JP2003034539A - 溶融ガラス用スターラー - Google Patents
溶融ガラス用スターラーInfo
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- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/18—Stirring devices; Homogenisation
- C03B5/187—Stirring devices; Homogenisation with moving elements
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
得るため、溶融ガラスを高度に均質化することができる
溶融ガラス用スターラーを提供する。 【解決手段】 本発明の溶融ガラス用スターラー10
は、耐熱性材料からなる回転軸11と、回転軸11の外
周に内周端12a、13aが固着された耐熱性材料から
なる2枚の螺旋翼12、13とを備え、螺旋翼12、1
3の軸方向の長Hさが、回転軸を中心とする螺旋翼1
2、13の半径rの1.2倍以上であり、かつ、螺旋翼
12、13のリード角が22°〜58°であるひねり形
状を持つことを特徴とする。
Description
融ガラス用スターラーに関する。
生する不均質欠陥である脈理や泡等のないガラス製品を
得るため、ガラス溶融炉には溶融ガラスの均質化を目的
として撹拌装置が使用される。
プラズマディスプレイ用板ガラス、液晶用板ガラス、ブ
ラウン管用のファンネルガラス、フェースガラス、ガラ
ス繊維、照明用ガラス管、医療用ガラス管、光学部品用
ガラスなどのガラス製品には、高度な均質性が要求され
る。そのため、これらのガラス製品を製造する連続ガラ
ス溶融炉には、その均質性を決める均質な溶融ガラスを
長期間に亘って安定して生産することができる撹拌装置
が必要となる。
数の撹拌装置に関連する提案が行われてきた。溶融ガラ
スの均質化を実現するために撹拌装置の中で最も重要な
部材は、溶融ガラスと直接接触するスターラーである。
このためスターラーの撹拌翼の形状としては、クランプ
型、螺旋型、プロペラ型、ヘリカルリボン型などの形
状、あるいはこれらを組み合わせた形状、さらにはこれ
らの形状を著しく変形させ複数個を回転軸に取り付けた
もの等が提案されてきた。
で提案されたスターラーの撹拌翼はどれも一長一短があ
り溶融ガラスの均質化を効率よく実現するに至っている
とは言えない。例えば、従来の撹拌翼の中で比較的効果
が認められるものとして、図5に示すようなヘリカルリ
ボン型スターラー1がある。しかし、このようなヘリカ
ルリボン翼2の形状は特開平11−276872に記載
されているように、ある粘度域では溶融ガラス中にドー
ナツリング状の混合不良部位が発生する。それを克服し
て溶融ガラスの均質化を図るため、実公昭47−316
0にあるように複数のヘリカルリボン翼を組み合わせる
等の工夫が必要であり、スターラーの作製及びメンテナ
ンスが困難であるという問題点がある。
螺旋翼を有するスターラーは、低速回転ではガラス成分
の蒸発に伴って溶融ガラスの生地表面に発生するスカム
と呼ばれる異質ガラスを巻き込むことにより当初は溶融
ガラスの均質化が行えるが、長期に亘る連続使用の際に
時間の経過とともに溶融ガラスの均質化の品位が徐々に
低下していくことは良く知られている。
融ガラスの生地表面に生じるスカムを巻き込まないよう
に、図6に示すようなスターラーの回転軸3aに沿って
上向きの流れを生じせしめるプロペラ翼4を螺旋翼5の
上部にとりつけた構造のスターラー3が考案されてい
る。しかし、図6の構造のスターラー3では、回転軸3
a上部に取り付けたプロペラ4と下部に取り付けた螺旋
翼5が上下の相反する流れを形成するため、スカムの巻
き込みに対しては効果的であるものの、螺旋翼5による
溶融ガラスの撹拌を上部のプロペラ翼4が阻害するよう
に作用し、プロペラ翼4を取り付けない場合よりも撹拌
効果が改善されるに至らない。
構造のスターラーを高速回転させることにより撹拌効果
を上げて溶融ガラス生地の均質化を実現しようとする
と、スターラー3の回転軸3aと溶融ガラスの生地表面
との接触部分で溶融ガラスの皺が発生し、この皺が溶融
ガラスの生地表面の気体を取り込んだままスターラーに
沿って溶融ガラス中に引き込まれ、それが成長して気泡
になる。その結果、溶融ガラスは均質化されるものの、
溶融ガラス中に多数の気泡が巻き込まれたまま成形され
ることになり、成形不良を引き起こして製品規格を満足
しない不良品になってしまうという問題点がある。
ので、気泡を巻き込むことのない比較的低速回転であっ
ても不均質な溶融ガラスを取り込んで効率の良い撹拌が
行え、工業的に長期間連続生産されるプラズマディスプ
レイ用板ガラス、液晶用板ガラス、ブラウン管用のファ
ンネルガラス、フェースガラス、ガラス繊維、照明用ガ
ラス管、医療用ガラス管、光学部品用ガラスなど高度な
均質性が要求される各種ガラス製品の品質を決める高い
均質性を有する溶融ガラスの供給を実現することができ
る溶融ガラス用スターラーを提供することを目的とす
る。
ターラーの形状である螺旋翼について詳細な形状の検討
を行い、通常の螺旋翼の螺旋周期内にもう一枚の翼を回
転軸に対して対称位置に形成した構造とし、計2枚の螺
旋翼を持つ2条の撹拌翼とすることにより溶融ガラスの
撹拌能力が著しく改善されること、および、その螺旋翼
の傾斜角を種々変更することによって最適な傾斜角範
囲、すなわち螺旋翼のリード角が22°〜58°に相当
するひねり形状範囲において溶融ガラス中に気泡を巻き
込むことがない低い回転数でさらに効果的な溶融ガラス
の撹拌が行えることを見いだした。
ーは、耐熱性材料からなる回転軸と、該回転軸の外周に
内側端が固着された耐熱性材料からなる2枚の螺旋翼と
を備え、該螺旋翼の軸方向の長さが、回転軸を中心とす
る螺旋翼の半径の1.2倍以上、かつ、螺旋翼のリード
角が22°〜58°であるひねり形状を持つことを特徴
とするものであり、回転軸を中心とする螺旋翼の半径の
1.8倍以上であり、該螺旋翼のリード角が30°〜5
0°であるひねり形状を持つことが好ましい。
ついて示す説明図である。図中スターラー6は回転軸7
の外周に1枚の螺旋翼8の内周端8aを固着した構造と
なっている。ねじについて規定しているJISB010
1(1994)で使用される用語に従えば、これは螺旋
周期内に1枚の螺旋翼8を持つ構造であり、1条の螺旋
翼スターラーと言える。これに対して本発明の溶融ガラ
ス用スターラー10の構造は回転軸11に対しての螺旋
翼12とその同じ螺旋周期内にもう一枚の螺旋翼13と
が対称位置にそれぞれの内周端12a、13aを直接固
着した構造となっており、2枚の螺旋翼を持つ2条螺旋
翼スターラーと言える。
示す説明図である。図3(A)の螺旋翼の翼外周端の描
く軌跡を模式的に図中央(B)に表す。螺旋翼のひねり
形状はねじ用語にある「リード角」をβとし、螺旋翼が
軸に沿って1回転の螺旋を描く際の軸方向の距離を表す
「リード」をLとし、螺旋翼の回転軸を中心とした半径
をrと表すと、tanβ=L/2πrの関係がある。こ
の式は、図3(B)の影を付けた部分を平面に展開した
図3(C)の直角三角形においてリード角βは螺旋翼の
外周端が回転軸の周りを1回転した時に描く軌跡を回転
軸に垂直に設置した面に投影してできる円の円周2πr
を底辺とし、リードLを高さとした直角三角形の斜角で
あると定義することから導き出せる式である。
0は、このリード角βが22°〜58°において撹拌効
率が大きくなる。これはリード角βが22°より小さく
なると螺旋翼12と螺旋翼13との軸方向の間隔が小さ
くなるために、螺旋翼12、13の相互の間で捕らえら
れる溶融ガラスの容量が少なくなりすぎ、スターラー1
0が1回転することで上下方向に移動する溶融ガラスの
量が減るので、同じ溶融ガラスの量を上下方向に移動さ
せるためには、回転数を大きくする必要があり、気泡を
巻き込む条件に近づくことになる。リード角βが22°
以上であると、気泡を巻き込むことのないより少ない回
転で効率的にガラスを撹拌することができる。一方、リ
ード角βが58°より大きくなると螺旋翼12、13の
回転運動によって生み出される回転軸方向の力が溶融ガ
ラスにうまく伝わらなくなるので、スターラー10付近
を流れる溶融ガラスの螺旋翼12、13からのすり抜け
現象が起こる。その結果、効率的に溶融ガラスが撹拌さ
れなくなる。
3のリード角βが30°以上で50°以下の範囲である
と、螺旋翼12、13から溶融ガラスに回転軸方向の力
が効率的に伝わることにより一層効果的な撹拌を行うこ
とが可能となる。
0は、リード角βが22°〜58°の範囲内であれば、
2枚の螺旋翼12、13のリード角βを意図的に互いに
異なった角度に設定することができるばかりでなく、回
転軸11の外周に取り付けられている2枚の螺旋翼1
2、13についてそれぞれリード角βが22°〜58°
の範囲内で軸の周りを回る内に徐々に角度を変えた形状
を設定することもでき、さらにリード角βが30°〜5
0°の範囲内で徐々に角度を変えた形状とする方が22
°〜58°の範囲で徐々に角度を変更するより効果的で
ある。
いる螺旋翼としては、図1の螺旋翼の軸方向長さHが回
転軸11を中心とする螺旋翼12、13の回転軸11を
中心とする半径rの1.2倍以上であることが重要であ
る。これはスターラーの回転により取り込まれた溶融ガ
ラスを上下方向に効果的に移動させるために必要であ
り、螺旋翼12、13の軸方向長さHが回転軸11を中
心とする螺旋翼の半径rの1.2倍より短い場合、溶融
ガラスを移動させる効果が不十分であるため十分な撹拌
が行えず、不均質なガラスを撹拌した場合に均質化する
ことができない。また螺旋翼12、13の軸方向長さH
が回転軸を中心とする螺旋翼12、13の半径rの1.
8倍より長ければ、溶融ガラスの移動がより顕著なもの
となるためいっそう望ましい。一方で螺旋翼12、13
の軸方向長さHは、長い程撹拌効果は大きいもののそれ
は回転軸11を中心とする半径rの10倍程度までであ
り、高温状態での長期的な構造強度を維持するという観
点からも回転軸11を中心とする螺旋翼の半径rの10
倍より大きくすることは望ましくはない。さらに構造的
に安全な範囲を指定するなら7倍以下とする方がより好
適である。
11を中心とする螺旋翼12、13の半径rの1.2倍
未満、あるいはリード角βが22°未満であるか、58
°を越える場合、溶融ガラスを上下方向に移動させる撹
拌効果が小さくなるのを克服するために螺旋翼12、1
3の周囲に溶融ガラスの流れをしぼる案内筒あるいはチ
ューブと称する円筒状の耐火物性障壁を設置することで
対応しようとする場合がある。しかしこのような障壁を
回転する螺旋翼12、13の近傍に設置すると、短期間
のガラス溶融では効果があっても長期間の溶融になると
障壁周囲近傍の溶融ガラスの表面生地が流動し難くな
り、その結果、表面に異質ガラスが発生しやすくなり、
スターラー10の撹拌能力で均質化できる以上の多量の
スカムが溶融ガラスの生地表面に発生することになっ
て、長期的には均質な溶融ガラスが得られ難くなるため
望ましくない。
0は、撹拌効果を向上させるために螺旋翼12、13の
軸方向の長さHを2枚の螺旋翼12、13のそれぞれに
ついて異なる長さに設定することができる。この場合、
螺旋翼12、13の軸方向長さHをそれぞれの螺旋翼1
2、13について、回転軸11を中心とする螺旋翼1
2、13の半径rの1.2倍から10倍の範囲内で自由
に変更することが可能である。そして螺旋翼12、13
の軸方向長さHの範囲は1.8倍から7倍までの範囲内
に設定することがより好適である。
0は、2枚の螺旋翼12、13の回転軸11を中心とす
る半径rをそれぞれ異なる大きさに設定することができ
るばかりでなく、螺旋翼12、13の軸方向長さHが回
転軸11を中心とする螺旋翼12、13の半径rの1.
2倍から10倍の範囲、より好ましくは1.8倍から7
倍の範囲内で螺旋翼12、13が軸の周囲を回る内に螺
旋翼12、13の半径rの大きさを徐々に変更すること
も可能である。
についてのリード角βの回転軸周りでの角度変更と螺旋
翼12、13の軸方向長さHの変更、回転軸11を中心
とする螺旋翼12、13の半径rの変更については、組
み合わせておこなうこともできるのは言うまでもない。
螺旋翼12、13は、望ましい撹拌効果を得るため必要
に応じて回転軸11に対して対称の位置からずらした位
置で固定してもよく、これは、2枚の螺旋翼12、13
について回転軸11を中心とする半径r、軸方向の長さ
H、リード角βの変更と組み合わせることも可能であ
る。
10は回転軸11の外周に内側端12a、13aが固着
された螺旋翼12、13であることが重要である。螺旋
翼12、13の内側端12a、13aが回転軸11の外
周に固着されていない翼形状、例えば、ヘリカルリボン
形状であればスターラーの回転軸付近に溶融ガラスに翼
からの力がうまく伝わらない箇所が生じるため効果的な
撹拌が行えない。
ー10は2枚の螺旋翼12、13を有することが重要で
ある。螺旋翼が1枚のスターラーでは、一回の回転で捕
らえることができるガラス量が少ないため、同じ回転数
では2枚の螺旋翼を持つスターラーより撹拌効果が劣
る。そこで撹拌効果を上げるために回転数を上げると、
気泡を溶融ガラス中に巻き込むため、スターラーの回転
数に限界があり、その結果、十分な混合は行えない。
スムーズにするための窪みや溝あるいは鱗状の模様に代
表されるような特定形状を繰り返すような複数の凹凸を
施すことも可能である。また流れを妨げない範囲で複数
の孔を穿つことも可能である。特に溶融ガラスによる浸
食の激しい螺旋翼12、13先端部のみに耐蝕性の異材
質を被覆したり、取り付けたりすることもできる。また
溶融ガラス流れを妨げない範囲で、このような表面構造
の変更を複数選択して同時に採用することも可能であ
る。
12、13の構造として、平坦なプレートを複数枚互い
に溶着することで対称的に配置し、全体として螺旋状に
見える螺旋翼としてもよい。ただし、構造的には強度は
高くなるものの溶融ガラスの流れをスムーズに流すとい
う点では図1に示すような曲線状の翼に比較して劣るの
で、構造強度を重視する場合にはこのような構造を採用
することもできる。
10は、ガラス製造工程における清澄後の溶融ガラスの
撹拌に使用することを特徴とする。清澄前の溶融ガラス
を撹拌すると、溶融ガラス中に1mm以下の微細な泡が
非常に多数発生するため、清澄工程以降で溶融ガラス中
からの脱泡が困難になり、ガラス製品の欠陥となるため
である。
し、バッチから発生した気泡を溶融ガラスから十分脱泡
した後、具体的には清澄によってガラス原料のガラス化
反応により発生した炭酸ガス、酸素などの気泡が溶融ガ
ラス中から抜けきった後、成形までの間に撹拌により溶
融ガラスの均質化を行う。このため、スターラー10に
より撹拌される溶融ガラスは、一般に、ガス脱泡のため
の清澄域での温度よりも低温ではあるものの、少なくと
も室温からすれば数百℃高い高温であり、溶融ガラス用
スターラーは、少なくとも300℃以上の高温に1ヶ月
以上の長期間耐え得る耐熱材料により構成される。さら
に、この材料の耐熱温度は、高温であるほど望ましい
が、同時にガラスに対する耐蝕性、構造強度を維持する
に足るものである必要性があり、炉内雰囲気との反応性
が低く、かつ、経済的にもガラス製品の製造に見合った
価格をもつ材料である必要性があり、より望ましくは5
00℃以上の高温で3ヶ月以上の寿命を有することであ
る。
いる材料としては、白金、白金−ロジウム合金、等の白
金族系の金属あるいはその合金、またジルコニアなどの
強度補強成分を添加した白金属系の金属、(アルミナ、
ジルコニア等の)酸化物、窒化物、炭化物あるいは複数
のセラミックス成分を混合したファインセラミックス、
炭素あるいは炭素繊維、金属添加炭素材料、繊維強化金
属(FRM)、繊維強化炭素(FRC)、傾斜機能材料
を構成部材として複数選択することが可能であり、高温
部位と低温部位で異なる材料を使用したり耐蝕性の必要
とされる部位や高強度を要求される部位で異なる材料を
必要に応じて使い分けることも可能である。
構造とし、その内部に高強度を補償する金属材料やセラ
ミック材料あるいはそれらを複数選択して全体に充填し
たり、必要箇所に局部的に充填したりすることも可能で
ある。特に耐熱性を要求される溶融ガラス用スターラー
10の部位には、耐熱性表面コート材を使用したりする
ことも可能である。
ターラー10の製造法としては、ムク棒状の白金系の金
属材料を回転軸として使用しても良いが、経済的観点か
ら、或いは構造強度的観点から見て通常は白金系の金属
材料からなる中空状の棒の一端を封止し、翼は延展した
白金系の金属材料を溶接することにより回転軸に直接取
り付け、回転軸中に耐熱材料を充填することにより作製
するのが一般的である。
ガラス用スターラーの一実施例を図1に示す。溶融ガラ
ス用のスターラー10は、螺旋翼12、13の部位は溶
融ガラス中に浸漬され、回転軸11の先にある動力源よ
り回転駆動される。回転軸11に対して対称的に配置し
た2枚の螺旋翼12、13は、回転軸11の外周に内周
端12a、13aが溶接または蝋付け等により直接取り
付けられている。このため、回転軸に沿って回転した時
に溶融ガラスの流れの死所が発生し難く、ヘリカルリボ
ン翼のようにドーナツリング状の不均質部が発生せず、
その結果として溶融ガラスの均質化が速やかに行える。
実施例及び比較例に基づいて詳細に説明する。
の方法評価として、図4に本発明のスターラー10を溶
融ガラス14中に浸漬し回転させた場合の溶融ガラス1
4の流れを表す。図中Rに示す位置に本発明のスターラ
ー10の回転軸11が溶融ガラスの生地の流れ方向Sに
対して垂直方向に設置されている。スターラー10は溶
融ガラス14中で下向きの流れを生じるように回転して
いる場合に、不均質な溶融ガラスTはスターラー10の
働きによって流線Uに示される様な流れに従いスターラ
ー10の周りを回転しながらスターラー10に取り込ま
れて流線Vのように引き伸ばされることによってスター
ラー10周囲の他の溶融ガラス14と混ぜられることに
なる。
込む力が弱ければ、流線Wで表すようにそのまま通過し
てしまい、成形域まで流れて不均質ガラスの原因とな
る。
の生地を取り込む力を直接ロードセルにより測定するこ
とで撹拌効果を測定することが可能となる。この場合、
基準として1条螺旋翼スターラーのリード角βが25°
でスターラーに下向きに作用する力をロードセルにより
実測しておき、実施例及び比較例のスターラーに働く下
向きの力のロードセルによりそれぞれ実測し、その実測
値を一条螺旋翼スターラーの実測値で割った値を「上下
撹拌効果」として定義する。測定結果を表1に示す。
スターラー10をブラウン管用のガラス生地を撹拌する
ことにより測定したところ、スターラー10の回転軸方
向の長さHが回転軸11を中心とする螺旋翼の半径長さ
rに対して2倍の螺旋翼12、13でリード角βを22
°とした場合は、回転数が25rpm程度で図4のWで
表した流れを防止することが着色生地を使用することに
より確認することができた。また、1条螺旋翼スターラ
ーのリード角βが25°でスターラーに下向きに作用す
る力をロードセルにより実測してその大きさを1.0と
した場合、スターラーにNo.1の条件で働く下向きの
力のロードセルによる実測値は1.05となり、1条螺
旋翼スターラーの撹拌効果を越えているため1条螺旋翼
スターラーより効率的な撹拌が行えることがわかる。
は同じで螺旋翼12、13のリード角βを30°〜50
°まで変更した場合について、上下撹拌効果はいずれも
1条螺旋翼スターラーより高い撹拌効果を持っている。
またNo.7ではスターラーの回転数を30rpmとし
た場合についても1.37であり同様に高い撹拌効果の
得られていることが判明している。No.8では、溶融
ガラスの粘性を700dPa・sに変えた場合について
調査したところ、上下撹拌効果は1.4となり高い撹拌
効果を認める。No.9では、螺旋翼の軸方向長さを螺
旋翼の半径長さrで割った値を1.5にした場合につい
ての調査結果で、上下撹拌効果は1.23であり十分高
い撹拌効果が得られている。
の2条螺旋翼のリード角βが15°であり、実施例と同
じ条件のガラス、撹拌条件を使用した場合、上下撹拌効
果が0.85になり1以下であり、従来よりも十分な撹
拌が行えないことがわかる。またNo.11では、2条
螺旋翼の軸方向長さを螺旋翼の半径長さで割った値が
0.5とかなり小さいスターラーであるため、高い撹拌
効果が得られず、上下撹拌効果は0.75しかなく、良
好な撹拌は行えていない。さらにNo.12では、スタ
ーラーの2条螺旋翼のリード角βが65°と大きくなり
すぎているため、上下撹拌効果は0.7であり、撹拌効
果は低い。そしてNo.13については、基準の1条螺
旋翼スターラーのリード角βが25°であるのに対し
て、螺旋翼のリード角βを35°にした1条螺旋翼スタ
ーラーであるが、上下撹拌効果は0.9になっており撹
拌効果は不十分である。
は、連続生産される溶融ガラスの清澄後の撹拌用として
発明されたものであるが、必要に応じて溶融ガラスの清
澄前の混合に使用することも可能であり、また連続生産
以外の白金ポット等を使用するバッチ式生産において使
用することも可能なことは言うまでもない。
用スターラーによれば、溶融ガラス用スターラーの回転
により溶融ガラスに上下方向の大きな撹拌作用が生じる
ので、気泡を巻き込むことなく不均質な溶融ガラスを効
率的に撹拌することができ、特に工業的に長期間連続的
に生産されるガラス製品を均質な状態にすることができ
る実用上優れた効果を奏するものである。
て、(B)は(A)の平面図。
翼スターラーと対比した説明図であって、(A)は本発
明の2条螺旋翼スターラーの正面図、(B)は(A)の
平面図、(C)は1条螺旋翼スターラーの正面図、
(D)は(C)の平面図。
1条螺旋翼スターラーの斜視図、(B)は(A)の模式
図、(C)は(B)の斜線部展開図。
スの流れと撹拌の様子を表す説明図。
図。
を組み合わした溶融ガラスのスターラーの説明図。
スの流れ V 螺旋翼により引き伸ばされた溶融ガラス W 螺旋翼の近辺をすり抜けた溶融ガラスの流れ
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱性材料からなる回転軸と、該回転軸
の外周に内側端が固着された耐熱性材料からなる2枚の
螺旋翼とを備え、 該螺旋翼の軸方向の長さが、回転軸を中心とする螺旋翼
の半径の1.2倍以上であり、かつ、螺旋翼のリード角
が22°〜58°であるひねり形状を持つことを特徴と
する溶融ガラス用スターラー。 - 【請求項2】 該螺旋翼の回転軸方向の長さが、回転軸
を中心とする螺旋翼の半径の1.8倍以上であり、か
つ、螺旋翼のリード角が30°〜50°であるひねり形
状を持つことを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス
用スターラー。 - 【請求項3】 ガラス溶融設備における清澄後の溶融ガ
ラスの撹拌に使用することを特徴とする請求項1または
2に記載の溶融ガラス用スターラー。
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---|---|---|---|
JP2001217709A JP4560826B2 (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 溶融ガラス用スターラー |
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