JPH0517887A - ワーク洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

ワーク洗浄方法及び洗浄装置

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JPH0517887A
JPH0517887A JP17222491A JP17222491A JPH0517887A JP H0517887 A JPH0517887 A JP H0517887A JP 17222491 A JP17222491 A JP 17222491A JP 17222491 A JP17222491 A JP 17222491A JP H0517887 A JPH0517887 A JP H0517887A
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Tatsuya Misawa
達也 三澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】防錆能力を付与した純水を使用して、ワークの
金属部に錆が発生しない洗浄方法及び洗浄装置を実現す
ること。 【構成】ワーク洗浄装置11は、ワーク搬送経路の上流
側から順に、予備洗浄部12、洗浄部13、第1のリン
ス部14、第2のリンス部15、第3のリンス部16、
乾燥部17が配列された構成となっている。ここで、予
備洗浄部12及び洗浄部13の洗浄液、第2のリンス部
15及び第3のリンス部16の純水には、ワークに対す
る防錆剤としてのシクロヘキシルアミン系防錆剤が混合
されている。また、第1のリンス部14に使用する純水
は、気水分離ユニット147により脱気処理されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワークの洗浄方法及び洗
浄装置に関し、特に、ワークの金属表面に対する防錆技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】トリクロロエタンに代表されるハロゲン
系洗浄剤は、ワークに対する洗浄能力が高く、また、洗
浄済ワークから洗浄剤をそのまま乾燥、除去できるた
め、ワークの洗浄に適しており、しかも、金属との反応
性を有していないため、回路基板や金属部品等のワーク
の洗浄に広く使用されている。しかし、ハロゲン系洗浄
剤は人体に対する問題及び環境破壊の問題を有している
ため、界面活性剤等のワーク洗浄剤を混合した洗浄液に
代替え化されつつある。この界面活性剤等を含む洗浄液
を使用した洗浄方法においては、洗浄済ワークに付着し
ているワーク洗浄剤は乾燥のみではワークから除去でき
ないため、洗浄済ワークは純水中でリンスされ、洗浄液
が洗い落とされた後、ワークに付着している純水が乾
燥、除去される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような洗浄方法を
金属部品や金属部を有するワークの洗浄に採用すると、
純水が付着した状態のワークに熱を供給して、純水を乾
燥、除去するため、金属表面と純水または純水中の溶存
酸素とが反応して、金属表面に錆が発生するという問題
を有している。また、純水によるリンス中にワークの金
属部に錆が発生する場合もあり、金属部品または金属部
を有するワークに対する洗浄方法としては、好ましくな
い。
【0004】そこで、純水に代えて、アルコール等でリ
ンスする方法も考えられる。しかし、この方法を採用す
ると、錆の発生の問題は解消されるが、アルコール等の
消費によりランニングコストが極めて高くなるので、実
用的な対策とはなり得ない。
【0005】以上の問題点に鑑み、本発明の課題は、純
水に防錆処理を施すことにより、乾燥工程、さらにはリ
ンス工程においてもワークの金属部に錆が発生すること
のないワーク洗浄方法及び洗浄装置を実現することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るワーク洗浄方法においては、洗浄液を
使用してワークから付着物等を洗い落とす洗浄工程を行
なった後、ワークに対する防錆剤を含む純水を使用して
ワークに付着している洗浄液を洗い落とすリンス工程を
行い、しかる後に、リンス工程を経たワークに付着して
いる純水を乾燥除去する乾燥工程を行なう。
【0007】ここで、乾燥後のワークに防錆剤が残留し
ないようにするために、防錆剤として気化性防錆材を使
用することが好ましい。
【0008】また、リンス工程に先立って、純水を使用
してワークに付着している洗浄液を洗い落とす純水リン
ス工程を行なう場合には、気水分離膜等を利用して脱気
処理を施した純水、特に、その溶存酸素量が約3ppm
以下の純水を使用することが好ましい。このような洗浄
方法を実現するために、本発明に係る洗浄装置は、洗浄
液を貯留した洗浄液槽を備えるワーク洗浄部と、純水を
貯留した純水槽を備え、洗浄済ワークに付着している洗
浄液を洗い落とす純水リンス部と、ワークに対する防錆
剤を含む純水を貯留した純水槽を備え、純水リンス部を
経たワークに付着している洗浄液及び純水を防錆剤を含
む純水に置換する最終リンス部と、リンス済ワークに付
着している純水を乾燥除去する乾燥手段を備える乾燥部
とを有し、純水リンス部は、純水槽から純水を外部に引
き出した後、純水槽に戻す純水循環手段と、この手段に
より形成される純水循環経路に介挿され、循環する純水
に含まれている溶存酸素を除去する脱気手段、例えば、
気水分離膜等を利用したものを備えていることを特徴と
する。
【0009】さらに、洗浄工程中にワークの金属表面に
錆が発生することを防止するために、洗浄液もワークに
対する防錆剤を含むことが好ましい。
【0010】
【作用】本発明に係るワーク洗浄方法においては、洗浄
済ワークをワークに対する防錆剤を混合した純水でリン
スし、ワークに付着していた洗浄液を除去した後、乾燥
工程が行なわれるため、リンス工程において、また、乾
燥工程において、ワーク表面は防錆剤により保護された
状態、例えば、保護膜が形成された状態にあり、純水と
接触しても、また、純水が付着した状態で高温に晒され
ても、ワークの金属表面が純水または純水中の溶存酸素
と反応することがないので、ワークの金属表面に錆が発
生しない。
【0011】また、リンス工程として、純水を使用した
純水リンス工程を行なう場合に、気水分離膜等を利用し
て脱気処理を施した純水、特に、その溶存酸素量が約3
ppm以下の純水を使用する場合にも、金属と溶存酸素
との反応、または、金属と水との反応が抑制されるた
め、リンス中にワークの金属表面に錆が発生することが
ない。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕以下に、図面を参照して本発明の実施例1
を説明する。
【0013】図1には、本例のワーク洗浄装置の全体構
成を模式的に示してある。本例の装置は金属部品(ワー
ク)を洗浄するためのものであり、洗浄カゴを用いてワ
ークを一括して洗浄する構成となっている。この図1に
示すように、本例の装置1は、ワーク搬送経路の上流側
から順に、予備洗浄部2、洗浄部3、第1のリンス部
4、第2のリンス部5(最終リンス部)、乾燥部6が配
列された構成となっている。また、本例のワーク洗浄装
置1を利用する場合には、図2に示すように、取っ手1
01の付いた筒状の網かご102をワークWのキャリア
として用いる。網かご101の搬送機構103は、網か
ご102の取っ手101を吊り下げるフック部104
と、このフック部104を支持した腕部105と、この
腕部105を水平方向および垂直方向に移動させる移動
部106から構成され、これによりワークを予備洗浄部
2、洗浄部3、第1のリンス部4、第2のリンス部5、
乾燥部6に搬送可能になっていると共に、第2のリンス
部5において、ワークを上下に揺動可能になっている。
【0014】次に、図1に基づいて、各部の構成を説明
する。
【0015】まず、予備洗浄部2においては、ワーク洗
浄剤を含む洗浄液201が貯留された洗浄液槽202、
本例においては、ワーク洗浄剤としての界面活性剤を混
合した水系洗浄液201を、液中でワークに対して噴射
することによりワークの予備洗浄を行う。ここで、洗浄
液槽202は、上方が開放したほぼ立方体形状を有し、
その四方壁内側には、噴角60度の充円錐タイプのノズ
ル203が4本配置されている。これらのノズル203
は、洗浄液槽202の内部に搬入された洗浄カゴ12に
対し、斜め上方から洗浄液を噴射する。また、これらの
ノズル群は、洗浄液循環経路204を介して、洗浄液槽
202の底面に連通しており、この循環経路204に
は、ポンプ205、及びストレーナ206が介挿されて
いる。
【0016】次に、洗浄部3においては、予備洗浄され
ワークを洗浄液201と同一組成の水系洗浄液301が
貯留された洗浄液槽302の内部に浸漬し、洗浄液20
1の中で超音波洗浄を行なう。ここで、洗浄液槽302
も、上方が開放したほぼ立方体形状を有し、洗浄液槽3
02内に貯留されている洗浄液301には、洗浄液槽3
02の底面側に配置された超音波発生装置303によ
り、周波数28kHzの超音波が伝播可能になってい
る。
【0017】次に、第1のリンス部4においては、洗浄
剤などの不純物を含まない水、すなわち純水にワークに
対して防錆作用を有するジシクロヘキシルアミンの亜硝
酸塩(防錆剤)を混合したリンス液401を貯留したリ
ンス液槽402の中にワークを搬入し、液中でワークに
対してリンス液を噴射することによりワークから洗浄液
等を洗い落とす。このジシクロヘキシルアミンの亜硝酸
塩は、金属表面に吸着して、薄い保護膜を形成すること
により、金属表面に錆が発生することを防止する効果を
有する。また、ジシクロヘキシルアミンの亜硝酸塩は、
その蒸気圧が高く、気化性を有している。ここで、リン
ス液槽402も、上方が開放したほぼ立方体形状を有
し、その四方壁内側には、噴角60度の充円錐タイプの
ノズル403が4本配置されている。これらのノズル4
03は、リンス液槽402の内部に搬入された洗浄カゴ
12に対し、斜め上方からリンス液を噴射する。また、
これらのノズル群は、リンス液循環経路404を介し
て、リンス液槽402の底面に連通しており、この循環
経路404には、ポンプ405、及びストレーナ406
が介挿されている。なお、第1のリンス部4において、
リンス液401は、リンス液槽402に常時添加される
一方、リンス液槽402のオーバーフロー部402aか
らオーバーフローして、一定レベル以上の清浄度に保た
れている。
【0018】次に、第2のリンス部5においては、リン
ス液501を貯留したリンス液槽502の中にワークを
搬入し、リンス液501の中にワークを浸漬した状態で
ワークを上下に揺動させることにより、ワークに付着し
ている洗浄液を完全に洗い落とす。ここで、第2のリン
ス部5のリンス液501は、リンス液401と同様に、
ワークに対して防錆作用を有するジシクロヘキシルアミ
ンの亜硝酸塩(防錆剤)を純水に混合したものである。
なお、リンス液槽502も、上方が開放したほぼ立方体
形状を有している。
【0019】最後に、乾燥部6においては、ワークを高
温雰囲気中に晒して、ワークに付着している純水(リン
ス液)を除去する。ここで、乾燥機601の上面カバー
602は、ワークの搬入、搬出のタイミングに合わせて
開放、閉鎖動作が可能になっている。
【0020】この構成のワーク洗浄装置1において、ワ
ークは、まず、予備洗浄部2において、ノズル203か
らの洗浄液201の噴流を受けて、洗浄液201の化学
洗浄力と物理力により付着物等が除去された後、再度、
洗浄部3において、超音波洗浄され、完全に洗浄され
る。次に、洗浄済ワークは、第1のリンス部4におい
て、ノズル403からリンス液401の噴流を受けてリ
ンスされ、ワークに付着していた洗浄液が洗い落とされ
る。さらに、第2のリンス部5において、ワークはリン
ス液501の中で上下に揺動され、ワークに付着してい
た洗浄液が完全に洗い落とされる。これによりワーク
は、リンス液が付着した状態のまま乾燥機601の内部
に搬入されて乾燥される。
【0021】ここで、リンス液401,501に浸漬中
のワーク、及び、乾燥中のワークは、リンス液に混合さ
れているジシクロヘキシルアミンの亜硝酸塩により保護
されているため、リンス液に浸漬されても、また、乾燥
機601の内部で高温雰囲気中に晒されても、純水及び
純水中の溶存酸素と反応しないので、ワークの金属表面
には錆が発生しない。しかも、ジシクロヘキシルアミン
の亜硝酸塩は気化性を有しているので、乾燥後のワーク
表面に残ることがない。
【0022】〔実施例2〕以下に、図3を参照して、本
発明の実施例2を説明する。
【0023】図3には、本例のワーク洗浄装置の全体構
成を模式的に示してある。本例の装置は、実施例1に係
るワーク洗浄装置と同様に、金属部品(ワーク)を洗浄
するためのものであり、図2の洗浄カゴ102及び搬送
機構103を用いてワークを一括して洗浄する構成とな
っている。図3に示すように、本例の装置11は、ワー
ク搬送経路の上流側から順に、予備洗浄部12、洗浄部
13、第1のリンス部14(純水リンス部)、第2のリ
ンス部15、第3のリンス部16(最終リンス部)、乾
燥部17が配列された構成となっている。
【0024】次に、図3に基づいて、各部の構成を説明
する。
【0025】まず、予備洗浄部12においては、ワーク
洗浄剤としての界面活性剤を混合した水系洗浄液121
を、液中でワークに対して噴射することによりワークの
予備洗浄を行う。また、洗浄部13においては、洗浄液
121と同一組成の水系洗浄液131の内部で超音波洗
浄を行なう。ここで、洗浄液121及び洗浄液131の
いずれにも、ワークに対して防錆作用を有するシクロヘ
キシルアミンの亜硝酸塩が混合されている。なお、予備
洗浄部12及び洗浄部13の他の構成は、図1に示す実
施例1に係るワーク洗浄装置1の予備洗浄部2及び洗浄
部3の構成と同様であり、これらの説明は省略する。
【0026】次に、第1のリンス部14においては、純
水141が貯留された純水槽142の内部で超音波洗浄
を行なって、ワークから洗浄液を洗い落とす。ここで、
純水槽142は、上方が開放したほぼ立方体形状を有
し、その底面側に配置された超音波発生装置143によ
り、純水141には周波数28kHzの超音波が伝播可
能になっている。また、純水槽142の底面側には、純
水を槽外に引き出して、再び純水槽142に戻す純水循
環経路144が配置されており、その循環経路144に
は、ポンプ145、純水再生ユニット146、及び、気
水分離ユニット147(脱気装置)が介挿されている。
【0027】ここで、純水再生ユニット146は、活性
炭濾過部146a,カチオンイオン交換部146b及び
アニオンイオン交換部164cとを備え、循環する純水
から不純物を除去し、純水を再生して使用するようにな
っている。
【0028】一方、気水分離ユニット147は、図4に
示すとおり、循環経路144に介挿された円筒状の脱酸
素モジュール147aと、このモジュール147aの側
面にバルブ147bを介して接続された水封式真空ポン
プ147cを有する。脱酸素モジュール147aは、図
5に示すとおり、円筒状ケース本体147dの両側にジ
ョイント147e,147fが連結されていると共に、
円筒状ケース本体147dの内部に多数の中空糸147
gが充填された構造を有している。また、中空糸147
gの両端側面は、円筒状ケース本体147dの内部を水
密状態とする接着部147hで固定され、円筒状ケース
本体147dに圧送された純水は、中空糸147gの内
部のみを通過するようになっている一方、中空糸147
gの外周囲が減圧室147iになっている。この減圧室
147iは、脱気口147jを介して水封式真空ポンプ
147cに接続されており、内部が真空状態とされるこ
とにより、中空糸147gの内部を通過する純水から中
空糸147gの側壁を介して酸素を引込み、酸素と純水
とを分離可能になっている。従って、処理前の純水は、
溶存酸素量が約6〜8ppmであり、金属と純水とは反
応しやすい状態になっているが、脱酸素モジュール14
7aを通過した純水からは、酸素が除去され、その溶存
酸素量が約0.5ppm以下になっているため、純水と
金属との反応が抑制される。ここで、溶存酸素量は少な
い方が純水と金属との反応が抑制される傾向にあるが、
一般的な洗浄の場合には、溶存酸素量が約3ppm以下
の条件とすれば、錆の発生を防止できる。
【0029】また、第1のリンス部4においては、気水
分離ユニット147及び純水再生ユニット146によっ
て、純水を常に再生しながら使用可能になっており、こ
こからの排水量を削減するようになっている。
【0030】次に、第2のリンス部15においては、ワ
ークに対して防錆作用を有するシクロヘキシルアミンの
亜硝酸塩を純水に混合したリンス液151を貯留したリ
ンス液槽152の中にワークを搬入し、ワークを搬送機
構103によって上下方向に揺動して洗浄液等を洗い落
とす。ここで、リンス液槽152も、上方が開放したほ
ぼ立方体形状を有している。なお、ここに使用する防錆
剤としては、シクロヘキシルアミンの亜硝酸塩のように
気化性を有するものに限定されず、水溶性を有する防錆
剤であれば他の種類の防錆剤も使用できる。
【0031】次に、第3のリンス部16においても、ワ
ークに対して防錆作用を有するシクロヘキシルアミンの
亜硝酸塩を純水に混合したリンス液161を貯留したリ
ンス液槽162の中にワークを搬入し、ワークを搬送機
構103によって上下方向に揺動する。ここで、リンス
液槽162も、上方が開放したほぼ立方体形状を有して
いる。
【0032】最後に、乾燥部7においては、ワークを高
温雰囲気中に晒して、ワークに付着している純水を除去
する。ここで、乾燥機171の上面カバー172は、ワ
ークの搬入、搬出のタイミングに合わせて開放、閉鎖動
作が可能になっている。
【0033】この構成のワーク洗浄装置11において、
ワークは、まず、予備洗浄部12において、ノズル12
3からの洗浄液121の噴流を受けて、付着物等が除去
された後、再度、洗浄部13において、完全に洗浄され
る。ここで、洗浄液には、ワークに対する防錆剤として
のシクロヘキシルアミンの亜硝酸塩が混合されているた
め、洗浄中にワークに錆が発生しない。次に、洗浄済ワ
ークは、第1のリンス部14において、純水でリンスさ
れ、ワークに付着していた洗浄液が除去される。ここ
で、純水は、気水分離ユニット147により溶存酸素量
が約0.5ppm以下に低減されているので、リンス中
にワークと純水及び純水中の溶存酸素とが反応せず、ワ
ークに錆が発生しない。さらに、第2及び第3のリンス
部15,16において、ワークに付着していた洗浄液及
び純水はリンス液151,161で完全に置換された
後、ワークは、乾燥機171の内部に搬入され、乾燥さ
れる。
【0034】従って、ワークは、乾燥機171の内部で
高温雰囲気中に晒されても、シクロヘキシルアミンの亜
硝酸塩によって保護されているので、ワークに錆が発生
しない。しかも、シクロヘキシルアミンの亜硝酸塩は気
化性を有しているので、乾燥後のワーク表面に残ること
がない。
【0035】以上のとおり、いずれの実施例において
も、防錆剤または脱気処理により防錆対策を施した液を
使用しているので、ワークの金属表面に錆が発生するこ
とがない。それ故、水系洗浄液、リンス液に純水を使用
したリンスを使用してワークの洗浄を行なうことができ
る。
【0036】なお、最終リンス工程に使用する防錆剤
は、気化性を有することが好ましいが、ワークの用途等
によっては、気化性が低い防錆剤を使用してもよい。特
に、最終リンス工程以外のリンス工程等においては、付
着した防錆剤は最終リンスにより洗い落とされ、洗浄後
のワークに残らないので、気化性を有しない防錆剤を使
用してもよい。また、防錆剤を混合したリンス液のワー
クへの供給方法については、揺動浸漬の他、気中ジェッ
ト噴射、液中ジェット噴射、さらに単なる浸漬であって
もよい。また、洗浄液、リンスのための純水のワークへ
の供給方法も、気中ジェット噴射、液中ジェット噴射、
揺動浸漬、さらに単なる浸漬等いずれの方法であっても
よい。
【0037】また、気水分離膜以外の脱気処理として
は、脱気能力としては劣るが、窒素ガスによるバブリン
グを利用して溶存酸素量を低減するもの、超音波を利用
して溶存酸素量を低減するもの等であってもよい。
【0038】さらに、洗浄装置の構成としては、必要に
応じて純水槽、リンス液槽等を追加してもよく、配置す
る槽の数、搬送装置、キャリヤ、洗浄剤等は、処理能
力、ワークの形状及びワークの付着物の性質に応じて、
最適に設定されるべき性質のものである。
【0039】なお、防錆剤としては、シクロヘキシルア
ミン系、ジシクロヘキシルアミン系、モルホリン系、エ
タノールアミン系、ベンゾトリアゾール系、尿素系等、
ワークに対して防錆効果を有し、純水に可溶なものであ
れば、いずれの防錆剤であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の洗浄方法におい
ては、洗浄済ワークに付着している洗浄液を洗い落とす
リンス工程に、ワークに対する防錆剤を含む純水を使用
することを特徴とする。従って、本発明によれば、ワー
クが純水に接触し、また、純水が付着した状態で高温に
晒されても、ワークは防錆剤に保護された状態にあるの
で、ワークと純水または溶存酸素との反応が抑制され、
ワークの金属表面に錆が発生することがない。
【0041】また、防錆剤に気化性防錆剤を使用した場
合には、乾燥後のワーク表面に防錆剤が残留することが
ない。
【0042】さらに、純水を使用する純水リンス工程
に、気水分離膜等を利用して脱気処理を施した純水、特
に溶存酸素量が約3ppm以下の水を使用した場合に
も、純水リンス工程においてもワークと純水または溶存
酸素との反応が抑制され、ワークの金属表面に錆が発生
することがない。
【0043】そして、洗浄液も防錆剤を含む場合には、
ワークと洗浄液中の水分または溶存酸素との反応が抑制
されるので、洗浄液に水系洗浄液を使用しても、洗浄中
にワークの金属表面に錆が発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るワーク洗浄装置の全体
構成を模式的に示す概略構成図である。
【図2】図1のワーク洗浄装置に使用するワークキャリ
アおよびその搬送装置の概略図である。
【図3】本発明の実施例2に係るワーク洗浄装置の全体
構成を模式的に示す概略構成図である。
【図4】図3のワーク洗浄装置に使用する気水分離ユニ
ットの構成図である。
【図5】図4の気水分離ユニットに使用する脱酸素モジ
ュールのケースの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11・・・ワーク洗浄装置 2,12・・・予備洗浄部 3,13・・・洗浄部 4,14・・・第1のリンス部 5・・・第2のリンス部(最終リンス部) 15・・・第2のリンス部 16・・・第3のリンス部(最終リンス部) 6,17・・・乾燥部 147・・・気水分離ユニット(脱気手段) 147a・・・脱酸素モジュール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液を使用してワークから付着物等を
    洗い落とす洗浄工程と、ワークに対する防錆剤を含む純
    水を使用してワークに付着している洗浄液を洗い落とす
    リンス工程と、ワークに付着している純水を乾燥除去す
    る乾燥工程と、を有することを特徴とするワーク洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記防錆剤は、気化
    性を有する気化性防錆剤であることを特徴とするワーク
    洗浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    リンス工程に先立って、脱気処理を施した純水を使用し
    てワークに付着している洗浄液を洗い落とす純水リンス
    工程を有することを特徴とするワーク洗浄方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記脱気処理は、気
    水分離膜を利用したものであることを特徴とするワーク
    洗浄方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4において、前記
    純水リンス工程に使用する純水は、前記脱気処理により
    溶存酸素量が約3ppm以下になっていることを特徴と
    するワーク洗浄方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかの項に
    おいて、前記洗浄液も、ワークに対する防錆剤を含むこ
    とを特徴とするワーク洗浄方法。
  7. 【請求項7】 洗浄液を貯留した洗浄液槽を備えるワー
    ク洗浄部と、純水を貯留した純水槽を備え、洗浄済ワー
    クに付着している洗浄液を洗い落とす純水リンス部と、
    ワークに対する防錆剤を含む純水を貯留した純水槽を備
    え、前記純水リンス部を経たワークに付着している洗浄
    液及び純水を前記防錆剤を含む純水に置換する最終リン
    ス部と、リンス済ワークに付着している純水を乾燥除去
    する乾燥手段を備える乾燥部とを有し、前記純水リンス
    部は、前記純水槽から純水を外部に引き出した後、前記
    純水槽に戻す純水循環手段と、この手段により形成され
    る純水循環経路に介挿され、循環する純水に含まれてい
    る溶存酸素を除去する脱気手段を備えていることを特徴
    とするワーク洗浄装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記脱気手段は、気水
    分離膜を利用したものであることを特徴とするワーク洗
    浄装置。
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