JP2003033736A - 超音波洗浄方法およびその装置 - Google Patents

超音波洗浄方法およびその装置

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JP2003033736A
JP2003033736A JP2001224576A JP2001224576A JP2003033736A JP 2003033736 A JP2003033736 A JP 2003033736A JP 2001224576 A JP2001224576 A JP 2001224576A JP 2001224576 A JP2001224576 A JP 2001224576A JP 2003033736 A JP2003033736 A JP 2003033736A
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pressure
cleaning
ultrasonic
cleaning tank
ultrasonic transducer
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JP2001224576A
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Yoichi Kato
洋一 加藤
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Hisaka Works Ltd
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Hisaka Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波振動子の振動特性を損なうことなく高
真空下および高圧下で洗浄できる超音波洗浄方法および
その装置を提供する。 【構成】 真空減圧操作或いは加圧操作またはその両方
の操作を行う密閉型の洗浄槽1内の洗浄液中に被洗浄物
Aを浸漬し、前記洗浄液A中に密閉型の超音波振動子1
5から超音波を放射して被洗浄物Bを洗浄するにあた
り、洗浄槽1内の圧力と超音波振動子容器16内の圧力
とを各々検知し、洗浄中に生じる洗浄槽1内の圧力の変
動に応じて超音波振動子容器16内の圧力を加減するこ
とで、洗浄槽1内の圧力と超音波振動子容器16内の圧
力との差が任意に設定した値以上にならないように制御
するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用して
各種被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、切削加工、プレス加工等の機械
加工が行われた金属製品等を洗浄する手段として、超音
波を利用した超音波洗浄が知られている。この超音波洗
浄は、洗浄槽内に収容された水系或いは炭化水素系等の
洗浄液に被洗浄物を浸漬させた状態で、前記洗浄槽の底
部に設けられた超音波振動子から、前記洗浄液中に超音
波を放射し、該超音波により該洗浄液中に生じるキャビ
テーションの作用を利用して被洗浄物の洗浄を行うよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上述のような超
音波洗浄に用いる超音波振動子の容器は密閉構造である
が、内圧および外圧に耐える強度を有していない。その
ため、一般的には高真空下や高圧下では使用できないの
が現状である。
【0004】超音波振動子の耐圧強度を増すためには、
超音波振動子の容器の板厚等を上げればよいが、それで
は超音波振動子の振動効果が大きく減じられるため、超
音波洗浄としては得策ではない。従って、従来の超音波
洗浄は、大気圧下かせいぜい若干の低真空下での操作が
使用の主流であった。
【0005】そのため、高真空圧下や高圧下で超音波洗
浄効果の向上が期待できる場合でも使用できなかった
し、洗浄プロセスにおいて高真空減圧工程或いは高加圧
工程がある場合には、超音波洗浄をあきらめるかまたは
超音波洗浄工程を別槽にて行わなければならないという
不合理があった。
【0006】本発明は、超音波振動子の振動特性を損な
うことなく高真空下および高圧下で洗浄できる超音波洗
浄方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、真空減圧操作或いは加圧操作またはその
両方の操作を行う密閉型の洗浄槽内の洗浄液中に被洗浄
物を浸漬し、前記洗浄液中に密閉型の超音波振動子から
超音波を放射して被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法に
おいて、洗浄槽内の圧力と超音波振動子容器内の圧力と
を各々検知し、超音波洗浄中に生じる洗浄槽内の圧力の
変動に応じて超音波振動子容器内の圧力を加減すること
で、洗浄槽内の圧力と超音波振動子容器内の圧力との差
が任意に設定した値以上にならないように制御するよう
にしたものである。
【0008】また、本発明は、真空減圧操作或いは加圧
操作またはその両方の操作を行う密閉型の洗浄槽内の洗
浄液中に被洗浄物を浸漬し、前記洗浄液中に密閉型の超
音波振動子から超音波を放射して被洗浄物を洗浄する超
音波洗浄装置において、前記洗浄槽内の圧力を検知する
圧力センサーと、前記超音波振動子容器内の圧力を検知
する圧力センサーと、前記両圧力センサーからの検知信
号を受けて、超音波洗浄中に生じる洗浄槽内の圧力の変
動に応じて超音波振動子容器内の圧力を加減すること
で、洗浄槽内の圧力と超音波振動子容器内の圧力との差
が任意に設定した値以上にならないように制御する差圧
コントローラーとを具備したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0010】図1は、本発明の超音波洗浄に使用される
超音波洗浄装置を示す概略構成図である。図1におい
て、1は蓋1aにより密閉可能な洗浄槽で、図示しない
供給管により水系或いは炭化水素系等の洗浄液Aが供給
可能になっている。洗浄時には、図示するように、一定
量の洗浄液Aが貯留され、洗浄液A中に洗浄カゴ2に収
容された被洗浄物Bが浸漬される。
【0011】洗浄槽1内の上部空間は、第1の真空仕切
弁3を有する第1の配管4により真空ポンプ5に接続さ
れており、真空ポンプ5によって洗浄槽1内の上部空間
の空気を吸引排気することにより、洗浄槽1の内部を減
圧して真空状態にすることができる。
【0012】また、洗浄槽1内の上部空間は、第1の配
管4の途中に接続された第1の加圧弁6を有する第2の
配管7により図示しないコンプレッサー等の加圧手段に
接続されており、加圧手段から洗浄槽1内の上部空間に
圧縮空気を圧入することにより、洗浄槽1の内部を加圧
することができる。
【0013】第1の配管4には、洗浄槽1内の真空度を
測定する第1の真空計8と、洗浄槽1内の圧力を測定す
る第1の圧力計9と、洗浄槽1内を脱気するとともに洗
浄槽1内に吸気するための第1の脱気兼吸気弁10とが
設けてある。
【0014】洗浄槽1の底は、循環ポンプ11を有する
第3の配管12により加熱器13の入口側に接続される
とともに、加熱器13の出口側は第4の配管14により
洗浄槽1の中間周壁に接続されており、循環ポンプ11
と加熱器13とによって洗浄槽1の洗浄水Aを循環しな
がら加熱することができる。
【0015】洗浄槽1内の下部には、図示しない超音波
発振器により駆動されて洗浄槽1内の洗浄液A中に超音
波を放射する超音波振動子15が設けられている。超音
波振動子15は、密封型の容器16内に複数の超音波振
動素子17を内蔵した構成となっている。
【0016】超音波振動子15は、第2の真空仕切弁1
8を有する第5の配管19により第1の配管4を介して
真空ポンプ5に接続されており、真空ポンプ4によって
超音波振動子15の容器16内の空気を吸引排気するこ
とにより、超音波振動子15の内部を減圧することがで
きる。
【0017】また、超音波振動子15は、第5の配管1
9の途中に接続された第2の加圧弁20を有する第6の
配管21により図示しないコンプレッサー等の加圧手段
に接続されており、加圧手段から超音波振動子15の容
器16内に圧縮空気を圧入することにより、超音波振動
子15の内部を加圧することができる。
【0018】第5の配管19には、超音波振動子15内
の真空度を測定する第2の真空計22と、超音波振動子
15内の圧力を測定する第2の圧力計23と、超音波振
動子15内を脱気するとともに超音波振動子15内に吸
気するための第2の脱気兼吸気弁24とが設けてある。
【0019】第1の配管4の真空ポンプ5近傍には真空
解除弁25が設けてられており、真空解除弁25によっ
て真空ポンプ5の駆動を停止したときに第1の配管4お
よび第5の配管19内の真空を解除することができる。
【0020】洗浄層1内の上部空間には、洗浄槽1内の
圧力を検知する第1の圧力センサー26が設けられてお
り、また、第5の配管19には超音波振動15内の圧力
を検知する第2の圧力センサー27が設けられている。
両圧力センサー26,27は、差圧コントローラー28
に接続されている。
【0021】差圧コントローラー28は、図2に示すフ
ローチャートに対応した「差圧制御プログラム」の実行
を行うものである。即ち、差圧コントローラー28は、
第1の圧力センサー26により洗浄槽1内の圧力を検知
するとともに、第2の圧力センサー27により超音波振
動子15内の圧力を検知し、洗浄槽1内の圧力変動に応
じて第2の真空仕切弁18、第2の加圧弁20および第
2の脱気兼吸気弁24を適宜開閉して超音波振動子15
内の圧力を加減することにより、洗浄槽1内の圧力と超
音波振動子15内の圧力との差が任意に設定した値以上
にならないように制御することができる。
【0022】次に、このように構成された超音波洗浄装
置の動作について説明する。
【0023】先ず、洗浄槽1に一定量の洗浄液Aを貯留
し、この洗浄液A中に洗浄カゴ2に収容した被洗浄物B
を浸漬した後、蓋1aを閉じて洗浄槽1を密閉する。
【0024】次に、真空ポンプ5或いは加圧手段を駆動
して洗浄槽1内の上部空間の空気を吸引排気或いは洗浄
槽1内の上部空間に圧縮空気を圧入させ、洗浄槽1の内
部を真空減圧或いは加圧すると同時に、超音波振動子1
5を駆動して超音波を洗浄槽1内の洗浄液A中に放射さ
せ、超音波により洗浄液A中に生じるキャビテーション
の作用を利用して被洗浄物Bの洗浄を行う。
【0025】上記超音波洗浄中、洗浄槽1内および超音
波振動子15内の圧力を第1の圧力センサー26および
第2の圧力センサー27により検知すると同時に、第1
の圧力センサー26および第2の圧力センサー27から
の検知信号を受けて差圧コントローラー28により洗浄
槽1内の圧力変動に応じて第2の真空仕切弁18、第2
の加圧弁20および第2の脱気兼吸気弁24を適宜開閉
して超音波振動子15内の圧力を加減し、洗浄槽1内と
超音波振動子15内との圧力差を予め設定した許容圧力
差を超えないように制御させる。この結果、洗浄槽1内
の圧力と超音波振動子15内の圧力とが常に釣り合うた
め、圧力差による超音波振動子15の容器16の損傷が
生じなくなる。これにより、超音波振動子15の容器1
6の板厚等を上げずに損傷を防止することができ、超音
波振動子15の振動特性を損なうことなく高真空(例え
ば20torr程度)下および高圧(例えば1.0Mp
a程度)下で使用することが可能である。
【0026】本発明によれば、超音波洗浄中、洗浄槽1
内の圧力変動に応じて超音波振動子15内の圧力を加減
し、洗浄槽1内の圧力と超音波振動子15内の圧力とを
常に釣り合わせるから、超音波振動子15の容器16の
板厚等を上げずに圧力差による損傷を防止することがで
き、超音波振動子15の振動特性を損なうことなく高真
空下および高圧下で使用することができる。
【0027】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、この実施形態に限定されるものではな
い。例えば前記第実施形態では、洗浄槽1を真空減圧操
作および加圧操作する場合について述べているが、本発
明は、洗浄槽1を真空減圧操作のみ或いは加圧操作のみ
行う場合にも適用することができる。
【0028】また、前記実施形態では、洗浄液Aによる
液洗浄の場合について述べているが、本発明は、蒸気
(ベーパー)による蒸気洗浄の場合にも適用することが
できる。
【0029】また、前記実施形態では、高真空の度合
は、例えば20torr程度、高圧の度合は、例えば
1.01Mpa程度と考えているが、本発明は、特に高
真空および高圧の度合は限定するものではない。
【0030】更に、本発明は、洗浄槽1の形状、寸法等
にこだわるものでない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空減圧操作或いは加圧操作またはその両方の操作を行
う密閉の型洗浄槽の洗浄液中に被洗浄物を浸漬し、前記
洗浄液に密閉型の超音波振動子から超音波を放射して被
洗浄物を洗浄するにあたり、洗浄槽内の圧力と超音波振
動子容器内の圧力とを各々検知し、洗浄中に生じる洗浄
槽内の圧力の変動に応じて超音波振動子容器内の圧力を
加減することで、洗浄槽内の圧力と超音波振動子容器内
の圧力との差が任意に設定した値以上にならないように
制御するようにしたから、洗浄中、洗浄槽内の圧力と超
音波振動子容器内の圧力とが釣り合い、超音波振動子容
器の板厚等を上げずに圧力差による損傷を防止すること
ができ、超音波振動子の振動特性を損なうことなく高真
空下および高圧下で使用することが可能である。これに
より、超音波洗浄自身としての洗浄効果を向上すること
ができるとともに、これまで不可能であった高真空減圧
工程或いは行加圧工程を有する洗浄プロセスにおける超
音波洗浄との一体的な組み合わせが可能となり、洗浄シ
ステムの合理化にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波洗浄に使用される超音波洗浄装
置を示す概略構成図。
【図2】差圧コントローラーの差圧プログラムを示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
A 洗浄液 B 被洗浄物 1 洗浄槽 3 第1の真空仕切弁 5 真空ポンプ 6 加圧弁 8 第1の真空計 9 第1の圧力計 10 第1の脱気兼吸気弁 11 循環ポンプ 13 加熱器 15 超音波振動子 16 容器 17 超音波振動素子 18 第2の真空仕切弁 20 加圧弁 22 第2の真空計 23 第2の圧力計 24 第2の脱気兼吸気弁 25 真空解除弁 26 第1の圧力センサー 27 第2の圧力センサー 28 差圧コントローラー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空減圧操作或いは加圧操作またはその
    両方の操作を行う密閉型の洗浄槽内の洗浄液中に被洗浄
    物を浸漬し、前記洗浄液中に密閉型の超音波振動子から
    超音波を放射して被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法に
    おいて、洗浄槽内の圧力と超音波振動子容器内の圧力と
    を各々検知し、洗浄中に生じる洗浄槽内の圧力の変動に
    応じて超音波振動子容器内の圧力を加減することで、洗
    浄槽内の圧力と超音波振動子容器内の圧力との差が任意
    に設定した値以上にならないように制御するようにした
    ことを特徴とする超音波洗浄方法。
  2. 【請求項2】 真空減圧操作或いは加圧操作またはその
    両方の操作を行う密閉型の洗浄槽内の洗浄液中に被洗浄
    物を浸漬し、前記洗浄液中に密閉型の超音波振動子から
    超音波を放射して被洗浄物を洗浄する超音波洗浄装置に
    おいて、前記洗浄槽内の圧力を検知する圧力センサー
    と、前記超音波振動子容器内の圧力を検知する圧力セン
    サーと、前記両圧力センサーからの検知信号を受けて、
    洗浄中に生じる洗浄槽内の圧力の変動に応じて超音波振
    動子容器内の圧力を加減することで、洗浄槽内の圧力と
    超音波振動子容器内の圧力との差が任意に設定した値以
    上にならないように制御する差圧コントローラーとを具
    備したことを特徴とする超音波洗浄装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016073896A (ja) * 2014-10-03 2016-05-12 アクトファイブ株式会社 超音波洗浄装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02303584A (ja) * 1989-05-15 1990-12-17 Furuno Electric Co Ltd 超音波洗浄方法及びその装置
JPH0652980U (ja) * 1992-10-22 1994-07-19 佳英 柴野 超音波洗浄のための超音波振動子装置

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