JPH0686960A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

Info

Publication number
JPH0686960A
JPH0686960A JP18096292A JP18096292A JPH0686960A JP H0686960 A JPH0686960 A JP H0686960A JP 18096292 A JP18096292 A JP 18096292A JP 18096292 A JP18096292 A JP 18096292A JP H0686960 A JPH0686960 A JP H0686960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
tank
steam
cleaning liquid
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18096292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Imose
正行 芋瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanken Techno Co Ltd
Original Assignee
Kanken Techno Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanken Techno Co Ltd filed Critical Kanken Techno Co Ltd
Priority to JP18096292A priority Critical patent/JPH0686960A/ja
Publication of JPH0686960A publication Critical patent/JPH0686960A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境破壊等の問題を生じることなく、炭化水
素のみを用いた場合、過熱水蒸気のみを噴射した場合に
はできなかった、微細な異物をも除去する洗浄、特に油
付着した精密機器部品のミクロンオーダーの異物を除去
する洗浄を可能とする洗浄装置を提供する。 【構成】 被洗浄物21を収容した洗浄タンク1、ハロ
ゲンを含まない例えば灯油等の洗浄液29を収容した洗
浄液タンク2、過熱水蒸気を溜めた蒸気タンク32、洗
浄タンク1,洗浄液タンク2の上部から加圧するための
高圧窒素ボンベ39を備え、洗浄タンク1内で、被洗浄
物21を洗浄液29に浸漬して、洗浄した後、蒸気タン
ク32からの過熱水蒸気を被洗浄物21に噴射してすす
ぎを行い、洗浄タンク1内を脱気することにより乾燥す
るように形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ボルト,ナッ
トを含む各種機械加工部品、なかでも半導体,液晶部
品,磁気ディスク,電気・電子部品,光学部品,複写機
用部品、および軸受部品等の精密機器部品の洗浄に好適
な洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の各種精密機器部品の表面は、最終
製品に至る迄の間に、加工工程において各種の汚れ、例
えばプリント回路インクを含むインク類,ソルダーフラ
ックス,パラフィンペンキ,クリームハンダ,研磨剤,
離型剤,接着剤,防腐剤,切削油,タール,潤滑油,グ
リース,カーボン,グラファイト,コンパウンド,切
粉,ラッカー,ワニス,プラスチック残留物,指紋,
埃,糸屑,蛋白,塩分、および艶出しワックス等が付着
して、汚される。そして従来は、この汚れを落とすの
に、フッ化炭化水素系溶剤,塩化メチレン,トリクレ
ン、およびパークレンを代表とする有機塩素系炭化水素
が主に使用されるとともに、この他さらにアルコール
系,ケトン系の溶剤、および水系洗浄剤も使用されてき
た。なかでもフッ化炭化水素系溶剤は、抜群の洗浄力と
ともに不燃性,低沸点,化学的安定性、および金属,プ
ラスチック,セラミック等の被洗浄物を侵さないという
優れた特性から、代表的な洗浄剤として重宝されてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の洗浄剤の
内、フッ化炭化水素系溶剤を含む有機塩素系炭化水素
は、地球オゾン層破壊の元凶として、さらに人体に対す
る発癌性物質である疑いもあり、早晩使用出来ない状況
に追い込まれつつある。このため、界面活性剤を用いた
水系洗浄剤,アルコールを中心とした混合溶剤の面から
代替洗浄剤が盛んに検討されているが、いずれもなお問
題が多いのが現状である。例えば、以下の如き点が指摘
できる。
【0004】(1)水系洗浄剤 不燃性で排ガス処理が不要であるという利点がある
が、関連設備のための所要面積は、従来の溶剤洗浄によ
る場合に比して広くする必要がある。 被洗浄物の材質によっては、適用できない場合があ
る。 ワンパス洗浄であるため、排水量が多く、また排水
処理設備も必要となる。 水切り・乾燥について、様々な方法が提案されてい
るが、被洗浄物の種類,形状によっては、決め手となる
方法が未だない。採用する方法によっては、被洗浄物表
面に、しみ、スポット状の斑点、或は錆が発生したり、
使用溶剤の回収,再生が必要になる等の問題が生じる。 全般的に、洗浄剤管理の方法が確立しておらず、1
週間程度で洗浄剤の全量交換を要する場合がある。
【0005】(2)アルコール系,ケトン系洗浄剤 高級アルコール系、ケトン系洗浄剤では、洗浄後の
水リンスを必要とするものがあり、この後の水切り,乾
燥が必要となる。なお、レンズ,感光体ドラムの洗浄で
は、しみの問題が未だ解決されていない。 水と混合使用した場合には、使用液、およびリンス
液の排水処理が必要になる。 軽度の汚れ洗浄には、使用できても機械油を含む汚
れには、洗浄力が不足して、十分な洗浄はできない。 本発明は、斯る従来の問題点を課題としてなされたもの
で、ミクロンオーダの異物の付着も許されない精密機器
部品、なかでも油付着した精密機器部品であっても、上
述した問題を生じることなく、洗浄可能とした洗浄装置
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、被洗浄物保持手段を取出し可能に収納
し、下部に第1給排液部を、上部に第1給排気部を備
え、内部に蒸気噴射ノズル部を備えた開閉可能な密閉式
洗浄タンクと、下部に第2給排液部を、上部に第2給排
気部を備え、内部に洗浄液を溜める洗浄液タンクと、過
熱水蒸気を生成し、送り出す蒸気供給部と、過熱水と、
上記第1給排気部を通して上記洗浄タンク内に加圧ガス
を供給し、洗浄タンク内からガスを吸引する第1配管部
と、上記第2給排気部を通して洗浄液タンク内に加圧ガ
スを供給し、洗浄液タンク内からガスを吸引する第2配
管部と、上記第2給排液部から上記第1給排液部へ、或
はその逆に洗浄液を導くとともに、上記第1給排液部か
ら液体を外部に排出する第3配管部と、上記蒸気供給部
から上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導く第4配管
部と、上記洗浄タンクを、内部に被洗浄物を配置した状
態として、密閉した後、洗浄液を溜めた洗浄液タンクに
加圧ガスを供給して、洗浄液を洗浄タンク内に圧送し、
洗浄後、上記洗浄液タンク内の加圧ガスを排気するとと
もに、上記洗浄タンク内に加圧ガスを供給して洗浄タン
ク内の洗浄液を上記洗浄液タンクに戻し、その後上記蒸
気タンクから上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導い
て、付着洗浄液を滴下させ、水蒸気噴射後、上記洗浄タ
ンクの下部から滴下液体を外部に排出し、上部からガス
を排出させる工程の繰り返しを可能とする開閉弁群とか
ら形成した。
【0007】
【作用】上記発明のように構成することにより、従来の
有機塩素系炭化水素等を使用した場合における、環境破
壊等の問題を生じることなく、炭化水素のみを用いた場
合、過熱水蒸気のみを噴射した場合にはできなかった、
精密機器部品、特に油付着した精密機器部品のミクロン
オーダーの異物を除去する洗浄が行われるようになる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1,図2は、本発明に係る洗浄装置を示
し、洗浄タンク1と洗浄液タンク2と蒸気供給部3と第
1〜第4配管部4〜7と第1〜第9開閉弁8〜16を含
む開閉弁群を備えている。洗浄タンク1は、被洗浄物2
1を適宜間隔で保持するラック22を取出し可能に収納
し、下部に第1給排液口23を、上部に第1給排気口2
4を備え、内部に多数のノズルを設けた蒸気噴射ノズル
部25を備え、上部を回動蓋26として開閉可能、かつ
密閉可能になっている。洗浄液タンク2は、本実施例で
は3基設けてあり、それぞれの下部に第2給排液口27
が、上部に第2給排気口28が設けてあり、内部には洗
浄液29が溜めてある。
【0009】蒸気供給部3は、本実施例ではボイラ31
と蒸気タンク32とこの両者間に設けた中間流路33
と、第1蒸気流路33に設けた第1蒸気流路用開閉弁3
4とからなっている。ボイラ31により過熱水蒸気を発
生させ、この過熱水蒸気を蒸気タンク32に溜め、蒸気
タンク32内の過熱水蒸気が減ると、開閉弁34を適宜
開いて第1蒸気流路33より蒸気タンク32に過熱水蒸
気を補給できるようになっている。第1配管部4は、図
示しない吸気装置に接続した第1吸気流路36と蒸気タ
ンク32に接続した第1給気流路37とを合流させ、合
流流路を第1給排気口24に接続して形成してあり、第
1吸気流路36に第1開閉弁8,第1給気流路37に第
2開閉弁9が設けてある。第2配管部5は、図示しない
吸気装置に接続した第2吸気流路38と高圧ガス源、例
えば本実施例では、高圧窒素ボンベ39に接続した第2
給気流路40とを合流させ、合流流路を第2給排気口2
8に接続して形成してあり、第2吸気流路38に第3開
閉弁10,第2給気流路40に第4開閉弁11が設けて
ある。さらに、高圧窒素ボンベ39の各出口に第5開閉
弁12が設けてある。
【0010】第3配管部6は、第1,第2給排液口2
3,27に接続した給排液流路41からドレン用流路4
2を分岐させて形成してあり、第1,第2給排液口2
3,27を出た箇所には、第6開閉弁13,第7開閉弁
14が、またドレン用流路42には、第8開閉弁15が
設けてある。ドレン用流路42は、外部に開口してお
り、ここからドレン受け部43に排液するようになって
いる。第4配管部7は、蒸気供給部3、さらに詳しくは
本実施例では、蒸気タンク32から蒸気噴射ノズル部2
5に過熱水蒸気を導く第2蒸気流路44を設けて形成し
てあり、この第2蒸気流路44には第9開閉弁16が設
けてある。また、第2蒸気流路44は、蒸気供給部3側
にて第1給気流路37と合流して蒸気タンク32に接続
している。そして、以下に述べるように、第1〜第9開
閉弁8〜16を含む開閉弁群を操作することにより、洗
浄タンク1において洗浄,すすぎ,乾燥が行われる。
【0011】次に、上記構成からなる装置の運転方法に
ついて説明する。まず始めに、第1蒸気流路用開閉弁3
4を開としてボイラ31で生成した過熱水蒸気を蒸気タ
ンク32に溜めた状態にしておくとともに、第5開閉弁
12を開、その他の開閉弁を閉の状態にしておいて、被
洗浄物21を保持させたラック22を洗浄タンク1内に
配置して、回動蓋26を閉め、洗浄タンク1を密閉状態
にし、各洗浄液タンク2内に洗浄液を満たしておく。こ
こで、洗浄液としては、ハロゲンを含まない、例えば以
下のものを用いる。 炭化水素系:ガソリン,ケロシン,軽油,灯油,ベ
ンゼン,トルエン,キシレン アルコール系:メタノール,エタノール,イソプル
ピパノール ケトン系:アセトン,メチルケトン これらのものを単独で、或は2種以上混合して、例えば
ベンゼン,エタノールを混合して使用する。
【0012】そして、第1、例えば図2中最上段の洗浄
液タンク2に接続した第2給気流路40の第4開閉弁1
1および第1開閉弁8を開にするとともに、上記最上段
の洗浄液タンク2に接続した給排液流路41の第6,第
7開閉弁13,14を開にする。これにより、上記最上
段の洗浄液タンク2内の上部に高圧窒素ガスを導き、洗
浄液29の上部より加圧して、洗浄液29を給排液流路
41を経由して洗浄タンク1内に一気に送り込む。ここ
で、第1開閉弁8を開としているので、洗浄タンク1内
に洗浄液29が入り易くなっている。また、上記のよう
に洗浄液29を加圧して圧送することにより、洗浄液2
9のタンク間移動を、例えばポンプにより圧送する場合
に比して、はるかに短い時間で行えるとともに、洗浄液
29に接触する機械部分がなくなり、この接触による洗
浄液29および機械部分の汚れはなく、また液を圧送す
る機械の故障の心配,メインテナンスも不要となる。
【0013】さらに、例えばポンプを使用すれば、ポン
プ内で火花が発生することもあり、この火花が洗浄液2
9に引火して爆発の危険性をはらむが、高圧ガスで圧送
する上記装置では斯る危険性もない。洗浄タンク1内に
洗浄液29を送込むと、第1,第6開閉弁8,13を閉
じて、適宜時間被洗浄物21を洗浄液29に浸漬させた
洗浄状態にして、被洗浄物21に付着した汚染物を強制
的に除去する。ここで、洗浄作用を高めるために、ラッ
ク22を揺動させる手段、洗浄液29を被洗浄物21に
噴射する手段を設けて固液接触を促進し、さらに洗浄タ
ンク1の内壁部に超音波振動エレメントを設置する他、
洗浄液29の温度を調整するために加熱手段、例えばシ
ーズヒータを洗浄タンク1内に設けてもよく、これらを
単独、或は組み合わせて洗浄してもよい。
【0014】洗浄が終了すると、第4開閉弁11を閉
じ、第3開閉弁10を開くとともに、第2,第6開閉弁
9,13を開き、洗浄タンク1の上部に蒸気タンク32
からの過熱水蒸気を導き、洗浄液29の上部を加圧し
て、一気に洗浄液29を洗浄液タンク2内に戻す。洗浄
液29を洗浄液タンク2内に戻し終えると、第2開閉弁
9,第3開閉弁10,第6,第7開閉弁13,14を閉
じる。以上は、図2中最上段の洗浄液タンク2内の洗浄
液29を使っての洗浄であるが、この操作を図2中中
段,最下段の洗浄液タンク2の各々についても繰返し洗
浄を行う。これにより、段階的により清浄な洗浄が行わ
れる。このため、図2において、下段の洗浄液タンク2
ほど、内部の洗浄液29の汚れ度は低く、洗浄液29を
補充する場合、新たな洗浄液は最下段の洗浄液タンク2
に当て、使用回数の多い洗浄液ほど、上段の洗浄液タン
ク2に戻すようにするのが好ましい。
【0015】図2中二点鎖線で示すように、各洗浄液タ
ンク2に液再生装置45を設けて、汚れた洗浄液29を
浄化して、再使用するようにしてもよい。ついで、第9
開閉弁16を開いて、蒸気噴射ノズル部25から被洗浄
物21に対して過熱水蒸気を噴射して、被洗浄物21に
付着している洗浄液を除去するすすぎ工程に入る。この
すすぎ工程が終了すると、第9開閉弁16を閉じて、第
6,第8開閉弁13,15を開き、洗浄タンク1の下部
に溜まった水と洗浄液の混合液を、ドレン受け部43に
排出する。さらに、第6,第8開閉弁13,15を閉じ
て、第1開閉弁8を開き、洗浄タンク1内から脱気し
て、被洗浄物21の乾燥を行う。この乾燥工程が終了す
ると第1開閉弁8を閉じた後、回動蓋26を開き、洗浄
タンク1からラック22を取り出す。以後、上記各工程
の繰り返しとなる。
【0016】上記装置は、閉鎖系を構成して、外部から
の空気の侵入は一切遮断することにより、洗浄液29の
引火、爆発を防止するようになっている。なお、本発明
は上記実施例に限定するものでなく、例えば以下の如き
構成をも含むものである。図1中二点鎖線で示すよう
に、洗浄タンク1内の上部から加圧する第1給気流路3
7に代えて、第2給気流路40を延長して第1配管部4
に合流させるとともに、第2開閉弁9に代わる第2開閉
弁9aを介在させた第1給気流路37aを設けてもよ
く、或は第1給気流路37,37aの双方を並設しても
よい。
【0017】第1,第2配管部4,5について、洗浄タ
ンク1,洗浄液タンク2との接続部を合流流路により一
箇所、即ちそれぞれ一つの第1給排気口24、或は第2
給排気口28とせずに、第1吸気流路36,第1給気流
路37,第2吸気流路38,第2給気流路40のそれぞ
れを別個に洗浄タンク1,洗浄液タンク2に接続しても
よい。同様に、給排液流路41とドレン用流路42につ
いても、合流させることなく別個に設けてもよい。洗浄
タンク1,洗浄液タンク2の上部に、圧抜き用の安全弁
を設けてもよい。高圧ガス源として、例えば工場設備の
一つとして常時圧縮機により供給されるようになってい
る場合には、ボンベを使用することなく、配管により、
洗浄タンク1、洗浄液タンク2に導くようにしてもよ
く、加圧ガスとして窒素ガス以外の非爆発性不活性ガス
を用いてもよい。また、洗浄タンク1,洗浄液タンク
2,高圧窒素ボンベ39の数は何等限定するものではな
い。例えば、図2に2点鎖線で示すように、さらに上記
同様の洗浄タンク1,給排液流路41,第6,第7開閉
弁13,14(図示省略)を設けてもよい。さらに、本
発明は必ずしも蒸気タンク32を必要とするものではな
く、ボイラ31の容量を大きくして、ボイラ31から直
接蒸気噴射ノズル部25に過熱水蒸気を供給するように
してもよい。
【0018】次に、テスト結果について説明する。テス
トでは、洗浄タンク1,洗浄液タンク2として、内容積
250Lのステンレス鋼SUS304製の3基のタンク
を用い、このうち洗浄タンク1については、700×7
00×600(mm)の直方体形状にし、底部に2個の
投込型超音波振動子(シャープ(株)製UI−604
R)を並列に設置し、内部を1枚のステンレス鋼製のス
トレーナで以て、均等高さで2段に分割した。また、配
管類はすべてステンレス鋼SUS304製のものとし
た。さらに、テストでは、図1において二点鎖線で示し
たように、第2給気流路35を延長して、洗浄タンク1
に至らせる構成を採用した。被洗浄物21として、常法
により製造された寸法19インチのCRT用シャドウマ
スクを用い、これを上記2段に形成した空間の各々に5
枚ずつ均等間隔で、縦置きにして固定した。
【0019】以下、テストに使用した装置各部につい
て、図1,2に示す装置各部と同一の参照番号を用いて
説明する。第6,第7開閉弁13,14を開いた状態の
下で、洗浄液タンク1に貯蔵した洗浄液29である沸点
190〜250°Cの灯油(液温20°C)200L
を、高圧窒素ボンベ34を使って、窒素ガスで以て、洗
浄液タンク2の上部より1〜2kg/cm2の圧力を加
えるとともに、第4,第5開閉弁11,12を開いて、
洗浄液200Lを洗浄タンク1に圧送した。さらに、密
閉状態下の洗浄タンク1で被洗浄物21を洗浄液29に
浸漬する一方、第6開閉弁13を閉じて、超音波振動子
を作動させ、3分後に第6開閉弁13、および第2,第
4開閉弁9,11を開き、洗浄タンク1内の上部に上記
圧力の窒素ガスを送り、洗浄液29を洗浄液タンク2に
戻し、この工程を他の洗浄液タンク2についても繰り返
した。
【0020】ついで、ボイラ31で発生させた過熱水蒸
気を、蒸気タンク32より130〜150°C,3〜5
kg/cm2の状態で蒸気噴射ノズル部25に送り、こ
こからこの水蒸気を被洗浄物21に対して、30秒刻み
で4回、延べ2分間噴射した。その間、第1開閉弁8を
開いて、第1吸気流路36よりガス抜きを行うととも
に、水蒸気噴射により被洗浄物21より分離して、滴下
した洗浄液は、水蒸気から一部凝縮した水とともに、給
排液流路41,ドレン用流路42よりドレン受け部43
に集めた。このように、一連の処理を施した被洗浄物2
1を目視検査したところ、全く付着した汚れの痕跡は認
められなかった。さらに、被洗浄物21である1枚のシ
ャドウマスクを塩化メチレンにて、密閉下煮沸洗浄した
後、溶媒溜去したところ、何等有機物の残差も認められ
なかった。
【0021】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、被洗浄物保持手段を取出し可能に収納し、下
部に第1給排液部を、上部に第1給排気部を備え、内部
に蒸気噴射ノズル部を備えた開閉可能な密閉式洗浄タン
クと、下部に第2給排液部を、上部に第2給排気部を備
え、内部に洗浄液を溜める洗浄液タンクと、過熱水蒸気
を生成し、送り出す蒸気供給部と、過熱水と、上記第1
給排気部を通して上記洗浄タンク内に加圧ガスを供給
し、洗浄タンク内からガスを吸引する第1配管部と、上
記第2給排気部を通して洗浄液タンク内に加圧ガスを供
給し、洗浄液タンク内からガスを吸引する第2配管部
と、上記第2給排液部から上記第1給排液部へ、或はそ
の逆に洗浄液を導くとともに、上記第1給排液部から液
体を外部に排出する第3配管部と、上記蒸気供給部から
上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導く第4配管部
と、上記洗浄タンクを、内部に被洗浄物を配置した状態
として、密閉した後、洗浄液を溜めた洗浄液タンクに加
圧ガスを供給して、洗浄液を洗浄タンク内に圧送し、洗
浄後、上記洗浄液タンク内の加圧ガスを排気するととも
に、上記洗浄タンク内に加圧ガスを供給して洗浄タンク
内の洗浄液を上記洗浄液タンクに戻し、その後上記蒸気
タンクから上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導い
て、付着洗浄液を滴下させ、水蒸気噴射後、上記洗浄タ
ンクの下部から滴下液体を外部に排出し、上部からガス
を排出させる工程の繰り返しを可能とする開閉弁群とか
ら構成した。
【0022】このため、従来の有機塩素系炭化水素等を
使用した場合における、環境破壊等の問題を生じること
なく、炭化水素のみを用いた場合、過熱水蒸気のみを噴
射した場合にはできなかった、微細な異物をも除去する
洗浄、特に油付着した精密機器部品のミクロンオーダー
の異物を除去する洗浄が行われるようになるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る洗浄装置の全体構成図である。
【図2】 図1に示す装置の配管系統の一部を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 洗浄タンク, 2 洗浄液タンク,3
蒸気供給部, 4〜7 第1〜第4配管
部,8〜16 第1〜第9開閉弁, 21 被洗浄物,
22 ラック, 23 第1給排液口,
24 第1給排気口, 25 蒸気噴射ノズル
部,26 回動蓋, 27 第2給排液
口,28 第2給排気口, 29 洗浄液,3
6 第1吸気流路, 37,37a 第1給気
流路,38 第2吸気流路, 39 高圧窒素
ボンベ,40 第2給気流路, 41 給排液
流路,44 第2蒸気流路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物保持手段を取出し可能に収納
    し、下部に第1給排液部を、上部に第1給排気部を備
    え、内部に蒸気噴射ノズル部を備えた開閉可能な密閉式
    洗浄タンクと、下部に第2給排液部を、上部に第2給排
    気部を備え、内部に洗浄液を溜める洗浄液タンクと、過
    熱水蒸気を生成し、送り出す蒸気供給部と、過熱水と、
    上記第1給排気部を通して上記洗浄タンク内に加圧ガス
    を供給し、洗浄タンク内からガスを吸引する第1配管部
    と、上記第2給排気部を通して洗浄液タンク内に加圧ガ
    スを供給し、洗浄液タンク内からガスを吸引する第2配
    管部と、上記第2給排液部から上記第1給排液部へ、或
    はその逆に洗浄液を導くとともに、上記第1給排液部か
    ら液体を外部に排出する第3配管部と、上記蒸気供給部
    から上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導く第4配管
    部と、上記洗浄タンクを、内部に被洗浄物を配置した状
    態として、密閉した後、洗浄液を溜めた洗浄液タンクに
    加圧ガスを供給して、洗浄液を洗浄タンク内に圧送し、
    洗浄後、上記洗浄液タンク内の加圧ガスを排気するとと
    もに、上記洗浄タンク内に加圧ガスを供給して洗浄タン
    ク内の洗浄液を上記洗浄液タンクに戻し、その後上記蒸
    気タンクから上記蒸気噴射ノズル部に過熱水蒸気を導い
    て、付着洗浄液を滴下させ、水蒸気噴射後、上記洗浄タ
    ンクの下部から滴下液体を外部に排出し、上部からガス
    を排出させる工程の繰り返しを可能とする開閉弁群とか
    らなることを特徴とする洗浄装置。
JP18096292A 1992-07-08 1992-07-08 洗浄装置 Pending JPH0686960A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18096292A JPH0686960A (ja) 1992-07-08 1992-07-08 洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18096292A JPH0686960A (ja) 1992-07-08 1992-07-08 洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0686960A true JPH0686960A (ja) 1994-03-29

Family

ID=16092329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18096292A Pending JPH0686960A (ja) 1992-07-08 1992-07-08 洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0686960A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007000901A1 (ja) * 2005-06-28 2007-01-04 Asahi Tech Co., Ltd. 表面改質された部材、表面処理方法および表面処理装置
JP2011038728A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tlv Co Ltd 熱交換器
JP2011038727A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tlv Co Ltd 熱交換器
CN103074571A (zh) * 2012-12-20 2013-05-01 华南理工大学 基于蒸汽作用的金属材料表面改性方法及设备
CN110711752A (zh) * 2019-10-15 2020-01-21 苏州金宏气体股份有限公司 一种深冷快线储罐油污处理方法及装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007000901A1 (ja) * 2005-06-28 2007-01-04 Asahi Tech Co., Ltd. 表面改質された部材、表面処理方法および表面処理装置
US8216663B2 (en) 2005-06-28 2012-07-10 Canaan Precision Co., Ltd. Surface-modified member, surface-treating process and apparatus therefor
JP2011038728A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tlv Co Ltd 熱交換器
JP2011038727A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tlv Co Ltd 熱交換器
CN103074571A (zh) * 2012-12-20 2013-05-01 华南理工大学 基于蒸汽作用的金属材料表面改性方法及设备
CN110711752A (zh) * 2019-10-15 2020-01-21 苏州金宏气体股份有限公司 一种深冷快线储罐油污处理方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5653820A (en) Method for cleaning metal articles and removing water from metal articles
US3046163A (en) Method and apparatus for interiorly cleaning tanks and the like
JP4007751B2 (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
JPH0686960A (ja) 洗浄装置
US4367098A (en) Process for ultrasonic cleaning using two immiscible fluids
JPH07227581A (ja) 真空洗浄・乾燥方法及び装置
US6279584B1 (en) Bulk ultrasonic degreasing, cleaning, and drying method
JP2758813B2 (ja) 細管の洗浄方法および装置
JPH09253592A (ja) 完全密閉式洗浄装置
JP3491082B2 (ja) 機械部品のエンドレスシャワー洗浄方法及びその装置
JP2002210424A (ja) フィルター洗浄装置
KR100555836B1 (ko) 재질 시험편 자동 세척장치
JP3052103B2 (ja) 真空脱脂洗浄装置
JP3032938B2 (ja) 減圧洗浄・乾燥装置
JP3184672B2 (ja) 金属品洗浄方法及び金属品洗浄装置
JP4574083B2 (ja) 洗浄装置
JP4328436B2 (ja) 脱脂洗浄方法及び洗浄装置
JP3105271B2 (ja) 被洗浄物の濯ぎ洗浄方法及びその装置
JPH0517887A (ja) ワーク洗浄方法及び洗浄装置
JP4290318B2 (ja) 多段洗浄方法及び装置
JP3303119B2 (ja) 超音波洗浄方法及び装置
JPH09285768A (ja) ワーク洗浄方法およびその装置
JP3301223B2 (ja) 部品類、基板類の洗浄装置
JP2002233845A (ja) 汚染容器の洗浄方法および洗浄装置
JP3266669B2 (ja) 水溶性洗液を用いる洗浄装置