JP3491082B2 - 機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置 - Google Patents
機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置Info
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Description
車、電機、電子、精密機器、メッキ等の各分野で機械部
品等の脱脂洗浄に使用される真空脱脂洗浄装置、及びそ
の洗浄方法に関するものである。
法、装置として、従来は機械部品を洗浄溶剤中に浸漬
後、バブリング、超音波、揺動等で洗浄溶剤を撹拌する
ことにより機械部品を洗浄する浸漬洗浄方法、
状態に減圧した上で、洗浄溶剤を加熱気化させ当該洗浄
室内の機械部品を蒸気洗浄する蒸気洗浄方法、当該洗浄
室内の機械部品に洗浄溶剤をシャワー状に噴射し洗浄す
るシャワー洗浄方法、等があり上記の各洗浄方法を単一
或いは組み合わせて洗浄工程を完了させる洗浄方法が用
いられていた。
記の問題があった。浸漬洗浄方法は、通常、洗浄治具に
収納された機械部品全体を洗浄溶剤中に浸漬するため
に、1洗浄工程に多量の洗浄溶剤が必要であり、洗浄装
置内に大量の洗浄溶剤備蓄が必要である。
の洗浄溶剤での洗浄も可能であるが洗浄溶剤の洗浄室へ
の供給管路が洗浄溶剤タンクより洗浄室への1元1パス
供給管路であるために1洗浄工程に使用出来る洗浄溶剤
量に限度があり、又機械部品の細部、裏面への洗浄効果
が不十分のため、通常はシャワー洗浄工程のみでは十分
な洗浄結果が得られず、蒸気洗浄等との工程を組み合わ
せ、順次或いは繰り返し行う洗浄方法が一般的である。
されたものである。即ち炭化水素系等の溶剤系の洗浄溶
剤の機械加工油に対する溶解力には飽和点が無いこと、
排出洗浄溶剤の油汚染濃度とその蒸留再生に要する時間
とは相関関係がないことを認識した上で、シャワー洗浄
工程に浸漬洗浄と比較し少量の定量洗浄溶剤を循環使用
することにより、大量の洗浄溶剤を必要とする浸漬洗浄
に匹敵する洗浄効果を得、洗浄装置内の全洗浄溶剤総備
蓄量を比較少量とした装置を得ることと、
浄の各洗浄目的と洗浄効果とを1段階の洗浄工程で実現
できる洗浄方法により、洗浄工程数を比較減少させた洗
浄方法を得ることとを目的とする。
するため、気密、密閉構造を持つ洗浄室に機械部品を搬
入後、搬入出扉を密閉しその洗浄室の内部を所定の真空
状態に減圧する工程、同じく減圧されたシャワータンク
内で加熱された洗浄溶剤を液移送ポンプを介して上記洗
浄室へシャワー噴射すると同時に、上記洗浄室の中へ噴
射された洗浄溶剤が洗浄室内に滞留し所定量に達するま
での間上記洗浄室内の滞留洗浄溶剤を再加熱し発生した
気化溶剤による蒸気洗浄を同時実施する工程、上記洗浄
室内の洗浄溶剤の滞留が所定量に達したとき、上記シャ
ワータンクからの洗浄溶剤の移送管路を閉じると共に上
記洗浄室の滞留洗浄剤排出管路を開いて液移送ポンプの
管路に接続することにより、排出洗浄溶剤を上記洗浄室
へ再循環させてシャワー洗浄と蒸気洗浄の無限循環洗浄
を実施する工程、前記無限循環洗浄工程を任意の所定時
間継続した後、上記排出洗浄溶剤を洗浄溶剤再生機に回
送する工程により洗浄するようになされた機械部品のエ
ンドレスシャワー洗浄方法を提供するものである。
に、搬入された機械部品に対して洗浄溶剤を噴射するシ
ャワー噴射機構、及び噴射後洗浄室に滞留した洗浄溶剤
を加熱する加熱管とその滞留量を検出する検知器が内蔵
されると共に、真空度計と内部の温度を検出するための
検知器と上記シャワー噴射機構に洗浄溶剤を給送する管
路と噴射後洗浄室に滞留した洗浄溶剤を排出するための
排出管路及び真空減圧排気管路を有する洗浄室、シャワ
ータンクの洗浄溶剤を液移送ポンプを介して上記シャワ
ー噴射機構に給送する管路、上記排出管路と液移送ポン
プとを接続することにより洗浄室に滞留する洗浄溶剤を
上記シャワー噴射機構を経由して循環させる循環管路、
所定時間循環した洗浄溶剤を排出管路から排出して再生
装置により再生シャワータンクに戻す排出洗浄溶剤再生
管路を備えて構成された機械部品のエンドレスシャワー
洗浄装置を提供するものである。
説明する。図はエンドレスシャワー洗浄方法を実施する
に係わる洗浄室本体、補助タンク類、洗浄剤の配管路、
排気配管路、及び開閉弁、液移送ポンプ、各種検知器の
配置を示す。
ス導入開閉弁N1、圧力検知器S4をその管路に含む洗
浄溶剤高圧シャワー用溶剤供給管路を持ち室内各所に配
置された噴射ノズルSWに洗浄溶剤を供給する。またシ
ャワー噴射後洗浄室底部に滞留した洗浄溶剤を排出する
ための溶剤開閉弁L1、L2をその管路に持つ溶剤排出
管路、排気開閉弁V1、及び外気導入開閉弁A2をその
管路に持つ排気管路で構成され、洗浄室内には滞留洗浄
溶剤を加熱し加温蒸気の発生を促す熱媒体油による間接
加熱管H1を配置、又、洗浄室上部壁面には熱電対TC
1、圧力検知器S1、真空度計P1、下部には液面検知
器R1、R2、R3を配備する。
留するタンクで、洗浄後の排出洗浄溶剤蒸留再生機(図
示せず)により蒸留回収された再生済み洗浄溶剤を受け
る管路、保留洗浄溶剤を溶剤開閉弁L4、フイルターF
3を経由し液移送ポンプP2に供給する管路、真空度計
P3、圧力検知器S3及び排気開閉弁V2を含む排気管
路、また開閉弁N2を経由する窒素ガス導入管路を持
つ。タンク内部には洗浄溶剤加温用間接加熱管H2を配
設し、壁面には液面検知器R5、R6、R7、及び熱電
対TC2を配備する。
の排出洗浄溶剤の一時保留タンクで、溶剤開閉弁L1を
経由し排出洗浄溶剤を受ける管路、保留されている排出
洗浄溶剤をフイルターF1、溶剤開閉弁L5を経由し蒸
留再生機に回送する管路、排気開閉弁V3、及び開閉弁
N3を経由する窒素ガス導入管路を含む排気管路を持
つ。また、タンク壁面には液面検知器R4、真空度計P
2、圧力検知器S2を配備する。
が密閉後、洗浄室VCM内は排気開閉弁V1を経由して
真空ポンプにより排気される。
空度到達を確認後、シャワータンクT1内で加熱管H2
により加温された洗浄溶剤は液移送ポンプP2の起動に
より溶剤開閉弁L4、フイルターF3、溶剤開閉弁L3
を経由し、洗浄室内各所に配置されたシャワーノズルS
Wより洗浄室内に高圧シャワー噴射される。この時、洗
浄室VCM底部の洗浄溶剤排出管路に配備されている溶
剤開閉弁L1、L2は閉の状態にあり、洗浄室VCMに
はシャワー噴射された洗浄溶剤が滞留すると同時に、洗
浄室低部に配置されている間接加熱管H1により再加熱
され加温蒸気が充満する。
R2、又はR3により所定のレベルまでの液面の上昇を
確認した上で、溶剤開閉弁L4を閉、L2を開とするこ
とにより洗浄溶剤の供給管路はシャワータンクT1から
洗浄室低部の滞留洗浄溶剤の排出管路に切り替わり、こ
の時点で洗浄溶剤のシャワー噴射管路は、所定量洗浄溶
剤のエンドレス循環閉管路を形成する。
条件を考慮した洗浄時間設定のタイムアップにより、液
移送ポンプP2は停止、溶剤開閉弁L1を開、洗浄剤エ
ンドレス循環管路上の窒素ガス開閉弁N1を開とし窒素
ガスを洗浄室VCMに導入することにより洗浄室VCM
と予洗汚液タンクT2間に発生する差圧を利用し、洗浄
室VCM内に滞留している使用済み洗浄溶剤を予洗汚液
タンクT2に回収し1エンドレスシャワー洗浄工程を完
了する。
ンドレスシャワー洗浄を実施する場合、液面検知器R1
により洗浄室VCM内の洗浄剤が予洗汚液タンクT2に
移送されたことを確認後、再度、溶剤開閉弁L1、2及
び窒素ガス開閉弁N1を閉、溶剤開閉弁L4を開とし液
移送ポンプP2を起動し、シャワータンクT1より清浄
洗浄溶剤を洗浄室内VCMに高圧シャワー噴射し、洗浄
室低部に溜った滞留洗浄溶剤の液面を選択された液面検
知器R2、又はR3で確認後、溶剤開閉弁L4を閉、L
2を開とし、任意の所定時間仕上げエンドレスシャワー
洗浄工程を実施する。
れる付着油の総量を4リットルとし、予備洗浄段階で1
00リットルの洗浄溶剤をエンドレス循環使用し、付着
油全量を洗浄溶剤に溶解置換(洗浄溶剤含油率=4リッ
トル/100リットルX100=4%)した後、滞留洗
浄溶剤を全量排出し、新たに仕上げ洗浄工程として清浄
洗浄溶剤200リットルを同じくエンドレス循環使用
し、機械部品の全体に残留付着している予備洗浄工程で
の4%濃度の油汚染洗浄溶剤分(上記同様に残留付着分
の総量を4リットルと仮定する)を全量溶解希釈し置換
したとすると、(洗浄溶剤含油率=0.04X4リット
ル/200リットルX100=0.08%)を得ること
ができる。
%以上油分が混入した洗浄溶剤で仕上げ洗浄すると乾燥
後に油シミ等の洗浄不良が見られるが、上記の仕上洗浄
溶剤含油率=0.08%は洗浄目的によっては必要十分
な脱脂度が得られる洗浄溶剤含油率レベルである。
部品に付着する油分を脱脂洗浄する場合に,定量洗浄溶
剤を循環使用するエンドレスシャワー洗浄を実施するこ
とで洗浄溶剤の持つ油分溶解、置換能力をより有効利用
し、大量の洗浄溶剤を使用する浸漬洗浄方法と比較し少
量の洗浄溶剤使用量で同等もしくは以上レベルの洗浄結
果が期待でき、また装置の洗浄溶剤総備蓄必要量が減ら
せる。
を洗浄室に閉回路でエンドレスに高圧循環供給できるエ
ンドレスシャワー洗浄を実施することにより、蒸気洗浄
も同時に実施され1洗浄工程で浸漬洗浄、シャワー洗
浄、蒸気洗浄の持つ各洗浄効果の複合洗浄効果が期待で
き、同レベルの洗浄結果を得るに必要な洗浄工程数が減
らせる
浄装置の概略配管図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 気密、密閉構造を持つ洗浄室に機械部品
を搬入後、搬入出扉を密閉しその洗浄室の内部を所定の
真空状態に減圧する工程、同じく減圧されたシャワータ
ンク内で加熱された洗浄溶剤を液移送ポンプを介して上
記洗浄室へシャワー噴射すると同時に、上記洗浄室の中
へ噴射された洗浄溶剤が洗浄室内に滞留し所定量に達す
るまでの間上記洗浄室内の滞留洗浄溶剤を再加熱し発生
した気化溶剤による蒸気洗浄を同時実施する工程、上記
洗浄室内の洗浄溶剤の滞留が所定量に達したとき、上記
シャワータンクからの洗浄溶剤の移送管路を閉じると共
に上記洗浄室の滞留洗浄剤排出管路を開いて液移送ポン
プの管路に接続することにより、排出洗浄溶剤を上記洗
浄室へ再循環させてシャワー洗浄と蒸気洗浄の無限循環
洗浄を実施する工程、前記無限循環洗浄工程を任意の所
定時間継続した後、上記排出洗浄溶剤を洗浄溶剤再生機
に回送する工程により洗浄するようになされた機械部品
のエンドレスシャワー洗浄方法。 - 【請求項2】 搬入された機械部品に対して洗浄溶剤を
噴射するシャワー噴射機構、及び噴射後洗浄室に滞留し
た洗浄溶剤を加熱する加熱管とその滞留量を検出する検
知器が内蔵されると共に、真空度計と内部の温度を検出
するための検知器と上記シャワー噴射機構に洗浄溶剤を
給送する管路と噴射後洗浄室に滞留した洗浄溶剤を排出
するための排出管路及び真空減圧排気管路を有する洗浄
室、シャワータンクの洗浄溶剤を液移送ポンプを介して
上記シャワー噴射機構に給送する管路、上記排出管路と
液移送ポンプとを接続することにより洗浄室に滞留する
洗浄溶剤を上記シャワー噴射機構を経由して循環させる
循環管路、所定時間循環した洗浄溶剤を排出管路から排
出して再生装置により再生シャワータンクに戻す排出洗
浄溶剤再生管路を備えて構成された機械部品のエンドレ
スシャワー洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24588697A JP3491082B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24588697A JP3491082B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1147705A JPH1147705A (ja) | 1999-02-23 |
JP3491082B2 true JP3491082B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=17140278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24588697A Expired - Lifetime JP3491082B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3491082B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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JP6374852B2 (ja) * | 2015-10-29 | 2018-08-15 | Adzツール株式会社 | スチーム洗浄装置 |
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-
1997
- 1997-08-06 JP JP24588697A patent/JP3491082B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH1147705A (ja) | 1999-02-23 |
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