-09-06 | Delphi Int Operations Luxembourg Sarl | Method to manufacture a high pressure fuel reservoir |
-
1998
- 1998-03-02 JP JP10066252A patent/JPH10318086A/ja not_active Withdrawn
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