JP7283346B2 - ガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
上記撹拌装置において、前記曲面の曲率半径は、下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。
上記撹拌装置において、前記曲面の曲率半径Rは、2mm以上、60mm以下の範囲内であることが好ましい。
上記撹拌装置において、前記流出口は、前記曲面に開口することが好ましい。
上記撹拌装置において、前記スターラーは、回転軸と、前記回転軸に設けられる複数の棒状羽根から構成される棒状羽根群と、を備え、前記複数の棒状羽根は、前記回転軸の軸方向に直交する同一平面内に配置されるように前記回転軸から互いに異なる方向に突出することが好ましい。
上記撹拌装置において、前記スターラーは、前記曲面に囲まれる位置に配置される前記棒状羽根群を備えることが好ましい。
上記撹拌装置において、前記スターラーは、前記回転軸の軸方向において離間して配置される複数の前記棒状羽根群を備えてもよい。
上記撹拌装置において、前記スターラーは、前記回転軸に設けられるスクリュー羽根をさらに備え、前記棒状羽根群は、前記スクリュー羽根よりも前記容器の内底面側に配置されてもよい。
上記ガラスの製造方法において、前記撹拌装置の前記容器は、前記容器内に前記溶融ガラスを流入する流入口と、前記容器内の前記溶融ガラスを流出する流出口と、を有し、前記流出口は、前記曲面に開口し、前記スターラーは、回転軸と、前記回転軸に設けられる複数の棒状羽根から構成される棒状羽根群とを備え、前記複数の棒状羽根は、前記回転軸の軸方向に直交する同一平面内に配置されるように前記回転軸から互いに異なる方向に突出し、前記スターラーは、前記曲面に囲まれる位置に配置される前記棒状羽根群を備え、前記撹拌工程では、前記流出口を通過する前記棒状羽根の数が、1分間当たり120個以上となるように前記スターラーを回転させることが好ましい。
撹拌装置11の容器12の内径をDとし、容器12の曲面S3の曲率半径をRとしたとき、下記式(1)の関係を満たすことが好ましい。なお、内径Dは、容器12の内側の直径である。
容器12の曲面S3の曲率半径Rを容器12の内径に応じて大きくすることで、容器12の曲面S3に沿った溶融ガラスMGの流動をより促進することができる。
R≦0.45×D・・・(2)
ここで、曲率半径Rが大きすぎると容器12の底部において曲面S3とスターラー13とが干渉し易くなったり、最底部において停滞層が生じ易くなったりするおそれがある。上記式(2)のように、容器12の曲面S3の曲率半径Rを適切に制限することで、スターラー13を配置するスペースを十分に確保することができる。
なお、容器12の内径Dは、内側面S2に囲まれる円柱状の中空部12bの内径を示す。本実施形態の中空部12bの内径Dは一定であるが、内径が一定でない場合、容器12の内径Dは、曲面S3に隣接する内側面S2により形成される中空部12bの内径を示す。
容器12の内底面S1とスターラー13との間隔の最小値W1、容器12の内側面S2とスターラー13との間隔の最小値W2、及び容器12の曲面S3とスターラー13との間隔の最小値W3は、いずれも1.5mm以上であることが好ましい。これらの間隔は、スターラー13が回転したときのスターラー13の軌跡の最外周と、容器12の内面12aとの間隔のうち最も狭い部分の間隔をいう。これらの間隔をより広くすることで、例えば、スターラー13と容器12の内面12aとの相対位置が一時的に過剰に位置ずれした場合であっても、スターラー13と容器12の内面12aとの接触が回避され易くなる。
スターラー13は、回転軸14と、この回転軸14に設けられる複数の棒状羽根BLから構成される棒状羽根群15とを備えている。棒状羽根群15を構成する複数の棒状羽根BLは、回転軸14の軸方向に直交する同一平面内に配置されるように回転軸14から互いに異なる方向に突出している。
ガラスの製造方法は、撹拌装置11を用いて溶融ガラスMGを撹拌する撹拌工程を備えている。本実施形態のガラスの製造方法は、撹拌工程の前工程として、溶融ガラスMGを清澄する清澄工程を備えている。ガラスの製造方法で得られたガラスは、成形装置で成形されることでガラス物品が得られる。本実施形態の撹拌工程において、撹拌装置11の容器12内のガラスの粘度は、例えば、1.5Pa・s以上、3.0Pa・s以下の範囲内である。
次に、解析モデルを用いた溶融ガラスの流動状態を解析した結果について説明する。
撹拌装置の容器の曲面における曲率半径Rを変更した3種類の解析モデルを作成し、容器の曲面の曲率半径Rと、容器内の溶融ガラスの流速との関係を解析した。解析条件の一例は、以下のとおりである。
溶融ガラスの流量:15[kg/hr]
スターラーの回転数:50[rpm]
溶融ガラスの温度:850[℃]
解析モデルの撹拌装置における容器の内径Dは、140mmである。容器の内底面とスターラーとの間隔の最小値、容器の内側面とスターラーとの間隔の最小値、及び容器の曲面とスターラーとの間隔の最小値は、いずれも1.5mm以上である。
(1)撹拌装置11は、容器12と、容器12内の溶融ガラスMGを撹拌するスターラー13とを備えている。撹拌装置11の容器12は、容器12内に溶融ガラスMGを流入する流入口12cと、容器12内の溶融ガラスMGを流出する流出口12dとを有している。撹拌装置11における容器12の内面12aは、内底面S1と内側面S2とを有している。撹拌装置11における容器12の内面12aは、内底面S1と内側面S2との間で内底面S1と内側面S2とに連なるとともに容器12の外方に向かって凸となる曲面S3をさらに有している。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・撹拌装置11のスターラー13を、回転軸14の基端側に設けられる棒状羽根群15と、回転軸14の先端側にスクリュー羽根16を設けられるスターラー13とを備えたスターラーに変更することもできる。
・撹拌装置11における容器12の中空部12bの形状は、円柱状に限定されず、楕円柱状であってもよいし、四角柱状、五角柱状等の多角柱状であってもよい。
Claims (2)
- 撹拌装置を用いて溶融ガラスを撹拌する撹拌工程を備えるガラスの製造方法であって、
前記撹拌装置は、容器と、前記容器内の溶融ガラスを撹拌するスターラーとを備え、
前記容器は、前記容器内に前記溶融ガラスを流入する流入口と、前記容器内の前記溶融ガラスを流出する流出口と、を備え、
前記容器の内面は、内底面と、内側面と、前記内底面と前記内側面との間で前記内底面と前記内側面とに連なるとともに前記容器の外方に向かって凸となる曲面と、を有し、
前記撹拌装置の前記容器における前記流出口は、前記曲面に開口し、
前記スターラーは、回転軸と、前記回転軸に設けられる複数の棒状羽根から構成される棒状羽根群とを備え、
前記複数の棒状羽根は、前記回転軸の軸方向に直交する同一平面内に配置されるように前記回転軸から互いに異なる方向に突出し、
前記スターラーは、前記曲面に囲まれる位置に配置される前記棒状羽根群を備え、
前記撹拌工程では、前記流出口を通過する前記棒状羽根の数が、1分間当たり120個以上となるように前記スターラーを回転させる、ガラスの製造方法。 - 前記撹拌工程の前工程として、溶融ガラスを清澄する清澄工程を備える、請求項1に記載のガラスの製造方法。
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