JP2017159236A - 被洗浄物の洗浄方法及びその装置 - Google Patents

被洗浄物の洗浄方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017159236A
JP2017159236A JP2016045640A JP2016045640A JP2017159236A JP 2017159236 A JP2017159236 A JP 2017159236A JP 2016045640 A JP2016045640 A JP 2016045640A JP 2016045640 A JP2016045640 A JP 2016045640A JP 2017159236 A JP2017159236 A JP 2017159236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
tank
processing oil
cleaned
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016045640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6124482B1 (ja
Inventor
正英 内野
Masahide Uchino
正英 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Field Co Ltd
Original Assignee
Japan Field Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Field Co Ltd filed Critical Japan Field Co Ltd
Priority to JP2016045640A priority Critical patent/JP6124482B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6124482B1 publication Critical patent/JP6124482B1/ja
Publication of JP2017159236A publication Critical patent/JP2017159236A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

【課題】加工作業により被洗浄物に付着残留した加工油を容易に減量除去可能とし、除去した加工油を再利用可能とするとともに、被洗浄物の洗浄のために必要となる洗浄溶剤を少なくすることにより、ランニングコストを低くするとともに、地球環境への負荷を軽減しようとする。【解決手段】被洗浄物2に付着した加工油27を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行った後、洗浄溶剤を被洗浄物2に接触させることによってこの被洗浄物2の仕上げ洗浄を行い、上記剥離洗浄にて回収した水11と加工油27との混合液から加工油27を分離回収して再利用可能とするとともに、上記仕上げ洗浄時に回収した洗浄溶剤15への加工油27の混入量を低減可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、切削、研削、プレス、絞り、打ち抜き、引き抜き、鍛造等の被洗浄物の加工作業の過程で加工油が付着した被洗浄物の洗浄方法及びその装置に関するものである。
従来、被洗浄物に対して切削、研削、プレス、絞り、打ち抜き、引き抜き、鍛造等の加工を施す際には、摩擦抑制や冷却等の目的で被洗浄物に加工油を付着させて使用するため、上記加工作業後の被洗浄物には、多量の加工油が付着残留するものとなる。この被洗浄物に付着残留した加工油は、次工程の使用に備えて、被洗浄物の表面から除去又は減量しておく必要がある。そこで、特許文献1に示す如く、上記の加工作業後の被洗浄物に洗浄溶剤を噴射したり、被洗浄物を洗浄溶剤内に浸漬させたりして、被洗浄物の表面から加工油を除去する作業が、一般に行われている。
特開2001−246335号公報
しかしながら上述の如き被洗浄物の洗浄を行う場合には、加工作業により加工油が付着した被洗浄物をそのままの状態で洗浄機に投入し、上述の如き洗浄溶剤を用いた噴射洗浄や浸漬洗浄を行っていた。そのため、加工作業により被洗浄物に付着した加工油は洗浄溶剤と混ざり合ってその組成に変化が生じ易くなるため、洗浄後に取り除かれた加工油を回収して分離し、再利用することが困難となっていた。そのため回収された加工油と洗浄溶剤との混合液は廃棄せざるを得なくなり、環境への負荷が高いものとなるとともに、加工油の再利用ができないためコストダウンを図ることが困難となっていた。
また、加工作業により加工油が多量に付着残留した被洗浄物をそのままの状態で洗浄するため、上記の多量の加工油を除去するために多量の洗浄溶剤が必要となり、この点に於いてもランニングコストが高くなっていた。また、上述の如く加工油が多量に付着残留した被洗浄物を洗浄溶剤で洗浄することにより、洗浄溶剤に多量の加工油が混入するものとなるため、洗浄溶剤の汚染速度が速くなり、これに伴って洗浄溶剤の交換頻度も高くなり、この点に於いてもランニングコストが高くなっていた。
そこで、上述の如き課題を解決しようとするものであって、加工作業により被洗浄物に付着残留した加工油を容易に減量除去可能とし、除去した加工油を再利用可能とするとともに、被洗浄物の洗浄のために必要となる洗浄溶剤を少なくすることにより、ランニングコストを低くするとともに、地球環境への負荷を軽減しようとするものである。
上述の如き課題を解決するため、本願の第1発明は被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行った後、洗浄溶剤を被洗浄物に接触させることによってこの被洗浄物の仕上げ洗浄を行い、上記剥離洗浄にて回収した水と加工油との混合液から加工油を分離回収して再利用可能とするとともに、上記仕上げ洗浄時に回収した洗浄溶剤への加工油の混入量を低減可能とした洗浄方法である。
上記の如く被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
ここで、上記剥離洗浄及び仕上げ洗浄による加工油の除去効果を確認するために確認実験を行った。実験では3種類の部品を被洗浄物として用いた。部品Aは、直径約18mmの円盤型で、1個の重さが4.82gである。また部品Bは、直径約10mmの皿型で1個の重さが3.04gである。そして部品Cはリベット状であって、1個の重さが0.43gである。そして、部品Aを69個、部品Bを194個、部品Cを1132個用意しておく。
そして、上記各部品をそれぞれ加工油に浸漬して表面に均一に付着させる。その後、油切を行い、エアー噴射のみの洗浄、剥離洗浄、及び剥離洗浄後仕上げ洗浄を行い、各洗浄後の油分の除去率について測定した。尚、本実験における仕上げ洗浄では、剥離洗浄後の被洗浄物について蒸気洗浄を行っている。その結果について下記表1に示す。
表1より、部品A、B、Cのいずれについても、エアー噴射のみを行った場合には低い除去率を示す結果となった。一方、剥離洗浄を行った場合には、9割程度の除去率を示すことから、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができることが明らかとなった。また、本発明の方法である、剥離洗浄後に仕上げ洗浄を行った場合には、除去率は100%であって、被洗浄物に付着した加工油を確実に除去可能であることが確認できた。この結果より、被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができることが証明された。
また本願の第2発明は、上記第1発明の方法を実施するための装置であって、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた洗浄槽と、この洗浄槽に連通するとともに、内部に収納した洗浄溶剤の蒸気を発生させる蒸気発生槽と、上記洗浄槽に連通するとともに、この洗浄槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段とを備えたものである。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、洗浄槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、この洗浄槽と蒸気発生槽とが連通していることから、蒸気発生槽で発生させた蒸気を剥離洗浄後の洗浄槽内に導入することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の蒸気洗浄を行うことができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段とを備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また本願の第3発明は、上記第1発明の方法を実施するための装置であって、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を、内部に発生させた洗浄溶剤の蒸気にて蒸気洗浄を行うための蒸気洗浄槽と、上記加工油剥離槽に連通するとともに、この加工油剥離槽内での加工油剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離可能とする分離手段とを備えたものである。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、加工油剥離槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、このように剥離洗浄を行った被洗浄物を、洗浄溶剤の蒸気を発生させた蒸気洗浄槽内に配置することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の蒸気洗浄を行うことができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段を備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また本願の第4発明は、上記第1発明の方法を実施するための装置であって、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段と、内部に洗浄溶剤を収納するとともに上記加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を浸漬洗浄するための浸漬洗浄槽又は加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物に洗浄溶剤を噴射するための溶剤噴射ノズルを備えた噴射洗浄槽と、上記浸漬洗浄又は噴射洗浄によって洗浄した被洗浄物を熱風により乾燥するための乾燥槽とを備えたものである。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、加工油剥離槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、このように剥離洗浄を行った被洗浄物を浸漬洗浄するか、あるいは洗浄溶剤を溶剤噴射ノズルから噴射して噴射洗浄することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の液洗浄を行うことができる。そして上記液洗浄後の被洗浄物を、乾燥槽にて熱風乾燥することにより、被洗浄物を確実に乾燥して被洗浄物の洗浄作業を完了することができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段を備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また、被洗浄物の仕上げ洗浄は、洗浄溶剤の蒸気洗浄及び/または液洗浄であっても良い。即ち、仕上げ洗浄における洗浄溶剤の被洗浄物への接触手段としては、蒸気洗浄のみ、あるいは液洗浄のみであっても良く、また、蒸気洗浄と液洗浄との両方を行うものであっても良い。
また、洗浄溶剤は、フッ素系溶剤、完全フッ素化液、塩素系溶剤、親水性溶剤、又は石油系溶剤であっても良い。
また、水には、気化性防錆材を混入したものであっても良い。
本願の第1〜第4発明は上記の如く構成したものであって、被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また上記の如く、剥離洗浄では洗浄溶剤を使用することなく水とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水と加工油との混合液を水と加工油とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
実施例1を示す概念図。 実施例1における剥離洗浄の状態を示す概念図。 実施例1における仕上げ洗浄の状態を示す概念図。 実施例2を示す概念図。 実施例3を示す概念図。 実施例4を示す概念図。 実施例5を示す概念図。
本願の第1、第2発明である実施例1について以下に詳細に説明すると、(1)は洗浄槽であって、内部に被洗浄物(2)を収納してこの被洗浄物(2)の洗浄を行うものである。そしてこの洗浄槽(1)内には、水(11)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(3)が備えられている。この噴射ノズル(3)はエアー噴射ノズル(4)と水噴射ノズル(5)とで構成されており、エアー噴射ノズル(4)は、エアーを供給するエアー配管(6)に連通するとともに、水噴射ノズル(5)は、以下に説明する洗浄槽(1)の液貯留部(10)内に収納した水(11)を移送する水流通管(7)に連通している。そしてこの洗浄槽(1)の底部(8)側には液貯留部(10)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(10)内に水(11)が収納されている。また、この洗浄槽(1)の開口部(12)側には、内周に第1冷却コイル(13)が設けられている。
またこの洗浄槽(1)に隣接して、図1に示す如く蒸気発生槽(14)を設けている。この蒸気発生槽(14)内には洗浄溶剤(15)を収納するとともに、底部側にヒーター(16)を設けている。そしてこの蒸気発生槽(14)の洗浄溶剤(15)の液面よりも上方には、洗浄槽(1)の液貯留部(10)よりも上方に連通する第1連通路(17)を設けるとともに、この第1連通路(17)に開閉弁(18)を設けている。またこの蒸気発生槽(14)の開口部(20)側の内周には第2冷却コイル (21)を設け、この第2冷却コイル(21)により、洗浄溶剤(15)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記洗浄槽(1)の蒸気発生槽(14)とは反対側には、分離槽(22)を設けている。この分離槽(22)は第2連通路(23)によって洗浄槽(1)に連通したものであって、洗浄槽(1)の液貯留部(10)でオーバーフローした水(11)と加工油(27)との混合液を第2連通路(23)を通じて収納可能としたものである。またこの分離槽(22)に隣接してオイルタンク(24)が設けられており、分離槽(22)内で水(11)と分離した加工油(27)を、第3連通路(35)を通じて内部に収納可能としている。尚、分離槽(22)内の水(11)は、第8連通路(25)を通じて再び洗浄槽(1)の液貯留部(10)内に収納される。そしてこのオイルタンク(24)内に収納された加工油(27)は、油水分離膜(26)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(27)として再利用される。尚、上記分離槽(22)、オイルタンク(24)、油水分離膜(26)は、本発明の分離手段(28)を構成するものである。
また、上記洗浄槽(1)と蒸気発生槽(14)との間には、洗浄溶剤(15)と水(11)と加工油(27)との混合液から洗浄溶剤(15)及び水(11)を各々分離するための溶剤分離槽(30)を配置しており、この溶剤分離槽(30)は、洗浄槽(1)及び蒸気発生槽(14)に、第4、第5、第6連通路(31)(32)(33)を通じてそれぞれ連通している。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(2)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図1に示す如く、洗浄槽(1)内の噴射ノズル(3)の下方に、加工油(27)が付着した被洗浄物(2)を配置する。この状態で、噴射ノズル(3)から被洗浄物(2)に向かってエアー及び水(11)を噴射し、被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図2の矢印に示す如く被洗浄物(2)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(15)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(15)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(2)から剥離された加工油(27)は、噴射ノズル(3)からの水(11)とともに洗浄槽(1)の液貯留部(10)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(10)には加工油(27)と水(11)とが収納されるものとなり、図2に示す如く加工油(27)が水(11)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(27)をオーバーフローさせることにより、この加工油(27)が第2連通路(23)を通じて分離槽(22)に移送される。そしてこの分離槽(22)に移送された加工油(27)は更に第3連通路(35)を通じてオイルタンク(24)内に収納され、更に油水分離膜(31)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(27)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(15)を使用することなく水(11)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(11)と加工油(27)との混合液を水(11)と加工油(27)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(27)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、洗浄槽(1)と蒸気発生槽(14)との間の第1連通路(17)に設けた開閉弁(18)を閉止した状態で、蒸気発生槽(14)内に収納した洗浄溶剤(15)を予めヒーター(16)によって加熱することにより、この蒸気発生槽(14)内に洗浄溶剤(15)の蒸気を予め発生させておく。そして、上記剥離洗浄が終了した後、噴射ノズル(3)からの水(11)及びエアーの噴射を停止するとともに、上記開閉弁(18)を開放することにより、蒸気発生槽(14)内の洗浄溶剤(15)の蒸気を、第1連通路(17)を通じて洗浄槽(1)内に導入する。これにより、図3に示す如く洗浄槽(1)内の剥離洗浄後の被洗浄物(2)が洗浄溶剤(15)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。
そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(2)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(15)は、液貯留部(10)内に滴下するものとなる。ここで、本実施例では水(11)よりも比重の大きい洗浄溶剤(15)を使用していることから、図3に示す如くこの洗浄溶剤(15)は洗浄槽(1)の底部(8)側に滞留するものとなる。そのため、このように洗浄槽(1)の底部(8)側に滞留した洗浄溶剤(15)は、洗浄槽(1)の底部(8)側に設けた第4連通路(31)を通じて溶剤分離槽(30)内に移送され、溶剤分離槽(30)内に収納される。そして溶剤分離槽(30)内で水(11)と溶剤とが比重により分離され、溶剤は第5連通路(32)を通じて再び蒸気発生槽(14)内に移送されるとともに、水(11)は第6連通路(33)を通じて再び液貯留部(10)内に収納される。
また、この仕上げ洗浄時に洗浄槽(1)内に発生した洗浄溶剤(15)の蒸気は、洗浄槽(1)に設けた第1冷却コイル(13)にて凝縮、液化され、第7連通路(34)を通じて再び蒸気発生槽(14)内に回収される。そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、開閉弁(18)を閉止して洗浄槽(1)内への蒸気の導入を停止し、被洗浄物(2)の自熱乾燥を行う。
本願の第1、第3発明である実施例2について以下に詳細に説明すると、(51)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(52)を収納してこの被洗浄物(52)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(51)内には、水(58)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(53)が備えられている。この噴射ノズル(53)はエアー噴射ノズル(54)と水噴射ノズル(55)とで構成されており、エアー噴射ノズル(54)は、エアーを供給するエアー配管(56)に連通するとともに、水噴射ノズル(55)は、以下に説明する加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)内に収納した水(58)を供給する水流通管(60)に連通している。またこの加工油剥離槽(51)の底部(61)側には液貯留部(62)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(62)内に水(58)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(51)に隣接して、図4に示す如く蒸気洗浄槽(63)を設けている。そしてこの蒸気洗浄槽(63)内には、洗浄溶剤(64)を収納するとともに、底部側にヒーター(65)を設けている。またこの蒸気洗浄槽(63)の開口部側の内周には冷却コイル(66)を設け、この冷却コイル(66)により、洗浄溶剤(64)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記加工油剥離槽(51)の蒸気洗浄槽(63)とは反対側には分離槽(67)を設けている。この分離槽(67)は加工油剥離槽(51)に第1連通路(68)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)でオーバーフローした水(58)と加工油(70)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(67)に隣接してオイルタンク(71)が設けられており、分離槽(67)内で水(58)と分離した加工油(70)を、第2連通路(72)を通じて内部に収納可能としている。尚、分離槽(67)内の水(58)は、第3連通路(73)を通じて再び加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)内に収納される。そしてこのオイルタンク(71)内に収納された加工油(70)は、油水分離膜(74)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(70)として再利用される。また、上記分離槽(67)、オイルタンク(71)、油水分離膜(74)は、本発明の分離手段(75)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(52)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図4に示す如く、加工油剥離槽(51)内の噴射ノズル(53)の下方に、加工油(70)が付着した被洗浄物(52)を配置する。この状態で、噴射ノズル(53)から被洗浄物(52)に向かってエアー及び水(58)を噴射し、被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図4の矢印に示す如く被洗浄物(52)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(64)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(64)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(52)から剥離された加工油(70)は、噴射ノズル(53)からの水(58)とともに加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(62)には加工油(70)と水(58)とが収納されるものとなり、加工油(70)が水(58)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(70)をオーバーフローさせることにより、この加工油(70)が第1連通路(68)を通じて分離槽(67)に移送される。そしてこの分離槽(67)に移送された加工油(70)は更に第2連通路(72)を通じてオイルタンク(71)内に収納され、更に油水分離膜(74)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(70)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(64)を使用することなく水(58)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(58)と加工油(70)との混合液を水(58)と加工油(70)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(70)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、蒸気洗浄槽(63)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、まず被洗浄物(52)を蒸気洗浄槽(63)の洗浄溶剤(64)の液面よりも上方に配置する。そして、蒸気洗浄槽(63)内に収納した洗浄溶剤(64)を予めヒーター(65)によって加熱することにより、この蒸気洗浄槽(63)内に洗浄溶剤(64)の蒸気を発生させる。これにより、剥離洗浄後の被洗浄物(52)が洗浄溶剤(64)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(52)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(64)は、液貯留部(62)内に滴下するものとなる。
また、この仕上げ洗浄時に加工油剥離槽(51)内に発生した洗浄溶剤(64)の蒸気は、加工油剥離槽(51)に設けた冷却コイル(66)にて凝縮、液化され、蒸気洗浄気槽(63)に蓮通する水分分離器(76)にて水分分離された後、洗浄溶剤(64)として再び蒸気洗浄槽(63)内に回収される。
上記実施例2では蒸気洗浄槽(63)内で洗浄溶剤(64)の蒸気を発生させているが、本実施例では蒸気洗浄槽(102)とは別個に設けた蒸気発生槽(106)にて洗浄溶剤(104)の蒸気を発生させている。本願の第1、第3発明である実施例3について以下に詳細に説明すると、(91)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(92)を収納してこの被洗浄物(92)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(91)内には、水(101)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(93)が備えられている。
この噴射ノズル(93)はエアー噴射ノズル(94)と水噴射ノズル(95)とで構成されており、エアー噴射ノズル(94)は、エアーを供給するエアー配管(96)に連通するとともに、水噴射ノズル(95)は、以下に説明する加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)内に収納した水(101)を供給する水流通管(98)に連通している。またこの加工油剥離槽(91)の底部(100)側には液貯留部(97)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(97)内に水(101)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(91)に隣接して、図5に示す如く蒸気洗浄槽(102)を設けている。この蒸気洗浄槽(102)内の底部に設けた液収納部(103)に洗浄溶剤(104)を収納している。またこの蒸気洗浄槽(102)の開口部側の内周には第1冷却コイル(105)を設け、この第1冷却コイル(105)により、洗浄溶剤(104)の蒸気を凝縮可能としている。
またこの蒸気洗浄槽(102)に隣接して、図5に示す如く蒸気発生槽(106)を設けている。この蒸気発生槽(106)内に洗浄溶剤(104)を収納するとともに、底部側にヒーター(107)を設けている。そしてこの蒸気発生槽(106)の洗浄溶剤(104)の液面よりも上方には、蒸気洗浄槽(102)の液収納部(103)よりも上方に連通する第1連通路(108)を設けるとともに、この第1連通路(108)に開閉弁(110)を設けている。またこの蒸気発生槽(106)の開口部側の内周には第2冷却コイル(111)を設け、この第2冷却コイル(111)により、洗浄溶剤(104)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記加工油剥離槽(91)の蒸気洗浄槽(102)側とは反対側には分離槽(112)を設けている。この分離槽(112)は第2連通路(113)を通じて加工油剥離槽(91)に連通したものであって、加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)でオーバーフローした水(101)と加工油(115)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(112)に隣接してオイルタンク(114)が設けられており、分離槽(112)内で水(101)と分離した加工油(115)を、第3連通路(116)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(112)内の水(101)は、第7連通路(125)を通じて再び加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)内に収納される。そしてこのオイルタンク(114)内に収納された加工油(115)は、油水分離膜(117)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(115)として再利用される。また、上記分離槽(112)、オイルタンク(114)、油水分離膜(117)は、本発明の分離手段(118)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(92)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図5に示す如く、加工油剥離槽(91)内の噴射ノズル(93)の下方に、加工油(115)が付着した被洗浄物(92)を配置する。この状態で、噴射ノズル(93)から被洗浄物(92)に向かってエアー及び水(101)を噴射し、被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図5の矢印に示す如く被洗浄物(92)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(104)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(104)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(92)から剥離された加工油(115)は、噴射ノズル(93)からの水(101)とともに加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(97)には加工油(115)と水(101)とが収納されるものとなり、加工油(115)が水(101)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(115)をオーバーフローさせることにより、この加工油(115)が第2連通路(113)を通じて分離槽(112)に移送される。そしてこの分離槽(112)に移送された加工油(115)は更に第3連通路(116)を通じてオイルタンク(114)内に収納され、更に油水分離膜(117)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(115)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(104)を使用することなく水(101)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(101)と加工油(115)との混合液を水(101)と加工油(115)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(115)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、まず加工油剥離槽(91)内にて剥離洗浄を行った被洗浄物(92)を、蒸気洗浄槽(102)内の洗浄溶剤(104)の液面よりも上方に配置する。尚、蒸気洗浄槽(102)と蒸気発生槽(106)との間の第1連通路(108)に設けた開閉弁(110)を閉止した状態で、蒸気発生槽(106)内に収納した洗浄溶剤(104)をヒーター(107)によって加熱することにより、この蒸気発生槽(106)内に洗浄溶剤(104)の蒸気をあらかじめ発生させておく。そして開閉弁(110)を開放することにより、蒸気発生槽(106)内の洗浄溶剤(104)の蒸気を、第1連通路(108)を通じて蒸気洗浄槽(102)内に導入する。これにより、蒸気洗浄槽(102)内に配置した被洗浄物(92)が洗浄溶剤(104)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。
そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(92)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(104)は、液収納部(103)内に滴下するものとなる。ここで、本実施例では水(101)よりも比重の大きい洗浄溶剤(104)を使用していることから、この洗浄溶剤(104)は蒸気洗浄槽(102)の底部側に滞留するものとなる。そのため、このように蒸気洗浄槽(102)の底部側に滞留した洗浄溶剤(104)は、蒸気洗浄槽(102)の底部側に設けた第4連通路(120)を通じて溶剤分離槽(121)内に移送される。そしてこの溶剤分離槽(121)内で水(101)と溶剤とが比重により分離され、洗浄溶剤(104)は第5連通路(122)を通じて再び蒸気発生槽(106)内に収納される。
また、この仕上げ洗浄時に蒸気洗浄槽(102)内に発生した洗浄溶剤(104)の蒸気は、蒸気洗浄槽(102)に設けた第1冷却コイル(105)にて凝縮、液化され、蒸気洗浄槽(102)に蓮通する水分分離器(124)にて水分分離された後、第6連通路(123)を通じて再び蒸気発生槽(106)内へ回収される。そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、開閉弁(110)を閉止して蒸気洗浄槽(102)への蒸気の導入を停止し、被洗浄物(92)の自熱乾燥を行う。
本願の第1、第4発明である実施例4について以下に詳細に説明すると、(140)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(141)を収納してこの被洗浄物(141)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(140)内には、水(148)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(142)が備えられている。
この噴射ノズル(142)はエアー噴射ノズル(143)と水噴射ノズル(144)とで構成されており、エアー噴射ノズル(143)は、エアーを供給するエアー配管(145)に連通するとともに、水噴射ノズル(144)は、以下に説明する加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)内に収納した水(148)を供給する水流通管(147)に連通している。またこの加工油剥離槽(140)の底部(164)側には液貯留部(146)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(146)内に水(148)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(140)に隣接して、図6に示す如く浸漬洗浄槽(150)を設けている。そしてこの浸漬洗浄槽(150)内には、洗浄溶剤(163)を収納している。またこの浸漬洗浄槽(150)に隣接して、浸漬洗浄によって洗浄した被洗浄物(141)を熱風により乾燥するための乾燥槽(151)を設けている。この乾燥槽(151)には送風口(152)を設けており、この送風口(152)から内部に配置した被洗浄物(141)に向けて熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(141)を乾燥させることができる。
また、上記加工油剥離槽(140)の浸漬洗浄槽(150)側とは反対側には分離槽(153)を設けている。この分離槽(153)は加工油剥離槽(140)に第1連通路(154)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)でオーバーフローした水(148)と加工油(155)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(153)に隣接してオイルタンク(156)が設けられており、分離槽(153)内で水(148)と分離した加工油(155)を、第2連通路(157)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(153)内の水(148)は、第3連通路(158)を通じて再び加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)内に収納される。そしてこのオイルタンク(156)内に収納された加工油(155)は、油水分離膜(160)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(155)として再利用される。尚、上記分離槽(153)、オイルタンク(156)、油水分離膜(160)は、本発明の分離手段(161)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(141)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図6に示す如く、加工油剥離槽(140)内の噴射ノズル(142)の下方に、加工油(155)が付着した被洗浄物(141)を配置する。この状態で、噴射ノズル(142)から被洗浄物(141)に向かってエアー及び水(148)を噴射し、被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、図6の矢印に示す如く、適宜の揺動装置(図示せず。)によって被洗浄物(141)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(163)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(163)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(141)から剥離された加工油(155)は、噴射ノズル(142)からの水(148)とともに加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(146)には加工油(155)と水(148)とが収納されるものとなり、加工油(155)が水(148)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(155)をオーバーフローさせることにより、この加工油(155)が第1連通路(154)を通じて分離槽(153)に移送される。そしてこの分離槽(153)に移送された加工油(155)は更に第2連通路(157)を通じてオイルタンク(156)内に収納され、更に油水分離膜(160)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(155)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(163)を使用することなく水(148)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(148)と加工油(155)との混合液を水(148)と加工油(155)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(155)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、浸漬洗浄槽(150)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄では、剥離洗浄後の被洗浄物(141)を浸漬洗浄槽(150)内に収納した洗浄溶剤(163)内に浸漬配置することにより、被洗浄物(141)の表面に残留した付着物を確実に除去することができる。尚、この浸漬洗浄時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図6の矢印に示す如く被洗浄物(141)を上下に揺動させることにより、洗浄効果を高めることも可能である。
そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、被洗浄物(141)を乾燥槽(151)内に配置し、この乾燥槽(151)に設けた送風口(152)を通じて被洗浄物(141)に熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(141)に付着した水分を完全に蒸発させることができる。尚、送風口(152)からの熱風は、乾燥槽(151)の底部に設けた排気口(162)を通じて排気設備(図示せず。)に排出される。またこの乾燥作業時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図6の矢印に示す如く、洗浄物を上下に揺動させることにより、乾燥効果を高めて作業時間を短縮することも可能である。
本願の第1、第4発明である実施例5について以下に詳細に説明すると、(181)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(182)を収納してこの被洗浄物(182)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(181)内には、水(205)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(183)が備えられている。
この噴射ノズル(183)はエアー噴射ノズル(184)と水噴射ノズル(185)とで構成されており、エアー噴射ノズル(184)は、エアーを供給するエアー配管(186)に連通するとともに、水噴射ノズル(185)は、以下に説明する加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)内に収納した水(205)を供給する水流通管(187)に連通している。またこの加工油剥離槽(181)の底部(206)側には液貯留部(188)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(188)内に水(205)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(181)に隣接して、図7に示す如く噴射洗浄槽(190)を設けている。そしてこの噴射洗浄槽(190)内には、洗浄溶剤(191)を収納するとともに、開口部側には、この洗浄溶剤(191)を噴射可能とする溶剤噴射ノズル(192)を設けている。即ち、噴射洗浄槽(190)内の洗浄溶剤(191)を、溶剤流通管(203)を通じて溶剤噴射ノズル(192)に移送し、この溶剤噴射ノズル(192)から洗浄溶剤(191)を噴射可能としている。
またこの噴射洗浄槽(190)に隣接して、噴射洗浄によって洗浄した被洗浄物(182)を熱風により乾燥するための乾燥槽(193)を設けている。この乾燥槽(193)には送風口(194)を設けており、この送風口(194)から内部に配置した被洗浄物(182)に向けて熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(182)を乾燥させることができる。
また、上記加工油剥離槽(181)の噴射洗浄槽(190)とは反対側には分離槽(195)を設けている。この分離槽(195)は加工油剥離槽(181)に第1連通路(196)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)でオーバーフローした水(205)と加工油(198)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(195)に隣接してオイルタンク(197)が設けられており、分離槽(195)内で水(205)と分離した加工油(198)を、第2連通路(200)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(195)内の水(205)は、第3連通路(201)を通じて再び加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)内に収納される。そしてこのオイルタンク内に収納された加工油(198)は、油水分離膜(207)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(198)として再利用される。尚、上記分離槽(195)、オイルタンク(197)、油水分離膜(207)は、本発明の分離手段(202)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(182)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図7示す如く、加工油剥離槽(181)内の噴射ノズル(183)の下方に、加工油(198)が付着した被洗浄物(182)を配置する。この状態で、噴射ノズル(183)から被洗浄物(182)に向かってエアー及び水(205)を噴射し、被洗浄物(182)に付着した加工油(198)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(182)に付着した加工物の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(182)に付着した加工油(198)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(191)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(191)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(182)から剥離された加工油(198)は、噴射ノズル(183)からの水(205)とともに加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(188)には加工油(198)と水(205)とが収納されるものとなり、加工油(198)が水(205)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(198)をオーバーフローさせることにより、この加工油(198)が第1連通路(196)を通じて分離槽(195)に移送される。そしてこの分離槽(195)に移送された加工油(198)は更に第2連通路(200)を通じてオイルタンク(197)内に収納され、更に油水分離膜(207)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(198)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(191)を使用することなく水(205)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(205)と加工油(198)との混合液を水(205)と加工油(198)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(198)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、噴射洗浄槽(190)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄では、被洗浄物(182)を噴射洗浄槽(190)内に収納した洗浄溶剤(191)の液面よりも上方に配置する。そして、この被洗浄物(182)に向けて溶剤噴射ノズル(192)から洗浄溶剤(191)を噴射することにより、被洗浄物(182)の表面に残留した付着物を確実に除去することができる。
尚、この噴射洗浄時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、洗浄効果を高めることも可能である。また、噴射洗浄にて被洗浄物(182)に噴射した洗浄溶剤(191)は再び噴射洗浄槽(190)内に収納、貯留され、溶剤流通管(203)を通じて再び溶剤噴射ノズル(192)に移送されて噴射洗浄に使用される。
そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、被洗浄物(182)を乾燥槽(193)内に配置し、この乾燥槽(193)に設けた送風口(194)を通じて被洗浄物(182)に熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(182)に付着した水分を完全に蒸発させることができる。尚、送風口(194)からの熱風は、乾燥槽(193)の底部に設けた排気口(204)を通じて排気設備(図示せず。)に排出される。尚、この乾燥作業時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、乾燥効果を高めて作業時間を短縮することも可能である。
1 洗浄槽
2,52,92,141,182 被洗浄物
3,4,5,53,54,55,93,94,95,142,143,144,183,184,185 水及びエアー噴射ノズル
11,58,101,148,205 水
14,63 蒸気洗浄槽
15,64,163,191 洗浄溶剤
27,115,155,198 加工油
28,75,118,161,202 分離手段
51,91,140,181 加工油剥離槽
106 蒸気発生槽
150 浸漬洗浄槽
151,193 乾燥槽
190 噴射洗浄槽
192 溶剤噴射ノズル

本発明は、切削、研削、プレス、絞り、打ち抜き、引き抜き、鍛造等の被洗浄物の加工作業の過程で加工油が付着した被洗浄物の洗浄方法及びその装置に関するものである。
従来、被洗浄物に対して切削、研削、プレス、絞り、打ち抜き、引き抜き、鍛造等の加工を施す際には、摩擦抑制や冷却等の目的で被洗浄物に加工油を付着させて使用するため、上記加工作業後の被洗浄物には、多量の加工油が付着残留するものとなる。この被洗浄物に付着残留した加工油は、次工程の使用に備えて、被洗浄物の表面から除去又は減量しておく必要がある。そこで、特許文献1に示す如く、上記の加工作業後の被洗浄物に洗浄溶剤を噴射したり、被洗浄物を洗浄溶剤内に浸漬させたりして、被洗浄物の表面から加工油を除去する作業が、一般に行われている。
特開2001−246335号公報
しかしながら上述の如き被洗浄物の洗浄を行う場合には、加工作業により加工油が付着した被洗浄物をそのままの状態で洗浄機に投入し、上述の如き洗浄溶剤を用いた噴射洗浄や浸漬洗浄を行っていた。そのため、加工作業により被洗浄物に付着した加工油は洗浄溶剤と混ざり合ってその組成に変化が生じ易くなるため、洗浄後に取り除かれた加工油を回収して分離し、再利用することが困難となっていた。そのため回収された加工油と洗浄溶剤との混合液は廃棄せざるを得なくなり、環境への負荷が高いものとなるとともに、加工油の再利用ができないためコストダウンを図ることが困難となっていた。
また、加工作業により加工油が多量に付着残留した被洗浄物をそのままの状態で洗浄するため、上記の多量の加工油を除去するために多量の洗浄溶剤が必要となり、この点に於いてもランニングコストが高くなっていた。また、上述の如く加工油が多量に付着残留した被洗浄物を洗浄溶剤で洗浄することにより、洗浄溶剤に多量の加工油が混入するものとなるため、洗浄溶剤の汚染速度が速くなり、これに伴って洗浄溶剤の交換頻度も高くなり、この点に於いてもランニングコストが高くなっていた。
そこで、上述の如き課題を解決しようとするものであって、加工作業により被洗浄物に付着残留した加工油を容易に減量除去可能とし、除去した加工油を再利用可能とするとともに、被洗浄物の洗浄のために必要となる洗浄溶剤を少なくすることにより、ランニングコストを低くするとともに、地球環境への負荷を軽減しようとするものである。
上述の如き課題を解決するため、本願発明は被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行った後、フッ素系溶剤、完全フッ素化液、塩素系溶剤、親水性溶剤、又は石油系溶剤である洗浄溶剤を被洗浄物に接触させることによってこの被洗浄物の仕上げ洗浄を行い、上記剥離洗浄にて回収した水と加工油との混合液から加工油を分離回収し、再び加工作業過程で使用する加工油として再利用可能とするとともに、上記仕上げ洗浄時に回収した洗浄溶剤への加工油の混入量を低減可能とした洗浄方法である。
上記の如く被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
ここで、上記剥離洗浄及び仕上げ洗浄による加工油の除去効果を確認するために確認実験を行った。実験では3種類の部品を被洗浄物として用いた。部品Aは、直径約18mmの円盤型で、1個の重さが4.82gである。また部品Bは、直径約10mmの皿型で1個の重さが3.04gである。そして部品Cはリベット状であって、1個の重さが0.43gである。そして、部品Aを69個、部品Bを194個、部品Cを1132個用意しておく。
そして、上記各部品をそれぞれ加工油に浸漬して表面に均一に付着させる。その後、油切を行い、エアー噴射のみの洗浄、剥離洗浄、及び剥離洗浄後仕上げ洗浄を行い、各洗浄後の油分の除去率について測定した。尚、本実験における仕上げ洗浄では、剥離洗浄後の被洗浄物について蒸気洗浄を行っている。その結果について下記表1に示す。
表1より、部品A、B、Cのいずれについても、エアー噴射のみを行った場合には低い除去率を示す結果となった。一方、剥離洗浄を行った場合には、9割程度の除去率を示すことから、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができることが明らかとなった。また、本発明の方法である、剥離洗浄後に仕上げ洗浄を行った場合には、除去率は100%であって、被洗浄物に付着した加工油を確実に除去可能であることが確認できた。この結果より、被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができることが証明された。
また上記発明の方法を実施するための装置は、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた洗浄槽と、この洗浄槽に連通するとともに、内部に収納した洗浄溶剤の蒸気を発生させる蒸気発生槽と、上記洗浄槽に連通するとともに、この洗浄槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段とを備えたものであってもよい。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、洗浄槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、この洗浄槽と蒸気発生槽とが連通していることから、蒸気発生槽で発生させた蒸気を剥離洗浄後の洗浄槽内に導入することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の蒸気洗浄を行うことができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段とを備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また上記発明の方法を実施するための装置は、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を、内部に発生させた洗浄溶剤の蒸気にて蒸気洗浄を行うための蒸気洗浄槽と、上記加工油剥離槽に連通するとともに、この加工油剥離槽内での加工油剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離可能とする分離手段とを備えたものであってもよい。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、加工油剥離槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、このように剥離洗浄を行った被洗浄物を、洗浄溶剤の蒸気を発生させた蒸気洗浄槽内に配置することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の蒸気洗浄を行うことができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段を備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また上記発明の方法を実施するための装置は、被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段と、内部に洗浄溶剤を収納するとともに上記加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を浸漬洗浄するための浸漬洗浄槽又は加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物に洗浄溶剤を噴射するための溶剤噴射ノズルを備えた噴射洗浄槽と、上記浸漬洗浄又は噴射洗浄によって洗浄した被洗浄物を熱風により乾燥するための乾燥槽とを備えたものであってもよい。
上記構成とすることにより、本発明の洗浄方法による洗浄を、簡易な構成の洗浄装置により行うことができる。即ち、加工油剥離槽に備えられた水及びエアー噴射ノズルにより、被洗浄物に付着した加工油の剥離洗浄が可能となる。また、このように剥離洗浄を行った被洗浄物を浸漬洗浄するか、あるいは洗浄溶剤を溶剤噴射ノズルから噴射して噴射洗浄することにより、上記剥離洗浄後の被洗浄物について洗浄溶剤の液洗浄を行うことができる。そして上記液洗浄後の被洗浄物を、乾燥槽にて熱風乾燥することにより、被洗浄物を確実に乾燥して被洗浄物の洗浄作業を完了することができる。また、水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段を備えているため、加工油を分離回収して再利用することができる。
また、被洗浄物の仕上げ洗浄は、洗浄溶剤の蒸気洗浄及び/または液洗浄であっても良い。即ち、仕上げ洗浄における洗浄溶剤の被洗浄物への接触手段としては、蒸気洗浄のみ、あるいは液洗浄のみであっても良く、また、蒸気洗浄と液洗浄との両方を行うものであっても良い。
また、洗浄溶剤は、フッ素系溶剤、完全フッ素化液、塩素系溶剤、親水性溶剤、又は石油系溶剤であっても良い。
また、水には、気化性防錆材を混入したものであっても良い。
願発明は上記の如く構成したものであって、被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物に付着した加工油の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また上記の如く、剥離洗浄では洗浄溶剤を使用することなく水とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水と加工油との混合液を水と加工油とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
実施例1を示す概念図。 実施例1における剥離洗浄の状態を示す概念図。 実施例1における仕上げ洗浄の状態を示す概念図。 実施例2を示す概念図。 実施例3を示す概念図。 実施例4を示す概念図。 実施例5を示す概念図。
願発明の実施例1について以下に詳細に説明すると、(1)は洗浄槽であって、内部に被洗浄物(2)を収納してこの被洗浄物(2)の洗浄を行うものである。そしてこの洗浄槽(1)内には、水(11)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(3)が備えられている。この噴射ノズル(3)はエアー噴射ノズル(4)と水噴射ノズル(5)とで構成されており、エアー噴射ノズル(4)は、エアーを供給するエアー配管(6)に連通するとともに、水噴射ノズル(5)は、以下に説明する洗浄槽(1)の液貯留部(10)内に収納した水(11)を移送する水流通管(7)に連通している。そしてこの洗浄槽(1)の底部(8)側には液貯留部(10)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(10)内に水(11)が収納されている。また、この洗浄槽(1)の開口部(12)側には、内周に第1冷却コイル(13)が設けられている。
またこの洗浄槽(1)に隣接して、図1に示す如く蒸気発生槽(14)を設けている。この蒸気発生槽(14)内には洗浄溶剤(15)を収納するとともに、底部側にヒーター(16)を設けている。そしてこの蒸気発生槽(14)の洗浄溶剤(15)の液面よりも上方には、洗浄槽(1)の液貯留部(10)よりも上方に連通する第1連通路(17)を設けるとともに、この第1連通路(17)に開閉弁(18)を設けている。またこの蒸気発生槽(14)の開口部(20)側の内周には第2冷却コイル (21)を設け、この第2冷却コイル(21)により、洗浄溶剤(15)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記洗浄槽(1)の蒸気発生槽(14)とは反対側には、分離槽(22)を設けている。この分離槽(22)は第2連通路(23)によって洗浄槽(1)に連通したものであって、洗浄槽(1)の液貯留部(10)でオーバーフローした水(11)と加工油(27)との混合液を第2連通路(23)を通じて収納可能としたものである。またこの分離槽(22)に隣接してオイルタンク(24)が設けられており、分離槽(22)内で水(11)と分離した加工油(27)を、第3連通路(35)を通じて内部に収納可能としている。尚、分離槽(22)内の水(11)は、第8連通路(25)を通じて再び洗浄槽(1)の液貯留部(10)内に収納される。そしてこのオイルタンク(24)内に収納された加工油(27)は、油水分離膜(26)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(27)として再利用される。尚、上記分離槽(22)、オイルタンク(24)、油水分離膜(26)は、本発明の分離手段(28)を構成するものである。
また、上記洗浄槽(1)と蒸気発生槽(14)との間には、洗浄溶剤(15)と水(11)と加工油(27)との混合液から洗浄溶剤(15)及び水(11)を各々分離するための溶剤分離槽(30)を配置しており、この溶剤分離槽(30)は、洗浄槽(1)及び蒸気発生槽(14)に、第4、第5、第6連通路(31)(32)(33)を通じてそれぞれ連通している。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(2)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図1に示す如く、洗浄槽(1)内の噴射ノズル(3)の下方に、加工油(27)が付着した被洗浄物(2)を配置する。この状態で、噴射ノズル(3)から被洗浄物(2)に向かってエアー及び水(11)を噴射し、被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図2の矢印に示す如く被洗浄物(2)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(2)に付着した加工油(27)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(15)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(15)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(2)から剥離された加工油(27)は、噴射ノズル(3)からの水(11)とともに洗浄槽(1)の液貯留部(10)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(10)には加工油(27)と水(11)とが収納されるものとなり、図2に示す如く加工油(27)が水(11)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(27)をオーバーフローさせることにより、この加工油(27)が第2連通路(23)を通じて分離槽(22)に移送される。そしてこの分離槽(22)に移送された加工油(27)は更に第3連通路(35)を通じてオイルタンク(24)内に収納され、更に油水分離膜(31)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(27)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(15)を使用することなく水(11)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(11)と加工油(27)との混合液を水(11)と加工油(27)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(27)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、洗浄槽(1)と蒸気発生槽(14)との間の第1連通路(17)に設けた開閉弁(18)を閉止した状態で、蒸気発生槽(14)内に収納した洗浄溶剤(15)を予めヒーター(16)によって加熱することにより、この蒸気発生槽(14)内に洗浄溶剤(15)の蒸気を予め発生させておく。そして、上記剥離洗浄が終了した後、噴射ノズル(3)からの水(11)及びエアーの噴射を停止するとともに、上記開閉弁(18)を開放することにより、蒸気発生槽(14)内の洗浄溶剤(15)の蒸気を、第1連通路(17)を通じて洗浄槽(1)内に導入する。これにより、図3に示す如く洗浄槽(1)内の剥離洗浄後の被洗浄物(2)が洗浄溶剤(15)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。
そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(2)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(15)は、液貯留部(10)内に滴下するものとなる。ここで、本実施例では水(11)よりも比重の大きい洗浄溶剤(15)を使用していることから、図3に示す如くこの洗浄溶剤(15)は洗浄槽(1)の底部(8)側に滞留するものとなる。そのため、このように洗浄槽(1)の底部(8)側に滞留した洗浄溶剤(15)は、洗浄槽(1)の底部(8)側に設けた第4連通路(31)を通じて溶剤分離槽(30)内に移送され、溶剤分離槽(30)内に収納される。そして溶剤分離槽(30)内で水(11)と溶剤とが比重により分離され、溶剤は第5連通路(32)を通じて再び蒸気発生槽(14)内に移送されるとともに、水(11)は第6連通路(33)を通じて再び液貯留部(10)内に収納される。
また、この仕上げ洗浄時に洗浄槽(1)内に発生した洗浄溶剤(15)の蒸気は、洗浄槽(1)に設けた第1冷却コイル(13)にて凝縮、液化され、第7連通路(34)を通じて再び蒸気発生槽(14)内に回収される。そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、開閉弁(18)を閉止して洗浄槽(1)内への蒸気の導入を停止し、被洗浄物(2)の自熱乾燥を行う。
願発明の実施例2について以下に詳細に説明すると、(51)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(52)を収納してこの被洗浄物(52)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(51)内には、水(58)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(53)が備えられている。この噴射ノズル(53)はエアー噴射ノズル(54)と水噴射ノズル(55)とで構成されており、エアー噴射ノズル(54)は、エアーを供給するエアー配管(56)に連通するとともに、水噴射ノズル(55)は、以下に説明する加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)内に収納した水(58)を供給する水流通管(60)に連通している。またこの加工油剥離槽(51)の底部(61)側には液貯留部(62)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(62)内に水(58)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(51)に隣接して、図4に示す如く蒸気洗浄槽(63)を設けている。そしてこの蒸気洗浄槽(63)内には、洗浄溶剤(64)を収納するとともに、底部側にヒーター(65)を設けている。またこの蒸気洗浄槽(63)の開口部側の内周には冷却コイル(66)を設け、この冷却コイル(66)により、洗浄溶剤(64)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記加工油剥離槽(51)の蒸気洗浄槽(63)とは反対側には分離槽(67)を設けている。この分離槽(67)は加工油剥離槽(51)に第1連通路(68)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)でオーバーフローした水(58)と加工油(70)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(67)に隣接してオイルタンク(71)が設けられており、分離槽(67)内で水(58)と分離した加工油(70)を、第2連通路(72)を通じて内部に収納可能としている。尚、分離槽(67)内の水(58)は、第3連通路(73)を通じて再び加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)内に収納される。そしてこのオイルタンク(71)内に収納された加工油(70)は、油水分離膜(74)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(70)として再利用される。また、上記分離槽(67)、オイルタンク(71)、油水分離膜(74)は、本発明の分離手段(75)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(52)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図4に示す如く、加工油剥離槽(51)内の噴射ノズル(53)の下方に、加工油(70)が付着した被洗浄物(52)を配置する。この状態で、噴射ノズル(53)から被洗浄物(52)に向かってエアー及び水(58)を噴射し、被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図4の矢印に示す如く被洗浄物(52)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(52)に付着した加工油(70)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(64)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(64)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(52)から剥離された加工油(70)は、噴射ノズル(53)からの水(58)とともに加工油剥離槽(51)の液貯留部(62)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(62)には加工油(70)と水(58)とが収納されるものとなり、加工油(70)が水(58)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(70)をオーバーフローさせることにより、この加工油(70)が第1連通路(68)を通じて分離槽(67)に移送される。そしてこの分離槽(67)に移送された加工油(70)は更に第2連通路(72)を通じてオイルタンク(71)内に収納され、更に油水分離膜(74)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(70)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(64)を使用することなく水(58)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(58)と加工油(70)との混合液を水(58)と加工油(70)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(70)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、蒸気洗浄槽(63)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、まず被洗浄物(52)を蒸気洗浄槽(63)の洗浄溶剤(64)の液面よりも上方に配置する。そして、蒸気洗浄槽(63)内に収納した洗浄溶剤(64)を予めヒーター(65)によって加熱することにより、この蒸気洗浄槽(63)内に洗浄溶剤(64)の蒸気を発生させる。これにより、剥離洗浄後の被洗浄物(52)が洗浄溶剤(64)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(52)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(64)は、液貯留部(62)内に滴下するものとなる。
また、この仕上げ洗浄時に加工油剥離槽(51)内に発生した洗浄溶剤(64)の蒸気は、加工油剥離槽(51)に設けた冷却コイル(66)にて凝縮、液化され、蒸気洗浄気槽(63)に連通する水分分離器(76)にて水分分離された後、洗浄溶剤(64)として再び蒸気洗浄槽(63)内に回収される。
上記実施例2では蒸気洗浄槽(63)内で洗浄溶剤(64)の蒸気を発生させているが、本実施例では蒸気洗浄槽(102)とは別個に設けた蒸気発生槽(106)にて洗浄溶剤(104)の蒸気を発生させている。本願の第1、第3発明である実施例3について以下に詳細に説明すると、(91)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(92)を収納してこの被洗浄物(92)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(91)内には、水(101)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(93)が備えられている。
この噴射ノズル(93)はエアー噴射ノズル(94)と水噴射ノズル(95)とで構成されており、エアー噴射ノズル(94)は、エアーを供給するエアー配管(96)に連通するとともに、水噴射ノズル(95)は、以下に説明する加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)内に収納した水(101)を供給する水流通管(98)に連通している。またこの加工油剥離槽(91)の底部(100)側には液貯留部(97)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(97)内に水(101)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(91)に隣接して、図5に示す如く蒸気洗浄槽(102)を設けている。この蒸気洗浄槽(102)内の底部に設けた液収納部(103)に洗浄溶剤(104)を収納している。またこの蒸気洗浄槽(102)の開口部側の内周には第1冷却コイル(105)を設け、この第1冷却コイル(105)により、洗浄溶剤(104)の蒸気を凝縮可能としている。
またこの蒸気洗浄槽(102)に隣接して、図5に示す如く蒸気発生槽(106)を設けている。この蒸気発生槽(106)内に洗浄溶剤(104)を収納するとともに、底部側にヒーター(107)を設けている。そしてこの蒸気発生槽(106)の洗浄溶剤(104)の液面よりも上方には、蒸気洗浄槽(102)の液収納部(103)よりも上方に連通する第1連通路(108)を設けるとともに、この第1連通路(108)に開閉弁(110)を設けている。またこの蒸気発生槽(106)の開口部側の内周には第2冷却コイル(111)を設け、この第2冷却コイル(111)により、洗浄溶剤(104)の蒸気を凝縮可能としている。
また、上記加工油剥離槽(91)の蒸気洗浄槽(102)側とは反対側には分離槽(112)を設けている。この分離槽(112)は第2連通路(113)を通じて加工油剥離槽(91)に連通したものであって、加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)でオーバーフローした水(101)と加工油(115)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(112)に隣接してオイルタンク(114)が設けられており、分離槽(112)内で水(101)と分離した加工油(115)を、第3連通路(116)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(112)内の水(101)は、第7連通路(125)を通じて再び加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)内に収納される。そしてこのオイルタンク(114)内に収納された加工油(115)は、油水分離膜(117)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(115)として再利用される。また、上記分離槽(112)、オイルタンク(114)、油水分離膜(117)は、本発明の分離手段(118)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(92)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図5に示す如く、加工油剥離槽(91)内の噴射ノズル(93)の下方に、加工油(115)が付着した被洗浄物(92)を配置する。この状態で、噴射ノズル(93)から被洗浄物(92)に向かってエアー及び水(101)を噴射し、被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図5の矢印に示す如く被洗浄物(92)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(92)に付着した加工油(115)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(104)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(104)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(92)から剥離された加工油(115)は、噴射ノズル(93)からの水(101)とともに加工油剥離槽(91)の液貯留部(97)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(97)には加工油(115)と水(101)とが収納されるものとなり、加工油(115)が水(101)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(115)をオーバーフローさせることにより、この加工油(115)が第2連通路(113)を通じて分離槽(112)に移送される。そしてこの分離槽(112)に移送された加工油(115)は更に第3連通路(116)を通じてオイルタンク(114)内に収納され、更に油水分離膜(117)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(115)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(104)を使用することなく水(101)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(101)と加工油(115)との混合液を水(101)と加工油(115)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(115)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄について説明すると、まず加工油剥離槽(91)内にて剥離洗浄を行った被洗浄物(92)を、蒸気洗浄槽(102)内の洗浄溶剤(104)の液面よりも上方に配置する。尚、蒸気洗浄槽(102)と蒸気発生槽(106)との間の第1連通路(108)に設けた開閉弁(110)を閉止した状態で、蒸気発生槽(106)内に収納した洗浄溶剤(104)をヒーター(107)によって加熱することにより、この蒸気発生槽(106)内に洗浄溶剤(104)の蒸気をあらかじめ発生させておく。そして開閉弁(110)を開放することにより、蒸気発生槽(106)内の洗浄溶剤(104)の蒸気を、第1連通路(108)を通じて蒸気洗浄槽(102)内に導入する。これにより、蒸気洗浄槽(102)内に配置した被洗浄物(92)が洗浄溶剤(104)の蒸気によって蒸気洗浄されるものとなる。
そして、この蒸気洗浄によって被洗浄物(92)の表面に接触することにより液化した洗浄溶剤(104)は、液収納部(103)内に滴下するものとなる。ここで、本実施例では水(101)よりも比重の大きい洗浄溶剤(104)を使用していることから、この洗浄溶剤(104)は蒸気洗浄槽(102)の底部側に滞留するものとなる。そのため、このように蒸気洗浄槽(102)の底部側に滞留した洗浄溶剤(104)は、蒸気洗浄槽(102)の底部側に設けた第4連通路(120)を通じて溶剤分離槽(121)内に移送される。そしてこの溶剤分離槽(121)内で水(101)と溶剤とが比重により分離され、洗浄溶剤(104)は第5連通路(122)を通じて再び蒸気発生槽(106)内に収納される。
また、この仕上げ洗浄時に蒸気洗浄槽(102)内に発生した洗浄溶剤(104)の蒸気は、蒸気洗浄槽(102)に設けた第1冷却コイル(105)にて凝縮、液化され、蒸気洗浄槽(102)に連通する水分分離器(124)にて水分分離された後、第6連通路(123)を通じて再び蒸気発生槽(106)内へ回収される。そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、開閉弁(110)を閉止して蒸気洗浄槽(102)への蒸気の導入を停止し、被洗浄物(92)の自熱乾燥を行う。
願発明の実施例4について以下に詳細に説明すると、(140)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(141)を収納してこの被洗浄物(141)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(140)内には、水(148)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(142)が備えられている。
この噴射ノズル(142)はエアー噴射ノズル(143)と水噴射ノズル(144)とで構成されており、エアー噴射ノズル(143)は、エアーを供給するエアー配管(145)に連通するとともに、水噴射ノズル(144)は、以下に説明する加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)内に収納した水(148)を供給する水流通管(147)に連通している。またこの加工油剥離槽(140)の底部(164)側には液貯留部(146)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(146)内に水(148)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(140)に隣接して、図6に示す如く浸漬洗浄槽(150)を設けている。そしてこの浸漬洗浄槽(150)内には、洗浄溶剤(163)を収納している。またこの浸漬洗浄槽(150)に隣接して、浸漬洗浄によって洗浄した被洗浄物(141)を熱風により乾燥するための乾燥槽(151)を設けている。この乾燥槽(151)には送風口(152)を設けており、この送風口(152)から内部に配置した被洗浄物(141)に向けて熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(141)を乾燥させることができる。
また、上記加工油剥離槽(140)の浸漬洗浄槽(150)側とは反対側には分離槽(153)を設けている。この分離槽(153)は加工油剥離槽(140)に第1連通路(154)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)でオーバーフローした水(148)と加工油(155)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(153)に隣接してオイルタンク(156)が設けられており、分離槽(153)内で水(148)と分離した加工油(155)を、第2連通路(157)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(153)内の水(148)は、第3連通路(158)を通じて再び加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)内に収納される。そしてこのオイルタンク(156)内に収納された加工油(155)は、油水分離膜(160)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(155)として再利用される。尚、上記分離槽(153)、オイルタンク(156)、油水分離膜(160)は、本発明の分離手段(161)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(141)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図6に示す如く、加工油剥離槽(140)内の噴射ノズル(142)の下方に、加工油(155)が付着した被洗浄物(141)を配置する。この状態で、噴射ノズル(142)から被洗浄物(141)に向かってエアー及び水(148)を噴射し、被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、図6の矢印に示す如く、適宜の揺動装置(図示せず。)によって被洗浄物(141)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(141)に付着した加工油(155)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(163)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(163)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(141)から剥離された加工油(155)は、噴射ノズル(142)からの水(148)とともに加工油剥離槽(140)の液貯留部(146)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(146)には加工油(155)と水(148)とが収納されるものとなり、加工油(155)が水(148)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(155)をオーバーフローさせることにより、この加工油(155)が第1連通路(154)を通じて分離槽(153)に移送される。そしてこの分離槽(153)に移送された加工油(155)は更に第2連通路(157)を通じてオイルタンク(156)内に収納され、更に油水分離膜(160)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(155)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(163)を使用することなく水(148)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(148)と加工油(155)との混合液を水(148)と加工油(155)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(155)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、浸漬洗浄槽(150)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄では、剥離洗浄後の被洗浄物(141)を浸漬洗浄槽(150)内に収納した洗浄溶剤(163)内に浸漬配置することにより、被洗浄物(141)の表面に残留した付着物を確実に除去することができる。尚、この浸漬洗浄時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図6の矢印に示す如く被洗浄物(141)を上下に揺動させることにより、洗浄効果を高めることも可能である。
そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、被洗浄物(141)を乾燥槽(151)内に配置し、この乾燥槽(151)に設けた送風口(152)を通じて被洗浄物(141)に熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(141)に付着した水分を完全に蒸発させることができる。尚、送風口(152)からの熱風は、乾燥槽(151)の底部に設けた排気口(162)を通じて排気設備(図示せず。)に排出される。またこの乾燥作業時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図6の矢印に示す如く、洗浄物を上下に揺動させることにより、乾燥効果を高めて作業時間を短縮することも可能である。
願発明の実施例5について以下に詳細に説明すると、(181)は加工油剥離槽であって、内部に被洗浄物(182)を収納してこの被洗浄物(182)の剥離洗浄を行うものである。そしてこの加工油剥離槽(181)内には、水(205)及びエアーを噴射するための噴射ノズル(183)が備えられている。
この噴射ノズル(183)はエアー噴射ノズル(184)と水噴射ノズル(185)とで構成されており、エアー噴射ノズル(184)は、エアーを供給するエアー配管(186)に連通するとともに、水噴射ノズル(185)は、以下に説明する加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)内に収納した水(205)を供給する水流通管(187)に連通している。またこの加工油剥離槽(181)の底部(206)側には液貯留部(188)が設けられており、洗浄開始前には、この液貯留部(188)内に水(205)が収納されている。
またこの加工油剥離槽(181)に隣接して、図7に示す如く噴射洗浄槽(190)を設けている。そしてこの噴射洗浄槽(190)内には、洗浄溶剤(191)を収納するとともに、開口部側には、この洗浄溶剤(191)を噴射可能とする溶剤噴射ノズル(192)を設けている。即ち、噴射洗浄槽(190)内の洗浄溶剤(191)を、溶剤流通管(203)を通じて溶剤噴射ノズル(192)に移送し、この溶剤噴射ノズル(192)から洗浄溶剤(191)を噴射可能としている。
またこの噴射洗浄槽(190)に隣接して、噴射洗浄によって洗浄した被洗浄物(182)を熱風により乾燥するための乾燥槽(193)を設けている。この乾燥槽(193)には送風口(194)を設けており、この送風口(194)から内部に配置した被洗浄物(182)に向けて熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(182)を乾燥させることができる。
また、上記加工油剥離槽(181)の噴射洗浄槽(190)とは反対側には分離槽(195)を設けている。この分離槽(195)は加工油剥離槽(181)に第1連通路(196)を通じて連通したものであって、加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)でオーバーフローした水(205)と加工油(198)との混合液を収納可能としたものである。またこの分離槽(195)に隣接してオイルタンク(197)が設けられており、分離槽(195)内で水(205)と分離した加工油(198)を、第2連通路(200)を通じて内部に収納可能としている。
尚、分離槽(195)内の水(205)は、第3連通路(201)を通じて再び加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)内に収納される。そしてこのオイルタンク内に収納された加工油(198)は、油水分離膜(207)にて精製された後、加工を施す際に使用する加工油(198)として再利用される。尚、上記分離槽(195)、オイルタンク(197)、油水分離膜(207)は、本発明の分離手段(202)を構成するものである。
次に、上記の如く構成した装置を使用した被洗浄物(182)の洗浄方法について以下に説明する。まず、図7に示す如く、加工油剥離槽(181)内の噴射ノズル(183)の下方に、加工油(198)が付着した被洗浄物(182)を配置する。この状態で、噴射ノズル(183)から被洗浄物(182)に向かってエアー及び水(205)を噴射し、被洗浄物(182)に付着した加工油(198)の剥離洗浄を行う。尚、この剥離洗浄の際には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、この被洗浄物(182)に付着した加工物の剥離、滴下を促進させることも可能である。
このように剥離洗浄を行うことにより、被洗浄物(182)に付着した加工油(198)の大半を除去することができるため、次工程の仕上げ洗浄の際に負荷が少ないものとなり、洗浄溶剤(191)の消耗を低く抑えることができる。そのため、ランニングコストを安価なものとすることができるとともに、使用後の洗浄溶剤(191)の廃棄量が少ないものとなるため、地球環境への負荷を小さいものとすることができる。
また、この剥離洗浄で被洗浄物(182)から剥離された加工油(198)は、噴射ノズル(183)からの水(205)とともに加工油剥離槽(181)の液貯留部(188)に貯留されるものとなる。そしてこの液貯留部(188)には加工油(198)と水(205)とが収納されるものとなり、加工油(198)が水(205)と分離して上層に位置するため、この上層の加工油(198)をオーバーフローさせることにより、この加工油(198)が第1連通路(196)を通じて分離槽(195)に移送される。そしてこの分離槽(195)に移送された加工油(198)は更に第2連通路(200)を通じてオイルタンク(197)内に収納され、更に油水分離膜(207)によって精製された後、加工を施す際に使用する加工油(198)として再利用される。
このように、上記剥離洗浄では洗浄溶剤(191)を使用することなく水(205)とエアー噴射によって洗浄が行われることから、洗浄後に回収した水(205)と加工油(198)との混合液を水(205)と加工油(198)とに容易に分離することが可能となり、分離した加工油(198)を回収して再利用することができる。従って、洗浄のためのコストを低減することが可能となる。
そして上記剥離洗浄が終了した後、噴射洗浄槽(190)にて仕上げ洗浄が行われる。この仕上げ洗浄では、被洗浄物(182)を噴射洗浄槽(190)内に収納した洗浄溶剤(191)の液面よりも上方に配置する。そして、この被洗浄物(182)に向けて溶剤噴射ノズル(192)から洗浄溶剤(191)を噴射することにより、被洗浄物(182)の表面に残留した付着物を確実に除去することができる。
尚、この噴射洗浄時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、洗浄効果を高めることも可能である。また、噴射洗浄にて被洗浄物(182)に噴射した洗浄溶剤(191)は再び噴射洗浄槽(190)内に収納、貯留され、溶剤流通管(203)を通じて再び溶剤噴射ノズル(192)に移送されて噴射洗浄に使用される。
そしてこの仕上げ洗浄が終了した後、被洗浄物(182)を乾燥槽(193)内に配置し、この乾燥槽(193)に設けた送風口(194)を通じて被洗浄物(182)に熱風を吹き付けることにより、被洗浄物(182)に付着した水分を完全に蒸発させることができる。尚、送風口(194)からの熱風は、乾燥槽(193)の底部に設けた排気口(204)を通じて排気設備(図示せず。)に排出される。尚、この乾燥作業時には、適宜の揺動装置(図示せず。)によって図7の矢印に示す如く被洗浄物(182)を上下に揺動させることにより、乾燥効果を高めて作業時間を短縮することも可能である。
1 洗浄槽
2,52,92,141,182 被洗浄物
3,4,5,53,54,55,93,94,95,142,143,144,183,184,185 水及びエアー噴射ノズル
11,58,101,148,205 水
14,63 蒸気洗浄槽
15,64,163,191 洗浄溶剤
27,115,155,198 加工油
28,75,118,161,202 分離手段
51,91,140,181 加工油剥離槽
106 蒸気発生槽
150 浸漬洗浄槽
151,193 乾燥槽
190 噴射洗浄槽
192 溶剤噴射ノズル

Claims (7)

  1. 被洗浄物に付着した加工油を水及びエアー噴射にて剥離する剥離洗浄を行った後、洗浄溶剤を被洗浄物に接触させることによってこの被洗浄物の仕上げ洗浄を行い、上記剥離洗浄にて回収した水と加工油との混合液から加工油を分離回収して再利用可能とするとともに、上記仕上げ洗浄時に回収した洗浄溶剤への加工油の混入量を低減可能としたことを特徴とする被洗浄物の洗浄方法。
  2. 被洗浄物の仕上げ洗浄は、洗浄溶剤の蒸気洗浄及び/または液洗浄であることを特徴とする請求項1の被洗浄物の洗浄方法。
  3. 被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた洗浄槽と、この洗浄槽に連通するとともに、内部に収納した洗浄溶剤の蒸気を発生させる蒸気発生槽と、上記洗浄槽に連通するとともに、この洗浄槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段とを備えたことを特徴とする被洗浄物の洗浄装置。
  4. 被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を、内部に発生させた洗浄溶剤の蒸気にて蒸気洗浄を行うための蒸気洗浄槽と、上記加工油剥離槽に連通するとともに、この加工油剥離槽内での加工油剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離可能とする分離手段とを備えたことを特徴とする被洗浄物の洗浄装置。
  5. 被洗浄物に付着した加工油を剥離するための水及びエアー噴射ノズルを備えた加工油剥離槽と、この加工油剥離槽内での加工油の剥離作業によって生じた水と加工油との混合液から加工油を分離抽出可能とする分離手段と、内部に洗浄溶剤を収納するとともに上記加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物を浸漬洗浄するための浸漬洗浄槽又は加工油剥離槽にて加工油を剥離した被洗浄物に洗浄溶剤を噴射するための溶剤噴射ノズルを備えた噴射洗浄槽と、上記浸漬洗浄又は噴射洗浄によって洗浄した被洗浄物を熱風により乾燥するための乾燥槽とを備えたことを特徴とする被洗浄物の洗浄装置。
  6. 洗浄溶剤は、フッ素系溶剤、完全フッ素化液、塩素系溶剤、親水性溶剤、又は石油系溶剤であることを特徴とする請求項1、または2の被洗浄物の洗浄方法。
  7. 水には、気化性防錆材を混入したことを特徴とする請求項1、または2の被洗浄物の洗浄方法。
JP2016045640A 2016-03-09 2016-03-09 被洗浄物の洗浄方法及びその装置 Active JP6124482B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016045640A JP6124482B1 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 被洗浄物の洗浄方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016045640A JP6124482B1 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 被洗浄物の洗浄方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6124482B1 JP6124482B1 (ja) 2017-05-10
JP2017159236A true JP2017159236A (ja) 2017-09-14

Family

ID=58704642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016045640A Active JP6124482B1 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 被洗浄物の洗浄方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6124482B1 (ja)

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03106485A (ja) * 1989-09-21 1991-05-07 Oogawara Kakoki Kk 超音波洗浄乾燥方法およびその装置
JPH0517887A (ja) * 1991-07-12 1993-01-26 Seiko Epson Corp ワーク洗浄方法及び洗浄装置
JPH05138135A (ja) * 1991-11-22 1993-06-01 Japan Field Kk 油分が付着した被洗浄物の洗浄方法
JPH0671234A (ja) * 1992-08-27 1994-03-15 Otsuka Giken Kogyo Kk ワーク洗浄装置
JPH078923A (ja) * 1993-06-25 1995-01-13 Uchinami Techno Clean:Kk 水洗浄方法
JPH0762581A (ja) * 1993-08-24 1995-03-07 Tokuyama Corp 連続洗浄装置
JPH09155308A (ja) * 1995-12-07 1997-06-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置
JP2002508700A (ja) * 1996-10-24 2002-03-19 エイチティー アイディー ビー ブイ 汚れ面の浄化方法と浄化装置
JP3777941B2 (ja) * 2000-03-03 2006-05-24 株式会社かんでんエンジニアリング 配電用柱上変圧器ケースの無害化処理方法
JP2009233654A (ja) * 2008-03-07 2009-10-15 Tokyo Electric Power Co Inc:The 汚染機器の洗浄方法および洗浄システム
JP2010100900A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Jfe Steel Corp 鋼板の洗浄方法および装置
JP2010221209A (ja) * 2009-02-26 2010-10-07 Japan Field Kk 洗浄に使用した洗浄溶剤及び加工油の回収方法及びその装置
JP4571223B1 (ja) * 2009-09-08 2010-10-27 ジャパン・フィールド株式会社 被加工物に付着した加工油を減量するための処理方法及びその装置
JP4575513B1 (ja) * 2009-08-26 2010-11-04 ジャパン・フィールド株式会社 被乾燥物の乾燥方法及びその装置
JP4750870B2 (ja) * 2009-03-30 2011-08-17 ジャパン・フィールド株式会社 被洗浄物の洗浄方法及びその装置

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03106485A (ja) * 1989-09-21 1991-05-07 Oogawara Kakoki Kk 超音波洗浄乾燥方法およびその装置
JPH0517887A (ja) * 1991-07-12 1993-01-26 Seiko Epson Corp ワーク洗浄方法及び洗浄装置
JPH05138135A (ja) * 1991-11-22 1993-06-01 Japan Field Kk 油分が付着した被洗浄物の洗浄方法
JPH0671234A (ja) * 1992-08-27 1994-03-15 Otsuka Giken Kogyo Kk ワーク洗浄装置
JPH078923A (ja) * 1993-06-25 1995-01-13 Uchinami Techno Clean:Kk 水洗浄方法
JPH0762581A (ja) * 1993-08-24 1995-03-07 Tokuyama Corp 連続洗浄装置
JPH09155308A (ja) * 1995-12-07 1997-06-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置
JP2002508700A (ja) * 1996-10-24 2002-03-19 エイチティー アイディー ビー ブイ 汚れ面の浄化方法と浄化装置
JP3777941B2 (ja) * 2000-03-03 2006-05-24 株式会社かんでんエンジニアリング 配電用柱上変圧器ケースの無害化処理方法
JP2009233654A (ja) * 2008-03-07 2009-10-15 Tokyo Electric Power Co Inc:The 汚染機器の洗浄方法および洗浄システム
JP2010100900A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Jfe Steel Corp 鋼板の洗浄方法および装置
JP2010221209A (ja) * 2009-02-26 2010-10-07 Japan Field Kk 洗浄に使用した洗浄溶剤及び加工油の回収方法及びその装置
JP4750870B2 (ja) * 2009-03-30 2011-08-17 ジャパン・フィールド株式会社 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
JP4575513B1 (ja) * 2009-08-26 2010-11-04 ジャパン・フィールド株式会社 被乾燥物の乾燥方法及びその装置
JP4571223B1 (ja) * 2009-09-08 2010-10-27 ジャパン・フィールド株式会社 被加工物に付着した加工油を減量するための処理方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6124482B1 (ja) 2017-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6309750B2 (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
CZ344492A3 (en) Process of cleaning workpieces and apparatus for making the same
KR102045739B1 (ko) 터빈 날개의 보수 방법
JPH05255876A (ja) 金属品洗浄方法、金属品洗浄装置及び金属品乾燥装置
JP6124482B1 (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
CN205797884U (zh) 一种改变工件表面活性的清理设备
CN108587763B (zh) 一种可回收利用废油的零排放金属环保循环除油方法及装置
JPH09206719A (ja) チューブ洗浄装置
US20080230089A1 (en) Aqueous washing system and method
JP2015202421A (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
JP2018187593A (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
JP2009119392A (ja) 洗浄装置および洗浄装置の制御方法
JP2016203120A (ja) ゴムホースの製造方法
JP5974933B2 (ja) 洗浄装置
US20140048103A1 (en) Method and apparatus for continuous separation of cleaning solvent from rinse fluid in a dual-solvent vapor degreasing system
JP6739088B1 (ja) 廃電気機器の処理システム及び処理方法
JP3759439B2 (ja) 部品洗浄乾燥装置
JP4038013B2 (ja) シリコーン用に使用したドラム缶を含む使用済みドラム缶の再生システム
WO2019058624A1 (ja) グリースが付着した被洗浄物の汚染グリース除去洗浄方法
TWI302169B (en) Method for activating surface of base material and apparatus thereof
JPH0686960A (ja) 洗浄装置
JPH08140916A (ja) 弁当箱洗浄装置
TWI537085B (zh) Flux cleaning method
JP2002233845A (ja) 汚染容器の洗浄方法および洗浄装置
DE2722211C2 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Beseitigung von Lacken und/oder anderen Auftragsmitteln auf Werkstücken

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6124482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250