JP2016203120A - ゴムホースの製造方法 - Google Patents

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幸一 脇田
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Abstract

【課題】洗剤を使用することなく、簡易な装置によって離型剤の洗浄を行うことができるゴムホースの製造方法を提供する。
【解決手段】ゴムホース(1)の製造方法は、マンドレル(2)から加硫後のゴムホース(1)を抜き取るための離型剤が付着したゴムホース(1)において離型剤を洗浄する洗浄工程(S5,S6)を備える。離型剤は、曇点(Tb)を有する界面活性剤であり、曇点(Tb)より低温(Ta)の水に対して水溶状態となる。また、洗浄工程(S5,S6)は、曇点(Tb)より低温(Ta)の水により、ゴムホース(1)に付着した離型剤を洗浄する第一洗浄工程(S5)を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、ゴムホースの製造方法に関するものである。
特許文献1−3に記載されているように、マンドレルを用いてゴムホースを加硫する場合には、加硫後にゴムホースをマンドレルから抜き取るために、マンドレルの表面又はゴムホースの内周面に離型剤を塗布する。そのため、加硫後のゴムホースから離型剤を除去する必要がある。特許文献2には、洗剤を用いて、離型剤を洗浄することが記載されている。特許文献3には、高圧洗浄液によってゴムホースに付着した離型剤を洗浄することが記載されている。
特許第2757038号公報 特開平11−90992号公報 特許第4316292号公報
洗剤を使用する場合には、洗剤費用が必要となり、且つ、廃液処理が必要となる。また、高圧洗浄液を用いる場合には、製造装置が高コストとなる。
本発明は、洗剤を使用することなく、簡易な装置によって離型剤の洗浄を行うことができるゴムホースの製造方法を提供することを目的とする。
ゴムホースの製造方法は、マンドレルから加硫後のゴムホースを抜き取るための離型剤が付着したゴムホースにおいて前記離型剤を洗浄する洗浄工程を備えるゴムホースの製造方法であって、前記離型剤は、曇点を有する界面活性剤であり、前記曇点より低温の水に対して水溶状態となり、前記洗浄工程は、前記曇点より低温の水により、前記ゴムホースに付着した前記離型剤を洗浄する第一洗浄工程を備える。
上記のように、離型剤は、曇点より低温の水に対して水溶状態となる界面活性剤とする。そして、第一洗浄工程においては、単に水を用いるだけである。ただし、曇点より低温の水が用いられる。曇点より低温の水の存在下において、離型剤は水溶状態になるため、ゴムホースに付着していた離型剤は、当該低温の水によってゴムホースから分離される。従って、曇点より低温の水を用いるだけで、ゴムホースに付着した離型剤が洗浄される。つまり、洗剤を用いる必要がなく、高圧洗浄液などを用いる必要もない。そのため、ゴムホースは、低コストに製造できる。
第一実施形態のゴムホースの製造方法を示すフローチャートである。 図1のゴムホース挿入工程におけるマンドレルにゴムホースを挿入した状態の図である。 離型剤を含有する水の温度と離型剤と水の親和性の関係を示すグラフである。 図1の第一洗浄工程、第二洗浄工程及び乾燥工程に用いる洗浄乾燥装置を示す図である。 (A)第一洗浄工程の初期、(B)第一洗浄工程の終了時、(C)第一洗浄装置から第二洗浄装置への搬送時、(D)第二洗浄工程の終了時、(E)乾燥工程の初期、(F)乾燥工程の終了時のそれぞれにおけるゴムホースの表面付近の離型剤の分子及び水分子の状態の模式図である。 第二実施形態における第一洗浄装置を示す図である。
<第一実施形態>
(1.製造方法の概要)
第一実施形態のゴムホース1の製造方法の概要について、図1及び図2を参照して説明する。本実施形態の製造方法は、押出成形等によって直形状に成形された未加硫又は半加硫のゴムホース1を加硫することによって、加硫後のゴムホース1を製造する方法である。特に、本実施形態の製造方法は、加硫すると共に、曲げ形状のゴムホース1を製造する。
ゴムホース1の製造方法は、図1に示す順序によって処理される。まず、マンドレル2の表面、若しくは、未加硫又は半加硫の直状のゴムホース1の内周面に離型剤が塗布される(S1:離型剤塗布工程)。離型剤の塗布方法は、ハケやスプレー等で塗布してもよく、離型剤を貯留した槽に対象物(マンドレル2又はゴムホース1)を浸漬するようにしてもよい。ここで、離型剤は、マンドレル2から加硫後のゴムホース1を抜き取るために必要となる。
続いて、図2に示すように、マンドレル2に対して直状のゴムホース1の挿入が行われる(S2:ゴムホース挿入工程)。マンドレル2へのゴムホース1の挿入は、人が行ってもよいし、ロボットが行ってもよい。このとき、マンドレル2の先端にキャップ(図示せず)を装着して、ゴムホース1の位置決めが行われる。また、ゴムホース1をマンドレル2に挿入する前に、マンドレル2を加熱しておくのが一般的である。マンドレル2を加熱することで、マンドレル2へのゴムホース1の挿入が容易となる。
続いて、マンドレル2に挿入されたゴムホース1の加硫を行う(S3:加硫工程)。加硫は、加硫缶によりバッチ処理にて行ってもよいし、連続式の加硫炉により連続的に行ってもよい。続いて、マンドレル2から加硫後のゴムホース1が抜き取られる(S4:ゴムホース抜取工程)。マンドレル2からのゴムホース1の抜取は、人が行ってもよいし、ロボットが行ってもよい。また、キャップが装着されている場合には、キャップをマンドレル2から取り外した後に、ゴムホース1を抜き取る。ここで、マンドレル2の表面とゴムホース1の内周面との間には、離型剤が介在する。そのため、曲り形状のゴムホース1をマンドレル2から抜き取ることは、比較的容易にできる。
続いて、マンドレル2から抜き取られたゴムホース1に付着した離型剤を洗浄する(S5,S6:洗浄工程)。離型剤は、ゴムホース1の内周面のみならず、外周面に付着することもある。そこで、洗浄工程においては、ゴムホース1の内周面及び外周面に付着した離型剤を洗浄する。ゴムホース1の使用時に流通させる流体への影響を考慮して、ゴムホース1の内周面に付着した離型剤を洗浄する必要がある。また、ゴムホース1の外周面にマーキングを行うために、ゴムホース1の外周面に付着した離型剤を洗浄する必要がある。
本実施形態においては、洗浄工程は、第一洗浄工程(S5)と第二洗浄工程(S6)とに分けて行われる。第一洗浄工程では、ゴムホース1の表面から離型剤の大部分を分離させる。ただし、後に詳述するが、この状態では、離型剤の分子61が水分子62を介してゴムホース1の表面に付着している状態を含む。
また、第二洗浄工程では、ゴムホース1の表面から離型剤を完全に分離させる。このことも後に詳述するが、水分子62を介してゴムホース1の表面に付着している離型剤の分子61を、ゴムホース1の表面から完全に分離させる。
続いて、第二洗浄工程の後には、ゴムホース1を乾燥させる(S7:乾燥工程)。つまり、ゴムホース1に付着した水を除去する。続いて、ゴムホース1の表面にマーキングを行う(S8:マーキング工程)。マーキング工程では、例えば、曲り形状のゴムホース1における周方向の位置を特定するためのマークが付される。続いて、ゴムホース1の形状検査を行う(S9:検査工程)。
(2.離型剤の種類)
離型剤について説明する。離型剤は、曇点Tbを有する界面活性剤である。離型剤は、例えば、ポリエチレングリコールに代表されるポリアルキレングリコール、ポリアルキレンポリアミンアルキレンオキサイド付加物やポリオキシアルキレンアルキルエーテルに代表される非イオン性界面活性剤、脂肪酸カリウムに代表される脂肪酸金属塩の溶液である。本実施形態では、離型剤として、三洋化成工業株式会社製のニューポールPE−62を用いる。
さらに、離型剤の曇点Tbは、水の凝固点よりも高い温度であり、水の沸点より低い温度である必要がある。これは、後述するが、第一洗浄工程においては、離型剤の曇点Tbより低温Taの水を用いて離型剤の洗浄を行い、第二洗浄工程においては、離型剤の曇点Tbより高温Tcの水を用いて離型剤の洗浄を行うためである。例えば、曇点Tbが30℃である離型剤が用いられる。また、離型剤は、水より比重の大きいものが用いられる。
ここで、離型剤が曇点Tbを有する性質について図3を参照して説明する。図3は、離型剤を含有する水の温度と、離型剤と水の親和性との関係について示す。離型剤を含有する水の温度が曇点Tbの前後で、離型剤の状態が異なる。曇点Tbより低温Taの水の場合には、離型剤は水に対して親和性が高くなる。このとき、離型剤の分子のミクロブラウン運動が低下して、水分子が離型剤の分子の親水基に寄り集まることで、離型剤は水溶状態となる。一方、曇点Tbより高温Tcの水の場合には、離型剤は水に対して親和性が低くなる。このとき、離型剤の分子のミクロブラウン運動が活発となり、離型剤の分子は水と親和せずに、互いに凝集する。
(3.洗浄乾燥装置)
洗浄乾燥装置について図4を参照して説明する。洗浄乾燥装置は、第一洗浄工程を行う第一洗浄装置10、第二洗浄工程を行う第二洗浄装置30、及び、乾燥工程を行う乾燥装置50を備える。
第一洗浄装置10は、低温槽11、バスケット12、ジェット水流装置14、及び、エアバブル装置15を備える。低温槽11は、離型剤の曇点Tbより低温Taの水を貯留する。例えば、離型剤の曇点Tbが30℃である場合には、低温槽11には、十分に低温である12℃の水が貯留される。
バスケット12は、水を通過可能な網により、上方が開放された籠形状に形成される。バスケット12は、低温槽11の中に入れることができる大きさに形成される。バスケット12は、複数のゴムホース1を収容し、バスケット12内にてゴムホース1を十分に移動可能な大きさに形成される。バスケット12は、図示しない駆動装置によって、低温槽11の中と外とで上下方向に移動可能に設けられる。
ジェット水流装置14は、低温槽11内の水を循環させるための水流を発生させる。本実施形態においては、ジェット水流装置14は、低温槽11内において、浅層と深層との間にて、図4の矢印に向かう方向に循環させる。ジェット水流装置14は、ポンプ14a、噴出口14b及び吸込口14cを備える。噴出口14bは、低温槽11内の浅層に配置され、ポンプ14aから吐出された水を低温槽11の水平方向に噴出する。吸込口14cは、低温槽11内の深層で噴出口14bの対角位置に配置され、低温槽11内の水を吸い込み、ポンプ14aに吸入させる。
エアバブル装置15は、低温槽11の深層側から上方に向かってエアバブルを発生させる。エアバブル装置15は、エア供給源15aと、エアバブル噴出口15bとを備える。エアバブル噴出口15bは、低温槽11の深層側に配置され、エア供給源15aから供給されるエアをバブル状にして噴出する。エアバブル噴出口15bは、バスケット12の幅に応じて1か所又は複数個所設けられる。
第二洗浄装置30は、高温槽31、バスケット32、エアバブル装置34及び加熱源35を備える。高温槽31は、離型剤の曇点Tbより高温Tcの水を貯留する。例えば、離型剤の曇点Tbが30℃である場合には、高温槽31には、十分に高温である80℃の水が貯留される。高温槽31は、第一洗浄装置10の低温槽11の近傍に配置される。つまり、第一洗浄装置10による処理が終了した後に、第一洗浄装置10のバスケット12内のゴムホース1を第二洗浄装置30の高温槽31の中に搬送しやすい位置に、高温槽31が配置される。
バスケット32は、水を通過可能な網により、上方が開放された籠形状に形成される。バスケット32は、高温槽31の中に入れることができる大きさに形成される。バスケット32は、複数のゴムホース1を収容し、バスケット32内にてゴムホース1を十分に移動可能な大きさに形成される。
エアバブル装置34は、高温槽31の深層側から上方に向かってエアバブルを発生させる。エアバブル装置34は、エア供給源34aと、エアバブル噴出口34bとを備える。エアバブル噴出口34bは、高温槽31の深層側に配置され、エア供給源34aから供給されるエアをバブル状にして噴出する。エアバブル噴出口34bは、バスケット32の幅に応じて1か所又は複数個所設けられる。
加熱源35は、高温槽31内の水を高温Tc(80℃)に維持するための装置である。加熱源35は、例えば、熱交換器を高温槽31の中に配置する構成としてもよいし、ヒータそのものを高温槽31内に配置する構成としてもよい。前者の場合、例えば、高温槽31の中に配置される配管に高温蒸気を流通させる構成としてもよい。
乾燥装置50は、第二洗浄装置30から排出されたゴムホース1を受け取り、乾燥させる。乾燥装置50は、例えば、コンベア51により構成され、マーキング工程を処理する位置に搬送される。ここで、乾燥装置50は、コンベア51にてゴムホース1を搬送するだけで、第二洗浄装置30にて付着した水分を乾燥させる。
(4.洗浄乾燥装置の動作)
洗浄乾燥装置の動作について、図4及び図5を参照して説明する。ゴムホース抜取工程(S4)にてマンドレル2から抜き取られたゴムホース1は、第一洗浄装置10のバスケット12の中に入れられる。このとき、バスケット12は、低温槽11の中に位置する。マンドレル2から抜き取られたゴムホース1の表面には、離型剤が付着している。従って、図5の(A)に示すように、第一洗浄工程の初期においては、ゴムホース1の表面に離型剤の分子61が直接付着し、その周囲に、水分子62が存在する。
ここで、第一洗浄装置10において、ジェット水流装置14及びエアバブル装置15は駆動されており、低温槽11の中にはジェット水流及びエアバブルが発生している状態となる。従って、低温Taの水は、低温槽11の中を循環して、低温槽11の中全体にて均一な温度となる。さらに、ジェット水流及びエアバブルによって、ゴムホース1は、低温槽11内におけるバスケット12の中を、姿勢を変化しながら循環する。
低温槽11の中の水は、離型剤の曇点Tbより低温Taである。従って、図3に示すように、離型剤は、低温槽11の中の水に対して高い親和性を有し、水溶状態になる。つまり、第一洗浄工程が進行すると、図5の(B)に示すように、離型剤の分子61の周囲には、水分子62が結合し、離型剤の分子61は水溶状態となる。さらに、水溶状態となった離型剤の分子61は、ゴムホース1の表面から離れる。ただし、水溶状態となった離型剤の分子61の一部は、水分子を介してゴムホース1の表面に存在していることもある。
ここで、第一洗浄工程においては、図示しない駆動装置によって、バスケット12は、上下方向に移動されることにより、低温槽11の中と外とで繰り返し移動する。つまり、ゴムホース1は、低温槽11の中と外とで繰り返し移動する。ゴムホース1を低温槽11の中から外に移動させることで、ゴムホース1の中に存在していた離型剤の分子が溶けた低温Taの水がゴムホース1の外に排出される。さらに、ゴムホース1を低温槽11の外から中に移動させることで、ゴムホース1内に、新たな低温Taの水を確実に入れることができる。従って、再び、ゴムホース1内の離型剤の分子61が水分子62に結合して、離型剤の分子61がゴムホース1の表面から分離する。
続いて、ゴムホース1が第一洗浄装置10の低温槽11から第二洗浄装置30の高温槽31へ搬送される。つまり、ゴムホース1は、低温槽11内のバスケット12の中から、一旦、低温槽11の外に移動した後に、高温槽31内のバスケット32の中に搬送される。
低温槽11から高温槽31への搬送途中において、図5の(C)に示すように、ゴムホース1の表面には、水分子62が付着している。さらに、ゴムホース1の表面には、離型剤の分子61の一部が水分子62を介して存在していることがある。離型剤の大部分は、第一洗浄工程にて洗浄されているため、この時点でゴムホース1の表面に存在している離型剤の分子61は、ほんの僅かである。第一洗浄工程の処理を十分に行うことで、第二洗浄装置30へ搬送されるゴムホース1には離型剤の分子61が存在しないようにもできる。
第二洗浄装置30において、エアバブル装置34が駆動されており、高温槽31の中にはエアバブルが発生している状態となる。従って、高温Tcの水は、高温槽31の中を流動して、高温槽31の中全体にて均一な温度となる。さらに、エアバブルによって、ゴムホース1は、高温槽31内におけるバスケット32の中にて姿勢を変化する。ここで、第二洗浄工程が終了するまでの間、第二洗浄装置30のバスケット32は高温槽31の中に配置した状態を継続する。
高温槽31の中の水は、離型剤の曇点Tbより高温Tcである。従って、図3に示すように、離型剤は、高温槽31の中の水に対して親和性をほとんど有さない。つまり、第二洗浄工程が進行すると、図5の(D)に示すように、離型剤の分子61は、水分子と親和せずに、互いに凝集する。ここで、離型剤の分子61は、ゴムホース1の表面に直接付着しているのではなく、水分子62を介して存在している。そのため、離型剤の分子61は、凝集する際に、ゴムホース1から分離した状態となる。そして、離型剤の分子61の比重は、水の比重より大きいため、凝集した離型剤の分子61は、高温槽31の底面に移動する。特に、エアバブル噴出口15bは、高温槽31の底面から少し離れた位置に位置する。従って、凝集した離型剤の分子61は、次第に、エアバブルによって浮上されずに、高温槽31の底面に堆積する。
また、ゴムホース1は、バスケット32により高温槽31の底から離れた位置に存在すると共に、エアバブルによってバスケット32の底からも離れた位置に存在する。そのため、凝集した離型剤の分子61は、ゴムホース1から離れて高温槽31の底面に移動すると、ゴムホース1に近づくことはない。さらに、高温槽31の水は、高温Tc(80℃)であるため、高温槽31内に存在するゴムホース1は徐々に温められる。
続いて、ゴムホース1が第二洗浄装置30の高温槽31から乾燥装置50のコンベア51上へ搬送される。乾燥工程の初期においては、図5の(E)に示すように、ゴムホース1の表面に水分子62が付着している。ここで、第二洗浄工程において、ゴムホース1は高温Tcの水によって温められている。そのため、ゴムホース1は、乾燥装置50のコンベア51上を搬送される間、自身の熱によってゴムホース1の表面の水を蒸発させて、図5(F)に示すように、水分子62は消滅する。従って、乾燥装置50におけるゴムホース1の表面には、離型剤の分子61及び水分子62が存在しない状態となる。
<第二実施形態>
ゴムホース1の製造方法においては、第一実施形態における第一洗浄装置10に代えて、図6に示す第一洗浄装置110を用いてもよい。第一洗浄装置110は、低温槽11、バスケット112及び駆動装置113を備える。第一洗浄装置110は、上記実施形態におけるジェット水流装置14及びエアバブル装置15を備えない。
バスケット112は、水を通過可能な網により、周囲全てを囲む籠形状に形成される。バスケット12は、複数のゴムホース1を収容する。駆動装置113は、バスケット112を旋回させると共に、上下移動により低温槽11の中と外とで繰り返し移動させる。つまり、ゴムホース1は、バスケット112内にて姿勢を変化しながら、低温槽11の中と外とで繰り返し移動する。
第一洗浄工程が終了すると、バスケット112を低温槽11から取り出して、ゴムホース1を収容した状態のままバスケット112を高温槽31に移動する。続いて、バスケット112を高温槽31に入れて、第二洗浄工程が行われる。このとき、高温槽31においては、離型剤を分離することができれば、バスケット112を旋回してもよいし、バスケット112を旋回させなくてもよい。ただし、バスケット112を旋回させる方が、効果的に離型剤を分離できる。
<実施形態の効果>
上述したように、ゴムホース1の製造方法は、マンドレル2から加硫後のゴムホース1を抜き取るための離型剤が付着したゴムホース1において離型剤を洗浄する洗浄工程(S5,S6)を備える。離型剤は、曇点Tbを有する界面活性剤であり、曇点Tbより低温Taの水に対して水溶状態となる。また、洗浄工程(S5,S6)は、曇点Tbより低温Taの水により、ゴムホース1に付着した離型剤を洗浄する第一洗浄工程(S5)を備える。
上記のように、離型剤は、曇点Tbより低温Taの水に対して水溶状態となる界面活性剤とする。そして、第一洗浄工程(S5)においては、単に水を用いるだけである。ただし、曇点Tbより低温Taの水が用いられる。曇点Tbより低温Taの水の存在下において、離型剤は水溶状態になるため、ゴムホース1に付着していた離型剤は、当該低温Taの水によってゴムホース1から分離される。従って、曇点Tbより低温Taの水を用いるだけで、ゴムホース1に付着した離型剤が洗浄される。つまり、洗剤を用いる必要がなく、高圧洗浄液などを用いる必要もない。そのため、ゴムホース1は、低コストに製造できる。
また、ゴムホース1の製造方法において、洗浄工程(S5,S6)は、曇点Tbより高温Tcの水を貯留した高温槽31に第一洗浄工程(S5)の後のゴムホース1を入れ、ゴムホース1に水分子62を介して残存する離型剤の分子61を凝集させて、ゴムホース1から離型剤を分離させる第二洗浄工程(S6)を備える。第一洗浄工程(S5)から搬送されるゴムホース1に離型剤の分子61が残存しているとしても、水分子を介して残存していれば、ゴムホース1が高温槽31に入れられることで、離型剤の分子61をゴムホース1から分離した状態で凝集させることができる。従って、第二洗浄工程(S6)の終了時には、離型剤の分子61がゴムホース1から完全に離すことができる。
また、ゴムホース1の製造方法において、第二洗浄工程(S6)は、第一洗浄工程(S5)における低温Taの水がゴムホース1に付着した状態のまま、ゴムホース1を高温槽31の中に入れる。第一洗浄装置10,110から第二洗浄装置30へ搬送する際に、ゴムホース1に離型剤が残存しているとしても、ゴムホース1に水分子62を介して離型剤の分子61が残存する状態が維持される。従って、第二洗浄装置30において、ゴムホース1から確実に離型剤を分離することができる。
また、ゴムホース1の製造方法は、高温槽31から取り出し、第二洗浄工程(S6)にて温められた熱によりゴムホース1を乾燥させる乾燥工程(S7)を備える。つまり、乾燥工程(S7)では、第二洗浄工程(S6)における熱を利用する。これにより、乾燥工程(S7)において、専用の加熱装置を設ける必要がなくなる。
また、上記ゴムホース1の製造方法においては、第一洗浄工程(S6)は、低温Taの水を貯留する低温槽11の中と外とでゴムホース1を繰り返し移動させる。低温槽11の中から外にゴムホース1を移動させることで、ゴムホース1内に存在していた離型剤が溶けた低温Taの水をゴムホース1の外に排出することができる。さらに、低温槽11の外から中にゴムホース1を移動させることで、ゴムホース1内に、新たな低温Taの水を確実に入れることができる。従って、再び、ゴムホース1内の離型剤の高い洗浄効果を得ることができる。
また、第一実施形態のゴムホース1の製造方法においては、第一洗浄工程(S6)は、低温Taの水を貯留する低温槽11内において、低温Taの水を循環させるジェット水流を発生させ、且つ、低温槽11の下方から上方に向かってエアバブルを発生させることにより、低温槽11内においてゴムホース1を循環させると共に姿勢を変化させる。これにより、低温槽11内において、ゴムホース1が確実に循環しつつ姿勢を変化することになり、ゴムホース1に付着した離型剤の高い洗浄効果を得ることができる。
1:ゴムホース、 2:マンドレル、 10,110:第一洗浄装置、 11:低温槽、 12,112:バスケット、 14:ジェット水流装置、 15:エアバブル装置、 30:第二洗浄装置、 31:高温槽、 32:バスケット、 34:エアバブル装置、 35:加熱源、 50:乾燥装置、 61:離型剤の分子、 62:水分子、 Ta:低温槽の水の温度、 Tb:曇点、 Tc:高温槽の水の温度

Claims (6)

  1. マンドレルから加硫後のゴムホースを抜き取るための離型剤が付着したゴムホースにおいて前記離型剤を洗浄する洗浄工程を備えるゴムホースの製造方法であって、
    前記離型剤は、曇点を有する界面活性剤であり、前記曇点より低温の水に対して水溶状態となり、
    前記洗浄工程は、前記曇点より低温の水により、前記ゴムホースに付着した前記離型剤を洗浄する第一洗浄工程を備える、ゴムホースの製造方法。
  2. 前記洗浄工程は、前記曇点より高温の水を貯留した高温槽に前記第一洗浄工程の後の前記ゴムホースを入れ、前記ゴムホースに水分子を介して残存する前記離型剤の分子を凝集させて、前記ゴムホースから前記離型剤を分離させる第二洗浄工程を備える、請求項1に記載のゴムホースの製造方法。
  3. 前記第二洗浄工程は、前記第一洗浄工程における前記低温の水が前記ゴムホースに付着した状態のまま、前記ゴムホースを前記高温槽の中に入れる、請求項2に記載のゴムホースの製造方法。
  4. 前記ゴムホースの製造方法は、前記高温槽から取り出し、前記第二洗浄工程にて温められた熱により前記ゴムホースを乾燥させる乾燥工程を備える、請求項2又は3に記載のゴムホースの製造方法。
  5. 前記第一洗浄工程は、前記低温の水を貯留する低温槽の中と外とで前記ゴムホースを繰り返し移動させる、請求項1−4の何れか一項に記載のゴムホースの製造方法。
  6. 前記第一洗浄工程は、前記低温の水を貯留する低温槽内において、前記低温の水を循環させるジェット水流を発生させ、且つ、前記低温槽の下方から上方に向かってエアバブルを発生させることにより、前記低温槽内において前記ゴムホースを循環させると共に姿勢を変化させる、請求項1−5の何れか一項に記載のゴムホースの製造方法。
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