JP2010159676A - 管状部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造品質を維持したまま、生産性の向上を実現する管状部材の製造方法の提供。
【解決手段】少なくとも一部に圧縮残留応力を付与される壁部23,23a,33によって形成される燃料流路101を備えるコモンレール100の製造方法であって、燃料流路101の容積の少なくとも一部を占有する占有部材70を燃料流路101内に挿入する挿入工程と、挿入工程において占有部材70を挿入された燃料流路101内に圧力を伝播するオイル72を充填して封止する充填工程と、充填工程において充填されたオイル72に圧力を印加して、壁部23aに圧縮残留応力を発生させる加圧工程と、を含むことを特徴とするコモンレール100の製造方法とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも一部に圧縮残留応力を付与された壁部によって形成される流体通路を備える管状部材の製造方法に関するものである。
従来、管状部材の備える流体通路を形成する壁部に応力を印加することによって塑性変形を生じさせ、当該壁部に圧縮残留応力を発生させる方法が知られている。例えば特許文献1,2には、管状部材の流体通路内に圧力を伝播する圧力伝播媒体を充填させ、当該圧力伝播媒体に、壁部に塑性変形が生じるような圧力を印加することにより、壁部に圧縮残留応力を発生させる方法が開示されている。
WO2008/058494A1 特開平10−318081号公報
しかし、特許文献1および2に開示の方法では、流通経路の壁部に圧力を伝播する圧力伝播媒体を、流体通路の容積に相当する量、流体通路内に充填させなければならない。この充填工程において、圧力伝播媒体を流体通路内に充填するために要する時間が、製造時間の短縮を妨げていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造品質を維持したまま、生産性の向上を実現する管状部材の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、少なくとも一部に圧縮残留応力を付与された壁部によって形成される流体通路を備える管状部材の製造方法であって、流体通路の容積の少なくとも一部を占有する占有部材を流体通路内に挿入する挿入工程と、挿入工程において、占有部材を挿入された流体通路内に圧力を伝播する圧力伝播媒体を充填して封止する充填工程と、充填工程において充填された圧力伝播媒体に圧力を印加して、壁部に圧縮残留応力を発生させる加圧工程と、を含むことを特徴とする管状部材の製造方法とする。
この発明によれば、管状部材の流体通路内に圧力伝播媒体を充填して封止する充填工程前に、流体通路の容積の少なくとも一部を占有する占有部材を挿入することによれば、流体通路の容積の減少によって、当該流体通路に充填する圧力伝播媒体の容量を減少させることができる。故に、充填工程において、圧力伝播媒体を流体経路内に充填する時間の短縮が実現される。加えて、加圧工程では、圧力伝播媒体に印加された圧力の壁部への伝播を確実に生じさせることで、壁部に圧縮残留応力を発生させることができる。したがって、確実な製造品質を維持しつつ、管状部材の生産性を向上し得るのである。
請求項2に記載の発明によると、挿入工程において、流体通路の形状に倣って成形された長手形状の占有部材をこの流体通路に挿入するので、占有部材は多くの流体通路の容積を占有することができる。故に、簡易な占有部材の構成および挿入作業で圧力伝播媒体の充填時間を短縮し得るので、管状部材の生産性の向上に貢献し得るのである。
請求項3に記載の発明では、壁部によって軸方向に沿って形成される主孔部、および主孔部から分岐する分岐孔部を有する流体通路を備える管状部材の製造方法であって、挿入工程において、占有部材を、主孔部に挿入するとともに、主孔部の分岐孔部とは反対側に寄せた状態とすることを特徴とする。この発明によれば、管状部材の軸方向に沿って形成される主孔部と、この主孔部から分岐する分岐孔部との間に位置する壁部には、圧力伝播媒体から印加される圧力によって応力集中が生じる。故に、主孔部および分岐孔部を有する流体通路を備える管状部材においては、加圧工程によって、主に主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に圧縮残留応力を発生させる加工となる。そこで、挿入工程において、占有部材を主孔部に挿入するとともに、主孔部の分岐孔部とは反対側に寄せた状態とすることによれば、充填工程において充填される圧力伝播媒体を、壁部と占有部材との間に確実に介在させることができる。以上によって、加圧工程において圧力伝播媒体に印加された圧力は、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に確実に伝播されて、この壁部に圧縮残留応力を発生させ得るのである。
請求項4に記載の発明では、主孔部を保持する保持冶具に占有部材を支持させることで、占有部材は、主孔部に対して分岐孔部とは反対側に寄せられた位置で固定されることとなる。この発明によれば、挿入工程において、占有部材を主孔部の分岐孔部とは反対側に寄せて確実に固定し得るので、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に圧力伝播媒体を介した圧力が確実に伝播される。故に、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に圧縮残留応力を確実に発生させ得るのである。
請求項5に記載の発明では、挿入工程において、軸方向に沿って外形の一部を欠損された欠損部を有する占有部材を、欠損部を分岐孔部側に向けて保持冶具に支持させることを特徴とする。この発明によれば、軸方向に沿って外形の一部を欠損された欠損部を分岐孔部側に向けられて保持冶具に支持された占有部材によれば、この欠損部を圧縮伝播媒体の通路とし得る。故に、この欠損部よって、分岐孔部側の壁部と占有部材との間に圧縮伝播媒体をさらに確実に介在させることができる。したがって、加圧工程において圧力伝播媒体に印加された圧力は、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に確実に伝播されて、当該壁部に圧縮残留応力を発生させ得るのである。
請求項6に記載の発明では、挿入工程において、軸方向に沿って外形の一部が欠損された欠損部を有し、主孔部に嵌合する占有部材を、欠損部を分岐孔部側に向けて、主孔部に挿入することを特徴とする。この発明によれば、主孔部に嵌合する占有部材は、主孔部に挿入された後、周方向に回転し難い。故に、欠損部を分岐孔部側に向けて挿入された占有部材は、この欠損部を圧縮伝播媒体の通路とし得る。そのため、この欠損部よって、分岐孔部側の壁部と占有部材との間に圧縮伝播媒体を確実に介在させることができる。したがって、加圧工程において圧力伝播媒体に印加された圧力は、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部に確実に伝播されて、当該壁部に圧縮残留応力を発生させ得るのである。
請求項7に記載の発明では、挿入工程において、主孔部の軸方向を重力方向に沿う方向に向けて保持冶具に保持させることを特徴とする。この発明によれば、充填工程において充填される圧力伝播媒体によって流体通路内の空気を効率的に排出するため、主孔部の軸方向を重力方向に沿う方向に向けると、占有部材の位置が流通経路内で確定し難くなる。しかし、上述したような主孔部の分岐孔部とは反対側に寄せて占有部材を確実に固定する作用の発揮によれば、分岐孔部側の壁部と占有部材との間に圧縮伝播媒体を確実に介在させ得る。故に、主孔部を重力方向に沿った方向に向けて行われる挿入工程として、請求項8に記載の発明は特に好適なのである。
請求項8に記載の発明では、ディーゼル機関に搭載されて、昇圧された燃料を貯留および分配するコモンレールである管状部材の製造方法であって、前記3〜8のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法とする。一般にディーゼル機関に搭載されるコモンレールには、貯留される昇圧された燃料によって、変動する高い圧力が作用することとなる。この圧力によれば、燃料を分配するための分岐孔部と主孔部との間の壁部は、応力の集中によって疲労破壊の起点となり易い。故に、分岐孔部と主孔部との間の壁部に圧縮残留応力を発生させて、当該壁部の疲労強度を向上し得るとともに、この加工の製造品質を維持したまま、生産性の向上を図ることのできる請求項8に記載の発明は、コモンレールである管状部材の製造方法として、特に好適なのである。
請求項9に記載の発明では、挿入工程において、複数の部材を組み合わせてなる占有部材を流体通路内に挿入することを特徴とする。この発明によれば、複数の部材を組み合わせてなる占有部材であれば、主孔部の大きさに対応させて、占有部材を構成する各部材の組み合わせを変更し得る。このように、主孔部の大きさの異なる管状部材に対して、部材の組み合わせによって対応し得る占有部材によれば、部材の共用化によって生産性の向上に貢献し得るのである。
請求項10に記載の発明では、挿入工程において、加圧工程で印加される圧力よりも降伏応力の高い材料よりなる占有部材を流体通路内に挿入することを特徴とする。この発明によれば、加圧工程で印加される圧力よりも降伏応力の高い材料よりなる占有部材であれば、圧力伝播媒体に印加された圧力による体積変化が抑制されることとなる。故に、圧力伝播媒体に印加された圧力は、確実に壁部に伝播されて、圧縮残留応力を発生させ得る。加えて、占有部材を複数回に亘って繰り返して使用できる。以上によれば、管状部材の製造品質の維持と生産性の向上とに、ともに貢献することができるのである。
請求項11に記載の発明では、充填工程においては、圧力伝播媒体として加圧工程で印加される圧力においても流動性を維持するオイルを流体通路内に充填することを特徴とする。この発明によれば、加圧工程で印加される圧力において流動性を維持するオイルを圧力伝播媒体として用いることによれば、壁部と占有部材との僅かな隙間に介在しているオイルであっても、その粘性に妨げられることなく印加された圧力が壁部に伝播され得る。故に、占有部材の挿入にかかわらず、壁部に圧縮残留応力を確実に発生させることができる。以上によれば、管状部材の製造品質の維持と生産性の向上とがともに実現されるのである。
本発明の第一実施形態によるコモンレールを備える燃料供給システムの構成図である。 本発明の第一実施形態によるコモンレールの断面図である。 本発明の第一実施形態によるコモンレールの製造方法を説明するための模式図である。 コモンレールの主孔部と占有部材との関係を示す模式図であって、図3のIV−IV線断面図である。 本発明の第二実施形態によるコモンレールの製造方法を説明するための模式図である。 図4の占有部材形状の変形例を示す断面図である。 図6の占有部材形状の変形例を示す断面図である。 図6の占有部材形状の別の変形例を示す断面図である。 図6の占有部材形状のさらに別の変形例を示す断面図である。 図6の占有部材形状のさらに別の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態によるコモンレール100を用いた燃料供給システム10を図1に示す。尚、燃料供給システム10は、ディーゼル機関の燃焼室内に直接的に燃料を噴射する、所謂、直接噴射式燃料供給システムである。
燃料供給システム10は、フィードポンプ12、高圧燃料ポンプ13、コモンレール100、機関制御装置17、およびインジェクタ14等から構成されている。
フィードポンプ12は、電動式のポンプであって、燃料タンク11内に収容されている。フィードポンプ12は、燃料タンク11内に貯留されている燃料に、この燃料の蒸気圧よりも高圧であるフィード圧を与える。このフィードポンプ12は、高圧燃料ポンプ13に燃料配管12aによって接続されており、所定のフィード圧を与えた燃料をこの高圧燃料ポンプ13に供給する。尚、燃料配管12aには、調圧弁(図示しない)が設けられており、高圧燃料ポンプ13に供給される燃料の圧力を所定値に保っている。
高圧燃料ポンプ13は、ディーゼル機関に取り付けられて、当該ディーゼル機関の出力軸からの動力によって駆動される。高圧燃料ポンプ13は、コモンレール100に燃料配管13aによって接続されており、フィードポンプ12によって供給された燃料にさらに圧力を加えて、当該コモンレール100に供給する。加えて、高圧燃料ポンプ13は、機関制御装置17と電気的に接続された電磁弁(図示しない)を有している。この電磁弁の機関制御装置17による開閉の制御によって、高圧燃料ポンプ13からコモンレール100に供給される燃料の圧力は最適に制御される。
コモンレール100は、鉄鋼材等の金属材料からなる管状部材である。コモンレール100は、高圧燃料ポンプ13によって供給される昇圧された燃料を一時的に貯留し、圧力を保持したまま燃料配管15dを介して複数のインジェクタ14に分配する。加えて、コモンレール100は、それぞれの端部24,25にコモンレールセンサ15aおよび圧力レギュレータ15bを有している。コモンレールセンサ15aは、機関制御装置17に電気的に接続されており、燃料の圧力および温度を検出して当該機関制御装置17に出力する。圧力レギュレータ15bは、コモンレール100内の燃料の圧力を一定に保持するとともに、余剰分の燃料を減圧して排出する。この圧力レギュレータ15bを通過した余剰分の燃料は、コモンレール100と燃料タンク11との間に連通する燃料配管15cを介して、当該燃料タンク11に戻される。
インジェクタ14は、機関制御装置17からの電気信号に応じて開閉する弁部14aによって、コモンレール100から供給される圧力の高められた燃料を噴射する装置である。特に本実施形態におけるインジェクタ14は、ディーゼル機関の燃焼室内に向けられて、当該ディーゼル機関のヘッド部に挿入されている。インジェクタ14は、燃焼室毎に配置され、当該燃焼室内に直接的に燃料を、具体的には160から220メガパスカル(MPa)程度の噴射圧力で噴射する。また、インジェクタ14から排出された燃料は、燃料配管14bを介して、主に燃料タンク11へ戻される。
機関制御装置17は、マイクロコンピュータからなり、上述したコモンレールセンサ15aに加えて、ディーゼル機関の回転速度を検出する回転速度センサ、スロットル開度を検出するスロットルセンサ、吸入吸気量を検出エアフローセンサ、加給圧を検出する加給圧センサ、冷却水温を検出する水温センサ、および潤滑油の油温を検出する油温センサ等、種々のセンサと電気的に接続されている。機関制御装置17は、これらの各センサからの情報に基づいて、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各インジェクタ14の弁部14aの開閉を制御するための電気信号を、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各インジェクタ14に出力する。
(コモンレールの構成)
以下、図2に基づいて第一実施形態のコモンレール100の構成について、さらに詳細に説明する。
コモンレール100は、レール本体部20、およびこのレール本体部20の径方向外側に突出する複数の分岐レール部30を備えている。尚、本実施形態のコモンレール100は、直列型4気筒のディーゼル機関に搭載されるものである。
レール本体部20は、壁部23によってコモンレール100の軸方向に沿って形成される主孔部21を有している。レール本体部20の端部24,25には、コモンレールセンサ15aおよび圧力レギュレータ15b(図1参照)を取り付ける際に用いられる雌ねじ部24a,25aおよび座面部24b,25bが設けられている。この座面部24b,25bは、外側に向って内径の漸増するテーパー状に形成されている。
分岐レール部30は、レール本体部20から当該レール本体部20の径方向外側に向って、軸方向に等間隔に突出している。分岐レール部30は、壁部33により分岐レール部30の軸方向に沿って形成される分岐孔部31を有している。この分岐孔部31は、レール本体部20の主孔部21と繋がっている。加えて、分岐レール部30のレール本体部20とは反対側の先端部34には、雌ねじ部34aおよび座面部35が設けられている。この座面部35は、外側に向って内径の漸増するテーパー状に形成されている。また、この分岐レール部30の設けられる数は、搭載されるディーゼル機関の気筒数に対応している。具体的には、ディーゼル機関の各気筒のインジェクタ14(図1参照)と連通される分岐レール部30が4つ、高圧燃料ポンプ13と連通される分岐レール部30が1つ形成されている。
以上、レール本体部20の端部24,25を除く主孔部21および分岐レール部30の先端部34を除く分岐孔部31によって、コモンレール100の流体通路である燃料流路101が形成されている。
(コモンレールの製造方法)
以下、第一実施形態のコモンレール100の製造方法について説明する。
(鍛造加工)
鍛造工程は、鉄鋼材の原材料を、コモンレール100の外形形状に成型する工程である。鍛造工程では、まず原材料を当該原材料の再結晶温度以上まで加熱する。続いて鍛造工程では、加熱された原材料をコモンレール100の如き外形形状となるよう金型で押し潰し、第一加工物を得る。
(熱処理)
熱処理工程は、鍛造工程によって外形形状を成型された第一加工物から、内部ひずみを取り除く工程である。熱処理工程では、まず第一加工物を共析変態する温度よりも高温に加熱し、その後、約25〜40℃/hで徐々に冷却する。熱処理工程では、以上のような焼鈍し処理によって、内部ひずみが取り除かれた第二加工物を得る。
(切削加工)
穿設工程は、熱処理工程において内部歪が取り除かれた第二加工物に、主孔部21および分岐孔部31を穿設する。穿設工程では、具体的にはガンドリル等の切削機械を用いて、まずレール本体部20の軸方向に沿って、当該レール本体部20の内部に主孔部21を穿設する。続いて、分岐レール部30の軸方向に沿って、当該分岐レール部30内に、主孔部21と繋がった分岐孔部31を穿設する。そして、レール本体部20の端部24,25および分岐レール部30の先端部34に、例えばエンドミル等の切削機械を用いて雌ねじ部24a,25aおよび座面部24b,25b等を形成する。穿設工程では、以上の切削加工によって、第三加工物を得る。
(外装処理)
外装処理工程では、切削加工された第三加工物に生じているバリの除去を行う。加えて外装処理工程では、コモンレール100の実使用における防錆のためのメッキ処理もあわせて行われる。以上の処理工程によって、コモンレール100の全体形状を呈する第四加工物100a(図3参照)を得る。
(オートフレッテージ処理)
次に、第一実施形態によるコモンレール100の製造方法の特徴であるオートフレッテージ処理について、図3および図4に基づいて詳細に説明する。このオートフレッテージ処理は、コモンレール100の燃料流路101に充填されたオイル72に圧力を印加することで、主孔部21と分岐孔部31との間に位置する壁部23に応力集中させて、局所的な塑性変形を生じさせる加工である。この壁部23aに生じる塑性変形による圧縮残留応力は、当該壁部23aの疲労強度を向上させる。
上述した加工を行うためのオートフレッテージ処理装置50は、高圧発生装置51、保持冶具60、支持台56、および占有部材70等によって構成されている。高圧発生装置51は、内部に貯留されているオイル72を加圧ピストン51aによって加圧して送り出す装置である。この高圧発生装置51は、具体的には800メガパスカル(MPa)程度の圧力をオイル72に印加することができる。このオイル72は、高圧発生装置51によって印加される高圧力下においても、その流動性を維持する。保持冶具60は、主孔部保持ピン61,62、および分岐孔部保持ピン65を有している。主孔部保持ピン61,62は、レール本体部20の座面部24b,25bに着座するテーパー状のシート部61a,62aを具備している。同様に、分岐孔部保持ピン65は、分岐レール部30の座面部35に着座するテーパー状のシート部65aを具備している。加えて、主孔部保持ピン61は占有部材70を支持するための支持穴61bを、主孔部保持ピン62は高圧発生装置51によって加圧されたオイル72の流通する充填経路62bを、それぞれ具備している。支持台56は、コモンレール100の分岐レール部30とは反対側に接触し、当該コモンレール100を支持する。占有部材70は、高圧発生装置51によってオイル72へ印加される圧力よりも降伏応力の高い例えば鉄系の金属材料よりなる部材である。この占有部材70は、燃料流路101のうち、特に主孔部21の形状に倣って成形される長手形状の外形を呈している。加えて、占有部材70には、軸方向に沿って外形の一部を欠損させた欠損部70aが形成されている。
《挿入工程》
挿入工程では、先ず、重力方向下側に位置している主孔部保持ピン62にコモンレール100の第四加工物100aの端部25を設置し、当該主孔部保持ピン62のシート部62aを座面部25bに接触させる。このシート部62aは、座面部25bよりも小さいテーパー角で形成されており、座面部25bのうち特に圧力レギュレータ15b(図1参照)との間のシールに用いられない奥側に着座する。次に、主孔部保持ピン61の支持穴61bに挿入および嵌合された占有部材70を、当該主孔部保持ピン61の先端部とともに燃料流路101のうちの主孔部21内に挿入する。この挿入によって、主孔部保持ピン61のシート部61aを座面部24bに接触させる。シート部62aは、座面部24bよりも小さいテーパー角で形成されており、座面部24bのうち特にコモンレールセンサ15a(図1参照)との間のシールに用いられない奥側に着座する。また、この占有部材70を挿入することによって、燃料流路101を占有し、当該燃料流路101の容積を減少させる。また、占有部材70は、主孔部保持ピン61に支持されることで、主孔部21に対して当該主孔部21の分岐孔部31とは反対側に寄せられて位置を固定される。加えて占有部材70は、欠損部70aを分岐孔部31側に向けて主孔部保持ピン61に支持されている。
続いて挿入工程では、コモンレール100の第四加工物100aの分岐レール部30とは逆側を、支持台56によって支持したまま、複数の分岐孔部保持ピン65の先端部34を、複数の分岐孔部31に挿入する。この挿入により、分岐孔部保持ピン65のシート部65aを座面部35に接触させる。シート部65aは、座面部35よりも小さいテーパー角で形成されており、座面部35のうち特に燃料配管15d(図1参照)との間のシールに用いられない奥側に着座する。
以上によって、コモンレール100の第四加工物100aを、主孔部21の軸方向を重力方向に沿う方向に向けて保持冶具60に保持させた状態とする。
《充填工程》
充填工程では、占有部材70を挿入された燃料流路101内に圧力を伝播する圧力伝播媒体としてオイル72を充填する。具体的には、高圧発生装置51によって0.5MPa程度の圧力を印加されたオイル72を、充填経路62bを介して燃料流路101内に流入させる。このオイル72の流入によって、燃料流路101内の空気は押し出され、主孔部21の端部24側および分岐孔部31の先端部34側から、各シート部61a,65aと座面部24b,35との間の微小な隙間を通り放出される。そして、燃料流路101内のすべての空気が押し出された状態で、主孔部保持ピン61および分岐孔部保持ピン65を軸方向先端側に付勢し、各座面部24b,25b,35と各シート部61a,62a,65aを確実に密着させる。以上によって、コモンレール100の燃料流路101内に充填したオイル72を封止する。
《加圧工程》
加圧工程では、燃料流路101内に充填されたオイル72に、高圧発生装置51によって圧力を印加する。具体的には、高圧発生装置51によってオイル72の圧力を毎秒100MPa程度の加圧速度で上昇させ、800MPaに達した時点で2秒程度保持した後、減少させる。この加圧工程によって、主孔部21と分岐孔部31との間に位置する壁部23aに塑性変形を生じさせて、圧縮残留応力を発生させる。この工程によって、第四加工物100aから圧縮残留応力を付与された壁部23aを含む壁部23および壁部33によって形成される燃料流路101を備えるコモンレール100を得る。
以上説明した第一実施形態では、コモンレール100の燃料流路101内にオイル72を充填する充填工程前に、占有部材70の挿入によって燃料流路101の容積の減少させる挿入工程によって、当該燃料流路101内に充填するオイル72の容量を減少させることができる。故に、充填工程において、オイル72を燃料流路101内に充填する時間の短縮が実現される。具体的には、25秒程度要していた充填時間を、10秒程度に短縮し得る。加えて、加圧工程では、オイル72に印加された圧力の、主孔部21と分岐孔部31との間の壁部23aへの伝播を確実に生じさせることで、壁部23aに圧縮残留応力を確実に発生させることができる。したがって、確実なコモンレール100の製造品質を維持しつつ、生産性を向上し得るのである。
加えて第一実施形態では、挿入工程において、燃料流路101の主孔部21の形状に倣って成形された長手形状の占有部材70をこの主孔部21に挿入するので、占有部材70は多くの燃料流路101の容積を占有することができる。故に、簡易な占有部材70の構成および挿入作業でオイル72の充填時間を短縮し得るので、コモンレール100の生産性の向上に貢献することができるのである。
また第一実施形態では、主孔部保持ピン61の支持穴61bに嵌合された占有部材70は、主孔部21内で分岐孔部31とは反対側に寄せられている。故に、充填工程において充填されるオイル72は、壁部23aと占有部材70との間に確実に介在する。加えて、欠損部70aを分岐孔部31側に向けた状態で位置を固定された占有部材70によれば、オイル72は、欠損部70aを通路とすることによって、壁部23aと占有部材70との間にさらに確実に介在する。以上によれば、加圧工程においてオイル72に印加された圧力は、壁部23aに確実に伝播されて、圧縮残留応力を発生させ得るのである。したがって、コモンレール100の生産性を向上し得るとともに、その製造品質を確実に維持することができるのである。
さらに第一実施形態では、挿入工程において、主孔部21の軸方向を重力方向に沿う方向に向けた状態で、レール本体部20を主孔部保持ピン61,62に保持させているので、充填工程において、オイル72により端部24側から燃料流路101内の空気を効率的に排出できる。このような主孔部21の向きでコモンレール100を保持冶具60に保持したとしても、主孔部保持ピン61に支持される占有部材70は、主孔部21内での位置を確定される。故に、壁部23aと占有部材70との間にオイル72を確実に介在させ得るのである。
また加えて第一実施形態では、占有部材70の材料として、加圧工程で印加される圧力よりも高い降伏応力を備える材料を選定することで、オイル72からの圧力による占有部材70の体積変化は抑制される。故に、オイル72に印加された圧力は、確実に壁部23aに伝播されて、当該壁部23aに圧縮残留応力を発生させ得る。したがって、コモンレール100の製造品質は維持されるのである。加えて、占有部材70を複数回に亘って繰り返して使用できるので、コモンレール100の生産性の向上に貢献し得るのである。
さらに加えて第一実施形態では、高圧でも流動性を維持するオイル72を圧力伝播媒体として用いているので、壁部23aと占有部材70との僅かな隙間に介在しているオイルであっても、その粘性に妨げられることなく印加された圧力は壁部23に伝播され得る。故に、占有部材70の挿入にかかわらず、壁部23aに圧縮残留応力を確実に発生させることができる。以上によれば、コモンレール100の製造品質の維持と生産性の向上とがともに実現されるのである。
そして、以上説明した第一実施形態によれば、主孔部21と分岐孔部31との間の壁部23aに圧縮残留応力を発生させることで、当該壁部23の疲労強度を向上し得る。したがって、燃料流路101内に貯留される昇圧された燃料により、変動する高い圧力が作用し、特に壁部23を起点とした疲労破壊を生じ易い、ディーゼル機関に搭載されるコモンレール100の製造方法として、第一実施形態は特に好適なのである。
尚、以上の第一実施形態において、コモンレール100が請求項に記載の「管状部材」に、壁部23,33が請求項に記載の「壁部」に、主孔部21および複数の分岐孔部31よりなる燃料流路101が請求項に記載の「流体通路」に、オイル72が請求項に記載の「圧力伝播媒体」に、それぞれ相当する。
(第二実施形態)
図5および図6に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態の挿入工程は、第四加工物100aの主孔部21の軸方向を重力方向と直交する方向へ向けて行われる。加えて、第二実施形態における占有部材270は、主孔部保持ピンに支持されない。この占有部材270は、主孔部21の内径よりも僅かに小さい外形を有しており、主孔部21に挿入されて緩嵌合する。加えて占有部材270には、軸方向に沿って外形の一部が欠損された欠損部270aが複数設けられている。この欠損部270aは、占有部材270の周方向に等間隔で形成されている。
第二実施形態における挿入工程では、先ず、分岐レール部30を重力方向上側に向けてコモンレール100の第四加工物100aを支持台256に設置する。次に、コモンレール100の端部25に主孔部保持ピン262を挿入し、当該主孔部保持ピン262のシート部262aを座面部25bに接触させる。続いて、占有部材270を、いずれかの欠損部270aを分岐孔部31側に向けて主孔部21内に挿入する。そして、コモンレール100の端部24へ主孔部保持ピン261を挿入し、主孔部保持ピン261のシート部261aを座面部24bに接触させる。
以上説明した第二実施形態では、主孔部21の内側に嵌合する占有部材270は、主孔部21に挿入された後、周方向に回転し難い。故に、欠損部270aを分岐孔部31側に向けて挿入された占有部材270は、この欠損部270aをオイル72の通路とし得る。そのため、この欠損部270aよって、主孔部21と分岐孔部31との間に位置する壁部23aと占有部材270との間にオイル72を確実に介在させることができる。以上によれば、加圧工程において圧力伝播媒体に印加された圧力は、主孔部と分岐孔部との間に位置する壁部23aに確実に伝播されて、当該壁部23aに圧縮残留応力を発生させ得る。したがって、コモンレール100の生産性を向上し得るとともに、その製造品質を確実に維持することができるのである。
尚、第二実施形態において、占有部材270を主孔部21内に挿入した後、コモンレール100を支持台256に設置してもよい。また、占有部材270に複数の欠損部270aを設けることによれば、欠損部270aを分岐孔部31側に向ける作業がさらに容易になるのである。
(第三実施形態)
図7に示すように、本発明の第三実施形態は第二実施形態の変形例である。第三実施形態の挿入工程において挿入される占有部材370は、相対する二組の欠損部370aが設けられることによって、軸方向と直交する方向に矩形の断面を形成している。この占有部材370は、四つの角部370bを、主孔部21を形成する壁部23に押し当てることによって、主孔部21の内側に嵌合する。
以上説明した第三実施形態では、第二実施形態と同様に、欠損部370aを分岐孔部31側に向けて挿入された占有部材370は、この欠損部370aをオイル72の通路とし得る。そのため、この欠損部370aよって、壁部23aと占有部材270との間にオイル72を確実に介在させることができる。以上によれば、加圧工程においてオイル72に印加された圧力は、壁部23aに確実に伝播されて、当該壁部23aに圧縮残留応力を発生させ得る。したがって、コモンレール100の生産性を向上し得るとともに、その製造品質を確実に維持することができるのである。
(第四実施形態)
図8に示すように、本発明の第四実施形態は第二実施形態の別の変形例である。第四実施形態の挿入工程において挿入される占有部材470は、複数の円柱状部材470pを組み合わせてなる。このように複数の円柱状部材470pを組み合わせてなる占有部材470であれば、コモンレール100の主孔部21の大きさに対応させて、円柱状部材470pの数を調整することができる。このように、主孔部21の大きさの異なるコモンレール100に対して、円柱状部材470pの組み合わせを変更することで調整できることによれば、占有部材470の共用化によって生産性の向上に貢献し得るのである。
(第五、第六実施形態)
図9および図10に示すように、本発明の第五および第六実施形態は、第二実施形態のさらに別の変形例である。第五実施形態の挿入工程において挿入される占有部材570は、四角柱形状を呈している。また、第六実施形態の挿入工程において挿入される占有部材670は、円柱形状を呈している。これらの占有部材570,670は、重力によって主孔部21の分岐孔部31とは反対側に寄せた状態となっている。故に、充填工程において充填されるオイル72を、壁部23aと占有部材570,670との間に確実に介在させることができる。以上によって、加圧工程においてオイル72に印加された圧力は、壁部23aに確実に伝播されて、当該壁部23aに圧縮残留応力を確実に発生させ得るのである。したがって、コモンレール100の生産性を向上し得るとともに、その製造品質を確実に維持することができるのである。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
第一実施形態では、主孔部21の軸方向を重力方向に沿って主孔部保持ピン61,62に保持させるとともに、占有部材70を主孔部保持ピン61に支持させていた。また、第二〜第六実施形態では、主孔部21の軸方向を重力方向と直交する方向に向けて主孔部保持ピン261,262に保持させるとともに、占有部材をいずれの主孔部保持ピンにも支持させない構成とした。しかし、主孔部21の保持方向と占有部材の支持の有無との組み合わせを限定するものではなく、主孔部21の軸方向を重力方向に沿って主孔部保持ピンに保持させるとともに、占有部材をいずれの主孔部保持ピンにも支持させない構成としてもよい。又は、主孔部21の軸方向を重力方向と直交する方向に向けて主孔部保持ピンに保持させるとともに、占有部材をいずれかの主孔部保持ピンに支持させてもよい。さらには、占有部材が二つの主孔部保持ピンにともに支持される構成であってもよい。
上記実施形態では、充填工程において充填される圧力伝播媒体としてオイル72を用いていたが、圧力伝播媒体をオイル72に限定するものではない。管状部材の流体通路内に充填可能であって、高圧発生装置からの圧力を伝播し得るだけの流動性を有する媒体であれば、例えば水等の液体であってもよい。
上記実施形態では、挿入工程において、燃料流路101の主孔部21の形状に倣って成形された長手形状の占有部材を、当該主孔部21内に挿入していた。しかし、占有部材の形状は長手形状に限定するものではなく、燃料流路101の容積の少なくとも一部を占有し得る形状であれば、例えば粒状に成形されていてもよい。
上記実施形態では、管状部材としてコモンレール100の製造方法を例に詳細に説明した。しかし、管状部材はコモンレール100に限定するものではない。分岐孔部の有無にかかわらず、種々の管状部材の内壁部に圧縮残留応力を生じさせる加工に、本発明は適用することができるのである。
10 燃料供給システム、11 燃料タンク、12 フィードポンプ、12a,13a,14b,15c,15d 燃料配管、13 高圧燃料ポンプ、14 インジェクタ、14a 弁部、15a コモンレールセンサ、15b 圧力レギュレータ、17 機関制御装置、20 レール本体部、21 主孔部、23,23a,33 壁部、24,25 端部、24a,25a,34a 雌ねじ部、24b、25b、35 座面部、30 分岐レール部、31 分岐孔部、34 先端部、50 オートフレッテージ処理装置、51 高圧発生装置、51a 加圧ピストン、56、256 支持台、60 保持冶具、61,62,261,262 主孔部保持ピン、61a,62a,65a,261a,262a シート部、61b 支持穴、62b 充填経路、65 分岐孔部保持ピン、70,270,370,470,570,670 占有部材、70a,270a,370a 欠損部、370b 角部、470p 円柱状部材、72 オイル(圧力伝播媒体)、100a 第四加工物、100 コモンレール(管状部材)、101 燃料流路(流体通路)

Claims (11)

  1. 少なくとも一部に圧縮残留応力を付与された壁部によって形成される流体通路を備える管状部材の製造方法であって、
    前記流体通路の容積の少なくとも一部を占有する占有部材を前記流体通路内に挿入する挿入工程と、
    前記挿入工程において、前記占有部材を挿入された前記流体通路内に圧力を伝播する圧力伝播媒体を充填して封止する充填工程と、
    前記充填工程において充填された圧力伝播媒体に圧力を印加して、前記壁部に圧縮残留応力を発生させる加圧工程と、を含むことを特徴とする管状部材の製造方法。
  2. 前記挿入工程において、前記流体通路の形状に倣って成形された長手形状の前記占有部材を、前記流体通路内に挿入することを特徴とする請求項1に記載の管状部材の製造方法。
  3. 前記壁部によって軸方向に沿って形成される主孔部、および前記主孔部から分岐する分岐孔部を有する前記流体通路を備える管状部材の製造方法であって、
    前記挿入工程において、前記占有部材を、前記主孔部に挿入するとともに、前記主孔部の前記分岐孔部とは反対側に寄せた状態とすることを特徴とする請求項2に記載の管状部材の製造方法。
  4. 前記挿入工程において、前記占有部材を、前記主孔部を保持する保持冶具に支持させることで、前記主孔部に対する前記占有部材の位置を固定することを特徴とする請求項3に記載の管状部材の製造方法。
  5. 前記挿入工程において、軸方向に沿って外形の一部が欠損された欠損部を有する前記占有部材を、前記欠損部を前記分岐孔部側に向けて前記保持冶具に支持させることを特徴とする請求項4に記載の管状部材の製造方法。
  6. 前記挿入工程において、軸方向に沿って外形の一部が欠損された欠損部を有し、前記主孔部に嵌合する占有部材を、前記欠損部を前記分岐孔部側に向けて、前記主孔部に挿入することを特徴とする請求項2に記載の管状部材の製造方法。
  7. 前記挿入工程において、前記主孔部の軸方向を重力方向に沿う方向に向けて前記保持冶具に保持させることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法。
  8. ディーゼル機関に搭載されて、昇圧された燃料を貯留および分配するコモンレールである管状部材の製造方法であって、
    請求項3〜7のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法。
  9. 前記挿入工程において、複数の部材を組み合わせてなる前記占有部材を前記流体通路内に挿入することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法。
  10. 前記挿入工程において、前記加圧工程で印加される圧力よりも降伏応力の高い材料よりなる前記占有部材を前記流体通路内に挿入することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法。
  11. 前記充填工程において、前記加圧工程で印加される圧力においても流動性を維持するオイルを前記圧力伝播媒体として前記流体通路内に充填することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の管状部材の製造方法。
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