JPH0731942A - 超音波洗浄方法及び装置 - Google Patents

超音波洗浄方法及び装置

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JPH0731942A
JPH0731942A JP4397294A JP4397294A JPH0731942A JP H0731942 A JPH0731942 A JP H0731942A JP 4397294 A JP4397294 A JP 4397294A JP 4397294 A JP4397294 A JP 4397294A JP H0731942 A JPH0731942 A JP H0731942A
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cleaning
cleaning liquid
work
tank
ultrasonic
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JP4397294A
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Yoshihide Shibano
佳英 柴野
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複雑な表面構造を有するワークに対して優れた
洗浄効果が得られる超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置
を提供する。 【構成】洗浄槽5に収容された脱気された洗浄液L中に
超音波を放射して洗浄液L中に浸漬された複雑な表面構
造を有するワークWを洗浄する。洗浄槽5内にワークW
を収容し、洗浄槽5を密閉する密閉工程を備える。密閉
された洗浄槽5内の中空にワークWを保持し、所定の気
圧に減圧し、ワークW内に貯留される異物をワークW表
面に取り出す減圧工程を備える。ワークWを洗浄液L中
に浸漬した状態で、洗浄液5中に超音波を放射してワー
ク5を洗浄する洗浄工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に盲孔等の孔部や
細かい隙間を有するアルミダイカスト製等の精密機械部
品、半導体等の電子部品が細かい間隙で実装された実装
基板等の複雑な表面構造を有するワークを、脱気された
洗浄液中に浸漬し、該洗浄液中に超音波を放射すること
により洗浄する超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械部品や電子部品等のワーク
の表面には、その製造工程で油分、フラックス等の異
物、バリ等が付着しているので、この油分、異物、バリ
等を除去したのち最終製品とされている。
【0003】前記ワークに付着した異物を除去する方法
として、洗浄槽内に収容された水等の洗浄液にワークを
浸漬させた状態で、前記洗浄槽の底部に取付けられた超
音波振動子から、前記洗浄液中に超音波を放射し、該超
音波により該洗浄液中に生じるキャビテーションの作用
を利用してワークの洗浄やバリ取りを行う超音波洗浄方
法が知られている。前記超音波洗浄方法は、前記キャビ
テーションが崩壊するときに生じる衝撃波をワーク表面
に作用させることにより、ワークの洗浄やバリ取りを行
うものであり、脱気された洗浄液を使用することにより
前記キャビテーションが生じやすくなるので優れた洗浄
効果が得られる。
【0004】しかしながら、前記超音波洗浄方法では、
表面に孔部や狭い間隙を有するアルミダイカスト製等の
精密機械部品や半導体等の電子部品が狭い間隙で実装さ
れた実装基板等の複雑な表面構造を有するワークを水系
洗浄液等の比較的表面張力の大きい洗浄液で洗浄しよう
とすると、盲孔の奥部、電子部品と基板との狭い間隙等
に油分や異物が残留し、十分に洗浄できないとの不都合
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、超音
波洗浄方法及び超音波洗浄装置の改良にある。
【0006】さらに詳しくは、本発明の目的は、前記不
都合を解消して、複雑な表面構造を有するワークの孔部
や狭い間隙に対して優れた洗浄効果を得ることができる
超音波洗浄方法及び超音波洗浄装置を提供することにあ
る。
【0007】また、本発明の目的は、ワークの強度に応
じて適切な洗浄条件を選択することができる超音波洗浄
方法及び超音波洗浄装置を提供することにもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者の検討によれ
ば、前記水系洗浄液等の洗浄液は比較的表面張力が大き
く、このような洗浄液で前記複雑な表面構造を有するワ
ークを洗浄しようとするときには、該洗浄液が前記孔部
や狭い間隙に浸入しにくい傾向があることが判明した。
前記知見によれば、前記洗浄液に前記ワークを浸漬して
も、盲孔の奥部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分
には前記洗浄液が浸入せず、空気が残留するために、前
記部分に前記キャビテーションの崩壊時の衝撃波が作用
しにくいために、該部分に油分や異物が残留するという
前記不都合が生じるものと考えられる。
【0009】そこで、本発明者は、さらに検討を重ねた
結果、前記ワークを前記洗浄液に浸漬する前に、前記ワ
ークの周囲の空間を減圧することにより、前記盲孔の奥
部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分に存する油分
や異物を該部分の空気と共に前記ワーク表面に取り出す
ことができ、この状態で前記ワークを前記洗浄液に浸漬
して超音波洗浄することにより、優れた洗浄効果が得ら
れることを見い出し、本発明に到達した。
【0010】即ち、本発明の超音波洗浄方法は、前記目
的を達成するために、洗浄槽に収容された脱気された洗
浄液中に超音波を放射して該洗浄液中に浸漬された複雑
な表面構造を有するワークを洗浄する超音波洗浄方法に
おいて、前記洗浄槽内にワークを収容したのち、該洗浄
槽を密閉する密閉工程と、密閉された前記洗浄槽内の中
空にワークを保持し、所定の気圧に減圧して前記ワーク
内に貯留される異物を該ワーク表面に取り出す減圧工程
と、前記ワークを前記洗浄液中に浸漬した状態で、該洗
浄液中に超音波を放射して前記ワークを洗浄する洗浄工
程とを備えることを特徴とする。
【0011】前記洗浄液としては、純水、通常の水、界
面活性剤水溶液または高級アルコール水溶液等の水系洗
剤、第3石油類等の有機溶剤が用いられる。
【0012】前記脱気された洗浄液は、前記洗浄工程よ
り前のいずれの時点で前記洗浄槽に供給してもよいが、
本発明の超音波洗浄方法では、前記減圧工程において前
記ワークは該ワーク内に貯留される異物を該ワーク表面
に取り出すために、前記洗浄槽内の中空に保持され、洗
浄液に没していないことが必要であるので、前記減圧工
程以前に前記洗浄液を供給する場合には、前記洗浄液を
前記ワークと接触しない水位まで前記洗浄槽に供給す
る。また、前記減圧工程は、前記洗浄槽内に前記洗浄液
が存在しない状態で行ってもよく、前記洗浄液が存在す
る状態で行ってもよい。ただし、前記洗浄槽内に前記洗
浄液が存在する状態で該洗浄槽内を減圧するときは、前
記洗浄槽内の気圧が前記洗浄液の液温に対する飽和蒸気
圧より小さくなるまで減圧すると、前記洗浄液の沸点が
下がって沸騰しやすくなり、前記洗浄液が蒸散するの
で、前記洗浄槽内の気圧が前記飽和蒸気圧より大きい状
態で行うことが好ましい。
【0013】また、前記減圧工程の後、前記洗浄工程で
前記洗浄液を供給する場合は、前記洗浄液を前記ワーク
と接触しない水位まで前記洗浄槽に供給し、次いで前記
洗浄工程で該洗浄液にワークを浸漬する。或は、前記洗
浄工程で、前記ワークが前記洗浄液に没する水位まで前
記洗浄液を前記洗浄槽に供給することにより、該洗浄液
にワークが浸漬された状態としてもよい。尚、前記洗浄
液を前記減圧工程後に供給するときは、減圧下に供給す
ることにより前記洗浄液の脱気状態を維持することがで
きるので好ましい。
【0014】また、本発明の超音波洗浄方法において
は、前記洗浄工程におけるワークの洗浄は、通常は常圧
で行われるが、超音波により生じるキャビテーションの
量は圧力に比例するので、前記キャビテーションの崩壊
時に生じる衝撃力を強くすることが望まれるときには、
前記洗浄工程を前記洗浄槽内の気体が加圧された状態で
行う。また、ワークに脆弱な部分がある場合などのよう
に穏和な状態で洗浄することが望まれるときには、逆に
前記洗浄工程を前記洗浄槽内の気体が減圧された状態で
行う。
【0015】さらに、本発明の超音波洗浄方法において
は、前記洗浄工程において、前記ワークを前記洗浄液か
ら少なくとも1回取り出し、その取り出し時に前記ワー
ク表面の複雑な形状を有する部分から前記洗浄液を流出
せしめる工程を備えることを特徴とする。前記洗浄工程
における前記ワークを前記洗浄液から取り出す操作は、
洗浄液を前記ワークが没する水位まで前記洗浄槽に供給
し、次いで該洗浄液を前記ワークが露出する水位まで前
記洗浄槽から排出することにより行うか、或は前記ワー
クを昇降することにより行う。
【0016】本発明の超音波洗浄方法は、前記ワークが
内部に収容される槽本体及び槽本体を密閉する蓋部から
なる洗浄槽と、密閉された前記洗浄槽内の圧力を所定の
圧力に調整する圧力調整手段と、前記洗浄槽に脱気され
た洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄槽から
前記洗浄液を排出する洗浄液排出手段と、前記洗浄槽に
設けられ前記洗浄液中に超音波を放射して前記ワークを
洗浄する超音波振動子とからなることを特徴とする超音
波洗浄装置により有利に実施することができる。
【0017】前記超音波洗浄装置において、前記洗浄槽
は、前記ワークを昇降する昇降手段を備えることを特徴
とする。前記昇降手段は、前記蓋部に設けられているこ
とが好ましい。このようにすることにより、前記洗浄槽
を密閉した状態のままで前記ワークを昇降できる。
【0018】また、前記超音波洗浄装置では、別途脱気
された洗浄液を前記洗浄槽に供給する様にしてもよい
が、前記洗浄液供給手段が、前記洗浄液を脱気する脱気
手段を備えることを特徴とする。前記脱気手段として
は、外部を減圧にした中空糸状気体分離膜内に洗浄液を
流通し、該気体分離膜を介して該洗浄液に溶解している
気体を除去する装置、内部が減圧された密封槽に洗浄液
を導入して、該密封槽内の減圧空間に該洗浄液に溶解し
ている気体を放出させて除去する装置等を挙げることが
できる。
【0019】また、前記超音波洗浄装置は、前記洗浄液
排出手段により前記洗浄槽から排出される洗浄液を、前
記洗浄液供給手段に導き、前記洗浄液を循環させる洗浄
液循環手段を備えることを特徴とする。前記洗浄液循環
手段は、排出された洗浄液に含まれる異物や油分を除去
し、清浄な洗浄液を前記洗浄槽に供給するために、濾過
装置を備えていることが好ましい。
【0020】
【作用】本発明の超音波洗浄方法によれば、前記密閉工
程で、表面に盲孔等の孔部や細かい隙間を有するアルミ
ダイカスト製等の精密機械部品、半導体等の電子部品が
細かい間隙で実装された実装基板等の複雑な表面構造を
有するワークが収容された洗浄槽が密閉され、閉鎖空間
が形成される。次に、前記減圧工程で、前記密閉された
洗浄槽内の中空に保持し、該洗浄槽内を所定の圧力に減
圧すると、前記ワーク内の盲孔等の孔部の奥部や細かい
間隙内の空気が該ワーク表面に引き出され、該空気と共
に前記盲孔等の孔部の奥部や細かい間隙内に貯留される
異物が該ワーク表面に取り出される。
【0021】次に、前記洗浄工程で、このときまでのい
ずれかの時点で前記洗浄槽内に供給されている前記洗浄
液に前記ワークが浸漬された状態とすると、前記ワーク
は盲孔の奥部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分な
どの空気が前記減圧工程で前記異物と共に取り出されて
いるので、前記部分に容易に前記洗浄液が浸入する。次
いで、前記洗浄液中に超音波を放射して前記ワークを洗
浄すると、前記洗浄液中に前記超音波によるキャビテー
ションが生じ、さらに該キャビテーションが崩壊するこ
とにより衝撃波を生じるが、前記異物は前記ワーク表面
に取り出されているので、該衝撃波に曝露されやすくな
っており、容易に前記ワーク表面から除去される。ま
た、前記洗浄液は、前記盲孔の奥部、電子部品と基板と
の狭い間隙等の部分などにも浸入しているので、前記衝
撃波が該洗浄液を介して伝達され、前記部分にも作用
し、該部分に残留している異物や油分も除去される。
【0022】本発明の超音波洗浄方法では、前記減圧工
程を前記洗浄槽内に前記洗浄液が存在しない状態で行う
ことにより、高度の減圧状態が得られる。従って、前記
ワーク内の盲孔の奥部、電子部品と基板との狭い間隙等
の部分等に貯留されている異物や油分が該ワーク表面に
取り出され易くなる。
【0023】また、前記減圧工程は前記洗浄槽内に前記
洗浄液が存する状態で行ってもよい。このようにすると
きには、前記洗浄槽内の洗浄液を1回の洗浄ごとに全量
排出しなくてもよく、また排出した分だけ新しい洗浄液
を供給すればよいので、該洗浄液の排出量及び供給量が
低減される。前記のように、前記洗浄槽内に前記洗浄液
が存する状態で減圧を行うときには、前記洗浄槽内の気
圧が前記洗浄液の液温に対する飽和蒸気圧より大きい状
態で行うことにより、該洗浄液の沸騰による蒸散が避け
られる。
【0024】また、本発明の超音波洗浄方法では、脱気
された洗浄液を使用するので、前記減圧工程の後、前記
洗浄液を供給するときには、減圧下に供給することによ
り、前記洗浄液の脱気された状態が維持され、良好な洗
浄効果が得られる。
【0025】また、前記洗浄工程は、前記洗浄槽内の気
体が加圧された状態で行うことにより強力な洗浄力が得
られ、また前記洗浄槽内の気体が減圧された状態で行う
ことにより脆弱なワークの洗浄に適した温和な洗浄力が
得られる。
【0026】さらに、本発明の超音波洗浄方法では、前
記洗浄工程において、前記ワークを前記洗浄液から少な
くとも1回取り出し、その取り出し時に前記ワーク表面
の複雑な形状を有する部分から前記洗浄液を流出せしめ
る工程を備えることにより、前記ワーク内の盲孔の奥
部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分等で除去され
た異物や油分が前記流出する洗浄液と共に前記部分から
取り出され、除去されるので、良好な洗浄効果が得られ
る。
【0027】前記ワークを前記洗浄液から取り出す操作
は、所望により、洗浄液を前記ワークが没する水位まで
前記洗浄槽に供給し、次いで前記ワークが露出する水位
まで前記洗浄槽から排出して行う方法または前記ワーク
を昇降することにより行う方法のいずれかを選択するこ
とができる。洗浄液の供給、排出による方法によれば、
前記洗浄槽内にワークを前記洗浄液の液面から引き上げ
るための空間を確保することが不要になり、装置が小型
化される。また、前記ワークを昇降する方法によれば、
洗浄液を排出、供給する操作が不要になり、操作に要す
る時間が短縮される。
【0028】また、本発明の超音波洗浄装置は、前記ワ
ークが内部に収容される槽本体及び槽本体を密閉する蓋
部からなる洗浄槽と、密閉された前記洗浄槽内の圧力を
所定の圧力に調整する圧力調整手段と、前記洗浄槽に脱
気された洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄
槽から前記洗浄液を排出する洗浄液排出手段と、前記洗
浄槽に設けられ前記洗浄液中に超音波を放射して前記ワ
ークを洗浄する超音波振動子とからなることにより、前
述の超音波洗浄方法が容易に実施される。
【0029】前記超音波洗浄装置は、前記洗浄槽が、前
記ワークを昇降する昇降手段を備えることにより、前記
洗浄液供給工程で前記洗浄液が前記ワークと接触しない
水位まで供給されているときに、該洗浄液に該ワークを
浸漬する操作、前記洗浄工程で前記ワークを前記洗浄液
から取り出す操作が容易になる。
【0030】また、前記洗浄液供給手段は、前記洗浄液
を脱気する脱気手段を備えることにより、脱気された洗
浄液が容易に供給される。また、前記超音波洗浄装置
は、前記洗浄液排出手段により前記洗浄槽から排出され
る洗浄液を、前記洗浄液供給手段に導き、前記洗浄液を
循環させる洗浄液循環手段を備えることにより、排出さ
れた洗浄液が再使用され、廃棄量が低減される。
【0031】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本発明の超
音波洗浄方法及び超音波洗浄装置についてさらに詳しく
説明する。図1は本実施例の超音波洗浄装置の構成を示
す説明的断面図であり、図2は本実施例が適用されるワ
ークWの一例を示す説明的断面図であり、図3は本実施
例が適用されるワークWの他の例を示す外観図である。
【0032】図1示のように、本実施例の超音波洗浄装
置1は、ワークWが収容される槽本体2と、槽本体2の
上部開口部3を図示しない昇降装置により開閉自在に密
閉する蓋部4からなる洗浄槽5を備えている。
【0033】蓋部4の中央部近傍には、吸気管6の一端
が連結されており、吸気管6の他端は洗浄槽5内の気圧
を所定圧力に減圧する真空ポンプ7に接続されている。
吸気管6の途中には三方向弁8が設けられており、該三
方向弁8を開放することにより洗浄槽5内の減圧状態が
解除される。
【0034】また、蓋部4には、吸気管6と並んで送気
管9の一端が連結されており、送気管9の他端は洗浄槽
5内の気圧を所定圧力に加圧するコンプレッサー10に
接続されている。吸気管9の途中には三方向弁11が設
けられており、該三方向弁11を開放することにより洗
浄槽5内の加圧状態が解除される。前記のように、超音
波洗浄装置1では、前記真空ポンプ7及びコンプレッサ
ー10により、洗浄槽5内の気圧を所定の圧力に調整す
る圧力調整手段が構成されている。
【0035】槽本体2の側壁には、洗浄液供給口12及
び洗浄液排出口13が相対向して設けられており、共に
図示しない整流装置を内蔵している。洗浄液供給口12
及び洗浄液排出口13には、洗浄液循環手段として洗浄
液循環導管14の両端部がそれぞれ流通制御弁14a,
14bを介して接続されている。前記洗浄液循環導管1
4の途中には、洗浄液排出口13から洗浄液供給口12
に向けて、排出ポンプ15、フィルター16,17、洗
浄液貯留槽18、供給ポンプ19、真空脱気手段20が
順に設けられている。また、槽本体2の底部には洗浄液
排出導管21が設けられ、洗浄液排出弁22を介して洗
浄液循環導管13に接続されている。
【0036】前記のように、超音波洗浄装置1では、洗
浄液供給口12、真空脱気手段20、供給ポンプ19に
より洗浄槽2に脱気された洗浄液Lを供給する洗浄液供
給手段が構成されている。また、洗浄液排出口13、排
出ポンプ15及び洗浄液排出導管21により洗浄槽2か
ら前記洗浄液を排出する洗浄液排出手段が構成されてい
る。
【0037】そして、前記槽本体5の底部には、前記洗
浄液L中に超音波を放射して前記ワークを洗浄する超音
波振動子23が設けられている。
【0038】前記真空脱気手段20は、洗浄液Lを所定
の溶存気体量に脱気するための装置であり、密封槽24
と該密封槽24内を減圧する真空ポンプ25とを備え、
真空ポンプ25で減圧された密封槽24内に前記洗浄液
Lを導入し、洗浄液L中の溶存気体を密封槽21内の空
間に放出させて脱気するようになっている。前記洗浄液
Lに溶存している気体は実際には空気であるが、空気の
組成は酸素:窒素≒1:4で略一定であるので、溶存気
体量の指標として前記溶存酸素量を用いる。
【0039】超音波洗浄装置1では、真空脱気手段20
により所定の溶存気体量に脱気された洗浄液Lが、洗浄
液供給口12を介して洗浄槽2に供給される。
【0040】また、洗浄槽2には、蓋部4を気密に貫通
する昇降手段26が設けられており、昇降手段26の下
部に洗浄カゴ27が係合されるようになっている。ワー
クWは洗浄カゴ27に収容され、昇降手段26により昇
降される。
【0041】次に、前記超音波洗浄装置1を用いる本発
明に係わる超音波洗浄方法について説明する。
【0042】まず、本発明の超音波洗浄方法の第1の実
施例について説明する。本実施例は、図2示のような複
数の孔部21を有するアルミダイカスト品等のワークW
を洗浄する場合の例である。
【0043】図2示のワークWにおいて、孔部28はネ
ジ孔であり、螺条28aが設けられている盲孔である。
螺条28aには孔部28を形成する際に用いられた油分
が付着して残留しており、孔部28の奥部28bには切
粉等の異物が存することが多い。
【0044】本実施例では、まず、前記ワークWが収容
された洗浄カゴ27を昇降手段26の下部に係合して、
槽本体2内の洗浄位置に収容すると共に、蓋体4で槽本
体2の開口部3を密閉する。このとき、流通制御弁14
a,14bは共に閉じられており、槽本体2には洗浄液
Lは全く供給されていないので、前記洗浄位置は中空に
なっており、ワークWが中空に保持される。
【0045】次に、三方向弁11を閉じた状態で、三方
向弁8により洗浄槽5と真空ポンプ7とを接続し、真空
ポンプ7を作動させて、洗浄槽5内部を減圧にする。こ
の減圧は、洗浄槽5内の気圧が大気圧を基準とするゲー
ジ圧で、例えば−300〜−650mmHgになるよう
にする。洗浄槽5内を前記のように高度に減圧すると、
ワークWの孔部28内の空気が引き出されるので、該空
気に伴われて螺条28aに付着している油分がワークW
の表面に取り出される。
【0046】次に、洗浄液排出弁22を閉じ、流通制御
弁14aを開放して、貯留槽18から洗浄槽5に洗浄液
Lを供給する。このとき、洗浄液Lは洗浄液循環導管1
4の途中に設けられた脱気手段20により脱気された状
態で洗浄槽5に供給されるが、洗浄槽5内は前記のよう
に減圧にされているので、前記脱気された状態が良好に
維持される。洗浄液Lは洗浄カゴ27が没する液面L1
まで供給され、ワークWが洗浄液Lに浸漬された状態に
なる。
【0047】ワークWは通常の状態では、孔部28の奥
部28bに空気が残留しやすいので、洗浄液Lに浸漬し
ても洗浄液Lが奥部28bまで十分に浸入できず、この
傾向は洗浄液Lが水系の液体である場合にその大きな表
面張力のために特に著しい。この結果、超音波洗浄を行
っても、洗浄液Lが浸入していない孔部28の奥部28
bでは超音波洗浄の効果が得られにくく、前記油分や異
物が十分に洗浄されない。しかし、本実施例では、前記
のようにして孔部28内の空気が引き出されているの
で、洗浄液Lが孔部28の奥部28bまで浸入すること
ができる。
【0048】次に、三方向弁8を大気に開放して洗浄槽
5内の減圧を解除し、三方向弁11により洗浄槽5とコ
ンプレッサー10とを接続し、コンプレッサー10を作
動させて、洗浄槽5内部を加圧する。このようにする
と、空気が洗浄液Lに溶解し易くなり、超音波洗浄効果
が十分に得られないことが懸念されるが、本実施例で
は、流通制御弁14bを開き、洗浄液循環導管14によ
り洗浄液Lを循環させることにより、常に脱気手段20
により脱気された状態の洗浄液Lが洗浄槽5に供給され
る。従って、洗浄槽5内の洗浄液Lは前記のように脱気
された状態が常に良好に維持される。
【0049】次に、超音波振動子23から洗浄液Lに超
音波を放射して、ワークWの洗浄を行う。洗浄液Lは前
記のように脱気されているので、前記超音波の放射によ
りキャビテーションが生じ易く、該キャビテーションの
崩壊により強力な衝撃波が生じる。超音波はまた圧力に
比例するので、前記のように洗浄槽5内を加圧した状態
で前記超音波洗浄を行うことにより、さらに強力な衝撃
波が得られる。
【0050】このようにして超音波洗浄を行うと、ワー
クWでは前記減圧操作によりワーク表面に取り出されて
いる油分が前記衝撃波に曝されて容易に除去される。ま
た、ワークWの孔部28にはその奥部28bにまで洗浄
液Lが浸入しているので、該洗浄液Lを介して前記衝撃
波が奥部28bにも作用し、奥部28bに付着している
異物が除去される。
【0051】また、本実施例では、図1に仮想線示する
ように、前記超音波洗浄時に洗浄カゴ27を昇降手段2
6により液面L1 の上方に上昇させることにより、ワー
クWを少なくとも1回前記洗浄液Lから取り出し、孔部
28内の洗浄液Lを流出させたのち、再び洗浄液Lに浸
漬して超音波洗浄をおこなう。このようにすると、奥部
28bで除去された異物が流出する洗浄液Lと共に取り
出されるので、さらに優れた洗浄効果が得られる。
【0052】前記ワークWを洗浄液Lから取り出す操作
は、流通制御弁14a,14bを閉じ、洗浄液排出弁2
2を開いて、図1に仮想線示する液面L2 がワークWの
下方に達するまで洗浄液Lを排出するようにして行って
もよい。このようにするときには、孔部28内の洗浄液
Lを流出させたのち、洗浄液排出弁22を閉じ、流通制
御弁14aを開いて洗浄液Lを再び液面L1 まで供給し
て、前記超音波洗浄操作を繰り返す。
【0053】前記超音波洗浄操作が終了すると、流通制
御弁14a,14bを閉じ、洗浄液排出弁22を開いて
洗浄液Lを排出したのち、蓋部4が開蓋されて、ワーク
Wが取り出される。
【0054】尚、前記実施例では、洗浄槽5内が加圧さ
れた状態で前記超音波洗浄操作を行っているが、常圧で
行ってもよい。
【0055】また、前記実施例では、初めからワークW
を槽本体2内の洗浄位置に収容するようにしているが、
まず洗浄カゴ27を図1に仮想線示する中空部に保持し
て減圧操作を行い、次いで昇降手段26により洗浄カゴ
27を下降させ、ワークWを液面L1 まで供給された洗
浄液Lに浸漬するようにしてもよい。
【0056】さらに、前記実施例では、洗浄槽5内に洗
浄液Lが存在しない状態で減圧操作を行っているが、洗
浄液Lが液面L2 または液面L1 まで供給されている状
態で減圧操作を行ってもよい。このようにすることによ
り、1回洗浄を行うたびに洗浄液Lの全量を排出しなく
ともよくなるので、洗浄液Lの排出量及び供給量を低減
することができる。
【0057】ただし、前記減圧操作は、孔部28内の空
気を引き出すために、ワークWが洗浄槽5内の中空に保
持され、洗浄液Lに没していない状態で行う必要がある
ので、洗浄液Lが液面L2 まで供給されているときに
は、洗浄カゴ27はワークWが洗浄液Lに接触しないよ
うに図1に実線示する位置に配置され、洗浄液Lが液面
1 まで供給されているときには、図1に仮想線示する
位置に配置される。また、洗浄液Lが液面L1 まで供給
されているときには、昇降手段26により洗浄カゴ27
を下降させることによりワークWを洗浄液Lに浸漬し、
洗浄液Lが液面L 2 まで供給されているときには、さら
に洗浄液Lを液面L1 まで供給してワークWが洗浄液L
に浸漬された状態にし、超音波洗浄を行う。
【0058】尚、洗浄液Lが常に液面L1 まで供給され
ている状態で洗浄を行うと、ワークWから除去された油
分や異物などが洗浄槽5内に累積されることが懸念され
るが、本実施例では洗浄液Lは洗浄液循環手段14によ
り循環されており、その途中でフィルター16,17に
より前記油分や異物などが濾別されるので、洗浄槽5内
の洗浄液Lは常に清浄な状態に維持される。
【0059】また、前記のように洗浄槽5内に洗浄液L
が存在しない状態で減圧操作を行うときには、洗浄槽5
内の気圧が洗浄液Lの液温に対する飽和蒸気圧より大き
くなるようにし、洗浄液Lが沸騰しない条件で行う。こ
のようにすることにより、洗浄液Lが引火性を有する有
機溶剤であってもその蒸散が防止される。
【0060】次に、本発明の超音波洗浄方法の第2の実
施例について説明する。本実施例は、図3示のように、
ICチップ29が実装された実装基板30などの脆弱な
部分を有するワークWを洗浄する場合の例である。
【0061】図3示のワークWにおいて、ICチップ2
9と実装基板30との間隙31は非常に狭いので、ワー
クWを洗浄液Lに浸漬する際に、間隙31に気泡が残留
しやすい。このため、間隙31に洗浄液Lが浸入しにく
く、フラックス等の異物が残留して十分な洗浄効果が得
られないことが多い。
【0062】本実施例では、まず、洗浄液Lが液面L1
まで供給されている状態で、前記ワークWが収容された
洗浄カゴ27を昇降手段26の下部に係合して、図1に
仮想線示するように槽本体2内に収容し、洗浄液Lに接
触しない中空部に保持する。そして、前記ワークWが槽
本体2内に収容されると同時に、蓋体4で槽本体2の開
口部3を密閉する。このとき、流通制御弁14a,14
bは共に開かれており、洗浄液Lは洗浄液排出口13か
ら洗浄液循環導管14により洗浄液供給口12に循環さ
れており、洗浄液循環導管14の途中に設けられた真空
脱気手段20により脱気されて、洗浄槽5に供給されて
いる。
【0063】次に、三方向弁11を閉じた状態で、三方
向弁8により洗浄槽5と真空ポンプ7とを接続し、真空
ポンプ7を作動させて、洗浄槽5内部を減圧にする。洗
浄槽5内を前記のように減圧することにより、ワークW
の間隙31内の空気が引き出される。
【0064】前記減圧は、洗浄槽5内の気圧が洗浄液L
の液温に対する飽和蒸気圧より大きくなるようにし、洗
浄液Lが沸騰しない条件で行う。このようにすることに
より、洗浄液Lが引火性を有する有機溶剤であってもそ
の蒸散が防止される。
【0065】次に、昇降手段26により洗浄カゴ27を
下降させて、ワークWを洗浄液Lに浸漬させる。ワーク
Wは通常の状態では、間隙31に気泡が残留しやすいの
で、洗浄液Lに浸漬しても洗浄液Lが間隙31に浸入で
きず、この傾向は洗浄液Lが水系の液体である場合にそ
の大きな表面張力のために特に著しい。この結果、超音
波洗浄を行っても、洗浄液Lが浸入していない間隙31
では超音波洗浄の効果が得られにくく、前記フラックス
等が十分に洗浄されない。しかし、本実施例では、前記
のようにして間隙31内の空気が引き出されているの
で、洗浄液Lが間隙31に浸入することができる。
【0066】次に、洗浄槽5内が前記のように減圧され
た状態のままで、超音波振動子23から洗浄液Lに超音
波を放射して、ワークWの洗浄を行う。洗浄液Lは前記
のように脱気されているので、前記超音波の放射により
キャビテーションが生じ易く、該キャビテーションの崩
壊により強力な衝撃波が生じる。また、超音波は圧力に
比例するので、前記のように洗浄槽5内を減圧した状態
で前記超音波洗浄を行うことにより、穏やかな衝撃波に
より洗浄を行うことができ、ワークWに脆弱な部分があ
っても前記衝撃波により損傷を受けることがない。
【0067】このようにして超音波洗浄を行うと、ワー
クWでは間隙31に洗浄液Lが浸入しているので、該洗
浄液Lを介して前記衝撃波が間隙31にも作用し、間隙
31に付着しているフラックス等の異物が除去される。
【0068】本実施例では、前記超音波洗浄時に、前記
第1の実施例と同様にして、ワークWを少なくとも1回
前記洗浄液Lから取り出し、間隙31に浸入している洗
浄液Lを流出させたのち、再び洗浄液Lに浸漬して超音
波洗浄をおこなう。このようにすると、間隙31で除去
されたフラックス等の異物が流出する洗浄液Lと共に取
り出されるので、さらに優れた洗浄効果が得られる。
【0069】前記超音波洗浄操作が終了すると、蓋部4
が開蓋されて、ワークWが取り出される。
【0070】尚、前記実施例では、まず洗浄カゴ27を
図1に仮想線示する位置に配置して減圧操作を行い、次
いで昇降手段26により洗浄カゴ27を下降させ、ワー
クWを液面L1 まで供給されている洗浄液Lに浸漬する
ようにしているが、洗浄液Lを液面L2 まで供給した状
態で減圧操作を行ってもよい。このときには、洗浄カゴ
27は、図1に仮想線示する位置に配置されていてもよ
く、実線示する洗浄位置に配置されていてもよい。洗浄
カゴ27が、図1に仮想線示する位置に配置されている
ときには、減圧操作後、洗浄液Lをさらに液面L1 まで
供給し、次いで昇降手段26により洗浄カゴ27を下降
させ、ワークWを洗浄液Lに浸漬して、超音波洗浄を行
う。また、前記第1の実施例と同様に、洗浄槽5内に洗
浄液Lが存在しない状態で減圧操作を行ってもよい。
【0071】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の超音波洗浄方法によれば、ワークを前記密閉された洗
浄槽内の中空に保持し、該洗浄槽内を所定の気圧に減圧
することにより、前記ワーク内の盲孔等の孔部の奥部や
細かい間隙内に貯留される異物が該ワーク表面に取り出
されるので、超音波洗浄により前記異物を容易に除去す
ることができる。また、前記減圧により前記ワーク内の
盲孔等の孔部の奥部や細かい間隙内の空気が除去される
ので、前記洗浄液が、前記盲孔の奥部、電子部品と基板
との狭い間隙等の部分などにも浸入でき、超音波洗浄に
より該部分に残留している異物や油分も除去することが
できる。
【0072】本発明の超音波洗浄方法では、前記減圧工
程を前記洗浄槽内に前記洗浄液が存在しない状態で行う
ことにより、高度の減圧状態が得られ、前記ワーク内の
盲孔の奥部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分等に
貯留されている異物や油分を該ワーク表面に容易に取り
出すことができる。
【0073】また、前記減圧工程は前記洗浄槽内に前記
洗浄液が存する状態で行うことにより、前記洗浄液の排
出量及び供給量を低減することができる。このとき、前
記洗浄槽内の気圧が前記洗浄液の液温に対する飽和蒸気
圧より大きい状態で前記減圧を行うことにより、該洗浄
液の沸騰による蒸散を防止することができる。
【0074】また、本発明の超音波洗浄方法では、脱気
された洗浄液を使用するので、前記減圧工程の後、前記
洗浄液を供給するときには、減圧下に供給することによ
り、前記洗浄液の脱気された状態を維持することができ
る。
【0075】また、前記洗浄工程は、前記洗浄槽内の気
体が加圧された状態で行うことにより強力な洗浄力を得
ることができ、また前記洗浄槽内の気体が減圧された状
態で行うことにより脆弱なワークの洗浄に適した温和な
洗浄力が得られる。
【0076】さらに、本発明の超音波洗浄方法では、前
記洗浄工程において、前記ワークを前記洗浄液から少な
くとも1回取り出し、その取り出し時に前記ワーク表面
の複雑な形状を有する部分から前記洗浄液を流出せしめ
る工程を備えることにより、前記ワーク内の盲孔の奥
部、電子部品と基板との狭い間隙等の部分に対して、さ
らに優れた洗浄効果を得ることができる。前記ワークを
前記洗浄液から取り出す操作は、洗浄液を供給、排出す
る方法で行うことにより、前記洗浄槽内にワークを前記
洗浄液の液面から引き上げるための空間を確保すること
が不要になり、装置を小型化することができる。また、
前記ワークを昇降する方法で行うことにより、洗浄液を
排出、供給する操作が不要になり、操作に要する時間を
短縮することができる。
【0077】また、本発明の超音波洗浄装置によれば、
前述の超音波洗浄方法を容易に実施することができる。
前記超音波洗浄装置は、前記洗浄槽が、前記ワークを昇
降する昇降手段を備えることにより、前記洗浄液に前記
ワークを浸漬したり、前記洗浄工程で前記ワークを前記
洗浄液から取り出す操作を容易に行うことができる。
【0078】また、前記洗浄液供給手段は、前記洗浄液
を脱気する脱気手段を備えることにより、脱気された洗
浄液を容易に供給することができる。また、前記超音波
洗浄装置は、前記洗浄液排出手段により前記洗浄槽から
排出される洗浄液を、前記洗浄液供給手段に導き、前記
洗浄液を循環させる洗浄液循環手段を備えることによ
り、排出された洗浄液を再使用することができ、洗浄液
の廃棄量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる超音波洗浄装置の一構成例を示
す説明的断面図。
【図2】本発明の超音波洗浄方法が適用されるワークの
一例を示す説明的断面図。
【図3】本発明の超音波洗浄方法が適用されるワークの
他の例を示す外観図。
【符号の説明】
1…超音波洗浄装置、 2…槽本体、 4…蓋体、 5
…洗浄槽、7,10…圧力調整手段、 12,19,2
0…洗浄液供給手段、13,15,21…洗浄液排出手
段、 14…洗浄液循環手段、23…超音波振動子、
20…脱気手段、 26…昇降手段。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄槽に収容された脱気された洗浄液中に
    超音波を放射して該洗浄液中に浸漬された複雑な表面構
    造を有するワークを洗浄する超音波洗浄方法において、 洗浄槽内にワークを収容したのち、該洗浄槽を密閉する
    密閉工程と、 密閉された前記洗浄槽内の中空にワークを保持し、所定
    の気圧に減圧して前記ワーク内に貯留される異物を該ワ
    ーク表面に取り出す減圧工程と、 前記ワークを前記洗浄液中に浸漬した状態で、該洗浄液
    中に超音波を放射して前記ワークを洗浄する洗浄工程と
    を備えることを特徴とする超音波洗浄方法。
  2. 【請求項2】前記減圧工程を、前記洗浄槽内に前記洗浄
    液が存在しない状態で行うことを特徴とする請求項1記
    載の超音波洗浄方法。
  3. 【請求項3】前記減圧工程を、前記洗浄槽内に前記洗浄
    液が存在する状態で行うことを特徴とする請求項1記載
    の超音波洗浄方法。
  4. 【請求項4】前記減圧工程において、前記洗浄槽内の気
    圧が前記洗浄液の液温に対する飽和蒸気圧より大きいこ
    とを特徴とする請求項3記載の超音波洗浄方法。
  5. 【請求項5】前記洗浄液が、前記減圧工程の後、減圧下
    に前記洗浄槽に供給されることを特徴とする請求項1記
    載の超音波洗浄方法。
  6. 【請求項6】前記洗浄工程を、前記洗浄槽内の気体が加
    圧された状態で行うことを特徴とする請求項2記載の超
    音波洗浄方法。
  7. 【請求項7】前記洗浄工程を、前記洗浄槽内の気体が減
    圧された状態で行うことを特徴とする請求項1記載の超
    音波洗浄方法。
  8. 【請求項8】前記洗浄工程において、前記ワークを前記
    洗浄液から少なくとも1回取り出し、その取り出し時に
    前記ワーク表面の複雑な形状を有する部分から前記洗浄
    液を流出せしめる工程を備えることを特徴とする請求項
    1記載の超音波洗浄方法。
  9. 【請求項9】前記洗浄工程における前記ワークを前記洗
    浄液から取り出す操作を、洗浄液を前記ワークが没する
    水位まで前記洗浄槽に供給し、次いで該洗浄液を前記ワ
    ークが露出する水位まで前記洗浄槽から排出することに
    より行うことを特徴とする請求項8記載の超音波洗浄方
    法。
  10. 【請求項10】前記洗浄工程における前記ワークを前記
    洗浄液から取り出す操作を、前記ワークを昇降すること
    により行うことを特徴とする請求項8記載の超音波洗浄
    方法。
  11. 【請求項11】脱気された洗浄液中に超音波を放射する
    ことにより該洗浄液中に浸漬された複雑な表面構造を有
    するワークを洗浄する超音波洗浄装置において、 前記ワークが内部に収容される槽本体及び槽本体を密閉
    する蓋部からなる洗浄槽と、 密閉された前記洗浄槽内の圧力を所定の圧力に調整する
    圧力調整手段と、 前記洗浄槽に脱気された洗浄液を供給する洗浄液供給手
    段と、 前記洗浄槽から前記洗浄液を排出する洗浄液排出手段
    と、 前記洗浄槽に設けられ前記洗浄液中に超音波を放射して
    前記ワークを洗浄する超音波振動子と、からなることを
    特徴とする超音波洗浄装置。
  12. 【請求項12】前記洗浄槽が、前記ワークを昇降する昇
    降手段を備えることを特徴とする請求項11記載の超音
    波洗浄装置。
  13. 【請求項13】前記洗浄液供給手段が、前記洗浄液を脱
    気する脱気手段を備えることを特徴とする請求項11記
    載の超音波洗浄装置。
  14. 【請求項14】前記洗浄液排出手段により前記洗浄槽か
    ら排出される洗浄液を、前記洗浄液供給手段に導き、前
    記洗浄液を循環させる洗浄液循環手段を備えることを特
    徴とする請求項11記載の超音波洗浄装置。
JP4397294A 1993-05-18 1994-03-15 超音波洗浄方法及び装置 Pending JPH0731942A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10335294A (ja) * 1997-06-05 1998-12-18 Toshiba Corp 基板洗浄装置、洗浄方法およびその方法を用いて製造した半導体装置
WO2003006184A1 (fr) * 2001-07-13 2003-01-23 Sharp Kabushiki Kaisha Dispositif de lavage et procede de lavage
JP2012217866A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Miura Co Ltd 洗浄装置
CN103191881A (zh) * 2013-03-28 2013-07-10 凌强 一种改进的清洗工件装置
JP2015073947A (ja) * 2013-10-09 2015-04-20 信越半導体株式会社 フッ素樹脂の金属不純物除去方法

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