JPH08257518A - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents
洗浄装置及び洗浄方法Info
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- JPH08257518A JPH08257518A JP6639295A JP6639295A JPH08257518A JP H08257518 A JPH08257518 A JP H08257518A JP 6639295 A JP6639295 A JP 6639295A JP 6639295 A JP6639295 A JP 6639295A JP H08257518 A JPH08257518 A JP H08257518A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】少量のワークの洗浄に適した小型で安価な洗浄
装置を提供する。 【構成】洗浄槽2より下方に洗浄液3aを貯留する第1
貯留槽5aを設ける。洗浄液用導管6a,8から洗浄液
3aを供給する洗浄液供給手段13a,14,15と、
洗浄液3aを自重により排出する洗浄液排出手段7a,
8,12を設ける。洗浄槽2より下方にリンス液3bを
貯留する第2貯留槽5bを設ける。リンス液用導管6
b,8からリンス液3bを供給するリンス液供給手段1
3b,14,15と、リンス液3bを自重により排出す
るリンス液排出手段7b,8,12を設ける。貯留槽5
a,5bを密封槽とし、両密封槽に交互に気体を供給す
る加圧気体供給手段16を設ける。洗浄槽2にワークW
に気体を吹付ける気体吹付け手段23,28を設け、各
密封槽に対する気体供給停止時に加圧気体供給手段16
から気体を供給する。洗浄槽2に液体吐出手段33と油
分捕捉手段34を設ける。
装置を提供する。 【構成】洗浄槽2より下方に洗浄液3aを貯留する第1
貯留槽5aを設ける。洗浄液用導管6a,8から洗浄液
3aを供給する洗浄液供給手段13a,14,15と、
洗浄液3aを自重により排出する洗浄液排出手段7a,
8,12を設ける。洗浄槽2より下方にリンス液3bを
貯留する第2貯留槽5bを設ける。リンス液用導管6
b,8からリンス液3bを供給するリンス液供給手段1
3b,14,15と、リンス液3bを自重により排出す
るリンス液排出手段7b,8,12を設ける。貯留槽5
a,5bを密封槽とし、両密封槽に交互に気体を供給す
る加圧気体供給手段16を設ける。洗浄槽2にワークW
に気体を吹付ける気体吹付け手段23,28を設け、各
密封槽に対する気体供給停止時に加圧気体供給手段16
から気体を供給する。洗浄槽2に液体吐出手段33と油
分捕捉手段34を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄槽に供給された洗
浄液にワークを浸漬して洗浄する洗浄装置に関するもの
である。
浄液にワークを浸漬して洗浄する洗浄装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波洗浄装置等のように、洗浄
槽に供給された洗浄液にワークを浸漬して洗浄し、該ワ
ークに付着している油分、異物等を除去する洗浄装置が
知られている。このような洗浄装置では、1つの洗浄液
による洗浄だけでは前記油分、異物、バリ等が除去され
た洗浄後のワークに該洗浄液が付着しており、そのまま
乾燥させるとワーク表面にウォーターマークと呼ばれる
付着した洗浄液のしみ等が残り、優れた洗浄品質が得ら
れない。そこで、前記洗浄液による洗浄処理に続いて、
前記洗浄液に対するリンス液を用いてリンス洗浄処理を
行って該洗浄液を除去した後、ワークを乾燥させて洗浄
操作を完了する。
槽に供給された洗浄液にワークを浸漬して洗浄し、該ワ
ークに付着している油分、異物等を除去する洗浄装置が
知られている。このような洗浄装置では、1つの洗浄液
による洗浄だけでは前記油分、異物、バリ等が除去され
た洗浄後のワークに該洗浄液が付着しており、そのまま
乾燥させるとワーク表面にウォーターマークと呼ばれる
付着した洗浄液のしみ等が残り、優れた洗浄品質が得ら
れない。そこで、前記洗浄液による洗浄処理に続いて、
前記洗浄液に対するリンス液を用いてリンス洗浄処理を
行って該洗浄液を除去した後、ワークを乾燥させて洗浄
操作を完了する。
【0003】前記リンス洗浄処理を行うために、通常
は、前記洗浄槽とは別に独立のリンス洗浄槽を設け、洗
浄用のカゴ等に収容されたワークをまず前記洗浄槽に供
給された洗浄液に浸漬して洗浄処理を行い、次に前記カ
ゴ等に収容されたワークを該リンス洗浄槽に移送して、
該リンス槽に供給されたリンス液に浸漬してリンス洗浄
処理を行うというようにしている。前記のような洗浄装
置によれば、ワークが連続して各槽に移送されるので、
多量のワークを短時間で処理することができる。
は、前記洗浄槽とは別に独立のリンス洗浄槽を設け、洗
浄用のカゴ等に収容されたワークをまず前記洗浄槽に供
給された洗浄液に浸漬して洗浄処理を行い、次に前記カ
ゴ等に収容されたワークを該リンス洗浄槽に移送して、
該リンス槽に供給されたリンス液に浸漬してリンス洗浄
処理を行うというようにしている。前記のような洗浄装
置によれば、ワークが連続して各槽に移送されるので、
多量のワークを短時間で処理することができる。
【0004】しかしながら、ワークがそれほど多量でな
い場合には、前記のように洗浄とリンスとのためにそれ
ぞれ独立の洗浄槽を設けると装置全体が不必要に大型化
するとの不都合がある。
い場合には、前記のように洗浄とリンスとのためにそれ
ぞれ独立の洗浄槽を設けると装置全体が不必要に大型化
するとの不都合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、少量のワークの洗浄に適した小型で安価
な洗浄装置を提供することを目的とする。また、本発明
の目的は、簡単な構成で優れた洗浄品質が得られる洗浄
装置を提供することにもある。
合を解消して、少量のワークの洗浄に適した小型で安価
な洗浄装置を提供することを目的とする。また、本発明
の目的は、簡単な構成で優れた洗浄品質が得られる洗浄
装置を提供することにもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の洗浄装置は、洗浄槽に供給された洗浄液
にワークを浸漬して洗浄する洗浄装置において、該洗浄
槽より下方に該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留する第1
の貯留槽を設け、該洗浄槽及び該第1の貯留槽を接続す
る洗浄液用導管と、該洗浄液用導管を介して該第1の貯
留槽から該洗浄槽に洗浄液を供給する洗浄液供給手段
と、洗浄液により洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽と該
第1の貯留槽とを該洗浄液用導管を介して連通し、該洗
浄槽に供給された洗浄液をその自重により該第1の貯留
槽に排出する洗浄液排出手段とを設けると共に、該洗浄
槽より下方に該洗浄槽に供給するリンス液を貯留する第
2の貯留槽を設け、該洗浄槽及び該第2の貯留槽を接続
するリンス液用導管と、該洗浄液を排出したのち、該リ
ンス液用導管を介して該第2の貯留槽から該洗浄槽にリ
ンス液を供給するリンス液供給手段と、リンス液により
リンス洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽と該第2の貯留
槽とを該リンス液用導管を介して連通し、該洗浄槽に供
給されたリンス液をその自重により該第2の貯留槽に排
出するリンス液排出手段とを設けてなることを特徴とす
る。
めに、本発明の洗浄装置は、洗浄槽に供給された洗浄液
にワークを浸漬して洗浄する洗浄装置において、該洗浄
槽より下方に該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留する第1
の貯留槽を設け、該洗浄槽及び該第1の貯留槽を接続す
る洗浄液用導管と、該洗浄液用導管を介して該第1の貯
留槽から該洗浄槽に洗浄液を供給する洗浄液供給手段
と、洗浄液により洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽と該
第1の貯留槽とを該洗浄液用導管を介して連通し、該洗
浄槽に供給された洗浄液をその自重により該第1の貯留
槽に排出する洗浄液排出手段とを設けると共に、該洗浄
槽より下方に該洗浄槽に供給するリンス液を貯留する第
2の貯留槽を設け、該洗浄槽及び該第2の貯留槽を接続
するリンス液用導管と、該洗浄液を排出したのち、該リ
ンス液用導管を介して該第2の貯留槽から該洗浄槽にリ
ンス液を供給するリンス液供給手段と、リンス液により
リンス洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽と該第2の貯留
槽とを該リンス液用導管を介して連通し、該洗浄槽に供
給されたリンス液をその自重により該第2の貯留槽に排
出するリンス液排出手段とを設けてなることを特徴とす
る。
【0007】また、本発明の洗浄装置は、前記第1及び
第2の貯留槽が密封槽で構成され、前記洗浄液供給手段
及び前記リンス液供給手段は、各密封槽に交互に気体を
供給してその中に貯留される洗浄液またはリンス液の液
面を加圧して、前記洗浄槽に前記洗浄液またはリンス液
を供給する加圧気体供給手段を備えることを特徴とす
る。
第2の貯留槽が密封槽で構成され、前記洗浄液供給手段
及び前記リンス液供給手段は、各密封槽に交互に気体を
供給してその中に貯留される洗浄液またはリンス液の液
面を加圧して、前記洗浄槽に前記洗浄液またはリンス液
を供給する加圧気体供給手段を備えることを特徴とす
る。
【0008】また、本発明の洗浄装置は、前記洗浄槽に
前記洗浄処理後のワークに気体を吹付ける気体吹付け手
段を設け、前記各密封槽に対する気体供給停止時に前記
加圧気体供給手段から該気体吹付け手段に気体を供給す
ることを特徴とする。
前記洗浄処理後のワークに気体を吹付ける気体吹付け手
段を設け、前記各密封槽に対する気体供給停止時に前記
加圧気体供給手段から該気体吹付け手段に気体を供給す
ることを特徴とする。
【0009】さらに、本発明の洗浄装置では、前記洗浄
槽に、前記洗浄液またはリンス液の液面に浮遊する油分
を除去する油分除去する油分除去手段を設けることを特
徴とする。前記油分除去手段は、前記洗浄槽の一方の壁
面の上部に該洗浄槽に供給された洗浄液またはリンス液
の液面に臨んで設けられ、洗浄槽内に洗浄液またはリン
ス液を吐出する液体吐出手段と、該液体吐出手段に対向
する壁面付近の該洗浄槽内に設けられた油分捕捉手段と
からなる。
槽に、前記洗浄液またはリンス液の液面に浮遊する油分
を除去する油分除去する油分除去手段を設けることを特
徴とする。前記油分除去手段は、前記洗浄槽の一方の壁
面の上部に該洗浄槽に供給された洗浄液またはリンス液
の液面に臨んで設けられ、洗浄槽内に洗浄液またはリン
ス液を吐出する液体吐出手段と、該液体吐出手段に対向
する壁面付近の該洗浄槽内に設けられた油分捕捉手段と
からなる。
【0010】本発明の洗浄方法は、洗浄槽に供給された
洗浄液にワークを浸漬して洗浄する洗浄方法において、
該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留する第1の貯留槽と、
該洗浄槽に供給するリンス液を貯留する第2の貯留槽と
を設け、該第1または第2の貯留槽から該洗浄槽に洗浄
液またはリンス液を交互に供給して洗浄処理またはリン
ス洗浄処理を行うことを特徴とする。
洗浄液にワークを浸漬して洗浄する洗浄方法において、
該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留する第1の貯留槽と、
該洗浄槽に供給するリンス液を貯留する第2の貯留槽と
を設け、該第1または第2の貯留槽から該洗浄槽に洗浄
液またはリンス液を交互に供給して洗浄処理またはリン
ス洗浄処理を行うことを特徴とする。
【0011】また、本発明の洗浄方法は、前記洗浄槽に
供給された洗浄液またはリンス液に超音波を放射してワ
ークを超音波洗浄する方法であって、前記リンス洗浄処
理の間に前記第1の貯留槽に貯留されている洗浄液の脱
気を行うことを特徴とする。
供給された洗浄液またはリンス液に超音波を放射してワ
ークを超音波洗浄する方法であって、前記リンス洗浄処
理の間に前記第1の貯留槽に貯留されている洗浄液の脱
気を行うことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、まず、洗浄液供給手段により
第1の貯留槽から所定量の洗浄液が、洗浄液用導管を介
して前記洗浄槽に供給され、該洗浄液用導管を閉鎖する
ことにより前記洗浄槽に貯留される。次に、前記洗浄槽
に供給された洗浄液にワークを浸漬することにより洗浄
処理が施され、ワークに付着している油分、異物等が除
去される。前記洗浄処理が終了すると、洗浄液排出手段
により洗浄槽と第1の貯留槽とが前記洗浄液用導管によ
り連通される。ここで、前記第1の貯留槽は前記洗浄槽
より下方に設けられているので、前記洗浄槽に収容され
ていた前記洗浄液は、その自重により前記洗浄液用導管
を介して前記第1の貯留槽に排出される。
第1の貯留槽から所定量の洗浄液が、洗浄液用導管を介
して前記洗浄槽に供給され、該洗浄液用導管を閉鎖する
ことにより前記洗浄槽に貯留される。次に、前記洗浄槽
に供給された洗浄液にワークを浸漬することにより洗浄
処理が施され、ワークに付着している油分、異物等が除
去される。前記洗浄処理が終了すると、洗浄液排出手段
により洗浄槽と第1の貯留槽とが前記洗浄液用導管によ
り連通される。ここで、前記第1の貯留槽は前記洗浄槽
より下方に設けられているので、前記洗浄槽に収容され
ていた前記洗浄液は、その自重により前記洗浄液用導管
を介して前記第1の貯留槽に排出される。
【0013】次に、リンス液供給手段により、前記洗浄
液の場合と同様にして、第2の貯留槽から所定量のリン
ス液が、リンス液用導管を介して前記洗浄槽に供給さ
れ、貯留される。すると、前記ワークは今度はリンス液
に浸漬された状態となり、該リンス液によりリンス洗浄
処理され、該ワークに付着している洗浄液が除去され
る。そして、前記リンス洗浄処理が終了すると、リンス
液排出手段により洗浄槽と第2の貯留槽とが前記リンス
液用導管により連通され、リンス液は前記洗浄液の場合
と同様に、その自重によりリンス液用導管を介して前記
洗浄槽より下方に設けられている前記第2の貯留槽に排
出される。
液の場合と同様にして、第2の貯留槽から所定量のリン
ス液が、リンス液用導管を介して前記洗浄槽に供給さ
れ、貯留される。すると、前記ワークは今度はリンス液
に浸漬された状態となり、該リンス液によりリンス洗浄
処理され、該ワークに付着している洗浄液が除去され
る。そして、前記リンス洗浄処理が終了すると、リンス
液排出手段により洗浄槽と第2の貯留槽とが前記リンス
液用導管により連通され、リンス液は前記洗浄液の場合
と同様に、その自重によりリンス液用導管を介して前記
洗浄槽より下方に設けられている前記第2の貯留槽に排
出される。
【0014】また、本発明の洗浄装置によれば、洗浄液
が貯留される前記第1の貯留槽と、リンス液が貯留され
る前記第2の貯留槽とを密封槽とし、前記洗浄液供給手
段及び前記リンス液供給手段に備えられた加圧気体供給
手段から交互に気体を供給する。そして、前記のように
供給される気体で各密封槽に貯留されている洗浄液また
はリンス液の液面を加圧することにより、前記洗浄液ま
たはリンス液を前記洗浄液用導管または前記リンス液用
導管を介して前記洗浄槽に供給する。
が貯留される前記第1の貯留槽と、リンス液が貯留され
る前記第2の貯留槽とを密封槽とし、前記洗浄液供給手
段及び前記リンス液供給手段に備えられた加圧気体供給
手段から交互に気体を供給する。そして、前記のように
供給される気体で各密封槽に貯留されている洗浄液また
はリンス液の液面を加圧することにより、前記洗浄液ま
たはリンス液を前記洗浄液用導管または前記リンス液用
導管を介して前記洗浄槽に供給する。
【0015】また、本発明の洗浄装置によれば、前記加
圧気体供給手段の前記各密封槽に対する気体供給停止時
に、該加圧気体供給手段から該気体吹付け手段に気体を
供給し、該気体をワークに吹付ける。
圧気体供給手段の前記各密封槽に対する気体供給停止時
に、該加圧気体供給手段から該気体吹付け手段に気体を
供給し、該気体をワークに吹付ける。
【0016】前記洗浄処理によれば、前記ワーク表面に
付着している油分が除去されるが、該油分は洗浄槽内に
残留し、前記洗浄液または前記リンス液の液面に浮遊し
ているので、該洗浄液または該リンス液を排出するとき
に液面が下降すると、洗浄後のワークに再付着すること
が懸念される。そこで、本発明の洗浄装置では、前記洗
浄槽に油分除去手段を設け、前記洗浄液または前記リン
ス液の液面に浮遊している油分を除去する。前記油分除
去手段は、前記洗浄槽の一方の壁面の上部に該洗浄槽に
供給された洗浄液またはリンス液の液面に臨んで設けら
れた液体吐出手段から洗浄槽内に前記洗浄液または前記
リンス液を吐出することにより、洗浄液またはリンス液
の液面を浮遊している油分を該吐出手段に対向する側の
壁面の方に移動させ、該壁面付近の洗浄槽内に設けられ
た油分捕捉手段により捕捉して除去する。
付着している油分が除去されるが、該油分は洗浄槽内に
残留し、前記洗浄液または前記リンス液の液面に浮遊し
ているので、該洗浄液または該リンス液を排出するとき
に液面が下降すると、洗浄後のワークに再付着すること
が懸念される。そこで、本発明の洗浄装置では、前記洗
浄槽に油分除去手段を設け、前記洗浄液または前記リン
ス液の液面に浮遊している油分を除去する。前記油分除
去手段は、前記洗浄槽の一方の壁面の上部に該洗浄槽に
供給された洗浄液またはリンス液の液面に臨んで設けら
れた液体吐出手段から洗浄槽内に前記洗浄液または前記
リンス液を吐出することにより、洗浄液またはリンス液
の液面を浮遊している油分を該吐出手段に対向する側の
壁面の方に移動させ、該壁面付近の洗浄槽内に設けられ
た油分捕捉手段により捕捉して除去する。
【0017】本発明の洗浄方法によれば、前記洗浄液と
リンス液とが交互に前記洗浄槽に供給されるので、前記
リンス洗浄処理の間、前記洗浄液は前記第1の貯留槽に
貯留されている。そこで、前記ワークを超音波洗浄する
ときには、前記リンス洗浄処理の間に、前記第1の貯留
槽内に貯留されている洗浄液を脱気することにより、次
の洗浄処理を準備する。
リンス液とが交互に前記洗浄槽に供給されるので、前記
リンス洗浄処理の間、前記洗浄液は前記第1の貯留槽に
貯留されている。そこで、前記ワークを超音波洗浄する
ときには、前記リンス洗浄処理の間に、前記第1の貯留
槽内に貯留されている洗浄液を脱気することにより、次
の洗浄処理を準備する。
【0018】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本実施例の
洗浄装置についてさらに詳しく説明する。図1は本実施
例の洗浄装置の構成を示す説明的断面図であり、図2は
図1示の洗浄装置のII−II線断面図、図3は本実施
例の洗浄処理の工程を示す流れ図である。
洗浄装置についてさらに詳しく説明する。図1は本実施
例の洗浄装置の構成を示す説明的断面図であり、図2は
図1示の洗浄装置のII−II線断面図、図3は本実施
例の洗浄処理の工程を示す流れ図である。
【0019】本実施例の洗浄装置は、図1示のように、
底部に超音波振動子1が設けられた超音波洗浄槽2に供
給された洗浄液3a(またはリンス液3b)に上下動自
在の洗浄用のカゴ4に収容されたワークWを浸漬し、超
音波振動子1から洗浄液3a(またはリンス液3b)に
超音波を放射することにより、ワークWを洗浄するよう
になっており、超音波洗浄槽2の下方に洗浄液3aを貯
留する密封された第1貯留槽5a及び第2貯留槽5bが
設けられている。
底部に超音波振動子1が設けられた超音波洗浄槽2に供
給された洗浄液3a(またはリンス液3b)に上下動自
在の洗浄用のカゴ4に収容されたワークWを浸漬し、超
音波振動子1から洗浄液3a(またはリンス液3b)に
超音波を放射することにより、ワークWを洗浄するよう
になっており、超音波洗浄槽2の下方に洗浄液3aを貯
留する密封された第1貯留槽5a及び第2貯留槽5bが
設けられている。
【0020】第1貯留槽5aは、底部に設けられた洗浄
液3aを供給する導管6a及び上部に設けられた洗浄液
3aを排出する導管7aにより、洗浄液3aまたはリン
ス液3bの供給及び排出を行う導管8を介して超音波洗
浄槽2に接続されている。洗浄液3aは、第1貯留槽5
aから導管6a,8を介して超音波洗浄槽2に供給さ
れ、超音波洗浄槽2から導管8,7aを介して第1貯留
槽5aに排出される。
液3aを供給する導管6a及び上部に設けられた洗浄液
3aを排出する導管7aにより、洗浄液3aまたはリン
ス液3bの供給及び排出を行う導管8を介して超音波洗
浄槽2に接続されている。洗浄液3aは、第1貯留槽5
aから導管6a,8を介して超音波洗浄槽2に供給さ
れ、超音波洗浄槽2から導管8,7aを介して第1貯留
槽5aに排出される。
【0021】導管6aの途中には洗浄液3aの供給及び
排出を制御する弁9a及び20〜100μm程度の径の
異物を除去するフィルター10aが設けられており、導
管7aの途中には洗浄液3aが第1貯留槽5aから該導
管7aに侵入することを防止する弁11aが設けられて
いる。
排出を制御する弁9a及び20〜100μm程度の径の
異物を除去するフィルター10aが設けられており、導
管7aの途中には洗浄液3aが第1貯留槽5aから該導
管7aに侵入することを防止する弁11aが設けられて
いる。
【0022】また、第2貯留槽5bは、底部に設けられ
たリンス液3bを供給する導管6b及び上部に設けられ
たリンス液3bを排出する導管7bにより前記導管8を
介して超音波洗浄槽2に接続されている。リンス液3b
は、第2貯留槽5bから導管6b,8を介して超音波洗
浄槽2に供給され、超音波洗浄槽2から導管8,7bを
介して第2貯留槽5bに排出される。
たリンス液3bを供給する導管6b及び上部に設けられ
たリンス液3bを排出する導管7bにより前記導管8を
介して超音波洗浄槽2に接続されている。リンス液3b
は、第2貯留槽5bから導管6b,8を介して超音波洗
浄槽2に供給され、超音波洗浄槽2から導管8,7bを
介して第2貯留槽5bに排出される。
【0023】導管6bの途中にはリンス液3bの供給及
び排出を制御する弁9b及び20〜100μm程度の径
の異物を除去するフィルター10bが設けられており、
導管7bの途中にはリンス液3bが第2貯留槽5bから
該導管7bに侵入することを防止する弁11bが設けら
れている。
び排出を制御する弁9b及び20〜100μm程度の径
の異物を除去するフィルター10bが設けられており、
導管7bの途中にはリンス液3bが第2貯留槽5bから
該導管7bに侵入することを防止する弁11bが設けら
れている。
【0024】前記導管8の途中には、該導管8を第1貯
留槽5aまたは第2貯留槽5bと連通するように切り換
えるために、例えばモーターバルブ等からなる弁12が
設けられている。尚、弁12は、洗浄液3aまたはリン
ス液3bが超音波洗浄槽2に供給された後には導管8を
閉鎖して、洗浄液3aまたはリンス液3bが超音波洗浄
槽2内に貯留されるようにする。
留槽5aまたは第2貯留槽5bと連通するように切り換
えるために、例えばモーターバルブ等からなる弁12が
設けられている。尚、弁12は、洗浄液3aまたはリン
ス液3bが超音波洗浄槽2に供給された後には導管8を
閉鎖して、洗浄液3aまたはリンス液3bが超音波洗浄
槽2内に貯留されるようにする。
【0025】次に、第1貯留槽5a及び第2貯留槽5b
の細部について説明する。前記第1貯留槽5aの上部に
は、洗浄液3aの液面を加圧する空気を第1貯留槽5a
内に供給する導管13aが設けられ、洗浄液3aまたは
リンス液3bの液面を加圧する空気を供給する導管1
4、各部に気体を供給する導管15を介してエア・コン
プレッサー等の加圧気体供給手段16に接続されてい
る。導管13aの途中には洗浄液3aの加圧を制御する
弁17aが設けられており、導管14の途中には洗浄液
3aまたはリンス液3bの加圧のための気体の流通を制
御する弁18が設けられている。
の細部について説明する。前記第1貯留槽5aの上部に
は、洗浄液3aの液面を加圧する空気を第1貯留槽5a
内に供給する導管13aが設けられ、洗浄液3aまたは
リンス液3bの液面を加圧する空気を供給する導管1
4、各部に気体を供給する導管15を介してエア・コン
プレッサー等の加圧気体供給手段16に接続されてい
る。導管13aの途中には洗浄液3aの加圧を制御する
弁17aが設けられており、導管14の途中には洗浄液
3aまたはリンス液3bの加圧のための気体の流通を制
御する弁18が設けられている。
【0026】また、第1貯留槽5aの上部には、第1貯
留槽5aを大気に解放して槽内の気圧を常圧に戻すため
の弁19a及び第1貯留槽5a内の空気を吸引して減圧
する導管20が設けられている。導管20の途中には第
1貯留槽5a内の減圧を制御する弁21が設けられてお
り、その下流に真空ポンプ22が設けられている。
留槽5aを大気に解放して槽内の気圧を常圧に戻すため
の弁19a及び第1貯留槽5a内の空気を吸引して減圧
する導管20が設けられている。導管20の途中には第
1貯留槽5a内の減圧を制御する弁21が設けられてお
り、その下流に真空ポンプ22が設けられている。
【0027】第2貯留槽5bは、その上部に減圧用導管
20が設けられていないことを除いて、第1貯留槽5a
と同様の構成となっており、その上部には、リンス液3
bの液面を加圧する空気を第2貯留槽5b内に供給する
導管13bが設けられ、洗浄液3aまたはリンス液3b
の液面を加圧する空気を供給する導管14、各部に気体
を供給する導管15を介してエア・コンプレッサー等の
加圧気体供給手段16に接続されている。導管13bの
途中にはリンス液3bの加圧を制御する弁17bが設け
られている。また、第2貯留槽5bの上部には、第2貯
留槽5bを大気に解放して槽内の気圧を常圧に戻すため
の弁19bが設けられている。
20が設けられていないことを除いて、第1貯留槽5a
と同様の構成となっており、その上部には、リンス液3
bの液面を加圧する空気を第2貯留槽5b内に供給する
導管13bが設けられ、洗浄液3aまたはリンス液3b
の液面を加圧する空気を供給する導管14、各部に気体
を供給する導管15を介してエア・コンプレッサー等の
加圧気体供給手段16に接続されている。導管13bの
途中にはリンス液3bの加圧を制御する弁17bが設け
られている。また、第2貯留槽5bの上部には、第2貯
留槽5bを大気に解放して槽内の気圧を常圧に戻すため
の弁19bが設けられている。
【0028】次に、超音波洗浄槽2の細部について説明
する。前記超音波洗浄槽2の上部には、前記洗浄処理後
のワークWに空気を吹付ける気体ノズル23が、ガイド
部材24に沿って往復動自在に設けられている。気体ノ
ズル23は、スパイラル状の弾性体からなる乾燥用の気
体を供給する導管25及び前記導管15を介して加圧気
体供給手段16に接続されている。導管25の途中には
乾燥用の気体の流通を制御する弁26が設けられてお
り、その下流にエアシリンダ27が接続されている。
する。前記超音波洗浄槽2の上部には、前記洗浄処理後
のワークWに空気を吹付ける気体ノズル23が、ガイド
部材24に沿って往復動自在に設けられている。気体ノ
ズル23は、スパイラル状の弾性体からなる乾燥用の気
体を供給する導管25及び前記導管15を介して加圧気
体供給手段16に接続されている。導管25の途中には
乾燥用の気体の流通を制御する弁26が設けられてお
り、その下流にエアシリンダ27が接続されている。
【0029】また、前記超音波洗浄槽2の側壁には、洗
浄後のワークWに温風を吹付ける左右1対の温風ノズル
28(図1にはその一方のみを示す)が設けられてお
り、温風ノズル28は温風用の気体を供給する導管29
及び前記導管15を介して加圧気体供給手段16に接続
されている。導管29の途中には温風用の気体の流通を
制御する弁30が設けられており、その下流に加圧気体
供給手段16から導管15を介して供給される空気を加
熱するラインヒータ31が設けられている。また、導管
29の温風ノズル28とラインヒータ31との間には洗
浄液3aまたはリンス液3bが該導管29に侵入するの
を防止する弁32が設けられている。
浄後のワークWに温風を吹付ける左右1対の温風ノズル
28(図1にはその一方のみを示す)が設けられてお
り、温風ノズル28は温風用の気体を供給する導管29
及び前記導管15を介して加圧気体供給手段16に接続
されている。導管29の途中には温風用の気体の流通を
制御する弁30が設けられており、その下流に加圧気体
供給手段16から導管15を介して供給される空気を加
熱するラインヒータ31が設けられている。また、導管
29の温風ノズル28とラインヒータ31との間には洗
浄液3aまたはリンス液3bが該導管29に侵入するの
を防止する弁32が設けられている。
【0030】さらに、前記超音波洗浄槽2には供給され
た洗浄液3aまたはリンス液3bの液面に浮遊する油分
を除去する油分除去手段が設けられている。前記油分除
去手段は、前記超音波洗浄槽2の一方の壁面の上部に超
音波洗浄槽2に供給された洗浄液3aまたはリンス液3
bの液面に臨んで設けられた洗浄液3aまたはリンス液
3bを吐出する液体吐出手段33と、超音波洗浄槽2の
前記液体吐出手段33に対向する壁面付近に設けられた
油分捕捉手段34とからなる。
た洗浄液3aまたはリンス液3bの液面に浮遊する油分
を除去する油分除去手段が設けられている。前記油分除
去手段は、前記超音波洗浄槽2の一方の壁面の上部に超
音波洗浄槽2に供給された洗浄液3aまたはリンス液3
bの液面に臨んで設けられた洗浄液3aまたはリンス液
3bを吐出する液体吐出手段33と、超音波洗浄槽2の
前記液体吐出手段33に対向する壁面付近に設けられた
油分捕捉手段34とからなる。
【0031】前記液体吐出手段33は吐出用の洗浄液3
aを供給する導管35aにより導管6aと、また吐出用
のリンス液3bを供給する導管35bにより導管6bと
接続されている。導管35a及び導管35bの途中に
は、それぞれ洗浄液3aまたはリンス液3bの吐出を制
御する弁36a,36bが設けられている。
aを供給する導管35aにより導管6aと、また吐出用
のリンス液3bを供給する導管35bにより導管6bと
接続されている。導管35a及び導管35bの途中に
は、それぞれ洗浄液3aまたはリンス液3bの吐出を制
御する弁36a,36bが設けられている。
【0032】また、前記油分捕捉手段34は、図2示の
ように前記液体吐出手段33に対向する方向に広い入口
部37を備えると共に、液体吐出手段33と反対側に狭
い出口部38を備え、その下部は図1示のように超音波
洗浄槽2の底部付近まで延在されている。入口部37
は、例えば円形の断面形状を備え、次第に縮径する側壁
部39を介して出口部38に接続されている。
ように前記液体吐出手段33に対向する方向に広い入口
部37を備えると共に、液体吐出手段33と反対側に狭
い出口部38を備え、その下部は図1示のように超音波
洗浄槽2の底部付近まで延在されている。入口部37
は、例えば円形の断面形状を備え、次第に縮径する側壁
部39を介して出口部38に接続されている。
【0033】尚、第1貯留槽5a及び第2貯留槽5b
は、共にその底部に槽壁に沿って120メッシュ程度の
網状部材40a,40bを備えている。
は、共にその底部に槽壁に沿って120メッシュ程度の
網状部材40a,40bを備えている。
【0034】次に、図3に従って本実施例の洗浄装置の
作動について説明する。
作動について説明する。
【0035】本実施例の洗浄装置では、まず、洗浄液3
aの脱気を行う。洗浄液3aの脱気は、まず、図1示の
第1貯留槽5aの弁9a,13a,19aを閉鎖し、弁
21を開放して、真空ポンプ22を作動させる。このと
き、第1貯留槽5aは前記のように密封されているの
で、第1貯留槽5a内の空気が真空ポンプ22に吸引さ
れて導管20から排出され、第1貯留槽5a内の洗浄液
3aの上方に減圧された空間が形成される。すると、洗
浄液3aに溶存している気体がこの減圧された空間に放
出されるので、洗浄液3aを短時間で脱気することがで
きる。
aの脱気を行う。洗浄液3aの脱気は、まず、図1示の
第1貯留槽5aの弁9a,13a,19aを閉鎖し、弁
21を開放して、真空ポンプ22を作動させる。このと
き、第1貯留槽5aは前記のように密封されているの
で、第1貯留槽5a内の空気が真空ポンプ22に吸引さ
れて導管20から排出され、第1貯留槽5a内の洗浄液
3aの上方に減圧された空間が形成される。すると、洗
浄液3aに溶存している気体がこの減圧された空間に放
出されるので、洗浄液3aを短時間で脱気することがで
きる。
【0036】次に、洗浄液3aを超音波洗浄槽2に供給
する。洗浄液3aを供給するときには、まず図1示の弁
21を閉鎖し、弁9aを開き、弁12を導管8が導管6
aと連通するように切り換える。このようにすることに
より、超音波洗浄槽2と第1貯留槽5aとが導管8,6
aにより連通される。
する。洗浄液3aを供給するときには、まず図1示の弁
21を閉鎖し、弁9aを開き、弁12を導管8が導管6
aと連通するように切り換える。このようにすることに
より、超音波洗浄槽2と第1貯留槽5aとが導管8,6
aにより連通される。
【0037】そこで、次に弁17a,18を開放し、加
圧気体供給手段16を作動させることにより、導管1
5,14,13aを介して、第1貯留槽5a内に空気が
供給される。このとき、第1貯留槽5aは前記のように
密封されているので、供給された空気により洗浄液3a
の液面が加圧され、前記のように脱気された洗浄液3a
が前記のように連通している導管6a,8を介して、超
音波洗浄槽2に供給される。このとき、脱気された洗浄
液3aが加圧されることにより空気が溶解し、溶存気体
量が増加することが懸念されるが、洗浄液3aが超音波
洗浄槽2に供給されるのに要する時間は極く短く、溶存
気体量が増加するとしても超音波洗浄に影響は無い。前
記のようにして、所定量の洗浄液3aが超音波洗浄槽2
に供給されると、弁12は導管8を閉鎖して、超音波洗
浄槽2に洗浄液3aが貯留された状態となる。
圧気体供給手段16を作動させることにより、導管1
5,14,13aを介して、第1貯留槽5a内に空気が
供給される。このとき、第1貯留槽5aは前記のように
密封されているので、供給された空気により洗浄液3a
の液面が加圧され、前記のように脱気された洗浄液3a
が前記のように連通している導管6a,8を介して、超
音波洗浄槽2に供給される。このとき、脱気された洗浄
液3aが加圧されることにより空気が溶解し、溶存気体
量が増加することが懸念されるが、洗浄液3aが超音波
洗浄槽2に供給されるのに要する時間は極く短く、溶存
気体量が増加するとしても超音波洗浄に影響は無い。前
記のようにして、所定量の洗浄液3aが超音波洗浄槽2
に供給されると、弁12は導管8を閉鎖して、超音波洗
浄槽2に洗浄液3aが貯留された状態となる。
【0038】そこで、次に、ワークWを超音波洗浄槽2
に搬入する。前記ワークWの搬入は、図1に仮想線示す
るワークWを収容した洗浄用のカゴ4を下降させ、ワー
クWを洗浄液3aに浸漬することにより行われる。
に搬入する。前記ワークWの搬入は、図1に仮想線示す
るワークWを収容した洗浄用のカゴ4を下降させ、ワー
クWを洗浄液3aに浸漬することにより行われる。
【0039】次に、ワークWの洗浄処理を行う。ワーク
Wの洗浄処理は、図1示の超音波振動子1から洗浄液3
aに超音波を所定時間放射することにより行われる。洗
浄液3aは前記のように脱気されているので、超音波を
放射すると洗浄液3a中に多数のキャビテーションが発
生し、該キャビテーションが崩壊する際の衝撃波によ
り、ワークW表面に付着している油分、異物はもちろ
ん、ワークWと一体的に形成されているバリも除去する
ことができる。
Wの洗浄処理は、図1示の超音波振動子1から洗浄液3
aに超音波を所定時間放射することにより行われる。洗
浄液3aは前記のように脱気されているので、超音波を
放射すると洗浄液3a中に多数のキャビテーションが発
生し、該キャビテーションが崩壊する際の衝撃波によ
り、ワークW表面に付着している油分、異物はもちろ
ん、ワークWと一体的に形成されているバリも除去する
ことができる。
【0040】前記洗浄処理によりワークWから除去され
た油分や比重の小さい異物は、洗浄液3aの液面に浮遊
している。そこで、前記超音波の放射が終了したなら
ば、続いて弁36aを開放し、このときにはまだ第1貯
留槽5a内に供給されている空気により、第1貯留槽5
a内に残っている洗浄液3aを加圧して、導管6a,3
5aを介して液体吐出手段33から超音波洗浄槽2内の
洗浄液3aの液面に吐出させる。
た油分や比重の小さい異物は、洗浄液3aの液面に浮遊
している。そこで、前記超音波の放射が終了したなら
ば、続いて弁36aを開放し、このときにはまだ第1貯
留槽5a内に供給されている空気により、第1貯留槽5
a内に残っている洗浄液3aを加圧して、導管6a,3
5aを介して液体吐出手段33から超音波洗浄槽2内の
洗浄液3aの液面に吐出させる。
【0041】洗浄液3aが液体吐出手段33から吐出さ
れると、図2に矢示するように、超音波洗浄槽2内の洗
浄液3aの液面に、液体吐出手段33から油分捕捉手段
34に向かう液流が形成され、前記のように洗浄液3a
の液面に浮遊している油分や異物が油分捕捉手段34方
向に移動される。そして、前記油分や異物は、さらに油
分捕捉手段34の広い入口部37から反対側の狭い出口
部38に移動して、出口部38から油分捕捉手段34の
液体吐出手段33と反対の側に流出して捕捉される。前
記液体吐出手段33からの洗浄液3aの吐出は、所定時
間後に弁36aを閉じることにより終了する。油分捕捉
手段34は超音波洗浄槽2の上部から底部付近まで延設
されており、前記油分や異物が捕捉されている区画とワ
ークWが浸漬されている区画とを仕切っているので、一
旦捕捉された油分や異物は後述のように洗浄液3aの排
出により液面が下がるとワークWの側に流出することな
く油分捕捉手段34に沿って下降し、その大部分は洗浄
液3aと共に排出される。従って、前記油分や異物の洗
浄後のワークWに対する再付着が阻止される。
れると、図2に矢示するように、超音波洗浄槽2内の洗
浄液3aの液面に、液体吐出手段33から油分捕捉手段
34に向かう液流が形成され、前記のように洗浄液3a
の液面に浮遊している油分や異物が油分捕捉手段34方
向に移動される。そして、前記油分や異物は、さらに油
分捕捉手段34の広い入口部37から反対側の狭い出口
部38に移動して、出口部38から油分捕捉手段34の
液体吐出手段33と反対の側に流出して捕捉される。前
記液体吐出手段33からの洗浄液3aの吐出は、所定時
間後に弁36aを閉じることにより終了する。油分捕捉
手段34は超音波洗浄槽2の上部から底部付近まで延設
されており、前記油分や異物が捕捉されている区画とワ
ークWが浸漬されている区画とを仕切っているので、一
旦捕捉された油分や異物は後述のように洗浄液3aの排
出により液面が下がるとワークWの側に流出することな
く油分捕捉手段34に沿って下降し、その大部分は洗浄
液3aと共に排出される。従って、前記油分や異物の洗
浄後のワークWに対する再付着が阻止される。
【0042】次に、洗浄液3aを超音波洗浄槽2から排
出する。洗浄液3aを排出するときには、まず図1示の
弁17a,18を閉じて第1貯留槽5aへの空気の供給
を停止し、弁19aを開放して第1貯留槽5内の気圧を
常圧に戻す。次いで、弁9aを閉じ、弁12を導管8が
導管7aと連通するように切り換えることにより、超音
波洗浄槽2と第1貯留槽5aとが導管8,7aにより連
通される。このようにすると、第1貯留槽5aは超音波
洗浄槽2より下方に設けられているので、超音波洗浄槽
2内の洗浄液3aがその自重により第1貯留槽5aに排
出される。
出する。洗浄液3aを排出するときには、まず図1示の
弁17a,18を閉じて第1貯留槽5aへの空気の供給
を停止し、弁19aを開放して第1貯留槽5内の気圧を
常圧に戻す。次いで、弁9aを閉じ、弁12を導管8が
導管7aと連通するように切り換えることにより、超音
波洗浄槽2と第1貯留槽5aとが導管8,7aにより連
通される。このようにすると、第1貯留槽5aは超音波
洗浄槽2より下方に設けられているので、超音波洗浄槽
2内の洗浄液3aがその自重により第1貯留槽5aに排
出される。
【0043】洗浄液3aの排出が完了すると、次に、ワ
ークWに付着している洗浄液3aの液切りが行われる。
前記液切りは、貯留槽5aに対する空気の供給が停止し
ている加圧気体供給手段16から気体ノズル23に気体
を供給することにより行われる。即ち、図1示の弁26
を開放することにより、加圧気体供給手段16から導管
25を介して供給される空気が気体ノズル23から洗浄
後のワークWに吹付けられる。このとき、エアシリンダ
27を作動させて導管25に間欠的に空気を供給するこ
とにより、前記のようにスパイラル状の弾性体からなる
導管25が伸縮し、気体ノズル23がガイド部材24に
沿ってワークWの上方を往復動する。この結果、ワーク
Wの液切りを該ワークの各部に対して均一に行うことが
できる。ワークWの液切りは、所定時間後に弁26を閉
じることにより終了する。
ークWに付着している洗浄液3aの液切りが行われる。
前記液切りは、貯留槽5aに対する空気の供給が停止し
ている加圧気体供給手段16から気体ノズル23に気体
を供給することにより行われる。即ち、図1示の弁26
を開放することにより、加圧気体供給手段16から導管
25を介して供給される空気が気体ノズル23から洗浄
後のワークWに吹付けられる。このとき、エアシリンダ
27を作動させて導管25に間欠的に空気を供給するこ
とにより、前記のようにスパイラル状の弾性体からなる
導管25が伸縮し、気体ノズル23がガイド部材24に
沿ってワークWの上方を往復動する。この結果、ワーク
Wの液切りを該ワークの各部に対して均一に行うことが
できる。ワークWの液切りは、所定時間後に弁26を閉
じることにより終了する。
【0044】次に、リンス液3bを超音波洗浄槽2に供
給する。リンス液3bを供給するときには、まず図1示
の第2貯留槽5bの弁9bを開き、弁12を導管8が導
管6bと連通するように切り換えることにより、超音波
洗浄槽2と第2貯留槽5bとが導管6b,8により連通
される。そこで、弁17b,18を開放することによ
り、加圧気体供給手段16から導管15,14,13b
を介して、第2貯留槽5b内に空気が供給される。この
とき、第2貯留槽5bは前記のように密封されているの
で、供給された空気によりリンス液3bの液面が加圧さ
れ、リンス液3bが前記のように連通している導管6
b,8を介して、超音波洗浄槽2に供給される。前記の
ようにして、所定量のリンス液3bが図1示の超音波洗
浄槽2に供給されると、弁12は導管8を閉鎖して、超
音波洗浄槽2にリンス液3bが貯留された状態となる。
給する。リンス液3bを供給するときには、まず図1示
の第2貯留槽5bの弁9bを開き、弁12を導管8が導
管6bと連通するように切り換えることにより、超音波
洗浄槽2と第2貯留槽5bとが導管6b,8により連通
される。そこで、弁17b,18を開放することによ
り、加圧気体供給手段16から導管15,14,13b
を介して、第2貯留槽5b内に空気が供給される。この
とき、第2貯留槽5bは前記のように密封されているの
で、供給された空気によりリンス液3bの液面が加圧さ
れ、リンス液3bが前記のように連通している導管6
b,8を介して、超音波洗浄槽2に供給される。前記の
ようにして、所定量のリンス液3bが図1示の超音波洗
浄槽2に供給されると、弁12は導管8を閉鎖して、超
音波洗浄槽2にリンス液3bが貯留された状態となる。
【0045】尚、リンス液3bは、前記洗浄液3aに炭
化水素系溶剤を使用するときには、洗浄液3aと同じ炭
化水素系溶剤を使用する。
化水素系溶剤を使用するときには、洗浄液3aと同じ炭
化水素系溶剤を使用する。
【0046】そこで、次に、ワークWのリンス洗浄を行
う。ワークWのリンス洗浄処理は、超音波振動子1から
リンス液3bに超音波を所定時間放射することにより行
われ、ワークWの表面に付着している洗浄液3aの残滓
が除去される。
う。ワークWのリンス洗浄処理は、超音波振動子1から
リンス液3bに超音波を所定時間放射することにより行
われ、ワークWの表面に付着している洗浄液3aの残滓
が除去される。
【0047】前記リンス液3bを超音波洗浄槽2に供給
すると、前記洗浄処理後に油分捕捉手段34に捕捉され
た油分や異物のうち、洗浄液3aと共に排出されなかっ
たものがリンス液3bの液面に浮遊する。前記油分や異
物は、前記リンス洗浄処理中はリンス液3bの液面がワ
ークWより上方にあるので、ワークWに再付着する虞れ
はないが、後述のようにリンス液3bを排出するときに
液面が下降すると、洗浄後のワークWに再付着すること
が懸念される。そこで、前記リンス洗浄処理が終了する
と弁36bを開放し、前記洗浄処理後に弁36aを開放
したときと同様にして、第2貯留槽5b内に残っている
リンス液3bを導管6b,35bを介して液体吐出手段
33から超音波洗浄槽2内のリンス液3bの液面に吐出
し、前記のようにリンス液3bの液面に浮遊している油
分や異物を再び油分捕捉手段34により捕捉する。前記
液体吐出手段33からのリンス液3bの吐出は、所定時
間後に弁36bを閉じることにより終了するが、油分捕
捉手段34は前記のように超音波洗浄槽2の上部から底
部付近まで延設されているので、一旦捕捉された油分や
異物は後述のようにリンス液3bの排出により液面が下
がるとワークWの側に流出することなく油分捕捉手段3
4に沿って下降し、その大部分はリンス液3bと共に排
出される。従って、前記油分や異物の洗浄後のワークW
に対する再付着が阻止される。
すると、前記洗浄処理後に油分捕捉手段34に捕捉され
た油分や異物のうち、洗浄液3aと共に排出されなかっ
たものがリンス液3bの液面に浮遊する。前記油分や異
物は、前記リンス洗浄処理中はリンス液3bの液面がワ
ークWより上方にあるので、ワークWに再付着する虞れ
はないが、後述のようにリンス液3bを排出するときに
液面が下降すると、洗浄後のワークWに再付着すること
が懸念される。そこで、前記リンス洗浄処理が終了する
と弁36bを開放し、前記洗浄処理後に弁36aを開放
したときと同様にして、第2貯留槽5b内に残っている
リンス液3bを導管6b,35bを介して液体吐出手段
33から超音波洗浄槽2内のリンス液3bの液面に吐出
し、前記のようにリンス液3bの液面に浮遊している油
分や異物を再び油分捕捉手段34により捕捉する。前記
液体吐出手段33からのリンス液3bの吐出は、所定時
間後に弁36bを閉じることにより終了するが、油分捕
捉手段34は前記のように超音波洗浄槽2の上部から底
部付近まで延設されているので、一旦捕捉された油分や
異物は後述のようにリンス液3bの排出により液面が下
がるとワークWの側に流出することなく油分捕捉手段3
4に沿って下降し、その大部分はリンス液3bと共に排
出される。従って、前記油分や異物の洗浄後のワークW
に対する再付着が阻止される。
【0048】次に、リンス液3bを超音波洗浄槽2から
排出する。リンス液3bを排出するときには、まず図1
示の弁17b,18を閉じて第1貯留槽5への空気の供
給を停止し、弁19bを開放して第2貯留槽5内の気圧
を常圧に戻す。次いで、弁9bを閉じ、弁12を導管8
が導管7bと連通するように切り換えることにより、超
音波洗浄槽2と第2貯留槽5bとが導管8,7bにより
連通される。このようにすると、第2貯留槽5bは超音
波洗浄槽2より下方に設けられているので、超音波洗浄
槽2内のリンス液3bがその自重により第2貯留槽5b
に排出される。
排出する。リンス液3bを排出するときには、まず図1
示の弁17b,18を閉じて第1貯留槽5への空気の供
給を停止し、弁19bを開放して第2貯留槽5内の気圧
を常圧に戻す。次いで、弁9bを閉じ、弁12を導管8
が導管7bと連通するように切り換えることにより、超
音波洗浄槽2と第2貯留槽5bとが導管8,7bにより
連通される。このようにすると、第2貯留槽5bは超音
波洗浄槽2より下方に設けられているので、超音波洗浄
槽2内のリンス液3bがその自重により第2貯留槽5b
に排出される。
【0049】リンス液3bの排出が完了すると、次にワ
ークWの液切り、乾燥を行う。ワークWの液切り乾燥
は、貯留槽5bに対する空気の供給が停止している加圧
気体供給手段16から、気体ノズル23及び温風ノズル
28に気体を供給することにより行われる。即ち、図1
示の弁26を開放することにより、加圧気体供給手段1
6から導管25を介して供給される空気が気体ノズル2
3から洗浄後のワークWに吹付けられる。このとき、エ
アシリンダ27を作動させることにより、前記洗浄処理
後の液切りと同様にして、気体ノズル23がガイド部材
24に沿ってワークWの上方を往復動し、ワークWの各
部に対する前記液切りを均一に行うことができる。
ークWの液切り、乾燥を行う。ワークWの液切り乾燥
は、貯留槽5bに対する空気の供給が停止している加圧
気体供給手段16から、気体ノズル23及び温風ノズル
28に気体を供給することにより行われる。即ち、図1
示の弁26を開放することにより、加圧気体供給手段1
6から導管25を介して供給される空気が気体ノズル2
3から洗浄後のワークWに吹付けられる。このとき、エ
アシリンダ27を作動させることにより、前記洗浄処理
後の液切りと同様にして、気体ノズル23がガイド部材
24に沿ってワークWの上方を往復動し、ワークWの各
部に対する前記液切りを均一に行うことができる。
【0050】また、前記弁26の開放と同時に、弁30
を開放することにより、加圧気体供給手段16から導管
29を介して供給される空気がラインヒータ31で加熱
されて温風となり、温風ノズル28からワークWに吹付
けられる。ワークWは、前記のように温風を吹きつける
ことにより容易に乾燥することができ、特に本実施例の
ようにリンス液3bが前記のように炭化水素系溶剤であ
り、揮発性であるときには短時間で乾燥することができ
る。ワークWの乾燥は、所定時間後に弁26,30を閉
じることにより終了する。
を開放することにより、加圧気体供給手段16から導管
29を介して供給される空気がラインヒータ31で加熱
されて温風となり、温風ノズル28からワークWに吹付
けられる。ワークWは、前記のように温風を吹きつける
ことにより容易に乾燥することができ、特に本実施例の
ようにリンス液3bが前記のように炭化水素系溶剤であ
り、揮発性であるときには短時間で乾燥することができ
る。ワークWの乾燥は、所定時間後に弁26,30を閉
じることにより終了する。
【0051】次に、乾燥されたワークWを超音波洗浄槽
2から搬出する。ワークWの搬出は、前記乾燥の終了
後、カゴ4を上昇させることにより行われる。続いて別
のワークWの洗浄を行うときには、再び前記洗浄液3a
が超音波洗浄槽2に供給され、図3示の各処理が繰り返
される。
2から搬出する。ワークWの搬出は、前記乾燥の終了
後、カゴ4を上昇させることにより行われる。続いて別
のワークWの洗浄を行うときには、再び前記洗浄液3a
が超音波洗浄槽2に供給され、図3示の各処理が繰り返
される。
【0052】前記のように図3示の各処理が繰り返され
るときには、前記洗浄液3a及びリンス液3bには、前
回の洗浄によりワークWから除去された異物、バリ等が
混入しているが、これらの異物、バリ等のうち、大きい
ものは第1貯留槽5a及び第1貯留槽5bの底部の槽壁
に沿って設けられた網状部材40a,40bに捕捉さ
れ、より小さいものは導管6a,6bの途中に設けられ
たフィルター10a,10bに捕捉される。従って、超
音波洗浄槽2に供給される洗浄液3aまたはリンス液3
bに前記異物、バリ等が混入することはない。
るときには、前記洗浄液3a及びリンス液3bには、前
回の洗浄によりワークWから除去された異物、バリ等が
混入しているが、これらの異物、バリ等のうち、大きい
ものは第1貯留槽5a及び第1貯留槽5bの底部の槽壁
に沿って設けられた網状部材40a,40bに捕捉さ
れ、より小さいものは導管6a,6bの途中に設けられ
たフィルター10a,10bに捕捉される。従って、超
音波洗浄槽2に供給される洗浄液3aまたはリンス液3
bに前記異物、バリ等が混入することはない。
【0053】また、前記のように排出された洗浄液3a
は前記洗浄処理により溶存気体量が増大している。そこ
で、リンス洗浄処理と平行して、第1貯留槽5aに排出
された洗浄液3aの再脱気を行う。洗浄液3aの再脱気
は、洗浄液3aの排出完了後、再び図1示の弁17a,
19aを閉鎖して、弁21を開放し、第1貯留槽5a内
に減圧された空間を形成することにより行われる。この
ように洗浄液3aを再脱気しておくことにより、次の洗
浄処理の際には、再び前記範囲の溶存酸素量になるよう
に脱気された洗浄液3aが超音波洗浄槽2に供給され、
良好な超音波洗浄を行うことができる。
は前記洗浄処理により溶存気体量が増大している。そこ
で、リンス洗浄処理と平行して、第1貯留槽5aに排出
された洗浄液3aの再脱気を行う。洗浄液3aの再脱気
は、洗浄液3aの排出完了後、再び図1示の弁17a,
19aを閉鎖して、弁21を開放し、第1貯留槽5a内
に減圧された空間を形成することにより行われる。この
ように洗浄液3aを再脱気しておくことにより、次の洗
浄処理の際には、再び前記範囲の溶存酸素量になるよう
に脱気された洗浄液3aが超音波洗浄槽2に供給され、
良好な超音波洗浄を行うことができる。
【0054】尚、前記洗浄液3aの再脱気は、洗浄液3
aを排出しながら、弁17a,19aを閉鎖すると共
に、弁21を開放して行ってもよい。このようにするこ
とにより、洗浄液3aは真空ポンプ22により減圧され
つつある第1貯留槽5aに排出されることになるので、
洗浄液3aの自重による排出との相乗効果により、排出
に要する時間を短縮することができる。また、洗浄液3
aは排出される過程で同時に脱気されることなるので、
脱気に要する時間も短縮することができる。
aを排出しながら、弁17a,19aを閉鎖すると共
に、弁21を開放して行ってもよい。このようにするこ
とにより、洗浄液3aは真空ポンプ22により減圧され
つつある第1貯留槽5aに排出されることになるので、
洗浄液3aの自重による排出との相乗効果により、排出
に要する時間を短縮することができる。また、洗浄液3
aは排出される過程で同時に脱気されることなるので、
脱気に要する時間も短縮することができる。
【0055】本実施例では、前記カゴ4の昇降、加圧気
体供給手段16及び真空ポンプ22の作動、各弁の開閉
は、図示しない制御装置によって電気的に制御される。
そこで、洗浄液3a及びリンス液3bに炭化水素系溶剤
を使用するときには、前記制御装置は防爆構造となって
いることが好ましい。前記防爆構造としては、例えば、
前記制御装置内に導管15から空気を供給して、前記制
御装置内が常に加圧された状態としておき、前記制御装
置内が負圧になったときには該制御装置に対する給電を
中止する手段などを用いることができる。
体供給手段16及び真空ポンプ22の作動、各弁の開閉
は、図示しない制御装置によって電気的に制御される。
そこで、洗浄液3a及びリンス液3bに炭化水素系溶剤
を使用するときには、前記制御装置は防爆構造となって
いることが好ましい。前記防爆構造としては、例えば、
前記制御装置内に導管15から空気を供給して、前記制
御装置内が常に加圧された状態としておき、前記制御装
置内が負圧になったときには該制御装置に対する給電を
中止する手段などを用いることができる。
【0056】尚、前記実施例では、加圧気体供給手段1
6から前記第1貯留槽5aまたは第2貯留槽5bに交互
に空気を供給して、前記各貯留槽5a,5bの中の洗浄
液3aまたはリンス液3bの液面を加圧することによ
り、洗浄液3aまたはリンス液3bを超音波洗浄槽2に
供給するようにしているが、導管6aまたは導管6bの
途中に液体輸送ポンプを設け、洗浄液3aまたはリンス
液3bを超音波洗浄槽2にポンプアップするようにして
もよい。前記液体輸送ポンプを設けるときには、前記第
1貯留槽5aまたは第2貯留槽5bは密封されていなく
てもよい。
6から前記第1貯留槽5aまたは第2貯留槽5bに交互
に空気を供給して、前記各貯留槽5a,5bの中の洗浄
液3aまたはリンス液3bの液面を加圧することによ
り、洗浄液3aまたはリンス液3bを超音波洗浄槽2に
供給するようにしているが、導管6aまたは導管6bの
途中に液体輸送ポンプを設け、洗浄液3aまたはリンス
液3bを超音波洗浄槽2にポンプアップするようにして
もよい。前記液体輸送ポンプを設けるときには、前記第
1貯留槽5aまたは第2貯留槽5bは密封されていなく
てもよい。
【0057】また、前記実施例では、洗浄液3aのみを
脱気するようにしているが、超音波洗浄の効果を向上す
るためには、洗浄液3aまたはリンス液3bのどちらか
が脱気されていればよく、前記実施例の方法に変えてリ
ンス液3bのみを脱気するようにしてもよく、洗浄液3
a及びリンス液3bの両方とも脱気するようにしてもよ
い。リンス液3bを脱気するときには、前記第2貯留槽
に第1貯留槽と同様に弁21を介して導管20を接続
し、該導管20の途中に真空ポンプ22を設けるように
すればよい。
脱気するようにしているが、超音波洗浄の効果を向上す
るためには、洗浄液3aまたはリンス液3bのどちらか
が脱気されていればよく、前記実施例の方法に変えてリ
ンス液3bのみを脱気するようにしてもよく、洗浄液3
a及びリンス液3bの両方とも脱気するようにしてもよ
い。リンス液3bを脱気するときには、前記第2貯留槽
に第1貯留槽と同様に弁21を介して導管20を接続
し、該導管20の途中に真空ポンプ22を設けるように
すればよい。
【0058】また、前記実施例では洗浄液3a及びリン
ス液3bに炭化水素系溶剤を使用しているが、洗浄液3
aは純水、界面活性剤水溶液等の水系溶剤、アルコール
系溶剤等を使用することもでき、このときリンス液3b
には純水等が使用される。
ス液3bに炭化水素系溶剤を使用しているが、洗浄液3
aは純水、界面活性剤水溶液等の水系溶剤、アルコール
系溶剤等を使用することもでき、このときリンス液3b
には純水等が使用される。
【0059】
【発明の効果】以上の詳しく説明したように、本発明に
よれば、1つの洗浄槽で洗浄処理とリンス洗浄処理とを
行うことができ、洗浄とリンス洗浄とのためにそれぞれ
独立の槽を必要としないので、少量のワークの洗浄に適
した小型で安価な洗浄装置を提供することができる。
よれば、1つの洗浄槽で洗浄処理とリンス洗浄処理とを
行うことができ、洗浄とリンス洗浄とのためにそれぞれ
独立の槽を必要としないので、少量のワークの洗浄に適
した小型で安価な洗浄装置を提供することができる。
【0060】また、本発明の洗浄装置によれば、前記第
1及び第2の貯留槽を密封槽で構成し、加圧気体供給手
段から各密封槽に交互に気体を供給して、前記洗浄槽に
前記洗浄液またはリンス液を供給することにより、1つ
の加圧気体供給手段を洗浄液供給手段とリンス液供給手
段とで兼用することができる。
1及び第2の貯留槽を密封槽で構成し、加圧気体供給手
段から各密封槽に交互に気体を供給して、前記洗浄槽に
前記洗浄液またはリンス液を供給することにより、1つ
の加圧気体供給手段を洗浄液供給手段とリンス液供給手
段とで兼用することができる。
【0061】また、本発明の洗浄装置によれば、前記加
圧気体供給手段の前記各密封槽に対する気体供給停止時
に、該加圧気体供給手段から気体吹付け手段に気体を供
給するようにすることにより、1つの加圧気体供給手段
を前記ワークに対する気体の吹付けと、前記洗浄槽に対
する前記洗浄液またはリンス液の供給とで兼用すること
ができる。また、前記洗浄槽に前記気体吹付け手段を設
けることにより、前記洗浄処理及びリンス洗浄処理に加
えて乾燥処理も1つの槽で行うことができ、さらに装置
を小型化することができる。
圧気体供給手段の前記各密封槽に対する気体供給停止時
に、該加圧気体供給手段から気体吹付け手段に気体を供
給するようにすることにより、1つの加圧気体供給手段
を前記ワークに対する気体の吹付けと、前記洗浄槽に対
する前記洗浄液またはリンス液の供給とで兼用すること
ができる。また、前記洗浄槽に前記気体吹付け手段を設
けることにより、前記洗浄処理及びリンス洗浄処理に加
えて乾燥処理も1つの槽で行うことができ、さらに装置
を小型化することができる。
【0062】さらに、本発明の洗浄装置によれば、前記
洗浄槽に油分除去手段を設けることにより、洗浄後のワ
ークに対する油分の再付着を防止して、優れた洗浄品質
を得ることができる。
洗浄槽に油分除去手段を設けることにより、洗浄後のワ
ークに対する油分の再付着を防止して、優れた洗浄品質
を得ることができる。
【0063】また、本発明の洗浄方法によれば、前記ワ
ークを超音波洗浄するときには、前記リンス洗浄処理の
間に、前記第1の貯留槽内に貯留されている洗浄液を脱
気することにより、前記洗浄液が洗浄に使用されずに前
記第1の貯留槽内に貯留されている時間を有効に利用す
ることができる。
ークを超音波洗浄するときには、前記リンス洗浄処理の
間に、前記第1の貯留槽内に貯留されている洗浄液を脱
気することにより、前記洗浄液が洗浄に使用されずに前
記第1の貯留槽内に貯留されている時間を有効に利用す
ることができる。
【図1】本実施例の洗浄装置の構成を示す説明的断面
図。
図。
【図2】図1示の洗浄装置のII−II線断面図。
【図3】本実施例の洗浄処理の工程を示す流れ図。
1…超音波振動子、 2…洗浄槽、 3a…洗浄液、
3b…リンス液、 5a…第1の貯留槽、 5b…第
2の貯留槽、 6a,8…洗浄液用導管、 6b,8…
リンス液用導管、 7a,8,12…洗浄液排出手段、
7b,8,12…リンス液排出手段、 13a,1
4,15…洗浄液供給手段、 13b,14,15…リ
ンス液供給手段、 16…加圧気体供給手段、 22…
真空脱気手段、 23,28…気体吹付け手段、 33
…液体吐出手段、 34…油分捕捉手段。
3b…リンス液、 5a…第1の貯留槽、 5b…第
2の貯留槽、 6a,8…洗浄液用導管、 6b,8…
リンス液用導管、 7a,8,12…洗浄液排出手段、
7b,8,12…リンス液排出手段、 13a,1
4,15…洗浄液供給手段、 13b,14,15…リ
ンス液供給手段、 16…加圧気体供給手段、 22…
真空脱気手段、 23,28…気体吹付け手段、 33
…液体吐出手段、 34…油分捕捉手段。
Claims (7)
- 【請求項1】洗浄槽に供給された洗浄液にワークを浸漬
して洗浄する洗浄装置において、 該洗浄槽より下方に該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留す
る第1の貯留槽を設け、 該洗浄槽及び該第1の貯留槽を接続する洗浄液用導管
と、 該洗浄液用導管を介して該第1の貯留槽から該洗浄槽に
洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、 洗浄液により洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽と該第1
の貯留槽とを該洗浄液用導管を介して連通し、該洗浄槽
に供給された洗浄液をその自重により該第1の貯留槽に
排出する洗浄液排出手段とを設けると共に、 該洗浄槽より下方に該洗浄槽に供給するリンス液を貯留
する第2の貯留槽を設け、 該洗浄槽及び該第2の貯留槽を接続するリンス液用導管
と、 該洗浄液を排出したのち、該リンス液用導管を介して該
第2の貯留槽から該洗浄槽にリンス液を供給するリンス
液供給手段と、 リンス液によりリンス洗浄処理を行ったのち、該洗浄槽
と該第2の貯留槽とを該リンス液用導管を介して連通
し、該洗浄槽に供給されたリンス液をその自重により該
第2の貯留槽に排出するリンス液排出手段とを設けてな
ることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項2】前記第1及び第2の貯留槽が密封槽で構成
され、前記洗浄液供給手段及び前記リンス液供給手段
は、各密封槽に交互に気体を供給してその中に貯留され
る洗浄液またはリンス液の液面を加圧して、前記洗浄槽
に前記洗浄液またはリンス液を供給する加圧気体供給手
段を備えることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。 - 【請求項3】前記洗浄槽に前記洗浄処理後のワークに気
体を吹付ける気体吹付け手段を設け、前記各密封槽に対
する気体供給停止時に前記加圧気体供給手段から該気体
吹付け手段に気体を供給することを特徴とする請求項2
記載の洗浄装置。 - 【請求項4】前記洗浄槽に、前記洗浄液またはリンス液
の液面に浮遊する油分を除去する油分除去する油分除去
手段を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
いずれか1項記載の洗浄装置。 - 【請求項5】前記油分除去手段は、前記洗浄槽の一方の
壁面の上部に該洗浄槽に供給された洗浄液またはリンス
液の液面に臨んで設けられ、洗浄槽内に洗浄液またはリ
ンス液を吐出する液体吐出手段と、該液体吐出手段に対
向する壁面付近の該洗浄槽内に設けられた油分捕捉手段
とからなることを特徴とする請求項4記載の洗浄装置。 - 【請求項6】洗浄槽に供給された洗浄液にワークを浸漬
して洗浄する洗浄方法において、 該洗浄槽に供給する洗浄液を貯留する第1の貯留槽と、
該洗浄槽に供給するリンス液を貯留する第2の貯留槽と
を設け、 該第1または第2の貯留槽から該洗浄槽に洗浄液または
リンス液を交互に供給して洗浄処理またはリンス洗浄処
理を行うことを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項7】前記洗浄槽に供給された洗浄液またはリン
ス液に超音波を放射してワークを超音波洗浄する方法で
あって、前記リンス洗浄処理の間に前記第1の貯留槽に
貯留されている洗浄液の脱気を行うことを特徴とする請
求項6記載の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6639295A JPH08257518A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 洗浄装置及び洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6639295A JPH08257518A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 洗浄装置及び洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08257518A true JPH08257518A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13314509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6639295A Pending JPH08257518A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 洗浄装置及び洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08257518A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6851148B2 (en) * | 1997-11-26 | 2005-02-08 | Chart Inc. | Carbon dioxide dry cleaning system |
JP2008307444A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Eme:Kk | 洗浄装置及び洗浄方法 |
CN113769484A (zh) * | 2021-09-18 | 2021-12-10 | 一汽解放汽车有限公司 | Dpf载体再生单元及再生方法 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP6639295A patent/JPH08257518A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6851148B2 (en) * | 1997-11-26 | 2005-02-08 | Chart Inc. | Carbon dioxide dry cleaning system |
JP2008307444A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Eme:Kk | 洗浄装置及び洗浄方法 |
CN113769484A (zh) * | 2021-09-18 | 2021-12-10 | 一汽解放汽车有限公司 | Dpf载体再生单元及再生方法 |
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