JP2006255607A - 超音波洗浄方法および超音波洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 洗浄槽10にワーク22をセットし、洗浄槽10に洗浄液30を供給した後、洗浄槽10を減圧し、次いで洗浄槽10を大気開放した状態で洗浄液に超音波を作用させて洗浄する超音波洗浄方法において、前記洗浄槽10にワーク22をセットする際に、ワークの上方および側方を覆うように内槽24を配置し、前記洗浄槽10を減圧した後、洗浄槽10を大気開放することにより、前記内槽24に洗浄液30を満たし、この状態で洗浄液に超音波を作用させる工程と、洗浄液30に所定時間超音波を作用させた後、前記洗浄槽10を減圧し、前記内槽24に満たされていた洗浄液30を内槽24の洗浄領域から排出させる工程とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
すなわち、洗浄槽にワークをセットし、洗浄槽に洗浄液を供給した後、洗浄槽を減圧し、次いで洗浄槽を大気開放した状態で洗浄液に超音波を作用させて洗浄する超音波洗浄方法において、前記洗浄槽にワークをセットする際に、ワークの上方および側方を覆うように内槽を配置し、前記洗浄槽を減圧した後、洗浄槽を大気開放することにより、前記内槽に洗浄液を満たし、この状態で洗浄液に超音波を作用させる工程と、洗浄液に所定時間超音波を作用させた後、前記洗浄槽を減圧し、前記内槽に満たされていた洗浄液を内槽の洗浄領域から排出させる工程とを備えていることを特徴とする。
また、前記洗浄槽を減圧し、前記内槽から洗浄液を排出させる際に、洗浄液が突沸するように、洗浄槽に供給する洗浄液をあらかじめ温度調整することにより、細径の袋穴等を備えた被洗浄物であっても確実に洗浄することができる。
また、前記ワークがバスケットに収納され、前記内槽を、前記ワークが収納されたバスケットの上方および側方を覆うように配置して洗浄することを特徴とする。
また、前記内槽を洗浄槽に固定して、内槽の浮き上がりを防止する固定具が設けられていることを特徴とする。
洗浄槽10は、容器本体の上部開口部に開閉可能に開閉蓋12が設けられ、開閉蓋12を閉めた状態で洗浄槽10の内部領域が外部から気密にシールされる真空チェンバーとして構成されている。洗浄槽10には洗浄槽10の内部領域を真空排気する真空ポンプ14が接続され、洗浄槽10内を大気開放するバルブ15が接続されている。
洗浄槽10の底部には超音波振動子20が配置され、洗浄槽10の外部には超音波振動子20を駆動する超音波発信器21が配置されている。
図1は、洗浄槽10に洗浄対象物であるワーク22をセットした状態を示す。ワーク22はバスケット23に収容し、仕切り網11の上にのせ、バスケット23の上から内槽24を被せてセットする。バスケット23をセットする際には、固定具13aを用いて仕切り網11よりも上方に位置するようにバスケット23を固定する。また、内槽24は洗浄操作中に浮き上がらないように、固定具13bを用いて洗浄槽10に固定する。また、内槽24をセットする際には、バスケット23の上部と内槽24の内面上部(天井面)とを若干離間させるようにする。
洗浄槽10に洗浄液30を供給していくと、洗浄液30は洗浄槽10の底部から徐々に溜まっていくが、内槽24部分では、内槽24の上部および側面が遮蔽されていることにより、内部に空気が残留した状態になる。洗浄槽10の液面上での圧力P1は大気圧であり、内槽24の内部空間での圧力P2は、大気圧に洗浄液30中に内槽24が沈められていることによる液圧を加えた圧力となる。内槽24は固定具13bにより浮き上がりが防止される。
この減圧操作では、液面上の空間部分の圧力V1を1Torr(約133Pa)程度まで減圧する。このときの内槽24の内部空間の圧力V2は、液面上の空間部分の圧力V1に洗浄液30中に浸漬されていることによる液圧が付加された圧力となる。このときの内槽24における液面の高さは、図2における液面と同一高さに維持される。
前工程での減圧操作により内槽24の内部空間は減圧されているから、洗浄槽10を大気開放することにより、洗浄液30に大気圧が作用して内槽24内に一気に洗浄液30が流入し、内槽24が洗浄液30によって満たされる。
実際には、前工程での減圧操作は完全真空にまで減圧するものではないから、内槽24の上部にわずかに空間部分が残った状態になる。図のA線は内槽24内における洗浄液30の液面の高さを示す。内槽24をセットする際に、バスケット23の上部が内槽24の内面上部(天井面)から若干離間するようにしたのは、内槽24に浸入した洗浄液30中にバスケット23の全体が完全に浸漬するようにするためである。
前工程で洗浄槽10を減圧したことにより、洗浄液30に含まれていた気体が排出され、洗浄液30は脱気された状態になり、強力なキャビテーションを発生させることができる環境になる。すなわち、溶存気体による減衰がきわめて少ない好適な超音波洗浄が可能となる。
図5は、図4の状態から洗浄槽10を真空排気した状態を示す。この真空排気操作によって、内槽24に浸入していた洗浄液30が内槽24から排出され、これとともに洗浄液30の液面が元の液面まで上昇する。洗浄槽10の液面上の圧力はV1となり、内槽24の内部空間の圧力はV2(V1に洗浄液30の液圧を加えたもの)となる。
真空ポンプ14によって洗浄槽10内を再度真空排気する操作は、内槽24に満たされていた洗浄液30を内槽24から強制的に排出することを目的とするものであり、内槽24から洗浄液30が洗浄槽10内に排出されることによって、超音波洗浄によってワーク22から除かれた汚れが洗浄液30とともに洗浄槽10内に放出される。
また、洗浄槽10を減圧して洗浄槽10の内部が真空に近づいていくと、洗浄液30の沸点が下がり洗浄液30の突沸現象(洗浄液が急激に沸騰する現象)が生じる。この突沸現象は、ワーク22の袋穴に洗浄液30が残留していると、汚れとともに洗浄液30を外部に吐き出すように作用し、洗浄液30が内槽24から排出される作用と合わせてワーク22の汚れを排出することができる。
本実施形態において洗浄液30を温度調節して洗浄槽10に供給しているのは、減圧操作の際に洗浄液30を突沸させやすくするためである。洗浄液30による突沸作用を効果的に作用させるため、使用する洗浄液の50Torr(約6.7kPa)程度の真空条件下における沸点に洗浄液30を温度調節するとよい。
このように、洗浄槽10を大気開放し超音波洗浄する操作と、洗浄槽10を減圧して内槽24から洗浄液30を排出する操作を繰り返し行うことによってワーク22を洗浄することができる。
従来の減圧による超音波洗浄では、洗浄領域にあるワークから強制的に洗浄液を流出させる操作が行われないから、洗浄後にワークから洗浄液が排出されたとしても、たとえばワークの袋穴に満たされていた洗浄液は緩やかに排出されるのみであり、したがってワークから排出された洗浄液はワークの近傍に停滞して滞留することがあり、結果としてワークに汚れが付着して残ってしまうことがある。
また、本発明方法によれば、減圧操作と大気開放操作を繰り返し行うだけで効果的な超音波洗浄ができるという利点もある。
また、洗浄液30の突沸現象を利用することにより、袋穴等の狭小個所から洗浄液30を吐き出させることによってさらに洗浄効果を高めることが可能となる。
試験で使用したワークは、外径0.8mm、長さ7.5mmの円柱体に形成され、一方の端面から内径0.6mm、深さ2.5mmの袋穴を形成した金属精密切削製品である。 表1に示す試験例1は、従来の洗浄工程によるもので、通常の超音波洗浄装置(減圧装置はついていない)を使用し、トリクレンを洗浄液として300分間超音波洗浄を行ったものである。試験例2および試験例3は、ともに密閉式減圧超音波洗浄装置を使用し、公知の洗浄方式(本発明の内槽はついていない)により炭化水素系洗浄剤を洗浄液として洗浄テストしたものである。試験例2では、洗浄槽を減圧した後、洗浄液を給液し30分間超音波洗浄した。試験例3では、真空引きと大気開放を繰り返す条件で30分間超音波洗浄した。試験例4、5は内槽を備える上述した本発明方法によるものである。なお、試験例4では密閉式減圧超音波洗浄を行う前に、袋穴内部以外の仕上げ洗浄を超音波洗浄によって別途行った。
これに対して、洗浄対象物が比較的大きなものや、バスケット23に固定する必要があるものの場合には、袋穴の開放口方向が下向きのまま固定されてしまうことがあり、洗浄結果にばらつきが生じる懸念がある。その場合には、バスケット23に回転機構を設けて、洗浄対象物の向きを変えられるようにするとよい。
11 仕切り網
12 開閉蓋
13a、13b 固定具
14 真空ポンプ
15 バルブ
16 フィルター
18 供給タンク
19 排液タンク
20 超音波振動子
21 超音波発信器
22 ワーク
23 バスケット
24 内槽
30 洗浄液
Claims (6)
- 洗浄槽にワークをセットし、洗浄槽に洗浄液を供給した後、
洗浄槽を減圧し、次いで洗浄槽を大気開放した状態で洗浄液に超音波を作用させて洗浄する超音波洗浄方法において、
前記洗浄槽にワークをセットする際に、ワークの上方および側方を覆うように内槽を配置し、
前記洗浄槽を減圧した後、洗浄槽を大気開放することにより、前記内槽に洗浄液を満たし、この状態で洗浄液に超音波を作用させる工程と、
洗浄液に所定時間超音波を作用させた後、前記洗浄槽を減圧し、前記内槽に満たされていた洗浄液を内槽の洗浄領域から排出させる工程とを備えていることを特徴とする超音波洗浄方法。 - 前記内槽に洗浄液を満たして洗浄液に超音波を作用させる工程と、
洗浄液に超音波を作用させた後、前記洗浄槽を減圧し、前記内槽から洗浄液を排出させる工程とを複数回、繰り返して行うことを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄方法。 - 前記洗浄槽を減圧し、前記内槽から洗浄液を排出させる際に、洗浄液が突沸するように、洗浄槽に供給する洗浄液をあらかじめ温度調整することを特徴とする請求項1または2記載の超音波洗浄方法。
- 前記ワークがバスケットに収納され、前記内槽を、前記ワークが収納されたバスケットの上方および側方を覆うように配置して洗浄することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の超音波洗浄方法。
- 洗浄槽にワークをセットし、洗浄槽に洗浄液を供給した後、洗浄槽を減圧し、次いで洗浄槽を大気開放した状態で洗浄液に超音波を作用させて洗浄する超音波洗浄装置において、
前記洗浄槽にワークをセットする際に、ワークの上方および側方を覆うように配置される内槽と、
前記洗浄槽に洗浄液を供給する供給タンク、および前記洗浄槽から排出される洗浄液を収容する排液タンクと、
前記洗浄槽に設けられた超音波振動子と、
前記洗浄槽を減圧する真空ポンプと
を備えていることを特徴とする超音波洗浄装置。 - 前記内槽を洗浄槽に固定して、内槽の浮き上がりを防止する固定具が設けられていることを特徴とする請求項5記載の超音波洗浄装置。
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