JPH09155308A - 切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置 - Google Patents
切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置Info
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Abstract
すなわち環境に有害な作業環境が生じていた。 【解決手段】 最初に炭化水素系溶剤槽1でナフテン系
もしくはアルキルベンゼン系の各炭化水素系溶剤を用い
て脱脂洗浄を行い、次いでNMP(N−メチルピロリド
ン)もしくは乳酸エチルのような水溶性の洗浄を用いて
水溶性溶剤槽2及び3中で洗浄し、温風乾燥もしくは真
空乾燥4で乾燥させることにより、切断後の電子材料表
面の洗浄を多槽式あるいは単槽式により行う。
Description
ト、ガラス、半導体結晶等電子材料の切断後の洗浄方法
及びその装置に関するものである。
イサー、ワイヤーソー、ブレードソーが主に使用され
る。これらの加工機で切断を行うときは、例えば財団法
人機械振興協会技術研究所 昭和60年発行の加工技術
データファイル9巻のP.5に示すように、まず材料に
固定ベースを接着する。この接着には主にエポキシ系接
着剤が用いられる。こののち切断を行う。この切断のあ
と、材料から固定ベースであるエポキシ系接着剤を剥
し、切断時に材料表面および側面に付着した切削液およ
び設備可動部に給脂したグリス等の汚れを洗浄した後、
次に電子材料の電子部品への組み立て、取り付け等の工
程に送られる。
しては、従来は、(A)通常の脱脂洗浄を行った後酢酸
での煮沸で接着剤を剥離する、あるいは(B)塩化メチ
レン、トリクロルエチレン等の塩素系溶剤で洗浄を行う
ことで、エポキシ接着剤の膨潤剥離と脱脂洗浄を同時に
行う方法が取られてきた。また、(A)の脱脂洗浄に
は、例えば近代編集社が平成7年発行の雑誌「洗浄設
計」のP.42に示す様な炭化水素系溶剤による洗浄、
もしくは同平成3年発行のP.17に示すような水溶性
溶剤を水にうすめて洗浄する水系洗浄が用いられてき
た。
脱脂、乾燥、洗浄及び酢酸煮沸して水洗、乾燥と多くの
煩雑な工程を通す必要がある。酢酸という有機酸を使用
するため、作業環境の整備、排水および排気の処理に費
用がかかるといった問題がある。
系接着剤の剥離という2つの工程を同時に行うことはで
きるが塩素系有機溶剤という人体に有害な薬品を使用す
るため、作業環境の整備等に費用がかかる他に、排気等
からの拡散により環境汚染を引き起こす可能性がある。
特にトリクロルエチレンはすでに地下水汚染等の環境汚
染を引き起こしつつあり、将来的には使用が困難になり
つつある。
するために、最初にナフテン系あるいはアルキルベンゼ
ン系の各炭化水素系溶剤で脱脂洗浄を行い、次いでNM
P(N−メチルピロリドン)あるいは乳酸エチルのよう
な水溶性の洗浄剤で洗浄し、温風乾燥もしくは真空乾燥
で乾燥させる。
ン系等の炭化水素系溶剤は、切削油あるいはグリス等の
炭化水素系の油脂の溶解能力が極めて高いことがわかっ
た。なお、炭化水素系として芳香族系はグリスが溶けに
くい、又脂肪族系のものは引火点の関係で危険であるの
で、前記ナフテン系あるいはアルキルベンゼン系とし
た。それゆえ、切断後の材料に付着している切削油およ
びグリス等の油脂類はこれにより除去できる。これは表
1のように今回実験により確かめられた。なお表1の中
の油脂溶解時間は、液温50℃にてガラス板に付着した
油脂を溶解するに要した時間である。
性溶剤で洗浄することでエポキシ接着剤が膨潤し固定ベ
ースが剥がれる。表1中のエポキシ剥離時間は液温80
℃にて半導体結晶とカーボンが接着していたものを剥離
させるのに要する時間である。水溶性溶剤は表1に示す
ように油脂の除去能力は炭化水素系の溶剤に比べ劣る
が、樹脂の溶解・膨潤効果は非常に優れており、今回実
験によりエポキシ系接着剤の剥離能力についてもトリク
ロルエチレンに近い能力を持っていることが判った。ま
た、これら溶剤は表2に示すように人体に対し安全であ
る。なお、表2中のLD50は被験動物(本表ではラッ
ト又はマウス)の50%が死亡する薬品投与量のことで
ある。又、最後に乾燥を行うことで水溶性溶剤を蒸発さ
せる。
ら製造されるため安価ではあるが、その製法上、沸点が
接近しており、かつ分子量の異なる数種類の誘導体が生
成される。通常は精製時、沸点範囲を広く取って蒸留し
なければ精製効率が悪くなり、コストアップにもなる。
逆に云えば沸点の同じ炭化水素系溶剤のみを取り出すこ
とは大変な手間及び技術的困難がある。このため、どう
しても沸点の高い成分が混ざりこれが乾燥性を悪くす
る。また、これを改善しようとして沸点範囲を狭める
と、製品になる部分の収量が落ちかつ製品にできない部
分が増えコストアップを招く、また、沸点を低く取ると
引火点が低くなるので危険性が増す。
て引火点が低くなることにより、コストアップの他に引
火の危険性も大となる。以上述べた如く、安価であって
切削油あるいはグリス等の炭化水素系の油脂の溶解能力
の極めて高いナフテン系およびアルキルベンゼン系の炭
化水素系溶剤を水溶性溶剤と組み合わせている。両者の
長所を結びつけたのが本発明であって、前者の乾燥後の
悪さは、水溶性溶剤にて補っており、しかも両者は分離
する性能があることにより、両者の純度も保たれること
になる。
成品はそもそもコストは高いものの単一成分であるので
沸点範囲が狭く、乾燥性は良い。極性の小さい炭化水素
系溶剤と極性の大きいNMP、乳酸エチル等の水溶性溶
剤は混合しても混ざらず比重差で分離し、NMP、乳酸
エチルは下に沈む。このため、炭化水素系溶剤の残分
(持ち込み)は、NMP、乳酸エチルと比重差で分離で
き、もとの槽に戻せるため炭化水素系の溶剤の損失が少
なくでき、かつNMP、乳酸エチル側の液管理も簡単に
なる。更に、水溶性であることにより水での消火が可能
なため余分な消火設備が不要となる。この水溶性溶剤と
しては他に乳酸メチル、乳酸ブチル、1.3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、乳酸があり同様の作用を認め
た。なお、乳酸は有機酸ではあるが害が少なく、刺激臭
もなく有用である。
えば、ステンレス製の籠等の移し替え用容器21に入れ
られた水晶、フェライト、ガラス、半導体等電子材料の
切断後の材料(以下被洗浄物22と云う。)は第1槽1
のナフテン系溶剤で脱脂され、前記移し替え容器21に
入れたまま第2槽2に移されNMPにてエポキシ接着剤
が膨潤剥離される。そのとき被洗浄物22に付着して持
ちきたされたナフテン系溶剤が分離され、NMP上に浮
上してくる。この様にナフテン系溶剤が除去された被洗
浄物は、第3槽3のNMPでひき続きエポキシ接着剤が
膨潤剥離された後、第4槽4で温風乾燥される。温風は
ブロア8からの風が温風ヒーター7によって加熱され供
給される。
は、油水分離器5で分離され再度第1槽1に戻される。
油水分離器5で分離されたNMPは、減圧蒸留装置6で
蒸留された後、第3槽3に戻される。
例を示す。まず被洗浄物22は洗浄槽9に入れられる。
洗浄槽の蓋10が締められ、窒素供給バルブ12と排気
バルブ13のバルブが開かれ、洗浄槽9の雰囲気のN2
にての置換が開始される。その後、バルブ11が開か
れ、アルキルベンゼンタンク18からアルキルベンゼン
系の溶剤が洗浄槽9内に注入される。被洗浄物22は、
まずアルキルベンゼン系溶剤で、切削油、グリス等の油
脂が除去される。その後排液バルブ14が開かれると同
時に排気バルブ13が閉じられて、入っていた液が排液
される。
MPタンク20からNMPが洗浄槽9内に注入されて、
被洗浄物22と洗浄槽9を洗う。これらの液は、先ほど
のアルキルベンゼン系溶剤の液と共に油水分離装置5に
出て、そこでアルキルベンゼン系溶剤とNMPとが分離
される。その後、排液バルブ14が閉じられかつ排気バ
ルブ13が開かれ槽内にNMPが満たされる。そこで、
被洗浄物22のエポキシ接着剤が剥離される。その後再
度排気バルブ13が閉じられ排液バルブ14が開かれN
MPが排液される。
バルブ13が閉じられ真空用バルブ16が開かれると同
時に真空ポンプ17が作動し、槽内を真空にすることで
NMPの蒸発を促進し、乾燥が加速される。最後に真空
用バルブ16が閉じられ、真空ポンプ10が停止され、
窒素供給バルブ12が開かれ真空状態が破壊されて、洗
浄槽の蓋10が開かれて、洗浄が終了する。排液のアル
キルベンゼン系溶剤は油水分離装置5で分離されたもの
を再利用され、又NMPは油水分離装置5で分離された
後、蒸留装置19で蒸留される。
離及び乾燥を効率良く行うことが可能になった。すなわ
ち、有害な塩素系溶剤を使用しないことにより環境への
悪影響が少なくなり、又塩素系溶剤蒸気の吸入による人
体の健康への害も少なくなった。溶剤のみで終了する
ため、すすぎ水が全く発生せずこれによる水質汚濁ある
いは水質汚濁防止のための水処理装置への多大な投資が
不要である。常に清浄な水溶性溶剤を供給出来る。水
溶性溶剤は蒸発熱も少なく、リンス(水洗)工程を必要
としない為、乾燥シミの発生が少ない。単一成分の溶
剤でかつ溶剤同士が混じり合わないため溶剤の再生が容
易でこれにより溶剤コスト削減と産業廃棄物削減が図れ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 エポキシ系接着剤でベースに固定された
電子材料を切断した後に洗浄を行う場合に、ナフテン系
又はアルキルベンゼン系の炭化水素系溶剤で脱脂洗浄を
行った後、N−メチルピロリドン又は乳酸エチル等の水
溶性溶剤でエポキシ系接着剤の剥離を行うことを特徴と
する切断後の電子材料表面の洗浄方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の切断後の電子材料表面
の洗浄方法を実施するに際して、順次洗浄するための炭
化水素系溶剤の槽と水溶性溶剤の槽、洗浄後の電子材料
表面の前記水溶性溶剤を乾燥するための乾燥槽及び前記
水溶性溶剤に混入した前記炭化水素系溶剤を回収循環す
るための比重分離装置を備えたことを特徴とする切断後
の電子材料表面の洗浄装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の切断後の電子材料表面
の洗浄方法を実施するに際して、単槽で炭化水素系溶剤
と水溶性溶剤とを順次供給し洗浄し、更に洗浄後の電子
材料表面の前記水溶性溶剤を乾燥することを特徴とする
切断後の電子材料表面の洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31872495A JP3496376B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09155308A true JPH09155308A (ja) | 1997-06-17 |
JP3496376B2 JP3496376B2 (ja) | 2004-02-09 |
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JP31872495A Expired - Fee Related JP3496376B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 切断後の電子材料表面の洗浄方法及びその装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105593971A (zh) * | 2013-09-25 | 2016-05-18 | 芝浦机械电子株式会社 | 基板处理装置、贴合基板的剥离方法以及粘接剂的除去方法 |
JP6124482B1 (ja) * | 2016-03-09 | 2017-05-10 | ジャパン・フィールド株式会社 | 被洗浄物の洗浄方法及びその装置 |
CN113182258A (zh) * | 2021-04-29 | 2021-07-30 | 中国电子科技集团公司第九研究所 | 一种铁氧体球形谐振子清洗方法 |
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1995
- 1995-12-07 JP JP31872495A patent/JP3496376B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2017159236A (ja) * | 2016-03-09 | 2017-09-14 | ジャパン・フィールド株式会社 | 被洗浄物の洗浄方法及びその装置 |
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