JP2004358286A - フィルタの超音波洗浄方法 - Google Patents

フィルタの超音波洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種フィルタを超音波洗浄するに際し、洗浄力を高めると同時に、効率的に洗浄出来るようにする。
【解決手段】洗浄液を抜いた洗浄槽1内にフィルタFを投入し、洗浄槽1内を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)に真空引きするとともに、洗浄槽1内に脱気した洗浄液(溶存酸素量3mg/l以下)を導入する。その後、洗浄槽1内を大気圧状態に戻し、洗浄槽1内の洗浄液をフィルタFの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させて洗浄液中の気体を脱気すると同時に、液中に超音波を放射して超音波洗浄する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば金属メッシュや多孔質樹脂や不織布や焼結金属等の各種材料からなるフィルタを超音波洗浄する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塵埃や異物等を除去するフィルタを超音波で洗浄する技術として、例えばフィルタと超音波振動子との相対距離を調整可能な移動手段を設け、この移動手段によってフィルタの厚み方向の相対距離を移動させながらフィルタに向けて超音波を放射する技術(例えば、特許文献1参照)や、フィルタの汚れ度合いに応じて洗浄方法を選択するようにし、汚れの多いものについては、洗剤等を混入した下地液等にフィルタを浸けて下地処理した後、超音波洗浄し、汚れの少ないものは下地処理を施さないで超音波洗浄するような技術(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−188322号公報
【特許文献2】
特開2001−17809号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような技術は、いずれも空気を多量に含むフィルタを超音波洗浄するにあたり、空気を抜かないでそのまま超音波をかけるようにしているため、洗浄液中に気泡が混入して超音波のキャビテーションの衝撃力が弱くなり、洗浄効果を高めることが出来ないという問題がある。
また、前者のようにフィルタと超音波振動子の相対位置を移動させながら超音波を放射する方法は、フィルタが超音波を透過する場合、発振波と反射波の山と山を重なり合わせてキャビテーションの衝撃力を高めるような効果はあまり期待できなず、このため、洗浄効果に限界があるという問題がある。
また、後者のようにフィルタの汚れの程度を判断して洗浄方法を選択する技術は、多数のフィルタを洗浄処理するような場合には手間がかかると同時に、洗浄効率が悪いという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、各種フィルタを超音波洗浄するに際し、洗浄力を高めると同時に、効率的に洗浄出来るようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、洗浄槽内の脱気された洗浄液でフィルタを超音波洗浄する方法において、前記洗浄槽内の洗浄液から脱気するとともに、洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させ、同時に液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにした。
【0007】
ここで、洗浄液中に超音波を放射すると、液中に微小な真空核のキャビテーションが発生し、このキャビテーションの生成時と爆発時に衝撃が発生するが、洗浄液を脱気することにより、キャビテーションの衝撃力が強まり、また超音波の伝播特性が向上することが知られている。このため、超音波洗浄中、洗浄槽内の洗浄液を脱気することにより洗浄効果を高めるようにする。また、フィルタの濾過面に付着する異物等は、洗浄液を逆洗方向に流動させることにより除去作用が高まるため、超音波洗浄と組み合わせることにより、強力な洗浄効果を得ることができる。
ここで、洗浄液を逆洗方向に流動させる方法としては、例えば洗浄槽内の洗浄液を循環させながら脱気する場合、洗浄液の循環流が逆洗方向に一致するようにしても良く、フィルタに付着するゴミ等が多量である場合等においては、洗浄液を逆洗方向に流動させつつ、多量のゴミ等が含まれる洗浄液を排水しながら洗浄するようにしても良い。
ここで、フィルタの種類や形状や材質等は任意である。
【0008】
また本発明では、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにした。
【0009】
このように、洗浄液を抜いた洗浄槽にフィルタを投入し、洗浄槽内を真空引きした後、脱気した洗浄液を導入して超音波洗浄するようにすれば、フィルタ内に含まれるの多量の空気を事前に除去することが出来、洗浄液に気泡が混入して超音波による洗浄力が低下するような不具合がない。
また、上記のような手順を踏み、これを繰り返すことにより、大量のフィルタの洗浄作業でも効率良く且つ円滑に行うことができる。
更に、洗浄する際、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻すことにより、キャビティの衝撃力をより高めることが出来る。これに対して、洗浄槽内を真空状態に保ったまま超音波洗浄すると、例えば、キャビティが消滅する際(周囲の液体を吸収する吸収爆発)の衝撃力が弱まる等によって、洗浄効果をあまり高めることが出来ない。
尚、洗浄液中の洗浄液を循環させて脱気する場合、循環流が逆洗方向に一致するようにすれば好適である。
【0010】
また本発明では、前記洗浄槽を真空引きする際の洗浄槽内の真空度を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)にするようにした。
ここで、真空度0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)とは、大気圧より0.09Mpa以上低い圧力であり、真空度は低ければ低いほど効果的であるが、実用上、大気圧より0.09Mpa(ゲージ圧)低い負圧であれば問題は生じない。これに対して、真空度がこのレベルまで達しないと、その後、洗浄液を導入した際、ワークの形状等によって空気溜まりが生じたりする等によって、洗浄効果が低下したり、洗浄時間が長くなったりする等の不具合が生じる。
【0011】
また本発明では、前記超音波を放射する際、フィルタの濾過面上流側から放射するようにした。
ここで、浄化用流体をフィルタで濾過する場合、異物等はフィルタの濾過面上流側に付着、堆積するのが一般的である。このため、超音波の放射方向をフィルタの濾過面上流側から放射するようにすれば、異物等の剥離、除去作用が高まる。
【0012】
また本発明では、前記洗浄槽内の洗浄液の脱気度を、溶存酸素量3mg/l以下とするようにした。
このように、洗浄液の脱気度を、溶存酸素量を3mg/l以下にすれば、キャビテーションの衝撃力を高めるのに有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本発明に係る洗浄方法を実施するための装置構成の一例を示す説明図、図2は図1の装置に適用されるフィルタの説明図、図3は他のフィルタに適用される他の装置構成の説明図、図4は同フィルタの説明図である。
【0014】
本発明に係るフィルタの超音波洗浄方法は、例えば各種目的で使用されるフィルタを再使用するための洗浄技術に関し、洗浄槽内の洗浄液を循環させて脱気する際、フィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させ、これと同時に超音波洗浄することを特徴としている。
【0015】
このようなフィルタの種類や形状や材質等は任意であるが、その一例を説明すると、図2に示すようなフィルタFは碁盤型のディスク形状をしており、中央部に浄化用の流体を流通させるための流入口hを備えるとともに、その周囲の内側部分には微細なメッシュaが配設され、その外側周囲を目の粗いメッシュbで覆って構成している。そして、例えばこのようなフィルタFを筒内等に数段積み重ねて上下に圧縮することにより、各フィルタFの流入口hを上下方向に連通させ、例えば最下段のフィルタFの流入口hから浄化用の流体を導入して、各メッシュa、bを通して濾過するようにしている。
そして、このような形態のフィルタFでは、微細なメッシュaの内側付近が濾過面上流側Fxとなり、この部分Fxに異物等が付着、堆積することになる。
【0016】
上記のような形態のフィルタFを洗浄する装置構成の一例は図1の通りであり、この装置では、フィルタFを超音波洗浄する洗浄槽1と、この洗浄槽1との間で洗浄液をやりとりする貯留タンク2と、洗浄槽1内を真空引きする真空引き手段3と、洗浄槽1内の洗浄液を循環させて脱気するための循環・脱気手段4と、洗浄槽1内にフィルタFを保持して位置決めするワーク保持手段5を備えている。
【0017】
前記洗浄槽1は、超音波振動子6が配設される洗浄室7の隣にオーバーフロー室8を備えており、また、洗浄槽1の上部にはパッキン10を介して蓋部11が開閉自在に設けられている。そして、この蓋部11には、洗浄槽1内を大気圧に開放するための大気開放ライン28が接続され、バルブによって開閉自在にされている。
【0018】
前記貯留タンク2は、洗浄槽1の下方に配置されており、また前記洗浄槽1と貯留タンク2との間には、洗浄液をやりとりするための洗浄液流通ライン12が設けられ、この洗浄液流通ライン12は、洗浄槽1側で複数の分岐ライン12a、12b、12c、12dとなって洗浄槽1に接続されている。
また、この貯留タンク2には、図示を省略した循環・脱気回路が接続され、貯留タンク2の洗浄液を循環させて液中に含まれる気体を脱気するようにされている。
【0019】
前記真空引き手段3は、洗浄槽1に接続される真空引きライン13と、このライン13の途中に配設されるトラップ筒14と、真空引きライン13の延出端部が接続される真空ポンプ15を備えており、この真空ポンプ15を作動させることにより、洗浄槽1内を真空引きできるようにされている。
【0020】
前記ワーク保持手段5は、前記蓋部11に対して上下に摺動自在なスライド部材16と、このスライド部材16に対して独立に上下動自在な水平部材17を備えており、この水平部材17の先端部には、中空筒状のパイプ部材18が固着され、このパイプ部材18の下端部には、中心部に穴を有する上面押え部材20が取り付けられるとともに、前記スライド部材16の下端側は、L字型に折れ曲がってその延出端部に下面受け部材21が取り付けられている。
【0021】
そして、スライド部材16の所定箇所には、スライド部材16が所定ストローク上昇した時点で、蓋部11に係合して蓋部11を共に上昇させるための係合部材(不図示)が設けられており、スライド部材16と蓋部11を所定位置まで上昇させた状態で、水平部材17だけを更に上昇させ、下面受け部材21上にフィルタFを載せ、次いで、水平部材17を降下させることにより、上面押え部材20と下面受け部材21でフィルタFの上下面を挟み込んで保持するようにしている。
またこの際、上面押え部材20の中心部の穴を通して、フィルタFの中央の流入口hがパイプ部材18の筒内に連通するようにしている。
【0022】
前記循環・脱気手段4は、前記洗浄液流通ライン12の途中に接続される第1引出しライン22と、前記パイプ部材18の上端部に接続される第2引出しライン23と、第1引出しライン22の延出端部に接続される脱気筒24と、この脱気筒24に接続されるバキュームポンプ25を備えており、脱気筒24には、脱気した洗浄液を洗浄槽1に戻すための戻しライン26が接続され、この戻しライン26の途中には、循環ポンプ27を設けている。
【0023】
そして、前記第2引出しライン23の延出端部は、第1引出しライン22の途中に接続されており、洗浄槽1から引出した洗浄液と、パイプ部材18から引出した洗浄液を合流させて脱気筒24に送り込み、洗浄液中に含まれる気体を脱気した後、循環ポンプ27により洗浄液を洗浄槽1内に戻すようにしている。
尚、第2引出しライン23の途中には、ストレーナ30を設けている。
【0024】
以上のような装置構成によるフィルタFの洗浄方法について説明する。
まず、洗浄槽1内の洗浄液を抜いて貯留タンク2内に移送し、貯留タンク2内の洗浄液を、図示を省略した循環・脱気回路に送り込んで循環させ、洗浄液中に含まれる気体を脱気する。この時の脱気度は、溶存酸素量3mg/l以下としている。
因みに、この時の洗浄槽1内の洗浄液は、サイクルタイムの短縮を図るため完全に全量を抜かないで、超音波振動子6の上面付近が液面になるような量を残し、このとき洗浄槽1内に残った洗浄液は、第1引出しライン22を通して循環・脱気手段4を循環させ、洗浄液に含まれる気体を脱気する。この時の脱気度も、溶存酸素量3mg/l以下である。
【0025】
その状態で、ワーク保持手段5のスライド部材16を上昇させ、水平部材17を更に上昇させた状態にして、下面受け部材21上にフィルタFを載置し、その後、水平部材17を降下させて上面押え部材20でフィルタFを押え付ける。するとフィルタFは上面押え部材20と下面受け部材21で挟まれた状態で保持される。
そして、フィルタFを保持したままスライド部材16を降下させることにより、途中から蓋部11も降下して洗浄槽1に蓋がされる。
【0026】
次いで、真空引き手段3の真空ポンプ15を作動させ、洗浄槽1内を真空引きすると、蓋部11のパッキン10が密着して洗浄槽1内が真空状態にされ、ゲージ圧で−0.09Mpa以下の真空度が得られると、洗浄液流通ライン12の各分岐ライン12a〜12dのバルブを開く。すると、貯留タンク2内の洗浄液は自動的に負圧の洗浄槽1内に吸引され、フィルタFが洗浄液中に浸漬した状態にされる。
このとき、洗浄槽1内の洗浄液は、継続して第1引出しライン22を通して循環・脱気手段4に送り込まれ、脱気された洗浄液が戻しライン26から戻るよう循環しており、洗浄液の脱気度は、溶存酸素量3mg/l以下が維持されている。
【0027】
次に、蓋部11の大気開放ライン28のバルブを開いて洗浄槽1内が大気圧に戻される。
そして、循環・脱気手段4の第1引出しライン22のバルブが閉じられるとともに、第2引出しライン23のバルブが開かれ、洗浄液はパイプ部材18を通して引き出されるようになり、これと同時に超音波振動子6の作動が開始される。すると、パイプ部材18や第2引出しライン23を通して引出された洗浄液は、脱気筒24に送り込まれて脱気された後、戻しライン26から戻され、これが循環することになるが、この洗浄液の流動方向は、フィルタFの濾過面に対して逆洗方向となり、これに超音波のキャビテーションが付加されて、フィルタFの濾過面に付着、堆積する異物等を効果的に除去出来る。
【0028】
また、当初の洗浄槽1内の真空度が、ゲージ圧で−0.09Mpa以下であるため、洗浄液を導入した際に、気泡が混入するような不具合がなく、洗浄効果が高まると同時に、洗浄液中の溶存酸素量が3mg/l以下であるため、キャビテーションの衝撃力が強く、また超音波の伝播特性も良好である。
【0029】
そして、フィルタFの超音波洗浄が終えると、洗浄液流通ライン12の各分岐ライン12a〜12dのバルブを開き、洗浄槽1内の洗浄液を自重で貯留タンク2に戻す。
以上のような操作を繰り返すことにより、大量のフィルタFでも効率的且つ円滑に洗浄することが出来る。
【0030】
次に、別のタイプのフィルタFの洗浄例について、図3及び図4に基づき説明する。このフィルタFは、図4に示すように、ケースCの内部に折りひだを有する濾材eが設けられ、ケースC内に浄化用の流体を導入して、濾材eを通して濾過するようなタイプのものであり、濾材eの濾過面上流側Fxに異物等が付着、堆積する。
【0031】
このような装置構成の一例は図3の通りであり、洗浄槽1の洗浄室7以外の部分は前記例と同様であるため、以下、洗浄室7部分だけについて説明する。
この洗浄室7は、フィルタFの周縁部を載置する載置台31と、この載置台31上に設けられるシール部材32を備えており、フィルタFを載置台31上に載置すると、シール部材32によってフィルタFと載置台31の間が液密状にシールされるようにしている。
【0032】
そして、このフィルタFの下方には、超音波振動子6が配設されるとともに、洗浄室7の上部側には、脱気した洗浄液を戻す戻しライン26が接続され、また載置台31より下方の洗浄室7には、洗浄液を引出して脱気筒24に向けて送り出すための引出しライン33が接続されている。
【0033】
以上のような洗浄室7において、フィルタFの濾過面上流側Fxを下方に向けて載置台31に載置し、周縁下端部を液密状にシールした後、洗浄槽1内に洗浄液を導入し、脱気のための洗浄液を引出しライン33から吸引するとともに、脱気した洗浄液を戻しライン26から戻すように循環させると、洗浄液の流動方向は、フィルタFの濾過面に対して逆洗方向となる。そして超音波振動子6を作動させれば、フィルタFの濾過面に付着、堆積する異物等を効果的に除去出来る。
【0034】
また、超音波の放射方向がフィルタFの濾過面上流側Fxからであるため、フィルタFに付着、堆積する異物等を剥離、除去する作用が一層効果的に行われる。
因みに、洗浄した後のフィルタFの乾燥においては、洗浄液を洗浄液流通ライン12から貯留タンク2に排出した後、戻しライン26から熱風を導入して引出しライン33から熱風を排出するようにすれば、フィルタFの乾燥も同時に行うことが出来る。
尚、このような乾燥については、図1に示す装置構成のフィルタFの場合でも適用可能である。
【0035】
尚、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば、洗浄装置の回路構成等は一例であり、また、フィルタFの形状や材質等も任意である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るフィルタの超音波洗浄方法は、洗浄槽内の脱気された洗浄液でフィルタを超音波洗浄する際、洗浄槽内の洗浄液から脱気するとともに、洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させ、同時に液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにしたため、濾過面に付着する異物等の除去作用が高まって強力な洗浄効果を得ることができる。
また、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにすれば、事前の真空引き操作によってフィルタに含まれる多量の空気を排出することができ、超音波洗浄時に液中に気泡が発生しにくくなって洗浄効果を高めることが出来る。また、上記手順を踏むことで、大量のフィルタを洗浄するときでも、洗浄作業を効率良く行うことができる。
この際、洗浄槽内に洗浄液を導入する前の洗浄槽内の真空度を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)にすれば、洗浄効果が低下するような不具合がなく、また、洗浄槽内の洗浄液の脱気度を、所定値以下にすることで、キャビテーションの衝撃力を高めるのに有効であり、洗浄効果を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗浄方法を実施するための装置構成の一例を示す説明図
【図2】図1の装置に適用されるフィルタの説明図
【図3】他のフィルタに適用される他の装置構成の説明図
【図4】同フィルタの説明図
【符号の説明】
1…洗浄槽、2…貯留タンク、3…真空引き手段、4…循環・脱気手段、5…ワーク保持手段、6…超音波振動子、F…フィルタ、Fx…濾過面上流側。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明は、洗浄槽内の脱気された洗浄液でフィルタを超音波洗浄する方法において、前記洗浄槽内の洗浄液を循環させて脱気するとともに、循環流によって生じる洗浄液の流動方向をフィルタの濾過面に対して逆洗方向とし、同時に液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにした。
【0007】
ここで、洗浄液中に超音波を放射すると、液中に微小な真空核のキャビテーションが発生し、このキャビテーションの生成時と爆発時に衝撃が発生するが、洗浄液を脱気することにより、キャビテーションの衝撃力が強まり、また超音波の伝播特性が向上することが知られている。このため、超音波洗浄中、洗浄槽内の洗浄液を脱気することにより洗浄効果を高めるようにする。また、フィルタの濾過面に付着する異物等は、洗浄液を逆洗方向に流動させることにより除去作用が高まるため、超音波洗浄と組み合わせることにより、強力な洗浄効果を得ることができる。
ここで、洗浄液を逆洗方向に流動させる方法としては、洗浄槽内の洗浄液を循環させながら脱気するようにし、洗浄液の循環流が逆洗方向に一致するようにする。
ここで、フィルタの種類や形状や材質等は任意である。
【0008】
また本発明では、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させて循環液から脱気し、洗浄槽内の液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにした。
【0009】
このように、洗浄液を抜いた洗浄槽にフィルタを投入し、洗浄槽内を真空引きした後、脱気した洗浄液を導入して超音波洗浄するようにすれば、フィルタ内に含まれるの多量の空気を事前に除去することが出来、洗浄液に気泡が混入して超音波による洗浄力が低下するような不具合がない。
また、上記のような手順を踏み、これを繰り返すことにより、大量のフィルタの洗浄作業でも効率良く且つ円滑に行うことができる。
更に、洗浄する際、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻すことにより、キャビティの衝撃力をより高めることが出来る。これに対して、洗浄槽内を真空状態に保ったまま超音波洗浄すると、例えば、キャビティが消滅する際(周囲の液体を吸収する吸収爆発)の衝撃力が弱まる等によって、洗浄効果をあまり高めることが出来ない。
尚、洗浄液中の洗浄液を循環させて脱気する場合、循環流が逆洗方向に一致するようにする。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るフィルタの超音波洗浄方法は、洗浄槽内の脱気された洗浄液でフィルタを超音波洗浄する際、洗浄槽内の洗浄液を循環させて脱気するとともに、循環流によって生じる洗浄液の流動方向をフィルタの濾過面に対して逆洗方向とし、同時に液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにしたため、濾過面に付着する異物等の除去作用が高まって強力な洗浄効果を得ることができる。
また、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させて循環液から脱気し、洗浄槽内の液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにすれば、事前の真空引き操作によってフィルタに含まれる多量の空気を排出することができ、超音波洗浄時に液中に気泡が発生しにくくなって洗浄効果を高めることが出来る。また、上記手順を踏むことで、大量のフィルタを洗浄するときでも、洗浄作業を効率良く行うことができる。
この際、洗浄槽内に洗浄液を導入する前の洗浄槽内の真空度を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)にすれば、洗浄効果が低下するような不具合がなく、また、洗浄槽内の洗浄液の脱気度を、所定値以下にすることで、キャビテーションの衝撃力を高めるのに有効であり、洗浄効果を高めることが出来る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させて循環液から脱気し、洗浄槽内の液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにした。
【0007】
ここで、洗浄液中に超音波を放射すると、液中に微小な真空核のキャビテーションが発生し、このキャビテーションの生成時と爆発時に衝撃が発生するが、洗浄液を脱気することにより、キャビテーションの衝撃力が強まり、また超音波の伝播特性が向上することが知られている。このため、超音波洗浄中、洗浄槽内の洗浄液を脱気することにより洗浄効果を高めるようにする。また、フィルタの濾過面に付着する異物等は、洗浄液を逆洗方向に流動させることにより除去作用が高まるため、超音波洗浄と組み合わせることにより、強力な洗浄効果を得ることができる。
【0008】
ここで、洗浄液を逆洗方向に流動させる方法としては、洗浄槽内の洗浄液を循環させながら脱気するようにし、洗浄液の循環流が逆洗方向に一致するようにする。
ここで、フィルタの種類や形状や材質等は任意である。
【0009】
また、洗浄液を抜いた洗浄槽にフィルタを投入し、洗浄槽内を真空引きした後、脱気した洗浄液を導入して超音波洗浄するようにすれば、フィルタ内に含まれるの多量の空気を事前に除去することが出来、洗浄液に気泡が混入して超音波による洗浄力が低下するような不具合がない。
また、上記のような手順を踏み、これを繰り返すことにより、大量のフィルタの洗浄作業でも効率良く且つ円滑に行うことができる。
更に、洗浄する際、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻すことにより、キャビティの衝撃力をより高めることが出来る。これに対して、洗浄槽内を真空状態に保ったまま超音波洗浄すると、例えば、キャビティが消滅する際(周囲の液体を吸収する吸収爆発)の衝撃力が弱まる等によって、洗浄効果をあまり高めることが出来ない。
尚、洗浄液中の洗浄液を循環させて脱気する場合、循環流が逆洗方向に一致するようにする。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るフィルタの超音波洗浄方法は、洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きし、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入するとともに、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻し、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら循環させて循環液から脱気し、洗浄槽内の液中に超音波を放射して超音波洗浄するようにすれば、事前の真空引き操作によってフィルタに含まれる多量の空気を排出することができ、超音波洗浄時に液中に気泡が発生しにくくなって洗浄効果を高めることが出来る。また、上記手順を踏むことで、大量のフィルタを洗浄するときでも、洗浄作業を効率良く行うことができる。
この際、洗浄槽内に洗浄液を導入する前の洗浄槽内の真空度を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)にすれば、洗浄効果が低下するような不具合がなく、また、洗浄槽内の洗浄液の脱気度を、所定値以下にすることで、キャビテーションの衝撃力を高めるのに有効であり、洗浄効果を高めることが出来る。

Claims (5)

  1. 洗浄槽内の脱気された洗浄液でフィルタを超音波洗浄する方法であって、前記洗浄槽内の洗浄液から脱気するととともに、洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させ、同時に液中に超音波を放射して超音波洗浄することを特徴とするフィルタの超音波洗浄方法。
  2. 洗浄液を抜いた洗浄槽内にフィルタを投入した後、洗浄槽内を所定の真空度に真空引きする工程と、この洗浄槽内に脱気した洗浄液を導入する工程と、洗浄槽内を大気圧状態またはそれに近い状態に戻す工程と、洗浄槽内の洗浄液をフィルタの濾過面に対して逆洗方向に流動させながら液中に超音波を放射して超音波洗浄する工程を備えたことを特徴とするフィルタの超音波洗浄方法。
  3. 前記洗浄槽を真空引きする際の洗浄槽内の真空度を0.09Mpa以下の負圧(ゲージ圧)にすることを特徴とする請求項2に記載のフィルタの超音波洗浄方法。
  4. 前記超音波を放射する際、フィルタの濾過面上流側から放射することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフィルタの超音波洗浄方法。
  5. 前記洗浄槽内の洗浄液の脱気度を、溶存酸素量3mg/l以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフィルタの洗浄方法。
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